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美少女戦士セーラームーン連載中 ☆3
- 1 : ◆P9MoonSjzo :2008/12/29(月) 23:01:28 ID:???
- 平成4年、なかよし2月号より「美少女戦士セーラームーン」という漫画が連載された。
この漫画について語ろうじゃないか。
尚、この漫画は伝説の聖杯の力を借りて執筆されるため、二日に1/2話ずつの速度で連載されるようだ。
投下時刻は午後10時。たまにハイヒールでおしおきされて、投下が遅れたり休載してしまうこともあるかと思うが許してほしい。
ちなみに今日はH6年3月号の発売日だ。
※注:セリフなどは新装版を参考にしています※
このスレの詳しい事は連載中スレの楽屋裏にて。
初めての方は、必ず楽屋裏でルールを確認してから書き込んでください。
連載中スレの楽屋裏 第28幕
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/csaloon/1229427330/
連載中スレまとめWiki(皆で作るまとめサイト)
http://rensai.qp.land.to/
連載中スレについて
http://rensai.qp.land.to/t/about
前スレ
美少女戦士セーラームーン連載中 ☆2
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/csaloon/1225892947/
- 2 : ◆P9MoonSjzo :2008/12/29(月) 23:02:41 ID:???
- Act26-2
ネオ・クイーンセレ二ティが手を掲げると、柄の長い新たなロッドが現れ、世界を照らした。
すると倒れていた人々は次々に起き上がり、損壊した建物は瞬く間に美しいクリスタルの町並みへと姿を変えていった。
セーラー戦士達はその光景に感嘆する。「……クリスタル・トーキョーが……」「よみがえった…… ……クイーンの奇跡だわ」
「――いいえ セーラームーンが タキシード仮面とスモール・レディの力をかり ネメシスを打ち破ったのです」
クイーンの言葉を聞いて、戦士達の目から涙が溢れる。……セーラームーン……! うさぎちゃん……!
「あなたがたに 新しいプラネット・パワーを授けましょう」――セーラーマーズ 戦いの戦士
セーラーマーキュリー 知の戦士 セーラージュピター 保護の戦士 セーラーヴィーナス 愛の戦士
――これからもずっとセーラームーンとともに戦っていけるように
「――やがて正常な時間が流れはじめます 無事であればセーラームーンたちも 時空の扉のところへもどってくるでしょう いきなさい」
ヴィーナスが名残惜しそうに尋ねる。「――ネオ・クイーンセレ二ティ セーラームーンには……」
「……あたしもクリスタル・パレスへ もどらなければ」「クイーン……!」「……過去の自分と会うことは 歴史にはないことです」
――セーラームーン あたしはここからあなたに 新しい力を授けましょう セーラームーン 神秘の戦士よ
あなたに「幻の銀水晶」を守る新しいコンパクトを ――そして コズミック・パワーを あなたがまた強い心で戦っていけるように……
- 3 : ◆P9MoonSjzo :2008/12/29(月) 23:03:19 ID:???
- ――耳元で聞きおぼえのある声がする…… だれ……?「セーラームーン!」
ちびうさとタキシード仮面がセーラームーンを笑顔で覗きこむ。
倒れていたセーラームーンが目を開けると、ブローチが新しくなったのに気付いた。「――ネメシスは…… クリスタル・トーキョーは……」
セーラー戦士達が笑顔で答える。「ネメシスは消滅したわ」「三十世紀の地球はもとどおりになったのよ」「…クイーンは……」「――無事よ」
「みんなパレスにもどったわ 正常な時間が流れはじめたの あたしたちももうもどらないと」
ちびうさが進み出る。「さあ いきましょ あたしが過去まで誘導するわ プルートのかわりに」
セーラームーンは少し寂しい気持ちになる。――ああ そうだわ 同じ時空に同一人物が存在することはありえない――
――会えないのね クイーンには ――会いたかったけど ……そんなことできるわけ……ないよね
未来の自分と会って話をするなんて ――歴史がかわってしまうもの――
セーラームーンは時空の扉の前で足を止め、振り返った。――会いたい……
同じころ、クイーンも切なげにパレス内から外を眺めていた。――ほんのすこしだけでも……
クイーンは手をぎゅっと握り締めると意を決して走りだした。もう一人の自分のもとへ。――たとえ ――歴史がかわってしまっても
「……セーラームーン!」「ネオ・クイーンセレ二ティ……!」二人の瞳から涙がぽろぽろと零れる。
「……どうしてもお礼がいいたかったの …ありがとう……」「いいえ……あたしのほうこそ…… ――クイーン …ありがとう」
――ああ いっぱいはなしたいことがあるのに……「――…クイーン!」笑顔で手を振るクイーン。キングと未来のセーラー戦士達も揃って見送りにきてくれていた。
いつか出会う この未来 いつか会える未来のあたし ……さようなら ……さようなら……
- 4 : ◆P9MoonSjzo :2008/12/29(月) 23:06:01 ID:???
- 朝、うさぎは自室のベッドで目を覚ました。……ああ もどってきたんだっけ あたし ――みんな夢……だったのかな
三十世紀も ――クイーンも ……ちびうさも……
軽い足音とともにちびうさがうさぎの部屋へとやってきた。「おはよっ うさぎっ あさだよっv」うさぎは思わず笑顔がこぼれる。
ちびうさと一緒に通学路を行くうさぎだが、ふとちびうさのカバンがパンパンに膨らんでいるのに気づいた。
「ちびうさ あんたなに?そのリュックの中の大荷物は☆学校にそんなものもってっちゃいけないでしょ?」
ちびうさは少し間を置いてから切り出した。「…置いてかなきゃいけないってわかってるけど どうしても置いてけないモノだけもってきたの
あたし もどんなくちゃ 三十世紀へ」突然のことにうさぎは一瞬驚く。「……そっか ……そうだよね
――あたし 家に……忘れものしちゃったみたい ごめんちびうさ さきにいきなよ バイバイ」「うさぎ!?」
ちびうさが月野家へ引き返してうさぎの部屋をそっと覗くと、うさぎはベッドにうつ伏せになって泣いていた。
「……かってなことばっかしいって ……ごめんうさぎ ……おこんないで ……あたしほんとは ずうっとこのうちにいたいんだ……
……でも うさぎは あたしがいて…… …めいわくだったでしょ?」うさぎがばっと顔を上げた。「――めいわくなわけないじゃないの!
――そうよ あんたはいつもかってな行動ばっかしとって あたしの気持ちなんてちっとも――」
「……泣かないでようさぎ」「泣いてるのはあんたのほうじゃないの」
抱きついてきたちびうさを、うさぎは力いっぱい抱きしめた。「……うさぎっ……」ちびうさは嗚咽を上げてぼろぼろ泣きだしてしまう。
「……ちびうさ あんたがいなくなっちゃったら ……さびしいよ」……いかないでよちびうさ……
あたしたちこんなに仲よくなれたのに…… ……さびしいよ ちびうさ
- 5 : ◆P9MoonSjzo :2008/12/29(月) 23:06:35 ID:???
- 「……あたしが泣いてちゃ ……ダメだよね 送ってくよちびうさ」二人は衛の待つ一の橋公園へと向かった。
――ここであたしとまもちゃんがキスをしたとき ちびうさが空からふってきたんだっけ
衛はちびうさを慰めるときに使った、薔薇を持ったタキシード仮面人形を手渡した。「――もどるんだろ?ちびうさ 忘れものだよ」
また泣きだしてしまったちびうさの頭を衛が撫でる。「……泣くなよ」ちびうさはタキシード仮面人形をぎゅっと思い出ごと胸に抱きしめた。
「……まもちゃんは あたしの王子さまだったの」
ルナPが鳴き出し、ちびうさが二人に背を向ける。「……もういかなくちゃ パパとママがよんでる」
ちびうさはリュックの中から新たなロッドを取り出した。「うさぎ これ ママからあずかってたの 新しいうさぎの ハートムーン・ロッドよ」
「ちびうさ」「……あたし まもちゃんとうさぎにちびうさってよんでもらうのが すっごく好きだった
月野家でくらしたこと みんなとあそんだこと すっごくすっごく楽しかった ここにこれてよかった」
ちびうさは笑顔で手を振った。「ちびうさ!」「バイバイ まもちゃん!うさぎ! ――あたしうさぎのことが いちばんいちばん大好きだったよ」
「ちびうさっ……!」ちびうさの姿は一瞬で光になり、時空を越えていった。
――いつも あたしたちの目のまえから かけだしていった ちびうさ
顔を覆って泣くうさぎを衛が慰める。「……また必ず会えるよ オレたちのムスメだもん」――いつか きっとまた きっとすぐ会えるよね ちびうさ
レイは琴乃と、まことは浅沼と、美奈子と亜美は元基と無事再会を果たしたのだった。
- 6 : ◆P9MoonSjzo :2008/12/29(月) 23:07:06 ID:???
- うさぎと衛が公園のベンチに並んで座っている。「……なんか 長い長い ……夢でも見てたみたい ジェットコースターにのってるみたいな 夢だったよ」
「夢じゃないよ あっという間にやってくる 未来の話さ」「……このロッドを使うときが また すぐくるのかな おちこんでなんかいらんないね」
――いつかやってくる 未来までに やらなくちゃいけないことが きっとたくさんまってる でも いつでもきっと この人がそばにいてくれる
うさぎと衛が唇を重ねると、空の彼方がキラリと光り、落ちてきたルナPが衛に激突。
続いて落ちてきたちびうさはうさぎの頭上に着地すると衛とキスをした。ちびうさはチロリと舌を出す。
「えへへーっv……もどってきちゃった」うさぎと衛は驚きのあまり口をパクパクさせている。「コレ!パパとママからあずかってきた手紙!」
前略
このたびはスモール・レディを修業させていただけるときき
たいへんうれしく思いますv
うちのムスメをどうぞよろしくv
かしこv
From セレ二ティv(←Vサインするクイーンのイラスト付き)
「またおセワになりまあすっ」元気よく挨拶するちびうさ。衛はさすが未来のうさこのかく手紙☆と呆れている。
うさぎはふるふると手紙を見つめていたが……。「ちっ…… ちびうさぁ―――っっっ☆」
また一波瀾起きそうな気がするうさぎだった。
●to be continued●
- 7 :マロン名無しさん :2008/12/30(火) 00:52:51 ID:???
- >>1
ムーンヒーリング乙カレーション
- 8 :マロン名無しさん :2008/12/30(火) 18:38:44 ID:???
- >>1乙
クイーンとセーラームーンの心情を見るに、同一人物だけど
もはや他人みたいな心持みたいだね
まー確かに、外見以外は違いすぎてるし、1000年も経ってれば…
あとはプルートだけが心残り…サフィールにももやもやするものがあったけど
最後にまた出てきた変態仮面のぬいぐるみ、あれを変態が
ちくちく縫ってるのを想像するだけで笑えます
生地は買ってきたんだろうか、それとも使い古したタキシードやマントから?
薔薇の花も縫ったのか、花屋で買って来て持たせたのか…
- 9 :マロン名無しさん :2008/12/31(水) 00:06:08 ID:???
- >>1
乙シード・ラ・スモーキングボンバー
>>8
花は造花だろいくらなんでもw
そう言えば地場衛君の趣味はまだ明かされてなかったけど、手芸だったのかww
そりゃ隠すわなwww
ジャイアンがこっそり楽しくおままごとしてた話を思い出した
- 10 :マロン名無しさん :2008/12/31(水) 01:03:26 ID:???
- >>8
サフィールは主人公を手にかけようとしたから
残念ながら復活は無理だろうな
- 11 :マロン名無しさん :2008/12/31(水) 02:11:45 ID:???
- >>9
自分で自分の人形を作るってナルシスト以外の何者でもないよな
- 12 :マロン名無しさん :2008/12/31(水) 02:33:17 ID:???
- 誰かはやくクイーンの手紙に突っ込んでやれよw
俺?俺は変態に突っ込むのに忙しいんだ
- 13 :マロン名無しさん :2008/12/31(水) 10:27:11 ID:???
- >>12
アッ――!!
- 14 :マロン名無しさん :2009/01/01(木) 02:14:53 ID:???
- そっちの突っ込むではw
- 15 :マロン名無しさん :2009/01/02(金) 01:43:00 ID:???
