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YAIBA(ヤイバ)連載中 第02話
1 :マロン名無しさん :2006/09/04(月) 16:39:27 ID:???
週刊少年サンデー昭和63年39号より「YAIBA」という漫画が連載された。
この漫画について語ろうじゃないか。
この漫画は作者が覇王ペンを使用することによって、2日に1話ずつの速度で連載されるようだ。
なお、時々ペンがただの竹刀に戻ったりして、変な時期に合併号になる事もあるが気にしないでくれ。
このスレの詳しい事は連載中スレの楽屋裏にて。

【前スレ】
YAIBA(ヤイバ)連載中 第01話
http://comic6.2ch.net/test/read.cgi/csaloon/1143900044/l50

【関連スレ】
連載中スレの楽屋裏 第18幕
http://comic6.2ch.net/test/read.cgi/csaloon/1157025659/l50

YAIBA 玉2個目
http://comic6.2ch.net/test/read.cgi/rcomic/1105104450/l50

2 :第70話 いざ四国へ の巻 :2006/09/04(月) 16:40:17 ID:???
第70話 いざ四国へ の巻

前編

割れた瀬戸内海を見開きで渡る刃たち。まるで水族館気分だ。
だが、水族館と違うのはガラスで守られていないこと。さやかが気づくとサメが海を飛び出して反対側へと移っていく。

ゴクッ

固唾をのんだ後、彼らは走り出した。
その上空を一機の飛行機が飛んでいた。言うまでもなくクモ男である。彼は「スパイダー」を使って雷神剣、つまり刃たちを追っていた。
そして割れた瀬戸内海を走る刃たちを発見。すぐさま鬼丸に報告する。
金棒博士の進言で玉を先に探し出すことにした鬼丸は早速クモ男にそう命じたのであった。

―淡路島―
やっと淡路島にたどり着いた刃たちはもうくたくたである。
「コレッ。休んどる暇(いとま)はないぞ!!四国に出発じゃ〜〜〜!!」
そんな刃たちをムサシが一喝。自分はカゲトラに乗ってるくせに。

「バカモノ〜ッ。まじめに玉を探さんか〜〜〜!!」
鳴門の渦潮を見、土佐犬をなで、讃岐うどんを食べてすっかり旅行気分を満喫している刃たちにムサシはまたもや激昂。
その声にうどん屋の店主が目ざとく聞き返してきた。どうやらこの店主は玉のことを知っているらしい。

このうどん屋、かなりの曲者である。玉のことを吐かせるにはおかわりを何杯もしなければならなかった。
だが腹いっぱいにしたかいあってかなりのことが聞き出せた。

それはその昔ある山の大きな岩に金長だぬきが封じ込めたという伝説の玉。
なんでもあらゆる願いが叶うそうで。その山は剣山。うどん屋から向かって左に見える山である。

彼が別れ際に妙なことを言い出した。玉のことを聞きに来たのは刃たちで3人目だと言うのだ。
「関西弁のみょーな奴」(クモ男に違いない)と「黒装束の大男」。一体何者か?

3 :第70話 いざ四国へ の巻 :2006/09/04(月) 16:41:13 ID:???
後編

―剣山―
クモ男が玉を捜しているとなると先を急がねばならない。
ムサシは「しかし、玉のこといつバレたんじゃろ?」と不思議に思う。
それにしても黒装束の男というのも気になる。早めに玉を見つけなければ。

夕暮れ。
ようやく刃たちはしめ縄をされた巨大な岩を発見した。
ここに玉があるに違いない。やつらはまだついていないようだ。
刃はこの岩をぶった切ろうとするが彼がしびれるほどこの岩は硬かった。
そのとき。

『かえれ〜 かえれ〜』

不気味な声が辺りから聞こえてきた。
さやかはたたりだとおびえるが、そんなことお構いなしな刃はかみなり斬りで岩を真っ二つにしてしまう。
そして大爆発が起こり、地下へと続く階段が出現した。玉はこの洞窟の中に封印されているのだろうか?
ともかく入ってみることにする。何か『入るな〜 入るな〜』とか言う声が不気味な風と共に聞こえる気もするが気にしない。
たたり?何それ。おいしいの?

彼らが洞窟へ入ってしばらくすると黒い影が現れた。刃たちが消えていった穴を見下ろすのは、
商売上手のうどん屋のおかげですっかり財布が軽くなったクモ男と―――忍者!?

新たな激闘の予感。

4 :あらすじ玉 ◆mTE3WMEn/E :2006/09/04(月) 21:03:57 ID:???
第71話 暗闇でびっくり の巻

前編

―剣山山中―
刃たちがもぐりこんだ洞窟は当然のことながら真っ暗であった。ムサシが松明をともして先陣を切る。
おそらく玉を封じ込めてから足を踏み入れたものは彼らの前にはいなかったのだろう。
ほどなくして、行き止まりにたどり着いた。石柱に「呪文を唱えよ」と人語で彫ってある。
刃が「開けゴマ!!」とお決まりの呪文を言うが開かず。
彼に続いてムサシたちも様々な呪文を言うがやっぱり開かない。さやかにいたっては「ひらけポンキッキ♥」である。

そして刃が「あけましておめでと〜♥」と勤めて明るく言った。
開くわけない、と刃を小突くムサシ。そのとき石の扉がうなりを上げてその重い口をあけた。
「開いたじゃねーか、バーロ!」「なんかの間違いじゃ…」そんなやりとりをする刃たちの真上を何かが大量に飛び去った。
コウモリである。それらを気にも留めずムサシ・小次郎は先へと歩を進めた。

一方、クモ男と忍者も刃たちを捜し求めて洞窟の中へと進入していた。
「近い!!」突然忍者が伏せる。その上を先ほどのコウモリたちが通過していく。
コウモリを避けた忍者はさっさと先へ進む。その背後からクモ男が声をかけた。
明かりがないと危ないと。忍者は振り向いて答える。
「風魔忍者に闇などないわ!!」

5 :あらすじ玉 ◆mTE3WMEn/E :2006/09/04(月) 21:04:58 ID:???
中編

―富士山頂―
その幽玄なる頂に鬼丸城は着陸した。
鬼丸タワー、鬼丸ドーム、鬼丸通り…。東京鬼丸シティ計画もほぼ完成である。
しかし、金棒博士は言う。こんなことで満足してはいけない、今鬼丸計画をさらにグレードアップさせた計画を進行中だと。
金棒博士が向かった先には巨大な電子日本地図が掲げられていた。いくつかの県が白く塗られている。
その上方にこんな文字が躍っていた。

鬼 丸 天 下 統 一 プ ロ ジ ェ ク ト

まずは日本を統一して後には世界に手を伸ばそうという計画である。
すでに東京、千葉、埼玉などの10県は鬼丸の手に落ちていた。そのとき、黒鬼が慌てたような鳴き声を上げる。
まだ大阪が落ちていなかった。ちゃんと威嚇したのかという金棒博士の問いに黒鬼は何度もうなずく。
かまうことはない。鬼丸が言った。
「焼き払え!!」

その言葉と同時に鬼丸城が大阪方面へと回転し、鬼丸砲のファンが開く。
そしてエネルギーがチャージされるとすさまじい威力の波動砲が発射された。
その力は街の人々や登山家、はたまた飛行機まで驚かせ、一気に大阪までたどり着いた。そして。

ドウン

轟音と共に大阪城が破壊され、電子日本地図の大阪の部分が白く変わる。
大阪が落ちたのだ。富士山頂に鬼丸の軽快な笑い声が響く…。

6 :あらすじ玉 ◆mTE3WMEn/E :2006/09/04(月) 21:05:50 ID:???
後編

一方刃達は洞窟の暗い道を進んでいた。
そこにムサシがリンゴの芯の食べかすを発見する。まだ新しい。どうやら誰か住んでいるようだ。
何百年も生きているというのだろうか。そういえばムサシも400年生きていたのだっけ。
そんな折、洞窟の奥に光を発見した。まさしく伝説の玉の光!!
喜び勇んで駆け出していく刃たちの目の前についに見つけた。伝説の玉だ。
4対の狸の石造に守られた石柱の上に乗っている。そのとき、刃は見た。巨大な石像がこちらを見下ろしているのを。
その石像は仁王のようだった。刃が驚かされた腹いせにその石像を蹴り上げると、その石像がにらんだ。ような気がした。
刃が玉をとりに石柱に向かっていく。その肩をたたく物があった。それは、巨大な右手人差し指。
その指を見た仲間達は驚きを隠せない。その指が振り向こうとしない刃の頭を弾く。さすがに痛かった刃は思わず振り向いた。
そして見たものは、あの石像が跪いて刃を見下ろしている姿だった。

とっさに逃げ出す刃たち。その彼らを石像があの不気味な声を発しながら追いかけてくる。
伝説の玉のたたりだと言い張るさやかだが、ムサシは鬼丸の追ってかもしれないという。
その言葉に振り向いた刃は何かにぶつかった。それは、あの忍者。その後ろからクモ男が顔を覗かせる。
剣を抜いた刃はあることに気づいた。その背後に石像の足音。刃は再び振り向いて言った。

「こいつら、やっぱりたたりか?」

7 :マロン名無しさん :2006/09/04(月) 22:14:20 ID:???
軍事力はすげぇが……

大阪城破壊 → 落ちた の下りがアホスw

8 :マロン名無しさん :2006/09/05(火) 02:00:11 ID:???
風魔忍者キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!!

9 :マロン名無しさん :2006/09/05(火) 03:22:32 ID:???
>「焼き払え!!」
まさに悪役の鑑だな

風魔忍者はタコ入道よりも強そうだ
うどん食ってたけど

10 :マロン名無しさん :2006/09/05(火) 08:16:33 ID:???
風魔忍者ってことは別に敵は真田十勇士縛りってわけではないのか

11 :マロン名無しさん :2006/09/05(火) 11:50:35 ID:???
>「焼き払え!!」
何このクシャナ様www

12 :マロン名無しさん :2006/09/05(火) 19:01:07 ID:???
富士山の上にあんなもんが…
鬼丸にとっては 名所を破壊or乗っ取る=征服なんだろうか
ゆくゆくは凱旋門とか万里の長城も危ないな

13 :マロン名無しさん :2006/09/05(火) 21:13:38 ID:???
まるで東宝映画の怪獣だなwww

14 :マロン名無しさん :2006/09/06(水) 01:59:27 ID:???
忍者はド派手な忍法を使って攻撃してきそうだな

ちょっと思いついたんだが、
動く石像は「土」の玉の能力で、泥人形を操ったものじゃないだろうか
ああいうののヤイバ型を何体も繰り出して、敵の分身の術に対抗する展開とか

15 :あらすじ玉 ◆mTE3WMEn/E :2006/09/06(水) 21:16:02 ID:???
第72話 忍者小太郎現る の巻

前編

前に忍者、後ろに石像。まさに前門の虎、後門の狼状態である。
この状態では引くこともままならない。ここを突破するには弱い方、つまり忍者を先に倒すこと。
刃は言葉通り忍者に向かって行く。忍者は刃の刀をよけると、かまいたちの術を繰り出した!!

かまいたちの術とは急激に空気を体内に取り込むことによって空中に真空を作り、
相手を切り刻むという肺が疲れそうな技である。by青山

何か知らないがこの忍者は強そうである。ここはやっぱり石像の方に攻撃することにする。刃が一体の石像をたたく!
するとその石像は思いのほか痛がっている。相手が弱いと知るやいなや急に元気になる現金な小次郎であった。
石像が逃げる拍子に地面につまづいてその正体を現した。石像の正体。それは狸だった。
だまされたことに憤る刃だったが、とりあえずわけを聞いてやることに。

あの玉は代々金長狸一族に伝わる伝説の玉。
その玉のパワーを人間に悪用されてはならぬと、数々の防御策を張り巡らして玉を守ってきたというわけだ。
ちなみにその防御策があの岩やラジカセによるたたりの声や石像だったりする。

「な―――んだ、そーいうことか〜〜〜!!安心しろ、オレが正義のために使ってやるからよー!!」
それを聞いた刃はタヌキの肩をポンポンと叩くとそういった。ニヒヒヒと笑いながら玉に向かう刃をジト目で見る狸たちであった。
その足元から何かが勢いよく飛び出した。もちろんあの忍者である。

忍者の正体は風魔の小太郎。風魔流忍者五代目頭(リーダー)っ!!
「小太郎の割にはでけーな!!」刃が突っ込むと、小太郎はそのことを気にしていたようだ。
小太郎が霞玉を投げつけ、煙幕を張る。背後から飛んできた手裏剣をかろうじてよける刃。
今度は小太郎の直接攻撃だ。刃は見事彼を一閃!!しかし変わり身の術でかわす小太郎。

16 :あらすじ玉 ◆mTE3WMEn/E :2006/09/06(水) 21:16:52 ID:???
後編

雲隠れの術とは霞玉の破裂によって雲を発生させ、あたかも姿が消滅したかのごとく見せる術である。
そして変わり身の術とはもっともポピュラーな術d

そこで刃によってコマ外へと追い出される作者であった。刃と小太郎の激しい攻防が始まった。少しずつ刃が押している。
小太郎が網を取り出して投げるが、刃はそれをよけた。背後の面が不自然に盛り上がっている。
「それで隠れたつもりか!?」小太郎がクナイを突き刺し、布をめくる。そこにあったのはただの木。
小太郎の変わり身の術を逆手に取ったのだ。刃が後ろから飛び掛る!!

突然、小太郎が火を吹いた。風魔忍法火炎輪である。
転がって火を消す刃に向かって小太郎が手裏剣を投げつけた。さやかが悲鳴を上げる。

しかし刃は無事だった。手裏剣は間一髪さやに刺さっていたのである。
だが、小太郎がほくそ笑むと手裏剣から煙が噴き出していた。そして。

ドウン

なんと、爆発!!
もうぼろぼろな刃の変わりにムサシ・小次郎が相手をしようとする。
しかし刃は引かなかった。水の玉を入れた雷神剣に力をこめると、辺りが震えだす。
「水神流刃忍法…噴水剣!!」そう言って剣を地面に突き刺す!

その瞬間、地面から水が吹き出たではないか。まさしく噴水剣だ。
その噴水は地上数十メートルにも達し、刃は庄之助を呼んだ。小太郎が落ちていく。
刃は勝利を確信した。そのとき、小太郎の両肩がふくらみ、翼が生えたではないか!!

驚愕する刃。
小太郎がワシへと姿を変えたのだ。
「風魔の名にかけてうぬを…倒す!!」

戦いの舞台を空へと変えて激闘は続く。

17 :マロン名無しさん :2006/09/06(水) 22:31:45 ID:???
まさにYAIBA盗賊団

18 :マロン名無しさん :2006/09/07(木) 00:08:50 ID:???
今度は空中戦か

19 :マロン名無しさん :2006/09/07(木) 10:29:43 ID:???
敵は忍者ってことはくのいち期待していいのか?

20 :マロン名無しさん :2006/09/07(木) 21:43:51 ID:???
今回の話、技が多彩でなかなか面白かった
小太郎はさすが風魔忍者の頭目だけあって普通に戦っても強いな

刃も頭を使った戦い方が出来るようになったみたいで成長が感じられた

21 :マロン名無しさん :2006/09/08(金) 06:51:38 ID:???
水の玉も意外にちゃんと使いこなしてるな
今回の戦いでは新玉の出番はなし?

22 :マロン名無しさん :2006/09/08(金) 18:44:30 ID:???
しかし何でまた過去の剣豪、豪傑が鬼丸のいいなりになるんだ?
言いなりになりそうな奴を復活させたんかな。
でも思いっきりランダムぽかったけど。

23 :マロン名無しさん :2006/09/08(金) 19:50:58 ID:???
これおもしろいよね

24 :マロン名無しさん :2006/09/08(金) 22:02:17 ID:???
>>22
前シリーズのラストで刃を勧誘した時みたいに
「協力したら世界の半分をやろう」とか言ってるんだろう
それかタコ入道みたいにみんな現世に未練があるとか

こう考えてみると、鬼丸の要求を突っぱねた小次郎は
実に立派な侍だったと言うべきなのか…?

25 :マロン名無しさん :2006/09/09(土) 06:28:10 ID:???
この作者って意外と出たがりなのか・・・?

26 :マロン名無しさん :2006/09/10(日) 06:20:35 ID:???
カゲトラや庄之助は「ガルゥ」「クピィ」なのに
タヌキは平然と喋るこの漫画がよくわからん

27 :マロン名無しさん :2006/09/10(日) 08:27:50 ID:???
日本の狸は化ける。インドの虎やハゲタカは化けないから。
更にあの狸たちは年をとって化けられる様になった狸だと思う。

28 :マロン名無しさん :2006/09/10(日) 17:14:00 ID:???
逆に考えるんだ。
「ヒンディー語で喋っても誰も分からないから黙ってる」
と考えるんだ。

29 :マロン名無しさん :2006/09/10(日) 18:25:32 ID:???
小太郎はワシか……
タコ=入道 はかろうじて繋がってたが
今回は全然関係なさそうだな
正体予想がしづらい

30 :あらすじ玉 ◆mTE3WMEn/E :2006/09/10(日) 21:00:31 ID:???
第72話 忍者小太郎現る の巻

ワシへと姿を変えた風魔忍者、小太郎と刃との空中の戦いが始まった。両者の戦いは激しさを増し、いよいよクライマックスを迎える。
相手が忍術を使うならばこちらも、と刃も忍術を使う。但し雷神剣を使った目くらましや、雲に隠れる雲隠れといったものだが。
小太郎は印を結んで呪文を唱えると刃の隠れていた雲を吹き飛ばしてしまう。そして雷神剣に鎖鎌を投げつけると、そこへ向かって雷を落とした。

地上へ落下した刃は狸たちを守りながら戦わなければならない。
小太郎はここぞとばかりにすさまじいスピードでヒットアンドアウェイを繰り返し、徐々に刃の体力を削っていく。
自分達のために刃がピンチに追いやられている。そう狸たちが感じたかは定かではないが、彼らはなにやら相談する。

刃の剣が叩き落された。絶体絶命!!
そのとき、狸たちが刃の周りに躍り出た。まるで彼をかばうように。
そして刃の制止も聞かず額に葉を乗せて呪文を唱えると、なんと刃自身に化けてしまった。
大量の刃たち。これにはさすがの小太郎も驚きの声を上げる。これぞ、刃影分身!!
これは本物の刃も狸刃たちと一緒に叫んだ。ちなみに見分け方は簡単である。髭があるかないか。これだけだ。

大量の刃達は一斉に小太郎へと飛びつくと、ところかまわず殴りつけた。たちまちタンコブだらけとなる小太郎。
その中から本物が飛び出し、見事かみなり斬りを決める。しかしまたしても変わり身の術でよけられてしまった。
悔しがる刃。そこに切断された木(といってもその幹は太い)に混じって伝説の玉がポトリ。

「この借りはきっと返す!!覚えておれぃ!!」そう言って小太郎は逃げていった。
伝説の玉、確かに貰い受けた。さぁ皆さんご一緒に。

ニョホホのホ〜♥

31 :マロン名無しさん :2006/09/10(日) 21:46:32 ID:???
ニョホホのホ〜

32 :マロン名無しさん :2006/09/10(日) 21:51:02 ID:???
ニョホホのホ〜

って待て。玉無しでやられたのか小太郎。結果から見ると弱いぞ。

玉は何かね。狸が木の葉を使ってたから、木?

33 :マロン名無しさん :2006/09/10(日) 23:23:55 ID:???
小太郎とは新玉の能力をまじえて再戦だろうな
それにしても文章で読むと「小次郎」と「小太郎」が意外とややこしい
小次郎がまた寝返ったかのように錯覚してしまったw

34 :マロン名無しさん :2006/09/11(月) 01:24:21 ID:???
ニョホホのホ〜

小太郎はこれから更に真の姿を見せるんだよ!

35 :マロン名無しさん :2006/09/11(月) 01:43:38 ID:???
普通に玉の増えた刃に小太郎は勝てないんじゃないか?

玉がしょうもない能力だったら別だけど

36 :マロン名無しさん :2006/09/11(月) 10:24:41 ID:gnmlCU4S
アニメの平均視聴率12%だって。
結構高かったんだな。

37 :マロン名無しさん :2006/09/11(月) 10:37:29 ID:???
ニョホホのホ〜
小太郎、風魔流忍者の頭なのに。前号期待したのでちょっとがっかり。

38 :マロン名無しさん :2006/09/11(月) 10:54:00 ID:???
多分出そうな服部半蔵に期待

39 :マロン名無しさん :2006/09/11(月) 14:13:52 ID:???
今までの敵の中で、一番かっこいい(変身後)から期待してたのに(´・ω・`)

40 :マロン名無しさん :2006/09/11(月) 15:27:12 ID:???
>>39
今までってお前、まだ2人目w

41 :マロン名無しさん :2006/09/11(月) 15:39:24 ID:???
鬼丸一味がショッカーに見えてきた。
改造人間に黒い雑魚戦闘員、そしてマッドサイエンティストの超兵器で日本征服。
その内ヒトデ男とヒトラーが合体させられるんじゃなかろうか。

42 :マロン名無しさん :2006/09/11(月) 16:14:36 ID:???
今回の玉は、タヌキたちにとっては大事だけど
人間には何の役にも立たないとか、そういうオチな予感

>41
クモ男は鬼丸に最後通牒を出されて、自らを改造したりするんだな!
確かに言われてみると黒鬼=ショッカーとかそのまんまだ

43 :マロン名無しさん :2006/09/11(月) 17:28:30 ID:ybhF9uik
しかしこの漫画って本当に展開速いな。
どんなバトルも大抵2,3週で終わらせるし、やたら引き延ばしするどっかの雑誌の漫画とは大違いだ。

44 :マロン名無しさん :2006/09/11(月) 21:31:46 ID:???
バトル路線で結構続いてるのに、今のところインフレも激しくないしな
でも龍神の玉を手に入れたら刃が一気にパワーアップ、
それに対抗して鬼丸も超パワーアップ…という感じで
ありがちな力押しバトル漫画になってしまうのかもしれん
今だって「水」の玉みたいのが三つも集まれば、それだけでかなりの戦闘力だろうし

45 :マロン名無しさん :2006/09/11(月) 22:39:03 ID:???
インフレねえ・・・・・・

鬼丸は今の時点でダントツに強いと思うけどな。風神の力で底上げしてるからだけど。
あと、最近小次郎がまともに戦う気配がないのが不安。

46 :マロン名無しさん :2006/09/12(火) 00:22:45 ID:???
>>45
鬼丸は肉体も精神も鬼だから、刃とは格段の差があるね

47 :マロン名無しさん :2006/09/12(火) 00:41:05 ID:???
鬼丸は刃に剣を折られてるから、そこまで最強というイメージはないな
むしろ軍事力としての差が大きいような気がする

そういや雷斬りがかわされてるけど、小太郎には通用しないのか? また新技出すのかな

48 :マロン名無しさん :2006/09/12(火) 01:08:25 ID:???
>>47
水の玉の噴水剣みたいにそれぞれの玉に
それぞれの技があってそれを使い分けるんじゃないの?

49 :マロン名無しさん :2006/09/12(火) 01:18:47 ID:???
>>48
あれは技というよりも玉の力の応用だからな。
微妙かな…

50 :マロン名無しさん :2006/09/12(火) 19:53:58 ID:???
>>45
ムサシには鬼丸退治に対する使命感みたいなものがあるが
小次郎は行動の理由があやふやだからな……技も「刀が伸びる」だけだし
旋風剣を破ったのが一番輝いていた頃か

51 :あらすじ玉 ◆mTE3WMEn/E :2006/09/12(火) 22:02:23 ID:???
第74話 ヘンシン金「の」玉 の巻 (「の」は●の中に白抜きで「の」)

小太郎から奪い返した伝説の玉。それはありとあらゆる物に化けられる、変化の玉であった。
「我が祖・金長はこの玉を使って四国平定を成し遂げたと伝えられているだポン!」
ということだが、正直眉唾物だ。

「この金って言う文字は何だ?」
刃が聞くと、その狸が答えるにはこれは金長ダヌキの頭文字の金。略して…。
「タヌキの金「の」玉!!」その言葉にさやかが慌てて「金」と「玉」の間に●の中に白抜きで「の」が書かれたプラカード?を入れる。

それを見た刃たち。意地の悪い笑いをして、わざと金(ry)金(ry)言いまくる。
そのたびに例のプラカードを入れるさやかだったが、ついに頭にきたようだ。「いい加減にしなさい!!」さやかがみんなに怒鳴った。
ムサシは気まずそうに地図を取り出した。ムサシは効率の良さからか九州を次の目的地に選んだ。

刃は海を渡るため金の玉で船に化けようとする。戦艦、タンカーを経てやっと手ごろないかだになった。
タヌキたちと別れを惜しみつついざ九州へ。と、彼らの上空を波動のようなものが飛んでいく。
そして。前方に見える九州に着弾すると、大爆発を起こした。

鬼丸城では鬼丸の笑い声が響いていた。先ほどの波動はもちろん、鬼丸城が放ったものだ。
鬼丸天下統一プロジェクトは着々と進行中だ。九州も長崎を残すのみとなってしまった。
そこにクモ男の連絡が入る。小太郎が負けたこと、刃たちが九州へ向かっていることを聞くと鬼丸は黒鬼達を九州へと向かわせるのだった。

海上を刃船がのんびりと進んでいく。そのスピードに異を唱えるは小次郎。
遅すぎるというのだ。それをムサシが茶化す。船上(背上?)でケンカが始まる中、さやかが刃にもう少しスピードを出せないか聞いてきた。
だが、足でこいでるのに早くなるわけがない。そこへムサシがケンカの弾みで刃に剣をつきたてた。

「いってぇええ!!」
途端に刃船のスピードがアップした。痛さにもだえているせいだ。
その上空を飛行機が飛んでいき、黒鬼達をばら撒いていく。

九州は目の前だ。

52 :マロン名無しさん :2006/09/12(火) 23:27:27 ID:???
プラカードを入れるさやかカワユス。

53 :マロン名無しさん :2006/09/13(水) 00:08:40 ID:???

  _  ∩
( ゚∀゚)彡 きんたま!きんたま!
 ⊂彡



54 :マロン名無しさん :2006/09/13(水) 04:39:57 ID:???
金●玉キタ────(゜∀゜)────!!!

下ネタで団結しすぎな男どもワロスw

55 :マロン名無しさん :2006/09/13(水) 08:53:46 ID:???
きんたまきんたま言っちゃさやかが可哀想です><

56 :マロン名無しさん :2006/09/13(水) 10:02:18 ID:???
今回は金玉か・・・
こりゃあいよいよ五行+α説が有力になってきたな。
つーかもうそれっきゃねーだろ。

+αの部分は前スレで出てた陰陽道をちょっとひねって光と闇とかってどうよ
これも属性攻撃では定番だしさ。

57 :マロン名無しさん :2006/09/13(水) 10:10:49 ID:???
五行はいいとして、+αに銀玉、銅玉とか平気でやりそうなYAIBAクオリティ

58 :マロン名無しさん :2006/09/13(水) 11:47:29 ID:???
金玉ワロス

59 :マロン名無しさん :2006/09/13(水) 18:11:29 ID:???
金●玉はもう一個出てくるに違いない!!

60 :マロン名無しさん :2006/09/13(水) 19:44:47 ID:???
こんどは●▼ンコ玉来そうだな。










パチンコ玉

61 :マロン名無しさん :2006/09/13(水) 19:56:00 ID:???
何気に武蔵が刃に酷いことしてるな・・・凄い痛そう

元に戻ったらとんでもない所に剣が刺さってるとか、そんなブラックな漫画ではない筈だから安心だが

62 :マロン名無しさん :2006/09/13(水) 20:02:42 ID:???
青山のたどった思考を想像する

「七つの玉の力は五行から取るか」

「火の玉、水の玉、土の玉、木の玉……金の玉?」

「金タマ!!」

考えても普通は実行しないよな……怖ろしい男だ

63 :マロン名無しさん :2006/09/14(木) 10:15:13 ID:???
水・金と来たら、地・火・木・土・天・冥・海と続けたくなる
地と海あたりをはぶけば使えそう

64 :マロン名無しさん :2006/09/14(木) 12:47:07 ID:???
おお、惑星か
天と冥は字のイメージからは強そうな感じがするな

65 :マロン名無しさん :2006/09/14(木) 13:01:16 ID:???
>>63
その発想はなかった。
まぁ、惑星の名前も五行に基づいてたりするんだけどな。

66 :マロン名無しさん :2006/09/14(木) 17:33:06 ID:???
冥ってなんか怖い事が起こりそうなイメージがある…(((゜д゜;)))

67 :マロン名無しさん :2006/09/14(木) 22:22:17 ID:???
思ったんだが、七つ全部刄が手に入れるとは限らないよな。
だから、冥とか闇とか魔とかマイナスイメージのある玉は鬼丸がわが手にいれば
パワーバランスが面白い事にならんか。

68 :マロン名無しさん :2006/09/14(木) 22:42:25 ID:???
省くんなら冥王星ともう一つだろう
冥王星は太陽系じゃないって説もあるんだし

69 :マロン名無しさん :2006/09/14(木) 23:12:05 ID:???
太陽系じゃないなら冥王星何系だよ

70 :マロン名無しさん :2006/09/14(木) 23:17:44 ID:???
大切なのは銀河に占める地位じゃなく、字面の格好良さだと思われる
まぁその点を考えると「金」は真っ先に省かれるべきだったけどな

>67
そういや一個二個くらいは鬼丸に奪われる可能性もあるのか
「地図の内のどれかが龍神の玉」という展開なら
最終的には龍玉以外は全部敵の手に渡ったりして

71 :マロン名無しさん :2006/09/15(金) 00:06:30 ID:???
>>69
ただの隕石
構成成分適に惑星と言えないらしいよ
まぁ水金地火木土天海冥で覚えた身としては冥王星も太陽系といわれた方がしっくりくるし
学会が冥王星を太陽系と認めてるんだけど、あえてはずすなら冥王星だろう

72 :マロン名無しさん :2006/09/15(金) 00:34:00 ID:???
>>71
おっさん乙。

水金地火木土天冥海だろw。

だいたい冥王星が隕石なら水金地火も隕石だろwara

73 :マロン名無しさん :2006/09/15(金) 04:51:36 ID:???
よーくわかったので理科はもういい

小次郎が短気という設定なんて作者はよく覚えてたな…


74 :マロン名無しさん :2006/09/15(金) 09:19:44 ID:???
理科はどうでもいいが
内惑星+火星が隕石は恥ずかしいからやめれ

75 :マロン名無しさん :2006/09/15(金) 14:58:00 ID:???
九州で小太郎と再戦か、それとも新しい敵が出てくるのか
「八鬼最強の男」の例があるからな
スーパー小太郎が出てきて瞬殺されそうな予感も・・・

76 :マロン名無しさん :2006/09/15(金) 18:28:27 ID:???
最初がタコ、二番目がワシだから、次は陸上の獣が敵になると予想

77 :マロン名無しさん :2006/09/15(金) 19:52:52 ID:???
   ∩___∩
   | ノ      ヽ
  /  ●   ● | 
  |    ( _●_)  ミ
 彡、   |∪|  、`\
/ __  ヽノ /´>  )
(___)   / (_/
 |       /
 |  /\ \
 | /    )  )
 ∪    (  \
       \_)

78 :マロン名無しさん :2006/09/15(金) 21:06:25 ID:???
絶対お前じゃねえよ
とっとと帰れ

79 :マロン名無しさん :2006/09/15(金) 21:55:59 ID:???
>76-78 流れにワロタw

80 :マロン名無しさん :2006/09/16(土) 17:51:32 ID:???
鬼丸に征服された地域は具体的には何をされるんだろう
三食鬼丸まんじゅうか?

81 :マロン名無しさん :2006/09/17(日) 00:12:59 ID:???
空がドロドロしていて、皆うつむきながら歩いている感じ。

82 :マロン名無しさん :2006/09/18(月) 02:10:48 ID:???
連載休止?

83 :マロン名無しさん :2006/09/18(月) 06:43:20 ID:???
>82
のんびりと再開を待っている状態

支配されると観光地が全て鬼丸仕様に変更されるんじゃね?
九州は何があったっけ
太宰府?


84 :マロン名無しさん :2006/09/18(月) 14:00:39 ID:???
鬼丸側には風、雷プラス七つのうちのいくつかで
刃側は、水、キンタマ、龍+αてな感じだろーなー。

きっと、玉の相性とか玉を換えるタイミングとかの
駆け引きバトルになるんだろ

85 :マロン名無しさん :2006/09/18(月) 16:23:08 ID:???
金タマ使えねーと思ったけど
潜入の時なんかには役立ちそうだな

86 :マロン名無しさん :2006/09/18(月) 21:57:06 ID:???
>>85
でも雷神剣持ってるんだぞ

87 :マロン名無しさん :2006/09/18(月) 22:19:15 ID:???
>>86
盲点だった…

88 :マロン名無しさん :2006/09/18(月) 22:32:19 ID:???
いや、刃から雷神剣奪ってきましたとか言えば
クモ男はコロッとだまされそうだ

89 :マロン名無しさん :2006/09/18(月) 23:05:42 ID:???
>>83
四国で狸だったからいっそ沖縄までいってシーサーとかどうでしょう

90 :マロン名無しさん :2006/09/20(水) 15:10:12 ID:???
沖縄と言われてもピンと来ないな
海のイメージぐらいしかない・・・水中戦は琵琶湖でもうやったし
まあ暑いから『火』の玉あたりが似合いそうな気はする

91 :あらすじ玉 ◆mTE3WMEn/E :2006/09/20(水) 21:05:46 ID:???
第75話 それいけ九州 の巻

九州に着いた刃たちはとある宿屋に泊まることにした。
その宿は彼らでちょうど1万人目の客で、宿泊費はすべてタダだった。
しかし、それはクモ男の罠。刃たちをなるべく長く足止めさせる作戦だった。
部屋に着いた刃たちはさやかが風呂に入ると聞いた途端さやかについていく。
実は、その宿は混浴であった。
それを知ってさやかはリュックを買うと言って買い物に行ってしまった。
しかたなく(?)他の女の子が入ってくることを期待して待つ刃達だった。

そのころ、クモ男たちは鬼丸の復活させた剣士・剣豪を探していた。
その剣豪は狐に乗り移った天草四郎時貞で会った。
天草四郎は妖術で玉のありかを突き止めようとする。

ムサシたちが風呂に入って2時間たつ。
彼らしかいないのではないかと疑い始めた頃、ようやくさやかが入ってきた。
彼女は刃に見ても良いと言うさやか。彼女が湯から上がると…。

「み、水着ィ!?」「しかもワンピース!!」

力尽きた刃たちは水に沈むのであった。

92 :マロン名無しさん :2006/09/20(水) 22:13:55 ID:???
クモ男の作戦はいつも的確に刃たちの弱点を突くな

93 :マロン名無しさん :2006/09/21(木) 00:02:32 ID:???
いいじゃん、ワンピース水着でも。
贅沢言うな!


94 :マロン名無しさん :2006/09/21(木) 10:51:11 ID:???
天草四郎キター
別に忍者だけじゃなかったのか
今のところ戦国後期〜江戸初期の有名人ってところか

95 :マロン名無しさん :2006/09/21(木) 11:40:38 ID:???
天草四郎、剣は強いのか?

96 :マロン名無しさん :2006/09/21(木) 15:01:57 ID:???
某小説(映画にもなってるが)では剣豪枠で復活していたものの・・・・・。
髪でなんでも斬っちゃう謎の兄さんだったな。

97 :マロン名無しさん :2006/09/21(木) 18:20:35 ID:???
狐だから変身するんだろうな

98 :マロン名無しさん :2006/09/21(木) 22:18:35 ID:???
つまり金玉で化かし合いをするわけか

99 :マロン名無しさん :2006/09/21(木) 23:27:27 ID:???
>>96
小説って山田風太郎のアレかな?作者も刺客人選する際に参考にしてたりしてw
それにしても正体がキツネか。剣豪達の魂が飛んでいった際に取り付いた動物達が写ってるコマには無かったから、
今後はある程度残りの刺客の正体が絞れるな。既に鷹は小太郎が乗っ取り済みなので残りは消去法で行くと。

100 :あらすじ玉 ◆mTE3WMEn/E :2006/09/22(金) 22:50:57 ID:???
第76話 赤龍の玉伝説 の巻

天草四郎時貞はその妖術を以て八百万の神に伝説の玉のありかを聞いていた。
しかしどの神も大ボケで、そのありかを知るものはいなかった…。
宿では未だに宴会状態が続いていた。宿の食料がつきかけた頃、ようやく刃は満腹になったようだ。

その刃が床に寝転がると、天井に巨大な絵が描いてあった。仏の手から落ちた玉と龍。
玉は火山に向かっている。その山は宿の主人によると阿蘇山だということだ。
そして龍は赤龍という釈迦のしもべ。一説によるとその玉は赤龍の玉とも言われているらしい。
「それ以来熊本は”火の国熊本”といわれるようになったというわけですよ!!」そう言って主人は締めた。

だが刃たちはその話をまるで聞いちゃいなかった。阿蘇山に玉がある!!
刃たちはしつこくとどめる主人を警戒して夜中にこっそりと宿を出た。
そのことはクモ男たちの耳にも届き、彼らはすぐに刃のあとを追う。

余談だが、さやかはゲットした玉2つをディパックに入れて背負っていた。
男供はそれを「きゃん玉袋だ〜!!」などとふざけてさやかに殴られてしまった。自業自得である。

そして翌日、彼らはその頂に噴煙を上げる阿蘇山を目にすることになる。

101 :マロン名無しさん :2006/09/23(土) 01:27:44 ID:???
赤龍がなんとかってことは早くも龍神の
玉がでてくるのかぁ?

102 :マロン名無しさん :2006/09/23(土) 02:51:48 ID:???
>>101
火の国とか火山とか出てるから火じゃないか?

103 :マロン名無しさん :2006/09/23(土) 02:53:29 ID:???
まぁまだ龍神じゃぁないだろうなぁ。
半分以上のこってるし。

104 :マロン名無しさん :2006/09/23(土) 06:22:39 ID:???
きゃん玉袋ワロス
どこまで引っ張るんだ金●玉ネタw

105 :マロン名無しさん :2006/09/23(土) 10:09:22 ID:???
実は水の玉→水龍
金●玉→金龍

で七つ集めると願いをかなえる龍が出てきて

106 :マロン名無しさん :2006/09/23(土) 13:47:05 ID:???
赤龍の玉というぐらいだから今度の玉の色は赤なのかな?

107 :マロン名無しさん :2006/09/23(土) 16:55:00 ID:???
オオタワケとかオオウツケとか、ひどい名前だなw <八百万の神
だいたい天草四郎ってキリスト教じゃなかったのかよ

108 :マロン名無しさん :2006/09/23(土) 17:07:50 ID:???
話の流れから見て火の玉が来そうだ。
火の玉はたぶん剣から炎が出せるようになるんだろうが
木とか土の玉は効果が想像しにくい。
金の玉の例もあるし、文字とは全然違う能力か?

109 :マロン名無しさん :2006/09/24(日) 00:56:59 ID:???
神様が出て来た時点ですごいことなんだが、緊張感がないのですごい気がしないな。

110 :マロン名無しさん :2006/09/24(日) 20:23:07 ID:???
鬼丸におどされてる宿屋の皆さんカワイソス
刃たちも玉集めるだけじゃなくて、無力な市民を助けたりしろよ

111 :あらすじ玉 ◆mTE3WMEn/E :2006/09/24(日) 21:48:40 ID:???
第77話 ヒトデ男再び in阿蘇 の巻

阿蘇山。その中腹の茶屋で刃たちは休憩を取っていた。
ムサシが店員に茶を頼むと中から出て来たのはなんとヒトデ男。いや、ヒトデ男の嫁のミポリンである。
ちなみに息子の名前は晃一。そこで刃たちはヒトデ男に阿蘇の火口まで案内を頼むことにした。

そのころ、富士山では航空自衛隊が鬼丸城へと攻撃を仕掛けていた。
シオジアナがアナウンスをする中、銃弾が雨あられと鬼丸城へと降り注ぐ。しかし鬼丸城はそんなことではビクともしない。
99cm副砲400門を全開すると鬼丸城は一斉砲撃を開始した。
自衛隊は大急ぎで退避しようとするが、それよりも先に鬼丸城が火を吹いた。恐るべし鬼丸城。
「こんな時にあの鉄刃君はどこに行ってしまったのでしょう…。

刃 の バ カ ヤロ  〜 !! 」

ウワサの刃はいよいよ阿蘇山の火口にたどり着いていた。
そして火口を降りていく刃を上から見つめる者が。むろん、天草四郎である。
刃が玉をとってから奪う作戦のようだ。

そのとき、刃たちは前方に玉を発見した。
小次郎が剣を伸ばして玉をとろうとするが、熱を嫌がって玉が取れなかった。
そこで庄之助を使ってようやく玉をとることができた。

そのとき、背後の岩陰から天草四郎が現れた。

112 :マロン名無しさん :2006/09/24(日) 21:57:11 ID:???
ヒトデのくせに妻と子だと!!?

113 :マロン名無しさん :2006/09/24(日) 23:10:42 ID:???
もしや鬼丸に支配されると、
ヒトデ人間とかが普通に存在するようになるのか?

114 :マロン名無しさん :2006/09/25(月) 15:10:10 ID:???
計算が合わないでござるな…ってのはどういう事?

115 :マロン名無しさん :2006/09/25(月) 20:02:15 ID:???
自衛隊が役に立たないのはフィクションのお約束だな
空軍がかなわないんだったら龍神の玉で空飛べるようになっても意味なくね?

116 :マロン名無しさん :2006/09/25(月) 22:30:03 ID:???
>>114
ヒトデ男が生まれたのはつい最近(鬼丸が鬼になった以降)
でも何故か妻と子がいるってことじゃない?

117 :マロン名無しさん :2006/09/26(火) 00:56:26 ID:???
もしかして鬼丸に支配されると言うことは時の流れが速くなると言うことなのか。
一般人から奪った時間を鬼丸やその配下(小次郎とか)が使ってるというハードSFな伏線なんじゃないか?

118 :マロン名無しさん :2006/09/26(火) 04:11:28 ID:???
>>116
そういうことか…

119 :マロン名無しさん :2006/09/26(火) 11:41:13 ID:???
背後をとっても、なんか天草四郎はあっさり負けそう

120 :マロン名無しさん :2006/09/26(火) 12:23:09 ID:???
ヒトデ男はわかるけど、ミポリンはどうやって生まれたんだろう?
まあ、晃一くんもできて幸せそうだから、細かいことはいいか。。。

121 :マロン名無しさん :2006/09/26(火) 22:24:25 ID:???
>>114
結婚したのが去年の八月なのにもう息子がいるってことは
「できちゃった結婚」か?って意味だろう
ヒトデ人間も十月十日で生まれるのかどうかは知らんが…

122 :マロン名無しさん :2006/09/26(火) 22:39:56 ID:???
九州だからってまさかヒトデ男が再登場するとは…
カマキリも名古屋で何かやってんのかね

123 :マロン名無しさん :2006/09/27(水) 23:25:23 ID:???
>>122
たぶんカマキリ男は刃のピンチに颯爽と駆けつけるよ

124 :マロン名無しさん :2006/09/29(金) 22:24:00 ID:???
第78話 対決!妖術師VS.刃 の巻

「てやんでぃ、バーーーロ! てめえなんかに、渡すかよ」
灼熱の溶岩の上、庄之介に持ち上げられた刃の罵声がこだまする。

「いくぜ、天草五郎!」
「四郎じゃ、愚か者」

火口の中、玉無し雷神剣をもって、刃が天草四郎に襲い掛かる。
四郎も天草流妖術を用いて対抗。呪文を唱えると、引き抜いた髪が三叉の槍となる。

「神よ、我が罪を許したまえ」

庄之助の上に乗った刃と、飛び掛る四郎の2人が戦いを始める。
さやかが、
「ちょっと〜〜、玉はどーすんのよ〜〜〜〜」
と言って止めても、
「うるせー、今忙しいんだよ」
と一蹴。

そんな中、落ち着きを払う武蔵と小次郎は噴火口の異変に気付いた。
「噴火の兆候でござるか……」
「あの玉、諦めるしかないわね」
火山が噴火しては、玉は取れない。結局諦める事になるかと思ったそのとき、救世主が現れる。

「オイドンにまかせんしゃい!」
現れたのはヒトデ男。

125 :マロン名無しさん :2006/09/29(金) 22:25:39 ID:???
第78話 対決!妖術師VS.刃 の巻 2/4

「あの玉を取れるのは、オイドンだけですたい」
 鉢巻姿にちょっと汗をかき、星型ヒトデ男の登場である。
 どうやってとるんじゃ? 落ちたら死んじゃうよ。
 などの言葉を受けても、
「オイドンも八鬼のはしくれ、技の一つや二つあるでごわす!」
 と返して、ヒトデ男は噴射口へダイブ。

 そして、全身をクルクルと回転させ、宙を自在に舞い始める。
 そのまま回転したヒトデ男は、玉をとりさやか達の下へと戻ってきた。

 だが、

 溶岩を身にまとい、全身火達磨になったヒトデ男は、文字通りの火の車。
 さやか達は、直撃を避けるためヒトデ男を回避し、ヒトデ男は壁に衝突。

 火山は噴火直前。
 ヒトデ男は全身大火傷の、丸焼き状態。

「しっかりして〜〜」
 というさやかの言葉にも、力なく
「た、玉は取ってきたでごわす」
 と答えるのみ。

126 :マロン名無しさん :2006/09/29(金) 22:26:11 ID:???
第78話 対決!妖術師VS.刃 の巻 3/4

そんな大ピンチの中、クモ男が訪れる。
「さあ、こっちにその玉渡してもらいまひょか〜〜」
当然のごとく、タマを奪おうとする。だが、状況を見て武蔵が制止。
「ちょっとまて、山が噴火するやもしれん! 一時休戦じゃ!」
「ナハハ、そんな手にひっかかりまへんで〜〜」
どうせ、タマを奪われたくないがためのハッタリだろう。噴火なんかしない、
そう思っていたクモ男の頭上に溶岩が ジュッっと一滴。

「退却や〜〜」
これには堪らず、クモ男は部下を引き連れて退却した。

さやか達も、彼らに続いて退却。
「さやかドン。オイドンはもう駄目ですたい」
さやかの背中で弱音を吐くヒトデ男。
「足手まといのオイドンをおいて、早く逃げてくんしゃい」
とまで、言い出す始末。あまりの情けなさに、さやかは
「も〜〜、うるさいわねー! 言う事きかないと、食べちゃうわよ!」
と一喝するのであった。

127 :マロン名無しさん :2006/09/29(金) 22:27:26 ID:???
第78話 対決!妖術師VS.刃 の巻 4/4

火山から脱出し、なぜかクモ男たちと一緒にいるさやか一行。
ここまで来れば一安心、と思ったのも束の間。刃がいない。

ドゴォーーンと第一声の噴火。
噴火と一緒に、庄之介が飛ばされてくる。
庄之介が言うには、刃は四郎と共に溶岩と一緒にここまで飛んでくるとの事。

飛び交う溶岩を足場に、目にも止まらぬスピードで空中戦を繰り広げる刃と四郎。
刃の玉なし雷神剣、かみなり斬りが炸裂し、四郎の持っている三叉の槍は切れ切れに。
と同時に、刃と四郎がさやかの元へと到着。

三叉の槍をなくした四郎は次なる妖術を見せる。
呪文を唱えると、四郎の右手から数多の蛇が現れ、刃に襲い掛かる。
さらに続けざま、多くの烏からも襲い掛かられる。
そして、止めと言わんばかりに、四郎は変化の術で虎に変身する。

蛇に動きを止められ、烏についばまれ、虎に襲い掛かられようとしてピンチな刃は
さやかに一言 「玉をだせ、 化け玉 金の玉だ」

かくして、刃vs四郎の化け合戦が始まるのだった。

128 :マロン名無しさん :2006/09/29(金) 22:46:39 ID:???
可愛い妻子ができたのは死亡フラグだったのか! ヒトデ男!!

129 :マロン名無しさん :2006/10/01(日) 02:26:28 ID:???
八鬼と違ってこいつらみんなガチだなあ。かませがいねえや。

130 :マロン名無しさん :2006/10/02(月) 22:21:30 ID:???
保守

131 :マロン名無しさん :2006/10/03(火) 02:18:05 ID:???
>129
八鬼なんて半分ぐらい寝返ってるしな
バットマンが最強と呼ばれてたのも今は昔か

132 :マロン名無しさん :2006/10/03(火) 04:55:13 ID:???
今回の玉は実は回復系なんじゃないか?
ヒトデがやられたのは伏線
たぶん最後に玉の力で甦る

133 :マロン名無しさん :2006/10/03(火) 18:14:29 ID:???
とすると文字は
治 癒 医  
このあたりか

134 :マロン名無しさん :2006/10/03(火) 20:02:03 ID:???
虎に勝つには何に変化するんだ?
ライオン?