- 金星 「あれさ、グランドクロスだっけ?お前参加する?」
木星 「おうよ」
火星 「うん、参加」
地球 「一応いまんとこ」
海王星 「あー・・・あれなぁ・・オレ公転周期、微妙に合わねぇんだよなぁ・・・」
水星 「マジ?」
天王星 「周期が長いと大変なんだよなぁ」
土星 「だよな。そっちどーよ?」
冥王星 「えーと・・・」
金星 「どうした?」
冥王星 「その、ボク・・・無理なんだ・・・」
海王星 「何で?周期は大丈夫っしょ?」
冥王星 「そうじゃなくて・・・」
水星 「何ナニ何?まさか自転がらみ?あらあら諦めてんじゃねーよ、うはww」
冥王星 「はは・・・そうじゃないよ。そうじゃなくて・・・俺やめるんだ」
木星 「うん?」
冥王星 「・・・『惑星』を・・・やめなきゃならなくなったんだ 」
一同 「・・・え?」
- 16 :マロン名無しさん :2009/01/02(金) 03:02:03 ID:???
- >>15
プルートが死んだからって勝手に除名するんじゃねえ!
- 17 :マロン名無しさん :2009/01/02(金) 09:58:26 ID:???
- >このたびはスモール・レディを修業させていただけるときき
これちびうさの狂言?
- 18 :マロン名無しさん :2009/01/02(金) 15:49:42 ID:???
- 元々文章の下手な直子がさらに文章下手を装って書いてるからもう支離滅裂
- 19 :18 :2009/01/02(金) 15:52:12 ID:???
- スマン、下手というか電波入ってるんだよな
アニメのEDテーマの作詞とか何か受信してるとしか思えない
- 20 :マロン名無しさん :2009/01/02(金) 16:06:59 ID:???
- セーラー戦士の中で誰が好き? 第二巻 (モテない男性)
http://changi.2ch.net/test/read.html/motenai/1229511052/l50
セーラー戦士の中で彼女にしたいのは誰? (アニメキャラ総合)
http://changi.2ch.net/test/read.html/anichara/1105107155/l50
セーラー戦士で一番可愛いのは誰なの? (美容)
http://changi.2ch.net/test/read.html/diet/1201923832/l50
セーラームーンが面白すぎて尿道から銀水晶出た (大学生活)
http://ex24.2ch.net/test/read.html/campus/1229609623/l50
セーラー戦士のコスチューム語れ Vol.1 (懐かしアニメ平成)
http://changi.2ch.net/test/read.html/ranimeh/1230695594/l50
ニートならセーラー戦士と全裸でガチ対決したいよな (ダメ)
http://namidame.2ch.net/test/read.html/dame/1188549754/l50
セーラームーン vs プリキュア (アニメキャラ総合)
http://changi.2ch.net/test/read.html/anichara/1217526035/l50
セーラームーンの敵キャラ萌え (アニメキャラ総合)
http://changi.2ch.net/test/read.html/anichara/1218951436/l50
【セーラームーンSS】 アマゾントリオを語るスレ 【鷹虎魚】 (懐かしアニメ平成)
http://changi.2ch.net/test/read.html/ranimeh/1186427979/l50
- 21 :マロン名無しさん :2009/01/03(土) 18:33:47 ID:???
- なにげに琴乃部長と浅沼くんを出してくれたのがよかった
- 22 :マロン名無しさん :2009/01/03(土) 19:21:43 ID:???
- セーラームーンチャンネル(公式HP)で直子姫のお部屋
が更新されたよ。
- 23 :マロン名無しさん :2009/01/05(月) 01:19:42 ID:???
- >>8
セーラームーンの世界では実は
謎の正義の味方セーラー戦士&タキシード仮面ブームで
ゲーセンのUFOキャッチャーの景品になってる可能性もw
それにしたって変態が自分の人形を何千円かはたいて取ったと思うと笑える
- 24 :マロン名無しさん :2009/01/05(月) 01:23:13 ID:???
- プルートが気の遠くなるような年月かけて守ってきた時間の秩序を
クイーンとちびうさが簡単に破っていいように利用して‥‥
プルートはどう思ってるだろう
- 25 :マロン名無しさん :2009/01/05(月) 19:57:22 ID:???
- >>19
EDの歌詞どんなんだっけ
- 26 :マロン名無しさん :2009/01/05(月) 21:06:31 ID:???
- >>25
ムーンムーン♪プリンセス〜♪
- 27 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/05(月) 21:49:22 ID:???
- Act27 無限1 予感
“光がめざめる このオメガ・エリア われらが聖地を破滅に導く光―― 別の光が見える 星の光――「星の守護」の輝きだ
われらの旧世界と近しいパワーにあふれた このオメガ・エリア その巨大な気(オーラ)に みな ひきよせられる
――「星の守護」の輝きの中に われらが生命(いのち)の源タイオロン・クリスタルに近しい光を感じる ――魅かれる……
だが この聖地はわれらのもの だれにも邪魔はさせぬ 異物は消去せよ”
「わかっておりますわ 師(マスター)ファラオ90(ナインティ)」黒い服を身に纏った長い髪の女が跪き、命を受ける。
“破滅に導く光を目覚めさせるな!”
肩くらいの長さの黒髪の少女が静かにベッドで眠っている。――目覚めよ ――目覚めよ―― 時はきたれり ――三つの魔具(タリスマン)の導く光――
――破滅のはじまりなり
少女はカッと目を開けた。
同じころ、衛はベッドの上で目を覚ました。――なんだ?いまの夢は――!?
火に向かって祈祷をしていたレイもはっとする。――なに?いまの火のお告げはいったい……!?
――なんだかまぶしいわ なんの光?ベルの音?――ああ もしかしてこれは あたしとまもちゃんの結婚式の鐘の音!?
……のはずがなかった。ベルはベルでも、うさぎの部屋にけたたましく鳴り響くのは目覚まし時計のベル。
「うさぎー 八時すぎてるわよ」育子ママの一言で、うさぎはがばっと飛び起きる。「どおしておこしてくんないのよおおおっっ」
バタバタと走り去っていくうさぎを見て、育子ママはどうして毎朝毎朝こうなのかしらね、と溜め息をつく。
「ほーんとよね育子ママ いつまでたってもコドモなんだから うさぎは」ちびうさは余裕で早起きして、朝食を美味しく頬張っている。
- 28 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/05(月) 21:50:04 ID:???
- “――さて つぎのニュースです 昨日港区のS公園で正体不明の怪物が出現 公園にいた私立無限学園の学生たちを襲うという奇怪な事件が発生……
目撃者は公園にいた同じく無限学園の女子学生が突然怪物に変身したといい 関係者はこれは「先祖返り」の一種ではないかと述べて……”
「先祖返りってなに?けんじパパ」ちびうさが尋ねる。「人類の祖先はね ゴリラみたいな姿だったんだよ その姿にもどることだね
怪物なんてホントかなあ コワイなあ」ビビる謙之パパ。ルナはこのニュースを興味深く聞いている。ちびうさは元気に登校していった。
「ごめ〜〜ん まもちゃ〜〜〜ん」うさぎは全力で走ってようやく衛との待ち合わせ場所に辿り着いた。
「おそい!うさ!先にいこうと思ってたところだ!」「……まもちゃん その“うさ”っていーかた ……なんかいいっぱなしで ……ヤダなあ
うさこのほーがいいのにっ」うさぎは衛に擦り寄り、甘える作戦に出た。「ま・も・ちゃあんっvおくれてごめんねv
ちゃんとあしたからおくれないよーにするからv(←ウソばっかし)だから ね?おはようのキス……」
「おはよっvまもちゃんv」満面の笑みで、ちびうさが衛に抱きついた。いいところを邪魔されたうさぎはおもしろくない。
「おはようございます!まもるさまv」「やあダイアナ まもちゃんでいいよ おはよv」「じゃあじゃあvまっ まもちゃんっ」
衛に抱きあげられて、ダイアナはポッと赤くなっている。「あ――っ ダイアナばっかしだっこしてずる――いっ」ちびうさが文句を言う。
「ネコになったらだっこしてやるよ」「え〜〜〜っっ☆」うさぎは内心荒れまくっている。――も〜〜 朝の貴重なランデブーのじかんを〜〜っ☆
「あ!そーだうさぎ!おべんとの忘れ物よ いいかげんちゃんと起きて朝食も食べたほうがいーわよっ 一日の活力のモトは朝食なんだからっ」
「ちびうさ スゴイこと知ってんじゃん」「えへへ――v」衛に褒められてちびうさは得意気だ。
――このちょーしいい クソこなまいきなガキ☆じつはこのコ 未来からきた あたしとまもちゃんのコドモです☆
三十世紀の未来からセーラー戦士の修行をしに(?)やってきて あたしの家にイソーローしてるの
- 29 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/05(月) 21:50:45 ID:???
- 友達の桃子達に会って、ちびうさは元気に学校へ向かった。うさぎは複雑な思いでその後ろ姿を見つめる。
――ブラック・ムーンとの地球の未来をかけた あの激しい戦いも夢のかなた 平和な日々がつづいてます――
うさぎはぴとっと衛にくっつくと、少しずつ顔を近づけた。キスをした瞬間、衛の頭に昨日の声がこだました。
――目ざめよ ――破滅のはじまりなり
「――まもちゃん?」「――いや なんでもないよ」衛を別れ、うさぎは一つ溜め息をついた。
――いつも 幸せだなって思ったつぎの瞬間に ふっと不安がよぎるの ――この幸せは長つづきしない そんな気がする
――しかたないっか だって宿命だもん なにがあったってのりこえられるわ それが使命を背負った あたしの試練なら
ウエーブがかった髪の美女が、広いプールで優雅に泳いでいる。プールサイドに置かれた時計が鳴り、女はプールから上がると無線を手にした。
「――海王丸?おはよう」バリバリと音を立てて、ヘリコプターが広い窓に近づいてくる。
「そろそろ彼を迎えにいかなくちゃ 遅刻するわ ――きょうは海があれてるわね」
サーキットで、美男子が車を走らせている。「はるか!おまえ直線のとこ全開ですっとばしただろ!」
「サイッコーだよこのマシン!もっととばしたかった!」「ダメだよっ ならしなんだから!五千回キープってゆったじゃないかっ!こわれちまうよ〜〜」
辺りは女たちの黄色い歓声で騒がしい。「スゴイ人気なんですね 彼☆」「知らないのかおまえ!
天王はるか ひさびさに日本が誇る 若き天才レーサーだよ」上空にはヘリが二機。「そしてあれがはるかの愛機“天王丸”と
はるかの彼女の愛機“海王丸” これからヘリで登校かあ♪スゲーなあ」はるかは無線を手にする。
「もしもし?みちる?おそかったじゃん ――きょうは風があれてるな」
- 30 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/05(月) 21:51:19 ID:???
- “ねね!あれ海王みちる?バイオリニストの!はるかとつきあってるってホントだったのー?ショック☆くやしいけどおにあいのカップルよね”
“二人とも同じ学校だもん ほら いま話題の”“ああ あの無限学園ね”
「こんにちは――v」うさぎとなるが、元気よくゲームセンタークラウンにやってきた。元基がいつものように笑顔で迎えてくれる。
「おそ――い うさぎちゃんまってて本一冊よみおわっちゃったわよ」亜美が本を片手にウインクして見せる。
「ま うさぎがドンジリだと思ってたけど」「ひど〜〜いっっ レイちゃん〜〜☆」
美奈子とまことは既にゲームの時間だった。「あー まってたのよvうさぎ!」「はやくはやくvこのゲーム オモシロイよ〜〜」
「へー “バトルラップ” みんなでレースやるやつ?」「そ!ホンモノのレースが体感できるよ」「ホラ ヘルメット」
「クラッチふんでエンジンかけて」美奈子が横で教える。なると元基も後ろで見守っている。
「スゴイエンジン音☆本格的〜〜 コワイ〜〜」「どんどんギア・チェンジしてってごらん 五速まで一気に」
「ひえ〜〜 ホントの車運転してるみたいでコワイ〜〜 フラフラする〜〜☆」
「もっとアクセルふみこんで回転数上げるんだよ」横で同じゲームをやっていた男子学生が声を掛けてきた。ヘルメットで顔は見えない。
――え!?――だれ? ――スゴイ!あっという間に周回遅れ挽回した!いま何キロ?――300km!?
「わ〜〜 うさぎ〜〜 あぶな〜〜い」なるの叫び声を聞いて我に返ったうさぎを衝撃が襲う。「……クラッシュのショックも本格的なのね」
男子学生の後ろにはいつの間にかすごい人だかりが出来ていた。「スゲーよ あいつのタイム!」「あの走り ホンモノのレーサー並みだぜ」
「いま何キロだしてんの?あいつのマシン」――400km!?
「ぎも゙ぢわ゙る゙〜〜い゙ ヘルメットって重いよ〜〜」うさぎがヘルメットを脱ぎ、大きく息を吸い込む。
「うさぎ スゴイスピードだしてたよ」なるが心配そうに話し掛ける。「ヘルメットかぶってるとね なんかスピード感てぜんぜんないよ」
- 31 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/05(月) 21:52:26 ID:???
- 「へえ そんなこと思うなんて レーサーとして素質あるよ」隣にいた男子学生――はるかがヘルメットを脱ぎ、こちらにウインクしてきた。
(うそっ カッコイイッvvv)まことと美奈子は目がハートになってしまっている。うさぎの胸も、ドキンと高鳴った。
ゲーセンに向かう衛は、ゲーセンに背を向けて立っていた女子学生と擦れ違う際、彼女の手鏡を落としてしまった。「――あ すみません……」
拾おうとした衛と女子学生の手が触れ、衛は慌てて手を引っ込めた。女子学生――みちるは手鏡に衛の顔を映し、微笑んだ。
「――あなた とても気高い目の色をしてる 前世は王子様かしら」衛は警戒し、きつい表情で問いかけた。
「――どうして そんなことがわかるワケ?」「コレは 前世をうつす鏡なのよ」衛は表情を固くしたままだ。
ゲーセンの前に立っているみちると衛に気がつくと、はるかは突然、ぐいっとうさぎの髪を引っ張った。「またレースしようぜ おだんごアタマ」
ゲーセンから出てきたはるかの姿を認めると、みちるは衛に向きなおった。「ごめんなさい ヘンなコトいって 気を悪くしないで さよなら」
去っていく二人を、衛は怪訝な顔で見つめていた。――この辺で見ない制服 美人だったケド ――読めないカオをしてた
「ずいぶん仲よくなったのね」「やいてんの?」はるかは面白そうに語った。「あのおだんご まだまだコドモってカンジで かわいかったよ」
「ねね うさぎ!あのカッコイイヒト ゼッタイ!有名人よ!どこかで見たコトあるもんっv無限学園のセーフクきてたし!」
なるまで目がハートになっている。「ムゲン学園?」「やだっ知らないの?」海野がどこからか湧いてきて解説する。
「東京湾の埋め立て事業でいま最大の商業地区“三角州” その中の“無限地区”にある私立の新設校ですよ!」
「無限学園てタレントやオリンピック選手とか音楽家とか スゴイ人たちが集まってて 天才学園てよばれていま有名なのよ」なるもそう付け足す。
- 32 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/05(月) 21:53:06 ID:???
- その後、うさぎ達は本屋に寄って、雑誌をめくってみた。「ホラ見て!やっぱりどこかで見たコトあると思ったら
さっきのヒト レーサーだって!“天王はるか”!」「へー ホンモノのレーサーだったんだ―― うまいワケよね―っ」
「都立十番高校から無限学園へ転校したばっかだって!」まことと美奈子は十番商店街よくくるのかなvまた会えるかもっっvとときめいている。
本屋を出ると、一行は無限学園の女子学生達を偶然見かける。すると、うさぎのブローチがほのかに光を放った。
なんと二人の女子学生のうち片方の背中から、害虫のような臓物のような気味の悪い怪物が生まれ、牙を剥いて襲いかかってきた。
「なるちゃんと海野はオレが!!」衛はなると海野を安全な場所へ連れていった。通行人は悲鳴を上げ、逃げまどう。
「みんな!変身よ!」美奈子が凛々しく呼びかける。
「ムーン・コズミック・パワ――」「マーズ・プラネット・パワ――」「ジュピター・プラネット・パワ――」「マーキュリー・プラネット・パワ――」
「「「「「メイクアップ」」」」」
「愛と正義のあたしたち セーラー戦士がお相手するわ!」
怪物は見境を無くし、まるで苦しんでいるように見える。「ヴィーナス・ウインク・チェーンソード」「ジュピター・ココナッツ―― サイクロン!!」
二人の攻撃により、怪物は粉砕され、女子学生から分離した。「急いで救急車をよぶんだ」ジュピターが通行人に呼び掛ける。
ヴィーナスはざわつく観衆の向こうから視線を感じてはっとする。――視線!?まだ怪物が!?
振り向くとそこには誰もいなかった。――だれもいない!?気のせい?
セーラームーンはブローチを見つめる。――あの女のコが怪物に変身する瞬間 ブローチが……“幻の銀水晶”が反応した――!?
観衆の中には、はるかとみちるに似た人影があった。
●to be continued●
- 33 :マロン名無しさん :2009/01/05(月) 21:57:07 ID:???
- 男なのに戦わずに逃げる役目の変態…。
しかし地球のピンチ休みなさすぎじゃね?
ヘタすりゃ巨悪組織が同時に攻めてくることになりかねんぞ。
- 34 :マロン名無しさん :2009/01/05(月) 22:09:49 ID:???
- 建前「なるちゃんと海野はオレが!!」
本音(ちょwwwあれボンバーじゃ勝ち目ねーだろwwwタラバだ!)
- 35 :マロン名無しさん :2009/01/05(月) 22:11:19 ID:???
- 新キャラ大杉でなにがなんだか
- 36 :マロン名無しさん :2009/01/05(月) 22:13:48 ID:???
- >人類の祖先はね ゴリラみたいな姿だったんだよ
アウストラロピテクス涙目
- 37 :マロン名無しさん :2009/01/05(月) 22:18:08 ID:???
- >>33
前シリーズの「たとえ 歴史がかわってしまっても」が引っかかるんだよなぁ‥
クイーンとセーラームーンが会話しちゃったのが原因で
過去世界が混沌としだしてしまったのではないだろうか
- 38 :マロン名無しさん :2009/01/05(月) 22:24:39 ID:???
- みちるってレイの上を行くお嬢様だな
ヘリで登校とかwww
- 39 :マロン名無しさん :2009/01/06(火) 00:16:13 ID:???
- 期待させておいてどうせまたレイちゃんは予知夢だけで終わるんだろ?
もう騙されないぞ。
- 40 :マロン名無しさん :2009/01/06(火) 00:20:30 ID:???
- ついに変態以外の男性レギュラー北か?
でもまた3ヶ月くらいであっさり死ぬかも
- 41 :マロン名無しさん :2009/01/06(火) 00:30:44 ID:???
- >>36
あの怪物はゴリラどころの騒ぎじゃないだろ
ゴジラ‥いやモスラの幼虫みたいな不気味さ
- 42 :マロン名無しさん :2009/01/06(火) 00:32:45 ID:???
- >>40
ふるちゃん→デマンド様→天王はるか
ほんと当て馬キャラの入れ替わり激しいよね
- 43 :マロン名無しさん :2009/01/06(火) 00:38:28 ID:???
- >あなた とても気高い目の色をしてる 前世は王子様かしら
えーあの変態が?なにかの間違いじゃないですか?
- 44 :マロン名無しさん :2009/01/06(火) 00:41:36 ID:???
- >>42
変態に惚れたばっかりに消されてしまったプルートを忘れないで下さい><
- 45 :マロン名無しさん :2009/01/06(火) 03:01:35 ID:???
- >>44
みちるも衛に惚れたら死亡フラグ立つな
- 46 :マロン名無しさん :2009/01/06(火) 08:10:51 ID:???
- −しかたないっか だって宿命だもん
うさぎちゃん強ぇぇorz つーか強くなったな〜…自分なら_だ
- 47 :マロン名無しさん :2009/01/06(火) 19:11:50 ID:???
- 破滅に導く光を目覚めさせるな=ちびうさを真のセーラー戦士として覚醒させるな
ってことか?
- 48 :マロン名無しさん :2009/01/07(水) 00:01:37 ID:???
- >>45
はるかと恋人同士なんでしょ?
死ぬほどキザだな、はるかwww
- 49 :マロン名無しさん :2009/01/07(水) 01:28:36 ID:???
- ヘリコプターで通学‥
どんだけ遠距離だよ
ところで冒頭に出てきた眠ってた少女は新キャラだよな?
まさか今度のボスは人間の少女なのか?
- 50 :マロン名無しさん :2009/01/07(水) 01:45:22 ID:???
- >>33
みんな吸収合併繰り返して大組織になってから攻めてくればいいのにw
- 51 :マロン名無しさん :2009/01/07(水) 02:00:22 ID:???
- ヘリで通学ってこち亀の中川みたいでかっこ悪いと思うんだけど…
- 52 :マロン名無しさん :2009/01/07(水) 07:08:57 ID:???
- あれ?
確か無限学園の回りに住居があったはず…
- 53 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/07(水) 21:43:25 ID:???
- Act27-2
「この異生物がこのコにとりついてたワケね」ルナが司令室のモニターで映像を確認する。「――先祖返り――」ルナは何か引っかかる様子。
「今朝のニュース見たでしょ?怪物に変身し人を襲った“先祖返り”のニュース たしかそれも無限学園の生徒だったわ」
それを聞いてうさぎ達は考え込む。「あやしいニオイはするわね 無限学園と先祖返りか」と亜美。
美奈子が切り出した。「コレは無限学園をしらべにいくっきゃないわね」
「ただ――いまっv」夜遅く、うさぎが上機嫌で帰宅した。「まこちゃんちでみんなでごはんたべてきちゃった おいしかったあv
(ローストビーフのサンドイッチ サーモンのマリネ カボチャのポタージュ ニース風サラダ デザートはミルフィーユよっv)」
「まもちゃん じゃあじゃああしたゼッタイねっv」ちびうさは満面の笑顔で電話をしている。
「コラッ ちびうさ まさかまもちゃんちでんわしたの?なあんの用よっ」「ナ・イ・ショっだよ〜〜んっ」
ほっぺたをむにーっと引っ張り、舌を出すちびうさにうさぎがキレた。「あんたね〜〜〜っっ」「イターイッ うさぎのばかーっ」
「やめなっさ〜〜いっっ あんたたちはも〜〜っ」掴み合いの喧嘩を始めてしまった二人を見かねて育子ママが止めに入った。
「ちびうさちゃん あした放課後おともだちと遊園地いくんですって ママ婦人会でいけないし 子どもだけじゃあぶないでしょ?ヘンな事件も多いし」
「まもちゃんとーっ ムゲン・C・パークの海の上のジェットコースターのるんだもおんっv」ちびうさはボロボロになりながらもうきうきしている。
「え〜〜っ もしかして新しい遊園地!?ずっるううう〜〜いっっつ」
うさぎは衛に電話をかけた。衛曰く、育子ママは押しが強くて断れなかったらしい。「じゃ あたしもいくっっ」
「たしかあした無限学園へ偵察にいくっつってなかった?」まさしくその通りだった。うさぎはショックのあまりびーびー泣き出す。
- 54 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/07(水) 21:44:24 ID:???
- 「うさ 話題の新しい遊園地“ムゲン・C・パーク”って例の三角洲にあるんだ」その一言にうさぎはぴたりと泣きやむ。
「そう 無限学園のある “無限洲”に 遊園地は学園のすぐとなりだ 通信器で連絡とれるようにしとく 何かあったらすぐ行くから」
――“三角洲” 東京湾埋め立てプロジェクトの中心地 天王洲 海王洲 冥王洲とよばれる三つの埋め立て地が三角形に並ぶため そうよばれる
オフィスビル・住宅がたちならぶ 完成された都市である そして三角洲の中心に“無限洲”とよばれる 無限学園のある埋め立て地がある
「失敗作が世にでたようね」黒服の女が叱咤する。「ダイモーンを解放するとは……」「もうしわけございません」
「――“器(うつわ)化”…… 失敗作のダイモーンばかりふえて なかなかうまくゆかぬ
だがそのおかげで師(マスター)のおっしゃった異物の正体がつかめた」女は五枚のカードを宙に出現させた。
――セーラー戦士 星の守護をもつもの…… ――この星を守る者――
「おまえたちに 新しい使命をあたえよう 目障りな異物は消去せよ ダイモーンを使ってもかまわぬ みごと消去できた者のレベルを上げてもよい
レベルを上げ勝ちのこった者 わが師“ファラオ90(ナインティ)”とじかにコンタクトし タイオロン・クリスタルの恩恵をうけることのできる
私と同じ“秘術師(マグス)”の地位を与えよう」五人の女幹部は野望をたぎらせる。――“秘術師” 師とコンタクトし
いのちの源タイオロン・クリスタルの恩恵をうけられる地位――!