135 :マロン名無しさん :2006/10/03(火) 21:08:03 ID:???
それこそ竜だろ

136 :マロン名無しさん :2006/10/05(木) 00:36:10 ID:???
>>133
水、金、と来て全然違う文字が来るのも据わりが悪いと思うが
回復系の玉自体はあってもいいな
「木」の玉とか癒されそう

137 :マロン名無しさん :2006/10/05(木) 21:24:05 ID:???
第79話 化け合戦で〜い の巻 1/3

天草四郎の妖術に押され、ピンチの刃。
虎に変化した四郎に対抗し金の玉で化け合戦を挑む。
相手が虎ならば… 「龍になれぃ!!」 ポン

「これがホントの龍虎相まみえるじゃな!」「どこがでござるか…」

龍に変身した刃だが、顔が龍になっただけでサッパリ意味がない。
武蔵の叱咤を受けて炎を吐いてみるも……煙が出ただけだった。
四郎トラはそんな刃をふっ飛ばし、更にゾウに変化して押し潰さんとする。
そうはさせじと刃が化けたのは――。

ドーン 「陸でクジラになってどおするんじゃ!!」

「コブラじゃ〜!!」 「マングースでい!!」
「スペースシャトルでござる〜!!」 「UFOで〜い!!」
「くだらん戦いになってきたな…」 呆れて眺める両陣営であった。

それならばと四郎が満を持して変化したのは―― 「ウッフン」 バニーガール!
しかしオカマギツネの色気に惑わされる刃ではない。
美人には美人(?)で対抗、さやかに変身してみせた。

138 :マロン名無しさん :2006/10/05(木) 21:25:00 ID:???
第79話 化け合戦で〜い の巻 2/3

「ホホホ…みごとな化けっぷりね!
 でもいくらあなたでも、豆粒にはなれないでしょうね!」

そう言って四郎バニーは刃を挑発する。

「あんだと〜!? なってやろーじゃねーか!!」 「だ、だめ!!」

さやかと武蔵の制止も聞かず豆粒に変身する刃。
案の定、四郎につまみあげられパクッと食べられてしまった!
目を凶悪に光らせ残った仲間たちに迫る天草四郎。

が、そのとき。急激な腹痛が四郎を襲う。
腹の中の刃が剣で胃袋を突きまくったのだ。
四郎はたまらず刃を吐き出し、刃はかみなり斬りでとどめを刺そうとする。
ところが四郎の術で足を地面に固定されてしまった。
宙に跳べなければかみなり斬りは使えない!

ボン 「食い殺してくれるわ〜!!」
四郎が長いキバとツメを持つ巨大な狐の姿に変化する。
武蔵と小次郎が攻撃を食い止めるが、刃は動けないままだ。
そんな刃に必死に近付く影があった。

139 :マロン名無しさん :2006/10/05(木) 21:26:12 ID:???
第79話 化け合戦で〜い の巻 3/3

「こ、この玉を使ってくんしゃい!!」
今や虫の息のヒトデ男である。彼の手には阿蘇山の玉。

「オ、オイドンが命をはって得た この玉の威力…
 オイドンが生きてるうちに み、み、みせて く、くんしゃい…」

最後の力を振り絞り、ヒトデ男は刃に伝説の玉を手渡す。
「よーし!!」 カシン 「わかった〜!!」
玉を剣にはめ込む刃。
しっかとつかを握りしめ、吼える。

(伝説の玉よ!! 赤龍の玉よぉ!!)
(オレに力を…)
(かしやがれぃ!!)

ズォン

――玉の中に「火」の一文字が浮かび上がる。
さやかが、そしてヒトデ男が見守るその前で、刃の体は炎に包まれた。

140 :マロン名無しさん :2006/10/05(木) 22:14:58 ID:???
火の玉か
まあ大体予想通りだな

141 :マロン名無しさん :2006/10/05(木) 22:29:05 ID:???
ヒトデ男、いい奴だな
そりゃミポリンも惚れるわけだ

142 :マロン名無しさん :2006/10/05(木) 22:56:35 ID:???
なんかこのキツネ見てると『ガンバの冒険』のノロイを思い出す

143 :マロン名無しさん :2006/10/06(金) 08:38:45 ID:???
この漫画のことだから死人が出るとは思えんが
ヒトデ男をどうやって助ける気なんだろう 愛の力?

144 :マロン名無しさん :2006/10/06(金) 09:49:19 ID:???
ヒトデは人じゃありませんから

145 :マロン名無しさん :2006/10/06(金) 14:53:01 ID:???
大丈夫じゃね
ヒトデだし

146 :マロン名無しさん :2006/10/06(金) 16:18:11 ID:???
バニーガールで「ウッフン」ったって、四郎が変身したのじゃなあ。
単に女装したかったのか。

147 :マロン名無しさん :2006/10/06(金) 19:27:08 ID:???
言われてみれば四郎がバニーになる必然が全くない……
たまにお色気があればこんなのかよ

148 :マロン名無しさん :2006/10/07(土) 01:41:44 ID:???
ジャンプしないと雷斬りが使えないというのは意外に盲点だった
刃の必殺技はけっこう論理的にやぶられるな
旋風剣の時といい

149 :マロン名無しさん :2006/10/07(土) 13:01:49 ID:???
>>147
その内歴史上の有名な女性がバニー姿で敵として登場するかもしれないと予想(というか希望)。

150 :マロン名無しさん :2006/10/07(土) 13:48:34 ID:???
歴史上の有名な女性…
卑弥呼だな

151 :マロン名無しさん :2006/10/07(土) 13:50:58 ID:???
武将なら巴御前しかないだろ

152 :マロン名無しさん :2006/10/07(土) 17:05:46 ID:???
豆に化けさせられて食われる展開は
昔話か何かで読んだ記憶があるが、何の話だか忘れた

>149
日本史3なので北条政子しか思い浮かばない・・・

153 :マロン名無しさん :2006/10/07(土) 19:31:20 ID:???
>>152
タイトルは忘れたが、やまんばのやつだな
確か、お寺の小僧がお札を使って山姥から逃げる話だよ
札から出た水を全部飲んで乗り越えたり、その水を吐いて火を消したりとかあって面白かったなw
最後にお坊さんに騙されて豆みたいに小さくなったところを餅にはさまれて食われてた

154 :マロン名無しさん :2006/10/07(土) 21:05:19 ID:???
鶴姫とか?>有名な女武将

155 :マロン名無しさん :2006/10/07(土) 21:09:50 ID:???
第80話 炸裂! 火の玉パワー の巻 1/3

『火』の玉の力を得て激しい炎に包まれる刃。
その姿を目の当たりにし、敵も味方も驚愕する。

「いっけぇ〜〜〜〜!!」
刃が気合いを込めると、切っ先から巨大な火球が飛び出した。
しかし天草四郎に届く前に球の軌道が狂い、炎は武蔵を襲う。
「ひょええ!!」 「どいてろ、あぶねーぞ!」
威力は凄まじいものの刃は攻撃をコントロールすることができない。

「きさまのような未熟者にはその玉は扱えまい!! あの世で修行を積むがよいわ!!」
高々と宙に舞う四郎狐。動けぬ刃を鋭いツメで仕留める気だ。
「い、いかん!!!」 武蔵が焦る。しかし刃には狙いがあった。

ゴオォォォ 「死ねぃ!!!」

(こい! こい!)

(こい!)

刃の眼前に迫るツメ。絶望的な光景にさやかが悲鳴を上げる。

「ずおりゃあぁ」 カッ ―― ド ゥ

156 :マロン名無しさん :2006/10/07(土) 21:10:46 ID:???
第80話 炸裂! 火の玉パワー の巻 2/3

放たれる巨大な火の球。
四郎をギリギリまで引き付けたのは、至近距離から確実に攻撃を当てるための刃の作戦だった。
見事に敵を捉えた炎は四郎を一気に呑み込み――。

……燃え盛る炎に包まれつつも、巨大な獣はゆらりと頭をもたげた。
「グアアア」 ギギギ・・・ ズシャッ
しかし、もはや戦う力はなかった。巨体は焼かれながらその場に崩れ落ちる。

「やった〜!!!」 「でかしたぞ刃っ!!」 「オ、オイドンの苦労が報われたですたい…」

雷神の玉にも見劣りしない『火』の玉の威力に喜ぶ刃たち。
「こりゃーえらいこっちゃで〜〜〜」 天草四郎の魂が昇天する。
次の標的はとばかりに剣を向けられたクモ男たちは慌てて退却していった。
そんな戦勝ムードの最中、燃え尽きようとする一つの命が……!!

「誰かきてえ〜! ヒトデ男が大変なのよ〜〜!!」

157 :マロン名無しさん :2006/10/07(土) 21:11:35 ID:???
第80話 炸裂! 火の玉パワー の巻 3/3

火山の炎に焼かれ、力を使い果たし、さやかの腕の中で荒い息をつくヒトデ男。
手当をしようにも帰るまで体がもたない、と彼は力無く笑う。

「か、帰ったら ミ、ミポリンに… つ…伝えてくんしゃ…い…
 オ、オイドンは、り…立派に… 役目を…果た…した… ………と……」

ヒトデ男の目が静かに閉じられる。
その顔にはかすかな微笑だけが残されていた――。

「いっ…
 いやあ!! 死んじゃダメ〜〜〜!!」

ヴォン

『水』の玉の力で、雷神剣の先から水が吐き出された。
その水がしなびたヒトデ男にかかると……。
 ムク ムク ムク  プクゥ
あーら不思議、たちどころに元に戻ったですたい!!

「ひからびてただけじゃねーか、バ―――ロッ!!」
元気になったヒトデ男にさっそくツッコミを入れる刃であった。

さて、ヒトデ男に別れを告げ阿蘇山をあとにする刃一行。
赤龍の玉は探し求める龍神の玉ではなかったが、他にもすげー玉があることはわかった。
刃は残り四つの玉も全て手に入れ、七つの玉の力で鬼丸を倒そうと意気込む。
「え〜〜〜全部集めるの〜〜〜」 「こりゃホネじゃわい…」

158 :マロン名無しさん :2006/10/07(土) 21:53:42 ID:???
ヒトデ男、水の玉で復活ってか。
うっかり死に様に感動しちゃったよ。

159 :マロン名無しさん :2006/10/07(土) 22:05:24 ID:???
さんざん引っ張ってこのオチかよw

160 :マロン名無しさん :2006/10/07(土) 22:20:24 ID:???
今までの流れで、YAIBAという漫画の本質が見えてきたな。
必ず、どこかにギャグが入るらしい。

161 :マロン名無しさん :2006/10/07(土) 22:49:15 ID:???
今頃気づいたかバカモノ!

162 :マロン名無しさん :2006/10/07(土) 23:35:36 ID:???
干からびてただけかよw
まあヒトデだしなw

163 :マロン名無しさん :2006/10/08(日) 00:10:02 ID:???
前半の戦闘シーンは普通にかっこいいじゃないか
前半は

164 :マロン名無しさん :2006/10/08(日) 03:47:12 ID:???
つうか外れ?の火がこれだけ強いってのは……雷神の玉いらなくね?

165 :マロン名無しさん :2006/10/08(日) 11:07:10 ID:???
ライデイン > メラ
だから雷神の玉の方が強いんじゃないの? それに雷神と風神は神の玉だが、
火や水は神じゃないし。

166 :マロン名無しさん :2006/10/08(日) 12:59:24 ID:???
確かに火の玉強すぎ
でも火は風と相性が悪そうだし、最後くらいは雷神の玉が必要になるんだろう

水・金・火とそろったから、あとは木・土・龍+α?

167 :マロン名無しさん :2006/10/08(日) 13:14:46 ID:???
火ってのはイメージとしても攻撃力強そうだけど、木・土ってのはどうかな

168 :マロン名無しさん :2006/10/08(日) 14:45:09 ID:???
前にあったみたいに木は癒しの力かもしれない
土は…なんだろうな
土で人形作って操るとかそんなのかもしれない

169 :マロン名無しさん :2006/10/08(日) 14:46:24 ID:???
火球のでかさを考えたら、メラどころかメラゾーマだろ

170 :マロン名無しさん :2006/10/08(日) 15:36:14 ID:???
>>168
土は地震だろ、お約束的に。
こうなるとあと一個が気になるところだが、案外出てこずに終わったりしてな。

171 :マロン名無しさん :2006/10/08(日) 18:34:09 ID:???
水…水を操る
金…変身する
火…火を出す
木…傷を癒す
土…地震を起こす
竜…空を飛ぶ
死…ザ(ry

172 :マロン名無しさん :2006/10/08(日) 20:19:44 ID:???
と言うか、火水木金土なら月か日ジャマイカ?
とは言え月だといまいち効果が分からんので、日で光を操る玉とかだと予想してみる。

173 :マロン名無しさん :2006/10/08(日) 23:23:16 ID:???
そろそろ普通の剣客っぽい敵が出てほしい
が、玉を3つも手に入れた今、普通の剣客が相手になるのか疑わしい・・・

174 :マロン名無しさん :2006/10/09(月) 02:03:57 ID:???
もはやこの漫画に剣道要素を期待しちゃいけない。

175 :マロン名無しさん :2006/10/09(月) 07:00:10 ID:???
そう言えば昔は剣道漫画・・・・でもなかっただろ

176 :マロン名無しさん :2006/10/09(月) 18:43:19 ID:???
火の玉はコントロールできてないみたいだから
当分は使えないんじゃないか? 初期の雷神の玉みたいに

177 :マロン名無しさん :2006/10/09(月) 21:06:52 ID:???
第81話 大泥棒五右衛門登場 の巻 1/2

刃たちは広島の街を歩いていた。
鬼丸銀行。ディスコ・ONIRAJA。鬼丸スーパー。
鬼丸書店では週刊オニデーが売られ「鬼丸のすべて」も店頭に平積み。
オニドナルドの新商品は鬼オンスライスだ。

このぶんでは次の目的地・奈良も鬼丸だらけになっているだろうと
玉の地図を眺めながらムサシが言う。
そんな彼らの前に一人の男が現れ、仲間に加えてくれと藪から棒に頼んだ。

横断歩道に手をつき丁重に頭を下げるその男は、石田六右衛門と名乗った。
質素な着物にぶ厚いメガネ。図体と顔はデカいがあまり強そうには見えない。
刃は男を仲間にするのを渋る。その様子を電柱の上から見下ろす影があった。

(ついに見つけたぞ、鉄 刃!!)

突如、道に止まっている車たちが浮かび上がった。
そして一挙に落下して刃たちを襲う。これぞ風魔忍法・恐車落とし!
そう、あの男が帰ってきたのだ。長身の黒装束。風魔の小太郎!!
今回は強力な助っ人と手を組んだと自信満々である。
強敵の再来に身構える刃たちだが、それを制して六右衛門が打って出た。
体格に似合わぬ素早い動きで小太郎に肉薄する六右衛門。

相手の顔を見た小太郎はすぐに表情を明るくする。
「おお〜〜!! おぬしは〜〜〜!!」
―― しかし次の瞬間、小太郎の体は一刀両断にされていた。
「お、おのれ はかったな……」 恨みの言葉を残し風魔忍者の魂は四散した。


178 :マロン名無しさん :2006/10/09(月) 21:09:21 ID:???
第81話 大泥棒五右衛門登場 の巻 2/2

六右衛門の予想外の強さに色めき立つ刃たち。彼がいれば百人力だ。
しかも六右衛門は札束をたんまりと持っていた。……となれば、やることは一つ。
「まったくもー、お金があるとすぐこれなんだから〜〜」
旅館でドンチャン騒ぎに興じる一行であった。

夜。それぞれの部屋でぐっすりと眠る刃たち。六右衛門の目が怪しく光った。
音もなく天井裏に忍び込んだ六右衛門は、寝入るムサシの口に毒を注ぎ込まんとする。
……が、アクロバティックな寝相に阻まれ失敗。
仕方なく部屋の中に降り立ち、ムサシの懐を探る六右衛門。
(これだな、例の地図はっ!!)

「フン、ネズミめ!! 正体を現しおったな!!」

しかしムサシには全てお見通しだった。騒ぎを聞きつけて刃やさやかも起き出してくる。
ムサシに何者かと問われ、六右衛門が“大泥棒”たる素性を明らかにする。
「ねずみ小僧次郎吉か!?」 「わかった!! 怪盗キッドでしょ〜〜〜v」
否! 手にはキセル、顔には隈取り、唐草模様のどてらを羽織ったその男は――。

「天下御免の大泥棒!! 石川の!! 五右衛門様よぉ!!!」

石川五右衛門は華麗な動きで跳びすさり、障子を改造した大だこに乗って夜空に消えていった。
ともあれ刃たちは玉の地図を死守……したかに見えたのだが、
なんとムサシの持つ地図は既にすり替えられていた。
盗まれた地図の代わりにあったのは五右衛門からのメッセージ。

『大阪鬼丸城で待つ』

鬼丸テイストな外見へと改造された大阪城で、いったい何が起こるのか。


179 :マロン名無しさん :2006/10/09(月) 21:31:37 ID:???
小太郎あっけねぇ!

180 :マロン名無しさん :2006/10/09(月) 22:08:50 ID:???
ものすごい噛ませっぷりだ…

181 :マロン名無しさん :2006/10/09(月) 22:34:26 ID:???
>>172
月・日じゃなくて光・
闇だと安直な予想をしてみる。

182 :マロン名無しさん :2006/10/09(月) 22:56:06 ID:???
釜茹でにされた人キター

183 :マロン名無しさん :2006/10/09(月) 23:00:18 ID:???
>>181
闇はむしろ鬼丸が持ってそうだw
で、光対闇になって龍神の玉は忘れられるw

184 :マロン名無しさん :2006/10/09(月) 23:03:08 ID:???
ときにさやか、お前は『あれ』がキッドに見えたのか!?

185 :マロン名無しさん :2006/10/09(月) 23:06:08 ID:???
なぁに、ヤツは変装の達人だ
どんなデブやブサイクの姿で登場してもおかしくはない!

186 :マロン名無しさん :2006/10/09(月) 23:12:02 ID:???
味方に騙されて意気揚々と出てきた小太郎が哀れすぎるぞ

187 :マロン名無しさん :2006/10/09(月) 23:45:56 ID:???
ここはやっぱり斬鉄剣か

188 :マロン名無しさん :2006/10/09(月) 23:57:42 ID:???
まてまて、小判投げって線もいける。

189 :マロン名無しさん :2006/10/10(火) 00:43:17 ID:???
あんな大雑把な地図、別に奪われても問題ないんじゃない?

190 :マロン名無しさん :2006/10/10(火) 18:52:23 ID:???
「鬼丸のすべて」って何が書いてあるんだ?

191 :マロン名無しさん :2006/10/10(火) 20:32:03 ID:???
またお城で戦うのかよ
確かバットマン戦も最後はどっかの城だったよな

192 :マロン名無しさん :2006/10/10(火) 21:19:53 ID:???
水金火木土天冥海
◎◎◎

思いっきり順番どおりに来てる。

たぶん最後の海の玉が竜神の玉のことだと思う。


193 :マロン名無しさん :2006/10/11(水) 00:50:39 ID:???
今までの敵がタコ、ワシ、キツネ。五右衛門は何だろう。
ネズミネズミ言われてるからドブネズミとかクマネズミなのか。

194 :マロン名無しさん :2006/10/11(水) 01:50:55 ID:???
ネズミじゃいまいちインパクトないな。
釜茹で→茶釜→狸でどうだ。

195 :マロン名無しさん :2006/10/11(水) 04:39:32 ID:???
大阪城は忍者屋敷みたいになっている予感

196 :マロン名無しさん :2006/10/11(水) 19:08:32 ID:???
>>192
海=龍っていうのも少し苦しい気がする・・・河ならまだわかるが
やっぱり七つ集めると龍の神様が出てきて龍玉をくれる展開に違いない

197 :マロン名無しさん :2006/10/11(水) 20:51:11 ID:???
第82話 盗まれた絵図 の巻 1/3

「月もおぼろに白魚の……かがりもかすむ春の宵…… ヒック。
 400年ぶりの酒じゃ〜〜〜!! 五臓六腑に染みわたらー!!
 あ〜〜絶景かな! 絶景かな!!」
「でっけーでっけーって… そりゃーあんさんの頭でんがな………」

大阪城は天守閣、月見酒に酔いしれる五右衛門。ついでにクモ男の姿。
一方の刃らは高速道路で(勝手にトラックの上に乗り込み)大阪方面へ向かっていた。
「花の万博」に向かう車の群れを『水』の玉で押し流し、強引に道を拓く刃。
やがて月下の大阪鬼丸城が彼らの前に姿を現した。
一同は黒鬼に変装するという完璧な作戦で城内へと潜入する。

中では五右衛門が、一向に攻めてこない刃たちに痺れを切らしていた。
奴らは五右衛門を無視して玉探しに向かったようだ……との情報を
ニセ黒鬼たちから聞かされ、五右衛門は怒りを爆発させる。
先に奈良の玉を見つけ奴らをギャフンと言わせてくれる!と息巻く五右衛門。
これで五右衛門のいなくなった隙に玉の地図を取り返せる……と思いきや。

『伝説の玉 知りませんか』
みっともねー看板を持ち、五右衛門と共に奈良の街を練り歩く刃たち(黒鬼姿)。
話の成り行きで五右衛門の玉探しに同行する羽目になってしまった。
玉なら宇陀上町の与兵じいさんが持っているという情報を得て一同はその家へ急行する。

198 :マロン名無しさん :2006/10/11(水) 20:51:58 ID:???
第82話 盗まれた絵図 の巻 2/3

「たま じゃ……」

「へ?」 「抱いてみなさるか?」

与兵じいさんが持っていたのは、ちょっと目つきの悪いメスの猫「たま」であった。
猫じゃない玉なら榛原町の竜二さんが持っているという情報を得て一同は急行する。

「オレが持ってるのは肝っ玉よぉ!!」 「は?」

……奈良のあちこちをかけずり回ったものの、見つかったのは肝っ玉にひょーろく玉に
音楽バンドの たま。(たま公式サイト ttp://www.officek.jp/tama/)
疲れ果てて奈良公園の一角に座り込む五右衛門たち。
腹を空かせた刃はシカ煎餅に目をつけ、近くにいたシカの餌をかっぱらう。
が、これがシカたちの怒りに火をつけた。

刃たちに襲いかかるシカの群れ。攻防のうちに黒鬼の扮装がはがれてしまう。
「て、てめーらは!?」
たばかられたことに気付き怒る五右衛門だが、今はそれどころではない。
周囲を取り囲む凶暴なシカたちに対し五右衛門は……「御免!!」 遁走した。
「人は斬っても………動物は斬らねーよ!!」
動物愛護家の石川五右衛門であった。
「かっこつけとる場合か〜〜〜!!」

199 :マロン名無しさん :2006/10/11(水) 20:52:47 ID:???
第82話 盗まれた絵図 の巻 3/3

シカに追われて逃げ込んだ先は、東大寺・大仏殿。巨大な仏像が鎮座している。
シカたちは建物の中までも追ってきたが、現れた僧侶の一喝で慌てて逃げていった。
「これ、ボウズ…おまえ鹿に悪さをしたじゃろ…」
「な、なんにもしてねーよっ。だいいちボーズはおめーだろ!?」
長い白髭をたくわえた僧は温厚に刃をたしなめるが、
伝説の玉を探しにきたとの言葉を聞くと顔色を変える。

「うぬら、その玉の話、どこで聞いた…?」
他の僧たちも警戒して身構える。その曰くありげな態度を見て刃は玉の情報を尋ねるが、
「ええい、帰れ帰れ!! 二度と来るでないぞ!!」
取り付く島もない。……すると五右衛門が不敵な高笑いを始めた。

「フッフッフッ……ハッハッハッ
 御坊、残念だったな… その玉ならもう、この五右衛門様がいただいちまったぜ!!」

「バ、バカな!?」 慌てて振り返り、大仏像を見上げる老僧。
その視線の先、大仏のひたいには一つの玉がはめ込まれていた。
それは確認して僧は安堵の息を漏らす。「なんじゃ、あるではないか…」

「なるほど。あれか…」

五右衛門のその一言に 「し、しまった!!」 僧侶は事態を悟るがもう遅い――!

200 :マロン名無しさん :2006/10/11(水) 22:48:37 ID:???
シカ、強いなw

201 :マロン名無しさん :2006/10/11(水) 23:19:38 ID:???
ゴエモン頭いいじゃん

202 :マロン名無しさん :2006/10/11(水) 23:19:42 ID:???
鹿だけに仕方ないな

203 :マロン名無しさん :2006/10/11(水) 23:21:45 ID:???
>202
本当にそうとしか言えないな。

五右衛門は普通に戦っても強そうだったけど、頭脳派の敵でもあるのか。

204 :マロン名無しさん :2006/10/12(木) 00:11:27 ID:???
大阪城は通り過ぎただけかよ

205 :マロン名無しさん :2006/10/12(木) 00:58:57 ID:???
>>202のくだらない発言にレスする>>203萌え

206 :マロン名無しさん :2006/10/12(木) 08:40:34 ID:???
史実の武蔵と同世代の人間ばかりだな。その内親玉が出て来るのか?信長とか秀吉とか。

207 :マロン名無しさん :2006/10/12(木) 08:56:03 ID:???
一般人にかたじけない!とか言ってる妙に礼儀正しい五右衛門に萌えた

208 :マロン名無しさん :2006/10/12(木) 09:35:08 ID:???
>「人は斬っても………動物は斬らねーよ!!」
きっとこういう礼儀正しさや甘さが命とり。刃の方が非道だからなー。

209 :マロン名無しさん :2006/10/12(木) 11:19:07 ID:???
>206
その内親王って誰だ!? と思ったw

210 :マロン名無しさん :2006/10/12(木) 12:35:27 ID:???
>>206
内親王に見えた

211 :マロン名無しさん :2006/10/12(木) 13:29:47 ID:???
大仏に玉か・・・災害=地震を鎮める(操る)効果の土の玉と予想

212 :マロン名無しさん :2006/10/12(木) 17:30:38 ID:???
天罰みたいな現象が起こる玉かな。
ターゲットに雷が落ちるとか…ってこれじゃ雷神の玉とモロカブりかorz

213 :マロン名無しさん :2006/10/12(木) 21:19:04 ID:???
大仏

仏様

死後の世界

冥土

土の玉だな

214 :マロン名無しさん :2006/10/13(金) 19:35:47 ID:???
これは玉の呪われた力を大仏が封じてるとかいう展開だろう

215 :マロン名無しさん :2006/10/13(金) 20:15:59 ID:???
>>206
信長は出そうな感じがするな
鬼丸と魔王対決

216 :マロン名無しさん :2006/10/13(金) 21:00:03 ID:???
第83話 大仏の玉の大きな力 の巻 1/2

まんまと伝説の玉のありかを暴いた五右衛門は、
取り押さえにかかる僧たちをアッサリかわし、大仏の頭部へ一直線。
仏像のひたいから玉を取り外そうとするが、そこへ刃が鋭く斬りかかった。
五右衛門は雷神剣の一閃をどうにか免れ、続く連続攻撃もキセル一本でさばききる。
それならばと刃は、さやかから『火』の玉を受け取った。

太刀を抜いて躍りかかる五右衛門に巨大な火炎弾が放たれる。
大仏殿の屋根に大穴をあける、大砲のごとき一撃だ。
これを手強しと見た五右衛門は追撃をよけ、大仏の下で見守るさやかの背後に着地した。

「君子危うきに近寄らず じゃ!! 御免っ!!」 「きゃあ!」
五右衛門の使った煙幕が さやか諸共その姿を包み込み、あとに残ったのは一枚の紙切れ。
『娘を返してほしくば 大阪鬼丸城に伝説の玉を持ってくるべし』――。

さやかを人質に取られたままでは大阪城を『火』の玉で攻撃するわけにもいかない。
とにかく大仏の玉を取り外そうとする刃だが、老僧はそれを許そうとしなかった。
いわくこの玉は悪を封じる大きな力の源だという。外してしまってはその力が使えなくなる。
「時が来るまで待つのじゃ!!」
「そんなこと言ってたら、さやかがババアになっちまわー!!」

217 :マロン名無しさん :2006/10/13(金) 21:00:41 ID:???
第83話 大仏の玉の大きな力 の巻 2/2

老僧は言った。伝説の玉は最後の砦。これを使って失敗しては手立てがなくなってしまう。
だから玉の力は慎重に使わねばならないのだ、と。
「ワシの百年の経験がそう言っておる…」
「フン、たかが百年生きて何を学んだというのじゃ…」
ムサシがその憂慮を切って捨てた。

「御坊っ!! 失敗を恐れていては勝機を逃してしまおうぞ!!」

400年の齢を重ねた武人・宮本武蔵の言葉。―― 老僧は心を決めた。

「筆を持てぃ!!」 「はっ!!」
僧たちは巨大な筆を墨にひたし、大仏の足の裏に経文らしきものを書き綴る。
いぶかしむ刃の眼下で、僧たちは手を合わせ念仏を唱え始めた。
その声に応じて大仏が揺れ動き出す……?

「喝っ!!!」

老僧が力強く叫ぶと、大仏のひたいの玉が一条の光を放った。
ゴゴゴ・・・ そして青銅の左手が静かに持ち上がり……。
ガシッ 右肩に置かれ……。
コキコキ 首をよーくほぐして……。
ゴオォォォ ―― 『 ズン 』 大仏の足が大地を踏んだ!!

巨躯をもたげ立ち上がった大仏は勢いよく屋根を突き破る。
「大きな力とはこのことであったか!!」 「か――っくい〜〜〜〜!」
大仏のひたいに乗っかった刃は、西の空を指差し声を上げる。
「よーし、大阪鬼丸城に!! 突撃だ〜〜〜!!」

218 :マロン名無しさん :2006/10/13(金) 21:19:57 ID:???
なにこの下らん展開w

219 :マロン名無しさん :2006/10/13(金) 22:20:49 ID:???
「このことであったか!」じゃねぇだろw
馬鹿馬鹿しすぎて感想が思い浮かばない

220 :マロン名無しさん :2006/10/13(金) 22:50:22 ID:???
立った! 大仏様が立ったわ!!

221 :マロン名無しさん :2006/10/13(金) 22:51:54 ID:qDpGBV4e
大魔人、いや大仏か
こんなのどーすんの

222 :マロン名無しさん :2006/10/13(金) 22:59:22 ID:???
クモ男のぷちっと踏みつぶされる姿が目に浮かぶ

223 :マロン名無しさん :2006/10/13(金) 23:19:56 ID:???
この玉を剣にはめたらどんな効果が出るんだろ
大仏の穴にはめて大仏が動き出したって事は
剣が勝手に動き回るようになるんだろうか

考えてて思ったけど、大仏の穴に火の玉はめたら燃える大仏になったりするんだろうか

224 :マロン名無しさん :2006/10/13(金) 23:24:24 ID:???
燃やしてどうすんだw

225 :マロン名無しさん :2006/10/13(金) 23:34:25 ID:???
>>223
物体に魂を宿す能力かもしれん
剣に入れると周囲のものを操れるようになるとか

単に「どこにいても大仏様が来て助けてくれる!」という玉だったりして

226 :マロン名無しさん :2006/10/14(土) 18:49:35 ID:???
次回は、五右衛門に玉を外されて大仏停止→玉を剣にはめて戦闘 かな。
五行のどれかには当て嵌まらなそうだから「天」とか「光」が来そう。

227 :マロン名無しさん :2006/10/15(日) 00:11:22 ID:???
>「フン、たかが百年生きて何を学んだというのじゃ…」
坊主が百歳なのに驚いた次の瞬間、この台詞を見てウケた
たかが百年・・・ムサシが言うとすごい説得力だなw
もちろん続く言葉と合わせて普通に格好いいんだけどさ

228 :マロン名無しさん :2006/10/15(日) 20:47:20 ID:???
第84話 巨大決戦(その1) の巻 1/2

巨大なドクロの顔とツノを備えた大阪鬼丸城。
ドクロのてっぺんで五右衛門とクモ男は刃がやってくるのを待っていた。
と、彼らの見下ろす大阪の街から騒がしい悲鳴、そして地響きが聞こえてくるではないか。

ズシーン ズシーン ・・・ ズシ〜〜ン  「 うわあああ 」
迫り来る山のような影。巨大な足で踏み荒らされる道路。人々は恐怖に逃げ惑う。
街の真ん中を行くのは、そう―― 奈良の大仏様だ!!
「なんやありゃ〜〜〜!?」
大仏像の通り過ぎた後には、道路をめり込ませる足跡が点々と……。
「御坊… あの大仏もっと丁寧に歩けんのか…?」
庄之介に乗ってそれを追うムサシと老僧にはどうすることも出来なかった。

気にせず大仏に乗って突き進む刃は、とうとう大阪鬼丸城に到達した。
今すぐ叩き潰してやると威勢のいい刃だが、五右衛門は人質を盾にしてきた。
縛り付けられた さやかを前に刃は歯噛みする。五右衛門は意気揚々と高笑い。
「ハッハッハッ 娘を返してほしくば…大人しくその剣と玉を…」
しかし五右衛門の要求をよそに大仏は左腕を引き絞り――
そのままストレートパンチ! 大阪城の前面に巨大な拳がめり込んだ!!

「き、きさま!! 娘がどうなってもいいのか!?」
「し、しらねーよ、勝手に動くんだよ!!」
ムサシと老僧を乗せた庄之介が急いで大仏に接近する。
「こ、ここは拙僧におまかせなされぃ!!」 僧侶は大仏の耳元でお経を唱え始めた。
「…………」 ドカッ ドコッ  無言で鬼丸城を殴り続ける仏像。

「大仏の耳に念仏ってか…?」

229 :マロン名無しさん :2006/10/15(日) 20:48:05 ID:???
第84話 巨大決戦(その1) の巻 2/2

大仏の止まらぬ猛攻を見て五右衛門は城内へと姿を消した。
取り残された さやかの頭上に大仏チョップが迫る!
が、そのとき。仏像の右腕が同じく巨大な手によって受け止められた……!?
「出力120%!! いつでも行けまっせー!!」
「よーし、この大阪鬼丸城の大カラクリ!! 目ん玉あけて、よーく拝みやがれ!!」

なんと! 土煙と共に鬼丸城が立ち上がる!
奈良の大仏をも圧倒するその迫力。大阪城は巨大ロボットへと改造されていたのだ!

城内のクモ男による操縦で、鬼丸城は瓦屋根付きの左腕を伸ばした。
三本のツメで大仏の頭をガッシリ捕らえ右腕を引き絞る。
「浪速の… ド根性…  パーンチッ!!」
ズッ・・ コォォン! 大仏の頬に鬼丸城の拳がめり込んだ!!
刃は素早く鬼丸城に飛び移るが、パンチをもろに食らった大仏は後頭部からビルに激突。
周囲の建物を巻き込みつつ街のど真ん中に仰向けに倒れてしまった。
完全にノックダウンされた大仏の上に飛び乗り、大阪鬼丸城が勝利宣言。

「くっそ〜〜!!」 鬼丸城の上で悔しがる刃。さやかも未だ囚われの身だ。
さやかを救出しようとする刃の足下に五右衛門のクナイが突き刺さる。
「さあ、その剣と玉!! こちらに渡してもらおうか!」
どうする刃。次号へ続く。

230 :マロン名無しさん :2006/10/15(日) 21:12:58 ID:???
ちょっと待て大阪城

231 :マロン名無しさん :2006/10/15(日) 21:31:28 ID:???
やりたい放題だな
大阪の一般市民たち乙

232 :マロン名無しさん :2006/10/16(月) 01:13:17 ID:???
刃は大阪にひどいことしたよね(´・ω・`)

233 :マロン名無しさん :2006/10/16(月) 18:59:21 ID:???
大仏に乗ってはしゃいでただけで刃自身は特に何もしてないぞ。
止めようったってあの大仏制御不能っぽいし。

234 :マロン名無しさん :2006/10/16(月) 19:37:02 ID:???
役立たずの上に制御不能・・・ものすごく罰当たりな奴だな

235 :マロン名無しさん :2006/10/16(月) 21:06:25 ID:???
刃をプチって踏みつぶして、剣と玉奪えば早いのに、
五右衛門は無益な殺生はしない主義か。

236 :マロン名無しさん :2006/10/16(月) 21:34:46 ID:???
刃が大仏を持ち出してこなかったら今頃プチだったろう
巨大ロボット相手に剣技もくそもない
でも大仏倒されたから、どっちにしろもう手も足も出ないよな
対抗手段としては城内に入って動力源を破壊するとか?

237 :マロン名無しさん :2006/10/16(月) 22:22:31 ID:???
普通に考えれば新玉の力だろうけど
どんな能力かさっぱりわからんからな
やあ

238 :マロン名無しさん :2006/10/16(月) 23:02:14 ID:???
>237
や、やあ

239 :マロン名無しさん :2006/10/16(月) 23:17:24 ID:???
>>237
よ…よう。

240 :マロン名無しさん :2006/10/16(月) 23:42:13 ID:???
>>237-239
ちょwwwww

241 :237 :2006/10/16(月) 23:48:39 ID:???
やあってなんだよ俺…orz 訳分からん

242 :マロン名無しさん :2006/10/17(火) 20:58:32 ID:???
第85話 ナニワの空の巨大勝負 の巻 1/2

さやかと引き替えに玉と剣を渡せと迫る五右衛門。
しかし刃は、脅しに屈さずニャハハと笑う。
「なーにが天下の五右衛門だ〜!! 人質取らなきゃ欲しいもんも手に入れらんねーのかよ!!」
欲しければ力ずくで奪(と)ってみやがれ!と刃は雷神剣を抜く。

受けて立つ五右衛門に対し、刃は『火』の玉で先制攻撃。
五右衛門は迫り来る火炎にも動じることなく黒い唐傘を取り出した。
開かれた傘が炎のかたまりを跳ね返す!

「はっはっ!! はっはっ!!
 鋼で作った鉄傘よぉ!! 同じ手を食う五右衛門様と…………」 テン テン・・

「思ってかぁ〜〜!!」 カン カン !

黒鬼に拍子木を打たせつつ見得を切る五右衛門。
が、そこへ刃による火炎の連続攻撃が襲いかかった。
鉄傘で火球を防いだのはいいが、五右衛門は防戦一方で反撃することが出来ない。


243 :マロン名無しさん :2006/10/17(火) 20:59:46 ID:???
第85話 ナニワの空の巨大勝負 の巻 2/2

一方ムサシと老僧は、気絶した大仏のひたいから伝説の玉を抜き取ろうとしていた。
そうはさせじと大阪鬼丸城が腕を伸ばす。
 パカ キュイィン… パカ ウイィィン… ガシッ!
「なんじゃこんなもんっ!」
鬼丸城の指先から小さなマジックアームが伸びてきたが、ムサシの一蹴りでポッキリ。
そうこうする内に大仏様が目を覚ました。

しかし仏像が身を起こすやいなや、鬼丸城がその延髄に平手を見舞う。
役立たずの大仏様は再びダウン……ひたいからは衝撃で伝説の玉が飛び出した。
「オーライ! オーライ!」 ダイガース帽を装備したクモ男が玉をナイスキャッチ。
それを見て五右衛門と戦っていた刃が飛び出す。
「いっただきぃ〜〜!」 調子に乗るクモ男の手から伝説の玉をもぎ取った。

「あのバカグモめ…」
玉を手に退却する刃らを、五右衛門が鬼丸城を駆って追いかける。
『火』の玉で迎撃したいところだが、城の中には さやかが……。
「大丈夫、オレにまかせろ!!」 まるで根拠のない自信と共に刃は火炎を放った。
ところがどっこい、大阪鬼丸城の装甲は巨大な炎の玉をものともしない。

今度は鬼丸城が刃とムサシめがけてビルを押し倒す。
瓦礫に潰されるすんでのところで、カゲトラとその背に乗った小次郎が二人を救った。
しかし鬼丸城は、なおもビルを崩して彼らの行く手をふさぐ。
気付けば三人と一匹に逃げ場はなかった――!

244 :マロン名無しさん :2006/10/17(火) 22:45:35 ID:???
今週は中身ねーな
むりにページを消費してる感じが・・・

245 :マロン名無しさん :2006/10/17(火) 23:56:56 ID:???
次回あたりに新玉つかいそうだな。
阿蘇山の時と違って何の玉だか予想できないが…。
単純な攻撃は効かないみたいだから、相手を自滅させるタイプの能力?

246 :マロン名無しさん :2006/10/18(水) 03:32:24 ID:???
新の玉は仏像を操縦してたから「操」とかかな

247 :マロン名無しさん :2006/10/18(水) 04:12:49 ID:???
五行+αとはいえ、その字はちょっと突飛すぎないか

248 :マロン名無しさん :2006/10/18(水) 07:17:23 ID:???
五行はまだ確定じゃないだろ

249 :マロン名無しさん :2006/10/18(水) 08:59:52 ID:???
どうやって玉取り出すかと思っていたら、まあこんな感じだよな

250 :マロン名無しさん :2006/10/18(水) 10:56:44 ID:???
ふと思ったがあの大仏って玉抜かれたら多分動けないんだよな?
ということは大阪にあの体勢のまま放置……何と迷惑な。

251 :マロン名無しさん :2006/10/18(水) 17:25:28 ID:???
大阪城も改造されちゃったしな
いっそ新しい観光名所にするとか?

252 :マロン名無しさん :2006/10/18(水) 18:19:04 ID:???
>246
化ける玉が「金」だからなぁ・・・全然関係ない名前かもしれないぞ

253 :マロン名無しさん :2006/10/18(水) 19:09:12 ID:???
重箱の隅だが・・・
前回のサブタイが「巨大決戦(その1) の巻」
今回のサブタイが「ナニワの空の巨大勝負 の巻」

前回の(その1)は誤植かミス?

254 :マロン名無しさん :2006/10/19(木) 23:11:56 ID:???
第86話 巨大決戦(その2の1) の巻 1/2

倒壊したビルと大阪鬼丸城に囲まれ袋のネズミとなった刃たち。
3人と一匹(刃・ムサシ・小次郎・カゲトラ)を踏みつぶそうと鬼丸城が迫る。
次々に振り下ろされる足をかわしていくが、小次郎がけつまずいて一同は将棋倒し。
そのまま巨大城の下敷きに―― されかけるも、どうにか重量を支え刃たちは耐える。

しぶとい彼らを一息に沈めようと、鬼丸城は踏みつける足に力を込めた。
つっかえ棒になっている雷神剣も折れんばかりにたわんでいく。
「こーなったら大仏の玉を使うっきゃねー!!」
覚悟を決めて剣に新しい玉をはめ込む刃。
「い、いかん 新しい玉は危険じゃ〜〜〜!!」
「んなこと言ってる場合か〜〜〜!!」

そうこうする間にも圧力は強まる。
ゴ ゴ ゴ ゴ・・・・ 「これで終わりじゃ〜〜〜!!」 鬼丸城が全重量を片脚に乗せた!
「刃〜〜〜っ!!」 囚われの さやかが叫ぶ。
そのとき伝説の玉の中に浮かび上がった文字は――。

―― 『 大 』 ……?

ズ ズ ン 。 ついに刃たちは完全に踏みつぶされてしまった。
「刃スルメの出来上がりや〜〜〜」 喜ぶクモ男と五右衛門。
が、そのとき。鬼丸城が足の下に揺れを感じる。 「な、なんや!?」
次の瞬間、巨大な城はその場に尻もちをついていた。
眼前にそびえ立つ『それ』を五右衛門たちは城内から見上げる。
彼らの視線の先に現れたものの正体とは――。

文字通り天をつく巨体となった鉄 刃だ!!

「んなアホな〜〜〜っ」

255 :マロン名無しさん :2006/10/19(木) 23:12:36 ID:???
第86話 巨大決戦(その2の1) の巻 2/2

なんと刃は伝説の玉の力によって巨大化していた!
巨大化……? て、ことは……。
「お〜〜〜 アレもでっかくなってるぞ〜〜v」
さっそく袴の中を確認する刃であった。
「アホなことやっとる場合か!!」

鬼丸城のツッコミによろめいた刃は、近くのビルに顔だけ突っ込む。
首を抜いて辺りを見回すと鬼丸城の姿がない。
「刃〜〜〜 上じゃ!!」 城はロケット噴射により高々と宙を舞っていた。
組んだ両拳を刃の脳天に振り下ろす鬼丸城。道路の人波の間に刃は頭から倒れ込んだ。
大阪城はとどめとばかりに跳び蹴りを放つ。

しかし素直にやられる刃ではない。巨大雷神剣によって反撃に出る。
近くのビルをもろともに斬り飛ばす渾身の一撃。
それをくらった鬼丸城は大きく吹き飛ばされてビル群に突っ込んだ。
刃は立ち並ぶビルの屋上を渡っては踏み壊し、後を追う。

大上段から振り下ろされる雷神剣。鬼丸城は通天閣を引っこ抜いてその太刀を受け止めた。
容赦なく繰り出される刃の攻撃に合わせ、周囲の建物はバンバン崩壊していく。
そのとき突然、鬼丸城が待ったをかけた。
鬼丸城のドクロのひたいが開き、縛り付けられた さやかの姿が現れる。
五右衛門は余裕の表情で笑った。 「ワシらを斬れば娘も道連れよぉ!!」

さあ、どおする!? さあっ! さあっ!  さあっ!!

256 :マロン名無しさん :2006/10/19(木) 23:36:16 ID:???
ちょ、待て大の玉。これ一個あれば鬼丸をプチッと踏み潰せるじゃねーかよ!

257 :マロン名無しさん :2006/10/19(木) 23:55:48 ID:???
>>232が現実になったな


258 :マロン名無しさん :2006/10/20(金) 00:04:43 ID:???
なんかタイトルの付け方すごくないか?
「その1」の後1話あけて「その2の1」って

259 :マロン名無しさん :2006/10/20(金) 02:09:49 ID:???
「その1」は新能力の伏線だったってことか……作者以外と芸が細かいな。
しかし『水』『金』『火』と来て次が『大』って。予想できるかそんなの。
ひょっとして『木』の玉の縦棒が一本抜けた状態とか?

260 :マロン名無しさん :2006/10/20(金) 02:15:31 ID:???
いや「天」の玉の上一本が抜けているのかもしれん。

水金火木土天冥海
◎◎◎△…△……

やはり8個あるから木と天を同時にしたと考えるのが正しいッぽいね

261 :マロン名無しさん :2006/10/20(金) 03:17:10 ID:???
大仏は玉の影響で大きくなって……たわけないか

しかし、読めないな…『大』かよ

262 :マロン名無しさん :2006/10/20(金) 03:25:54 ID:???
雷神剣のしなやかさは異常w

263 :マロン名無しさん :2006/10/20(金) 09:48:17 ID:???
なんで大仏はでかくならないんだ

264 :マロン名無しさん :2006/10/20(金) 15:12:44 ID:???
大仏にはまってるとき →大仏が動く
雷神剣にはめたとき →大きくなる

確かに効力がまったく異なってるなw
ひょっとすると大仏が動くのは大仏自体の機能で、玉とは関係ないんじゃね?

265 :マロン名無しさん :2006/10/20(金) 17:19:48 ID:???
次回あたりで五右衛門編も終わりかな

266 :マロン名無しさん :2006/10/20(金) 19:10:36 ID:???
・さやかを救出する
・大阪城を倒す
・動物の正体を見せた五右衛門を倒す

まだやるべき展開がこれだけ残ってるぞ
次回だけに詰め込むのは無理だろうから、あと二回くらいあるだろう

267 :マロン名無しさん :2006/10/20(金) 20:28:00 ID:???
今までのテンポを考えれば一話どころか
三ページでそれだけこなしても不思議ではない。

268 :マロン名無しさん :2006/10/20(金) 20:33:12 ID:???
さりげなくぶっ壊された通天閣を悼んであげよう

269 :マロン名無しさん :2006/10/20(金) 23:06:20 ID:???
いくらアレがでっかくなったって、あんまり意味がねえ

270 :マロン名無しさん :2006/10/21(土) 06:45:40 ID:???
そこにツッコミ入れるのかよ

271 :マロン名無しさん :2006/10/21(土) 21:11:05 ID:???
第87話 巨大決戦(その2の2) の巻 1/3

再三さやかを盾に取られ、攻めあぐねる刃。
大人しくチビに戻れと脅す五右衛門らに対し、刃の取った行動は――。
「あ〜〜!!」 「へ?」
あさっての方向を指差して敵の注意を引き、その隙に さやかを奪還しようという作戦だ。

『 ガ シ 』 しかし伸ばした手は鬼丸城によって止められ―― 「なめたら!」
「あかんで〜〜!!」 飛び出すパンチをくらって刃の巨体は吹き飛んだ。
ビル群に突っ込んで次々と破壊し、地面に叩きつけられてようやく止まる。
「バカモノ!! そんな手に引っかかるわけがなかろうっ!!」
「おぬしもよく使うだろが……」
刃に向かって叫ぶムサシに、小次郎は物問いたげな視線を投げかけるのだった。

「き、きたねーぞ、てめー!! 正々堂々と勝負しやがれ!!」
「フフフ…減らず口はそこまでだ!!」
大阪鬼丸城は脇を通過しようとしていた0系新幹線に手を伸ばし、むんずとつかみ上げる。
扉から外へ逃れる乗客たち。鬼丸城は持ち上げた列車を両手で構えた。
そしてブルース・リーよろしく新幹線をヌンチャク代わりにぶん回す。
「あちょお!! あちょお!!」 刃に容赦なく振り下ろされる連続攻撃!