「そして“器(うつわ)”を “聖体(オスティ)”を われらの存続のために集めよ!」「秘術師カオリナイト このウイッチーズ5にどうぞおまかせを!」
うさぎ達は無限学園へとやってきていた。「このビルが“無限学園”――か」「――気(オーラ)を感じる 強い気の力(パワー)がみなぎってる」とレイ。
「――この一帯 正しい空間の密度じゃない 歪みがあるわ」と亜美。「ただのビル風じゃないな 風が乱れてる ――嵐の予感だ」とまこと。
美奈子はまた誰かの視線を感じ、振り返った。
- 55 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/07(水) 21:45:34 ID:???
- ちびうさと桃子たちはジェットコースターに乗って楽しそうに歓声を上げている。「まもるセンパイものってくればいーじゃないスか」浅沼が勧める。
「…いや オレは基本的にあーゆーのはちょっと…… すまんな浅沼 キチョ―な放課後を」
「二度もジェットコースターのるなんて ちびうさたちもものズキだよなー」と九助。九助や空野それに金髪の美少年はみんなちびうさと同じクラスらしい。
「ジュースもっとかってきてやるよ まってな」衛は笑顔でその場を離れた。
「あ」ジェットコースターに乗っていたちびうさの帽子が宙に舞った。「あたしぼうしとってくるね」ジェットコースターを降りたちびうさが桃子に言う。
「え――っ じゃあたしもいく!」「おちた場所見えたしヘ―キ!みんなとあそんでて!すぐもどる!」
戻ってきた桃子を見て、ちびうさは?と衛が聞く。「ぼうしとりに遊園地の 外へでたっ!?」衛は面食らい、子供達を浅沼に任せてちびうさを探しにいった。
「――無限学園 幼等部・初等部・中等部・高等部・大学・大学院 一貫教育の新設校
競技会 芸能分野 国際的にもさまざまな分野に優秀な人材を輩出し そのエリート教育が話題になっている――」
入口には警備員が立っていて、最新の防犯システムが備え付けられているようだ。うさぎはあることを閃いた。
「あたしが中に入りこむわ!まかして!」「うさぎ?」うさぎは久々に変身ペンを取り出した。「ムーンパワー 無限学園の生徒にチェーンジッ!!」
うさぎは眼鏡をかけた秀才(?)っぽい女子学生に変身した。美奈子達は呆れている。
「そこでまってて ちょっと中を見てくる!」「ちょっとうさぎ〜〜っっ」「…だいじょうぶかなあ☆」「知らないわよ〜〜 も〜〜 うさぎは〜〜」
- 56 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/07(水) 21:46:33 ID:???
- 「わ〜〜 スゴイッ☆ さっすが私立☆」――六十階だてのビルが学校なんて信じらんないわっ☆ゴーカッ☆
しかし一見特に変わったところは見受けられない。すると、どこからか美しい音楽が運ばれてきた。その調べは美奈子達や、衛、ちびうさの耳にも届いた。
――なんて キレイな音色 バイオリン? ――魅かれる ――だれ? だれがひいてるの?――甘い 波のような調べ
うさぎが音色につられて向かった広場には、中央でバイオリンを奏でる海王みちるがいたのだった。
うさぎに気付いたみちるは弓を動かす手を止めた。ぱたりとやんだ演奏に衛とちびうさは違和感を感じる。
美奈子がまたも視線を感じ、振り返るより速く、突然背後に人影が飛び出してきた。――しまった!
その意外な人物に美奈子達は戸惑いを隠せない。彼はあの天王はるかだった。
みちるはうさぎに忠告する。「こわいもの知らずなのね こんな所へくるなんて キケンだわ いつか身を滅ぼすわよ」
はるかも美奈子達を牽制していた。「――あまり首をつっこまない方がいい きょうのところは無事に帰してやるけど ジャマをするならオレは容赦しない」
「そこで何をしてるの!?学年クラス氏名をいいなさい!」うさぎの背後に他の生徒が現れた。――やばい!
うさぎは生徒の制止を振り切り、逃げだした。――一瞬 あの人の目がつきさすような暗くつめたい瞳になった ――体じゅうがビリッときた
――まさか……敵!?
うさぎは無我夢中で走っているうちに、無限学園のビルの裏側に来てしまった。――みんなのところへもどんなくっちゃ
同じくちびうさもビルの裏側へとやってきていた。「あ!よかったあvいくこママにかってもらったぼうしvあったあv」
帽子を拾い、ふと見ると目の前には「土萌研究所」と書かれた施設があった。――なんてよむんだろ ……けんきゅーじょ?
ちびうさは施設の門の隅でうずくまっている少女に気がついた。
- 57 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/07(水) 21:47:31 ID:???
- そのころ衛は必死でちびうさを探していたが、見つからない。――どこにいったんだ はやく見つけないと……
「――ねえ?だいじょうぶ?しっかりして」ちびうさが苦しげに荒い呼吸をする少女に声を掛けるが、その手はパシッと振り払われてしまった。
「……いつもの発作だから…… すぐおさまる…… ほっておいて ――ここは立ち入り禁止区域よ」
そこへ息を切らしたうさぎがやってきた。「ちびうさ!?」「うさぎ!?」「ナニやってんの!?こんなところでひとりで!!あぶないじゃないの!」
「いくこママにかってもらったぼうしをおとして…… そしたらこの人が…… 苦しそうなの ねえ だいじょうぶかな」
うさぎは少女に目をやる。――無限学園の制服……
二人ははっとする。――“幻の銀水晶”が反応してる!?
なんと物陰からこの前と似たような怪物が現れ、ちびうさに襲いかかった。――“先祖返り”!? 「ちびうさ!!あぶない!!」
遠くから、一人のセーラー戦士と一人のマントの戦士らしき影が、この様子を見守っていた。
●to be continued●
- 58 :マロン名無しさん :2009/01/07(水) 21:57:27 ID:/nZjD/Ev
- 浅沼苦労人だな
先輩の誘いは断れないよな…合掌
- 59 :マロン名無しさん :2009/01/07(水) 22:02:29 ID:???
- 学校が六十階建てのビルで隣に遊園地だと……?
くさい……くさすぎるぞ!
- 60 :マロン名無しさん :2009/01/07(水) 22:07:22 ID:???
- 新設校なのに既に優秀な人材を輩出してることについては突っ込んだら負けなんだろうな
- 61 :マロン名無しさん :2009/01/07(水) 22:11:12 ID:???
- ちょw怪物どっから出てきたw
発作で苦しんでた少女は髪の長さからして冒頭の
破滅のはじまりなり→クワッ(゚Д゚)
の子か?
- 62 :マロン名無しさん :2009/01/07(水) 22:22:00 ID:???
- 絶叫系乗れないって点で初めて変態に感情移入した\(^o^)/
- 63 :マロン名無しさん :2009/01/07(水) 22:36:00 ID:???
- 無限学園て偏差値98くらいありそうだなw
- 64 :マロン名無しさん :2009/01/07(水) 22:39:34 ID:???
- >>51
今回の無限学園の厨スペックといいナヲコの感覚ってホント昭和の漫画家なんだよな。
顔出ししてなかったら秋本と同年代くらいとか言われても納得してしまいそう。
- 65 :マロン名無しさん :2009/01/07(水) 22:41:10 ID:???
- >>63
変態「オレの…負けだorz」
- 66 :マロン名無しさん :2009/01/08(木) 02:03:49 ID:???
- 先祖返りは失敗作?
成功するとどうなるんだろ
- 67 :マロン名無しさん :2009/01/08(木) 02:07:12 ID:???
- はるかが美奈子達をストーキングしてる理由ってなんだ?
まさか正体知ってんのか?
- 68 :マロン名無しさん :2009/01/08(木) 02:17:15 ID:???
- 今後の展開予想
はるかとみちるが融合した姿こそ、デスバスターズのボス ファラオ90だった!
しかしはるかはうさぎに、みちるは衛に恋をしてしまい、二人の融合がうまくいかなくなる
恋の力は無限だからです←結論
- 69 :マロン名無しさん :2009/01/08(木) 02:49:07 ID:???
- はるかとみちるは実は恋人ではなく兄弟と予想
実は体をダイモーンに改造されてしまっていて、最終的にはファラオ90に吸収されます
- 70 :マロン名無しさん :2009/01/08(木) 02:51:00 ID:???
- >>66
成功例
つはるか&みちる
- 71 :マロン名無しさん :2009/01/08(木) 03:22:33 ID:???
- つーかレベル上げしてる敵って。
向こうも先祖返り殺して経験値貯めてるのかな
これはしばらく出会わないかもな
- 72 :マロン名無しさん :2009/01/08(木) 07:23:14 ID:???
- 何にせよ今度の敵には長生きしてほしいよ
あまりに個性出す間もなくアッサリ死んでしまうと
アニメでロリ、ホモ、オカマ等酷いキャラ付けをされかねないからな
- 73 :マロン名無しさん :2009/01/08(木) 08:48:00 ID:???
- >>72
長生きしててもロリコンな奴がレギュラーキャラに一人いるけどなw
- 74 :マロン名無しさん :2009/01/08(木) 21:47:35 ID:???
- >冥王洲とよばれる埋め立て地
心霊スポットになりそうな名前なんか付けるなよ…
- 75 :マロン名無しさん :2009/01/08(木) 22:20:42 ID:???
- きっと先のシリーズで死んだあの人が時空を超えて埋められているのさ
- 76 :マロン名無しさん :2009/01/08(木) 22:31:58 ID:???
- 変身ペン忘れてなかったんだw
新シリーズに入ってなんたらオスティとか用語が増えたなぁ〜。
おじさんなかなか付いて行けないよ〜
- 77 :マロン名無しさん :2009/01/08(木) 23:46:01 ID:???
- 冥王ってことはプルート復活かな
- 78 :マロン名無しさん :2009/01/09(金) 00:27:42 ID:???
- >>76
おじさん言うなw
そんなこと言ったら2ちゃんねらーの殆どがなかよしの読者と比べてry
- 79 :マロン名無しさん :2009/01/09(金) 00:30:15 ID:???
- >>77
クイーンがプルートにはクリスタルパレスでの永遠の眠りを約束するって言ってなかったか?
- 80 :マロン名無しさん :2009/01/09(金) 00:35:34 ID:???
- >>75
冥王洲のどこかに、禁忌を犯した古の時空の番人の墓がひっそりと立っているんだそうだ…
月が見えなくなった夜だけ、「変態王‥ 変態王‥」とすすり泣く声が聞こえてくるって噂だぜ
- 81 :マロン名無しさん :2009/01/09(金) 01:08:21 ID:???
- 先日死んだあの人は30世紀のプルート。
この時代にもプルートが居るんじゃないか?
- 82 :マロン名無しさん :2009/01/09(金) 02:48:30 ID:???
- >>81
なるほど!
しかし時空の扉は三十世紀だけにしかないってことはない気がする
二十世紀のプルートには二十世紀の時空の扉を守る役目があるんじゃないか?
- 83 :マロン名無しさん :2009/01/09(金) 03:10:34 ID:???
- 猫でも借りてきて守らせとけばおk
- 84 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/09(金) 21:42:22 ID:???
- Act28 無限2 波紋
「ムーン・コズミック・パワー」「ムーン・プリズム・パワー」「「メイクアップ!!!」」
「愛と正義のセーラー服美少女戦士 セーラームーン参上!!」「そしてセーラーちびムーン参上!!」
怪物が少女に襲いかかる。「あぶない!!」少女を庇い、ちびムーンが怪物の攻撃を受けてしまった。「きゃああっ」「ちびうさ!!」
セーラームーンはロッドを手の中に出現させた。「――ネオ・クイーンセレ二ティよ わが杖(ロッド) ハートムーン・ロッドに力を!」
「ムーン・スパイラル・ハート・アタッック!!」怪物はいとも簡単に粉砕された。――ネコ!?ネコに怪物がとりついてた!?
それまで苦しそうに呻いていた少女がはっと顔を上げ、二人を凝視した。「……う ――あなたたちは!? ――だれ!?」――しまった!!
固まっているセーラームーンをよそに、ちびムーンはにこやかに少女に手を差し出した。
「正義の戦士セーラームーンとセーラーちびムーンよ!だいじょうぶ?ケガしなかった?」ちびムーンの行動にセーラームーンは度肝を抜かれる。
「……あなたのほうがケガ してるわ」少女は表情を変えず、静かに言った。「え?あつっ……☆ホントだ☆」
見ればちびムーンの右肘に血が滲んでいる。少女はスッと近づき、患部を両手で覆った。
背後で物音がして、セーラームーンはばっと振り向く。「だれ!?」――まだ敵が!?