しばらくは押されるがままの刃だったが、ついに雷神剣の一振りで鬼丸城をなぎ払った。
「うっせ〜〜!! 下手に出てりゃー いい気になりやがって!!
 ぶった斬ってやるから覚悟しやがれ!!」
大声で言い放つ刃。しかし相手の城には……。

272 :マロン名無しさん :2006/10/21(土) 21:12:34 ID:???
第87話 巨大決戦(その2の2) の巻 2/3

「あ〜〜だめ〜〜〜!! 中に私がいるのよ〜〜!! 斬っちゃダメ〜〜!」

人質の さやかが必死の表情で訴える。
「あんさんも女なら 『私に構わないで斬って…』 ぐらい言われまへんのかいな……」
「なによぉ!! あんたも一緒に死にたいの〜〜〜!!」
呆れるクモ男に現実論で反撃する さやかであった。

「フン、おもしれー…。愛する女を見殺しにするってのか!?」
揺さぶりをかけようとする五右衛門。それを聞いた刃は動揺し……
「じょじょ、冗談じゃねーよ!! あ、あ、愛してるわけねーだろ、そんな ブ ス !」
 
「 ブ……  ブ スゥ〜〜〜!? 」

バ キ ン 。
さやかは自分を拘束する石柱を、縛られたままへし折った。
ひるむ五右衛門たちを尻目に鬼丸城の片目から顔を出した さやかは――。
「ブスで悪かったわね!!」 刃の顔面に折った石柱を叩きつけた。
「何しやがんだこの!」 痛烈な一撃をくらった刃は怒ってさやかをつかみ取る。
「なによートンガリ頭!!」 「あんだとチョンマゲババア!!」 「スケベジジイ!!」
ん? ん?
なんとドサクサにまぎれて、さやか救出に成功してしまった!?
「し、しまったあ〜〜!!」

273 :マロン名無しさん :2006/10/21(土) 21:16:41 ID:???
第87話 巨大決戦(その2の2) の巻 3/3

「あ、愛しちゃいねえけど助けてやったぞ!」
「もー! うるさいわね――!!」
さやかを頭に乗せた刃は、ビルを足場に跳び上がる。
巨体の跳躍は大阪鬼丸城をはるかな眼下に置き去りにし――。

「必殺雷神剣! 超特大!! か ・ み ・ な ・ り ・ 斬りぃ〜〜!!」
稲妻を描く剣筋によって真っ二つに裂かれる鬼丸城。

盛大な爆発と白煙の中、五右衛門とクモ男は小型飛行機で脱出していった。
勢い込んだ刃はこのまま鬼丸のもとまでひとっ走りと、さやかを乗せたまま駆け出す。
が、刃の持つ雷神剣の中では『大』の玉が明滅を始めていた。
ピコーン ピコーン… ピコン ピコン… フッ…… やがて玉の光は消え真っ黒に。
その途端、刃の体が見る見るうちに縮んでいく。

ペチャ。とうとう標準サイズに戻った刃は、乗っていたさやかの下で潰れてしまった。
そのまま立ち上がる力もない。どうやら巨大化によって体力を使い果たしたようだ。
雷神剣から抜け落ちた伝説の玉をさやかが拾い上げる。
真っ黒になった『大』の玉。刃同様にパワーを使い切ってしまった様子である。
「安心せい、しばらくすればまた使えるようになるはずじゃ」  慌てるさやかに老僧は言った。

その頃ムサシは大阪鬼丸城の瓦礫の中をあさっていた。
幸いなことに、玉の入ったリュックと玉伝説の地図を無傷のままで回収。
……しかし、戦いに巻き込まれた大阪の街は、今や廃墟同然だ。
建ち並ぶビル群はボロボロに破壊され、あたりには土煙がたなびく。

「それにしても、ま――…… ようここまで壊したのう……」
荒れ果てた街を前にして恐れと呆れの入り交じった表情を浮かべ、老僧はしみじみとつぶやいた。

「末恐ろしい奴らじゃ……」

274 :マロン名無しさん :2006/10/21(土) 21:55:55 ID:???
さやか・・・助けいらないじゃねえか・・・

275 :マロン名無しさん :2006/10/21(土) 22:38:23 ID:???
むしろ助けが必要なのは大阪市民

276 :マロン名無しさん :2006/10/21(土) 22:44:23 ID:???
この事件で大阪市は壊滅?
奈良も壊滅。なのか

277 :マロン名無しさん :2006/10/21(土) 23:02:44 ID:???
巨大化して悪役と同じくらい町を破壊する主人公・・・
ピコピコ鳴って変身が解けるカラータイマー・・・・
そうか、今回の話はウルトラマンのパロディだったのか

278 :マロン名無しさん :2006/10/21(土) 23:04:12 ID:???
ちょwwwさやかwwwww

279 :マロン名無しさん :2006/10/22(日) 07:23:06 ID:???
「ブスゥー!?」って言ってるコマのさやかは実際にブスな表情してんなw
しかし刃とさやかは最終的にくっつくんだろうか
あまり想像できない

280 :マロン名無しさん :2006/10/22(日) 08:08:42 ID:???
にしてもこのくだらない勝負の影で一体何百人の死者や怪我人が出たんだろうな

まあそれはウルトラマンとかにもいえることだけど

281 :マロン名無しさん :2006/10/22(日) 17:17:20 ID:???
この漫画で死人が出るわけないじゃないか、心配すんな。
仮に死んでもゾンビになって復活できるし。

282 :マロン名無しさん :2006/10/22(日) 17:30:27 ID:???
出るわけ無いと断言しつつも死んだ場合のたとえ話をするのか

283 :マロン名無しさん :2006/10/22(日) 18:14:57 ID:???
>281
しかもゾンビになっても生活に支障なさそうだしな

284 :マロン名無しさん :2006/10/22(日) 18:32:22 ID:???
>>276
奈良はちょっと大仏に踏まれただけじゃね?
良かったね奈良

285 :マロン名無しさん :2006/10/22(日) 18:44:58 ID:???
シカ怒らせると恐いからな、奈良は

286 :マロン名無しさん :2006/10/22(日) 20:27:27 ID:???
これからは関西といえは神戸だな。

287 :マロン名無しさん :2006/10/22(日) 22:32:46 ID:???
しばらくすればまた使えるって・・・こんな一発ネタ、二度も使う機会あるのか?

288 :マロン名無しさん :2006/10/22(日) 23:57:42 ID:???
VS鬼丸城

289 :マロン名無しさん :2006/10/23(月) 10:05:16 ID:???
>>287
単純ながら凄く強力な能力だと思うが、一発ネタなのか?

290 :マロン名無しさん :2006/10/23(月) 21:56:38 ID:???
巨大化→鬼丸飲み込む→腹で暴れる→吐き出す

あれ、何か既視感が…

291 :マロン名無しさん :2006/10/24(火) 21:08:10 ID:???
第88話 鬼丸関所 の巻 1/4

『鬼丸天下統一プロジェクト』 スクリーンに映し出された日本地図。
唯一支配から逃れていた地がとうとう白く染まった。
「フフフ…… ついに青森も落ちたか!」
そう。この瞬間、鬼丸の天下統一が達成されたのだ!

くす玉とクラッカーで偉業をたたえる黒鬼たち。
そこへ金棒博士も顔を出した。いつもの怪しい笑みで鬼丸に祝辞を送る。
「博士… 風神剣はどうなっている?」 「心配しなさんな、あと5ミリほどでくっつきますわい!」
折れた骨が治るときのように、風神剣もまたパワーアップして蘇ると博士は言う。
風神剣 再生のあかつきにはいよいよ世界征服か――。しかし鬼丸は厳しい表情を崩さない。

「この国にはまだ、除去せねばならん虫が潜んでいる… 鉄(くろがね) 刃という… 害虫がな!!」

そのころ、大仏の玉の後遺症が残る刃はカゲトラの背の上ですっかりヘバっていた。
次なる目的地へ進む一行の前に、鬼ドクロ印の建物が姿を現す。
鬼丸の命によって新築されたばかりの関所である。
「まったく 鬼丸様はクモ使いが荒いんやから……」
仕上げのためにクモ男も金槌を振るっていた。
関所は黒鬼たちによって見張られ、通行手形がなければ通ることは出来ない。
すると刃は重い体を引きずって立ち上がり、『金』の玉を出すよう さやかに頼んだ。
「化けるんだよ…… オレのでーきれーな奴にな!!」

・ ・ ・ 「アホ――! 出直してきなはれや――!!」
ただの定期で関所をすり抜けようとした不埒者を追い返し、真面目に働くクモ男。
その背後に黒い影が現れた。ドクロの甲冑、長いマント、頭には二本のツノ――。
「お、鬼丸様〜〜〜!!」 「よっ!」

292 :マロン名無しさん :2006/10/24(火) 21:08:45 ID:???
第88話 鬼丸関所 の巻 2/4

驚くクモ男に対し気さくに挨拶する鬼丸様。なんとムサシら一行を縛って従えている。
なぜか刃はんの姿だけが見えないが、奴は天才剣士、そう簡単には捕まらなかったらしい。
(自分ばっかりカッコつけおって!) 刃をたたえる鬼丸様の足をムサシが踏んづけた。
「鬼丸様に何するんやアホ――!!」 すぐさまクモ男がムサシの脳天に拳を振り下ろす。

「鬼丸様、おケガは…?」 気遣うクモ男に鬼丸様は にこやかな笑顔を向けた。
「その鬼丸様っていうの、やめてくんねーか… 堅っ苦しくていけねーや!
 そうだなー… 鬼丸 猛(たけし)だから………」
 
「 タケちゃん でいいよ!!  な! な!」

上司に明るく提案され、最初は戸惑うクモ男だったが――。
「ほなタケちゃん、気いつけてや〜〜〜!」 「おう!」
いつもより眉毛が太い気がしないでもないタケちゃんを笑顔で見送るのであった。

タケちゃんに護送されて関所を通り抜けたムサシたち。
ここまで来れば大丈夫と鬼丸様が変身を解く。その正体はもちろん鉄刃だ。

その頃、先の関所ではクモ男が通信モニターに呼び立てられていた。
「クモ男! そっちの様子はどうなっている!?」 画面に映し出された鬼丸の顔(本物)。
「タケちゃん、なに言うてまんのや! さっき来たばかりやあらへんか!」
クモ男の返答を聞き、鬼丸がモニターの前で凍りつく。
「もう忘れたんでっか? ターケちゃん!」 「タ、タケちゃん…」

「 バ カ モ ノ ォ !!  きさま誰に向かって口をきいとるか!! 」

293 :マロン名無しさん :2006/10/24(火) 21:09:38 ID:???
第88話 鬼丸関所 の巻 3/4

関所を抜けた先の新潟の町は、やはり鬼丸一色に染められていた。
そんな街の一角から、言い争う声が聞こえてくる。
「は、離してください!!」
「そんなん言わんでさ〜〜〜!! ちょっとオレらに付き合いないや〜…」
うら若い女性が数人の男に絡まれている様子だ。

「待てぃ!!」 いち早く状況を察知した小次郎が女性を背にかばう。
「かよわき乙女をいたぶるとは言語道断!! この佐々木小次郎が相手になってしんぜよう!!」
「さ、佐々木小次郎? ふざけんなてめ――!!」
男たちがいちどきに小次郎めがけて襲いかかった。

ザ ン

「フッ…… 案ずるな……… 峰打ちでござる!」

次の瞬間、男たちは一刀のもとに斬り伏せられていた。
窮地を助けられて感謝する女性。その礼の代わりに小次郎は――。

「電話番号をお聞きしたい」 「は?」

「スリーサイズは? お住まいは? ご趣味は?」 「ちょ、ちょっと…」
再び迫られ、女性はピンチに逆戻りするのであった。
その様子を遠巻きに眺めて呆れる刃たち。
しかし小次郎のナンパを見ていたのは彼らだけではなかった。

294 :マロン名無しさん :2006/10/24(火) 21:10:49 ID:???
第88話 鬼丸関所 の巻 4/4

「武士がおなごにうつつを抜かすとは、世も末……。
 佐々木小次郎も しょせん人の子でござったか…」

「なに!?」 振り返る小次郎の視線の先に、深く編み笠をかぶった男の姿。
見たところ男は武者修行中のサムライといった風体である。
「剣の道に女は無用でござるぞ! 小次郎殿…」
「フン! 誰がそんなたわけたことを…」 鼻であしらう小次郎に男は答えた。

「わが剣の師…… 宮本武蔵 でござる!!」

しかし、そんなカッコイイことを言った宮本武蔵というのは――。
「お、おほん…」 さやかの冷たい視線からムサシはさり気なく顔を逸らした。

「なにが武蔵じゃ、抜けぃ!!」
ライバルの名を出されては黙っていられない佐々木小次郎。
背の長刀を抜き放ち、編み笠の男に切っ先を向ける。
「フフフ… お望みとあらば…」 それに応じて男も刀の鞘を払った。
静かに構えをとる謎の剣士。小次郎とムサシが顔色を違える。

(その構えは!!)

「 や、柳生新陰流 !! 」

果たして男の正体やいかに……!?

295 :マロン名無しさん :2006/10/24(火) 22:13:26 ID:???
柳生来る? しかもムサシの弟子で?
コイツは絶対鬼丸の刺客だろうから、次回あたりにムサシとの師弟対決かな。

296 :マロン名無しさん :2006/10/24(火) 22:19:57 ID:???
いかにも強そうな敵だな
八鬼でいうバットマンのポジション?

297 :マロン名無しさん :2006/10/24(火) 22:24:29 ID:???
やっとまともな剣客が出てくるのか

298 :マロン名無しさん :2006/10/25(水) 00:47:31 ID:???
日本が征服されたことに関してはスルーか

299 :マロン名無しさん :2006/10/25(水) 03:00:52 ID:???
タケちゃん…

300 :マロン名無しさん :2006/10/25(水) 19:27:26 ID:???
金の玉って意外に役にたつね

301 :マロン名無しさん :2006/10/25(水) 22:49:17 ID:???
青森がラストになったのは、押さえる価値があんま無かったからか
青森県民が最後まで果敢に抵抗したからなのか気になる

302 :マロン名無しさん :2006/10/25(水) 23:22:35 ID:???
着々と各地を征服していって天下統一に成功する悪役なんて初めて見た
しかも主人公側はまだまだ重要アイテムに手が届いてないし

小次郎はどう見ても噛ませ犬です、本当に(ry

303 :マロン名無しさん :2006/10/26(木) 00:27:48 ID:ndolGjtG
>>301
ヤバイバイバイ

304 :マロン名無しさん :2006/10/26(木) 00:40:04 ID:???
この漫画ってドラゴンボールのパク利だろ
玉集めとか

305 :マロン名無しさん :2006/10/26(木) 03:10:21 ID:???
>>304
天下一なんとか大会とかないから
ギリギリセーフだと思うよ

306 :マロン名無しさん :2006/10/26(木) 10:02:31 ID:???
今回の新キャラがベジータ系かヤムチャ系かで話は大きく変わりそうだな

307 :マロン名無しさん :2006/10/26(木) 15:35:31 ID:???
何で二択?

308 :マロン名無しさん :2006/10/26(木) 20:44:35 ID:???
ムサシの弟子が鬼丸の刺客か
この漫画にしてはシリアスな因縁が来たな

309 :マロン名無しさん :2006/10/26(木) 20:55:58 ID:???
第89話 柳生新陰流の男 の巻 1/2

静かな殺気をまとい対峙する、謎の男と佐々木小次郎。
柳生天の構えから男がやおら動いた。
かぶっていた編み笠を高々と放り上げ、目にも留まらぬ早さで攻撃――!
……数瞬だけ宙を舞った編み笠が男の頭にきれいに着地する。
一撃を受けた小次郎の刀は根元から叩き折られていた。

刀が折れた以上、手合わせの続きはまた後日、と男は言う。
しかし相手は魔剣・ 物干し竿。小次郎は余裕の一声で刀身を伸ばし男に斬りかかる。
男はかわして宙へと逃れたが、そこを狙ってひるがえる魔剣の一閃。
これぞ佐々木小次郎の『つばめ返し』だ。
「わが必殺剣をかわすとは…おぬし、なかなかの腕でござるな!」
つばめ返しを受け止めた男に小次郎がなおも打ってかかる。

男は深く踏み込まず、外から小次郎の刀を叩き折る行動に出た。
幾度欠けてもそのたびに復活する物干し竿の切っ先。
伸びると言っても限度があるはず……そう断じた男の言葉を小次郎は笑った。
「バカめ、物干し竿に限度なぞござらんわ! とくと見るがよい!」
刀を歩道に突き立てた小次郎は、その鍔(つば)の上へと跳び乗った。
「伸びろ物干し竿っ!!」 小次郎を乗せて刀が丈を伸ばす。

「伸びろ! 伸びろ! 伸びろぉ!!」
小次郎の身はそのまま雲をも突き破り、新潟の街は遙かな眼下。
「お〜〜、さすが物干し竿!! 聞きしにまさる名刀でござるなっ!」
白い雲を見上げ、柳生の男は朗らかに相手を讃えてみせた。

そして、物干し竿の根本を蹴る。

「え?」 蹴られた魔剣は当然、刀の持ち主を乗せたまま傾ぎ始めた。
伸ばしに伸ばした物干し竿にすがり、小次郎は山脈を越えて南東の地へ――!?

310 :マロン名無しさん :2006/10/26(木) 20:56:57 ID:???
第89話 柳生新陰流の男 の巻 2/2

その頃の東京―― 峰家。
縁側に並んで茶を飲むご隠居、ゲロ左エ衛門、そしてナマコ男。
穏やかな昼下がりを過ごす三人の耳を、突然の轟音がつんざいた。音は道場からだ。
駆けつけた三人が見たのは屋根を突き破って落ちてきた小次郎の姿。
目を覚ました小次郎は女性門下生たちに心配され、ここは天国かと浮かれるが、
地獄の妖怪――もとい、ご隠居の顔を見て状況を悟った。
小次郎から刃たち一行が新潟にいることを聞き、
雷蔵(さやか父)はすぐに戻って娘を守ってくれるよう懇願した。
しかし小次郎は言下にそれを断る。――いったいなぜ?

「ふむ、拙者……  この娘たちに稽古をつけねばならんからの――! 」

……剣道着姿の美女たちに取り巻かれ、ウハウハな小次郎だった。
「こりゃオレたちが行かなきゃならんだゲロ!」 「ズラ!」
代わりに八鬼二人が決意を固めるのであった。

そんな事態も知らず、刃は真剣な顔で柳生の男に戦いを挑んでいた。
「よくも小次郎をやりやがったなあ!! ぶった斬ってやっから覚悟しやがれ!!」
「ハハハ… 威勢のいい小僧じゃ!」
剣を構える刃を見ても男はまじめに取り合わない。
ならば実力で判らせてやろうと、刃は男に躍りかかり一撃を加えた。

編み笠が切り裂かれ、隙間から男の右目がのぞく。
「ハハハ… これは失礼つかまつった! 小僧ではなくサムライでござったか!」
静かな笑みを浮かべ、男は刃に向き直った。
―― ここからは武士と武士との真剣勝負。
男は告げた。

「死んでも悔やむでないぞ…」

311 :マロン名無しさん :2006/10/26(木) 21:31:04 ID:???
男が強いのか、小次郎がアホなのか

312 :マロン名無しさん :2006/10/26(木) 21:46:09 ID:???
え!? 小次郎これでレギュラー落ち!?

313 :マロン名無しさん :2006/10/26(木) 21:46:43 ID:???
小次郎リタイア?

314 :マロン名無しさん :2006/10/26(木) 21:50:00 ID:???
これは漫画史上に残る画期的な移動手段だな

315 :マロン名無しさん :2006/10/26(木) 22:10:50 ID:???
刺客のくせに刃とは戦うつもりがなかったようだな
目的は師匠のムサシなのか?

316 :マロン名無しさん :2006/10/26(木) 22:38:11 ID:???
刃の事を知らないんだから刺客なわけ無いよな?
なんなんだろこいつ。

317 :マロン名無しさん :2006/10/26(木) 22:41:24 ID:???
ナマコ男なんて合流しても役にたたないだろ・・・

318 :マロン名無しさん :2006/10/26(木) 22:44:57 ID:???
>>316
時代がかった格好してるけど実は蘇った剣客でも何でもなく
単に宮本武蔵に憧れてる現代人なんじゃ…

319 :マロン名無しさん :2006/10/27(金) 10:22:19 ID:???
刀ってそんな簡単に叩き折れるもんなの?

320 :マロン名無しさん :2006/10/27(金) 10:40:14 ID:???
逆に考えるんだ
「簡単に叩き折れる物干し竿は刀じゃない」
と考えるんだ

321 :マロン名無しさん :2006/10/27(金) 10:45:57 ID:???
折った侍が凄いんだよ

322 :マロン名無しさん :2006/10/27(金) 10:48:36 ID:???
こいつ誰だろ

323 :マロン名無しさん :2006/10/27(金) 18:22:36 ID:???
武蔵の弟子っつったら宮本伊織だよな。

324 :マロン名無しさん :2006/10/27(金) 20:01:22 ID:???
あまり剣豪詳しくなくても、柳生の名は聞いたことあるな
武蔵とどう関係あるかは知らないけど

325 :マロン名無しさん :2006/10/27(金) 21:40:00 ID:???
柳生って柳生十兵(だっけ?)のことかな
名前ぐらいしか知らないんだけど実在の人物なの?

326 :マロン名無しさん :2006/10/27(金) 21:53:17 ID:???
柳生十兵衛なら実在の人物のはず。
知名度からいっても刺客キャラに抜擢される可能性は高そうだな。
ムサシの弟子設定なのは、刃のライバルにするためか?

327 :マロン名無しさん :2006/10/27(金) 23:36:51 ID:???
伊織か、十兵衛か
まあこの二人が妥当だろうな

328 :マロン名無しさん :2006/10/28(土) 00:00:47 ID:???
>>317
カエルはまだしもナマコはなぁ
どう頑張っても活躍する姿が思い浮かばない

329 :マロン名無しさん :2006/10/28(土) 00:19:26 ID:???
遭難した時の非常食になるんじゃないか>ナマコ

330 :マロン名無しさん :2006/10/28(土) 02:15:45 ID:???
そりゃもちろん驚き役に決まってるだろ。
噛ませにも出来ないキャラは新技や新キャラの強さにビビるのが常識だ。

331 :マロン名無しさん :2006/10/28(土) 10:14:55 ID:???
>>327
十兵衛と伊織は武蔵とほぼ同時代の人物だから時代考証的には
バッチリだよな。

332 :マロン名無しさん :2006/10/28(土) 10:31:15 ID:???
武蔵が生きてる時代の柳生で著名な剣客を考えてみた

柳生石舟斎宗厳   武蔵よりずっと年上
柳生但馬守宗矩   武蔵よりちょっと年上。むしろこいつの方がが武蔵の師匠筋。
柳生兵庫助利厳   武蔵とほぼ同年代。可能性はあるが薄い。
柳生十兵衛光巌   武蔵より大分年下。知名度充分。
柳生宗冬      武蔵よりかなり年下。知名度で十兵衛に劣る。

こんなもんか。
柳生を重視すれば十兵衛、弟子であることを重視すれば伊織かな。




333 :マロン名無しさん :2006/10/28(土) 20:51:42 ID:???
第90話 対決! 柳生剣士 の巻 1/3

謎の男との一騎打ちに挑むこととなった鉄刃。
男の柳生新陰流に対し、一本足打法ならぬ一本足剣法で立ち向かう!?
……と思いきや、「あーっ!!」 刃は突然、男の背後を指差した。
男が思わず振り向いたところに斬りかかる刃。お得意の不意打ち作戦だ。
しかし相手は甘くなかった。余裕をもって雷神剣を受け止め、男は言う。
「そのような卑怯な兵法… 誰に教わった!!」

「ムサシのジジイだっ!」 「なに!?」

その名を出されて男の態度が急変した。
太刀筋に怒りを乗せるがごとく、それまで以上の苛烈さで刃に斬りつける。
「我が剣の師、宮本武蔵殿は武士の鑑!! 清廉潔白なるサムライぞ!!」

「らしいわよ……」               ↓ 清廉潔白なるサムライ
「オ、オホン。ワシの弟子にあんな奴おったかのぉ…」 ← 武士の鑑

そんな宮本武蔵どのをなおも『スケベジジイ』と愚弄する刃に、
男の激しい攻撃が襲いかかる。しがみついた電柱さえあっさり切断されてしまった。
道路に投げ出され、男の強さに汗する刃。その首筋に白刃が突きつけられた。
「そこまでだ小僧……観念せい!!」

と、そのとき。「あ〜〜っ!!」 またも刃が叫んだ。
またも不意打ち狙いか? その手はもう通じないと男は笑う。
しかし今度は嘘ではなかった。なんと男の背後に大型トラックが!

334 :マロン名無しさん :2006/10/28(土) 20:52:21 ID:???
第90話 対決! 柳生剣士 の巻 2/3

ズ バ ッ ―― 次の瞬間、トラックは男の刀によって切り裂かれていた。
道路に崩れ落ちる車体。恐るべき実力である。
刃も負けてばかりはいられない。この隙に信号機の上へと跳び上がり――。
「玉なし雷神剣!! か み な り 斬りぃ〜〜!!」
数々の敵を打ち破ってきた必殺剣・かみなり斬りを繰り出す!

「未熟……」 男が編み笠の下で笑った。
そして刀を抜き放つ。今まで使われなかった二本目の長刀を。
「に、二刀流!?」 「あ、あやつ もしや!?」

ガ キ ッ !
交差する二本の刀に かみなり斬りは阻まれた!
驚愕している暇もなく、空中で身動きの取れぬ刃に反撃が迫る。
横なぎの一閃。すわ刃の胴体は真っ二つ――。

「十兵衛、そこまでじゃ!!」

制止するムサシの言葉に、宙を裂く切っ先がぴたりと止まった。
まごうことなき師の―― 宮本武蔵の声を確かめ、男は静かに剣を収める。
しばらく見ぬ間に腕を上げたと弟子を評するムサシ。男は謙遜しつつ編み笠を脱いだ。

「この柳生十兵衛 三厳!! まだまだ武蔵殿の域には達しておりませぬ…」

若く精悍な顔立ち。左目には眼帯代わりの鍔(つば)。
笠を取った十兵衛は師匠の姿を探してあたりを見回した。
「む、武蔵殿は…?」
「ワシじゃよ、ワシ!!」とムサシ。 ← なぜか見あたらない。

335 :マロン名無しさん :2006/10/28(土) 20:53:52 ID:???
第90話 対決! 柳生剣士 の巻 3/3

「な…」
ちんちくりんの老人と化した宮本武蔵を見て、十兵衛は膝から崩れ落ちた。
剣を握って以来、ひたすら武蔵殿を目指して修行を積んでまいったのに…。
もはやこれまで…。

「切腹いたす!! 介錯してくだされ!!」 「なにぃ!!」

いきなり自害に及ぼうとする十兵衛を、刃とさやかが慌てて止める。
「相変わらず すぐ腹を斬りたがる奴じゃわい!」 師匠は諦め顔だった。

一方、富士山のてっぺんの鬼丸城では、いつものように鬼丸が無能な部下に腹を立てていた。
もうとっくに復活しているはずの刺客・ 柳生十兵衛が一向に見つからないというのだ。
「どっかで寄り道してんのとちゃいまっか〜〜〜?」
「寄り道しとるのはキサマだろうが…  さっさと探せぃ!! 」

当の十兵衛は刃一行と街を歩きつつ落ち込んでいた。
弟子の小僧に『十兵衛の方が強そう』と言われ、
あまつさえペンペンと頭をはたかれる師の情けない姿……。
嗚呼、以前の精悍な武蔵殿はいったいどこに行ってしまったのか。
「…………。そんなに老けたかのう…?」 本人はただ首をひねるのであった。

336 :マロン名無しさん :2006/10/28(土) 21:10:40 ID:???
柳生十兵衛キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!

337 :マロン名無しさん :2006/10/28(土) 22:30:01 ID:???
ちょ、十兵衛と戦う展開じゃねーのかよ?

338 :マロン名無しさん :2006/10/28(土) 22:47:33 ID:???
けっきょく十兵衛は刺客なのか? 刺客じゃないのか?
五右衛門の時みたいにあとで裏切る展開でもなさそうだな

339 :マロン名無しさん :2006/10/28(土) 22:52:17 ID:???
結論から言えば武蔵関係者を復活させんなよ。馬鹿鬼丸。


340 :マロン名無しさん :2006/10/29(日) 14:18:29 ID:???
タケちゃんもけっこううっかり者なんだな

341 :マロン名無しさん :2006/10/29(日) 14:35:14 ID:???
小次郎をはじき出して、十兵衛がレギュラー入りか

342 :マロン名無しさん :2006/10/29(日) 19:04:06 ID:???
雷斬りも破られたか
また次の技でも作るのかな

343 :マロン名無しさん :2006/10/30(月) 01:11:56 ID:???
オニ斬りでいいじゃんオニ斬りで

344 :マロン名無しさん :2006/10/30(月) 19:07:09 ID:???
>343
なんとも弱そうなネーミングだな
主要キャラが使う技の名前じゃねーだろ

345 :マロン名無しさん :2006/10/30(月) 19:54:43 ID:???
二刀流カッコイイ

346 :マロン名無しさん :2006/10/30(月) 20:44:10 ID:???
しかし十兵衛、鬼丸が復活させたって事は動物形態ありかね。
あるとすれば…柳生だけに野牛=バッファローとかか?

347 :マロン名無しさん :2006/10/30(月) 20:50:11 ID:???
第91話 玉屋へいこう の巻 1/3

「やっと新潟に着いたゲロ――!」
JR新潟駅前。ゲロ左エ門とナマコ男は遠路はるばる東北の地にやってきた。
しかし困ったことに財布は空っぽ。バス代さえもない。
刃たちを捜して合流するため、なんとかして路銀を稼がねば……。

その頃、刃一行は新たなる伝説の玉を求め、街をさまよっていた。
「しかし越後もしばらく見ぬ間に変わったでござるな…」
大型店が建ち並ぶ新潟の街を見て十兵衛が感想を漏らす。
「当たり前じゃ、おぬしと別れてから もう350年たっとるからの!」
そう答えてからムサシは気付いた。
「おぬし、老けとらんのう……」 「はあ……」

そんな疑問はさておき、一行は伝説の玉の聞き込みを開始する。
情報をつかめぬまま歩き回っているうち、彼らは一軒の店を見つけた。
その名も 『玉屋』 である。
いぶかしみつつも店内に入ってみると、商品は玉、玉、玉。
目玉にケン玉に肝っ玉に……原のホームランボール?
とは言え、やっぱり伝説の玉など売っているはずもない――。
ムサシのその言葉を店主が耳ざとく聞きつけた。
途端に愛想よくなった彼が取り出したのは、まさしく伝説の玉!!
さて、気になるお値段はというと……。

「 5 千 万 円 !? 」

一行はすごすごと店を出た。五千万では手が出ない。
「こりゃーあの玉 盗むしかねーなー!!」 決断の早い主人公。
だがその前に、ムサシには何かアテがあるようだ。
ムサシの言う『あの手』とは――?

348 :マロン名無しさん :2006/10/30(月) 20:52:14 ID:???
第91話 玉屋へいこう の巻 2/3

「お―― 近い近い!! 近いでー!!」
ソナーの反応を頼りに、クモ男は小型飛行機で移動していた。
鬼丸に命じられたとおり刺客の一員 ・ 柳生十兵衛を捜しているのだ。
鬼丸の手により350年ぶりに蘇った十兵衛だが、
ひょっとすると鬼丸に復活させてもらった自覚がまだないのかも知れない。
そう懸念しつつソナーで見つけた十兵衛の居場所は……なぜか競馬場だった。


パア パッパララ パッパララ パラ パパァー♪

 新潟鬼丸競馬場に高らかなファンファーレの音が鳴り響きます。
 さあ、出走一分前。今年のGOSHO杯は人気馬が顔をそろえました。
 中でも目をひくのは現在9連勝中のカミナリボーイ! 馬上は谷豊騎手です!

「おー! カミナリボーイだってよー!! オレみてえだな〜!」
「フン! なにがカミナリボーイ、なにが谷豊じゃ!」
沸き立つスタンドの中には我らが刃一行の姿。
ムサシの作戦とは競馬で五千万を稼ごうという無謀なものだった。
ちなみに自分の名前(634)にちなんで 3−4 ・ 3−6 ・ 4−6 の三点買いだ。
「十兵衛も黙ってないでムサシを止めてよ〜〜〜!」 と、さやかが頼む。
「三点買いとは、さすが武蔵殿……」
10番単勝狙いでしっかり馬券を買っている十兵衛であった。

349 :マロン名無しさん :2006/10/30(月) 20:53:14 ID:???
第91話 玉屋へいこう の巻 3/3

 さて、いよいよレース開始です。ゲートインから各馬いっせいにスタート!
 序盤からカミナリボーイが飛び出した。四馬身以上引き離して最終コーナー。
 内側からオグリムサシが追ってきた。内側からオグリムサシ。残り直線400メートル!
 カミナリボーイか、オグリムサシか。抜くか? 抜いたか? ――おーっと転倒!
 転倒です! オグリムサシ転倒! そのまま逃げ切ってカミナリボーイ!
 カミナリボーイ、破竹の十連勝ー! 連勝複式は1−3です!!

「そ、そんなバカな……」 ムサシの手からハズレ馬券が舞い落ちた。
結果は見事に大負け。ちなみに賭けた金額は―― 有り金全部だと言うではないか。
「全部〜!? これからどーすんのよぉ〜〜〜!!」 さやかが愕然として叫ぶ。

「またとったゲロ〜〜!」

そのとき、刃たちのすぐそばで喜びの声が上がった。

「これで五千万円だゲロ〜〜!」 「大金持ちになったズラ〜〜!」

声の主は……言うまでもない。
ひょんなところで彼らは合流を果たしたのである。

350 :マロン名無しさん :2006/10/30(月) 21:40:55 ID:???
ちょw 万馬券でもないのに5000万ってw

351 :マロン名無しさん :2006/10/30(月) 22:02:51 ID:???
エエエ(´д`)エエエ
伝説の玉が店で売ってるって…普通に売ってるって…
しかも普通に買うのかよ

352 :マロン名無しさん :2006/10/30(月) 22:19:42 ID:???
>>346
くだらなすぎて逆にあり得そうw <柳生=野牛
でも今回の話を見ると普通に仲間になっちゃってるみたいだから
動物形態は出ないんじゃないかな

353 :マロン名無しさん :2006/10/31(火) 00:55:01 ID:???
玉屋にある「目玉」って、まじっく快斗に出てきたヤツだっけ?

354 :マロン名無しさん :2006/10/31(火) 09:38:06 ID:???
金さえあればカエルやナマコでも電車に乗れるし馬券も買えるのかw

355 :マロン名無しさん :2006/10/31(火) 17:02:48 ID:???
次はギャンブルかよー
しかも玉売ってるって

356 :マロン名無しさん :2006/10/31(火) 18:40:35 ID:???
競馬で得た金で玉ゲットは少年漫画として問題だろ
金は誰かを助けるために使っちゃうとか
売ってた玉はニセモノとかいう展開になると思うな

357 :マロン名無しさん :2006/10/31(火) 20:38:36 ID:???
いや今までも十分少年誌らしからぬ主人公だと思うけどな

358 :マロン名無しさん :2006/10/31(火) 21:54:13 ID:???
>「こりゃーあの玉 盗むしかねーなー!!」
だもんな


359 :マロン名無しさん :2006/10/31(火) 23:19:54 ID:???
競馬場まで鬼丸の名がついているのか

360 :マロン名無しさん :2006/11/01(水) 02:03:12 ID:???
>>353
だね

361 :マロン名無しさん :2006/11/01(水) 20:51:09 ID:???
第92話 十兵衛目覚める の巻 1/3

競馬場で刃たちと再会を果たしたゲロ左エ門、ナマコ男。
なんと彼らは競馬で五千万円を稼ぐという快挙を成し遂げていた!

「ところで おめー、何しにきたんだ?」

心ない刃の言葉にいきなり落ち込まされる二人。 「ズラ…」
ともあれ、この五千万があれば伝説の玉を買うことができる。
一同はさっそく『玉屋』へ向かうことになった。
……その様子をコッソリうかがっていたのはクモ男だ。
「そうは問屋がおろしまへんで〜〜〜!!」

「五千万円じゃ〜〜〜!!」
意気揚々、『玉屋』の店主の前に札束の山を叩きつけるムサシ。
目を丸くしながらも店主は代金を受け取り、伝説の玉が入った箱を取り出した。
が、刃がフタを開けると――。
 バビョーン☆
飛び出してきたのは人形の大きな頭ではないか。
それもどこかで見たような顔の人形……その舌には一筆がしたためられていた。

『玉が欲しくば 明朝六時 川中島に来るべし  石川 五右衛門』

362 :マロン名無しさん :2006/11/01(水) 20:52:24 ID:???
第92話 十兵衛目覚める の巻 2/3

なんたること。伝説の玉は既に五右衛門によって盗まれていたのだ。
五千万円の商品を奪われ、店主は真っ青になって頭を抱える。
「お願いします、取り返してください!! 三千万円にまけときますから!!」
涙を浮かべて懇願する店主。もちろん刃とムサシは――。

「やだもんね〜〜!」
「取り返したらワシらのもんじゃ!!」

……迷いなく即答した。

払った金も回収し、刃たちはさっさと玉屋を後にする。
今度こそ奴を斬ると決意を固め、刃はゴエモン人形の頭を蹴り飛ばした。
―― その背後、玉屋の屋根の上に、去りゆく一行を眺める男の姿があった。
「フン! 今度斬られるのは てめーの方だぜ!!」
落ちてきた人形の頭を片手に収め、キセルをふかすは石川五右衛門。
従える黒鬼忍者軍団を川中島へと送り出す。
その傍らでクモ男は十兵衛の様子を見ながら首をひねっていた。
「もしかしてホンマに… 鬼丸様の手下という自覚があらへんのとちゃうやろか…」

さて、五右衛門の挑戦を受けることになった刃一行。
しかし決戦まではまだ時間がある。玉を買わずに済んだので金もたっぷりある。
―― となれば、彼らがやることは一つ。 「まさか、また……」
さやかの予想通り、ムサシたちは料理屋でドンチャン騒ぎに興ずるのであった。

363 :マロン名無しさん :2006/11/01(水) 20:53:30 ID:???
第92話 十兵衛目覚める の巻 3/3

飲めや踊れで盛り上がる宴席。しかし十兵衛は修行中の身だと言って酒断ちだ。
そんな硬派な弟子に、師のムサシは絡んで大酒を飲ませてしまう。
さやかが止めに入ったものの十兵衛はすっかり酔いつぶれてしまった。
酔って畳に寝そべる十兵衛の脳裏に、ふと、何者かの言葉が響いてくる。

  『十兵衛… 十兵衛… 目覚めるのだ十兵衛……』

囁き、招くのは、鬼の声。

    『野獣に返り… わが使命、果たすがよい…』

魔王 ・ 鬼丸が十兵衛の心の奥底に呼びかける。

    『さあ、立ち上がるのだ!! 十 兵 衛 !! 』

隻眼に危うい光を宿らせ、十兵衛―― 否、鬼丸の刺客がゆっくりと身を起こす。
振り返ったさやかの目に映ったのはヒトの姿ではなかった。
服装や左目の眼帯こそ明らかに十兵衛のものだが、
黒い毛並み、濡れた舌、鋭い犬歯……そこに立つのはオオカミ男!!
「おまえ、本当に十兵衛か?」
あっけに取られるムサシの問いをオオカミ男は一笑に付した。
おもむろにとっくりを取り出し、口に含んだ酒を抜き身の刀に吹き付ける。

「ワシは鬼丸様の命を受けた… 殺し屋… さすらいのウルフ様よっ!!」

ぺろりと白刃を舐めあげ、獣は獰猛な笑みを浮かべた。

「さあ―― 一人残らず たたっ斬ってやるから… そこに なおりやがれぃ!!!」

364 :マロン名無しさん :2006/11/01(水) 22:18:06 ID:5zJ+5yXt
ヤベー十兵衛、しかも狼男か

365 :マロン名無しさん :2006/11/02(木) 00:05:15 ID:???
うお、やっぱ敵なのか
刃は既に一回負けてるし普通に考えたら勝てないよな

366 :マロン名無しさん :2006/11/02(木) 01:11:48 ID:???
十兵衛はシラフだと鬼丸の手下であることを忘れ、酔うと自分が十兵衛であることを忘れるのか。
脳に欠陥が(ry

367 :マロン名無しさん :2006/11/02(木) 09:57:13 ID:???
やっぱり人間時より強いんだろうなぁ。
刃じゃ勝てねーだろ。

368 :マロン名無しさん :2006/11/02(木) 14:04:34 ID:???
せっかくの五右衛門の挑戦はどうなるんだ

369 :マロン名無しさん :2006/11/02(木) 17:57:38 ID:???
こいつらどこ行っても飲み食いしてるな…

370 :マロン名無しさん :2006/11/02(木) 23:00:42 ID:???
>>368
再登場したのに既に忘れかけてた・・・・・
刃たちに約束すっぽかされたあと
「この役立たずがー」とかいって鬼丸に殺される役じゃね?


371 :マロン名無しさん :2006/11/02(木) 23:26:23 ID:???
>「やだもんね〜〜!」
>「取り返したらワシらのもんじゃ!!」

改めて思ったがこいつら鬼だな。
その上フォローもツッコミも何も入らないのが怖ろしい。

372 :マロン名無しさん :2006/11/02(木) 23:47:33 ID:???
酒を飲んだら普通はトラになるんだよ

373 :マロン名無しさん :2006/11/03(金) 04:02:11 ID:???
酒を飲んだら送り狼になるっていうのも、男としては結構普通なのでは・・・

374 :マロン名無しさん :2006/11/03(金) 22:04:34 ID:???
玉のことすっかり忘れてるけど、今回のこの玉本物なのかな
だとしたら名前は「宝」とか?

375 :マロン名無しさん :2006/11/04(土) 01:47:58 ID:???
散々苦労して龍神の玉どころか、他の伝説の玉ですらないってオチが来そうだ

376 :マロン名無しさん :2006/11/04(土) 16:02:44 ID:???
>>375
そうだったら三千万円で玉屋に売ればいいし

377 :マロン名無しさん :2006/11/04(土) 20:15:30 ID:???
>>376
来年の源泉徴収がすごいことになりそうだな。

378 :マロン名無しさん :2006/11/04(土) 20:15:41 ID:???
>376
ボロい商売だな

379 :マロン名無しさん :2006/11/04(土) 20:56:27 ID:???
第93話 酒乱おおかみ男 の巻 1/2

柳生十兵衛のもう一つの姿は鬼丸の刺客 ・ さすらいのウルフだった!
貪婪な殺気を感じ取りつつも刃は意を決して十兵衛に飛びかかる。
迎撃せんとする十兵衛の太刀を鮮やかにかわす刃。
しかしムサシは懸念を口にしていた。 「い、いかん…」

ズ バ ッ !
かわしたはずの一撃の後から新たな白刃が現れる。
肩口を斬り裂かれ畳に膝をつく刃。
奇襲の正体は十兵衛が口にくわえたもう一本の刀であった。
見てくれは酒乱のオオカミ男だが、中身はあくまでも柳生十兵衛だ。
その二刀流はたやすく破れるものではない。
こうなれば手立ては一つ……。「逃げの一手じゃ〜〜!!」

ムサシの一声に従い、全速力で部屋から逃げ出す刃たち。
しかしオオカミ十兵衛はそんな彼らにも容赦なく襲いかかる。
よその宴席に突っ込んだ刃はテーブルの上に組み伏せられ大ピンチ。
どうにか攻撃を避けつつ玉を使おうとするが、大の玉はまだ復活していない。
なら火の玉は……「このお店が燃えちゃうでしょ!!」 さやかストップ。
そうこうする内に十兵衛の一撃が刃の喉元へ――!

……すんでのところで攻撃は止まった。
刃がとっさにかざした酒瓶に十兵衛が目を奪われたためだ。
十兵衛が喜んで一升瓶を空ける隙に、一同は再び部屋を脱出した。
ここで策士 ・ 宮本武蔵が一計を案ずる!
可憐な赤ずきんに化けてオオカミを油断させ、毒リンゴを食わせるのだ!

だが赤ずきんの中身が400歳のジジイだったのですぐバレた。

380 :マロン名無しさん :2006/11/04(土) 20:59:47 ID:???
第93話 酒乱おおかみ男 の巻 2/2

三たび全速力で逃げ出す一同。駆け込んだ先は今度は調理場だ。
魚を三枚におろすどころか刺身に仕上げる十兵衛の二刀流。抗する手はコレしかない。
 『 特選吟醸 越 後 の 鬼 』
巨大な酒樽が宙を舞った。
「お〜〜〜! 酒じゃあ〜〜〜!」
酒に目のないオオカミ男は――『 ズン 』―― 喜びの声と共にその下敷きに。
「お酒を飲むと悪者になっちゃうみたいね…」
のびてしまったオオカミの顔を、さやかとムサシが見下ろす。
「こりゃー酒が抜けるまで見張っとらんとならんのー」

一方その頃、雷鳴とどろく富士の山頂。鬼丸城のあるじが高らかに告げた。
「 風神剣  復活っ!! 」
培養液の中から抜き放たれたのは一分の欠けもない刀身。
完全復活を遂げた剣の威力を確かめ、鬼丸はさっそく刃の元へ向かわんとした。
しかし宿敵抹殺を急ぐ鬼丸を金棒博士がなだめる。
いわく、まずは剣の力を100%引き出すために自分の技を創ってはどうかと。
「じっくり腰を据えるのも… 天下人の条件ですぞい!!」
博士の言葉を聞き、鬼丸は静かに風神剣を見据えた。
「技か……」

―― さて、翌日の早朝。
伝説の玉を懸け、川中島で五右衛門と対決するときがやってきた。
「みなさん五時ですぞ!! 起きてくだされぃ!!」
畳の方々に寝っ転がる一行を、十兵衛(人間姿)が大きな声で揺り起こす。
気持ちよく眠れたらしい十兵衛に対し、他の面々は寝不足の顔。
それもそのはず……危険な殺し屋を明け方近くまで見張っていたのだから。
「?」 何も覚えていない十兵衛であった。

381 :マロン名無しさん :2006/11/04(土) 21:26:39 ID:???
鬼丸に新必殺技クルー?

382 :マロン名無しさん :2006/11/04(土) 21:46:05 ID:???
十兵衛戦は結局ギャグで片付けたか
まぁこの漫画のことだから、仲間(一応)と真剣に戦って倒すなんてあり得ないよな
むしろ鬼丸とギャグ抜きで戦う展開もあまり想像できない

383 :マロン名無しさん :2006/11/04(土) 22:35:08 ID:???
二刀流はやっぱ強いなあ
十兵衛このまま仲間でいられるか?

384 :マロン名無しさん :2006/11/04(土) 22:58:09 ID:???
「刺客とはいえ十兵衛を斬るなんて」という葛藤が一切出てこないのが、なんか凄い

385 :マロン名無しさん :2006/11/06(月) 20:24:49 ID:???
酒飲まないときはイイ奴なんだがな

386 :マロン名無しさん :2006/11/06(月) 21:06:54 ID:???
第94話 川中島大決戦 の巻 1/2

長野県は川中島。決戦の地に刃たちはやってきた。
しかし眼前に広がる平原に五右衛門の姿は見当たらない。
「呼び出しておいて待たせるとは、武士の風上にも置けぬ奴らでござる!」
「まったくじゃ……」 十兵衛の言葉にうなずくムサシ。
「よく言うわね、自分も巌流島で小次郎に同じ手使ったくせに!!」
さやかにツッコミを入れられる剣聖であった。

と、そのとき。幾本もの矢が彼らのもとに降り注いだ。
いっせいに掲げられる『五』の旗印。同時に響く鬨(とき)の声。
大陣形があっという間に平野を彩ったではないか。
これに対し刃たちは、飛んでくる矢を刀で払い、大将を隠す陣幕へと突撃をかける。
雷神剣で白い幕を切り裂けば、その向こうには石川五右衛門の姿。
刃はカゲトラを駆って仇敵に肉薄した。
「へへへ… 五右衛門の首っ!! もらったぁ〜〜〜!!」
つるぎの一閃と共に、大盗賊の生首が宙を舞う――!

が。斬られた五右衛門の胴からは新たな首、いや、黒鬼の顔が出てきた。
倒したかに思えたのは人形の頭をかぶった影武者だったのだ。
『ハッハッハッー!! 引っかかりましたな、刃はん!』
人形の口を通じてお馴染みの声が響いてくる。
白い陣幕が倒れ視界が開けてみると……なんと四方は黒鬼忍者軍団によって囲まれていた。
数々の旗印は刃たちを誘い込む罠、喚声の正体もテープレコーダーだったのだ。
おまけに彼らの周囲には数々のトラップが仕掛けられていた。
カゲトラは落とし穴に呑まれ、ムサシは爆発によって吹き飛ばされてしまう。

387 :マロン名無しさん :2006/11/06(月) 21:09:30 ID:???
第94話 川中島大決戦 の巻 2/2

黒鬼忍者たちから一斉に斬りかかられ、刃たちはピンチに陥る。
「さやか、大の玉を出せ!!」 「え〜〜〜 まだ元に戻ってないわよ」
まだ完全には曇りの消えていない『大』の玉。
刃はさやかの言うことを聞かず雷神剣に玉をはめ込んだ。
 ヴ ォ ン
玉の力により刃は見上げるほどに巨大化する。―― 頭だけ。
「で、でかい頭や…」 「ワシよりでかい…」
思わず息を呑んで見つめるクモ男、そして五右衛門。
バランスが取れなくなって地面に転がり、やむなく刃は玉の効果を解除した。

さやか(+ナマコ男)は庄之介に乗って空へ逃れたものの、刃たちは再び窮地へ逆戻り。
黒鬼の猛攻を必死でしのぐ内、ゲロ左エ門が怪しげなスイッチを踏んでしまう。
 ズッ・・・ ドコッ!
地面の一部が跳ね上がり、ゲロ左エ門と十兵衛をサンドイッチにした。
これで残るは刃一人。刃はさやかから『火』の玉を受け取るが、
足下の落とし穴にはまり込み、その出口も大岩によってふさがれてしまった。

「鉄 刃! 召し捕ったり〜〜!!」
高らかに勝利を宣言し、残りの玉も渡すよう さやかに迫る五右衛門。
さやかはその要求を気丈に拒む。
「だいいち、刃はまだやられちゃいないわよ!」
その言葉に応えるよう、大岩の下から猛り声が聞こえてくる。
次の瞬間、閉じこめられていた刃が炎と共に飛び出した。
敵将を飲み込み、高々と吹き飛ばす火柱。 「みたか、五右衛門!!」
刃は紅蓮の炎を身にまとい、次はお前だとクモ男に切っ先を向けるが――。

「フフフフ… オレ様はまだ くたばっちゃいねえぜ!!」

驚く刃の視線の先、猛火に包まれたままの五右衛門がゆっくりと身を起こした。

388 :マロン名無しさん :2006/11/07(火) 00:12:21 ID:???
釜ゆでにされたくせに火には強いのか?

389 :マロン名無しさん :2006/11/07(火) 09:06:18 ID:???
実は火の玉ってそんなに強くないのか

390 :マロン名無しさん :2006/11/07(火) 12:24:01 ID:???
>>388
たぶん釜ゆでにされた経験を活かしてるんじゃないか?

391 :マロン名無しさん :2006/11/07(火) 22:45:54 ID:???
何を活かすんだ何を

392 :マロン名無しさん :2006/11/08(水) 00:14:43 ID:???
ええと、ほら…角度とか

393 :マロン名無しさん :2006/11/08(水) 08:57:49 ID:???
火の玉って使用率高いな

394 :マロン名無しさん :2006/11/08(水) 17:18:13 ID:???
水の玉なんて今後の出番がなさそう

395 :マロン名無しさん :2006/11/08(水) 18:11:15 ID:???
さやかをびしょ濡れにして透けブラにするという大事な役目が残ってる

396 :マロン名無しさん :2006/11/08(水) 19:54:19 ID:???
金の玉でさやかに変身して脱げばいいんジャネ

397 :マロン名無しさん :2006/11/08(水) 21:04:23 ID:???
第95話 五右衛門変身 の巻 1/2

刃の攻撃を受けた五右衛門は、火に巻かれながらも平然と立ち上がった。
「さあ、五右衛門はん! 本当の力を見せてあげなはれ!!」
クモ男が余裕の表情で言う。どうやら五右衛門は獣の姿に変ずる気だ。
刃はそうはさせじと炎を放つが、五右衛門はそれを跳び上がってかわす。
次の瞬間、刃の眼前に降り立った姿は―― 見上げるほどの巨大熊。
「ク、クマドリした熊かよ…」

ふざけた感想を言っている場合ではない。
変身した五右衛門が振るう右腕一本で、刃は勢いよく吹き飛ばされた。
身にまとった炎が地面に直線を描き、まるでバック・トゥ・ザ・フューチャー。
「ついでにあの世にタイムスリップさせてあげまっせー!」
軽口を叩いたクモ男は、怒る刃の前に新たな兵器を持ち出す。
地面からせり上がってきたのは巨大な扇風機だ。
「ナハハ〜 夏はやっぱり扇風機でんな――!!」
対する刃は強気な笑みを浮かべ、雷神剣を構える。
「バーロォ!! 夏と言ったら…  花火でぃ!!」

燃え盛る火の玉が五右衛門たち目掛けて放たれた。
しかしクモ男が 『強風』 のスイッチを踏むと……扇風機にあおられて炎はUターン。
刃は戻ってきた炎をよけられず、まさに花火よろしく打ち上げられてしまった。
ならば手はこれしかないと、刃は地面を蹴った。
高々と跳び上がり五右衛門の脳天へと振り下ろす、必殺のかみなり斬り!
だが五右衛門の顔に焦りの色はない。

「フフフ… いつまでもそんな使い古しの技が… 通じるか〜〜〜!!」

398 :マロン名無しさん :2006/11/08(水) 21:07:59 ID:???
第95話 五右衛門変身 の巻 2/2

二本の短剣を抜いた五右衛門は、交差させた武器で雷神剣をがっきと受け止めた。
十兵衛と戦ったとき同様、かみなり斬りは破られてしまったのだ。
今度は敵が反撃を開始した。まずは土中から現れた黒鬼忍者たちが刃の四肢を拘束する。
動けない刃を前にして、五右衛門は背中の武器をゆっくりと抜きはなった。
両手それぞれに構えられる黒い巨大手裏剣。
熊の怪力によって投じられたそれは、刃の体をやすやすと吹き飛ばす。
刃は四方からの黒鬼の攻撃をさばくのが精一杯で、
五右衛門の手裏剣にいいようにダメージをもらってしまう。

「なによーっ!! 大勢で一人を攻撃するなんて卑怯よっ!!」
見ていられなくなった さやかが、庄之介の背で怒りの声を上げた。
ナマコ男と庄之介も口をそろえる。 「ズラ!!」 「クピ!!」
「だまれ!!」 それを聞いた五右衛門は、さやかを狙って手裏剣を投げた。
凶器はさやかの頭をかすめ、バランスを崩した彼女は庄之介の上から落ちてしまう。
「さ、さやか!!」 地面に倒れる彼女のもとに刃は慌てて駆け寄った。
「フン! 女だてらに出しゃばるからよぉ!!」 「そや! そや!」
うめくさやかの姿を見て笑う五右衛門とクモ男。

……刃の中で何かがキレた。

「て、てめーら!! 人間じゃねえ!!」

下駄を脱ぎ払い、固く雷神剣を握りしめる。
いつになく鋭い怒りの眼差しで、刃は敵を貫いた。

「たたっ斬ってやるぅ!!」

それを受けて五右衛門たちは――。
「あったりめーじゃあ!!」 「ワテらはクマ男にクモ男でっせー!」
……肩を組んで陽気にはしゃぐのだった。

399 :マロン名無しさん :2006/11/08(水) 21:29:11 ID:???
そろそろ新技開発の時期か。
まだ見ぬ新技と鬼丸が開発しようとする技が激突するってかんじか。
しかし普通に破れたなもっとこう劇的にならないのかなあ。

400 :マロン名無しさん :2006/11/08(水) 21:55:17 ID:???
なんだこの緊迫感台無しな引きは

401 :マロン名無しさん :2006/11/08(水) 22:43:38 ID:???
シリアスに盛り上げてギャグで落とすのがYAIBAの基本

402 :マロン名無しさん :2006/11/08(水) 22:49:19 ID:???
一度破られた技はそれ以降まったく役に立たなくなる法則が

403 :マロン名無しさん :2006/11/08(水) 22:51:22 ID:???
もう二度と見ることはないだろうな
さらば雷斬り

404 :マロン名無しさん :2006/11/09(木) 01:44:40 ID:???
このままじゃ勝てなさそうだし新技もいきなりは出ないだろう
となると、新玉を奪って戦うのかな
前に大の玉=天か木の玉って意見があったけど、次は土あたりか?

405 :マロン名無しさん :2006/11/09(木) 03:52:45 ID:???
 ___         クマ━━━━━━!!!!!
(     ヽ∩___∩  
  ̄ ̄\ | ノ      ヽ   
      /  ●   ● |     / ヽ ○ ─┼─┐     \ l
      |    ( _●_)  ミ    /   'l     │  │  ̄ ̄  _/
     彡、   |∪|  、` ‐- _     
     / ト.._,, ヽノ    .)  \ \     ガッ! .  -= ∧∧∧ 
    /  ヽ  //   /  \|   |   \ 从/. -=≡r<   ,,>
   /    V/    /   ヽ|    |   <   > -=. 〉#  つ
  /    _/     |    |  / |    /VV\-=≡⊂ 、 .ノ
    ∠//:::/::::::|:::l:i    /  / |      ,,    -= レ'
      |/;;;;/;;;;;;;/;;;|,,|   /  /  |
      //|/::::/|//  / /|  /| 


406 :マロン名無しさん :2006/11/09(木) 03:56:09 ID:???
   ○_○
  ( ・(ェ)・)
_(__つ/ ̄ ̄ ̄/_ 
  \/    /
     ̄ ̄ ̄
   ○_○
  ( ・(ェ)・)
_(__つ/ ̄ ̄ ̄/_ 
  \/    /

   ○_○
  ( ・(ェ)・ )
_(__つ/ ̄ ̄ ̄/_ 
  \/    /
     ̄ ̄ ̄
   ○_○
  ( ・(ェ)・)
_(__つ/ ̄ ̄ ̄/_ 
  \/    /
     ̄ ̄ ̄
  ○_○
  ( ゚(ェ)゚ )
_(__つ/ ̄ ̄ ̄/_ 
  \/    /
     ̄ ̄ ̄


407 :マロン名無しさん :2006/11/09(木) 10:51:46 ID:???
こっち見んな

408 :マロン名無しさん :2006/11/09(木) 17:20:44 ID:???
かみなり斬りももはや「使い古しの技」か
確かに小次郎と戦ってた頃に作ったんだから、結構長いよな

409 :マロン名無しさん :2006/11/09(木) 23:33:03 ID:???
いや、自宅で小次郎相手に試してたんだから
小次郎戦後だよ。

410 :マロン名無しさん :2006/11/10(金) 18:35:03 ID:???
正直ゴエモンは鹿に追っかけられてた頃が一番良かったな

411 :マロン名無しさん :2006/11/10(金) 19:49:09 ID:???
動物愛護者で女嫌いなのか
過去になんかあったと見た

412 :マロン名無しさん :2006/11/10(金) 20:47:00 ID:???
第96話 刃VS.クマ男 の巻 1/3

「てめーら、ぶった斬ってやっから!! 覚悟しやがれっ!!」
傷つき倒れた さやかの仇を取るべく、刃は雷神剣を構える。
しかし黒鬼忍者軍団と五右衛門の連係プレーは強力だ。
黒鬼たちが刃の動きを封じ、動けぬところを巨大な手裏剣が襲う。
刃はなすすべなく攻撃を受けるしかなかった。

その時、罠にやられたムサシと十兵衛、そしてゲロ左エ門が目を覚ました。
窮地の刃を見て彼らはさっそく助太刀しようとするが、
「さがってろ、ムサシっ!!」 刃はその援護を退けた。
刃の目には並々ならぬ決意の表情。

「こいつはオレが… 斬 る !! 」

土中に身を隠した黒鬼忍者たちが、またも刃を捕らえんと迫り来る。
刃はその動きを見切って跳躍。同時に手裏剣もかわした。
だが、巨大な鉄塊はブーメランのような動きで刃の背後へと戻ってくる。
(奴を倒す手は、これっきゃね――!!)
刃はあえて攻撃を引き付け、横回転する手裏剣の上に跳び乗った。
足場に合わせて刃の体も高速で回り始める。
手裏剣が飛んで戻る先は、もちろんそれを投げた五右衛門のもと。
刃は敵の武器の動きを借り、そのまま雷神剣で五右衛門の胴へと斬りつけた――!

413 :マロン名無しさん :2006/11/10(金) 20:49:24 ID:???
第96話 刃VS.クマ男 の巻 2/3

……雷神剣は五右衛門の巨躯を貫くには至らなかった。
鎧に刺さって止まった刀を見下ろし、五右衛門が笑う。
しかし刃は勝利を確信していた。
「食い込んじまえば こっちのもんでい!!」
途端、刃の体を炎が包む。雷神剣を伝う 『火』の玉の力。
そして鎧の裂け目から直接に、猛火が五右衛門の体へ撃ち込まれた。
 ド ン !
周囲を巻き込む爆炎と爆風。五右衛門の魂が空へと昇っていく。

たちまち色を失う敵陣営。
「ほな、わてらは このへんで」 「こら、ちょっと待てっ!!」
そそくさと帰ろうとするクモ男たちを、刃が鋭く呼び止めた。
「てめえら、よくもさやかを〜〜〜!!」
「こ、この伝説の玉を返すさかい、勘弁しておくんなまし〜〜〜」
慌てたクモ男は玉屋の玉を放り投げ、その隙に退却していった。

五右衛門にやられた さやかはと言うと――。
「きゃあ〜っ、手裏剣が〜〜〜! クマ男が〜忍者軍団が〜〜!」
無事に意識を取り戻し、混乱ついでに刃をぶっ飛ばすくらいには元気だった。

414 :マロン名無しさん :2006/11/10(金) 20:50:32 ID:???
第96話 刃VS.クマ男 の巻 3/3

さて、ところは変わって山奥の寺社。
戦いを終えた刃たちは、今までに集めた玉を取り出し順々に並べていた。
水神の玉、金の玉、火炎の玉、大仏の玉……そして今回の新しい玉。
そろそろ龍神の玉が出てもおかしくないと刃たちは期待する。
「よーし、ちょっくら試してみっか!」
さっそく剣に玉をはめ込む刃。
いつものことだが、気をつけるようにとムサシが忠告する。
「心配すんなって、とって食われるわけじゃねえだろ!」
そう軽く答え、刃は剣に力を込めた。うなるような鳴動と共に伝説の玉が光を放つ。

浮かび上がった文字は―― 『闇』。

……何か様子がおかしい。
周囲の空気が『闇』の玉へと流れていく。その勢いは段々と強くなり……。

ズポッ  

「な!?」

なんと刃の頭が玉に食われた!

「なんじゃと〜〜!!」

ムサシが驚愕の叫びを上げたときには、既に刃の体は足だけ残して玉の中。
十兵衛がとっさにその足をつかむが、刃を引き止めることは出来ず、
それどころか一緒に 『闇』の玉へと吸い込まれてしまう。

―― カラン・・・
乾いた音を立てて雷神剣が転がった。
玉の中の刃と十兵衛は、そのまま果てのない闇へと呑まれていくのだった。

415 :マロン名無しさん :2006/11/10(金) 21:46:08 ID:???
闇の玉キタ━(゚∀゚)━!!!

416 :マロン名無しさん :2006/11/10(金) 21:47:07 ID:???
意味がわからない・・・

417 :マロン名無しさん :2006/11/10(金) 23:21:18 ID:???
ニセの玉? 罠ってことか??
五右衛門たおしたと思ったら新展開すぎるぞ

418 :マロン名無しさん :2006/11/11(土) 00:20:39 ID:???
>417
いや、本物は本物なんじゃないの?
玉の中で何かすると闇を操れるようになるとか。

419 :マロン名無しさん :2006/11/11(土) 00:31:31 ID:???
五右衛門を倒した攻撃が刃ブーメラン斬りに似ている件

420 :マロン名無しさん :2006/11/11(土) 01:34:29 ID:???
外れの玉か?

421 :マロン名無しさん :2006/11/11(土) 01:50:53 ID:???
本物だけど能力が無差別ブラックホール?
使いづらそうな玉だな

422 :マロン名無しさん :2006/11/11(土) 03:57:10 ID:???
何か真の能力が隠されてるんだろ
にしても水、金、火、大、闇・・・完全に統一感ゼロだな

423 :マロン名無しさん :2006/11/11(土) 06:14:06 ID:???
うまく使えるようになれれば色んなものを収容できるようになるんじゃないの?
普段の荷物は玉一つで( ゜Д゜)ウマー

424 :マロン名無しさん :2006/11/11(土) 07:32:07 ID:???
闇の玉の中に他の玉全部吸わせるとか。

425 :マロン名無しさん :2006/11/11(土) 12:19:25 ID:???
闇と来たら光の玉も来るよな

426 :マロン名無しさん :2006/11/11(土) 16:50:58 ID:???
むしろ闇の玉の真の姿が光の玉とかじゃないか?

427 :マロン名無しさん :2006/11/11(土) 23:08:24 ID:???
玉の文字、もうどう考えても規則性ないよな
ということは、作者としても最初から五行とかにこだわる必要はなかったわけだ

つまり金の玉は金●玉ネタがやりたかっただけって事だよな

428 :マロン名無しさん :2006/11/12(日) 22:22:07 ID:???
第97話 闇玉の中の住人 の巻 1/3

『闇』の玉の中に吸い込まれてしまった刃と十兵衛。
残されたムサシたちが呼べど叫べど、叩けど押せど、まるで反応がない。
さやかは刃が自力で脱してくることを信じ、伝説の玉を見つめた――。

真っ暗闇の中を落ちる刃たちは、やがて固い地面へと辿り着いた。
周囲は黒々とした陰に覆われているが、どうやら地面に山脈、川や滝まで存在するようだ。
そして見上げた漆黒の空には、裏返しになった巨大な 『闇』の文字。
それを見て刃たちは、ここが玉の中の世界であると察する。

ひとけのまったく感じられない暗黒の世界だが、
出口を求める二人の前には一軒の民家がアッサリ姿を現した。
水車の付いたその小さなカヤぶき屋根の家からは、なぜかピコピコという電子音が流れてくる。
刃がおもむろに引き戸を開けると―― 「ケロ?」
なんと中にいたのは丸メガネをかけた小柄なカッパ。それもTVゲームの真っ最中だ。

「わ〜〜〜い、人間だ〜! 十年ぶりの人間だケロ〜〜〜!」
刃と十兵衛を見たカッパは、とたんに喜びの声を上げて立ち上がった。
「ね!ね! 遊ぼ!遊ぼ! ファミコンも野球盤もPCエンジンもあるケロよ〜!」
さっそく二人を遊びに誘う彼は、河童野 ケロ吉 と名乗った。
彼は『闇の世界の案内人』であるという。

429 :マロン名無しさん :2006/11/12(日) 22:22:41 ID:???
第97話 闇玉の中の住人 の巻 2/3

闇の玉の中は、夢と希望を持った人間を吸い込む世界。
その人の夢が強ければ強いほど吸い込まれやすいらしい。
そして夢を吸って膨らんだこの世界は、何でも願いを叶えてくれる。
腹を空かせた刃たちの前にも、たちまちごちそうが現れた。
存分に腹ごしらえをしつつ、二人はケロ吉の話の続きを聞く。
「そーいやー、前に吸い込まれた奴らはどこにいるんだよ!?」
「きみたちの足下にいるケロよ!」 明るく答えるケロ吉。

―― なんと真っ黒い地面は人間の骨で埋め尽くされていた。

驚きおののく刃たちに対し、ケロ吉は笑顔で教えさとす。
この世界から抜け出すという願いだけは決して叶えられることはない。
吸い込まれた人々は次第に夢を吐き出し、やがて戻ることを諦め死んでいくのだ。
「だから ぼくと遊ぼ!」
しかし刃は、ケロ吉の言葉を激しい剣幕で退けた。
「ふざけんな〜〜っ! オレにはやりたい夢が山ほどあるんだよ〜〜〜!!」
容赦なく案内人をボコって、刃は『出口』の在処を聞き出す。
それは『闇の滝』という滝の裏側であった。
出口は乱暴者のケロ介君が守っていると言ってケロ吉は止めるが、
刃と十兵衛はさっそく滝へと走っていってしまう。
取り残されたケロ吉は遊び相手が失われたことを嘆くのだった。

430 :マロン名無しさん :2006/11/12(日) 22:23:49 ID:???
第97話 闇玉の中の住人 の巻 3/3

漆黒の景色の中、ごうごうと流れ落ちる真白の滝。
「やい、ケロ介!! 出てきてオレと勝負しやがれ!!」
闇の滝に臨んだ刃は『小ガッパ ・ ケロ介君』の姿を想像し啖呵を切る。
すると地響きと共に、滝の中から水かきのついた手が突き出された。
……ただし、刃たちのはるか頭上で。
「なにぃ〜〜〜!?」

ザ パ ァ ン !
水流を割って現れたのは建物ほどの高さはあろうかという超巨大ガッパ。
「こ、こいつのどこがケロ介なんだよ〜〜!!」 「ど、同感でござる…」
ケロ介の巨体を見上げて呆気に取られる刃と十兵衛。
彼らが出口を求めていることを聞くと、ケロ介君は不敵な表情を浮かべた。
「フフフ… 通してやろう! ただし…!!  オレの胃の中になあ!!」
巨大な腕が刃たち目掛けて襲いかかる。
鋭い攻撃をかわし、十兵衛は丸腰の刃に刀の一本を投げ渡した。
「フフフ、久し振りに骨のある人間どもじゃあ!!
 まあ、その方が食べがいがあるってもんじゃあ!!」
ガッパッパ と高笑いするケロ介君。刃はその顔を忌々しげに見上げた。
「てめえなんかに食われて…… たまるかぁ!!」

一方、その頃。玉の外のムサシたちは、一日たっても出てこない刃らを待たず、
自分たちだけで次の玉を目指すことを決意していた。
残り二つの玉を求め、主人公不在の道中が始まる。
「刃がおらんから次回からは、剣豪列伝 MUSASHI じゃの〜〜!」
「なに言ってんのよ、タイトルは SAYAKA よっ!!」
「 GEROZAEMON が いいだゲロ!」

……果たして YAIBA はタイトルを死守することが出来るのか。

431 :マロン名無しさん :2006/11/12(日) 23:03:18 ID:???
なんだか凄いことを考える漫画家だな
ストーリーは進まないけど

432 :マロン名無しさん :2006/11/13(月) 00:14:53 ID:???
夢があるのに閉じこめられて何不自由なく飲み食いしながら
ただカッパと遊んで一生を終えるのか…
よくよく考えてみると怖いな

433 :マロン名無しさん :2006/11/13(月) 03:11:55 ID:???
ケロ介wwwww

434 :マロン名無しさん :2006/11/13(月) 10:30:53 ID:???
GEROZAEMONは語呂からして悪いが
MUSASHIやSAYAKAは実際にあっても違和感なさそうだな



435 :マロン名無しさん :2006/11/13(月) 11:23:44 ID:???
修行するのはカエルを倒すため、か…

436 :マロン名無しさん :2006/11/13(月) 16:28:55 ID:???
>435
カエル倒してどうするんだ、カッパだカッパ
確かに名前はゲロ左右衛門の路線だけど

437 :マロン名無しさん :2006/11/13(月) 18:00:27 ID:???
ただデカいだけだし、修行とかなく普通に勝ちそうじゃね?

438 :マロン名無しさん :2006/11/13(月) 20:19:57 ID:???
ファミコンとPCエンジンはともかく野球盤はいらん

439 :マロン名無しさん :2006/11/13(月) 23:56:59 ID:???
この玉だけ店で売られてたのも納得できる気がしてきた。
持ち主が消える呪いの玉として
方々をたらい回しにされたのかもしれない。

440 :マロン名無しさん :2006/11/14(火) 06:31:33 ID:???
俺武蔵好きだからMUSASHIは見たいなあ

441 :マロン名無しさん :2006/11/14(火) 20:49:44 ID:???
第98話 打倒! 巨大ガッパ の巻 1/3

元の世界へ帰るため、闇玉の出口の番人 ・ ケロ介君と戦う刃、十兵衛。
しかしケロ介君はことのほか強く二人がかりでも歯が立たない。
あまつさえ口からは激しい炎が吐き出され刃を丸焼きにしてしまう。
相手を手強しと見た十兵衛が一つの策を講じる。
「かくなる上はカッパの弱点をつくのみ!!」
カッパの弱点―― すなわち皿だ。
十兵衛が相手を引き付け、その隙に刃はケロ介の頭へ かみなり斬りを見舞う。
が、しかし、頭頂部の皿には傷一つ付けられない。
巨大な腕で振り払われた刃は十兵衛もろとも滝壺に転落する。
ケロ介君はしばし水の中を探っていたが、やがて面白くなさそうに呟いた。
「ちっ! 逃がしたか………」

「わーい、生きて帰ってきたケロ〜〜〜!」
水から顔を出した刃たちが見たのはケロ吉が住む家であった。
滝壺に落ちたはずなのに、出てきたのはなぜか家のそばの池。
これは空間がねじれて様々な場所につながっているためだという。
ならば偶然出口に行けるかもしれないと、刃はあちこちに飛び込んでみる。
用水路に入れば かやぶき屋根、井戸に飛び込めば骨の山から出てきた。
ケロ吉が言うには出口だけは闇の滝を通るほかないらしい。
この絶望的な状況に責任を感じた十兵衛は――「切腹いたす!! 介錯してくだされ!!」
刃とケロ吉によって慌てて止められるのであった。

442 :マロン名無しさん :2006/11/14(火) 20:51:23 ID:???
第98話 打倒! 巨大ガッパ の巻 2/3

とにもかくにもケロ介を倒すしか道はない。
そう考えた刃は、打倒 巨大ガッパのため十兵衛に特訓を申し出る。
が、十兵衛はケロ吉と一緒に紙相撲で遊んでいた。
「そこだケロ〜!」 「おぬし、なかなかやるでござるな!!」
頭にきた刃はトントン相撲を蹴り飛ばす。
「しっかりしろ十兵衛!!
 こんな所にいちゃ日本一の侍どころか、武者修行もできなくなっちまうんだぞ!!」
「ハハハ、かつてはそんな夢もござったな…」
刃の説得の言葉にも十兵衛はうつろな笑みを浮かべるばかり。
夢をあきらめつつある十兵衛を見てケロ吉は満足げだ。しかし刃は折れない。
彼には鬼丸を倒して天下一のサムライになるという夢があるのだ。
「そんなの無理ケロよ……」 呆れるケロ吉をよそに、刃は特訓を頼み続ける。

「無理でござるの…」

そんな刃に十兵衛はやる気なく背を向け、ごろりと横になった。
にわか剣法であのケロ介を倒せるはずもないと十兵衛は言う。
「刃殿も早くあきらめて、この世界でのんびり暮らしてはいかがかな?」
すっかり覇気をなくしてしまった十兵衛を見て、刃もとうとうへたり込む。
うなだれる刃にケロ吉は提案した。宴会でもしてパーッと盛り上がろう、と。
「宴会…?」
その言葉を聞いた刃は、途端にニンマリと笑みを浮かべた。
「いいな、それ!」

443 :マロン名無しさん :2006/11/14(火) 20:54:21 ID:???
第98話 打倒! 巨大ガッパ の巻 3/3

ところは変わって玉の外。清々しく広がる青空。
北海道にやってきたムサシたちは新たなる玉を求めて旅していた。
「ここにはどんな玉があんのかな〜」 さやかが思案する傍らでムサシは言う。
「ウ――ム、北海道じゃから… カニじゃな!!」
「え?」 「カニ玉?」
……と言うわけで、とりあえずカニを食って酒を飲んで宴会に興じる一行であった。
さやかは毎度のことに呆れつつも、帰ってこない刃の身を案じるのだった。

その頃、当の刃はと言うと―― 十兵衛やケロ吉と共に宴会をしていた。
願いを叶える闇玉の中なので肉もお酒もたっぷりだ。
「ほら十兵衛、ぐぐっと一杯!」 十兵衛に酒をすすめる刃。
脱出をあきらめたらしい刃を見て十兵衛も気持ちよく酔っぱらう。
それこそ―― 正体をなくすほどに。
刃の酌を受けた十兵衛の目に、不意に危うい光が宿る。
低いうなり声を上げ、口元には白い牙。やがてその姿は獣へと変じていく。
「おっ! おいでなすったな――!」
「グヘヘヘヘ… また会ったな、小僧!!」
そう、知っての通り、十兵衛は酒を飲ませるとオオカミ男になってしまうのだ。
驚くケロ吉を背後にかばい、刃はしてやったりと刀を構えた。

「よ――し、これで思う存分 特訓ができるぜ!!」

444 :マロン名無しさん :2006/11/14(火) 21:48:47 ID:???
おお、いろいろと予想外の展開だ

445 :マロン名無しさん :2006/11/15(水) 08:54:36 ID:???
オオカミ男がここで役に立つとはな

446 :マロン名無しさん :2006/11/15(水) 10:29:43 ID:???
切腹するって、十兵衛何の責任もなくね?

447 :マロン名無しさん :2006/11/15(水) 11:08:51 ID:???
刃は十兵衛に勝てるのか?

448 :マロン名無しさん :2006/11/15(水) 11:24:57 ID:???
今のところ実力では十兵衛の方が大分上だよな。
だからこそ特訓の意味があるんだろうが。

449 :マロン名無しさん :2006/11/15(水) 16:06:21 ID:???
水棲生物が火を吐くとは

450 :マロン名無しさん :2006/11/16(木) 09:05:40 ID:???
カニにしろ肉にしろ、こいつらどこにいても食ってるな

451 :マロン名無しさん :2006/11/16(木) 09:41:05 ID:???
酒飲むと敵になる体質を逆手に取るとは思わなかった
この作者なかなか上手いな
オオカミ化が役に立つなんて後にも先にもこれっきりだろう

452 :マロン名無しさん :2006/11/16(木) 19:13:33 ID:???
カニ玉?って真顔で聞くなよw

453 :マロン名無しさん :2006/11/16(木) 20:53:01 ID:???
第99話 闇玉脱出特訓 の巻 1/3

十兵衛にわざと酒を飲ませオオカミ男を引っ張り出した刃。
その目的は十兵衛を相手取って特訓をすることだった。
しかし十兵衛オオカミは刃など遊び相手にもならないと鼻で笑う。
オオカミ男はひとしきり傾けたとっくりを宙へと放り上げた。
「アオーン!!」
右手の刀を激しく振り回し、オオカミは刃めがけて突進する。
そして瞬く間に肉薄。これぞ柳生新陰流 『 疾風(はやて)の太刀 』だ。
攻撃をまともにくらった刃は激しく吹き飛ばされた。
落ちてきた瓶子を片手で受け止め、オオカミ男はニヤリと笑う。

貴重な遊び相手をなくしたくないケロ吉は二人を止めようとするが、
「うまそうなカッパじゃの――! 後でカッパ巻きにして食ってやるから待ってな!」
オオカミの舌でベロリと舐められ手荒く放り出されてしまった。
ケロ吉を捨て置いて十兵衛オオカミは再び刃に攻撃を仕掛ける。
刃は 『疾風の太刀』に対抗するべく、自分もぐるぐると刀を振り回した。
回転する二つの白刃がぶつかり合う。
バ キ ッ !
一瞬ののち、弾かれたのは刃の方だった。
オオカミ男は刃の技を猿真似と称し、お前には十万年早いと嘲笑う。
いったいどうすれば打ち勝つことができるのか――。

同じ頃、この男もまた己の技に苦慮していた。
富士山頂の城の上、そこには風神剣を振るう鬼丸の姿が。
彼は金棒博士の忠言に従い、自分の技を編み出そうと試行錯誤していた。
剣の威力は周囲の山をも削るほどだが、それでもまだ鬼丸の満足には程遠い。
そこへ小型飛行機に乗ったクモ男がひょっこり顔を出した。

454 :マロン名無しさん :2006/11/16(木) 20:54:51 ID:???
第99話 闇玉脱出特訓 の巻 2/3

「鬼丸様〜っ、大変でっせ〜〜〜! 五右衛門はんが刃たちに やられてしまいましたで〜〜」
三週前の出来事を報告するクモ男。
「このバカ者が…… そんな情報、すでにこちらに入ってきておるわ!」
いらだつ鬼丸は使えない部下に向かって剣を構えた。
「目障りだ……… うせろお!!」
怒りにまかせて無数の衝撃波を放つ鬼丸。

すると絡み合った攻撃が大気中に巨大な渦を巻き起こした。
生じた竜巻はクモ男の飛行機を呑み込み、あくたのように舞わせ、城の上へと墜落させる。
鬼丸は落ちてきた部下にゆっくりと歩み寄った。
「ひええ、勘弁しておくんなまし〜〜!」
鋭い視線に射られ平謝りに謝るクモ男。しかし鬼丸は不意に笑みを浮かべた。

「でかしたぞ、クモ男……」

「へ?」
呆気にとられる部下をよそに、鬼丸は高笑いを響かせるのであった。

ところは戻って『闇』の玉の中。
刃はなおも刀を振り回し、十兵衛オオカミに飛びかかっていた。
しかし本家 『疾風の太刀』にはまるで及ばない。
向かっていくたびに弾き飛ばされ、武器も水車に突き刺さってしまう。
隻眼のオオカミはせせら笑った。
「この技はのう… 風のように舞い、はやてのごとく斬りつける技じゃ…
 きさまがいくらマネしても風車(かざぐるま)どまりじゃわい!」

455 :マロン名無しさん :2006/11/16(木) 20:59:19 ID:???
第99話 闇玉脱出特訓 の巻 3/3

「うるせ――! 風車の恐ろしさを見せてやる!!」
言い返した刃は再び攻撃に移ろうとするが―― なんと水車に刺さった刀が抜けない!
これを機と見るやオオカミ男は容赦なしに『疾風の太刀』で斬りかかった。
刀を抜こうと必死に引っ張る刃。
「死ねッ!!」
獣が吼える。刀はまだ抜けない。
刃は刀を振りかぶるようにして握り、満身の力を込めて前へと引く。
その間にも迫り来る凶刃―― その時とうとう刀が抜けた。

渾身の力で武器を引っ張っていた刃の体はそのまま勢い余って飛び出す。
目に留まらぬほどの激しい回転。さながら縦方向に投げられた手裏剣だ。
持ち主もろとも回る刀は、ついに『疾風の太刀』を破って相手を吹き飛ばした。
やられたオオカミ男は近くの池に落ちて水しぶきを上げる。
「できたぞ〜〜! 新しい技ができたぞ〜〜〜!」
心配して駆け寄ってきたケロ吉を抱きしめ、刃は喜びの声を上げた。

「名付けて 刃新陰流! 風車(かざぐるま)だっ!!」

これであの巨大ガッパとも戦えると息巻く刃。
池につかって正気を取り戻した十兵衛は無事に屋根から顔を出したが、
「へ? ほ?」  一人状況を飲み込めないままだったとさ。

456 :マロン名無しさん :2006/11/16(木) 21:15:14 ID:???
十兵衛やっぱ強いんだな

457 :マロン名無しさん :2006/11/16(木) 21:18:02 ID:???
クモ男が役に立っちゃったよ

458 :マロン名無しさん :2006/11/16(木) 22:37:58 ID:???
新しい技風車か
これでカッパはなんとかなりそうだな

459 :マロン名無しさん :2006/11/16(木) 22:49:23 ID:???
刃新技出来たけど鬼丸もなんかしてるな
鬼丸の技の方が強そうなんだけど
玉の力加えたらもっと強くなるのか?

460 :マロン名無しさん :2006/11/16(木) 23:37:54 ID:???
次回はカッパ倒して脱出かな
で、出たらカニ鍋の中に突っ込むとかいうオチ

461 :マロン名無しさん :2006/11/17(金) 03:20:51 ID:???
ケロ吉もいっしょに飛び出てカニ鍋がカッパ鍋になったりして


462 :マロン名無しさん :2006/11/17(金) 10:16:09 ID:???
そりゃ豪華よのぉ

463 :マロン名無しさん :2006/11/18(土) 01:57:30 ID:???
豪華か?
カニ鍋のほうがカッパ鍋より旨そうな気がするんだが


464 :マロン名無しさん :2006/11/18(土) 12:01:16 ID:???
珍味だな

十兵衛とウルフじゃどっちが強いんだろうな

465 :マロン名無しさん :2006/11/18(土) 18:06:52 ID:???
イメージだけだが狼の方が強そう
きっと酔えば酔うほど強くなるんだろう

466 :マロン名無しさん :2006/11/18(土) 18:49:34 ID:???
今日もまた誰か乙女のピンチ

467 :マロン名無しさん :2006/11/18(土) 20:32:11 ID:???
十兵衛のリミッターが外れたのがウルフなら、ウルフの方が強いだろう
完全別人格なら、わからん

468 :週刊少年サンデー 1990年 38号 :2006/11/18(土) 20:54:30 ID:???
第100話 新必殺剣“風車”誕生 の巻 1/3

新しい必殺技ができたとはしゃぐ刃。
しかし十兵衛は相変わらず覇気をなくしたまま、巨大ガッパと戦う気がない。
ケロ吉も悪あがきはやめて一緒に遊ぼうと口を挟む。
「うるせー!! こんな所で てめえとちんたら遊んでちゃー 天下一のサムライになれねーんだよ!!」
「また夢の話だケロか?」
怒る刃に対し、ケロ吉は半ば呆れた様子で説得を試みる。
「もう夢はあきらめるケロよ!! この闇の世界から抜け出せても、
 つらい戦いや苦しい修行が待っているだけだケロ!!」

そんなケロ吉をまっすぐに見据え、刃は言った。
「ケロ吉、夢ってーのはな! なかなか叶わないから夢ってんだよ!」
それを聞いて十兵衛は何事か思い出したかのように顔を上げる。
ケロ吉はなおも食い下がった。
「……でも! それでも叶わなかったら どーするケロか!?」
「そーだなー、そん時は…」
さして考え込むふうでもなく、刃は軽く頬をかいて答えた。

「また新しい夢でも見つけるさ」

「ふふ… ならば拙者も参るとするか…」
ふと十兵衛が笑みを浮かべて立ち上がる。
「拙者もおぬしと同様、天下一を目指すサムライ… おぬしの必殺剣をじっくりと拝見せねばな…」
そして二人は元の世界に戻るべく闇の滝へと走っていった。
彼らの背中を見送り、後に残されたケロ吉がぽつりとつぶやく。
「夢か……」

469 :週刊少年サンデー 1990年 38号 :2006/11/18(土) 20:56:50 ID:???
第100話 新必殺剣“風車”誕生 の巻 2/3

さて、その頃のムサシ一行。
「毛ガニにジンギスカンにウニ丼もうまかったゲロ〜〜!」
「さすが北海道じゃわい!」
北の味覚を存分に堪能し、のんきに街を歩いていた。
しかし玉の情報はいっこうにつかめていない。

そんな彼らの前に古色蒼然とした橋が姿を現した。その名も『牛若橋』。
橋の上ではスポーツバックを提げたカップルが巨漢に絡まれている。
「ええぃ、つべこべ言わずにさっさと出すべよ!!」
ゆすられた二人はテニスボールを手渡し一目散に逃げていった。
かごを背負った強面の大男は、それを帳面に書き留め満足げに笑う。
「フフフ、これで99個目だべよ…」

いぶかりながら近付いたムサシが声をかけると、大男は名乗りを上げた。
「オラの名は弁慶っ!! 貴様らも痛い目に遭いたくなきゃ さっさと玉を出すべよっ!!」
その要求に一行は――。
「た、玉ゲロか?」
「あるにはあるが、ふたつ…」 股間を隠して頬を赤らめるムサシ。
「え〜〜、わたし持ってないわよ〜〜〜」 それを聞いて さやかが慌てる。

「その玉じゃないべよぉ〜〜〜!!」 ……弁慶が怒鳴り声を上げた。
言うまでもないが彼は鬼丸の放った刺客だった。
しかし探すべき伝説の玉がどんなものか判らないため、
手当たり次第に玉を100個を集め鬼丸に献上しようと考えていたのだ。
かごの中には弁慶が奪い取ってきた玉がぎっしり詰まっていた。

ムサシらは相手が自分たちの正体に気付いていないのを見て一計を案じた。
かごを抱えて悩む弁慶に協力を申し出るムサシ。
自分は伝説の玉のことをよく知っているから
集めた中にそれがあるかどうか見てあげようという親切な提案だ。

470 :マロン名無しさん :2006/11/18(土) 20:59:57 ID:???
第100話 新必殺剣“風車”誕生 の巻 3/3

弁慶は喜んで申し出を受けた。かごをひっくり返すと大小様々な「玉」が出てくる。
ケン玉、ビー玉、ラグビーボールにパチンコ玉、おたま、玉ねぎ、よく見れば銃弾も……。
そんな中からムサシは一つを選び取った。
「これが伝説の玉じゃ〜!!」
……差し出されたのはケン玉。しかし弁慶は疑うことなくそれを受け取る。
「色といい形といい、まさに伝説の玉だべな〜〜!」
ケン玉を眺めてご満悦だ。その隙にムサシ一行はそそくさと橋を渡り始めた。
実はムサシはかすめ取っていたのだ。弁慶のかごの中から、本当の伝説の玉を。
「うまくいったね…」 「さすが ムサシ だゲロ〜〜!」

「なに、武蔵…?」
背を向けていた弁慶が、ゲロ左エ門の歓声を聞きとがめる。
その名を聞いた弁慶はムサシたちが敵であることに気付いてしまった。
「オ…オレ様をたばかるとは…… 許せんべ〜〜〜!!!」
怒りの咆吼を上げ弁慶が獣の本性を現す。
黒い毛並みに長いツノ、そして近鉄バファローズ風のユニフォーム。
バット状の巨大な金棒を持つその姿は、まさしく猛牛。
「ウッシッシッシッ!」
見上げる程の巨体がムサシたちの前に迫る――!

一方、『闇』の玉の中では刃たちがケロ介君に挑もうとしていた。
「さあ、出てこい巨大ガッパ!! オレと勝負しろ!!」
しかし呼んでも滝は静まりかえったまま。ケロ介の現れる気配はない。
そのとき彼らの背後で川面がさざめいた。そこにはなんとケロ介の姿が。
「いつも滝の中から現れるとは限らんわ!!」
炎を吐いて襲いかかるケロ介。十兵衛は攻撃をかわしカッパの顔を急襲した。
噛み砕かんとするケロ介のクチバシを刀で受け止め、この隙に必殺剣を使うよう刃に叫ぶ。
「のぞむところだ!! 行くぜ!!」
しかと刀を握りしめ、刃はケロ介に飛びかかった。

471 :マロン名無しさん :2006/11/18(土) 21:23:01 ID:???
ヤバ……夢を語る刃が不覚にもカッコイイって思ってしまったんだが……

472 :マロン名無しさん :2006/11/18(土) 21:56:26 ID:???
武蔵、本当に十兵衛の師匠か
やり方セコすぎるぞ

473 :マロン名無しさん :2006/11/18(土) 22:00:07 ID:???
>>471
俺も・・・

「絶対夢はかなう!」とか言い張るんじゃなくて
もしかなわなかった時は・・っていうスッキリした前向きさがいいなと思った

474 :マロン名無しさん :2006/11/18(土) 22:02:50 ID:???
>ケロ吉、夢ってーのはな! なかなか叶わないから夢ってんだよ!
これ今までのヤイバのセリフじゃダントツトップに入るぐらい気に入った

475 :マロン名無しさん :2006/11/18(土) 23:02:12 ID:???
刃のかっこよさと感動し、武蔵の剣玉に糞ワロタ

476 :マロン名無しさん :2006/11/19(日) 00:48:29 ID:???
近鉄か・・・パリーグよく解んないんだよなぁ
ドラフトで話題になった野茂が近鉄なのは覚えてるけど

477 :マロン名無しさん :2006/11/19(日) 04:24:02 ID:???
今回は弁慶で正体は牛、しかも野球か……
てことは今日の夕食は…
やったねパパ♪明日はホームランだ!

478 :マロン名無しさん :2006/11/19(日) 18:51:37 ID:???
北海道だから牛なのかw

479 :マロン名無しさん :2006/11/19(日) 18:54:49 ID:???
入道以来の食い甲斐のある敵

480 :マロン名無しさん :2006/11/20(月) 20:05:02 ID:???
>「あるにはあるが、ふたつ…」 股間を隠して頬を赤らめるムサシ。
ちょw キモス

481 :週刊少年サンデー 1990年 39号 :2006/11/20(月) 20:53:26 ID:???
第101話 急げ! やいば の巻 1/2

「行くぜ デカガッパ!!! オレの新必殺剣、受けてみやがれ!!」
新技 ・ 風車(かざぐるま)をお見舞いするべくケロ介に斬りかかる刃。
カッパの口から吐き出される猛火をかわし、崖を伝って跳び上がった。
大きく刀を振りかぶって体を回転。必殺剣が炸裂するかに見えたが――。
バ キ ッ ! なんとケロ介の腕にアッサリはねのけられてしまった。
こんなはずではと首をひねりつつ二度三度と技を放つも、一向に通用しない。
「さっさとワシに食われちまいな!!」 ガッパッパとケロ介が嘲笑う。
―― 回転が足りねー…。
そう悟った刃は、十兵衛オオカミを倒したときのことを思い返した。
十兵衛戦では水車に刺さった刀を抜くために渾身の力を込めていた。
ならば、あのときと同じ状況を作ればいいのだ。
「刃新陰流!!」
再び跳躍した刃は、刀を振りかぶり、そして大きくのけぞった。
両足の下駄で切っ先を挟み、存分に力を込めたところで刀身を開放する。

「 風車ぁ〜〜!! 」

オオカミ男を倒したときと同じ激しい回転。
刃の新必殺剣はケロ介のかざした腕をもスッパリと斬り落とし――。
パ リ ン ! ついにその頭の皿を砕いた。
よろめき水の中へと倒れ込んだケロ介はそのまま意識を失った。
番人を倒して歓声を上げ、すぐさま刃と十兵衛は滝の裏側へと向かう。
しかし滝の向こうは単なる洞窟で、外への出口など見当たらない。
そのとき不意に、彼らの足下が明るくなった。
冷たい石の地面に浮かび上がったのは丸に 『光』 の一文字だ。
その円はすぐに、切り取られたかのようにせり上がり始めた。
そして現れる螺旋階段。滝も雲をも突き破り、天球に届くまで伸び続ける。
先端は空を覆う玉の球面に到達した。どうやらこれが外の世界への『出口』らしい。
喜び勇んで階段を上り始める刃たち。だが問題は階段がやたらに長いこと……。
「上まで登るのは骨でござるな…」 さっそく息を切らし始める二人であった。

482 :週刊少年サンデー 1990年 39号 :2006/11/20(月) 20:56:27 ID:???
第101話 急げ! やいば の巻 2/2

一方の北海道。橋の上では黒ウシ弁慶がムサシ相手に苦戦していた。
雷神剣を片手にひらりひらりと舞う剣豪 ・ 宮本武蔵。
「牛若丸と呼んどくれ〜〜!」 「ずいぶん老けた牛若丸ね」
はしゃぐムサシに、さやかは冷ややかなツッコミを入れた。
と次の瞬間、はしゃぎすぎたムサシの腰に電流走る! なんとギックリ腰だ。
このチャンスボールを見逃さずバットを構えた弁慶、背番号444。
天まで届けとばかり、国産牛離れした豪快なスイングでムサシの体を打ち上げた。
玉は場外へと運ばれ飛行機にぶつかって落下。ムサシ、完全にノックアウト。
「さすが猛牛、あたってるわね……」
「やっぱり刃がいないとダメだゲロ…」
弱気をこぼすゲロ左エ門に、いない人のことを言っても仕方ないと さやかは怒る。
しかし刃の帰還を待ち望んでいるのは彼女も同じだった。
続く弁慶の猛攻でゲロ左エ門も吹き飛ばされ、
それに衝突した さやかの手からは 『闇』の玉がこぼれ落ちてしまう。
「娘っ子、その玉をこっちに渡すだべ!」 「やーよ!!」
弁慶がそれに目を付けるが、刃らの吸い込まれた玉をさやかは頑なにかばう。
そんな彼女に近付き弁慶は鉄のバットを構えた。
「そんなに死にたいべか〜〜!?」

その頃、刃たちはようやく階段の終わりにまで近付いてきていた。
空に透けて見える 『闇』の文字ももう目前だ。
しかし安堵する間もなく、彼らの耳に外界からの声が響いてくる。
刃はすぐに気がついた。さやかの悲鳴だと。

迫る敵を目の当たりにし――「やっ、」 さやかは思わずその名を叫ぶ。

「刃〜〜〜!」

「さやか〜〜っ!!」
階段を駆け上る刃。果たしてさやかの窮地に間に合うのか。

483 :マロン名無しさん :2006/11/20(月) 22:43:06 ID:???
風車の勢いのつけ方、なんかいろいろと無理がないか?

484 :マロン名無しさん :2006/11/20(月) 23:10:25 ID:???
光の柱?階段?が出てきたってことは、闇の玉は光の玉になるのかね

485 :マロン名無しさん :2006/11/21(火) 08:50:53 ID:???
闇でも光でも良いがなんの役に立つんだよこれ

486 :マロン名無しさん :2006/11/21(火) 11:18:57 ID:???
どうせもう使われないだろ闇玉

487 :マロン名無しさん :2006/11/21(火) 16:28:45 ID:???
闇玉があればゴミ問題も解決するかな

488 :マロン名無しさん :2006/11/21(火) 19:52:01 ID:???
さすがの武蔵もギックリ腰には勝てないか

489 :マロン名無しさん :2006/11/21(火) 20:57:20 ID:???
闇玉はレベルアップのための試練アイテムだったということでおk?
光玉になって弁慶倒すのに使う可能性もあるかな

490 :マロン名無しさん :2006/11/21(火) 22:40:33 ID:???
>>489
つまり5巻の閃光剣は伏線だったと

491 :マロン名無しさん :2006/11/22(水) 06:43:49 ID:2kXsvrdy
あげ

492 :週刊少年サンデー 1990年 40号 :2006/11/22(水) 20:56:05 ID:???
第102話 モーレツ牛男 の巻 1/2

窮地のさやかを助けるべく、刃は闇玉の出口へと階段を駆け上る。
ようやく頂上までたどり着き、天井はすぐそこだ。
玉の外では今まさに、弁慶がさやか目掛けて金棒を振り下ろそうとしていた。
「刃〜〜〜!!」 さやかが悲痛な声を上げる。
そのとき、彼女の持つ玉がまばゆい光が発した。
玉の中の刃が天井に映る『闇』の文字を打ち砕いたのだ。
玉から飛び出してきた刃は、弁慶のあごに頭をぶつけ橋の上に転がった。
「や……やいば〜〜!」
思わず刃に抱きつく さやか。刃に続いて十兵衛も玉から出てきた。
ムサシもちょうど目を覚まし、一行は二人の無事を喜ぶ。

「やっぱシャバの空気はうまいぜ!」
カゲトラの上に乗って橋からの景色を眺める刃。ふと、その肩をつつく者がいた。
「きさま、鉄 刃だべ?」 そう、すっかり忘却の彼方に追いやられていた弁慶だ。
いきなり鉄バットを振り回して襲いかかる猛牛に刃は泡を食う。
「なっ、なんだよォ? この牛は!?」
そこでゲロ左エ門がわかりやすく解説を試みた。
「そ、そいつは鬼丸様の手下で、でも本当は弁慶だゲロ!!
 玉を集めていたけど牛になっちゃったゲロ! えーっと、それから…え〜〜っと…」
とにかく敵だ。やっつけるしかない。

ムサシは刃に『火』の玉を渡そうとするが、刃はそんなものは必要ないと言う。
「オレには………新必殺剣があるんでい!!」
言うが早いか弁慶めがけて飛びかかる。
放たれるのはもちろん、刃新陰流 ・ 風車。弁慶は鉄バットを構えて迎え撃つ。
ガ キ ッ !
なんと、打ち損ねではあるが、弁慶はこの剛速球にバットを当ててきた。
「今度は真芯でとらえてくれるべよ!」
余裕の表情で弁慶が宣言する。荒削りな新技で簡単に勝てる相手ではないらしい。

493 :週刊少年サンデー 1990年 40号 :2006/11/22(水) 21:04:09 ID:???
第102話 モーレツ牛男 の巻 2/2

牛若橋上空に、どこからかヘリコプターの轟音が響いてくる。
実況に駆けつけたブシTVのシオジ アナだ。
マウンドには刃。迎えるバッターボックスは猛牛 ・ 弁慶。
「さあ、刃 VS 牛男!! 男と男の戦いの場です。刃、振りかぶって、第二球!!」
刃は渾身の力でもって風車を投げ込む。
二球目、三球目、四球目といずれも弁慶のバットはボールをかすめた。
「カウント2ナッシング、しかしタイミングは徐々に合ってきております。
 果たして追い込まれているのはどちらでしょうか?」
実況が指摘する通り、マウンドの刃の表情はいささか苦しげだ。

「タイム!!」 ここでムサシがダグアウトを出た。
「おーっとムサシ、マウンドに向かいます。どうしたのでしょう?」
ムサシは刃に、勝負は駆け引き、一つくらい外すのも兵法の内とアドバイスを伝える。
しかし刃は男なら真っ向勝負だと言って譲らない。
せめて変化球があれば……ムサシのその言葉に刃は何やら閃いた。
「よーし、一発ためしてみっか!!」
それを見たムサシは静かにベンチへと引き上げていった。
「続投――!! 刃、続投です!! さあ注目の第五球!!」

(どこに来るべ……? アウトローか、インハイか!?)
左バッターボックスから刃の様子をうかがう弁慶。
刃は助走をつけて雷神剣を振りかぶり、五球目を放った。
「風車ぁ!!」
弁慶へと迫るそのコースは―― なんと絶好のド真ん中。
「もらったべ――!!」 弁慶はジャストミートを確信してバットを振るう。
果たして勝敗の行方やいかに!