月夜に浮かぶ二つの影。それはウエーブがかった髪のセーラー戦士と、マスクを着けタキシードを着た男だった。
二人はこちらを振り向きながら、ふわりと空を飛んでいった。美奈子達、そして衛もその姿を目撃した。――あれは……!?――あの姿は――
「――うさぎ!見て!キズが……」なんと少女が手で覆っていたちびムーンの傷は綺麗に消えてしまっていた。少女は患部にハンカチを巻いた。
「もどってからちゃんと消毒したほうがいいわ ――不気味よね ちいさいときから ――こんなヘンな力があるの」
- 85 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/09(金) 21:43:15 ID:???
- そこへやっと衛が駆け付けてきた。「――はやくここから立ち去ったほうがいいわ ここは警備がうるさいの みつかったらめんどうよ」
「――ありがとう ――ねえ あの よかったらおしえて?なまえ」ちびムーンがどきどきしながら尋ねた。
「――土萌ほたるよ」少女は初めて微笑んだ。――ほたるちゃん
ほたるは土萌研究所に入るなり、玄関でガクンと座りこんでしまう。そこへ女が駆け付けてきた。
「ほたるちゃん!?まあどうしたんです!?また発作!?」女はほたるの体を労わり、支えようとする。「おくで休んだほうがいいわ」
「はなして!自分でいけるわ!」ほたるは女を振り払った。奥から騒ぎを聞いてか白衣の男が姿を見せた。
「どうしたね?ほたる カオリくんまでそんなところで」「教授!なんでもありませんわ あたくしがちょっと出過ぎたマネをしてしまって」
「ほたる ママが死んでからカオリくんにはずいぶん世話になっている あまりわがままをいってこまらせるのはよくないな」
「――そうやってパパにとりいってればいいわ パパの秘書だか助手だか知らないけど
立場をわきまえるべきだわ!うちの家庭の中にまで入ってこないで!」ほたるはバタバタと奥へと走っていってしまった。
「母親が死んでからあまやかしすぎてしまったようだな」「気にしてませんわ 教授」
深夜になっても、ベッドの中のほたるを発作の苦しみが襲った。ノックをして、教授がほたるの部屋に入ってきた。
「――ほたる?どうした?発作がとまらないのか?」「パパ――!」「薬は飲んだのか?」「……飲んだけど ……きかないの」
「時間がたてばきいてくる だいじょうぶだよ」教授はほたるの頭を優しく撫でた。
- 86 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/09(金) 21:44:38 ID:???
- 「ほたる おまえにこれをあげよう わが家に代々伝わるアミュレット(おまもり)だよ 死んだママももっていた
これをもっていればゆっくり眠れるよ またあとでようすを見にきてあげよう おやすみ」教授は部屋を後にした。……パパ…あんなにつめたい手だった?
ほたるは教授から貰ったアミュレットを両手で握りしめた。……ふしぎ…… ……発作がとまった…… ――なんだか こわい――
――このごろ あたしの体はへん…… まえはこんな発作もなかったし こんなに気分が不安定になることもなかった……
――あたしの体 いつまでもつのかしら……
司令室のモニターで映像を見たルナとアルテミスは信じられない様子。「うそじゃないわ!」美奈子が主張する。「見まちがえるはずない!――あの姿」
――セーラー戦士とタキシード仮面!?
「まちがいないわ あの二人――!」――軽々と空をとんでいった――… ――まさか 新しい戦士!?
「まって!遠くから見た姿だけで確信するのは危険だわ!」亜美が忠告する。「そうよ!セーラー戦士ならなぜあたしたちのまえから姿を消すの!?
会いにきてくれないの!?」とうさぎ。衛も同意する。「――そうだな オレたちから逃げるように姿を消すなんて――」
「――敵かもしれないってことか」まことは戦慄する。「――また あらわれるかしら」レイも考え込む。
――先祖返りの怪物や無限学園にかかわりだしてから感じてた ――見張られているような視線――
まさか あれはあのセーラー戦士とタキシード仮面――!?「敵にしろ味方にしろ あらわれるわ きっとまた!」
「要注意だな」「わかってる」アルテミスに言われ、美奈子は頷く。「そして要注意人物はほかにもいるわ!あの無限学園の二人も要マークよ!」
“キケンだわ いつか身を滅ぼすわよ”“ジャマをするならオレは容赦しない”――あの二人…… なぜあんなことをあたしたちに――!?
- 87 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/09(金) 21:45:53 ID:???
- 「そうねあの二人―― 無限学園の正体もわかってないし 近づかないほうがいいかも」亜美は冷静に見極める。
「もしかしたら あいつらも敵かもしれないしな」まことの一言で、うさぎははるかを思い浮かべる。――敵?そんな……あの人が敵だなんて……
うさぎの頭の中で、はるかとみちると昨夜の戦士の姿が交互に思いだされた。――まさか ……ね
帰り道、手をつなぎながら、うさぎはちびうさに話しかけた。「ねえ ちびうさ よっぽどでない限り もうむやみに正体をあかしちゃダメよ
敵はどんな姿でまぎれこんでるかわかんないんだから」「……ごめん だってなんか あの子と友だちになれそうな気がして
ほたるちゃん すきとおるようなまっしろい肌してたよね キレイなコだったよね」「――雪花石膏のような白さっていうんだよ」衛が教える。
「せっかせっこう?」「雪をかためたみたいなキレイな石のことだよ」うさぎは考え込む。――おとなびたコだった
それにちびうさのキズをなおしたあの力は……?
深夜、衛とルナとアルテミスは司令室で無限学園について調べていた。「まもちゃん あの無限洲と無限学園の所有者は同じ人だわ “土萌創一”という人よ」
“土萌創一(遺伝子工学教授) 株式会社無限洲 株式会社土萌研究所 学校法人無限学園 代表 199X年現在 東京在住”
「土萌創一 ――無限洲 土萌研究所 無限学園か――」
「――ふうん おかしいと思ったら 研究所からにげだした失敗作のダイモーンを あの小娘ほたるの目のまえでセーラー戦士がつぶしたか……」
カオリナイトが水鏡に映る映像を観察している。――これが師(マスター)ファラオ90のおっしゃっていた タイオロン・クリスタルに近しい
光の力(パワー)――!?――いや―― それ以上のなんと強い力――!この力を手に入れれば 師はきっとお喜びになる――!
――だがそのまえに 師のおっしゃっていた われらを破滅に導くという光の正体 一刻もはやくつきとめねば
カオリナイトは水面に教授がほたるに渡したアミュレットと全く同じものを浸した。――水鏡よ うつしだせ
――渦まく光―― ――一つ ――二つ ――三つ……
- 88 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/09(金) 21:46:44 ID:???
- “――集まれ ――3つの魔具(タリスマン)―― その導く光 ――破滅のはじまりなり”衛ははっと目を覚ました。
「!!」その瞬間、カオリナイトが見ていた水鏡はざあっと水しぶきを上げた。――三つの光――?あとすこしでなにかが読みとれそうだったのに
――読みそこなった だれかがジャマをした!?
衛はベッドの上で考えを巡らせた。横ではうさぎとちびうさがまだ熟睡している。――まただ この夢……
――だれかはべつのだれかにめざめよ――と よびかけている夢―― 破滅?三つの魔具(タリスマン)?オレたちに集めろといっているのか?
――それとも 破滅をよびおこすものなら オレたちに手にするなといっているのか?
「どうした?」「鏡占いをしようと思ったらジャマが入って鏡がくもったの でもすぐふき消したわ」
はるかはみちるを後ろから抱き締めた。「――みちる ……オレたちのやろうとしてることは ムダなことかもしれない
――なにをしても もう手おくれかもしれない……」「それを承知ではじめたことよ はるか」
「運命の歯車はまわり出してしまったの あらたな覚醒はやがてすぐくる 三つの魔具をそろえるしかないのよ」
●to be continued●
- 89 :マロン名無しさん :2009/01/09(金) 22:07:21 ID:6alcWtBE
- セーラーちびムーンてw
なんか土萌研究所が怪しすぎるんだが
ほたる大丈夫か‥?
- 90 :マロン名無しさん :2009/01/09(金) 23:18:50 ID:???
- ほたるちゃん心臓が弱いのかな‥?
- 91 :マロン名無しさん :2009/01/09(金) 23:20:30 ID:???
- よくわからんが変態が敵の安眠妨害したってことでおk?
- 92 :マロン名無しさん :2009/01/09(金) 23:23:37 ID:???
- >三つの魔具(タリスマン)?オレたちに集めろといっているのか?
>それとも 破滅をよびおこすものなら オレたちに手にするなといっているのか?
電波発信した奴涙目
- 93 :マロン名無しさん :2009/01/09(金) 23:29:58 ID:???
- 新たな敵が現れたことより新たな変態が誕生してしまったことにgkbr
- 94 :マロン名無しさん :2009/01/09(金) 23:32:49 ID:???
- 今月号のまとめ
はるか「今ならセットでもれなく変態がついてくる!」
うさぎ「間に合ってますから」
- 95 :マロン名無しさん :2009/01/10(土) 00:05:17 ID:???
- >研究所からにげだした失敗作のダイモーンを
研究所って土萌研究所だよな?
土萌教授がファラオ90なのか?
- 96 :マロン名無しさん :2009/01/10(土) 11:32:09 ID:???
- ほたるのヒーリング能力発覚で衛また没個性化だw
- 97 :マロン名無しさん :2009/01/10(土) 14:58:26 ID:???
- ネタバレ:はるか、みちる、ほたるはセーラー戦士
はるかは実は女でセーラーウラヌス、みちるはセーラーネプチューン
ほたるは破滅の戦士セーラーサターン
- 98 :マロン名無しさん :2009/01/10(土) 15:27:23 ID:???
- はるかはあの体格で女なわけねーだろ
- 99 :マロン名無しさん :2009/01/11(日) 16:17:18 ID:???
- 偽ムーンと偽変態仮面が本物以上に本物らしい件
特に偽仮面はかっこいい!
……あれ?変態も顔はよかったんだっけそういえば
土萌教授のおかしなメガネと、熟年夫婦のような雰囲気で
一緒に寝てる中学生と高校生とは思えんうさぎ・衛と
高校生とは思えんエロさをかもしてたはるか・みちるには
誰も突っ込まないのかw
- 100 :マロン名無しさん :2009/01/11(日) 18:48:27 ID:???
- みんな突っ込みが追いつかないんだよw
- 101 :マロン名無しさん :2009/01/11(日) 18:50:50 ID:???
- ネタバレ:ファラオ90は土萌教授
のメガネ
- 102 :マロン名無しさん :2009/01/11(日) 19:06:48 ID:???
- >>96
予知夢見る能力だってマーズと被ってるしなw
おまけに偽物登場でどうなる変態
- 103 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/11(日) 21:38:24 ID:???
- Act28-2
衛は本屋で有名私立学校ガイドを買い、読みながら道を歩いていた。「無限学園のことを調べてるの?」振り向くとみちるが立っていた。
「学園のオーナーの土萌教授はとても高名な教授よ もっとも ずいぶんとむかしに学会を追放されたけれど」――追放?
「無限学園は一部ではね 魔法使い養成学校とよばれてるのよ ――知ってた?多芸多才な人が集まってきてるからかしら それとも…」
「あの―― バイオリニストの海王みちるさんですか?」女の子がみちるに近づいてきた。「ええ」「ファンなんです!サインしてくださいっv」
衛は色紙にサインするみちるを見て微笑む。――バイオリニストの海王みちる――
「――そして きみも 多芸多才な魔法使いのひとりってわけ?」「そうだわ こんどコンサートがあるの ぜひいらして チケットさしあげるわ」
そこへ偶然うさぎが通りがかった。――あれは……まもちゃん?――どうして二人が いっしょにいるの?
――あの人は要注意人物だっていってたのに…… ……なにはなしてるの?まもちゃん?
うさぎの頭に、あのときのセーラー戦士のシルエットがよぎった。――あの人……
うさぎがゲームセンタークラウンに入ると、いきなり誰かにぐいと髪を引っ張られた。
「やっほvおだんご また会ったな よくこのゲーセンくんの?」――天王はるかさん…… ――にてる あのときのマスクの戦士に……
うさぎはどきどきしながら尋ねた。「――ねえ あなた……もしかして セーラー戦士?」はるかはずっこけ、吹きだした。
「はあ?なにそれ セーラーせんし?」――わ〜〜 バカバカうさぎのまぬけっっ そーよこのヒト オトコなのにっっ
- 104 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/11(日) 21:39:01 ID:???