494 :マロン名無しさん :2006/11/23(木) 00:44:38 ID:???
今度は野球か

495 :マロン名無しさん :2006/11/23(木) 13:28:58 ID:???
野球で勝ったり負けたりしても意味ねーだろうがWWWWWW

496 :マロン名無しさん :2006/11/23(木) 18:54:26 ID:???
風車、なんかあんまり強くないのか?

497 :マロン名無しさん :2006/11/23(木) 20:57:09 ID:???
野球漫画になっとる。なんだこの展開は(´д`)
五球目は変化球みたいだが、投球フォームまったく同じだよな
いったい何の違いが

498 :マロン名無しさん :2006/11/23(木) 21:10:25 ID:???
このマンガって本当に展開が読めないなあw

499 :マロン名無しさん :2006/11/23(木) 23:22:55 ID:???
>>496
せんぷう剣とあんま変わんないしなw

500 :マロン名無しさん :2006/11/24(金) 00:32:12 ID:???
体重を乗せてるぶん強いんだよ、多分

501 :マロン名無しさん :2006/11/24(金) 11:10:06 ID:???
普通に野球しててワロスw
空振り取ったら刃の勝ちなのか?

502 :週刊少年サンデー 1990年 41号 :2006/11/24(金) 21:05:18 ID:???
第103話 とどめの一撃 の巻 1/3

刃と弁慶の対決は佳境。カウントは2ナッシング。
刃は自信を持って最後の一球(風車)を投げ込むが、
なんとそのコースはストライクゾーンのど真ん中であった。
弁慶のバットが唸りを上げてボールに迫る。
と、そのとき、刃は雷神剣を持つ手をわずかにひねった。
次の瞬間、打者の視線の先からボールがかき消える。
直球かと思われた球は急激にコースを変え―― 落ちた!?
弁慶のバットが虚しく空を切る。
風車は猛牛のユニフォームのベルトを切り裂き、そのまま橋の上へと突き刺さった。

「三振っ!! 牛男、三振です!!」
がっくりと膝をつく弁慶。
シオジアナがさっそくヒーローインタビューに向かい、刃にウィニングボールを尋ねる。
きょとんとする刃に代わりムサシが口を挟んだ。
「フォークじゃよ、フォーク!」
刃は回転の途中、刀身の向きを変えて平らにし、空気抵抗を最大にしてブレーキをかけたのだ。
「それが牛男の手元で落ちて、みごと三振を討ち取ったというわけじゃ!」
「な、なるほど…」
投げた本人を差し置いて偉そうに解説するムサシであった。
そこへぬぅと近付く巨大な影――。

503 :週刊少年サンデー 1990年 41号 :2006/11/24(金) 21:08:59 ID:???
第103話 とどめの一撃 の巻 2/3

「早まるな、まだオラの命は討ち取られてないべよ!」
そう、当たり前と言えば当たり前だが弁慶はまだピンピンしていた。
弁慶は野球勝負の結果などうっちゃり、問答無用で襲いかかる。
こうなれば伝説の玉を使って応戦するしかない。
どの玉を出すか迷うさやかに対し、刃は必死に攻撃をよけながら怒鳴った。
「ちんたらしてんじゃね――! 何でもいいから早く出せよ!!」
「うるさいわね――!! わかったわよ――!!」
乱暴な物言いにカチンと来たさやかは、なんと六つの玉全てを刃に投げつけた。
弁慶は使わせてなるかと飛んできた玉を片っ端から打ち返す。
打たれた玉たちは着陸していた中継用ヘリに次々とめり込んでしまった。

しかし、一つの玉だけが弁慶のバットを逃れていた。
足下に転がったそれを刃が拾い上げると、そこには何の字も刻されてはいない。
「へっ、新しい玉か!! 望むところでい!!」
新しい玉は危険だとさやかが止めるが、そうは言っても敵は待ってくれない。
刃は剣に玉をはめ込んだ。そしてその力を解放する。
鳴動と共に浮かび上がった文字は―― 『氷』。

刃は剣から吹き上げた嵐のような衝撃に押され、橋の上に尻もちをついた。
身を起こしながら改めて玉の字を眺める。
「ん? なんだよ、また水(みず)の玉じゃねーかよ!」
「バカモノ!! この字は氷(こおり)と読むんじゃ!!」
背後からムサシが歩み寄る。
玉の字が示すとおり、彼らの前には冷気に当てられ氷づけとなった弁慶の姿が。
ムサシが剣で氷像を叩くと、芯まで凍りついた猛牛は粉々に砕け散った。
破片の中から弁慶の魂が天へと昇っていく。今度こそ勝負ありだ。

504 :マロン名無しさん :2006/11/24(金) 21:10:46 ID:???
第103話 とどめの一撃 の巻 3/3

さて、刺客も無事に倒し、気になるのは伝説の玉のこと。
今度も龍神の玉ではなかったとガッカリするさやかにムサシは言った。
既に7つの玉の内、6つは集めた。つまり残るは……。
「この東北にある玉ただ一つのみ!! これが龍神の玉に違いないわい!!」
そう力強く語るムサシ。
「そっかー、もう他に玉はねーからな!」
「そうじゃ、今度は絶対じゃ!!」
「そりゃーラッキーだゲロ――!」
素直に喜ぶ3人を見ながら、さやかとナマコ男は小さくつぶやいた。
「最後の最後に見つけるなんて…………」 「相当 運が悪いズラ…」

そんなこんなで北海道の次に向かうは青森県。
飛行機で行くか船で渡るかと思案する刃たちだが、ムサシに何か考えがあるらしい。
ムサシの案に従い、海岸に巨大なパチンコに似た発射装置を用意する一行。
次にパチンコのゴムを引き絞り、その手前に小舟を設置。
全員が乗り込んだところでゴムを固定する綱を切断すると、舟は勢いよく発射された。
海に着水しようかという瞬間、ムサシが叫ぶ。
「今じゃ刃!! 氷の玉を使え〜〜!!」
玉の力でたちまち海面が凍りつく。着氷した舟が軽やかに滑り始めた。
このまま青森までひとっ走りだ!!

505 :マロン名無しさん :2006/11/24(金) 22:18:56 ID:???
こりゃまたえらく強力なのが出てきたな>氷の玉
もうそろそろ龍神の玉なんかなくても鬼丸倒せるんじゃね?
空にある鬼丸城だって大の玉で巨大化して捕まえればいいし。

506 :マロン名無しさん :2006/11/24(金) 22:24:17 ID:???
いよいよ雷神の玉か
展開としてはお約束なんだけど、確かに運は悪いよなwww

507 :マロン名無しさん :2006/11/24(金) 22:27:31 ID:???
けっきょく野球は意味なかったのかよ!!

508 :マロン名無しさん :2006/11/24(金) 22:39:48 ID:???
順当に行くと刺客もあと一人で終わりか。誰が出てくるんだろう。
最後は十兵衛と決着つけるものと思ってたが闇世界で戦ったばかりだしなぁ。
四天王のときと同じでクモ男というオチもあり得るが・・・・。

509 :マロン名無しさん :2006/11/25(土) 00:08:54 ID:???
最初に玉を七つ集めるとか言いだしたときはパクリかよと思ったが
ここまで来て振り返ってみるとそうDBっぽくはなかったな

510 :マロン名無しさん :2006/11/25(土) 00:37:00 ID:???
それにしても風車はイマイチ使えない技だったな。

511 :マロン名無しさん :2006/11/25(土) 17:57:23 ID:???
そのうち消える魔球に進化するから大丈夫だ

512 :マロン名無しさん :2006/11/25(土) 22:03:44 ID:???
今までに出てきた玉。

水 : 水を出す。水を操る。
火 : 火を出す。
金 : 化ける。
大 : 大きくなる。
闇 : 闇の世界に吸い込まれる。
氷 : 冷気を操る。

さあ七つ目は何か、張った張った。
俺はやっぱ光の玉だな。効果が思い浮かばんけど。

513 :マロン名無しさん :2006/11/25(土) 23:17:57 ID:???
>>512
光 : 脱衣

514 :マロン名無しさん :2006/11/25(土) 23:54:35 ID:???
>>512

    _  ∩
  ( ゚∀゚)彡 だつい!だつい!
  (  ⊂彡
   |   |
   し ⌒J

515 :マロン名無しさん :2006/11/25(土) 23:58:59 ID:???
>>512
最後は普通に龍神の玉だろ?
能力はわからんが

516 :マロン名無しさん :2006/11/26(日) 00:12:06 ID:???
なんとなくだが七つの玉が合体して龍神の玉になる気がする
最後がたまたま龍神の玉ってのもご都合主義すぎるし

517 :マロン名無しさん :2006/11/26(日) 00:18:47 ID:???
合体すると火と氷の玉でプラマイゼロになっちゃいそうだな

518 :マロン名無しさん :2006/11/26(日) 00:48:31 ID:???
メラゾーマとマヒャド?

519 :マロン名無しさん :2006/11/26(日) 01:46:24 ID:???
龍神の玉一つで六つ分の玉の効力が使えたら便利そうだな。
戦いの時いちいち玉を入れ替えるのは面倒くさそうだし。

520 :マロン名無しさん :2006/11/26(日) 07:19:00 ID:???
でも龍神の玉って空が飛べるようになる能力とか言ってたような
だとしたらほかの玉よりショボイな

521 :マロン名無しさん :2006/11/26(日) 10:51:36 ID:???
剣を天空に掲げて叫ぶと龍神ロボが現れるんだよ

522 :週刊少年サンデー 1990年 42号 :2006/11/26(日) 21:00:44 ID:???
第104話 全国指名手配中 の巻 1/3

『氷』の玉で海を凍らせ、その上を舟で滑って進む刃一行。
目指す青森の海岸はすぐに視界に入ってきた。
旅がスムーズに進み、一同はこのアイディアを出したムサシを褒め称える。
「おめえも たまにはやるなー!」
「この十兵衛、感服つかまつったでござる!!」
「さすが天下の二刀流だゲロ!」

が、この世には物理学で言うところの「摩擦」というものが存在する。
氷上をすいすいと滑っていた小舟はやがて失速、そして停止。
一行はだだっ広い氷の上に投げ出された。
「どーすんのよ、まだ海の真ん中よ――!!」
「おめえのやる事はいつもこうだぜ、このクソじじい!!」
一転してムサシをボロクソにけなす刃たちであった。

仕方なく残りの距離を歩ききった一行だが、滑って転んでずぶ濡れになってしまった。
伝説の玉を探す前に宿屋で温泉にでもつかりたいところだ。
しかし宿やホテルを尋ね歩いてみると従業員たちの対応がおかしい。
6人と2匹の顔を見るなり、あるいは丁重に、あるいは乱暴に宿泊を断ってくるのだ。
ムサシは神妙な顔で考え込む。これは一行の中の誰かが原因に違いない――。
「おまえじゃゲロ左エ門!! カエルの化け物のくせに宿に泊まろうとするからじゃ!!」
「何を言うゲロ、400年も生きてるムサシの方がよっぽど化け物だゲロ!!」
どっちもどっちの言い争いを繰り広げる二人であった。

523 :週刊少年サンデー 1990年 42号 :2006/11/26(日) 21:02:34 ID:???
第104話 全国指名手配中 の巻 2/3

それにしても人々のよそよそしい態度はなにゆえなのか。
答えは電信柱に貼られている張り紙にあった。

『 この者達を宿に泊めるべからず!!
  これを破った者は命はないと思うべし!!  大魔王 鬼丸』

そう、今や日本は鬼丸の支配下。
写真付きで指名手配された刃たちは宿泊どころか買い物もままならないのだ。
刃は張り紙をびりびりに引き裂いて怒りを露わにする。
「鬼丸のヤロー!!」

ふと、そんな刃とは対照的な、穏やかな声が響いてきた。
「海渡る… 強者(つわもの)どもが、 津軽海峡冬げしき。 字余り…」
横断歩道の真ん中に茶道具を広げ歌を詠んでいる老人がいる。
曲がった腰に柔和な細い目。老人は刃たちを見ると声をかけた。
「どうやら宿をお探しのようじゃが?」
そして自分が寝泊まりしている古寺に来ないかと誘いを向ける。
「あんだよ、古寺じゃー温泉がねえじゃねーかよー!」
「ホッホッホ……温泉はないが玉はあるぞ!」
贅沢を言う刃に老人は笑いながら言った。

「伝説の玉がのう………」

その頃、電気屋のテレビの中では米ヒロシがニュースを読み上げていた。
関東地方に突如、竜巻の大群が襲来したという。
現場と中継が繋がり、台風どころではない竜巻の傍らから状況を伝えるシオジアナ。
車もバイクも舞い上がるほどのハリケーンの原因は上空を飛ぶ鬼丸城にあった。

524 :週刊少年サンデー 1990年 42号 :2006/11/26(日) 21:05:44 ID:???
第104話 全国指名手配中 の巻 3/3

「さすが鬼丸様の新しい技はすごいでんな〜〜〜!! 東京が壊滅寸前でっせ――!」
城の上には風神剣を振るう鬼丸と、その威力を称えるクモ男の姿。
鬼丸はせんだって会得した技を研ぎ澄ますべく東京の街を餌食にしていたのだ。
まだ未完成だというのに怖ろしい威力を誇るこの技―― その名も竜巻斬り。
「が、外出する皆さん! くれぐれも………… ご注意くださーい!!」
渦巻く風で空のかなたへ飛ばされつつ、シオジアナは職務をまっとうするのであった。
「なお東北地方では今日未明…津軽海峡が凍りつくという事件が起こっております…。
 このたび重なる異常気象! いったい日本はどうなってしまうのでしょう」

そんなニュースもつゆ知らず、刃たちは老人に従って山奥の古寺にやってきていた。
彼らが玉を集めていることを知っていたり、妙に歩くのが速かったり、
老人には不審なところも多いが、玉の情報を放ってもおけない。
しかしカラスの大群がたむろする寺はあからさまに不気味で、
とても伝説の玉が眠っているようには見えなかった。
ほこりっぽい堂内を見渡して呆れる刃に、老人は確かにあると太鼓判を押した。
「伊達政宗公がこの寺に隠した… 伝説の玉がのう!」

なんと七つめの玉を隠したのは独眼竜 ・ 伊達政宗。
見れば部屋の壁には、ご丁寧に 『玉』と書かれた小さな扉があった。
奥州の名将にしてはあまりにも安直……よく今まで取られなかったものだ。
「ホッホッホ、政宗公もバカではない…」
老人が傍らに下がった紐を引くと、その言葉の意味が明らかとなる。

「玉を隠すなら玉の中というわけじゃ…」

―― 開いた扉からは何百という数の玉があふれ出した。

525 :マロン名無しさん :2006/11/26(日) 22:21:38 ID:???
独眼竜と龍神の玉か
政宗が深くストーリーに関わってきそうだな

526 :マロン名無しさん :2006/11/26(日) 23:18:14 ID:???
何百個もの玉の中に紛れ込ませるのは確かにいいアイデアなんだが、
そういうのは本来最後の最後の仕掛けであって、
まずは隠し場所に気をつけるべきじゃねーかなあ…
手間さえ惜しまなければ結局いつかは見つかるわけだし。

527 :マロン名無しさん :2006/11/26(日) 23:28:24 ID:???
東京ピンチ?!
確かに台風の時、体張って実況する人いるな
あれ新人の役目なんだろうな

528 :マロン名無しさん :2006/11/26(日) 23:36:23 ID:???
>>526
しかし雷神剣がないと本物か偽者か区別がつかんぞ

529 :マロン名無しさん :2006/11/27(月) 00:04:33 ID:???
東京が壊滅寸前って・・・東京鬼丸シティ化計画はいいのかよ

怪しい爺さんの正体はひょとして政宗本人かな
もしくは政宗の家臣?

530 :マロン名無しさん :2006/11/27(月) 05:37:09 ID:???
どうみても鬼丸の部下です。本当にありがとうございました。
というか刃たちは五右衛門の時から何も進歩してねーぞ、ホイホイ変な人を信用しちゃダメだ

531 :マロン名無しさん :2006/11/27(月) 08:52:39 ID:???
次の刺客は政宗?!

532 :マロン名無しさん :2006/11/27(月) 11:59:08 ID:???
爺は刃たちを利用して政宗の玉を探そうとしてるわけだから(多分)
むしろ政宗の敵側なんじゃないの? 秀吉とか

533 :マロン名無しさん :2006/11/27(月) 12:53:37 ID:???
なるほど。さすが秀吉、天下を取っただけあってなかなかの策士振りだぜ。

534 :マロン名無しさん :2006/11/27(月) 17:53:05 ID:???
>>530
まぁ一応警戒はしてるから許してやれよ
五右衛門のときもムサシは感づいてたしな、地図取られたけど

535 :マロン名無しさん :2006/11/27(月) 21:49:26 ID:???
龍神って独眼竜政宗のことだったのか

536 :マロン名無しさん :2006/11/28(火) 13:19:43 ID:???
つーか竜巻とかタイムリーすぎて笑えね

537 :週刊少年サンデー 1990年 43号 :2006/11/28(火) 21:58:49 ID:???
第105話 モンキー芭蕉の策略 の巻 1/4

「ウ ォ ォ ォ ォ 」
新たな伝説の玉を剣に入れ、刃は気合いを込める。
「うりゃあああ!!」
そして玉に浮かび上がった文字は――。

『 ハズレ 』

「なんだ、またハズレかよ!」 「これで999個目じゃな!」
伊達政宗が隠したという伝説の玉を探す刃たちだが、
今やその背後にはハズレ玉が山と積み重なっていた。
げんなりする刃に、さやかは残り半分くらいだと言って励ます。
「いやいや、まだ玉はたくさんありますぞ」
老人がそう言って新しいロープを引いた。

 ド バ ッ !

開いた天井から無数の玉がなだれ落ち、部屋を埋め尽くす。
呆気に取られる面々。この寺の玉……いったい全部で何個あるのか。

「ざっと…… 10万個 といったところかのー…」

……ケタが違う。
刃はたちまちやる気をなくし、お堂の床に寝転がってしまった。
「あーん、もうまた始まった」 それを見下ろして呆れるさやか。
せっかく六つまで集めたのだから、あと一つぐらい頑張ったらどうか。
そう言って彼女は刃の短気をたしなめる。すると老人がその言葉に興味を示した。

538 :週刊少年サンデー 1990年 43号 :2006/11/28(火) 21:59:52 ID:???
第105話 モンキー芭蕉の策略 の巻 2/4

尋ねられるままに刃たちは今まで集めた玉をすべて広げてみせる。
それを眺めて老人が言う。七つの玉のうち六つが既に明らかなのだから、
最後の一つ―― すなわちこの古寺にある玉こそが 『龍神の玉』ということか。
刃たちしか知らないはずの玉の秘密を、彼は当然のことのように口にした。
ムサシにそれを指摘されると老人は静かにこう答えた。

「伝説の7つの玉を集めし者、大いなる力を身につけ… いずれ天下を取るであろう…」

それが戦国時代からの古い言い伝えであるという。
そのとき突然、さやかの手中から 『火』の玉が浮かび上がった。
見ればほかの五つの玉も光を放ち、低い鳴動を発している。
ムサシはすぐに察した。これは六つの玉が七つ目の玉に呼応しているのだ。
その証拠にハズレ玉の近くでは玉の反応が薄い。
そこで一同は、六つの玉の様子を頼りに本物の玉を探すことにした。

「じゃーわたし、火の玉!」
「オラは闇の玉ズラ!」
「拙者は氷の玉でござる!」
「水の玉だゲロ!!」
「え〜〜、オレ金玉かよ〜〜〜!」
「さっさとせんか!」
最後にムサシが 『大』の玉を持って分担完了。さっそく皆は堂内に散らばる。
玉の反応が強い方へ歩いていくと、やがて六人は鉢合わせになった。
その中心から一条の光が飛び出す。

「玉だ〜〜!!!」

だが彼らが喜びの声を上げた次の瞬間、七つ目の玉はその場から消えていた。

539 :週刊少年サンデー 1990年 43号 :2006/11/28(火) 22:01:34 ID:???
第105話 モンキー芭蕉の策略 の巻 3/4

「玉取りて… わが夢かなう 天下取り…」

目にも留まらぬ動きで玉を奪い、それを片手に呵々と笑う老人。
見るからに怪しかった彼の正体はやはり玉を狙う敵。
「何者じゃ、名をなのれっ!!」
ムサシの誰何の声に、老人はゆっくりと向き直った。

「芭蕉じゃよ! 松尾 芭蕉!!」

なんとその名は言わずと知れた 『おくのほそ道』の作者ではないか。
あの松尾芭蕉が鬼丸の手下……?
「天下にきこえた俳聖が我々を狙う刺客に成り果てるとはな…」
「ホッホッホ、勘違いするでない、きさまらなぞ眼中にないわ!」
芭蕉はムサシの言葉を笑い飛ばした。
そして老人の細い目に隠されていた貪婪な光が露わとなる。

「わが敵は鬼丸ただ一人!! きゃつを倒して天下を取るのはワシじゃ!!」

驚くべき真実を芭蕉は告げる。
天下取りは彼の長年の夢であった。
かつて彼は七つの玉の伝説を信じ、玉を求めて全国を歩き回った。俳人に扮して。
だが志半ばで病に倒れ、無念のままに朽ち果てたのだ。そして時は巡って今――。
「ワシは蘇ったのじゃよ!」 
雷神剣をかわし宙に舞った老体は、刃の頭の上に軽やかに着地した。
「この獣の体でのう…」 ―― その姿は大鎌を背負った黒毛の手長猿。

己の敵となる者を蘇らせた鬼丸の愚行を芭蕉はあざける。
そして古びた天井を突き破り寺の外へと飛び出した。逃がしてなるかと追う一同。
ムサシは庄之介の翼を借りて一足早く屋根の上へと向かった。

540 :週刊少年サンデー 1990年 43号 :2006/11/28(火) 22:03:58 ID:???
第105話 モンキー芭蕉の策略 の巻 4/4

次の瞬間、お堂の外に駆けだした刃らは変わり果てた仲間の姿を目にする。
空から落ちてきて刃の顔を直撃したのは、なんと石化したムサシと庄之介だった。
彼らはあらゆるものを石へと変える芭蕉の吹き針をくらってしまったのだ。
「ほれほれ、早く抜かんと心の臓まで石になってしまうぞよ」
ムサシから奪った『大』の玉と七つ目の玉とをもてあそび、芭蕉猿は笑う。
さやかはムサシの頭から針を抜こうとするが固くてどうにもならない。
そんな彼らを更なる吹き針が襲う。カゲトラが尻尾を刺され石になってしまった。

寺の屋根の上から、芭蕉は筒を吹き、たたみかけるように針を放つ。
その矛先が刃にのみ偏った瞬間をゲロ左エ門が目ざとく捉えた。
長いベロを伸ばして芭蕉の筒を持つ手を縛り攻撃を封じる。
と同時にその触手は地面と芭蕉とを繋ぐ足場にもなるのだ。
「よ――し!!」
これが機と一気に駆け上がる刃。だが芭蕉はぺろりと舌を出した。
「吹き針は筒の中だけとは限らんぞよ…」
口の中にも隠されていた石化針。それをベロに刺されて石像と化すゲロ左エ門。
芭蕉がカエルの舌を蹴り飛ばすと、ゲロ左エ門の体は寺の池へと転げ落ちてしまった。
ここで一句。

 古池や かわず ぶちこむ 水の音 ※

※ 解釈 :
 わが吹き針で石になった敵のカエル男を、古い池にぶちこんで、
 その水の音のなんと心地良いことであろうなあ。

悠々と短冊に筆を走らせる俳聖。
この相手、手強い。

541 :マロン名無しさん :2006/11/28(火) 22:31:23 ID:???
( ゜д゜) 松尾芭蕉!?
前回俳句みたいの詠んでたのはそのまんま正体だったのかよ!!

542 :マロン名無しさん :2006/11/28(火) 23:06:11 ID:???
貪婪←これなんて読むんだ?

543 :マロン名無しさん :2006/11/28(火) 23:17:03 ID:???
>>542

どんらん

ttp://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E6%AC%B2%E6%B7%B1&dtype=0&stype=4&dname=0ss&pagenum=1&index=114422100000

芭蕉も運がないな。
玉あったのが琵琶湖やタヌキの洞窟、火山の中や大仏ん所とか、ワケの分からん場所だから。
しかも発動するためには雷神剣も見つけにゃならん。運がないなぁ。

544 :マロン名無しさん :2006/11/28(火) 23:40:36 ID:???
そ、そういえばこんな説を聞いたことがある
松尾芭蕉は実は忍者で
奥の細道の旅には何か重要な使命が隠されていたと

545 :マロン名無しさん :2006/11/29(水) 02:31:15 ID:???
最後の最後にこんな刺客を持ってくるとは驚いた。
剣豪でも何でもなくて、しかも鬼丸を倒す気とは。

546 :マロン名無しさん :2006/11/29(水) 11:35:48 ID:???
>>544
芭蕉伊賀忍者説だね

547 :マロン名無しさん :2006/11/29(水) 19:20:13 ID:???
芭蕉は伊賀上野の出身だからね。
忍者の末裔なのは確定事項

548 :マロン名無しさん :2006/11/29(水) 21:52:00 ID:???
ヘェー(・∀・)

>543
逆に、風神剣がたまたま家にあった鬼丸とか
地図がたまたま家にあったさやかは運良すぎだな

549 :マロン名無しさん :2006/11/29(水) 23:00:14 ID:???
ここ読んで、忍者説にびっくりした
芭蕉って枯れた爺さんのイメージだったけど、案外こういうのもありなんだな

550 :マロン名無しさん :2006/11/30(木) 01:13:15 ID:???
芭蕉って強いんかな?
川の流れをせき止めたりとか出来るんだろうか?

551 :マロン名無しさん :2006/11/30(木) 03:59:32 ID:???
>>549
去年か一昨年くらいに、
「隠密・奥の細道」って時代劇もあったな


552 :マロン名無しさん :2006/11/30(木) 17:14:38 ID:???
今回こそトドメは風車かな

553 :マロン名無しさん :2006/11/30(木) 20:14:48 ID:???
吹き針って厄介だな

554 :週刊少年サンデー 1990年 44号 :2006/11/30(木) 21:06:26 ID:???
第106話 6つの玉を守れ の巻 1/3

天下を狙う俳聖 ・ 松尾芭蕉と戦う刃たち。
既にムサシ、庄之介、カゲトラ、ゲロ左エ門は吹き針にやられ石像になってしまった。
芭蕉はゲロ左エ門の落ちた池の中から 『水』の玉を拾い上げる。
そして刃たちがそれぞれ持つ残りの玉に狙いを定めた。
まず標的にされたのは刃だ。その体めがけて石化針が飛ぶ。
なんの! 刃はこれを石像ムサシを盾にすることにより回避した!
更に石像ムサシをぶん投げて芭蕉に攻撃!
だが猿の長い手に受け止められた石像は逆に刃に向かって投げ返される。
思わず雷神剣を構える刃。
「斬っちゃダメ〜〜〜ッ!!」 さやかが必死に止める。
ムサシの石像は刃の脳天にぶち当たったのち地面に墜落した。
するとその衝撃で―― なんたることだ!
ムサシのトレードマークたる長い眉毛が折れてしまったではないか!!

そんな一大事にも構わず芭蕉は吹き針で刃たちを襲う。
逃げてばかりではいられない。刃は風車で反撃に打って出る。
だがモンキー芭蕉の動きは素早く、刃の攻撃は古寺に食い込むばかりだ。
そのとき十兵衛が叫んだ。 「刃殿、後ろでござる!」
死角から放たれる石化針。不意をつかれて刃はかわすことが出来ない。

『 プ ス 』

555 :週刊少年サンデー 1990年 44号 :2006/11/30(木) 21:08:04 ID:???
第106話 6つの玉を守れ の巻 2/3

針は突き刺さった。
身を挺して刃をかばった、そのさやかの首筋に。
「ホッホッホッ… めんこい石像ができたわい!」
さやかの手からこぼれ落ちた 『火』の玉を芭蕉が拾い上げる。

「おのれ芭蕉!!」
声に怒りをにじませ今度は十兵衛が斬りかかった。
芭蕉は次々に針を吹いて迎撃せんとするが、十兵衛の刀はその全てをなぎ払う。
次第に焦りの色を浮かべ始める芭蕉に十兵衛は渾身の力を込めて刀を振り下ろしたが――。

『 プス プス プス 』

あともう少しというところで芭蕉の針が十兵衛の皮膚に達してしまう。
石となった十兵衛の袖から 『氷』の玉が転がった。
芭蕉は冷や汗をかきつつも伝説の玉を手にし、嫌らしい薄笑みを浮かべた。
「さーて、小僧! 残るはお前だけじゃ…」

仲間たちの仇である芭蕉に、刃は左足の下駄を飛ばして攻撃を仕掛ける。
芭蕉が下駄をよける隙をつき振り下ろされる雷神剣。
しかし芭蕉は飛びのいてそれをかわし、石化針の筒を吹いた。
「あらよっ!!」 身のこなしも鮮やかに、刃は吹き針を右足の下駄で受け止めた。
「ほいさ!」 追撃もやはり右足の下駄で防ぐ。
「こりゃさっ!」 更なる攻撃を今度は左足の――。

『 プス プス プス 』

刃は忘れていた。最初の一撃で左の下駄を脱ぎ捨てていたことを。

556 :週刊少年サンデー 1990年 44号 :2006/11/30(木) 21:09:00 ID:???
第106話 6つの玉を守れ の巻 3/3

足の裏に針をくらい、片膝をつく刃。
どうやら急所は外れたらしく完全に石になるにはまだ時間がかかる。
芭蕉は動けぬ刃のふところをまさぐり、『金』の玉を奪い取った。
「どうじゃな、石になる気分は?」
にんまりと口角を吊り上げる芭蕉。
足からじわじわと石化が進み、刃は目の前の敵に何もすることが出来ない。
「くっ… そ…お……」
ここで一句。

 しずけさや 石にしみいる うめき声

満足げにそう詠むと、芭蕉は手に入れた玉を並べて数え始めた。
「ひい、ふう、みいの… はて? 足りないのう…」
芭蕉は合わぬ勘定に首をかしげ、さてはどこかに落としたかと玉を探し始める。
そのとき、石像と化したさやかの胸元から声が聞こえてきた。
「ぷへ〜〜!」
セーラー服の襟をかき分け顔を出したのは――。

「どひゃ〜〜〜! さやかさんが石になってるズラ〜〜〜!!」

小さな伏兵 ・ ナマコ男であった。

557 :マロン名無しさん :2006/11/30(木) 22:10:27 ID:???
ナマコ男、どこに隠れてんだよ

558 :マロン名無しさん :2006/11/30(木) 22:16:53 ID:???
何か思い出すと思ったらアレだ、オオカミと七匹の子ヤギ

559 :マロン名無しさん :2006/12/01(金) 00:30:10 ID:???
ム、ムサシ・・・(´Д`;)

560 :マロン名無しさん :2006/12/01(金) 01:07:24 ID:???
しかし闇玉か…
どうなんだろうな

561 :マロン名無しさん :2006/12/01(金) 09:26:21 ID:???
天下を狙ってるとはいえ、俳聖がこんなに強いとは

562 :マロン名無しさん :2006/12/01(金) 17:29:12 ID:???
途中まで普通にナマコの存在を忘れてた
ついにナマコが役に立つのか?

563 :マロン名無しさん :2006/12/01(金) 18:02:39 ID:???
ナマコじゃねえ・・・

564 :マロン名無しさん :2006/12/01(金) 23:37:15 ID:???
芭蕉、攻撃手段が針だけだとしたら、
小次郎がいればあっさり倒せたりするんじゃないだろうか。

最も、小次郎自身が戦うより、物干し竿を刃か十兵衛が使った方が強そうだけど。

565 :マロン名無しさん :2006/12/01(金) 23:45:25 ID:???
小次郎か・・・・そう言えばいたわ、そんな奴
入れ替わりの十兵衛が馴染みすぎててもう忘れかけてた

566 :マロン名無しさん :2006/12/02(土) 14:19:31 ID:???
ナマコ男何て場所に隠れてんだよ…

567 :マロン名無しさん :2006/12/02(土) 14:56:17 ID:???
ナマコのパイz(ry

568 :マロン名無しさん :2006/12/02(土) 16:07:21 ID:???
思えばこの漫画をきっかけに巌流島の決闘に興味を持ち、その頃たまたま再放送された
武蔵が北小路欣也で小次郎が村上弘明の長時間時代劇をぶっ通しで見た記憶がある。

子供ながら、村上弘明の佐々木小次郎に惚れてしまい。この漫画のキャラも小次郎が
いちばん好きだった。出番がなかなかなかったのが残念でしたけどね。

YAIBAは実家に行けばまだあると思うので、正月に帰ったらまた読み返そうかな。

569 :マロン名無しさん :2006/12/02(土) 20:13:06 ID:???
>>568
下のスレの1〜3あたりを読むと新たな世界が開けるぞ

連載中スレの楽屋裏 第20幕
http://comic6.2ch.net/test/read.cgi/csaloon/1160140312/l50

570 :週刊少年サンデー 1990年 45号 :2006/12/02(土) 20:53:10 ID:???
第107話 闇に消えた芭蕉の夢 の巻 1/3

(よーし、ジジイに気付かれないように、その玉をこっちに持ってこい!)
仲間たちはほとんどが石にされ、それぞれが持つ玉も奪われてしまった。
だが唯一攻撃を逃れていたナマコ男を刃はそっと呼び寄せる。
芭蕉は残り一つの玉を探しており、二人の動きにはまだ気付いていない。
ナマコ男は刃の指示に従い、自分が持っていた玉を雷神剣にはめ込んだ。
「でもこれ、闇の玉ズラよ!?」 「いいんだよ、それで!」
じりじり進む石化の痛みに耐えつつも、刃は笑みを浮かべて答えた。

『闇』の玉は夢を吸う玉。そしてその夢が強ければ強いほど吸い込まれやすい。
―― 芭蕉の強大な夢。死してなお求める天下取りの――。
ならばこの玉の力を利用して芭蕉を闇世界へぶち込んでやればいいのだ。
ただ 『闇』の玉の効果は無差別。刃も巻き添えとなって吸われてしまうだろう。
ナマコ男はそう言って止めるが、刃は死なばもろともと既に覚悟を固めている。
そんな二人のやり取りに芭蕉がとうとう気がついた。
「いやはやワシとしたことが、うかつじゃった… もう一匹、残っていたとはのう…」
「おっと、オレだってまだピンピンしてるぜ… さあ来やがれ、クソザルジジイ!」
刃は身動きのとれない状況にありながらも芭蕉を挑発する。

「やれやれ。せっかく人や獣の苦しむさまを… 石像に収めようと思っとったのに…
 貴様だけ首斬り地蔵にせねばならんとはな………… 残念じゃ!」

好々爺然とした表情から一変、残虐な笑みをたたえて芭蕉が大鎌を構えた。

571 :週刊少年サンデー 1990年 45号 :2006/12/02(土) 20:54:40 ID:???
第107話 闇に消えた芭蕉の夢 の巻 2/3

刃はナマコ男にその場を離れさせ、腕の半ばまで石になりながらも剣に力を込めた。
動けぬ刃に容赦なく振り下ろされる大鎌。
そして高らかに宣する芭蕉の声。

「天下を取るのは… このワシじゃー!!」

―― その瞬間、 『闇』の玉がその力を解放した。
何が起こったのか考える暇も与えられず、玉に吸われていく芭蕉。
必死に伸ばしたその腕が刃の襟元をつかんだ。
芭蕉の指は深く深く食い込み決して刃を離そうとしない。
だが石化に侵された衣服にはひびが入り、やがてもろくも砕け散る。
かすかな絶望の叫びを残し芭蕉は闇の世界へと消えていった。
それでも『闇』の力は治まらない。次は刃の番だ。

ところがスッポリ吸われた刃の頭は、次の瞬間、外へと激しく突き飛ばされていた。
玉の中から何者かが飛び出してきたのだ。なんとそれは黒縁メガネをかけた小柄なカッパ。
「ケロき……… ち…」
彼との意外な再会に顔をほころばせつつも、刃はついに完全な石となってしまった。
目を丸くするケロ吉に、這い寄ってきたナマコ男が吹き針を抜くように言う。
「ナマコがしゃべったケロ!!」
「カッパに言われる筋合いはないズラ!」

針は固くて抜けなかったものの、折ってしまえば効力のなくなることが分かった。
刃たちは次々と針を折って仲間を元の姿に戻していく。
……が、最後の一人というところで彼らはその手を止めた。

572 :週刊少年サンデー 1990年 45号 :2006/12/02(土) 20:55:39 ID:???
第107話 闇に消えた芭蕉の夢 の巻 3/3

「問題はムサシだな…」 「マユ毛が折れてるズラ…!」
「どーしよ? 怒るわよ、ムサシ…」

「バランスとってこっちも折っちまえ!」 パキ
「ちょ、ちょっと〜! それじゃー折りすぎよ〜〜!」

「じゃーこれでどうだ!!」 ペキン
「あ〜っ、今度はそっちが短くなってる〜〜!」

 ピキ  パキ ポキッ ゴキッ ペキン パキッ ベキッ

……こうして石化ムサシの眉毛は根元からなくなった。

「せっ、接着剤ならあるわよ!」
さやかが取り出した起死回生のアイテムにより、
ムサシ像の眉毛はどうにか(長さだけは)まともな状態に復元された。
一同が固唾を飲んで見守る中、ムサシに刺さった石化針が折られる。

「ふ〜〜〜っ! おのれ芭蕉め… えらい目におうたわい…」

元の姿に戻ったムサシは、自分を凝視する皆の視線に気付いた。
「なんかワシの顔についとるか?」
「い、いや! べつに…」
いつもと変わらぬムサシの顔を見て、仲間たちはわざとらしく微笑むのだった。

さて、何はともあれ最後の刺客を倒し、全ての玉を手中に収めた鉄刃一行。
七つめの玉についてムサシは確信を持って断ずる。
「独眼竜とうたわれた伊達政宗が隠した玉じゃ! 龍神の玉に間違いないわ!!」
刃は雷神剣に政宗の玉をはめ込んだ。
次週、ついに『龍神』の力が発動する……!?

573 :マロン名無しさん :2006/12/02(土) 21:11:40 ID:???
ここにきて闇の玉が活躍だと!?

574 :マロン名無しさん :2006/12/02(土) 22:29:12 ID:???
とうとう龍神の玉だな
雷神の時みたいに心の中で龍神と戦うんだろうか?
巨大な龍が現れるとかだと、そのまんまシェンロンになってしまうが…

575 :マロン名無しさん :2006/12/02(土) 22:58:51 ID:???
まさに芭蕉のためにあるような玉だ>闇の玉

576 :マロン名無しさん :2006/12/03(日) 00:17:13 ID:???
一番役に立たなそうだったナマコの存在に助けられ、一番役に立たなそうだった玉で最後の敵を倒す
玉探しを締めくくるにふさわしい面白い展開だったな
さすが手品マンガを描いてただけのことはある

577 :マロン名無しさん :2006/12/03(日) 10:00:00 ID:???
>「バランスとって〜

ここに不覚にもウケタ

578 :マロン名無しさん :2006/12/03(日) 11:50:16 ID:???
ケロ吉出てきたのか
芭蕉はファミコンの「信長の野望」あたりにはまりそうな予感

579 :マロン名無しさん :2006/12/03(日) 13:23:10 ID:???
芭焦さっさと出てきそうじゃね?

580 :マロン名無しさん :2006/12/03(日) 13:35:54 ID:???
ケロ介とおいかけっこしてる間に夢失って永住だろ

581 :マロン名無しさん :2006/12/03(日) 13:59:33 ID:???
あのくそ真面目な十兵衛でさえ骨抜きになる世界なんだから
出るためにはケロ介を瞬殺するだけの実力を持ってるか
刃級の夢バカでないと駄目なんじゃなかろうか
鬼丸に使ったらどうなるんだろう

582 :マロン名無しさん :2006/12/03(日) 14:53:16 ID:???
おおっ、その手があったか
でも、玉が吸い込むの二人なんじゃね?

583 :マロン名無しさん :2006/12/03(日) 15:22:12 ID:???
>>581
十兵衛は漠然と生き返っただけだから夢弱そうだし
芭蕉のが刃より夢バカだから芭蕉の方に玉が反応したんじゃねえの?


584 :マロン名無しさん :2006/12/03(日) 20:16:39 ID:???
政宗政宗ってやけに強調するな。
まさかこの玉を使うと政宗の亡霊に意識を乗っ取られるんじゃ。

585 :マロン名無しさん :2006/12/04(月) 02:35:51 ID:???
政宗みたく失明するとか

586 :マロン名無しさん :2006/12/04(月) 09:11:20 ID:???
ケロ吉に再び会えて喜ぶ刃って、やっぱイイ奴だなって思った

587 :週刊少年サンデー 1990年 46号 :2006/12/04(月) 20:44:02 ID:???
第108話 龍神の玉 発動!? の巻 1/3

          「ウォォォ!」
 七つめの玉を雷神剣にはめ込み、刃が吼える。
      ―― ヴオン・・ ヴオン・・・
   わき上がる鳴動。「ずりゃああ!」
 猛る刃の一念に従い、今まさにその力が――。

「ちょ、ちょっと待て!」 ムサシが待ったをかけた。

仲間たちはそそくさと刃から距離を取り、近くの茂みに避難する。
「よーし、いいぞ刃!」 「刃〜〜〜、がんばってね――!」
龍神の玉の覚醒を安全地帯から見守るムサシたちであった。
それではテイク・ツー。

          「ウォォォ!」
 七つめの玉を雷神剣にはめ込み、刃が吼える。
      ―― ヴオン・・ ヴオン・・・

するとどうしたことか。雷神剣の切っ先が次第にムクムクとふくれ始めた。
膨張する宇宙のように丸々と腫れあがったそれが、ついにはじける。

―― パ ァ ン !

「大当たり〜〜!」

周囲にハトと風船と紙吹雪が舞った。
玉の中に浮かび上がった文字は―― 『当』……?

588 :週刊少年サンデー 1990年 46号 :2006/12/04(月) 20:46:06 ID:???
第108話 龍神の玉 発動!? の巻 2/3

「あ、当たりィ…?」
ぽかんとする刃の視線の先で玉にはニョキニョキと二本の腕がはえてきた。
その両手が日の丸の扇を広げ、玉からは賑やかな声が響く。
「当たり当たり、大当た〜〜りィ〜〜!!」
「…………」
「どうやらハズレだったようじゃのう…」
馬鹿馬鹿しい光景をひとしきり眺め、ムサシは枯れた声でつぶやいた。

「当たりやとゆうとんのが わからへんのかボケ――!!!」

玉が怒った。
なんとこの当たり玉、口が開いてベラベラとしゃべるではないか。

「オホン! ワイを探し当てた褒美に
 ほかの6つの伝説の玉のありかを教えたるさかい、よう聞いときや!!」

玉は偉そうに言うが、そんなこと教えてもらわずとも刃たちは既に玉を集め終えている。
さやかが六つの玉を見せると、当たり玉は一瞬驚愕の表情を浮かべたのち、
『 ♪ パパラ パッパ パ ァ !!! 』
やかましくトランペットを吹き鳴らし、刃たちを真のサムライと絶賛した。
そして龍神の玉は富士山にあると彼らに告げる。

それだけ聞けばこの鬱陶しい玉に用はない。刃は雷神剣から玉を抜いた。
……が、当たり玉が抜かれぎわに口走った言葉によると、
龍神の玉を手に入れるためには、この 『当』の玉も必要なのだという。
仕方なく刃は詳細を聞くため剣に玉を入れ直した。

589 :週刊少年サンデー 1990年 46号 :2006/12/04(月) 20:46:44 ID:???
第108話 龍神の玉 発動!? の巻 3/3

「 バ カ タ レ ー !!
 せっかく350年ぶりにしゃべれたのに なんてことしくさるんや アー ホーッ!!」

うるさい玉の抗議を無視してムサシは龍神の玉のことを尋ねる。
仔細はあとのお楽しみらしいが、とにかく七つの玉があって初めて龍神の玉は手に入るらしい。
一同はさっそく富士に向かって出発することにした。カッパのケロ吉は見送りだ。
彼は夢を見つける旅のために 『闇』の玉から出てきたのだという。
互いの健闘を祈って別れる刃たちだったが、その様子を物陰からうかがう者がいた。

「富士山に向かうやと? 相変わらずアホな奴らでんな〜〜!!」
いつの間にやら潜んでいたクモ男だ。
それにしても彼があなどるのも道理。富士山といえば鬼丸城のお膝元である。
彼は声をかけてきたケロ吉を土産に拉致し、意気揚々と帰路についた。

その頃の富士山頂―― 鬼丸城では城のあるじが風神剣を振るっていた。
高く鋭く渦巻く風。放たれた竜巻は成層圏をも突き破り人工衛星を木っ端微塵に破壊する。
「フフフ… ついに完成したぞ…」
風で吹き飛ばされた雷雲を仰ぎ、鬼丸は不敵な表情を浮かべた。

そのとき、彼が持つ小型通信機にクモ男からの報告が入った。
刃たちが龍神の玉を求めて富士に向かっていると聞き、鬼丸は鼻で笑う。
「フン、飛んで火に入る夏の虫とはこのことだ!」
「なにゆうてまんのや、もう夏は過ぎて… 「さあ来い、鉄 刃!!」  秋……」
続く部下の言葉には耳もくれず、鬼丸は通信機を握り潰した。

「この竜巻斬りで血祭りにあげてくれるわ!!」

真のサムライたる証拠(あかし)―― 龍神の玉。
果たして刃は手に入れることができるのか。

590 :マロン名無しさん :2006/12/04(月) 22:44:29 ID:???
すごい玉ktkr

591 :マロン名無しさん :2006/12/04(月) 22:50:59 ID:???
玉を見つけるのが先か、鬼丸に見つかるのが先か

592 :マロン名無しさん :2006/12/05(火) 00:45:48 ID:???
当たりってw この肩透かしはひどいww

富士山っていうことは山のどこかに埋もれてるのか?
樹海の中だったりしたら見つけるまでにまた手間取りそうだな

593 :マロン名無しさん :2006/12/05(火) 01:49:06 ID:???
       ○
       ノ|) ヨシヨシ
  _| ̄|○ <し

        ○ノ
     ○ ノ|  サー!
  _| ̄|  <し

     ○ ○ノ
     人 ノ/  イッショニタビダトウ!
     〉 />

     ヽ○ノ ヽ○ノ
      /    / フジノジュカイヘ!!
     ノ)   ノ)


594 :マロン名無しさん :2006/12/05(火) 04:29:50 ID:???
>>592
実は八鬼の洞窟にあってゲロ左衛門ナマコ男が道案内する展開になれば大丈夫だ。

595 :マロン名無しさん :2006/12/05(火) 06:40:32 ID:???
樹海はテラコワスwww

596 :マロン名無しさん :2006/12/05(火) 16:58:33 ID:???
対鬼丸戦、風車じゃ勝てる気がしない

597 :マロン名無しさん :2006/12/05(火) 19:33:52 ID:???
ムサシたちが鬼丸を食い止めてるあいだに
刃が玉を取りに行く、みたいな展開になりそう

598 :マロン名無しさん :2006/12/05(火) 21:21:39 ID:???
人工衛星まで達するようなとんでも必殺技持ってる奴相手に
刃抜きでどう足止めしろと

599 :マロン名無しさん :2006/12/05(火) 21:59:56 ID:???
カッパが人質に取られて「さあ玉を渡せ」ってなるんじゃね?
と書いてから思ったがこれじゃ五右衛門戦だな

600 :マロン名無しさん :2006/12/05(火) 22:01:57 ID:Xmch1wf6
宇宙に空気はないのにどうやってこわしたんだろね

601 :マロン名無しさん :2006/12/05(火) 23:13:22 ID:???
竜巻斬りの周りを風車で螺旋のように回転しながら突撃するとみた

602 :週刊少年サンデー 1990年 47号 :2006/12/06(水) 20:54:17 ID:???
第109話 富士山頂でまつ の巻 1/3

「遅い…… 遅すぎる……」
鬼丸城の最上階でクモ男は刃一行がやってくるのを待っていた。
が、到着の報は一向に入らない。鬼丸もいささかいらだち加減である。
刃たちがなかなか富士に着かないのは当然の成り行きであった。
何しろ例の『指名手配』が効いており、電車もバスも利用できないのだ。

情報源として捕らえられているケロ吉に鬼丸は問いを差し向けた。
刃たちが探している 『龍神の玉』とはどんな玉なのかと。
ケロ吉が頑として答えるのを拒むと、クモ男は何事か察したように笑い出した。
「わかったで〜〜〜〜!! 大した玉やないんやろ!? せやから言えんのやろ!?」
刃のことをヘボ玉を探すアホザムライと馬鹿にされ、ケロ吉は思わずカッとなる。
「刃さんが探してるのはヘボ玉じゃないケロよ!! 天下が取れる玉だケロ!!」

その言葉に鬼丸を始め場の一同が顔色を変えた。
クモ男は玉のありかを吐かせようとするが、ケロ吉もそこまでは聞いていない。
「フン、もうよいわ………」 カッパからは興味を失った様子で鬼丸が言った。
富士を離れて刃らを襲う手もあるが、出し抜かれて玉を取られては元も子もない。
さりとて待ち続けるのも不本意だ―― そう口にして席を立つ鬼丸。

603 :週刊少年サンデー 1990年 47号 :2006/12/06(水) 20:54:55 ID:???
第109話 富士山頂でまつ の巻 2/3

ならばどうする気かと不思議がるクモ男に鬼丸は命じた。
「きさまが奴らを… ここへ連れて参れっ!!」
「ええ〜〜、ワテがでっか〜〜〜!?」 三つ目を見開き焦るクモ男。
「手段は問わん! その代わり……」
鬼丸は冷ややかに告げた。

「しくじれば……… きさまの首はないと思え!!」

その眼差しは鋭利に、かつ冷徹に配下を射すくめる。
クモ男は固唾を飲み込み、他に為すすべなくうなずいた。

ところでケロ吉の処遇について尋ねると……「皿洗いでもさせておけ」との指示。
さすがは鬼丸様! カッパに皿洗いとは気が利いている!
そんな漫談をかますうちに鬼丸に怒鳴られ、慌てて飛び出していくクモ男であった。
その姿を視界の端に留めながら魔王は笑った。
「フン、天下が取れる玉か… 奴らには過ぎた玉よ…」

その頃、刃一行は交通機関に頼るのをあきらめ、徒歩で富士へと向かっていた。
今夜も山奥で野宿だ。ホテルも風呂も使えず、とても快適とは言いがたい旅が続いている。
そんな疲弊する刃たちの前に一軒の建物が姿を現した。

 『 くもの湯 』

無人の山中に見事に溶け込んだまったく怪しくない銭湯だ。
指名手配中の刃らを拒む様子もないので、一行はありがたく敷居をくぐる。
だが全員が中に入るやいなや、番頭がその正体を現した。
「今や〜〜〜!!」

604 :週刊少年サンデー 1990年 47号 :2006/12/06(水) 20:55:57 ID:???
第109話 富士山頂でまつ の巻 3/3

クモ男の一声と共に風呂屋の扉はガッチリと閉じられる。
入り口で女湯を狙っていた刃とそれを阻止していたさやかだけは、
異常を察した庄之介に助けられ外へ逃れることができた。
見る間に銭湯は翼を広げ、煙突から蒸気を吐き出して宙に浮かび上がる。
聞こえてきた関西弁で刃もようやく事態を察した。
さやかと共に庄之介の背に乗り、待てと叫んで飛行機を追いかける。

「待てとゆうーても待てまへんで〜〜!! こちとら首が かかってまんのや!!」

声に振り向く間も惜しみ、必死の表情で機体を操作するクモ男。

「ん? 地震でござるか?」 「最近、多いからのう…」
一方ムサシたちは、揺れる飛行機の中で何も知らずに湯につかっていた。

クモ男を追って空を飛ぶうち、刃らの眼前には富士の姿が迫ってきた。
ならば好都合、このまま龍神の玉を取りに行けばいいだけだ。
刃が当たり玉に秘宝のありかを尋ねると、玉は景気よく答えた。
「富士の火口でっせー!」

そのとき突然、さやかが狼狽の声を漏らした。
「ちょ、ちょっと刃… まさか、あれ…」
彼女の見つめる先、山頂にたなびく雲が少しずつ晴れてゆく。
姿を現したのは富士の火口に座す巨大な影―― 鬼丸城。

「あんなんが火口を塞いどったら玉取れまへんで〜〜!」
青ざめた当たり玉が叫んだ。

605 :マロン名無しさん :2006/12/07(木) 00:06:12 ID:???
また火口か

606 :マロン名無しさん :2006/12/07(木) 10:17:29 ID:LWYjrGE/
「遅い…… 遅すぎる……」って自分が悪いんだろw
巌流島かと思ったよ

607 :マロン名無しさん :2006/12/07(木) 15:27:09 ID:???
鬼丸とクモ男の関係ってずーっとギャグだったのに
今回は意表を突いてシビアな演出だな、ギャグもあるけど
クモ男も非情な鬼丸を裏切って刃についたりするんだろうか

608 :マロン名無しさん :2006/12/08(金) 00:03:12 ID:???
それはないだろと思う。
なんだかんだ言って鬼丸はクモ男に愛着あると思うよ。
ゲロ左衛門のときなんか二回失敗しただけですぐに粛清に走ったのに、
クモ男は議事堂から吊るすだけで済んでるワケだから。愛されてるなクモ男。

609 :マロン名無しさん :2006/12/08(金) 03:51:43 ID:???
クモ男が粛正されなくても
刃に倒されて元の蜘蛛に戻ったら悲しいな

610 :マロン名無しさん :2006/12/08(金) 19:34:23 ID:???
庄之介はさり気なく役に立つ奴だな

611 :マロン名無しさん :2006/12/08(金) 20:07:42 ID:???
刃のスケベ心もさり気なく役にたつ

612 :週刊少年サンデー 1990年 48号 :2006/12/08(金) 20:54:47 ID:???
第110話 真のサムライ・パワー の巻 1/2

「鬼丸様〜! 命令どおり奴らを引き連れてきましたで〜〜!!」
クモ男の銭湯型飛行機(正式名称: K28銭湯機)を追って刃たちは富士に到達した。
その眼前に現れたのは、龍神の玉が眠るという火口をふさいだ鬼丸城の姿であった。
彼らを誘導してきたクモ男を鬼丸は軽くねぎらい、さっそく出陣の号令を発する。

「たまには長風呂も良いでござるな〜〜!!」
「しばし戦士の休息じゃわい!」
ちなみにムサシたちは、まだ事態に気付かず入浴中であった。

鬼丸城の内部より、二枚貝を模した小型戦闘機がいくつも射出された。
それに乗り込んだ黒鬼たちは武器を手に手に刃へ襲いかかる。
だが彼らは刃の敵ではない。的確に雑兵をさばきつつ刃は鬼丸の姿を探した。
ふと刃の目に、一台だけ姿の違うカニのごとき装甲の機体が留まる。
「あれだ!!」 狙いを定め風車(かざぐるま)で斬りかかる刃。

 キ ン !

「フン、多少は腕を上げたようだな、鉄 刃(くろがね やいば)…」

姿を見せた鬼丸は、なんと左腕一本の力で風車を受け止めていた。
刃は寸刻焦りの色をにじませつつも、さやかから 『火』の玉を受け取り、剣にはめ込んだ。
「ケッ、見てな!! 今、真のサムライのパワーを… 拝ませてやるっ!」
そう声高に叫んで、数々の敵を打ち破ってきた大火球を放つ。
が、これも通用しない。鬼丸は激しい火炎を一なぎで打ち払った。

呆気に取られる刃を前に、今度は鬼丸が反撃へと転じる。
風神剣を構えて力を込めれば、その身を包むのは風でなく雷光。
そして白刃の一閃と共に鋭い雷撃が刃へ襲いかかった。

「どうだ!? かつての自分の玉でいたぶられる気分は!? ん!?」

613 :週刊少年サンデー 1990年 48号 :2006/12/08(金) 20:57:36 ID:???
第110話 真のサムライ・パワー の巻 2/2

雷神の玉を操って紫電を繰り出しながら鬼丸があざわらう。
この挑発に神経を逆撫でされた刃は、
黒鬼たちの飛行機を足場にし、猛然と敵将に飛びかかった。
「オレの雷神の玉!! 返せ〜〜〜!!」
しかし、これこそ鬼丸の思うつぼだ。
不用意に間合いを詰めたところを迎撃され、例の銭湯機へと吹き飛ばされる。
刃の体はクモ男の乗るコクピット部に激しく突っ込んだ。

「武蔵殿、この揺れに音… ちと妙でござらんか?」
「どこかで花火大会でもやっとるんじゃろ…?」
ちなみに中にいるムサシたちは湯から出てのんびりと着替えていた。

壊れたコクピットの中で身を起こす刃に、鬼丸はなおも追撃の構えを見せる。
剣を水平に掲げて念を込めると、風神の玉が静かにうなり始めた。
その様子を見てクモ男はまさかと青ざめる。竜巻斬りだ。

「まて鬼丸!! 今ぶっぱなすとクモ男も死んじまうぜ!! いいのかよ?」
「お、鬼丸様〜〜〜!」
泣きながら助けを求めるクモ男を捕まえ、攻撃をやめるように刃は言う。
しかし鬼丸はあっさりと笑みを浮かべた。

「構わん… 恨むなら鉄 刃を恨むんだな」

なお高まりゆく鳴動。―― 彼らに逃げ場はない。

ちなみにその頃、ムサシは牛乳びんを片手にご満悦の表情だった。
「やはり風呂上がりはコーヒー牛乳じゃな」

614 :マロン名無しさん :2006/12/08(金) 21:02:13 ID:???
風呂の連中、もういいかげんに気付けよw

615 :マロン名無しさん :2006/12/08(金) 21:22:32 ID:???
鬼丸つえー・・・
前回戦ったときより確実に戦力差が広がったような

616 :マロン名無しさん :2006/12/08(金) 22:02:39 ID:???
だからこその龍神の玉だろうな。
しかし旅で強敵と戦ってた刄より一人稽古の鬼丸の方が強いのか・・・

617 :マロン名無しさん :2006/12/08(金) 22:14:18 ID:???
風車全然役に立たないじゃん

618 :マロン名無しさん :2006/12/09(土) 01:31:19 ID:???
セントウキっていう洒落だったのか…。ちゃんと意味があったんだな、銭湯。

619 :マロン名無しさん :2006/12/09(土) 17:50:36 ID:???
クモ男の味方化フラグが立ったな

620 :マロン名無しさん :2006/12/09(土) 18:06:10 ID:???
鬼丸との山場なのに、銭湯のおかげで和む

621 :マロン名無しさん :2006/12/09(土) 18:26:59 ID:???
そういや雷神の玉は取られっぱなしだったんだなぁと思い出した
このあと龍神の玉を手に入れちゃったら、雷神の玉はお払い箱か


622 :マロン名無しさん :2006/12/10(日) 03:00:59 ID:???
やっべ超コーヒー牛乳飲みたくなってきた

623 :週刊少年サンデー 1990年 49号 :2006/12/10(日) 21:02:45 ID:???
第111話 鬼丸必殺剣 “竜巻斬り” の巻 1/2

刃(&クモ男)の窮地。庄之介に乗ったさやかは不安の表情で見つめている。
「お、鬼丸様〜〜〜! 竜巻斬りだけは堪忍や〜〜!!」
部下の必死の懇願には耳も貸さず、鬼丸は必殺剣の構えに入った。
激しい風が渦を巻き始め、刃もただならぬ威力を感じ取る。

「なんとかしてえな! あんさん真のサムライでっしゃろ!!」
クモ男に泣きつかれた刃は竜巻に向かって炎を発射するが、あっさり跳ね返されただけ。
銭湯機も壊れて動かせず、ただ漫然と待つしかない刃たちに鬼丸は容赦なく技を放った。

「死ねぃ、刃!!」

―― が、その瞬間、鬼丸の足場が大きく揺らいだ。
さやかと庄之介が黒鬼軍団の小型飛行機を動かし、鬼丸の乗る機体に衝突させたのだ。
軌道をずらされた竜巻斬りは銭湯機の片翼をえぐり、その後方の鬼丸城を削り、
そして大地をも貫通して、かなたの大海の底から噴き上がった。
しくじりに小さく舌打ちする鬼丸。
一方、翼を失った銭湯機は当然ながらバランスを崩し鬼丸城へと墜落した。

墜落の衝撃で湯上がりのムサシたちもようやく事態に気付く。
「追え! 逃がすな!!」
黒鬼軍団を差し向けると同時、鬼丸は自軍の城にためらいなく攻撃を放つ。
だが刃たちはそれを辛くもかわしきり、城の内部へと逃げ込んだ。

624 :週刊少年サンデー 1990年 49号 :2006/12/10(日) 21:04:25 ID:???
第111話 鬼丸必殺剣 “竜巻斬り” の巻 2/2

龍神の玉は火口の中だ。となれば、どうにかして地下に抜けねばならない。
追っ手を避けつつ思案する刃たちは、手頃な敵を捕まえて道を聞き出そうとした。
が、刃が雷神剣で殴りつけたのは―― 「痛いケロ!」 なんと見知ったカッパ。
皿洗いなどの雑用をしていたケロ吉は、ダストシュートへゴミ捨てに行くところだった。

その頃、鬼丸たちはまだ刃らの行方をつかめずにいた。
「おのれ、鉄 刃め、どこにいる!?」
「なんやて〜〜? ゴミ捨て場に異常反応やと?」
考え込む鬼丸の背後で、お馴染みの声が響いた。
「ゴミに構っとるヒマがあったら、ちゃんと刃らを探しなはれ!!」
(こいつ、まだ生きてたのか…?)
上司の心中のツッコミも知らず、監視係の黒鬼を元気にしばきたおすクモ男。
「まて… 龍神の玉は富士にあると言っていたな…」 「は、はい… それが何か?」
クモ男の言葉から鬼丸はあることに思い至った。
「火口だ! 奴らダストシュートで火口に抜ける気だ!! 龍神の玉は火口か!!」

『  ゴミ捨て場     厳守!!
   普通ゴミ: 火木土  分別ゴミ: 水   大魔王鬼丸 』

ケロ吉の案内で火口へ続くゴミ捨て場に辿り着いた刃たちだが、
すぐにけたたましい警報が鳴り始める。敵に狙いがばれたのだ。
迫る黒鬼軍団の足音を聞きながら、刃たちはダストシュートへ飛び込んだ。

625 :マロン名無しさん :2006/12/10(日) 21:54:26 ID:???
竜巻斬りのあの威力はやり過ぎ

626 :マロン名無しさん :2006/12/10(日) 22:27:35 ID:???
果たしてゴミを分別するイミはあったのだろうか?w

627 :マロン名無しさん :2006/12/10(日) 23:29:28 ID:???
クモ男、あれだけバッサリ見捨てられたのに
普通に戻ってきて普通に働いてるのか・・・
いろんな意味でタフだな

628 :マロン名無しさん :2006/12/11(月) 01:24:02 ID:???
クモ男も八鬼なら「わてに構わず斬って…」くらい言えないんだろうか。

629 :マロン名無しさん :2006/12/11(月) 01:35:49 ID:???
>>628
あんたも一緒に死ぬわよ

630 :マロン名無しさん :2006/12/11(月) 16:15:46 ID:???
次々回あたりには龍神の玉が手に入りそうか?
やっぱ七つの玉を並べると龍の神様が出てくるんだろうなぁ

631 :マロン名無しさん :2006/12/11(月) 17:18:53 ID:???
クモ男吹いたw

632 :マロン名無しさん :2006/12/11(月) 22:05:55 ID:???
鬼丸すら驚く忠誠心

633 :マロン名無しさん :2006/12/11(月) 22:41:52 ID:???
こういうキャラがいるから、
シリアスとギャグの切り替えがスムーズなんだよな

634 :マロン名無しさん :2006/12/12(火) 20:54:06 ID:???
第112話 富士山地底探検 の巻 1/3

ケロ吉に見送られ、刃たちは長く狭いダストシュートを一気に滑り降りた。
着地した先の火口は一面がゴミの山。自然破壊もはなはだしい。
当たり玉は積み重なったゴミをかき分け、龍神の玉のありかを探す。

一方、彼らを追うクモ男&黒鬼軍団はと言うと、
いっぺんにダストシュートに飛び込んだため通路の途中で詰まっていた。
「だ、誰か助けておくんなまし〜〜!」
するとクモ男の叫びに応えるがごとく姿を現した鬼神あり。
鬼丸は風神剣を構えるとダストシュートの中に向けて躊躇なく攻撃を放った。

刃たちは無事に龍神の玉への扉を見つけたものの、
当たり玉から重大な事実を聞かされていた。
扉を開くためには鍵として七つの伝説の玉が必要であり、
それは一度はめ込んでしまえば取り外すことはできないのだ。
扉の先にいかな試練が待ち受けようとも、玉の力なしで切り抜けねばならない。
答えは二つに一つ。
七つの玉を捨てて龍神の玉を手に入れるか、今ある玉で鬼丸と戦うか――。

そのときダストシュートを風神の衝撃波が突き抜け、
クモ男たちもろともゴミの山をうがった。刃はハッとして振り返る。

―― 鬼丸…!?

圧倒的な力の差を見せつけられた強敵。

―― 鬼丸がくる!!

635 :マロン名無しさん :2006/12/12(火) 20:56:45 ID:???
第112話 富士山地底探検 の巻 2/3

刃は心を決めた。

「やってやろーじゃねーか!!」

扉に刻まれた日本地図の中へ伝説の玉をはめ込んでいく。
まず琵琶湖の位置に 『水』の玉を。

「7つの玉なんかなくったって! 龍神の玉ぐれ〜〜!!」

四国に 『金』の玉、九州に 『火』。
残りの玉も叩きつけるように穴へと収める。
奈良の 『大』、新潟の 『闇』、北海道の 『氷』――。

「手に入れてやらあ!!」

奥州の 『当』が最後に穴の沈んだ。
すると重厚な扉が持ち上がり、地下へと続く階段が姿を見せる。
同時にゴミ山の下からは富士のマグマがわき上がり始めた。
迫る溶岩と鬼丸の攻撃をかわし、一行は龍神の玉への扉をくぐる。

地下にもぐる寸前、刃はふと足を止めて当たり玉に尋ねた。
自分は果たして龍神の玉を手に入れられるだろうかと。
当たり玉は笑って答えた。

「あんた、ここまで来たんだろ? もっと自分の力に自信を持ちなはれ!!」

その言葉にうなずき、刃は仲間たちの後を追って階段を駆け下った。
逃がしてなるかと鬼丸の放った衝撃波が玉の扉を破壊する。
刃たちを追いかけるようにして灼熱のマグマが地下へと流れ込み始めた。

636 :マロン名無しさん :2006/12/12(火) 20:59:52 ID:???
第112話 富士山地底探検 の巻 3/3

だが噴火に脅かされているのは敵も同じだ。
「早よう避難せんと、よ…溶岩が」 クモ男が慌てて鬼丸の腕を引く。
鬼丸はいまいましげに舌打ちをし、渋々ながらも城の中へ引き上げた。
その代わり、鬼丸砲で富士もろとも刃を吹き飛ばさんと命令を発する。
「まあまあ待ちなされ…」 そこへ姿を見せたのは金棒博士だ。
慌てずとも刃らが玉を得たところで奪い取ってしまえばいいと博士は提案する。
しかし龍神の玉は天下の取れる玉、先に手に入れられては……。
「ヒッヒッヒッ、何を言ってなさる。お前さんはもう天下を取っとるじゃないか!」
そもそも刃たちに扱える程度の玉なら竜巻斬りの敵ではない、と。
その言葉に納得した鬼丸は作戦を変更、城を修復しつつ刃らが戻るまでの待機を決めた。

当の刃たちは地下の暗い階段をひたすらに駆け下りていた。
ようやくのことで一つの扉の前に着いたが、押しても引いても開かない。
後ろからは溶岩が迫る。そのときムサシが遠くの天井にスイッチと思しき綱を見つけた。
さっそく翼をはためかせ庄之介がロープを引っ張りにかかる。
クチバシに挟んで引き続けると手応えがあり、石の扉が見事に開いた。
次々に扉の中へと入っていく刃、さやか、ムサシたち。

が、石の扉は早くも閉じ始める。中から扉を押さえ一行は叫んだ。
「庄之介、早く!!」
重い戸は何人がかりで押さえても止まらない。迫る溶岩ももう間近だ。
「クピ〜〜〜!!」 庄之介は力の限りに飛ぶが扉は遠い。
「しょ、庄之…… す…… け……」
刃が必死にこじ入れた指はむなしく滑るだけ。

そして無情にも扉は口を閉じた。

637 :マロン名無しさん :2006/12/12(火) 21:13:54 ID:???
庄之助…
まじっすか

638 :マロン名無しさん :2006/12/12(火) 21:44:59 ID:???
( ゜д゜)

639 :マロン名無しさん :2006/12/12(火) 22:04:52 ID:???
ちょ……仲間内で初の人死にが。さっきまでギャグやってたのに……

640 :マロン名無しさん :2006/12/12(火) 22:24:29 ID:???
落ち着け、死人など出ていない

641 :マロン名無しさん :2006/12/12(火) 22:31:39 ID:???
>>640
まあ人じゃないけど…

642 :マロン名無しさん :2006/12/12(火) 22:34:32 ID:???
ついさっきまでギャグだったのにいきなりシリアス仲間死亡……
凄い展開だ…

643 :マロン名無しさん :2006/12/12(火) 23:06:24 ID:???
これはもしかして最終回直前の一話に一人仲間たちが脱落して逝くというあのパターンか・・・

644 :マロン名無しさん :2006/12/12(火) 23:16:46 ID:???
フェイントだろ?
来週の冒頭ではどうせ元気にギャグやってる
・・・・と思う

645 :マロン名無しさん :2006/12/12(火) 23:33:54 ID:???
実は刃たちって金棒博士にかなり助けられている気がする。
つか博士はなに考えてるんだか未だによくわからんな。
芭蕉みたいに天下狙ってるのか?

646 :マロン名無しさん :2006/12/13(水) 00:20:27 ID:???
まあヤイバとさやかは最後まで生き残るんだろ

647 :マロン名無しさん :2006/12/13(水) 00:30:34 ID:???
後の阿笠博士である

648 :マロン名無しさん :2006/12/13(水) 00:44:05 ID:???
【似非】当たり玉追悼スレッド【関西弁】

・・・せっかく立てたのにDAT落ちかよorz

649 :マロン名無しさん :2006/12/13(水) 12:19:29 ID:???
>>639-641
考えてみれば仲間内で純正の人間って刃・さやか・武蔵だけなんだよな。
カエル男やハゲタカやトラなんか連れてても
普通に街中に溶け込んでるから忘れがちだけど。

650 :マロン名無しさん :2006/12/13(水) 16:48:55 ID:???
純正の人間は400年も生きられないと思います

651 :マロン名無しさん :2006/12/13(水) 17:22:56 ID:???
玉の名前ってそれが有る場所に関連したものだったのか

652 :マロン名無しさん :2006/12/13(水) 19:48:36 ID:???
当と闇は何に関連したものなんだ?

653 :マロン名無しさん :2006/12/13(水) 20:35:04 ID:???
>>648
なんでまずそっちを追悼すんだよ!
だいたい当たり玉は溶岩の中でも生きてそうだ

654 :マロン名無しさん :2006/12/13(水) 20:37:31 ID:???
>>652
当は当たりでいいんじゃないか
他の玉について説明する役目だったし
闇はわからない

655 :651 :2006/12/13(水) 21:52:42 ID:???
>>652
スマン、実は全然自信がない
当は政宗が龍神と曰くありげで俺も「当たり玉」かと思った
大きな夢を持った者を吸い込んでしまう闇は、
流刑地だった佐渡島をイメージしたんだけど違うかも

656 :マロン名無しさん :2006/12/13(水) 23:58:12 ID:???
最後に火みたいのが出てきたけど何だろう
ありがちな予想だと敵?

657 :マロン名無しさん :2006/12/14(木) 14:46:01 ID:???
マジで庄之介死んだの?
ショックだ…
次回の冒頭で実は無事でしたとかないかな…

658 :マロン名無しさん :2006/12/14(木) 20:59:30 ID:???
第113話 試練1 ― 勇気の谷 の巻 1/3

「庄之介ェ〜〜〜〜!! 庄之介〜〜〜!!」
刃の叫びに応える声はない。
庄之介一人を置き去りにして、地下の扉は容赦なく口を閉ざした。
感情にまかせて扉を破ろうとする刃をムサシが強い口調でいさめる。
ここで扉を壊しても全員が溶岩に飲まれてしまうだけだ。
「ワシらは戦わねばならんのじゃ! 庄之介の分までな……」

そのとき、涙を飲む一行の耳に柔らかな声が届いた。

―― ようこそ、わが龍神の砦へ…。

漆黒の闇にいくつもの炎がともり、
断崖とそこに並ぶ丸太の林が彼らの前に照らし出される。
刃が誰だと問うと、姿を見せぬ声の主は穏やかに答えた。

―― 龍神の玉を司る神とでも言っておきましょう…。

「ざけんなよ! なにが神だ! 庄之介を殺したくせに!!」
相手の答えに思わず逆上する刃。しかし龍神は動じることなく笑った。
大願を果たすためには多少の犠牲はつきものである、と。

なお怒りをかき立てられる刃の前に、大きな蝋燭が忽然と現れた。
声が語るところによれば、これは 『命の炎』。
この火が消えると龍神の玉は永遠に手に入らないらしい。
龍神の声に促されて蝋燭を手に取り、刃は深い深い谷のふちへと立った。

―― まずは最初の試練です。勇気をもって向こう岸まで渡りなさい。
―― いいですか、龍神の玉に辿り着くまで決してその炎を絶やしてはなりませんよ。

659 :マロン名無しさん :2006/12/14(木) 21:00:15 ID:???
第113話 試練1 ― 勇気の谷 の巻 2/3

底なしの谷。無数に立った丸太の柱。遠くには目的地である小さな岩場が見える。
あまりに危険な道ではあるが、とにかく先に進まねばならない。
刃たちは次から次へと丸太の上を跳んで 『勇気の谷』を渡り始めた。
が、一人だけ崖の上で立ちすくむ者がいる―― さやかだ。
しかも恐怖で動けない彼女の背後から、溶岩が石の扉を破ってあふれ出す。
刃は両の腕を広げて叫んだ。
「跳べ、さやか! オレが受け止めてやる!」
「ダメ!! できない!!」

「さやか!!」

もう一度力強く呼ぶ刃の声に押され、さやかは地面を蹴った。
刃に身を預けるようにして、どうにか丸太の一つに着地する。
「バーロ、跳べるじゃねーかよ!」 「だって〜〜〜!」
弁解するさやかに呆れてみせたあと、刃は屈託のない表情になって言った。

「もっと自分の力を信じろよ! な!」

その言葉に勇気づけられ、さやかも素直にうなずく。
何はともあれ順調に先へと進んでいく一行。ついに対岸の目前まで来た。
が、ムサシの踏んだ最後の丸太は腐っており、重さに耐えかねてボッキリと折れてしまう。
さすがの宮本武蔵は跳びのいて転落を逃れたが、一行は先へ進むすべを失った。
ならばとゲロ左エ門が長い舌を伸ばす。終着点の岩をつかんで橋を渡すのだ。
舌の橋の上を、ムサシ、刃、カゲトラ、さやか、十兵衛らが進んでいく。

660 :マロン名無しさん :2006/12/14(木) 21:01:35 ID:???
第113話 試練1 ― 勇気の谷 の巻 3/3

ゲロ左エ門の残る丸太の下からメキメキと不穏な音が聞こえ始めた。
「は! 早くするだゲロ!!」
一行が急いで舌を渡り終えた瞬間、ついに柱はカエル男を乗せたままへし折れた。
ゲロ左エ門はか細い悲鳴を残し、崖下の闇へと吸い込まれていく。
岩場のふちからその光景を見下ろし呆然とする刃たち。

―― フハハハハ、たった一人の犠牲でこの勇気の谷を乗り切るとは…。

また唐突に聞こえてきた龍神の声が、刃らの 「強運」をたたえてみせた。

「なにが勇気の谷だ!! おめえは人殺しを楽しんでるだけじゃねーか!!」

暗闇に向かって刃が怒鳴るが、龍神は落ち着き払った調子を崩さない。
自分はただ刃たちを試しているだけだと答える。
龍神の玉を用いる真のサムライには勇気が必要なのだから、と。

「じゃあゲロ左エ門に勇気がねえっていうのかよ!!」

―― 彼は勇気ではなく運がなかっただけですよ。

刃の怒りを軽くあしらい龍神は笑った。そして彼らを次なる試練の場へと案内する。
運ばれた先は剣の腕を確かめるという空間―― 『力の闇』。
暗い室内には見渡す限り棺桶が並べられている。
ふとその内の一つがわずかに口を開け、中から剣呑な眼光がのぞいた。

661 :マロン名無しさん :2006/12/14(木) 22:33:54 ID:???
え……これヤイバだよな?

662 :マロン名無しさん :2006/12/14(木) 22:56:07 ID:???
まさかこのまま一人ずつ消えてく展開じゃないよな?
それなら次はカゲトラがナマコ辺りがヤバイ

663 :マロン名無しさん :2006/12/14(木) 23:34:11 ID:???
勇気を試すのに運が悪いやつが脱落って支離滅裂じゃね?
なにこのうさんくさい神様
実は新しい敵か?

664 :マロン名無しさん :2006/12/14(木) 23:52:31 ID:???
>>662
前回の扉絵が刃と庄之介、今回が刃とゲロ左エ門…
たぶん次回も扉絵に描かれたやつが死ぬんじゃないかな
役に立たない順で行くと確かにカゲトラ・ナマコはヤバそうだ

665 :マロン名無しさん :2006/12/15(金) 00:22:20 ID:???
>>664
うわぁぁぁ扉絵見んのこえぇぇ

666 :マロン名無しさん :2006/12/15(金) 00:39:28 ID:???
・・・打ち切り?

667 :マロン名無しさん :2006/12/15(金) 02:22:12 ID:???
この手のは一人づつ消えていったあと、最後に残った仲間(たぶんさやか)を見捨てるか玉を諦めるか、の最終試練がある。
で、さやかを取ったら合格なんだろ。神様が「お前を試すためにやった、許してくれ」とかいうとみんな元気に刃を迎えに来る。
そういう展開に決まってるじゃないか。

・・・・・・スマン、ここまで書いてから正直に言うと、ジャンプと間違えた。


668 :マロン名無しさん :2006/12/15(金) 03:06:14 ID:???
確かにこの展開で本当に死んでるってことはないだろうなぁ
それにしてもこの神のしゃべり方が妙にムカつく
たとえどんなオチが待っていようと、このキャラだけは好きになれそうにないな!

669 :マロン名無しさん :2006/12/15(金) 06:38:25 ID:???
これってあれだな。
ギャグ、シリアス入り交じった話がクライマックスになるにつれギャグが少なくなってくるやつだ。
うわ次の話、読みたいけど読みたくない。

670 :マロン名無しさん :2006/12/15(金) 09:01:55 ID:???
夢オチに5000点

671 :マロン名無しさん :2006/12/15(金) 16:20:30 ID:???
これは龍の玉で仲間を生き返す展開だな

672 :マロン名無しさん :2006/12/15(金) 19:09:46 ID:???
>>671
それなんてドラ(ry

673 :マロン名無しさん :2006/12/15(金) 21:19:52 ID:???
ドラえもんだって?

674 :マロン名無しさん :2006/12/15(金) 21:53:18 ID:???
『力の闇』気になるーー

675 :マロン名無しさん :2006/12/15(金) 23:09:51 ID:???
あげ

676 :マロン名無しさん :2006/12/16(土) 11:09:39 ID:5PtXfIsA
俺アニメみて、さやかのところで泣いた。まじで。

677 :マロン名無しさん :2006/12/16(土) 18:33:00 ID:???
>>676
連載中スレの楽屋裏 第21幕
http://comic6.2ch.net/test/read.cgi/csaloon/1165810149/l50
↑のスレの2とか4を見るといいと思う

678 :マロン名無しさん :2006/12/16(土) 20:51:55 ID:???
岩をつかむカエル男の舌が
十兵衛の手をすべっていったのが
なんか納得いかん

679 :マロン名無しさん :2006/12/16(土) 20:52:28 ID:???
第114話 試練2 ― 力の闇 の巻 1/3

刃たちが連れてこられたのは、ぎっしりと棺桶が並ぶ不気味な部屋。
彼らの剣の腕前を見せてもらおうと龍神の声は語る。

―― ただし、闇雲に剣を振るってもこの力の闇は切り抜けられませんよ…。
―― 相手を見抜く力も必要だということをお忘れなく…。

その言葉の意味を考える間も与えず、刃たちの前に敵が姿を現した。
次々に棺桶を開けて出てきたのは無数のミイラ男の群れ。
鋭くまなこを光らせ、刃たちに向かって牙をむく。
刃は持っていた蝋燭を さやかに投げ渡し、雷神剣を構えた。

「わっ! ちょっと、これ、命の炎でしょ?」
「消すんじゃねーぞ!!」

面食らうさやかにそう告げて、刃はさっそくミイラの群れに躍りかかった。
一息に数体を斬り伏せるが、なんとミイラたちは次々に再生して起きあがってくる。
まるでゾンビだ。ムサシや十兵衛も刀を振るうが、これではきりがない。

さやかは 『命の炎』を手に戦線から遠ざかっていたが、その足をミイラがつかんだ。
悲鳴を上げる彼女を助けたのはカゲトラ。勇ましくうなり声を上げてさやかを守る。
そんなカゲトラにミイラたちの包帯が襲いかかった。
「ヤロォ!!」
ぐるぐる巻きにされてしまったカゲトラを見て、刃がすぐに助けに入った。
刃がミイラ男を食い止めている隙に、さやかはカゲトラの包帯をほどく。
しかしカゲトラの姿は、まるで虚空に吸われたかのように消えてしまっていた。

「カゲトラ〜〜〜!!」

自分が付けたその名前を、涙をにじませ叫ぶ さやか。

680 :マロン名無しさん :2006/12/16(土) 20:54:28 ID:???
第114話 試練2 ― 力の闇 の巻 2/3

だが悲嘆に暮れる暇もなく、ミイラが次々と刃らに襲いかかってくる。
離れ離れにならぬよう指示を飛ばしながら、ムサシは龍神の言葉を思い返していた。

  『相手を見抜く力も必要だということをお忘れなく…』

「相手を見抜く力」……敵勢を見つめるムサシの目が一つの相異を捉えた。
他のミイラたちはみな包帯が右巻きなのに、奥の一体だけが左巻き。
おそらく奴を斬ればこの闇から抜け出せる――!
ムサシの読みに従い、刃はカゲトラの仇と左巻きミイラに斬りかかった。
狙いは的中し、刃の斬ったミイラは爆音と共に砕け散る。そして闇の奥に扉が開いた。

扉の先には長い吊り橋。ここを抜ければゴールだ。
なおも追いすがるミイラたちを斬って捨てながら、刃たちは橋を渡る。
最後尾を行く刃はミイラの包帯に巻き付かれ、やむなく途中で踏みとどまった。
橋を斬ってまんまと逃れようとするが、なんと離れ際、ミイラに足をつかまれてしまう。
切れた吊り橋に片腕一本でつかまり、宙ぶらりんの刃。
「い、いかん! このままでは!!」
さやかとムサシが焦る中、十兵衛だけは顔色を変えず、ただ静かに刀を抜いた。
そして何の躊躇もなく、たわんだ吊り橋を駆け下っていく。

「武士道とは!!」

十兵衛はひらりと宙に舞い、刃を縛る包帯の束を切り裂いた。

「死ぬことと みつけたり!!」

681 :マロン名無しさん :2006/12/16(土) 20:56:57 ID:???
第114話 試練2 ― 力の闇 の巻 3/3

捨て身の攻撃により刃を落下から救うも、
十兵衛はその代償として崩れゆく吊り橋と運命を共にする。
「あとはまかせ申したぞ!」
しっかりとした眼差しで願いを託し、十兵衛は崖の下の闇へと消えていった。
その姿を目の当たりにしながらも刃は彼の名を叫ぶことしかできない。

「たわけ! 死に急ぎおって!! だからお前は未熟者なのじゃ!!」

激しい怒りを込めてムサシが叫ぶ。

(死ぬだけが武士道ではないのじゃぞ… 十兵衛…)

哀しげな表情と共に胸の内でつぶやく言葉は、彼の弟子に届くことはなかった。

―― フハハハハ、力の闇を乗り切るとは、確かに腕はいいようですね…。
―― まあ、その程度の腕前がなくては龍神の玉は扱えませんけどね。

そんな悲劇を気にも留めない声がまたしても響く。
一向に姿を見せぬ龍神に、刃は怒りを露わにして雷神剣を構えた。
「コソコソしてねーで出てきやがれ!! 今すぐオレと勝負しろ!!」
返答の代わりに現れたのは一本の長いはしごだった。
龍神は楽しげに笑う。自分に会いたければ先へ進むことだ、と。

3つめの試練で試されるのは―― 彼らの知恵。

682 :マロン名無しさん :2006/12/16(土) 22:54:27 ID:???
うお、十兵衛まで…
死体も出てないし生きてるとは思うんだが、やっぱこたえるな

683 :マロン名無しさん :2006/12/16(土) 23:38:56 ID:???
柳生の十兵衛がなんで葉隠なんて知ってるんだ?

684 :マロン名無しさん :2006/12/17(日) 02:34:49 ID:???
十兵衛はすぐ死のうとするけどムサシは卑怯に生き延びるタイプだよな
師弟なのに生き方がずいぶん対照的だ

685 :マロン名無しさん :2006/12/17(日) 11:08:42 ID:???
ここまで死にまくりってことは逆にみんな大丈夫だよね?

686 :マロン名無しさん :2006/12/17(日) 12:00:27 ID:???
>>683
葉隠とは関係なく独自でその境地にたどり着いたんだよ、きっと

687 :マロン名無しさん :2006/12/17(日) 13:35:48 ID:???
このパーティ、ムサシがいなかったら普通に全滅しそう。

688 :マロン名無しさん :2006/12/17(日) 14:53:10 ID:???
>>678
言われてみれば確かに
じゃあきっと十兵衛の手汗のせいで滑ったんだな

689 :マロン名無しさん :2006/12/17(日) 16:25:49 ID:???
>>685
・死んだ瞬間は一度も出てきていない。
・「死んだ」とか「殺した」とは龍神は一度も断言していない。
このへんが生きてるって伏線なんじゃないかなぁ。

690 :マロン名無しさん :2006/12/18(月) 00:56:47 ID:???
十兵衛って死んでるのに死ぬのか?

691 :マロン名無しさん :2006/12/18(月) 00:58:49 ID:???
多分さやかは最後まで残るだろうから次に逝くのはムサシか……。
しかも知恵だし、ムサシの見せ場ですって予告してるようなもんだよな。

692 :マロン名無しさん :2006/12/18(月) 01:32:16 ID:???
この次が鬼丸との決戦と考えると、
確かにヤイバ以外役に立ちそうにないぞ。だから殺すのか。。。

693 :マロン名無しさん :2006/12/18(月) 05:49:14 ID:???
>>690
死ぬってか魂がぼひゅっと出て行くんじゃね?

694 :マロン名無しさん :2006/12/18(月) 07:23:39 ID:???
十兵衛は生き返ったんだから今は生きてるんじゃないだろうか
死んでるのは小次郎

つか小次郎がこの状況に加わってたら果てしなく場違いだった気がしてならない

695 :マロン名無しさん :2006/12/18(月) 10:34:38 ID:???
なんでも物干し竿で解決

696 :マロン名無しさん :2006/12/18(月) 11:49:29 ID:???
どう考えても、物干し竿じゃ勇気の谷でまとめてリタイアしか思い浮かばん…

697 :マロン名無しさん :2006/12/18(月) 16:16:26 ID:???
小次郎の場合、この試練に参加してない時点で、
作者から仲間はずれ認定されているような気がしてならない。

698 :マロン名無しさん :2006/12/18(月) 17:03:48 ID:???
ひょっとして作者はこの試練のアイディアが思い浮かんだ時点で
話に合わなそうな小次郎を排除したんじゃ・・・

699 :マロン名無しさん :2006/12/18(月) 17:30:59 ID:???
今までのギャグ展開からするとこの試練は緊張感ありまくり
龍神の玉はどんなにすごいのだろうと期待してしまう

700 :マロン名無しさん :2006/12/18(月) 21:00:41 ID:???
第115話 試練3 ― 知恵の回廊 ― の巻 1/4

「ちょっとー、スカートん中のぞかないでよね!」
「バーロー、暗くて見えねーよ、んなもん!!」
そんな呑気なやり取りも挟みつつ、刃たちは長いはしごを登り切った。
はしごは途中でかっくりと折れ曲がり、導かれた先は小さな岩場。
迎える龍神の声と共に、彼らの目の前の床が大きく口を開けた。

眼下に現れたのは広大な迷宮。―― これが第三の試練、 『知恵の回廊』。

龍神は語る。強大な力を使いこなすためには頭も必要である、と。
上等だ、カイロだかカイローだか知らないが簡単にクリアしてやる!
そう意気込んで階段を下った刃は、大きな鉄の扉を開いた。
途端、激しい風が迷路の中から流れ出してくる。

―― ほらほら、風を避けないと命の炎が消えてしまいますよ。

龍神の声に注意を促され、さやかは慌てて体を炎の盾にする。

―― フハハハ… この分じゃ先が思いやられますね…。
―― まあせいぜい無い知恵を絞ってください。

からかうような声音を聞きながら、三人は迷宮の中へと踏み入った。
道の中には風が流れ、壁に備えられた照明の炎がたなびいている。

701 :マロン名無しさん :2006/12/18(月) 21:01:20 ID:???
第115話 試練3 ― 知恵の回廊 ― の巻 2/4

―― おっと… 一つだけ忠告しておきましょう。
―― 道は道にあらず、壁は壁にあらず…。
―― 目に映るもの全てを信じては、この回廊は抜け出せません。

―― 大切なのは常識にとらわれないことですよ。

回廊に低く笑い声を響かせ、龍神からの忠告は終わった。
謎かけのような言葉の意味は何なのだろうか。
考えながら歩く刃の足下に突如パックリと落とし穴が開いた。
床に突き立てた雷神剣にすがり、危うく落下を回避する刃。
「なるほど、道は道にあらずか……」

ムサシいわく、風が流れてくるという事はその先に出口があるという事だ。
この推測に従い、刃たちは風の吹いてくる方へと歩を進めていった。
が、すぐに行き止まりに突き当たってしまう。
仕方なく引き返そうとしたところでムサシは危険を感じ、元来た道に石を転がした。
……激しすぎる罠たちが発動して彼らの退路はメッタメタのギッタギタに。
どうやら後戻りは危険なようだ。

702 :マロン名無しさん :2006/12/18(月) 21:02:25 ID:???
第115話 試練3 ― 知恵の回廊 ― の巻 3/4

しかし行き止まりではどうしようもない。風は確かに流れてくるのだが……。
刃は 「道は道にあらず」との龍神の言葉を思い返し、改めて壁を調べた。
すると行き止まりのように見えた通路の隅には、細い抜け道が隠れていたではないか。
しめたとばかりに先へ進む刃たちだったが、ムサシはある疑問を感じていた。

「さっきの仕掛け、なぜ通るときに作動しなかったのじゃ?
 罠とは普通、行く手を阻むものなのじゃが……」
「どーせ故障でもしてたんだろ?」

こうして刃たちは風の流れを頼りに迷宮を進み続けた。
しかし、もう二時間にもなる。行けども行けども出口は見つからない。
「あつっ!!」 さやかが不意に悲鳴を上げた。
溶けて短くなってしまった 『命の炎』が彼女の手に蝋を垂らしたのだ。
もう時間がない。

そんな彼らめがけ、某映画の第一作のごとく、巨大な岩が転がってきた。
この罠はかわすことができたものの、同時に彼らは自分たちの判断の誤りに気付かされる。
岩が転がってきた先には巨大な龍の彫刻。
これは岩石を吐き出すカラクリ仕掛けで、風を生じさせていたのもこの装置だったのだ。
風の正体が出口でないのなら、いったいどうやって出口を探せばいいのか。
それに道を後戻りすればあの激しい罠にさらされてしまう――。
そんな刃のぼやきを聞き、ムサシは最初に覚えた違和感を思い出した。

703 :マロン名無しさん :2006/12/18(月) 21:03:18 ID:???
第115話 試練3 ― 知恵の回廊 ― の巻 4/4

(そうじゃ… どうして戻ると罠が… どうして…)
(わしらを元の場所に戻したくないということか…!?)
(道は道にあらず… 壁は壁にあらず…)

  『 大切なのは常識にとらわれないことですよ 』

(もしや出口は… 出口にあらず!! )

ムサシの思考は光明をつかんだ。が、その瞬間、龍の彫刻が音を立てて崩れ始める。

「お、おのれ! 謎を解いたらさっそく迷路を崩す気か!」

―― そのとおり!

虚空へ叫んだムサシの声に、龍神が短く応じた。
ムサシは回廊の高い一角に取り残され、通路に落ちた刃たちと離れ離れになる。
のしかかる岩の固まりを支えて耐えながら、ムサシは必死に声を張り上げた。

「刃、よ――く聞けい!! こ、この迷路の… 出口…は…」

ムサシの足場が崩れる。

「ワシらが入ってきた入り口じゃ〜〜!!」

謎解きの答えを伝えると同時、崩落した床下の闇へムサシの体は転げ落ちた。

704 :マロン名無しさん :2006/12/18(月) 21:25:53 ID:???
ム、ムサシ〜〜〜〜〜!!!

705 :マロン名無しさん :2006/12/18(月) 21:33:06 ID:???
もしや龍神は… 龍神にあらず!!

706 :マロン名無しさん :2006/12/18(月) 22:33:36 ID:???
出口のない迷路の唯一の「出口」は入り口か…。
考えてみりゃ確かにそうだが納得できるようなできないような……。
じゃあ入った瞬間にすぐ出ればクリアだったのか?

707 :マロン名無しさん :2006/12/18(月) 22:47:11 ID:???
ついにムサシもか・・・
次はさやかの番だろうが刃に助けられそうな予感

708 :マロン名無しさん :2006/12/18(月) 23:03:43 ID:???
龍神性格悪りーな

709 :マロン名無しさん :2006/12/19(火) 01:33:58 ID:???
最後は龍神と戦って倒す→玉ゲットかな。で、その戦いの時にさやかが役に立つと。
龍神はしゃべり方からして美形キャラっぽい気がする。

710 :マロン名無しさん :2006/12/19(火) 02:53:35 ID:???
ナメック星人っぽかったら作者は神だ

711 :マロン名無しさん :2006/12/19(火) 03:48:12 ID:???
ねーよw
まあ、玉集める展開になった時は編集にでも言われたのかと思ったが

712 :667 :2006/12/19(火) 11:23:23 ID:???
まさか予想通りだったとは思いもしなかったが。
来週に言ったとおりの展開だったら神じゃね? 俺。


713 :マロン名無しさん :2006/12/19(火) 15:53:52 ID:???
武蔵ってすごいんだな

714 :マロン名無しさん :2006/12/19(火) 17:11:43 ID:???
>>712
なんか俺もその通りになりそうな気がするわ
この漫画ってギャグ以外はわりと王道を行くからな
来週の最後のコマで仲間集合してるのが目に浮かぶw

715 :マロン名無しさん :2006/12/19(火) 23:22:07 ID:???
龍神=小次郎

716 :マロン名無しさん :2006/12/19(火) 23:30:56 ID:???
>715
真のラスボスは小次郎だったのか

717 :マロン名無しさん :2006/12/20(水) 02:42:32 ID:???
しかしやっぱりさやかは最後になるんだな
今回死んだ順がそのままキャラの重要度みたいな感じかな

鳥<蛙<虎<ジュウベエ<ムサシ<さやか<刃

やっぱ違うな

718 :マロン名無しさん :2006/12/20(水) 10:11:11 ID:???
>>717
志村ー!ナマコ!ナマコ!!