- 「――そーゆーこと好きなんだな “戦士”とか“戦う”とか おまえも おまえの友だちもさ 戦いごっこでもしてんの?」
「戦いごっこなんかじゃ……」「うさぎに近づかないで!」振り向くと険しい顔をした美奈子達が立っていた。
「――ったく…… しかたねーな」はるかはふいと顔を背けて去っていってしまった。
フルーツパーラークラウンでちびうさがパフェを食べながら楽しく学校の話をしている。
「へ―― じゃちびうさちゃん 新しいクラスで委員長なんだ――」「そだよっv」「クラス代表で入学式にも出ちゃったv新入生の子たちねかわいかったあv」
「ちびうさがいいんちょねぇ」うさぎは渋い顔。なんかわかる気するわ、と亜美。ふてぶてしートコとこなまいきなトコ生かせるわねっと美奈子が笑う。
「ちびうさも二年生 あたしたちもとーと中三かあ」うさぎ達は一斉に溜息をつく。「あー ゆーうつだな――っ 受験が目の前だよーんっ」
「いま敵なんかあらわれたらまちがいなく留年だわ アタシッ」うさぎと美奈子は暗い顔。まことが話題を変える。
「まーまーそんな暗い話はおいといてーっ ホラ!あそたは四月十七日!レイちゃんのたんじょーびvみんなでお誕生会しよーよvねっv」
しかしそう言えばレイの姿が見当たらない。美奈子がまことに教える。「レイちゃんならきのうからM山で修行よっ
十五の誕生日は山でお清めしたいんだってさ」「そんな〜〜っっ せっかくパーティーしよーとオモッてたのに〜〜っ」まことの叫びがこだまする。
「見ろよルナ」「なあに?」アルテミスに言われ、ルナが新聞を見る。「――無限学園恒例の M山新入生キャンプ?」
「――カオリナイト まずはウイッチーズ5このユージアルにおまかせを 無限学園哲学クラス礼儀作法担当――この有村ゆうことして
生徒たちに学園の規律を徹底指導し そしてわが師のために――器(うつわ)と聖体(オスティー)をささげさせることを 誓わせますわ」
「まかせたぞ ユージアル」
- 105 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/11(日) 21:39:36 ID:???
- レイが滝で身を清めている。カオリナイトは水鏡を見つめた。――!? 水鏡に波紋が…… ユージアルと同じ場所から なにかの思考が入りこんでくる
“――目覚めよ 時はきたれり ――破滅のはじまりなり―― 集めよ!――三つの魔具(タリスマン)を!――”
レイとカオリナイトは同時に目を見開いた。――三つの魔具!?カオリナイトはその言葉をふかくこころにきざみこんだ。
――それがわれらを破滅に導く光の正体か――!?どこにある――!?三つの魔具!さがしだしてつぶさねば――!!
レイも考えを巡らせた。――破滅とはなに!?なにがはじまるの!?三つの魔具?それがこんどの敵を破滅に導くキイ・ワードなの!?
「レイちゃあ〜〜ん」突然聞こえた声に、レイはずっこける。美奈子たちがぜいぜい言いながらレイのいる山の頂上までやってきたのだ。
「レイちゃん十五歳のお誕生日おめでと――っ」ひとまずみんなで乾杯をする。まことは手作りのケーキを、美奈子はカサブランカの花束を、うさぎはローラ・アシュレイのペアカップを、亜美は絶対お勧めの問題集をレイにプレゼント。
「――もしかして レイちゃん知ってた」まことがレイに切りだす。「無限学園の新入生の合宿 このM山のロッジでやってんだよ」
「――まあね ホントのところ半分はちょっとそれに興味があってここへきたの」「なんでひとこといってくれないんだよ!ひとりでくるなんて」
「――ちょっとね イヤな予感がしたのよ ――あたしたち しっかりうさぎを守らなくちゃいけないわ
あたしたちで未然に防げることなら防がなければ ――うさぎをまきこまずに そう思って」「――うん」
そうしているうちにどこからか威勢のいい掛け声が聞こえてきた。「なっ なにっ!?」「むこうのロッジで無限学園が柔道のけいこしてるんだわ」
みんなでロッジを覗きにいくと、なんとはるかとばったり出くわした。「――なんだよおまえら☆っとによく会うな かくれてないででてこいよっ」
うさぎはドキドキが止まらない。――うそ☆なんで また…会っちゃうの!?
「なにしてんの?こんな山奥で おまえらも合宿してんの?ぐうぜんだなあ」
まことがムキになって言いだした。「わるいけど!あたしたちもこの山で修行してんだよっ☆」
- 106 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/11(日) 21:40:03 ID:???
- 「修業かあ ねえせっかくだからだれかオレとけいこしない?きたえてやるよ 柔道ってやったことある?」「〜〜やってやろーじゃんっ」
まことは柔道着に着替え、はるかと向かい合った。――こんななまっちょろいヤツ……
ところがはるかは一瞬でまことの間合いに入りこみ、見事な一本背負いを決めたのだった。
「まこちゃん?」「ひどいっ かよわい女のコをホンキで投げるなんてっ」美奈子が抗議する。
「――男女差なんかカンケーないよな ――女だから 男に勝てなくてとうぜんって思ってんのか?そんなんで たいせつな人を守れるのかな」
はるかにこう言われてしまい、まことはぎゅっと拳を握り締める。……くやしい 女だから負けたなんて思いたくない――!
「そこでなにをしてるの!?」有村ゆうこが騒ぎを聞いて駆けつけてきた。うさぎ達は全速前進で逃げ出す。
「なんでもないです べつの学校にきてた子たちと話してただけ」はるかの説明にゆうこは納得したようだ。
夜中に物音がして、まことは目を覚ました。レイが起き出して、そっと外の光景を見守っている。
(しっ!)(レイちゃん!?)(こんな真夜中に集会をはじめるみたいよ 見て ――滝で身を清めてるわ)
地面に描かれた大きな魔法陣の前に、有村ゆうこ――ユージアルが立っている。
「――では 新入生のオリエンテーションをはじめます よりよい学園生活のために わが無限学園の教義をいっしょに学びましょう
ひとつ 学園を愛し学園のためにつくす ――ひとつ 学園の指導者にさからってはいけない ――そして
学園の創始者 ――わが師ファラオ90にその身も心もささげよ わが師ファラオ90に その身も心も」
煌々と燃え盛る炎の中に黒い星のマークが浮かび上がった。生徒達の額にも黒い星がポッと灯る。
- 107 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/11(日) 21:40:34 ID:???
- 「わが師のために ――われら存続のために 優秀な“器”となるようこれから日々鍛練を積むのだ そしてすこしづつ
その魂と生気――“聖体(オスティ)を!ささげていくのだ!」生徒達の生気が抜かれていこうとするその時、物音がしてユージアルは振り向く。
「あやしい宴はそこでおわりよ!」「火の星火星を守護にもつ戦いの戦士セーラーマーズ!」
「雷の星木星を守護にもつ保護の戦士セーラージュピター」「「参上!!」」「あらわれたねセーラー戦士!
レベル78 デス・バスターズ ウイッチーズ5のこのユージアル あんたたちを倒してレベルを上げさせてもらう!」――デス・バスターズ!?
「蛇火炎(マーズ・スネイク・ファイア)!!」炎に焼かれ、ユージアルは見るもおぞましい怪物に変身した。
「ムーン・スパイラル・ハート・アタ――ッック!」駆け付けたセーラームーンによってユージアルは粉砕された。
“消えたか”“ウイッチーズ5を名のる資格もないわね”“炎の武闘家ユージアルもかたなしか”――強い!セーラー戦士!!
「――デス・バスターズ そういったわ」セーラー戦士は互いに向かい合い、決意を固める。――デス・バスターズ!!それがこんどの――敵!?
背後に視線を感じ、セーラームーンとヴィーナスは振り向いた。そこにいたのは、ショートヘアのセーラー戦士だった。
●to be continued●
- 108 :マロン名無しさん :2009/01/11(日) 22:38:48 ID:Mrg/3GOf
- いきなりレベル78って高すぎないか?
まこちゃんはパーティー好きなのはいいけど
わざわざ山の頂上までデコレーションケーキ持ってくんなよw
- 109 :マロン名無しさん :2009/01/12(月) 00:40:43 ID:???
- ジュピターが力自慢で負けるとは‥
はるかが強いのかそれとも‥
- 110 :マロン名無しさん :2009/01/12(月) 00:43:49 ID:???
- 器(うつわ)=肉体
聖体(オスティ)=魂
みたいなものか
ただ「器化」がよくわからん
- 111 :マロン名無しさん :2009/01/12(月) 01:22:21 ID:???
- ちびうさが委員長はハマってると思う
ガキ大将の九助を軽くいなしてたし
伊達に900年間いじめられてないな
- 112 :マロン名無しさん :2009/01/12(月) 06:43:49 ID:???
- また瞬殺か…
- 113 :マロン名無しさん :2009/01/12(月) 08:25:53 ID:???
- 直子の敵の使い捨てっぷりは異常。
戦隊の敵感覚なのかな。
- 114 :マロン名無しさん :2009/01/12(月) 09:01:13 ID:???
- 月刊連載でザコキャラ引っ張らなくてもいいよ。
>>110
言葉通りに取れば、体からオスティ(魂)を抜き取ったら器になるわけで、
器というからには、魂の抜けた体に何かを代わりに入れるんだろ。
だから「器化」なんだろう。
器に何かを入れたのがダイモーンじゃね?
- 115 :マロン名無しさん :2009/01/12(月) 09:18:39 ID:???
- 来月から今度はまこちゃん修行編かな
なんだかはるかは敵のような気がしてきた
セーラー戦士がデス・バスターズに総攻撃かけるときにみんなの前に立ちはだかりそう
まこちゃん「あいつはあたしが倒す!ここはあたしに任せて先に行け!」
→はるかあぼーん
まこちゃん「フラれてからも敵とわかってからも‥
本当はずっとずっと好きだった‥ありがとうセンパイ‥さよなら」
- 116 :マロン名無しさん :2009/01/12(月) 10:24:45 ID:???
- >>113
「炎の武闘家」らしいのに肉弾戦もせずに死んじゃうなんてw
- 117 :マロン名無しさん :2009/01/12(月) 10:43:47 ID:???
- そもそも火や電撃やビームを飛ばす相手に格闘戦などナンセンスだw
- 118 :マロン名無しさん :2009/01/12(月) 12:13:00 ID:???
- >>114
人間の体から魂だけ取ってカラにしちゃう=器化なんだ〜
ずっと分からなかった…。
- 119 :マロン名無しさん :2009/01/12(月) 15:20:46 ID:???
- >>118
ん?魂抜いてカラになった体に代わりになにか入れることが器化じゃね?多分邪悪なエナジーかなにかを
- 120 :マロン名無しさん :2009/01/13(火) 00:57:20 ID:???
- 最後のページにほんとに突然登場した新戦士(?)は何者?直子ひょっとして迷走してる?
- 121 :マロン名無しさん :2009/01/13(火) 01:46:31 ID:???
- >>120
ふるちゃん兄さんの双子の妹に一票
- 122 :マロン名無しさん :2009/01/13(火) 01:50:32 ID:???
- 海野の姉でセーラーネプチューンだろJK
- 123 :マロン名無しさん :2009/01/13(火) 02:05:12 ID:???
- 予想
はるかとみちるは前世の衛の両親の生まれ変わり(コスプレ癖あり)
姿を公にしないのは陰ながら衛の成長を見守るため
今月号ラストで出てきた新戦士は陰の戦士セーラーアース
最終兵器タリスマン(地球破壊爆弾)を持っているのはこの三人
- 124 :マロン名無しさん :2009/01/13(火) 11:31:55 ID:???
- 正義に目覚めたセーラーネメシス(ワイズマン)だろ
- 125 :マロン名無しさん :2009/01/13(火) 13:19:22 ID:???
- 空っぽになった器に魂を入れるのは別の名前があるのでは…?
なんだろ…サルベージはエヴァだし…
- 126 :マロン名無しさん :2009/01/13(火) 14:25:53 ID:???
- >>124
ネメシスはないw
セーラームーンとちびムーンに星ごと消されただろw
復活しようがないw
- 127 :マロン名無しさん :2009/01/13(火) 14:30:23 ID:???
- みんなネタで言ってる?w
誰も言わないから言っちゃうけど、普通に考えてはるかの双子の妹でしょ
- 128 :マロン名無しさん :2009/01/13(火) 15:02:14 ID:???