719 :マロン名無しさん :2006/12/20(水) 12:10:21 ID:???
てっきりいないもんかと

720 :マロン名無しさん :2006/12/20(水) 13:15:11 ID:???
ナマコは空気化のスキルでも持ってるのか?
活躍するシーン以外ではまったく姿が見えない
まあ小さいから作者も絡ませにくいんだろうな


721 :マロン名無しさん :2006/12/20(水) 13:53:55 ID:???
そうか、ナマコがいたっけ
ということは次回はナマコが死ぬ話か

722 :マロン名無しさん :2006/12/20(水) 14:31:42 ID:???
反対側の見えない迷路
奥行きは5Kmくらいか

723 :マロン名無しさん :2006/12/20(水) 14:38:16 ID:???
普段ナマコはいったい何処にいるんだろうな

724 :マロン名無しさん :2006/12/20(水) 20:50:06 ID:???
第116話 試練4 ― 運命の綱 ― の巻 1/4

「ムサシ〜〜〜!!」
刃とさやかが叫ぶ目の前で、ムサシの姿は奈落の底へと消えていった。

―― フハハハ、感傷にひたってる場合じゃありませんよ…。

龍神の声が指摘するとおり、彼らに猶予はない。
早く 「出口」に戻らねば回廊の崩壊に巻き込まれてしまう。

―― 道順は簡単ですよ…。
―― 君たちの行く手を阻むワナが多ければ多いほど、
―― その道は出口へ導いてくれるのですからね。

襲いかかる機械仕掛けの罠を切り抜けながら、二人は必死で駆けた。
やがて、ムサシが命懸けで伝えた出口―― 最初の入り口が見えてくる。
刃らは階段を駆け上がり、今にも閉まりそうな天井をかわして迷宮を抜けた。
が、その刹那、さやかの手から 『命の炎』が滑り落ちてしまう。
剣をねじ込み床を止めたものの、落ちた蝋燭はその下に取り残されて拾うに拾えない。
そのとき、さやかの胸元から一つの声が聞こえてきた。

「フッフッフッ、どうやらオラの出番ズラな…」

伏兵再び。ぴょこんと飛び出したのはナマコ男だ。
彼は小さな体を活かして床の隙間へともぐり、『命の炎』をくわえて外に出た。
「やるじゃねーか、ナマコ男!!」
ナマコ男のくわえた蝋燭を持ち上げ、刃は喜びの声をかけた。

「おう!」

そう返事をした瞬間、口を離してしまったナマコ男の体は床の穴へと落下する。
彼が短い驚きの声をあげる間に、床は雷神剣を押しのけ固く閉じてしまった。

725 :マロン名無しさん :2006/12/20(水) 20:51:18 ID:???
第116話 試練4 ― 運命の綱 ― の巻 2/4

暗闇の中に残された刃とさやか。龍神の笑い声がその耳に届く。

―― とうとう残るは二人となりましたね。
―― いや、二人も残ったと言っておきましょう…。

そして刃たちの前には上へと続く階段が現れた。

―― さあて、今度はいったい誰が犠牲になるのでしょうかねえ…。

龍神のその言葉に、今までの悲劇がいやがおうにも思い出される。
二人が思わず前進を躊躇すると、それを察したかのように龍神は下り階段を用意した。
これを降りれば富士のふもとまで無事に帰ることができるという。
「な、なに言ってんのよ!? 今さら戻るわけないでしょ!?」
やめるなら今と促す龍神に、さやかはすぐさま言い返す。
「さやか…」 そのとき、うつむいて黙っていた刃が口を開いた。

「戻ろっか…」

目を丸くするさやかに対し、このままでは全滅だからと刃は言葉を続ける。
「バカ〜〜〜!! なに言ってんのよ〜〜!!」
そんな弱気な刃をさやかは一喝した。
こんなところでやめていいの!?
みんな頑張ってきたのに私たちだけ逃げていいの!?
猛然とたたみかける彼女の抗議を、刃はうるさいと叫んで遮った。

「オレはおめえを!! 死なせたくねーんだよ!!」

726 :マロン名無しさん :2006/12/20(水) 20:54:16 ID:???
第116話 試練4 ― 運命の綱 ― の巻 3/4

しばしの沈黙。それから、さやかはつぶやくように声を発した。

「そ、そんなの… ずるいよ… そんなのカッコわるいよ………」

「そんなの刃じゃない… そんな刃……」

「大きらいよ〜〜っ!!」

涙を浮かべてさやかは叫んだ。
そのままわんわんと泣き出してしまった彼女に、近付いた刃は真顔で聞く。
「おめえ、もしかして… オレにホレてんじゃねーのか?」
さやかが顔を赤くして慌てるのを見ると、刃は途端にからかいの表情を浮かべた。

「しゃーねえなっ!! 地獄の果てまで行くとすっか!」

そう言って気負わぬ顔をさやかに向け、刃は上りの階段に跳び乗るのだった。

こうして進み始めた二人の前に、四つ目の試練がその姿を現す。
暗い虚空からぶらさがった二本のロープ―― 『運命の綱』。
一本は次の試練へと続く道、もう一本はつかめば奈落の底へと落ちる偽物だ。
優れた剣士は運をも味方につけるという。好運をつかめねば先へは進めない。
しばしの逡巡のあと、さやかは心を決めた。
まだどちらを選ぶか悩んでいる刃に 『命の炎』を手渡す。

彼女は足場を蹴りロープの一本へと飛びついた。

727 :マロン名無しさん :2006/12/20(水) 20:55:31 ID:???
第116話 試練4 ― 運命の綱 ― の巻 4/4

しかしその綱に手応えはなく、無情にもさやかの体は闇へと落ちかける。
刃がとっさに雷神剣を差し伸べ、その柄をつかむことで彼女はどうにか墜落を免れた。

―― フハハハハ、そんなにうまくはいきませんよ。
―― けど、これで本物がどっちかわかったわけだ。その少女のおかげでね。

刃は片手で階段のはしにつかまり、もう片手で雷神剣を支えている。
さやかに柄を差し出すため、刃が握ったのは鋭い刀身だった。
当然ながら剣は彼の皮膚を切り裂き、肉に食い込んで血をしたたらせる。

「刃……? 手が……」 「うるせー、黙ってろ!!」
さやかはひたいに血しぶきを感じて心配の声を漏らすが、
刃はそれには構わず彼女の体を引き上げようとした。
だが、つかんでいるのが刀身では力も入らず、ただいたずらに傷を深くするばかりだ。

真っ赤な血がどくどくと流れ雷神剣を伝い落ちる。
さやかは苦悶に歪む刃の顔を見つめた。

「刃、ごめんね…」

涙と小さな微笑み。

「いっしょに行けなくて…」

少女は剣を手放した。

728 :マロン名無しさん :2006/12/20(水) 21:03:22 ID:???
えっ、マジ?

729 :マロン名無しさん :2006/12/20(水) 21:04:20 ID:???
さやかーーーーー!!!

730 :マロン名無しさん :2006/12/20(水) 22:39:16 ID:???
そして誰もいなくなった

731 :マロン名無しさん :2006/12/20(水) 22:41:20 ID:???
間抜けなナマコ
さやかシボンヌでさらに忘れ去られる

732 :マロン名無しさん :2006/12/20(水) 23:37:32 ID:???
さやかも死ぬのかなぁと思ってはいたが、正直今回は涙腺に来た・・・

733 :マロン名無しさん :2006/12/20(水) 23:53:15 ID:???
これは本当にヤイバかオイ

734 :マロン名無しさん :2006/12/21(木) 00:35:51 ID:???
次回竜の神様が出てきて、みんな生き返るから心配無用だな

735 :マロン名無しさん :2006/12/21(木) 00:54:32 ID:???
ナマコが微妙に気の毒なんだが
今まで全く出番なくて、やっと出たと思ったら即死亡
しかも、さやか死亡の影に隠れてしまった

736 :マロン名無しさん :2006/12/21(木) 01:22:34 ID:???
>>735
その点に関してはカゲトラの方が気の毒のような気がする。
ナマコはあえて姿を出さないで、忘れた頃に意外な活躍をするというおいしいポジション。
しかしカゲトラは・・・・・。

737 :マロン名無しさん :2006/12/21(木) 09:04:05 ID:???
ううっ、さやかあああーー

738 :マロン名無しさん :2006/12/21(木) 10:28:22 ID:???
さやかー!!

739 :マロン名無しさん :2006/12/21(木) 11:18:50 ID:???
扉絵でナマコしか出てこなかったので油断した

740 :マロン名無しさん :2006/12/21(木) 17:30:09 ID:???
さやか…

741 :マロン名無しさん :2006/12/21(木) 18:14:01 ID:???
さやかがフツウにカワイイ。大阪城のお前はどこに行ったんだ!

742 :マロン名無しさん :2006/12/22(金) 00:35:11 ID:???
さやかって地味だけどいいヒロインだよなと思った
「大嫌いよー」のところも最後のシーンも
変に理屈っぽくないから素直に感動できるのかな

743 :マロン名無しさん :2006/12/22(金) 14:09:32 ID:???
あったら嫌な次回の展開。

悲しみに暮れながらも龍神の玉を見つけた刃の前に、
さやか達を生け贄にして復活したと言う龍神が立ちふさがる。
そして、魂が消滅して抜け殻となった7つの体に、それぞれ7つの玉が入り込み、
見た目は仲間達そのままの状態で刃に襲いかかる。

さやかの姿を奪った当たり玉が、自分の思った通り、刃はここまで来れた。
龍神の生け贄となって、龍神の玉に操られるのに相応しいサムライだと笑って以下次号。

744 :マロン名無しさん :2006/12/22(金) 18:24:10 ID:???
むしろ仲間の魂が玉に宿るんじゃないか?

745 :マロン名無しさん :2006/12/22(金) 20:13:09 ID:???
>>743
うわ、そんな鬱展開を極めるYAIBAは嫌だ…
しかしここまでシリアスをやってしまうとギャグに戻れるかどうか不安ではあるな

746 :マロン名無しさん :2006/12/22(金) 20:52:36 ID:???
ギャグに戻すには龍神の玉編が終わるまで無理じゃないか?
ただこのまま鬼丸倒しておわりそうだな

747 :マロン名無しさん :2006/12/22(金) 20:55:50 ID:???
このままじゃ鬼丸の前に龍神倒したいだろけど

748 :マロン名無しさん :2006/12/22(金) 21:10:31 ID:???
第117話 試練5 ― 心の岐路 ― の巻 1/4

「さっ…」

刃が声を上げる。

「さやか〜〜!!」

愕然として見下ろすその視線の先で、
さやかの体は木の葉のように暗闇へと舞い落ちていった。
あとに残ったのは冷たい静寂だけ。

刃はゆっくりと足場の上へよじ登った。

( く、くそォ! オレは… オレは…さやか一人…)
( 助けられねーのか!?)

( さやか一人!!)

「くっ… くっそぉおおおお!!」

やり場のない怒りが咆吼となってほとばしる。
そんな彼の目の前で平然と燃えさかる 『命の炎』。
こんなものを守るために仲間たちは犠牲となっていった。

749 :マロン名無しさん :2006/12/22(金) 21:11:42 ID:???
第117話 試練5 ― 心の岐路 ― の巻 2/4

刃は悔しさに駆られ、つかみ上げた蝋燭を放り投げようとした。

 『 そんな刃…… 大きらいよ〜〜〜!! 』

瞬間、さやかの言葉が脳裏をよぎる。

 『 ゆけぃ、刃っ!! 』

思い出されるムサシの顔。

 『 龍神の玉を手に入れろ!! 』

そして自分を進ませてくれた仲間たちの思い。

「ケッ… わかったよ………」
刃は自嘲するように笑みを浮かべた。
「行きゃー いーんだろ!! 行きゃー!!」
やりきれぬ思いを抱えて声を張り上げ、刃は 『運命の綱』を登る。
上へ上へと進む刃の耳に、龍神の笑い声が響いてきた。

―― どうですか? 仲間の屍を乗り越えて前に進む気分は?
―― それもあとわずか…。もうすぐ龍神の玉が手に入りますよ…。

しかし刃の頭にあるのは龍神の玉のことではない。
ただ考えるのは、仲間の命を奪った許しがたい神を斬ること―― それだけだ。

750 :マロン名無しさん :2006/12/22(金) 21:14:05 ID:???
第117話 試練5 ― 心の岐路 ― の巻 3/4

刃は綱を登りきり、その先の螺旋階段を進んだ。
すると頭上に現れたのは巨大な門扉。
彼が龍神の声に従って 『命の炎』を投げ捨てると、地の底から溶岩が湧きあがってきた。
天井の扉が崩れ、蝋燭の炎に彩られた巨大な空間が目の前に広がる。
溶岩に浮かぶ足場の上で雷神剣を構え、刃は憎き敵の姿を探した。
「ヤロォ、どこだ!? たたっ斬ってやっから出てきやがれ!!」
するとその声に応じるよう、彼の背後から笑い声が聞こえてきた。

―― フハハハハハハ… やっとお会いできましたね……。

幽霊のように浮かび上がるのは、三日月を戴いた甲冑と陣羽織とをまとった男の姿。
長い白ひげをたくわえているところからして年の頃は老年だろうか。
龍神は殺気立つ刃を前にしても動じず、鷹揚な仕草で指し示した。
台座に乗る 『龍』の一文字が刻まれた玉を。

凄まじい熱と火花を放ち、千年の眠りから目覚めんとしている龍神の玉。
使いこなせるのは真のサムライと呼べる者だけだ。
これを用いれば悪を滅することも正義を無力にすることもできる。
そう、鬼丸を倒すことも――。

751 :マロン名無しさん :2006/12/22(金) 21:14:53 ID:???
第117話 試練5 ― 心の岐路 ― の巻 4/4

だが今はまだ渡せないと龍神が告げる。
そして玉とは反対方向の中空に、大きな鉄の檻が照らし出された。
なんとその中には、今まで消えていった仲間たちの姿があるではないか。

「刃〜〜〜!!!」
庄之介、ゲロ左エ門、カゲトラ、十兵衛、ムサシ、ナマコ男、さやか。
全員の無事な姿を見て刃は顔をほころばせる。
そのとき龍神が非情な事実を告げた。

「さあ、最後の試練!!」

真のサムライには強い心が必要である。一時の感情に流されない鋼の心が。
その龍神の言葉と共に、溶岩の中から二本の道が隆起する。
それぞれが向かう先は龍神の玉、そして仲間たちの捕らえられた檻。

道は二つに一つ。
玉を選べば仲間は炎の中に。仲間を選べば玉は粉微塵に砕け散る。

「果たして君に……仲間を捨てて玉を取るほどの強い心がありますかな?」
「き、きたねーぞ! てめえ〜〜!!」

怒りを込めてにらむ刃に、龍神は傲然と問うた。

「さあ選びなさい!! 仲間か!? 玉か!?」

752 :マロン名無しさん :2006/12/22(金) 21:30:15 ID:???
やっぱこういう展開か
刃は仲間取るだろうけどそしたら玉はどうなるんかな
試験でした、とか言ってくれるんだろうか

753 :マロン名無しさん :2006/12/22(金) 22:08:50 ID:???
ありがちな「最後の選択」だな
こうなるのはわかってはいたが、みんな生きてて良かった

754 :マロン名無しさん :2006/12/23(土) 00:07:29 ID:???
>>752
実は最初から龍神の玉なんて無かったんだ!
それより仲間を思う気持ちこそが(ry
というベタな話かも

755 :マロン名無しさん :2006/12/23(土) 01:04:09 ID:???
ttp://www.city.kasukabe.lg.jp/public/info01.nsf/3981f315f2a097f249257060001e0d0d/a6b268bd9d59539f4925716c000f525d?OpenDocument

756 :マロン名無しさん :2006/12/23(土) 02:05:27 ID:???
>>754
玉探しまるごと無意味になりかねんなその展開w

757 :マロン名無しさん :2006/12/23(土) 05:27:53 ID:???
ヤイバのアニメBGMを久しぶりに聞いていてふと思いこのスレ発見。あったのね。
この作品かぐや編で終わってたら名作だったと思った作品。違ったドラゴンボールみたい。
違うのは強さがいったりきたりみたいな。龍神剣と覇王剣は結局どっちが強かったんだろ。覇王剣飛べないし。


758 :マロン名無しさん :2006/12/23(土) 05:46:25 ID:???
>>757
未来からようこそ
ここは少々特殊なスレなので↓の1〜で詳しい説明を読むといい

連載中スレの楽屋裏 第21幕
http://comic6.2ch.net/test/read.cgi/csaloon/1165810149/l50

759 :マロン名無しさん :2006/12/23(土) 08:10:26 ID:???
あまりに仲間が死にすぎていたから逆に生きていると思っていたが
本当に助かっててよかった
けど龍神の玉はどうするんだ?

760 :マロン名無しさん :2006/12/23(土) 20:36:37 ID:???
皆が生きてたってことは龍神は意外とイイ奴なのかも
仲間を選んでも玉もらえるんじゃないか

761 :マロン名無しさん :2006/12/24(日) 00:52:44 ID:???
あのさやかたちが幻影でないとどうして言えようか
刃が仲間選んで駆け寄った瞬間姿は掻き消え、龍神の高笑いと共に玉も砕け散り・・・

762 :マロン名無しさん :2006/12/24(日) 01:50:26 ID:???
仲間を選んだら龍神の玉は手に入らないけど
その優しさに免じて仲間と協力して集めた七つの玉はもらえるとか
……でもこれじゃ鬼丸に勝てそうにないな

763 :マロン名無しさん :2006/12/24(日) 02:56:13 ID:???
どうせあれだろ。竜神の玉を選んだら、それこそ真の勇者とか言われて、
仲間も助けてくれるんだろ。

竜神はみんな生かしてるし、殺生は嫌いなんだよ。

764 :マロン名無しさん :2006/12/24(日) 03:36:10 ID:???
>>763

>竜神はみんな生かしてるし、殺生は嫌いなんだよ。

龍神の玉を使うと、誰も殺せなくなってしまう、とか。



765 :マロン名無しさん :2006/12/24(日) 15:09:58 ID:???
>>762
でも正直七つの玉も入れ替える手間を除けばかなり使えると思うけどなあ

766 :マロン名無しさん :2006/12/24(日) 16:09:07 ID:???
というか龍神の玉って空を飛べるようになるだけじゃないの?
もしそうなら七つの玉のほうがよっぽど使えるんだが

767 :マロン名無しさん :2006/12/24(日) 16:43:32 ID:???
単なる空飛ぶ玉のくせにあんなにバチバチしてるのかよ…
もう天下を取れる玉に設定変えちゃったんじゃないのか? 作者が

768 :マロン名無しさん :2006/12/24(日) 16:51:04 ID:???
玉はやれんがワシが力を貸してやろう
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
あの鬼丸の技はまさか…
知っているのか龍神

769 :マロン名無しさん :2006/12/24(日) 20:48:10 ID:???
第118話 正義の心をもつ侍 の巻 1/3

仲間の命を取るか、龍神の玉を取るかの二択を迫られた刃。
「バーロー、仲間を見捨てられっかよ!?」
当然のことながら刃は、そう言って龍神に食ってかかる。
だが龍神は手厳しく言葉を返した。

「ほほう。では、たった数人の仲間を助けるために…
 悪に苦しむ多くの人々を見捨ててしまうというわけですか!?」

そう、彼らは鬼丸という悪を倒すためにここまでやってきた。
そのことは刃もよくよく理解している。
弱気になったゲロ左エ門がつい刃に助けを求めかけるが、
ムサシはその口を塞いで刃に龍神の玉を取れと命じた。
十兵衛も、さやかも、自分たちのことなど構うなと強く訴えた。

「刃〜〜!! 私たちのぶんまで戦って〜〜〜!!」

仲間たちの声を聞きながら刃は思い悩む。
だが龍神はいつまでも待ってはくれない。

「悪いな、みんな…」

とうとう心を決め、刃は心の岐路から踏み出した。

770 :マロン名無しさん :2006/12/24(日) 20:49:15 ID:???
第118話 正義の心をもつ侍 の巻 2/3

「悪いけど……
 龍神の玉はあきらめてくれ…」

仲間への道を選び、顔を上げた刃はにこりと笑っていた。

「ごめんな!」

仲間たちは顔に複雑な心境をにじませ言葉を失った。
では苦しんでいる人々はどうなるのか、悪を野放しにする気かと龍神が聞く。
刃は迷うことなく答えた。

「玉の力を借りなくても、みんなの力でここまで来れたんだ!!
 龍神の玉なんかなくったって、仲間さえいりゃ〜〜!!
 鬼丸ぐれえ倒してみせらぁ〜〜!!」

―― ボ ン !!

刃が啖呵を切ると、彼らが求め続けてきた龍神の玉は粉々に砕け散った。
少しだけ未練の色をのぞかせつつ、刃はその光景から目を逸らす。

すると龍神は、おかしくてたまらないといった風に笑い始めた。
笑い声を響かせる龍神に対し、刃は鬼丸を倒す前に斬ってやると憤然のていだ。
しかしそのとき、さやかの目が雷神剣の変化を捉えた。
空っぽであったはずの穴に、いつの間にか一つの玉がはめ込まれている。
そして玉の中には 『 龍 』の一文字が――。

771 :マロン名無しさん :2006/12/24(日) 20:50:12 ID:???
第118話 正義の心をもつ侍 の巻 3/3

呆気に取られる刃に龍神は語った。
龍神の玉がいかに強力であっても、使い方を誤ればただの殺戮の道具。
使い手に心がなければ、いつか悪に没してしまうだろう。

「だが君には心がある。人を思いやる正義の心がね」

そう言って龍神は刃を認める。

「千年待った甲斐がありました。君こそ、龍神の玉にふさわしい侍です」

ついに 『龍神の玉』を手に入れた刃は、仲間たちと共に歓声を上げた。
しかし喜んでいるそばから周囲の壁が崩れ始める。
力の源である玉が刃の手に移り、龍神の砦はその役目を終えたのだ。
龍神の計らいによりムサシたちは富士の外へと安全に送り出された。
龍神は残された刃に、玉の力を使って脱出するよう促す。

刃はその前に尋ねた。自分がもし玉を選んでいたらどうなったのか、と。
龍神は笑う。そのときは仲間もろとも灰になっていただろう。

「正義の心を持った侍にしか… あの女 は倒せませんからね」

「あの女? 鬼丸は男だぜ?」
龍神のトンチンカンな発言に刃は首をひねるが、そうこうする間にも地鳴りが激しさを増す。
火口の外では、噴火の兆候を察した鬼丸が城を富士から浮上させていた。
遠ざかる山を見下ろしながら、目的を果たせなかった刃を思い嘲笑を浮かべる鬼丸。

刃は噴煙の中、龍神の玉の力を解放しようとしていた。
玉から噴き出す猛烈なパワー。
強く吼える刃のひたいに、龍神の兜のごとく三日月型の光が浮かび上がった。

772 :マロン名無しさん :2006/12/24(日) 21:09:54 ID:???
おおお、刃かっけー

…しかしたかが空を飛ぶだけなのにえらく迫力あるな龍神の玉

773 :マロン名無しさん :2006/12/24(日) 21:20:21 ID:???
空を飛べるってのは単なる伝説だからな
本当はもっとすごいんだろう

774 :マロン名無しさん :2006/12/24(日) 21:24:05 ID:???
女が出てくるの?

775 :マロン名無しさん :2006/12/24(日) 21:24:52 ID:???
空中に浮けるだけだったら大した事無いが、
空中を高速移動できて、方向転換も自由自在だったら、それだけで戦闘がかなり有利になるね。

776 :マロン名無しさん :2006/12/24(日) 21:32:37 ID:???
女ねえ・・
そうか龍神の玉って対鬼丸用にあるってわけじゃないし対応する敵
つまり新たなる強敵か。

777 :マロン名無しさん :2006/12/24(日) 21:37:32 ID:???
まあ予想の範囲の展開だな、と思って読んでたら
…え!? 女!?
とっさに鬼丸の姉貴を思い出したのは俺だけか

778 :マロン名無しさん :2006/12/24(日) 21:49:09 ID:???
鬼丸のかませ犬フラグキターー

779 :マロン名無しさん :2006/12/24(日) 21:49:28 ID:???
風神に対する雷神。
という事は、龍神に対するのは‥‥虎神だな!


虎柄の水着っぽい服を着た、空飛べる女が次の相手か。

780 :マロン名無しさん :2006/12/24(日) 21:50:01 ID:???
もしや鬼丸は・・・男にあらず!!

781 :マロン名無しさん :2006/12/24(日) 22:25:51 ID:???
鬼になったときに人間の楽しみの一つを捨てたわけか

782 :マロン名無しさん :2006/12/24(日) 23:54:05 ID:???
新シリーズの伏線キター

783 :マロン名無しさん :2006/12/25(月) 00:10:22 ID:???
しかし女の敵なんて想像できないぞ。
唯一の女キャラのさやかが敵になるわけないしな。

784 :マロン名無しさん :2006/12/25(月) 00:36:26 ID:???
女の新ボスなんてあまり期待できそうにないな
漫画に出てくる女の敵キャラって、だいたいが誰かに恋したりしてて文字通り女々しい
かといってまったく女性を感じさせない悪役なら女にする必要がない
どっちに転んでもつまんねーってこった

785 :マロン名無しさん :2006/12/25(月) 01:50:34 ID:???
みんな忘れてやしないか。
元々龍神の玉の情報は誰から聞いたのか。
つまり、あの女というのは……さやかのばあちゃんなんだよ!

786 :マロン名無しさん :2006/12/25(月) 03:42:44 ID:???
龍神の嫁さんだろ…常識的に考えて

787 :マロン名無しさん :2006/12/25(月) 11:39:51 ID:???
龍神や鬼丸より強いのか、その女
で、誰?

788 :マロン名無しさん :2006/12/25(月) 11:47:37 ID:???
タケちゃん女の子だったの?

789 :マロン名無しさん :2006/12/25(月) 14:17:42 ID:???
>>779
どう見てもラムちゃんです
本当に(ry

790 :マロン名無しさん :2006/12/25(月) 20:38:41 ID:???
>>787
龍神のオカン

791 :マロン名無しさん :2006/12/26(火) 01:31:31 ID:???
>>779
これが本当の龍虎相まみえるじゃな

792 :マロン名無しさん :2006/12/26(火) 02:05:49 ID:???
ドロンジョ様みたいなおねいさんがいいな
…とか期待させといてバアさんだったらどうしよう。

793 :マロン名無しさん :2006/12/26(火) 02:34:10 ID:???
しかし、試練に突入した頃は打ち切り展開かとも思えていたのに、
実際、本来なら後は鬼丸との決着を付けるだけって状態なのに、
龍神の「あの女」発言一つでそんな気が吹っ飛んでしまった。

龍神、実は釣り師だろ。

794 :マロン名無しさん :2006/12/26(火) 02:51:52 ID:???
むしろ終わっちゃいそうだから引き延ばしにかかった感じだな
無理に続けてつまんなくならないか心配

鬼丸倒してから新敵(女?)登場になるんだろうか
だとしたら登場はだいぶ先かな

795 :マロン名無しさん :2006/12/26(火) 11:02:18 ID:???
いやいやこれは共闘フラグですよ

796 :マロン名無しさん :2006/12/26(火) 14:33:45 ID:???
龍神は鬼丸なんて眼中に無いんだな

797 :マロン名無しさん :2006/12/26(火) 16:26:34 ID:???
あのシルエットからすると、龍神の玉を使うと鎧が
出てくるのかね。で、光速の剣を繰り出すとか

798 :マロン名無しさん :2006/12/26(火) 19:06:31 ID:???
それっぽいな<鎧
なんかダサく感じるので剣一本で戦ってほしかったが

799 :マロン名無しさん :2006/12/26(火) 20:58:24 ID:???
第119話 蘇る! “ 龍神の玉 ” の巻 1/3

富士の火口でついに龍神の玉を手に入れた刃。
しかし鬼丸たちが浮遊城から見下ろし、さやかたちが山腹から見上げる目の前で、
とうとう富士山は噴火を始めてしまった。

「フン! 奴もこれまでか…」
噴火に飲まれ命を落としたであろう刃に嘲りの言葉を吐き、鬼丸は背を向ける。
そのとき、黒鬼から報告を受けたクモ男が頓狂な声を上げた。
「なんやて〜〜〜? 噴煙の中に人影やとぉ?」

「どけぃ!!」
鬼丸はコクピットの黒鬼を乱暴に押しのけ窓から外を覗いた。
火口からもうもうと立ちのぼる黒煙。
その中に刃はいた。
両の手で剣を握り、空中に浮かんで。

剣がいつのまにか形状を変えていることに気付き刃は驚く。
どこからともなく響いてきた龍神の声が彼に説明した。
雷神剣は七つの力を十二分に発揮できる姿に変化したのだ。
七つの力とは、火、水、大、氷、闇、金、そして空を飛べる龍の力。
ただし今までの玉よりも、その威力は数十倍に跳ね上がるという。

800 :マロン名無しさん :2006/12/26(火) 21:00:51 ID:???
第119話 蘇る! “ 龍神の玉 ” の巻 2/3

体の感ずるままに動けと龍神は教える。
鬼丸城から一斉に放たれた砲撃に対し、刃は静かに剣を掲げた。
すると巨大な円形のバリヤーが現れ城の攻撃をすべて防いだではないか。

ならば攻撃はどうかと刃が 『火』の力を試してみると、
激しい炎の玉は鬼丸城の一部を破壊した上、近くの山を打ち砕いた。
凄まじい威力を目の当たりにし、刃は龍神の玉の強さと恐ろしさとを思い知る。

そんな刃の前に、彼の宿敵が姿を現した。

「嬉しいぞ、鉄 刃…… それでこそ我が相手にふさわしい…」

風神剣を携えた鬼丸。城から出てきた彼は不敵に笑いながら言った。
刃もまた笑みを返して告げる。

「今日こそ決着つけてやるぜ… 鬼丸よー!!」

鬼丸は城の屋根を蹴った。鎧に内蔵されたジェットエンジンで宙を舞う鬼丸。
放たれた風神破を刃はあっさりと切り裂くが、
その流れ弾は富士の方へと向かい、さやかやムサシたちをかすめてしまった。

801 :マロン名無しさん :2006/12/26(火) 21:03:30 ID:???
第119話 蘇る! “ 龍神の玉 ” の巻 3/3

ここで戦っては仲間が危険であると察し、刃はあることを決めた。
鬼丸にあっかんべーをして挑発するや、彼は剣を逆手に握って一目散に飛び始めた。
逃がしてなるかと追いかける鬼丸。刃の計画通りだ。
(よーし、こいこいこい!)

(地獄の果てまで… ついてきやがれ!)



そのころ、月の裏側で――。

クレーターの中に都市があった。そこに並ぶのは竹筒を模した建造物たちだ。
とある一室に天蓋のついた豪奢なベッドが置かれていた。
寝台を覆う薄いカーテン。
長い髪をした華奢なシルエットが透けて見える。

「ふあああ…」

影はベッドの上で身を起こすと、大きなあくびを漏らした。
寝台の近くには、肩章のついた燕尾服をまとう白ウサギが参じていた。
ウサギは影に向かって恭しく声をかけた。

「お目覚めですか…  かぐや様… 」

802 :マロン名無しさん :2006/12/26(火) 21:26:48 ID:???
かかかぐや様だとぉぉぅ!?!(*゜∀゜)=3

803 :マロン名無しさん :2006/12/26(火) 21:28:54 ID:???
かぐやとは……
いろいろと予想外だ
龍神とどんな因縁があるんだろう

804 :マロン名無しさん :2006/12/26(火) 22:13:28 ID:???
こ、この影は・・・! 美女を期待していいのか!?

805 :マロン名無しさん :2006/12/26(火) 22:17:23 ID:???
龍神は千年待ったと先週にあった。千年と言えば平安時代。
平安時代と云えば、竹取物語ではないだらうか。
そう、龍神とは竹取の翁のことなのぢや。
龍神の玉とはかぐや姫を我が手にしようと挑んだ愚かもの達の持つてきた宝物の1つに違うまい。


806 :マロン名無しさん :2006/12/26(火) 23:00:28 ID:???
それだと龍神がかぐやを倒そうとする理由が分からないな

807 :マロン名無しさん :2006/12/26(火) 23:36:51 ID:???
最後に出てきた奴、なんか悪そうな顔したウサギだな
おとぎ話のかぐや姫がこのウサギに操られ悪になってしまった設定と予想

808 :マロン名無しさん :2006/12/27(水) 01:30:01 ID:???
鬼丸との戦いの後に新しい敵かと思ったらこのタイミングで出てくるのか・・・
三つ巴になるのか、刃と鬼丸が手を組むのか、どっちだろう

809 :マロン名無しさん :2006/12/27(水) 01:46:37 ID:???
言ってはいけないのかもしれんが・・・

新しい剣ダセェーー!!!
なんだこのバットメェンが持ってそうなデザインは

810 :マロン名無しさん :2006/12/27(水) 02:37:02 ID:???
大幅パワーアップキターと思ったら新敵(龍神によると)もキター

811 :マロン名無しさん :2006/12/27(水) 02:59:57 ID:???
鬼丸は十倍になった闇で瞬殺してさっさと次の敵へってことか

812 :マロン名無しさん :2006/12/27(水) 03:16:19 ID:???
>>811

あわれ鬼丸・・・



813 :マロン名無しさん :2006/12/27(水) 12:56:24 ID:???
>>811
何が十倍になるんだろう。
吸い込む力なのか中の河童の力なのか絶望するスピードなのか。

814 :マロン名無しさん :2006/12/27(水) 18:50:50 ID:???
>>809
ウソ、かっこいいと思ったの俺だけ?

815 :マロン名無しさん :2006/12/27(水) 21:40:53 ID:???
俺もカッコイイと思ったけどな

816 :マロン名無しさん :2006/12/28(木) 00:03:47 ID:???
この後、龍神と共にかぐやを封印した燕神、石神、樹神、鼠神の玉を捜す旅が始まる。

817 :マロン名無しさん :2006/12/28(木) 10:01:24 ID:???
鬼丸、普通に飛んでるんですけど……。

818 :マロン名無しさん :2006/12/28(木) 13:58:06 ID:???
排気する剣なんてはじめて見た。武器というより
兵器という感じ

819 :マロン名無しさん :2006/12/28(木) 19:12:39 ID:???
>818
ああ、それ思った。プシューて。中はどんな仕組みなんだ。

820 :マロン名無しさん :2006/12/28(木) 19:53:01 ID:???
金棒博士の発明品だよ、きっと。

821 :マロン名無しさん :2006/12/28(木) 21:00:25 ID:???
第120話 龍神パワーでまっしぐら の巻 1/3

「エンジン良好!!」 「出力120%!!」 「目的地、地球!!」

月の裏側では着々と事態が進行していた。
仰々しい宇宙船を操作するのは、平安時代の狩衣風の制服とサングラスを身に付けたウサギたち。
「かぐや様… 発信準備、整いました!!」
燕尾服の白ウサギが、高座に位置する主君に報告をたてまつる。

「よろしい… わらわが復活したとなれば、あの龍神も蘇っておるはず…」

その豊かで たおやかな肢体の持ち主は、部下に対して簡潔な命令を下した。

「ぬかるでないぞ!!」

月の一部が三日月状に切り出される。
それこそが地球へと向かう巨大な宇宙船の正体であった。
月の舟は巨大なエンジンの力で旋回する。青い惑星へと向かって――。


一方の地球。刃は龍神の玉の力でひたすらに飛び続けていた。
鬼丸と戦うには周囲に危険の及ばないような場所でなくてはならない。
どこかひとけのない場所はと探す刃の前に広い海原が見えてきた。
しめたと刃は洋上でブレーキをかけ、追ってきた鬼丸と向かい合う。

822 :マロン名無しさん :2006/12/28(木) 21:03:15 ID:???
第120話 龍神パワーでまっしぐら の巻 2/3

「フン、どこへ行くかと思えば! 海を死に場所に選んだか…」
「ああ! おめえの墓場にしちゃー上等すぎるけどな!!」

刃はさっそく 『水』の力を使い、海水を操って鬼丸の視界をふさいだ。
そこにすかさず 『火』の玉の炎を放ったが、
鬼丸はこれをあっさりとかわし逆に刃を急襲する。

激しく斬り結ぶ両者。
刃はもう一度 『水』の玉を使い、またも鬼丸の動きを封じようとした。
また同じ手かとせせら笑う鬼丸。しかし今度の攻撃はひと味違った。

水流が鬼丸を囲んだところで 『氷』の力を発動、凍った海水により鬼丸を閉じこめる。
再び放たれた猛火。逃れられぬかに見えた鬼丸は、風神剣を操って紙一重で回避した。
宿敵のしぶとさに刃は舌を巻くが、鬼丸もまた龍神の玉の天下を取りうる力を肌で感じていた。

戦いはなおも続く。鬼丸は刃めがけて無数の風神破を放った。
襲いかかる攻撃を次々と切り払う刃だが、その背後には一隻の巨大タンカーが通りがかっていた。
防ぎそこねた一撃がタンカーに向かって飛んでいく。刃は慌てて回り込み、その流れ弾を叩き落とす。
これによって鬼丸に気付かれてしまった。彼が他者の安全を考えながら戦っていると。

823 :マロン名無しさん :2006/12/28(木) 21:04:47 ID:???
第120話 龍神パワーでまっしぐら の巻 3/3

鬼丸はすかさず竜巻斬りの構えに入った。
剣をかざす方向は刃、そして彼の背後のタンカーだ。
大地をもえぐりとる強力な風が渦を巻き始める。

「どうする、鉄 刃!! タンカーがいては かわせまい!!」
「ケッ、んなもん!! 受けて立ってやら――!!」

襲いかかるであろう絶大な威力を予期しながらも、刃は剣を構え、真正面から竜巻に向かい合った。


その頃、月の宇宙船は青い惑星の間近にまで迫っていた。
次第に大きくなるその姿を見ながら、燕尾服の白ウサギは感想を口に出す。
「相変わらず美しい星でございますな… 人間どもの地球は」

その言葉を玉座の影が笑った。
首もとのタイ、ウサギの耳がついたヘアバンド。
そして惜しげもなく肌をさらすバニーガール調の装束。
丸い高眉の描かれた美しい顔が、近付きつつある地球へと眼差しを射掛けた。

「ホホホ… たわけたことを言うでない。あれは、わらわの星じゃ…」

涼しげな表情で彼女は宣した。

「この かぐやのな!」

824 :マロン名無しさん :2006/12/28(木) 21:19:19 ID:???
けしからん敵キャラキターーーーー!!(*゚∀゚*) =3
さよなら鬼丸。今回の戦いで心おきなく散ってくれ!

825 :マロン名無しさん :2006/12/28(木) 21:36:07 ID:???
月だけにバニーでキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!
こいつは期待以上だぜ

826 :マロン名無しさん :2006/12/28(木) 22:32:27 ID:???
>丸い高眉の描かれた美しい顔が、近付きつつある地球へと眼差しを射掛けた。
何気に文章うまいな語り手。
しかし、バニーが月起源だったとはw

827 :マロン名無しさん :2006/12/28(木) 23:26:13 ID:???
バニーときたか…
バニーはいい……バニーはいいな……

828 :マロン名無しさん :2006/12/29(金) 00:14:09 ID:???
やっぱ天草四郎のアレも作者の趣味だったんだな・・・

829 :マロン名無しさん :2006/12/29(金) 04:57:39 ID:???
敵は侵略宇宙人か。なんか一気にSFだな。
カグヤは剣とか使うように見えないから超能力者系かな?

830 :マロン名無しさん :2006/12/29(金) 07:34:22 ID:???
俺、かぐやの方応援するわ。

831 :マロン名無しさん :2006/12/29(金) 09:06:37 ID:???
もう何でも有りだな
今度地底人とか未来人とか超能力者がでても驚かんぞ

832 :マロン名無しさん :2006/12/29(金) 11:53:34 ID:???
つまりかぐやの正体は未来の地底から来た超能力者ってことか

833 :マロン名無しさん :2006/12/29(金) 12:19:36 ID:???
>>830
よう同士よ。

834 :マロン名無しさん :2006/12/29(金) 12:23:59 ID:???
バニーちゃんキター

835 :マロン名無しさん :2006/12/29(金) 15:21:15 ID:???
かぐやフィーバーで鬼丸戦の感想がかけらもないのですがw
鬼丸カワイソス

836 :マロン名無しさん :2006/12/29(金) 18:59:21 ID:???
結構熱く戦ってはいるけど、すぐ噛ませ犬に使われるんだろうなぁ、鬼丸
あとは仲間化して解説役になるしか道はないな

837 :マロン名無しさん :2006/12/29(金) 19:49:50 ID:???
>>836
まぁあれだ、解説役とか驚き役ってけっこう重要だし。
とりあえずかぐや様ハァハァ

838 :マロン名無しさん :2006/12/30(土) 01:47:30 ID:???
玉探し編であまり出番のなかった水とか氷を活かしてるのは良かった

839 :週刊少年サンデー 1991年 8号 :2006/12/30(土) 21:15:15 ID:???
第121話 月からの侵略者 の巻 1/2

「フン、他人をかばう愚か者め!! タンカーもろとも散るがよい!!」
タンカーを背後にかばう刃めがけて、鬼丸が竜巻斬りを放つ。
刃は退くわけにはいかない。彼が剣に力を込めると巨大なバリヤーが展開された。
荒れ狂う暴風。想像を絶する衝撃。白煙が風に舞う。
その奥から現れた刃は竜巻斬りを見事に防ぎきっていた。
タンカーの乗組員たちもようやく事態に気付き、慌てて海域から脱出していく。

鬼丸は絶対の自信を持つ必殺剣をはじかれ驚愕するが、再度刃に竜巻斬りを見舞う。
バリヤーで対抗する刃。しかし今度は受け流すだけで精一杯だった。
どうやら龍神剣のパワーが弱まっているようだ。
力が尽きる前に竜巻斬りをかいくぐり、鬼丸に接近せねば勝ち目はない。

一方その頃、ムサシたちは刃を探すため、庄之介に乗って空を飛んでいた。
が、重量超過で庄之介の飛行はフラフラである。
「お先に失礼〜〜〜! ナハハのハー!!」
クモ男の駆る鬼丸城がその脇を悠々と飛び去っていった。
「ゲロ左エ門……」 「へ?」
ぽかんとするカエル男に、ムサシはにべもなく言った。
「お前、一番重そうだから降りろ!!」 「え〜〜、いやだゲロ〜〜!」
……果たして彼らは刃に追いつくことができるのか。

840 :週刊少年サンデー 1991年 8号 :2006/12/30(土) 21:18:26 ID:???
第121話 月からの侵略者 の巻 2/2

仲間たちの目の届かぬ場所で、刃は窮地を迎えていた。
「きさまとの戦いもこれで終わりだ…」
勝利を確信した笑みと共に、鬼丸がみたび竜巻斬りを発射する。
ぽっかりと口を開け刃を飲み込まんと迫る風の大渦。
それを目の当たりにして刃はひらめいた。
「これだぁ!!」

龍神剣を握り、竜巻の中心の空間へと突っ込んでいく。
「バカめ! 竜巻の渦にのまれて砕け散るがよい!!」
鬼丸が剣を振るうと、風の束は軌道を変え、刃の進路をふさいでしまう。
だが刃は動じなかった。
「刃新陰流!!」 のけぞって 『風車』の構えを取る。
ただ今までと違うのは、玉に浮かんだ 『火』の一文字。

「火炎車ぁ!!」
炎に包まれた必殺剣が竜巻を突き破って飛び出す。
猛火の固まりが鬼丸めがけて襲いかかった。
激しい爆発。そして、晴れゆく煙の中に浮かぶ二つの人影。
「なんて奴だ、まだ動いてやがる…」
見据える刃の視線の先で、鬼丸は息を荒らげながらも牙をむいた。
「きさまだけは絶対に生かしておかぬ…」

が、そのとき。
勝負を決さんとする彼らの頭上に、巨大な影が姿を現した。
刃と鬼丸の激しい戦いは、そこに 龍神の力が存在することを 『彼女』に知らしめたのだ。

「今こそ千年前の恨みを!! 晴らしてくれようぞ!!」

雲を裂いてゆっくりと降下してきたのは、月。
―― 否。侵略者 ・ かぐやの宇宙船であった。

841 :マロン名無しさん :2006/12/31(日) 00:33:46 ID:???
竜巻斬りも破られたことだし、これで心おきなく散っていけるな、鬼丸

842 :マロン名無しさん :2006/12/31(日) 00:58:55 ID:???
やっと風車もとい火炎車がきいたな

843 :マロン名無しさん :2006/12/31(日) 07:28:00 ID:???
タンカーの人間を人質にとるというこすい真似をした時点で、鬼丸には死亡
フラグが立っていた。
多分来週かぐやが指先から放った光線をくらって「ギャエーーーッ」とか言
って消えるよ。

しかし、月の直径は地球の四分の一もあるんだが。
視認出来るのもおかしいが、太平洋上の小国は下敷きになるな。

844 :マロン名無しさん :2006/12/31(日) 09:02:36 ID:???
火炎車かっこいいな。これまでの必殺技の中で一番好きかも。

845 :マロン名無しさん :2006/12/31(日) 21:55:24 ID:???
>843
>「ギャエーーーッ」
ちょw その扱いはひでえ。

まぁ真面目に考えてみると、一応のライバルキャラである鬼丸が
カグヤにやられてあぼーんというのはあり得ないような気がするな。
少年漫画らしく刃と協力してカグヤと戦ううちに友情が芽生えるとか・・・。
その挙げ句に討ち死になら格好がつくかな。

846 :マロン名無しさん :2007/01/01(月) 13:30:23 ID:???
タンカー速っ

847 :週刊少年サンデー 1991年 9号 :2007/01/01(月) 21:06:50 ID:???
第122話 女帝 ・ かぐや見参 の巻 1/2

雌雄を決しようとしていた刃と鬼丸の前に、出現したのは巨大な宇宙船だった。
舟は月面様の装甲を表にして海の真ん中へと降り立つ。
その質量は激しい津波を巻き起こし、海水が東京湾を襲った。

「着水完了!! 母船に損傷なし!! 本艦および2番艦から8番艦、出撃準備OK!!」
「よーし、即刻 龍神めを探しだし、抹殺するのじゃ!!」

かぐやの命に従い、竹筒の形をした戦艦が次々と撃ち出されていく。
彼らの戦艦のレーダーが龍神の玉のパワーを捉えた。
スクリーンに映し出されたパワーの主 ―― すなわち刃を見てかぐやは驚く。
それは彼女が知る 『龍神』の姿ではなかったからだ。
かぐやは龍神が老いて玉を譲り渡したことを察し、嘲りの笑みを浮かべた。

刃たちの前でぴたりと停止する月の戦艦。
事態を把握しきれぬ二人の前に、かぐやがその姿を現した。
刃を「ちんけな小僧」と評し、己の優位を確信して笑うかぐや。
次に彼女は 『龍神』の近くにいる 『鬼』へと目を向けた。
敵意の眼差しを返す鬼丸を眺め、かぐやは扇の陰で妖しく微笑む。

「ふふん…その面構え、気に入った! 我が軍の末席に加えてやっても良いぞ!」

冷酷な支配者が鬼丸を見下ろす。

「この星の女王となる このかぐやに、 忠誠を誓うならばな……」

848 :週刊少年サンデー 1991年 9号 :2007/01/01(月) 21:09:20 ID:???
第122話 女帝 ・ かぐや見参 の巻 2/2

鬼丸は当然ながら屈服を拒み、かぐやに対して攻撃を仕掛けるが、
なんとかぐやは鬼丸の風神破を扇の一振りで吹き飛ばしてみせた。

「オホホホ… その程度でわらわに刃向かうとは かわゆいのう…」

彼女は児戯のようになおざりな仕草で、扇の先から光線を放った。
その光線は激しい爆発を巻き起こして海面をうがつ。
よける鬼丸をもてあそぶかのように、かぐやは次々と光線を発射した。
その場面にちょうど馳せ参じたのはクモ男と鬼丸城。
鬼丸は自軍の城に退避し、すぐさま指示を飛ばした。

「180度反転! 全速力でこの空域から脱出する!!」
「た、退却でっか!?」

狼狽するクモ男を鬼丸は一喝した。

「バカモノ! 敵を知らずして戦うほど…この鬼丸は愚かではないわ!!」

刃は戦いを邪魔するなとかぐやに火炎を放ったが、そんな彼を尻目に鬼丸城は飛び立つ。
かぐやはそれ以上鬼丸を追おうとはせず、標的を 『龍神』へと移した。
次々と襲いかかる光線の束に対し、刃はそれを避けることしかできない。

「そらそら、どうしたのじゃ!
 そなたが受け継いだ龍神のパワーとは… その程度のものか!!」

「くそぉ…」
洋上を飛んで逃げながら、刃は強く歯噛みした。

849 :マロン名無しさん :2007/01/01(月) 23:41:54 ID:???
女王様の名にふさわしいサドっぷり

850 :マロン名無しさん :2007/01/01(月) 23:53:10 ID:???
俺ちょっとかぐや様に忠誠誓ってくる。

851 :マロン名無しさん :2007/01/02(火) 01:23:01 ID:???
鬼丸……
台詞自体はかっこいいけど
予備知識なしで龍神刃と戦った後にそんなこと言われてもな……

それとかぐや様素敵です

852 :マロン名無しさん :2007/01/02(火) 10:19:33 ID:???
これは、対かぐやで鬼丸と共闘→次編ごく自然に鬼丸仲間化だな

853 :マロン名無しさん :2007/01/02(火) 13:11:00 ID:???
今回の見ると明らかに 鬼丸<かぐや だよな。
敵の情報を仕入れたところで戦力差は埋まらないと思うんだが……。
情報を得る=龍神と話すってことで、鬼丸も龍神の力を得るという前振りか?

854 :マロン名無しさん :2007/01/02(火) 20:04:39 ID:???
かわゆい 鬼丸

855 :マロン名無しさん :2007/01/03(水) 12:23:48 ID:???
かぐやが鬼を知っていたということは、平安時代には山ほどいたってことか。
それを倒しまくって数を減らした当時の武士たちは凄いな。
千年前の朝廷・武士>>>>>>鬼一匹に征服された今の日本政府・自衛隊

856 :マロン名無しさん :2007/01/03(水) 19:33:56 ID:???
きっと桃太郎の手によって殲滅されたんだな

857 :マロン名無しさん :2007/01/03(水) 19:48:58 ID:cJns/2P6
かぐや様に踏まれたい(*´Д`)ハァハァ

858 :週刊少年サンデー 1991年 10号 :2007/01/03(水) 20:54:55 ID:???
第123話 ひとまず退却 の巻 1/2

かぐやの扇から放たれる光線が執拗に刃を狙う。
「どうした龍神!! 逃げてばかりではつまらぬぞ!!」
挑発された刃は 『火』の力を使って反撃を試みるものの、
鬼丸との戦いで力を使い切ってしまい、まともに炎を繰り出せない。
ならば直接叩けとばかり、刃は光線の嵐をかいくぐって敵に肉薄する。
かぐやの背後に回り込んだ刃は、渾身の力を込めて龍神剣を振り下ろした。

 ガ ッ !