- セーラーサンこと日野ひかり(仮)と予想
- 129 :マロン名無しさん :2009/01/13(火) 15:10:32 ID:???
- >>126
いや、星ごと消されたのは未来での話で、この時代ではまだ存在している…筈
- 130 :マロン名無しさん :2009/01/13(火) 15:51:31 ID:???
- >>126
うさぎ「どうして!?お前は確かにあたしがこの手で葬ったはず‥‥!」
ネメシス「伊達にあの世は見てねーぜ!」
- 131 :マロン名無しさん :2009/01/13(火) 15:52:52 ID:???
- セーラージェダイトだろ
- 132 :マロン名無しさん :2009/01/13(火) 15:57:29 ID:???
- >>129
なるほど
デスファントムに殺される前のセーラーネメシスですね、わかります
- 133 :マロン名無しさん :2009/01/13(火) 16:53:00 ID:???
- 話の流れからしてプルートの生まれ変わりだと思う
おまいらがオバサン年増変態うるさいから
懸命に若作りしてイメチェン図ったんだろ
- 134 :マロン名無しさん :2009/01/13(火) 17:25:47 ID:???
- >>130 フガシ出てくるなw
- 135 :マロン名無しさん :2009/01/13(火) 21:15:57 ID:???
- ネメシス「あれが地球だよパパ」
- 136 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/13(火) 21:45:30 ID:???
- Act29 無限3 NEW SOLDIERS
こちらを振りかえりながら高く跳躍するショートヘアのセーラー戦士の姿が、月の光に照らされて浮かび上がった。
謎の戦士はそのまま凄い勢いで茂みの中を突っ切っていく。「まって!!」彼女を追って、セーラームーンも茂みの中に飛び込んだ。
「うさぎ!!」ヴィーナスが叫ぶ。セーラームーンは全速前進するがなかなか距離は縮まらない。――なんてはやい!まるで風のよう ――追いつけない!
セーラームーンはとうとう彼女を見失ってしまった。
「このあたしに追いついてくるなんて計算外だったな」背後から突然掛けられた声に驚き振り向くと、
謎の戦士は木の枝の上に座ってこちらを見下ろしていた。彼女の素顔が月下のもと、セーラームーンの前に晒された。
「――あなたは……」「おだんごちゃん」彼女は微笑みながらセーラームーンの前に降り立った。
「あたしたちのジャマをしないで 戦いごっこはキケンよ」謎の戦士はセーラームーンの唇を奪うと、一瞬で何処かへ消えてしまった。
「セーラームーン!!」遅れてヴィーナス達が駆け付ける。セーラームーンは思わず手で口を覆う。――あの人はまさか…… ――セーラー戦士!?
司令室ではルナ・アルテミス・ダイアナが戦士達の帰りを待っていた。「セーラー戦士と!?コンタクト(接触)したの!?
それで!?むこうは自分の名を――なんて?」うさぎは俯く。「名のらなかったわ」「ほかにはなにか――!?」「ジャマをするな って」
「――それで?」うさぎの脳裏にあのときのキスシーンが甦った。思わず胸の鼓動が高鳴る。「――それだけ」
「顔は?見たの?」月下に晒された彼女の顔がうさぎの瞼に焼きついていた。うさぎはドキドキしながら答える。「暗くてよく…… 見えなかった」
「――信じられないわ ほんとうにセーラー戦士だなんて……」とレイ。「セーラー戦士なら あたしたちとは別行動をとってるってこと!?」と亜美。
「まだ本物のセーラー戦士かわからないわよ」美奈子が凛として言い放つ。「そいつらをつかまえて 正体をつきとめるまではね」
- 137 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/13(火) 21:47:02 ID:???
- 家に帰ったうさぎは、雑誌に載っていたはるかの顔を見つめた。――天王はるか……はるかさん ――にてる “おだんごちゃん”“おだんご”
“よおおだんご”うさぎが振り返ると、そこにははるかがいた。はるかはいきなりうさぎの唇を奪った。
ところが唇を放してうさぎの顔を見つめるのははるかではなく、知らない女だった。“――だれ?”女はセーラー戦士に姿を変え、うさぎに背を向けた。
“まって!どうしていつも逃げるの!?わけを話して!”“そんな時間はないんだ あたしたちには使命が ――を”“え?”“――魔具(タリスマン)を――”
うさぎ達がそれぞれ自分の部屋で眠っている。“――集めなければ 3つの魔具を 破滅の神のために”
セーラームーン達は見えない何かに襲われ、悲鳴を上げた。うさぎ・衛・美奈子達は同時に飛び起きた。――いまの夢は――!?――タリスマン!?
レイは顔を強張らせる。――いやな夢……いやな予感がする ――魔具を集めてはいけない――!
「おはよう うさ おそいぞ」朝、待ち合わせていた衛と会って、うさぎはドキリとする。「お おはよ」
うさぎは夢の中でのはるかとのキスを思い出す。――やだな なんか顔があげられない……
衛はじっと壁に貼ってあるポスターを見ている。――海王みちる!?あの人だわ すごーい☆バイオリニストだったのね
うさぎは一人切なくなる。――まもちゃん…… みちるさんが…気になるの?
放課後、うさぎは珍しく追試も掃除もなく、早い時間に帰路についた。まことは英語の追試があり、亜美は物理部に顔を出していくので遅くなるらしい。
――なんかひさびさにゲームやってスカッとしたいな
ゲーセンの前には、なんとはるかが居たのだった。――あ…… 「――お前の友だちにも近づくなっていわれたし もうここへくるつもりなかったんだ」
「でも 会いたくなって」……どうしてこんなにドキドキするの?あんな夢を見たせいだわ
――ヘンなの この人が…… 男にも女にも 見える……
- 138 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/13(火) 21:48:13 ID:???
- 「オレ まだ名まえもいってなかったよな」「――知ってる 天王 はるかさん 有名人だもん あなたもみちるさんも」
はるかは壁に貼ってあるみちるのリサイタルのポスターを背に微笑む。「みちるのバイオリンは一度きくとやみつきになる
――あいつは楽器と曲を生きものにする魔法使いだよ 興味あるなら ききにくる?」はるかはうさぎにチケットを差し出した。
「おだんごの名まえ おしえてよ」「………月野 うさぎ……」心臓が高鳴る。――知りたい この人たちのこと まもちゃんもそう思ったの?
――知りたい ――この人のこと 「うさぎ か カワイイね」突然、ザァッと風が巻き起こった。「――はるかさん!?」
そこにはもうはるかの姿はなかった。――まるで 風みたいな人…… ――天王はるかさん
赤くなるうさぎを、物影から衛が見つめていた。
ゲーセンで、ルナ達が新聞を読んでいる。「“無限学園敷地内に無限記念ドームついに完成 日本一の多目的巨大ホール”」
「“無限学園のとなりにはホテル・コンドミニアムも完成予定 東京湾埋め立てプロジェクトは無限洲を中心に建設ラッシュ” だって」
「ごめーんおそくなって」「あー うさぎがやっときたきたv」既に店内には美奈子達が勢揃いしている。
なにやら壁にたくさん貼ってあるポスターの前に人だかりができている。「無限学園の生徒しか入れないの!?ずるーいっ いきたいのにー」
「無限学園の生徒のためだけの羽生美々(はにゅうみみ)のコンサートだって!」「ちくしょー このコンサートいくために無限に転校するかっ」
「それしかないわよねっ」見れば美奈子も会話に参加している。
「どしたの?美奈ちゃん」「うさぎ!!今度できた無限学園記念ドームのこけらおとしが羽生美々のコンサートなのよ こんどのにちよーびっっ!」
「羽生美々?」「んもーっ☆ドラマやCMにたくさんでてる いまいちばん売れてるアイドルよ 羽生美々!
声がスゴイカワイイのvゼッタイコンサートいきたーいっ☆」「ったく☆おっかけでもあるまいし ホント好きだよな美奈は」アルテミスは呆れる。
「なによっ!このコンサートもぐりこめば偵察もできるし一石二鳥でしょ!?」美奈子はムキになるが、どう見ても偵察は二の次だ。
- 139 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/13(火) 21:49:12 ID:???
- そこへ衛もゲーセンにやって来た。「となりのポスター見て!バイオリニストの海王みちるもコンサートやるみたいよ」ルナが指摘する。
うさぎは頬杖をつき、ぼんやり考えている。――みちるさんのコンサートも無限学園記念ドームなんだ
「……いこうかな コンサート」うさぎがポソッと呟く。「え!?羽生美々のコンサートにっ!?」物凄い勢いで食いつく美奈子にうさぎも呆れる。
「…海王みちるのコンサートよ」「チケットあんの?」「うん ちょっと人にもらったの ホラみんなの分も」
「あたしみちるさんのバイオリン好きよ」と亜美。レイは心配そうだ。「みんなでようす見にいくか」まことが提案する。
実は衛もみちるからチケットを貰っていたのだが、言い出せずにいた。“チケット二まいさしあげる だれかといらして”
みんなでいけばコワクないっvとはしゃぐうさぎを見て、衛は照れ隠しに頭を指でポリポリと掻く。
「海王みちると羽生美々のコンサートは同じ日なのね ふうん」「しかも二人とも無限記念ドームのホールで か」
「両方ともあやしいわよ 羽生美々のコンサートもいったほうがいいと思うわ」
「でしょでしょ!?ダイアナちゃんいーことゆーわっっ」美奈子がすかさず賛成する。
カオリナイトは水鏡にセーラームーンの姿を映していた。――セーラー戦士 ああもたやすくウイッチーズ5のユージアルがやられてしまうとは
――手ごわい ――あの光のおそろしいパワー タイオロン・クリスタルに近しい力(パワー)―― ――ほしい!
――だがそのまえに 水鏡の占いにでた ――破滅に導く三つの魔具(タリスマン) ――それの正体をつきとめねば
――そして一刻も早く手にいれ つぶさねば……
「カオリナイト」「ユージアルが失敗した分を取り戻さねばならぬ」「このウィッチーズ5 ミメットにおまかせを
無限学園芸能クラス担当 ファンクラブもあるアイドル羽生美々として わたしのこの天使の歌声で “聖体(オスティー)”を
師(マスター)ファラオ90(ナインティ)のために 確実に集めます」
- 140 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/13(火) 21:50:00 ID:???
- ミメットはみちるのポスターを水鏡に写し出す。「――これは?」「わがデス・バスターズへのいけにえをもっと集めるために
この世界的に有名なバイオリニストを使って 無限学園に人を集めるのです このバイオリニスト あとで“器(うつわ)化”をしてもよいかと……」
「ふむ だが けしていそぎすぎ やりすぎてしくじるな われらはこのオメガ・エリアを なんとしても第二のタウ星系にしなければならぬ
師ファラオ90の“器化”が完了するまでは 失敗はゆるさぬ セーラー戦士はかならずまたジャマをしてくる 心してかかれよ」
港区立十番小学校にて。桃子が写真を持ってちびうさのところへやってきた。「ちびうさちゃーんv無限・C・パークいったときの写真できたよ」
「わー ヘンなカオ☆」「たのしかったねv」「ちびうさちゃん あのとき途中で帰っちゃうんだもん びっくりしたよ」
――そいえば……ほたるちゃんどうしてるかな ハンカチかりてたままだ
ちびうさは綺麗にラッピングされた新しいハンカチを持って土萌研究所を訪れた。――門がしまってる だれもいないのかな
――とつぜんきても会えるとはかぎんないよね ほたるちゃんまだ学校から帰ってないかもしんないし……
そこへ偶然ほたるが帰ってきた。「あ!ほたるちゃん!」ほたるは驚き顔を上げる。「あのね ハンカチ返しにきたの あのときはありがとう
ハンカチ血がとれなかったから これ新しいハンカチなの」ほたるは目を見開き、心動かされた様子だった。
「それだけのために わざわざ…きたの?」――まだパパもカオリさんも研究所にこもってる時間…… 「――よければ どうぞ」
通されたほたるの部屋はランプがたくさん置いてあり、幻想的な雰囲気が醸し出されていた。
「ランプがいっぱい…… ロマンティックな部屋だね ほたるちゃんの部屋」「――うす暗いところが好きなの」
「服も黒っぽいのが好きなの?このまえも黒いタイツはいてたね」「――むかし事故にあって キズがたくさんあるのよ」
どこか遠くを見るような寂しげなほたるの横顔にちびうさは見とれてしまう。「ねえ ほたるちゃんちって研究所なの?なんの研究してるの?すごいね」
- 141 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/13(火) 21:50:45 ID:???