「ふっ…… 期待ハズレも はなはだしい」

物憂げに女帝は笑った。
刃の一撃は、かぐやの扇によって易々と受け止められていた。
強力なエネルギーを浴びせられ、逆に吹き飛ばされる刃。
それでも刃は、その程度で地球の女王になる気かと減らず口をたたく。
すると かぐやは悠然と答えを返した。
自分はまだ力など微塵も見せていない、と。

「なんなら見せようか? わらわの本当の力を…」

かぐやはおもむろに椅子から立ち上がり、扇を掲げた。
その構えた手の中で徐々にエネルギーが膨らんでいく。
洋上にはちょうど、庄之介に乗ったムサシたちが到着したが、
刃はそれを見つけると何より先に制止の声を張り上げた。
かぐやの手中で形成された、目もくらむような光の固まり。
その巨大なエネルギー球は今まさに放たれようとしており、
彼らが攻撃をしのぐことは不可能であるかに思われた。

859 :週刊少年サンデー 1991年 10号 :2007/01/03(水) 20:59:23 ID:???
第123話 ひとまず退却 の巻 2/2

―― ピ キ ッ

「ギャァァァ!!」

かぐやが突然、苦しみの声をあげて悶えはじめた。
顔を覆った手の隙間から息も絶え絶えに言葉を漏らす。

「エ、エキスじゃ… エキスが切れた…
 わ、若いおなごのエキスが… ほ・ し・ い ………」

彼女の目が、庄之介の背にいる さやかの姿を捉えた。
捕まえよとの命令を即座に放つかぐや。
近くの戦艦からロボットアームが伸びるが、
そうはさせじと刃が龍神剣を駆ってさやかを救出する。

このときついに龍神の玉のパワーは使い果たされた。
飛べなくなった刃は さやかもろとも海の中へ落ちてしまう。
が、これが逆に幸いし、敵陣営は龍神のパワーを追えず刃を見失った。
なおも苦悶するかぐやは刃たちを追うことをあきらめ、
手のひらの下のやつれた顔を歪めて新たな命令を下す。

「ただちに本艦以外のすべての艦は陸地に向かえ!!
 若くて生きのよい女子(おなご)をさらってくるのじゃー!!」

配下のウサギたちがそれに従い、戦艦の一団はいずこかへと飛び去った。
海から顔を出した刃はひとまず安堵の色を浮かべるのであった。

860 :マロン名無しさん :2007/01/03(水) 21:14:31 ID:???
かぐやつえー
と思ったら発作もちか。
そうでもしなきゃ勝負に なりそうもないか。

861 :マロン名無しさん :2007/01/03(水) 22:36:55 ID:???
かぐやは強いぶん燃費が悪いって感じか?
女のエキスって何なんだろ

862 :マロン名無しさん :2007/01/03(水) 23:08:27 ID:???
せっかくナイスバディのバニーのお姉ちゃんが目の前に
いるんだから、刃ももっとスケベ根性を出してかぐや様にあんなことやこ(ry

863 :マロン名無しさん :2007/01/04(木) 00:11:39 ID:IOK/hmJV
>>862
> 女のエキス

なんだかエロいな

864 :マロン名無しさん :2007/01/04(木) 00:29:15 ID:???
1000年ぶりに身体を動かして筋肉痛か?エキスは特効薬。
薬なしでも生活するために、地球に残してきた不死の薬が必要だとか。

865 :マロン名無しさん :2007/01/04(木) 03:52:33 ID:???
エロ展開クルー?

866 :マロン名無しさん :2007/01/04(木) 07:34:38 ID:???
グロ展開クルー?

867 :マロン名無しさん :2007/01/04(木) 12:51:27 ID:???
若い女をジューサーか絞り器にかけてエキスを抽出するグロ展開になるかもしれない。
昔の漫画にはたまにこういうトラウマ展開があった。

868 :マロン名無しさん :2007/01/04(木) 18:30:14 ID:???
>>867
(((((((( ;゚Д゚)))))))ガクガクブルブルガタガタブルガタガクガクガクガクガク

869 :マロン名無しさん :2007/01/04(木) 20:55:45 ID:???
龍神の玉もパワー切れとかなんなんだ?排気したり変な玉だな
雷神風神は持ち主の体力依存ぽいのに

870 :マロン名無しさん :2007/01/04(木) 21:45:28 ID:???
まあ普通に考えたら吸血鬼よろしく「ズキュン ズキュン」だろーな

んで吸われた女はウサギにでもなるんだろーか

871 :マロン名無しさん :2007/01/04(木) 21:58:54 ID:???
ミイラ化あたりが順当じゃね?

872 :マロン名無しさん :2007/01/04(木) 23:30:34 ID:???
意外なところで鬼になったりするかも

873 :マロン名無しさん :2007/01/04(木) 23:52:24 ID:???
そこはかぐやに洗脳されてバニーガールにならなきゃ駄目だろ

874 :マロン名無しさん :2007/01/05(金) 00:27:48 ID:???
ラムちゃん?>オナゴの鬼化

875 :マロン名無しさん :2007/01/05(金) 03:47:17 ID:???
女のエキスを吸われるんだから男になるんだろ

876 :マロン名無しさん :2007/01/05(金) 06:29:43 ID:???
吸血鬼といえばバットマン

877 :マロン名無しさん :2007/01/05(金) 18:50:10 ID:???
>>869
持ち主の体力をパワーに変換するから
刃の体力が切れると龍神のパワーも切れるって感じじゃないかね。
雷神の玉は体力使い果たすほど使い込んだことない気がするし。

878 :週刊少年サンデー 1991年 11号 :2007/01/05(金) 20:57:05 ID:???
第124話 かぐやの弱点 の巻 1/4

「ハイ、皆さん! やってみましょう!」
道場に響く明るい声。
「つばめ返しっ!!」 「つばめ返しっ!!」
そこには戦列を離れてすっかり剣道講師と化した佐々木小次郎の姿があった。
うら若い女性剣士たちに囲まれ やに下がっている彼を横目に、
刃一行は東京の峰家へと帰還した。
さやかの両親は娘の無事な姿に感涙する一方、
また増えたらしい居候集団を迎え、複雑な表情を浮かべるのであった。

さて、ご隠居が分かりやすい図解と共に現在の状況を整理する。
日本の完全制服をもくろむ鬼丸の前に、龍神に恨みを持つ謎の女が現れた。
かぐやと名乗る彼女もまた、日本はおろか世界をも手に入れようとしている。
そして彼らの共通の敵が、龍神剣で日本を守ろうとしている刃というわけだ。

「で……敵が二人に増えたので情けなくも逃げ帰ったわけじゃな!」
ムサシに対してご隠居の辛辣な指摘。
「大いなる退却といわんか!」
「複雑な三角関係だなあ…」
「三つどもえでしょ? 三つどもえ!!」
他人事のように感心している刃と、それにツッコミを入れるさやか。
そんな一同の耳にテレビからのニュースが飛び込んできた。

879 :週刊少年サンデー 1991年 11号 :2007/01/05(金) 20:59:51 ID:???
第124話 かぐやの弱点 の巻 2/4

ニュースによると、かぐやの戦艦が名古屋に現れ、数多くの人間をさらっていったという。
しかも被害者はみな、若い女性だということだ。
刃は憤りすぐにでも飛び出そうとするが、ムサシがそれを冷静に止めた。
鬼丸一人を相手にひーこらいっているようでは、二人の敵を相手にするなど無理。
龍神の玉の力を120%引き出すため、まずは体力をつけろと刃に命じる。


その頃、クモ男は太平洋に浮かぶ かぐやの母船に潜入していた。
「まったく鬼丸様はクモ使いが荒いんやから…」
ぼやきながらもウサギ男に変装し、彼は かぐやのいる玉座の間へと忍び込んだ。
彼がそっと覗き見ていると、部屋にはさらわれた女性の一人が引き出されてきた。

「お、遅いぞ、ツキカゲ!!」
「申し訳ございません。より質の良いものを選んでおりましたので…」
ツキカゲと呼ばれた燕尾服のウサギが丁重に頭を下げる。
彼を叱りとばす女王の姿は、美しかった彼女のそれではない。
乱れた白い髪、しなびた肌、深いしわに侵された顔―― まるきりの老婆だ。

苦しげに息を荒らげる彼女の前に、いけにえの少女が突き飛ばされた。
かぐやは少女の肩を捕まえるやいなや、狼のごとく巨大な口をパックリと広げた。
少女の頭は悲鳴ごとその口に飲まれ、そして全身から 『エキス』が吸い出されていく。

880 :週刊少年サンデー 1991年 11号 :2007/01/05(金) 21:04:40 ID:???
第124話 かぐやの弱点 の巻 3/4

「うむ…… なかなか美味であったぞ」

エキスを吸い終わった かぐやは、元の美貌を取り戻し、満足げに微笑んだ。
彼女の足下で先の少女は、生気のない老婆へとその姿を変えてしまっていた。
「これで24時間は若さを保っておられますな」
「1匹につき24時間か… わらわも難儀な体じゃのう」
かぐやとツキカゲの会話に耳を澄ますクモ男。
かぐやは龍神の所在を探すようツキカゲに言いつけ、寝所へと入っていった。

24時間ごとに若い女のエキスを吸わねば体が保たない。
さっそくクモ男は、この情報を富士の鬼丸城へと持ち帰った。
「まるでバンパイヤだな…」
報告を聞いた鬼丸はこれで勝機ありと確信し、新兵器 ・ 全方位鬼丸砲の完成を急がせる。
「フフフ… せっかく手に入れたこの国を、みすみすあの女に渡すものか!」

そうとも知らず、寝台に横たわった かぐやは、かつての龍神との因縁に思いを馳せる。
今から千年の昔―― 京の都は月からの侵略にさらされ地獄絵図の様相を呈していた。
「さあ、おとなしくこの国を渡すのじゃ!! 逆らう者は灰と化すぞ!!」
侵略の指揮を執るのは、白ウサギの耳をはやした美しき女帝だ。
彼女の許しを乞うため、京の三人の若者が伝説の宝を求めて旅立つこととなった。

881 :週刊少年サンデー 1991年 11号 :2007/01/05(金) 21:07:28 ID:???
第124話 かぐやの弱点 の巻 4/4

しかし期日の三日を過ぎても若者たちは一人として帰ってこず、
約束を守れなかった民たちに かぐやは制裁を下さんとした。
「しばし待たれぃ!!」
そのとき、一人の若者がぼろぼろの体を引きずって戻ってきた。
それは大海に住む龍神のもとより宝を持ち帰った青年だった。
青年の持つ 『龍神の玉』をかぐやは問答無用で偽物だと決めつける。
ならばと彼はその玉の力を解放してみせた。
「龍神の玉とは降魔(ごうま)の玉!!」
にわかに甲冑が青年の体を包み込み、彼は月の女帝に斬りかかった――。

「お… おのれ…  龍神めぇぇぇ!!」
忌まわしい過去の夢から目覚めた かぐやは、龍神に対する復讐の念を新たにする。
そんな彼女のもとにツキカゲが報告を携えて現れた。
龍神のパワーの反応はいまだ無いものの、鬼の居所は判明したとのことだ。
もとより鬼丸には興味のない かぐやであったが、
現在の日の本の国の支配者は彼であると聞いて考えを変えた。
まずはあの鬼を血祭りに上げよと戦艦を率いて出撃する。

その頃、三つどもえの一角である龍神は――。
「体力をつけるにはまず… ゾウキンがけじゃー!!」
「洗濯!!」 「炊事!!」 「トイレ掃除!! もっと力を入れんかー!!」
……ムサシの特訓により着々と実力を上げている、らしい。

882 :マロン名無しさん :2007/01/05(金) 21:37:26 ID:???
若さを奪われるのか…
一思いに殺されるより残酷じゃね?

883 :マロン名無しさん :2007/01/05(金) 22:05:47 ID:???
ヒィー、かぐや様がババアに・・・(;´Д`)
先週老けてるように見えたのは表現技法じゃなくてまんまだったのか
バニーガールならぬバニーババア・・・・ひどいぜ、青山

884 :マロン名無しさん :2007/01/05(金) 23:58:52 ID:HdAe7WWF
佐々木小次郎・・・
こんな形で再登場するとは
なんだか哀れだ

885 :マロン名無しさん :2007/01/06(土) 00:00:17 ID:HdAe7WWF
> 「複雑な三角関係だなあ…」
> 「三つどもえでしょ? 三つどもえ!!」
> 他人事のように感心している刃と、それにツッコミを入れるさやか。

ヤイバと鬼丸とカグヤが三角関係だったら、そりゃあ、さやかは嫌だよな

886 :マロン名無しさん :2007/01/06(土) 00:01:05 ID:HdAe7WWF
>彼女の許しを乞うため、京の三人の若者が伝説の宝を求めて旅立つこととなった。

昔話を上手くアレンジしたな

887 :マロン名無しさん :2007/01/06(土) 00:14:35 ID:???
ありゃ、昔のかぐや様はカチューシャじゃなくてリアルうさ耳だったのか。
この辺にも何か秘密があんのかね、wktk

888 :マロン名無しさん :2007/01/06(土) 00:15:45 ID:???
ツキカゲって無駄にカッコイイ名前ね

889 :マロン名無しさん :2007/01/06(土) 00:28:36 ID:???
>>885
漢字が目立って「鬼丸」に目がいってしまい、鬼丸を廻って争うのを想像して落ち込んだ。
そりゃ嫌だわ。

平安時代の人間も大変だな。「我が世とぞ思ふ望月の」なんて詠んでいられない。
月を見る度にトラウマが目覚めそうだ。

890 :マロン名無しさん :2007/01/06(土) 19:11:16 ID:???
>>887
耳だけウサギってことは人間と月ウサギのハーフなのかもな。
今は生耳じゃない理由が思いつかないけど。

891 :マロン名無しさん :2007/01/06(土) 22:45:36 ID:???
>>886
これはまた宝探し編のフラグかね
かぐやの宝って「佛の御石の鉢」、「蓬莱の玉の枝」、「火鼠の皮衣」、「龍の頸の玉」、「燕の子安貝」だっけ?
んで「龍の頸の玉」が龍神の玉みたいだし、他の4つの宝を身に付ければかぐやを滅せる力を得るとかそんなん

892 :マロン名無しさん :2007/01/07(日) 00:11:43 ID:???
今回なんか長いと思ったら増ページか・・・20ページ超えてるんだな
小次郎はもうレギュラーキャラに戻れない気がしてならない

893 :マロン名無しさん :2007/01/07(日) 01:17:27 ID:???
小次郎がかぐやにプロポーズする伏線だな

894 :マロン名無しさん :2007/01/07(日) 18:25:17 ID:???
若かりし頃の龍神が格好いい
もとが普通の人間ってことは今は死んでて幽霊なのかな


895 :週刊少年サンデー 1991年 12号 :2007/01/07(日) 21:03:46 ID:???
第125話 かぐや VS. 鬼丸 の巻 1/3

「敵艦隊襲来! その数、約50艦!! 大軍でっせー!!」
富士の鬼丸城内。レーダーを覗いてクモ男が叫ぶ。
かぐやが自軍の戦艦を率いて鬼丸を倒しにやってきたのだ。
対する鬼丸は動じず薄笑みを浮かべた。
「来たか… 女ギツネめ…」

クモ男の覗く遠眼鏡が、地球人の少女に口付けを見舞う かぐやの姿を捉えた。
唇からエキスを吸い出された少女は見る間に老婆と化す。
その光景を確認すると、鬼丸は黒鬼に命じてストップウォッチを作動させた。
彼には一つの策があった。
これから24時間がたてば かぐやの力は切れる。そのときこそが勝機。
彼女にエキスを吸う暇を与えぬよう、丸一昼夜のあいだ戦い抜くのだ。

さっそく鬼丸は城の砲台を構えさせ、敵艦隊の中央に弾幕を浴びせた。
だが月の戦艦は激しい攻撃をものともしない。
「ラビットミサイル、スタンバイ!!」
かぐやの指揮に従って、ウサギ型のミサイルが戦艦から顔を出す。
「ファイヤ!!」
こうして鬼丸軍 対 かぐや軍の熾烈な戦いが幕を開けたのであった。

896 :週刊少年サンデー 1991年 12号 :2007/01/07(日) 21:08:46 ID:???
第125話 かぐや VS. 鬼丸 の巻 2/3

ムサシたちは両者の開戦の報を峰家のテレビで知った。
刃は体力増強のため、巨大な鉄ゲタを履いて新聞配達をしており留守だ。
二人の戦いを刃に知らせなくてはとあせる さやかだが、
ムサシはそれをやめさせ鷹揚に構えた。

「せっかく奴らが潰しあっとるんじゃ………
 ここはしばし様子を見て、生き残った方を刃に叩かせれば良かろう…」

「さすが武蔵殿、名案でござるな!!」
「こーゆう卑怯な手、得意なのよね〜〜、ムサシは!」
感心した さやかに頭をなでなでされる剣豪であった。

一方、富士での戦闘はなおも激しさを増していく。
飛空艇のウサギたちによる攻撃を受け、黒鬼航空部隊は善戦むなしく敗れ去った。
かぐやは防衛網のなくなった鬼丸城を艦隊で包囲したが、
そのとき富士の山腹がちらちらと光を放ちはじめた。

「全鬼丸砲、撃てぃ!!」

強烈なエネルギーが富士の八方へと一どきに放出される。
鬼丸城の新兵器 ・ 全方位鬼丸砲だ。
この砲撃により かぐやの艦隊は初めて手傷を負わされた。

897 :週刊少年サンデー 1991年 12号 :2007/01/07(日) 21:10:51 ID:???
第125話 かぐや VS. 鬼丸 の巻 3/3

「さすがこの国を支配する鬼じゃ、少しはやりおるわっ!」
それでも余裕の表情のまま、かぐやは扇を構えて光球を放った。
かぐやの攻撃が鬼丸砲の一つを破壊する。
「第6鬼丸砲、使用不能!!」
黒鬼から報告を受けつつ、鬼丸はストップウォッチを見やった。
ここまでで経過したのはおよそ十四時間。
彼は配下に号令を飛ばした。
「者ども!! あと10時間だ!! 撃って撃って撃ちまくれ!!」

こうして戦いは深夜に及び、やがて夜が明けた。
三つどもえの一角である刃は―― 今朝も鉄ゲタで新聞配達。
鬼丸たちの交戦は、ムサシらの意向で彼の耳には入っていない。
聞けばすぐにでも飛んでいってしまうだろうからだ。
しかし新聞を読んだらバレてしまうのでは……? そう懸念する さやか。

普段なら新聞になど見向きもしない刃であるが、
配達の途中、偶然にも一面の見出しが彼の目に入ってしまった。

『 かぐやと鬼丸 ついに激突!! 』

「 かぐやと鬼丸、ついにゲキ……」

そこまで読んで刃は顔をしかめた。

「カラ…?」

……なんのこっちゃ。

898 :マロン名無しさん :2007/01/07(日) 22:06:18 ID:???
ついに激辛(゚∀゚)

899 :マロン名無しさん :2007/01/07(日) 22:54:16 ID:???
かぐや様に褒められたい…(;´Д`)ハァハァ

900 :マロン名無しさん :2007/01/07(日) 23:27:41 ID:???
24時間耐久レースか。鬼丸もよくやるなぁ。
つかクモ男といい黒鬼たちといい、いつも働かされすぎだ。
よくストが起きないな。

901 :マロン名無しさん :2007/01/08(月) 07:12:56 ID:???
結局ヤイバは気づかないのか?

902 :マロン名無しさん :2007/01/08(月) 19:23:48 ID:???
主人公だし途中で参戦はするだろ
でも刃の乱入のせいで鬼丸が負けたりしたら嫌な感じだな

903 :マロン名無しさん :2007/01/08(月) 20:14:54 ID:???
この新聞鬼丸を呼び捨てにしていい度胸だな。ツブされても知らんぞ。

904 :マロン名無しさん :2007/01/09(火) 20:02:02 ID:???
ムサシの作戦は卑怯というか当然の選択だよなぁ
でもまぁ確かに主人公チームとしては小賢しすぎる行動だ

905 :週刊少年サンデー 1991年 13号 :2007/01/09(火) 21:00:42 ID:???
第126話 24時間大激突 の巻 1/3

「みなさん、こんにちは!」
街角で黒鬼が構えるカメラに向かってぎこちなく微笑むのは、毎度お馴染みシオジ アナ。
ブシTVが鬼丸様に吸収されたため、彼女は急遽 鬼丸テレビの放送員となってしまったのだ。
「我らが大魔王 鬼丸様と侵略者かぐやの、日本をかけての戦いは…
 一夜明けた今もなお、継続中であります……」
モニターを横目に伝える彼女だが、街へ取材にきた目的は他にあった。
取材の対象はもちろんこの人、新聞配達中の刃である。

「かぐやと鬼丸、ついにゲキカラかあ…」

刃は新聞の見出しを眺めながら大真面目な顔でつぶやいた。

「二人でラーメンでも食ってんのかなあ…?」

……【激突】の文字が読めずに首をかしげる刃であった。
しかし登校中の小学生の指摘により、ようやく二人の激トツを知る。
刃はすぐさま龍神剣を握り、戦場の空へと飛び立つのだった。

富士での交戦はいよいよ佳境に入っていた。
激しく砲弾が飛び交い、双方の軍勢は共に深手を負いつつある。
旗艦の船首に立つ かぐやは、それでもなお余裕の表情を崩していなかった。
「さあ、出てこい鬼めっ!! いつまでそんな城に隠れているつもりじゃ!!」
扇を掲げて攻撃を放つ。鋭い光線は一撃をもって富士山腹の大砲を破壊した。

「全鬼丸砲、使用不能!!」
城内に報告の声が響く。鬼丸はストップウォッチを見やった。
針は23時間と30分を指し示している。
「よし、女ギツネめ、そろそろ相手をしてやるか!」
鬼丸は風神剣を抜き放つと、居城を富士の頂から浮かび上がらせた。
待ち構える かぐやの前に鬼丸がとうとうその姿を現す。

906 :週刊少年サンデー 1991年 13号 :2007/01/09(火) 21:01:57 ID:???
第126話 24時間大激突 の巻 2/3

鬼丸の放った風神破は次々と月の戦艦たちを破壊した。
その様を見て かぐやは、殺すには惜しい鬼、と目を細める。
「生け捕りにして、洗脳し…… 我が軍の配下に加えてくれるわ!」
彼女は旗艦の操縦室に指示を与えた。
「カーボンフリーズ、用意っ!!」
かぐやの言葉に従って巨大な砲台が鎌首をもたげた。
今にもそれが発射されようとしたとき、操縦席のウサギが慌てた声を上げた。
「謎の高速飛行体、接近!! 真下です!!」

かぐやが乗る隣の戦艦を貫いて現れたのは、誰あろう鉄 刃。
鬼丸の近くへと飛んでいった刃は、驚くライバルに威勢のいい表情を向けた。
「おめえはオレが倒すんだ!! かぐやなんかに倒されちゃ たまんねーからな!!」
「フン、きさまの力なぞ借りぬわ!! 隅で見ておれ!!」

そのとき旗艦の船首にツキカゲが顔を出した。
「かぐや様、そろそろエキスのお時間です……」 「おお、もうそんな時間か!」
無理矢理に引き出された人間の少女をかぐやが振り返る。
だが鬼丸はそれを見逃しはしなかった。
エキスを吸わせてなるかと風神破を放ち、かぐやを船首から切り離す。

907 :週刊少年サンデー 1991年 13号 :2007/01/09(火) 21:03:27 ID:???
第126話 24時間大激突 の巻 3/3

鬼丸の策を悟った かぐやは、エキス切れより先に勝負を決さんと攻撃に転じた。
巨大な球形のエネルギー弾が刃と鬼丸めがけて放たれる。
二人は難なくかわしたものの、彼らの背後にあった鬼丸城は攻撃を避けられず、
なんとその構造のほとんどを消し飛ばされてしまった。

なおも攻撃を続ける かぐや。紙一重でかわし続ける二人。
「おのれ、ちょこまかと…… ひと思いにカタをつけてくれる!!」
そう言ってかぐやは、ひときわ莫大なエネルギーで光の玉を作り出した。
激しく火花を散らすそれは宙に浮かぶ恒星のごとき姿である。

「地獄に落ちるがよい!!」

万事休すかと戦慄する刃、そして鬼丸。
しかしそのとき、かぐやの体に異変が起こった。

―― ピ シ
「ギャアァァァ!!」
髪を振り乱して悶える女王。
刃が困惑する一方で、鬼丸はニヤリと笑みを浮かべた。
「待っていたぞ、この時を!!」
片手に風神剣を掲げ、鬼神は声高らかに言い放つ。
「この勝負、魔王 鬼丸がもらった――!!」

908 :マロン名無しさん :2007/01/09(火) 22:21:35 ID:???
落ち着いてください、鬼丸様
その発言はどう見ても死亡フラグです

909 :マロン名無しさん :2007/01/09(火) 23:52:42 ID:???
鬼丸追悼スレ立てなくちゃ

910 :マロン名無しさん :2007/01/10(水) 00:14:41 ID:???
カーボンフリーズって何だ?

911 :マロン名無しさん :2007/01/10(水) 00:16:49 ID:tHULh+X3
鬼丸とかぐやの戦闘に乱入して
「おめえはオレが倒すんだ!! かぐやなんかに倒されちゃ たまんねーからな!!」

これじゃあ鬼丸が主人公でヤイバがライバル役みたいだな

912 :マロン名無しさん :2007/01/10(水) 02:54:43 ID:???
>>910
ジェダイ

913 :マロン名無しさん :2007/01/10(水) 14:05:24 ID:???
鬼丸「i love you」
刃「i know」

914 :マロン名無しさん :2007/01/11(木) 02:01:43 ID:???
かぐやの攻撃といい鬼丸の竜巻斬りといい威力ありすぎ。
大砲とか持ち出すより二人が戦った方が明らかに強いだろ。
大阪の街に続いて富士山もボロボロになりつつあるなぁ・・・。

915 :マロン名無しさん :2007/01/11(木) 18:57:15 ID:???
>>914
これ以上強いの出ると世界崩壊するかもな

916 :週刊少年サンデー 1991年 14号 :2007/01/11(木) 20:54:19 ID:???
第127話 三つどもえ戦 の巻 1/2

24時間の戦いの末、エキス切れに陥った かぐやは激しく悶え苦しむ。
「ハッハッハッ、エキスが切れては もはや、お前に勝ち目はないわ!!」
かさにかかった鬼丸は剣を構えて かぐやに飛びかかった。
刃も龍神剣を手にその後を追う。

「おのれ、虫けらどもめえ!!」
二人の猛攻をどうにか受け流した かぐやは逆襲を計ろうするも、
『 ピ キ 』―― 「ギャアア!!」 既に体が言うことを聞かない。
鬼丸の風神破、そして刃の火炎が嵐のごとく女帝を襲う。
すべての攻撃をまともに食らってしまい、彼女は富士の山肌に激しく叩きつけられた。
それでもなお息があるのは さすがと言うべきか。

「タ、タフな女……」
「フン! とどめを刺してくれるわ!!」
鬼丸は刃を尻目に、動けぬ かぐやに対して追い打ちをかける。
そのとき刃は背後から迫る敵影に気がついた。
「姫を救うのだ!! 撃てぃ!!」
ツキカゲの指揮する月の艦隊だ。放たれたミサイルが刃を襲う。
刃は龍神剣のバリアを展開して戦艦を迎え撃った。

その頃、先刻のかぐやの攻撃で大ダメージを受けた鬼丸城は――。
「ひええ! このままじゃ司令部が落ちてしまう〜〜!」
クルーの抵抗もむなしく、ついに崩落の時を迎えていた。
黒鬼軍団とクモ男はパラシュートを背に飛び降り戦線から離脱。
「鬼丸城もついにおしまいや、トホホ…」

917 :週刊少年サンデー 1991年 14号 :2007/01/11(木) 20:55:12 ID:???
第127話 三つどもえ戦 の巻 2/2

しかしながらその城の主は、今しも勝利を手中に収めんとしていた。
かぐやに向かって最後の一撃とばかり、鬼丸は必殺の竜巻斬りを放つ。
「くだけ散れッ!!」
渦を巻いて富士の岩肌を貫く風。
老いゆく かぐやの肉体はその攻撃に為すすべなくさらされ、
血を吐き散らしながら灰燼(かいじん)のように宙を舞った。

その喉元を捕らえ、鬼丸は彼女の顔に切っ先を突きつけた。
「どうだ、苦しいか…? 今、楽にしてやるぞ!」
言葉を返すこともなく虫の息のかぐや。
戦艦を振り切った刃は、その容赦のない光景を見て思わず声を上げた。
「やめろ鬼丸!! もう勝負はついてるじゃねえか!!」
「黙れ! この女を殺したら次は… きさまだ!!」
鬼丸はその酷薄な笑みを刃へと向けた。
が、そのとき、抵抗の意志も絶えたかに見えた女帝がカッと目を見開いた。

「!?」 「わらわをここまで苦しめるとは、あっぱれな鬼よ!」
たじろぐ鬼丸の前で、彼女の長い髪がざわりとうごめく。
「だがちょっと甘かったようじゃのう…」
またたく間に伸びた黒髪が、生きた触手のごとく鬼丸の体を絡め取った。
腕を、剣を、全身を拘束され、鬼丸は身動きすることができない。
「カーボンフリーズ砲 発射!!!」
かぐやが叫ぶと戦隊の旗艦から一筋のビーム砲が放たれた。
光線はあやまつことなく鬼丸を襲う。

「お… 鬼丸〜〜〜っ!!!」

刃がその名を叫ぶ眼前で、彼の宿敵は炭素の彫像と成り果てた。

918 :マロン名無しさん :2007/01/12(金) 00:20:40 ID:???
これは・・・・予想通りの展開だな
鬼丸は三週後くらいに洗脳されて、
十週後くらいに刃の前に立ちはだかるだろうな

919 :マロン名無しさん :2007/01/12(金) 00:41:30 ID:???
鬼丸からウサギの耳が生えるのも時間の問題か。
というかキモキャラになりそうだな

920 :マロン名無しさん :2007/01/12(金) 11:10:14 ID:???
鬼丸…

921 :マロン名無しさん :2007/01/12(金) 14:09:47 ID:???
今回ばかりは刃の甘さが仇になっちまったな。
どあのまま鬼丸にまかせとけば髪伸ばす暇もなく
かぐやはやられてたかも。

922 :マロン名無しさん :2007/01/12(金) 17:29:24 ID:???
いや、あれは鬼丸が調子こいて油断したせいって感じじゃないか?
逆に刃が来てなかったら後ろから戦艦に撃たれてやられてたかも試練死

923 :マロン名無しさん :2007/01/12(金) 18:21:39 ID:???
あーん!タケ様が(ry

924 :マロン名無しさん :2007/01/12(金) 21:53:36 ID:???
話とは関係ないんだが、かぐやって「まじっく快斗」の紅子に似てるよな
執事みたいの(ツキカゲ)がくっついてるのも同じだし
作者の趣味なんだろうか

925 :マロン名無しさん :2007/01/13(土) 17:46:23 ID:???
>>918
こんな感じ?

      ⌒   ⌒
     |∩|  |∩|
     |‖| _|‖|
    /  ^   ^ \
    | jニニコ iニニ|  
   i~^'  fエ:エi  fエエ) Fi <かぐや様、バンザイ
   ヽr      >   V   
    l   !ー―‐r  l    
_,.r-‐人   `ー―'  ノ_   
  ! !  ゙ー‐-- ̄--‐'"ハ ~^i  
ヽ ! ヽ、_     _.ノ  i  \.


926 :マロン名無しさん :2007/01/13(土) 17:52:18 ID:???
>>925
ちょw しかもツノ小せえww →^

927 :週刊少年サンデー 1991年 15号 :2007/01/13(土) 20:57:48 ID:???
第128話 鬼丸軍団ピンチ の巻 1/2

ガ キ ン !

「鬼丸〜〜〜っ!!!」

刃がうわずった声でライバルの名を叫ぶ。
鬼丸はカーボンフリーズ砲により黒色の彫像と化してしまった。
「お、鬼丸様〜〜〜!」
遠巻きにそれを目撃していたクモ男も涙目になって声を上げる。

「よ――し、鬼を回収せぃ!!
 母船に持ち帰り、洗脳して わらわの配下に仕立て上げるのじゃ――!!」
かぐやが言うなり戦艦から光の帯が吐き出され、アームのように鬼丸をたぐり寄せた。
深いダメージを負った かぐやは、ツキカゲの肩にすがって船首に戻る。
「ツキカゲ、エキスじゃ!! 早う おなごのエキスを吸わせんか!!」
「そ、それが…」 ツキカゲがためらいがちに答えを返す。
これほどの長期戦は想定していなかったため、戦艦内に若い女は用意がないのだ。
激しく怒る かぐやだが、エキス抜きで戦い続けることもできない。
彼女は母船への帰還を全艦に指示した。

が、そうは問屋が卸さない。
ライバルを持って行かれてなるかと刃は龍神剣で後を追った。
巨大な鉄ゲタも脱ぎ捨てて(うっかりまだ履いていた)パワー全開で艦隊に迫る。
かぐやは鬼丸を仕留めたカーボンフリーズ砲を刃に向けて放った。
刃の展開した円形のバリヤーは、炭素凍結され、揚げ煎餅のようになってしまう。
しかしながら逆にこれをぶん投げて刃は旗艦の破壊に成功。
かぐやの艦隊は衝撃で鬼丸を取り落とし、やむなく母船へと退却していった。

928 :週刊少年サンデー 1991年 15号 :2007/01/13(土) 20:59:23 ID:???
第128話 鬼丸軍団ピンチ の巻 2/2

さて、こちらはいたって平和な峰家。
さやかが帰りの遅い刃を待っていると、当の本人が大荷物を持って帰宅した。
玄関にどすんと立てかけられたそれを見てムサシが首をひねる。
「なんじゃそれは?」
「鬼丸だよ。鬼丸!!」 簡潔に答える刃。
「なんじゃ、鬼丸か…」 ムサシはついつい納得しかけたが――。

そう。峰家の玄関にこんにちはしたのは、カーボンフリーズされた魔王 ・ 鬼丸。

「 なにぃ〜〜っ!! 」

目をむくムサシと さやかをよそに、雷蔵夫妻やご隠居はのんきな反応だ。
「へ――、意外とハンサムねえ!」
「床の間にでも飾っておくか…」
「漬けもの石にちょーどいいわい!」
「おぬしら、こやつが誰だか知っとるのか?」 ムサシが一応ツッコミを入れた。

富士で戦ってきたとの話を刃から聞かされ、ムサシたちは軽く呆れる。
続けて刃は さやかの母親に、行くアテがなくて困っている奴らがいるのだが
泊めてやってもいいだろうかと うかがいを立てた。
彼女が問題なくうなずくと、現れた 『奴ら』は遠慮がちに峰家の敷居をまたいだ。
「えろぉ すんまへん!」
……こうしてクモ男&黒鬼軍団のご一行が峰家の居候に加わったのだった。

「お、おのれ… 龍神めえ〜〜〜!!」
母船にて生け贄の少女を噛みしめつつ、女帝は恨みの念を新たにしていた。
今後の彼らの攻防やいかに。

929 :マロン名無しさん :2007/01/13(土) 23:00:37 ID:???
漬け物石にはデカすぎる

930 :マロン名無しさん :2007/01/13(土) 23:08:48 ID:???
おいおい、クモ男だけならまだしも黒鬼達まで居候にしたら確実に家が傾くぞ。

931 :マロン名無しさん :2007/01/13(土) 23:41:31 ID:???
鬼丸ってハンサムだったのか・・・言われてみればそんな気も。

先週のバトルなんかはわりとハードな描写だったけど、
やっぱ今週後半みたいなアホな展開が挟まるのがYAIBAっぽいと思った。

932 :マロン名無しさん :2007/01/14(日) 00:17:50 ID:???
あれ、鬼丸はまだ洗脳されないのか

933 :マロン名無しさん :2007/01/14(日) 06:33:14 ID:???
峰家に居候がどんどん増えていくw

934 :マロン名無しさん :2007/01/14(日) 09:18:44 ID:???
>>930
いや、こいつら意外と働き者っぽいし家計の助けになるかもしれん。

935 :マロン名無しさん :2007/01/14(日) 13:33:05 ID:???
こいつら1人1人工事現場とかでバイトさせないと、食費が絶望的だな。

まぁたぶん蜘蛛男が銀行通帳などを持ってきているだろうけど、不安だ

936 :マロン名無しさん :2007/01/14(日) 17:42:52 ID:???
そう考えると、ちゃんと積極的に働いてる上、
門下生を呼び込むのに貢献してそうな小次郎は偉いな

937 :マロン名無しさん :2007/01/14(日) 18:07:00 ID:???
次はツキカゲあたりが鬼丸を狙って峰家を襲う展開かな。
刃はこのままではカグヤに勝てないだろうし、また修行か新技開発か…。
ここまで来るとムサシとか十兵衛はもう戦いについていけない気がする。

938 :マロン名無しさん :2007/01/14(日) 18:24:25 ID:???
ムサシは小賢しい参謀役兼ギャグキャラだから生き残れる気がするが、
十兵衛はどうだろうなあ。根が真面目で剣術もそこまで変な技を持ってないから
イマイチ動かしにくいキャラになりそうだ。

939 :マロン名無しさん :2007/01/14(日) 21:50:27 ID:???
地力だけならトップクラスなんだろうけど
ここまできたら特殊能力が無いと話にならなそうだな。

940 :マロン名無しさん :2007/01/14(日) 23:19:57 ID:???
もう三人でワンセットになりそうだ

941 :マロン名無しさん :2007/01/15(月) 00:48:18 ID:???
十兵衛もそのうち、刀から謎の波動を放ったり眼帯からビーム出すキャラに進化するさ

942 :マロン名無しさん :2007/01/15(月) 04:08:27 ID:???
自由に狼化できるようになる
といいたいとこだができても意味ないな

943 :マロン名無しさん :2007/01/15(月) 06:17:16 ID:???
狼化した十兵衛にかぐやが襲われかけるシーンきぼん

944 :マロン名無しさん :2007/01/15(月) 07:04:16 ID:???
なかったっけ?

945 :マロン名無しさん :2007/01/15(月) 07:25:39 ID:???
>>941
十兵衛の眼帯の下には実は…

946 :週刊少年サンデー 1991年 16号 :2007/01/15(月) 21:14:55 ID:???
第129話 月星人マンゲツ登場 の巻 1/3

東京は峰家の邸内。
廊下を掃除する黒鬼、障子を張り替える黒鬼、屋根の修繕をする黒鬼――。
鬼たちが甲斐甲斐しく働く中、クモ男も六本の腕に荷を抱えて買い物から帰宅した。
なにぶん彼らは居候の身、この程度のことはして当然と進んで手伝いをしているようだ。
今は忍ばねばならない。魔王鬼丸が復活し、再び天下を取るその日まで――。

……で、当の鬼丸様はというと。
「どうじゃ!! これがホントの鬼瓦じゃぞ!!」
刃たちによって峰家の瓦屋根にくくりつけられていた。
「天下の鬼丸様になんてことするんや〜〜!!」
魔除けの置物と化した主君を見上げ、涙を絞るクモ男。
彼は鬼丸様の頭に粗相をしたカラスを追って、一人孤独に奮闘するのであった。

一方、鬼丸を強奪された月の女傑は、龍神=刃に対する怒りを募らせていた。
すぐにでも刃に逆襲をかけたい かぐやであるが、
まだ敵の所在が詳しく分かっていないとツキカゲが引き止める。
「姫! 今しばらくのご辛抱を…」
「いやじゃ! いやじゃ! もう待つのはいやじゃ!!」
かぶりを振って駄々をこねる かぐや。
そして一転、彼女は手厳しい口調で、刃を引きずりだすよう命令した。
「さもなくば貴様の命、ないものと思うがよい!!」

947 :週刊少年サンデー 1991年 16号 :2007/01/15(月) 21:16:24 ID:???
第129話 月星人マンゲツ登場 の巻 2/3

そのとき、困惑するツキカゲの背後に一つの影が進み出た。
ツキカゲと同じく燕尾服に身を固めた、体格のいい白ウサギだ。
彼の名はマンゲツ。マンゲツは自分なら龍神を誘い出せると かぐやに上申する。
模型を使って 『作戦』を説明した彼は、自信たっぷりにこう付け加えさえした。
「なんなら私めが奴を始末しても…」
「口が過ぎるぞ、マンゲツ!!」
ツキカゲがぴしゃりとその先を遮るが、かぐやの表情は満更でもない。
かぐやはマンゲツに指揮権を与え、刃がいると思われる東京への出陣を命じた。

意気揚々と出て行こうとするマンゲツを、ツキカゲはじろりと睨んで引き止めた。
「ぬかるなよ、マンゲツ!! 龍神は見かけより、数段強いぞ!!」
「フフフ、百も承知!」
そう言ってマンゲツは、揶揄するように目を細めた。
「私の心配より、ご自身の心配をした方がよろしいのでは…… ツキカゲ将軍殿…」

マンゲツに率いられた艦隊が東京の空へと向かう。
ツキカゲに対抗心を燃やすマンゲツは、彼を馬鹿にしてせせら笑った。
「龍神を倒した暁には!! 将軍の座はこのマンゲツ様がいただくぜ!!」

948 :週刊少年サンデー 1991年 16号 :2007/01/15(月) 21:19:41 ID:???
第129話 月星人マンゲツ登場 の巻 3/3

事態の進行も知らず、峰家の茶の間では一同がちゃぶ台を囲んでいた。
かぐやのエキスについての情報をクモ男から知らされ、真剣に聞き入る刃たち。
ただ一人、まるで興味を示そうとしなかった小次郎だが、
エキスを吸われた女性がおばあちゃんになってしまうと聞いて飛び起きた。
「では早くその女を退治せねば… 日本中のおなごが みーんなババアになってしまうでござるか!?」
……ともあれこの深刻な事態に、刃たちは頭を付き合わせて戦略を練る。

そんな彼らの思考を遮るように、大きな地響きが峰家を襲った。
否、揺れたのはこの家だけではない。
東京全体が、空から降ってきた巨大な壁によって揺るがされたのだ。
この壁の正体こそがマンゲツの用いた 『作戦』。
東京をぐるりと強固な壁で囲い、中に湾から海水を注入する。
当然このままでは、東京の街と人は水の中へと沈まされてしまう。
『龍神』が現れ、その力で壁を破壊しない限り。

「さあ出てこい龍神っ!! このマンゲツ様が相手をしてやるぜ!!」

溺れゆく街を見下ろし、残虐なウサギは悠々と薄笑いを浮かべた。

949 :マロン名無しさん :2007/01/15(月) 21:46:40 ID:???
これはまたいかにもな嫌味野郎が来たな

950 :マロン名無しさん :2007/01/15(月) 22:11:40 ID:???
さすが小次郎!おれたちに言えないことを平然と言ってのける
そこにシビれる!あこがれるゥ!

951 :マロン名無しさん :2007/01/15(月) 22:42:36 ID:???
小次郎って女が敵なら張り切るタイプかと思ったのに
自分が女に振り回されるのは嫌なのか・・・

952 :マロン名無しさん :2007/01/15(月) 23:06:14 ID:???
ヤイバ世界は大阪、富士山に続いて東京も破壊されてしまうのか・・・
これは名古屋が首都になるのも時間の問題だな

953 :マロン名無しさん :2007/01/15(月) 23:26:32 ID:???
>>952
時代は名古屋だよな

954 :マロン名無しさん :2007/01/15(月) 23:34:28 ID:???
ツキカゲって将軍様だったのか、意外と偉いんだな
単なるカグヤの付き人かと思ってた
将軍というか参謀の方が似合うような気がするけど

955 :マロン名無しさん :2007/01/16(火) 13:41:54 ID:???
>単なるカグヤの付き人かと
実は単なるカグヤの情(ry

しかし駄々こねかぐや様は何気にかわいいな。ババア化やこの前の鬼丸との
激闘描写とかで綺麗所の女性キャラとしての体裁はなくなったものと思っていたがw

956 :マロン名無しさん :2007/01/16(火) 17:27:11 ID:???
>「いやじゃ! いやじゃ! もう待つのはいやじゃ!!」
かぐや様テラモエス

>>955
>実は単なるカグヤの情(ry
あんなウサギづらと引っ付かれるくらいなら龍神(旧)とデキてる方がまだましだ…

957 :マロン名無しさん :2007/01/16(火) 23:20:01 ID:???
>>953
つまりカマキリ男が大活躍というわけか!!

958 :マロン名無しさん :2007/01/17(水) 21:10:59 ID:???
新スレ立ちました。
YAIBA(ヤイバ)連載中 第03話
http://comic7.2ch.net/test/read.cgi/csaloon/1169035361/l50

以下、楽屋裏で。

959 :マロン名無しさん :2007/01/17(水) 23:58:47 ID:???
乙です。

960 :マロン名無しさん :2007/01/18(木) 17:31:35 ID:???
マンゲツがロブスターと合体した姿、
GS美神の雪之丞の魔装術(初期)に見えて仕方ない。
コミックス引っ張り出してみたらYAIBAが数年前だったけど。
なんか共通のモデルでもあるんだろうか。

961 :マロン名無しさん :2007/01/18(木) 23:02:50 ID:???
仮面ライダーの蟹系怪人

962 :マロン名無しさん :2007/01/19(金) 02:59:45 ID:???
かぐや編はやっぱ盛り上がるなぁ
その後のシリアス路線は賛否がわかれるところかもしれんが

963 :マロン名無しさん :2007/01/19(金) 03:13:06 ID:???
なんというかカグヤ編以降はデフレ具合が気になってた。
特に御前試合はもうね・・・

964 :マロン名無しさん :2007/01/19(金) 18:31:30 ID:???
デフレする少年漫画っていうのも珍しいような…

ところで連載中スレで改めて見ていると、
八鬼まで→玉探し→龍神の試練→カグヤ編と進むにつれ
徐々に描写がエグくなっていくのがよく解る。
なんかコナンへ向かって助走してるみたいだな。

965 :マロン名無しさん :2007/01/19(金) 18:47:22 ID:???
御前試合が一番好きだったりする、俺
八岐大蛇編はデフレとは感じないけど。覇王剣あるし
ピラミッド編も十文字使わないと勝てなかったし

966 :マロン名無しさん :2007/01/19(金) 21:10:10 ID:???
自分は先の展開の記憶がかなり曖昧だ
地底人編の敵が金さん銀さんと杉花粉ソルジャーしか思い出せない

ところで>>710-711って、地底人のボス?

967 :マロン名無しさん :2007/01/19(金) 23:32:54 ID:???
エメラルドってなんかやたら人気高かったよな

968 :マロン名無しさん :2007/01/20(土) 00:41:11 ID:???
しっかしホント伸びないな…
かぐや編入ったら加速するかと思ったんだが…

969 :マロン名無しさん :2007/01/20(土) 01:02:24 ID:???
>>965
でも龍神剣>覇王剣って感じじゃね?
龍神剣は普通に地球破壊できるらしいし。

970 :マロン名無しさん :2007/01/20(土) 01:17:50 ID:???
風雷破も普通に星を破壊できる

971 :マロン名無しさん :2007/01/20(土) 01:20:19 ID:???
覇王剣も惑星破壊してなかったけ?
しかも3段階目の時で
風雷しか使えなかったときは竜神のが強そうだけど

972 :マロン名無しさん :2007/01/20(土) 01:22:40 ID:???
クサナギはどれくらい強いんだろうな。
まぁ戦ってる描写が無いからわかりっこないんだけどさ。

973 :マロン名無しさん :2007/01/20(土) 01:32:58 ID:???
御前試合で刃本人の強さを見せて貰ったから
クサナギは別に飛行&大気圏突入能力がある切れ味のいい剣でいいかなと思ってる

974 :マロン名無しさん :2007/01/20(土) 01:35:03 ID:???
クサナギは真の姿であるアメノムラクモにパワーアップすると信じてる。

975 :マロン名無しさん :2007/01/21(日) 18:54:22 ID:???
>>968
俺は「2スレ目はさすがに消費早かったな!やっほい!」とかのんきに思っていた・・・

アニメ化もしたし愛蔵版も出てるし、既読者が少ないはずはないと思うんだが
子供向けの要素が強い(大人向けの要素が足りない?)のが原因か?
貴重な女性キャラのかぐやにしても「キャラ萌え」からはなんかズレてるし・・・好きだけど

976 :マロン名無しさん :2007/01/22(月) 00:27:34 ID:???
おれは中盤をまともに読んだことがないので、
エメラルドが出てくる辺りから参加予定。

977 :マロン名無しさん :2007/01/23(火) 06:37:05 ID:???
エメラルドってナンだよ!?

978 :マロン名無しさん :2007/01/23(火) 19:33:40 ID:???
>978
のちのち出てくるキャラのことだと思うが・・・一応言っておくと今は楽屋裏だぞ

しかしエメラルドが出てくるあたりって随分先だよな
逆にアニメだけ見てたとかいう人だと、かぐや編のあとは未知の世界か
そのあたりまで行く頃にはスレがもっと寂れてそうな・・・・

979 :マロン名無しさん :2007/01/23(火) 23:26:16 ID:???
地下編終了〜ヤマタノオロチ登場までは、やけに絶望的な状況だった。

980 :マロン名無しさん :2007/01/24(水) 11:22:06 ID:uA3SAdhX


981 :980 :2007/01/24(水) 11:23:59 ID:???
誤爆失礼

982 :マロン名無しさん :2007/01/24(水) 11:38:52 ID:???
埋め

983 :マロン名無しさん :2007/01/24(水) 11:47:20 ID:???
埋め

984 :マロン名無しさん :2007/01/24(水) 11:49:13 ID:???
埋め

985 :マロン名無しさん :2007/01/24(水) 11:57:00 ID:???
埋め

986 :マロン名無しさん :2007/01/24(水) 11:59:36 ID:???
何だかんだ言って終わらせ方は上手かったなぁと思う
まぁまだ先の話だが

987 :マロン名無しさん :2007/01/24(水) 15:06:20 ID:???
YAIBAはもっとレギュラーの女キャラを増やすべきだったと思うんだ(´・ω・`)

988 :マロン名無しさん :2007/01/24(水) 15:24:21 ID:???
埋め

989 :マロン名無しさん :2007/01/24(水) 19:11:25 ID:???
鬼神はなんだったんだろね
いきなり出てきたけど

990 :マロン名無しさん :2007/01/24(水) 20:09:54 ID:???
埋め

991 :マロン名無しさん :2007/01/24(水) 20:16:56 ID:???
鬼神が何だったか思い出せない…

>987
レギュラーの女性キャラって、考えてみればさやかだけか
準レギュラー?でさえカグヤ、エメラルド、諸刃……あとご隠居だしな

992 :マロン名無しさん :2007/01/24(水) 20:20:01 ID:???
埋め

993 :マロン名無しさん :2007/01/24(水) 20:45:53 ID:???
埋め

994 :マロン名無しさん :2007/01/24(水) 20:46:49 ID:???
ハッハッハ!村上君!!埋めちょるな!!!

995 :社長 :2007/01/24(水) 20:47:48 ID:???
ハッハッハ!村上君!!今日も相変わらずハゲちょるな!!!

996 :マロン名無しさん :2007/01/24(水) 20:48:24 ID:???


997 :マロン名無しさん :2007/01/24(水) 20:48:45 ID:???


998 :マロン名無しさん :2007/01/24(水) 20:49:04 ID:???


999 :マロン名無しさん :2007/01/24(水) 20:49:22 ID:???


1000 :マロン名無しさん :2007/01/24(水) 20:49:37 ID:???


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