- ほたるは二つのカップが乗ったお盆をガシャンと落とし、突然胸を押さえて苦しみだした。「ほたるちゃん!?」
「……いつもの発作だから……」「くすりは……」「アミュレットを」「え?」「つくえの上のアミュレットをとって」
ほたるはアミュレットを握り締め、荒い息をする。「もう帰って…… あたしなんかに近づかないほうがいい……
そのうちに あたしはあたしでなくなるから……」咳込み出し、ますます苦しそうなほたるを見てちびうさはおろおろしていたが、やがてある決意をした。
ちびうさは胸のブローチを開けて、幻の銀水晶を取り出した。「ほたるちゃん 目をとじて こんどはあたしがたすけてあげる」
――苦しさがとまった……あたたかい…… 力がわいてくるよう…… 「……それがあなたの アミュレットなの?」
「アミュレット?」「ふしぎな力であなたを守ってくれるおまもりのことをそうよぶの」
「――うん これはあたしのたいせつなおまもりよ でもあたしだけじゃなくて ほたるちゃんも守ってあげられる力だよ」
にっこり笑うちびうさを見て、ほたるは目を潤ませる。「……あたし 名まえもきいてなかったね」
「あたし月野うさぎ みんなちびうさってよぶよ ちびじゃないけどねっv」ほたるもつられて微笑みを浮かべた。
「――ちびうさちゃん あたしだれにもいわないわ ちびうさちゃんのアミュレットのことも セーラーちびムーンのことも……」
「……あやまらなきゃいけないことが あるの あなたたちをおそった怪物―― あれはたぶん パパの研究所からにげだした実験動物だと思う
――パパは変わり者なの 不気味な研究をしてるの ――でもおねがいだれにもいわないで」ほたるはキュッと唇を噛みしめた。
「パパがわるいわけじゃないの むかし事故にあったあたしを救ってくれたのも…… パパなの」
「――だれにもいわないって 約束する 二人だけのヒミツだよね」
ほたるの部屋の窓の向こうで、木の上から二人の女が一部始終を見守っていた。
●to be continued●
- 142 :マロン名無しさん :2009/01/13(火) 21:59:36 ID:3mpBHT+e
- >われらはこのオメガ・エリアを なんとしても第二のタウ星系にしなければならぬ
師ファラオ90の“器化”が完了するまでは 失敗はゆるさぬ
Ωエリア?τ星系?
ボスを器化するってどういうことだ?
- 143 :マロン名無しさん :2009/01/13(火) 22:11:16 ID:???
- え?なにこれ‥
はるかは水をかぶると女になるとかいうオチ?
- 144 :マロン名無しさん :2009/01/13(火) 22:40:27 ID:???
- >>143
はるか1/2
乱馬→はるか
らんま→春花
あかね→うさぎ
シャンプー→みちる
パンスト太郎→変態
- 145 :マロン名無しさん :2009/01/13(火) 22:42:03 ID:???
- ほたるかわええ
一体何の病気抱えてるんだ
- 146 :マロン名無しさん :2009/01/14(水) 05:40:59 ID:???
- >声がスゴイカワイイのv
声優選びにプレッシャーかけてきたな
おそらくまた使い捨てられるだろう敵に誰を当てるんだか
- 147 :マロン名無しさん :2009/01/14(水) 10:27:51 ID:???
- 司令室で「あいつらをつかまえて正体をつきとめるまではね」ってキリッと言った美奈子と
アイドルに目を輝かせる美奈子の落差がw
まるで別人のようだ
- 148 :マロン名無しさん :2009/01/14(水) 11:46:57 ID:???
- 新戦士とうさぎがキス‥
直子は無敵って言葉が好きみたいだが
なかよしで百合シーンを描いてしまう直子こそ無敵です本当にry
- 149 :マロン名無しさん :2009/01/14(水) 12:49:45 ID:???
- せめて無限学園の男子制服のままキスさせれば問題はないかもね
- 150 :マロン名無しさん :2009/01/14(水) 21:23:44 ID:???
- >>147
二重人格者だから。
- 151 :マロン名無しさん :2009/01/14(水) 22:33:10 ID:???
- >>150
一瞬ビビったが、セーラーヴィーナスとセーラーV二つの顔を持つということか
なるほど
- 152 :マロン名無しさん :2009/01/14(水) 22:36:39 ID:???
- アニメスタッフ泣かせな展開だなw
ゴールデンタイムのアニメに百合はねーよw直子自重しろww
- 153 :マロン名無しさん :2009/01/14(水) 22:39:22 ID:???
- >>146
個人的にはDBのビーデルの人がいい
- 154 :マロン名無しさん :2009/01/14(水) 23:05:07 ID:???
- >>152
アニメは原作にもないホモをやっておいて今さら百合ごときでガタガタ抜かすなw
- 155 :マロン名無しさん :2009/01/14(水) 23:28:25 ID:???
- >>154
直子の逆襲だなw
疑問に思ったんだが、はるかとみちるは登校するのにはヘリ使ってんのに
なんで下校するときは歩きなんだ?
- 156 :マロン名無しさん :2009/01/14(水) 23:59:18 ID:???
- ぶっちゃけその場の思いつきだけの捨て設定だからです
- 157 :マロン名無しさん :2009/01/15(木) 01:57:43 ID:???
- >>155
学校帰りにデートするのが楽しみなんじゃね?
- 158 :マロン名無しさん :2009/01/15(木) 02:11:47 ID:???
- >>142
デスバスターズはタウ星とかいうとこから来たっぽいな
どうも師ファラオ90(=眼鏡変人?)の器化が最終目的らしいがよくわからん
無限学園の生徒から集めた生気を吸って、
そのあとで空になった生徒達の体をバリバリ食う=師の器化とか?
まさかな……
- 159 :マロン名無しさん :2009/01/15(木) 02:21:16 ID:???
- 最近変態が空気だな
このままうさぎとはるかがくっ付いても驚かない
- 160 :マロン名無しさん :2009/01/15(木) 02:31:10 ID:???
- 朝はスケジュールが詰まってるってだけなんじゃないか?
プールはともかくレース場から無限学園までは相当距離がありそうだ
- 161 :マロン名無しさん :2009/01/15(木) 02:33:17 ID:???
- 新セーラー戦士ははるかの妹なのか?
それともはるかは、変身ペンみたいなので男に変身して…
元が女だとすると、うさぎへのキスやみちるとの艶めいたふいんきが…
「おだんご」ってうさぎを呼ぶと初期の変態とかぶる
マジで変態リタイアですかな
- 162 :マロン名無しさん :2009/01/15(木) 02:45:14 ID:???
- >>159
プルート「うはwwチャンス到来www」
- 163 :マロン名無しさん :2009/01/15(木) 02:50:41 ID:???
- >>161
逆に考えるんだ
はるかは本来は男だけど変身ペンで一時的に女になっているのかもしれん
- 164 :マロン名無しさん :2009/01/15(木) 04:36:32 ID:???
- やっぱセーラー戦士ははるか本人なのかね?
女体化…
- 165 :マロン名無しさん :2009/01/15(木) 05:09:09 ID:???
- >>162
なんというドロドロとした人間集団…
- 166 :マロン名無しさん :2009/01/15(木) 06:07:08 ID:mnnFH1NE
- プルートが惚れてたのは「未来の」キングじゃね?
- 167 :マロン名無しさん :2009/01/15(木) 11:36:20 ID:???
- もし土萌教授が敵でタウ星人だとすると娘のほたるちゃんもそうなのかな
ヒーリング能力持ってたのはそのため?
- 168 :マロン名無しさん :2009/01/15(木) 19:16:43 ID:???
- >>163
そうか、セーラー戦士=女とは限らなくて男なら無問題!…なのか?
仮に男だとすると、現代にも扉の前にいるであろうプルートのように
昔から存在してるわけじゃなく、うさぎたちのように転生したってことか
…エンディミオンもセレニティもちゃんと男女に生まれ変わってよかったな
- 169 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/15(木) 21:41:48 ID:???
- Act29-2
土萌研究所を出たちびうさは、ブローチに手を当てて思わず笑みがこぼれる。――二人だけのヒミツ…… アミュレットかあ
――まっくらになっちゃった☆うさぎかまもちゃんにでんわしよっかな どうやって帰ろ……
すると突然轟音とともにヘリコプターが近づいてきた。ヘリコプターに乗っていたのはみちると、はるかに似た女だった。
「ちびうさぎちゃん うさぎちゃんのところに帰るならおくってあげるわ」はるかに似た女が身を乗り出した。「……だれ!?うさぎの――友だち!?」
「むこうはあたしたちを知らないかもしれないけど あたしたちは――よく知ってるわ」
「すご――い!あたしヘリコプターなんてはじめて乗ったよ!」ちびうさは機内で感動している。
「ちびうさぎちゃんはほたるちゃんと仲よしなのね」「どんなハナシしたの?」
「ナ イ シ ョ」素知らぬ顔をするちびうさにみちる達はぺースを狂わされる。「………。アミュレットのはなし したの」「アミュレット?」
「ふしぎな力で守ってくれるおまもりのことそうよぶんだって あたしもほたるちゃんもアミュレットをもってるの
おねーさんは?そーゆーのもってる?」みちるは手鏡を取り出した。「あたしはこの鏡がおまもりかな」「じゃあそれがアミュレットよ」
みちるはクスッと笑った。「あたしのこの手鏡は そんなかわいらしいものじゃないわね」
「これは タリスマンというの」「タリスマン?」
「なあに?なんの音?外がうるさいわねえ」育子ママが驚いて外に出てきた。うさぎも一緒だ。
みちる達はちびうさを月野家の前に降ろした。「ちびうさぎちゃん きょうあたしたちに会ったことも 話したことも ナイショよ」
二人はそう言い残し、ヘリコプターは再び上昇を始めた。月野家周辺はちょっとした騒ぎになっている。育子ママも口をあんぐり。
- 170 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/15(木) 21:42:31 ID:???
- 「ちびうさ!?」「うさぎ!ほたるちゃんのところへいって送ってもらったの おねーさんたち うさぎをよく知ってるっていってたよ」
何も知らないちびうさは笑顔だが、ヘリコプターの入口に腰掛けてこちらを見る人物を見て、うさぎは固まった。
「おやすみ おだんごちゃんたち」はるかに似た女はそう言って微笑んだ。ヘリはそのまま何処かへ飛んでいった。
うさぎはちびうさの体を抱きよせる。「――なにを話したの?」「ほたるちゃんのことしか話さなかったよ」「ホントに?」「ホントだよ」
――あの二人――!?いったい……!?
ついにコンサート当日がやってきた。ちびうさはみちるのポスターを見て目を瞬かせる。――ヘリコプターでおくってくれたおねーさんだわ
――まちがいない!バイオリニストだったんだ
衛とちびうさはばったりうさぎ達に遭遇した。「まもちゃん…!」「よお」「ちびうさとコンサートくるなんてひとことも……」
「みちるさんにチケット二まいもらって…… 誘おうと思ったらうさもチケットもってるって」その一言にうさぎはむくれてしまう。
みちるの演奏が始まり、うさぎはうっとりと聞き惚れる。――渦巻く海流 うちよせてはきえる波 ――まるで 海の底にいるみたい……
うさぎはホールの奥の隅にはるかが立っているのに気づく。
“すばらしいわね 海王みちるの演奏”“彼女のもつあの「海の聖堂――マリン・カテドラル」という名のストラディバリ 五億円近いそうよ”
美奈子は一人でこっそり羽生美々のコンサートに潜入しようとしていた。――やっぱこれはうさぎを見習って奥の手で入りこむっきゃないでショー
――Vちゃん時代のコンパクトでv「ムーンパワー!無限学園の男子生徒にへんしーんっv」美奈子はまんまとコンサートに潜り込むのに成功した。
「ありがとう!きょうはあたしのたいせつな学園のみんなのために歌えて 美々!しあわせです!
あたしはこの無限学園もみんなも大好き 学園のためならなんでもできるわ この身をささげることも みんなもそうでしょ?
――さあみんな目をとじて ――リラックスして あたしがみんなのためにつくったこの曲を静かにきいて」
- 171 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/15(木) 21:43:16 ID:???
- 美奈子を急に眠気が襲う。体が思うように動かない。「あたしと わが師ファラオ90にその身も心も ――魂も ささげて」
美奈子はふらつきながらもなんとか会場を抜け出す。――クソッ…!羽生美々!敵だわ!
「どこへいく!?」美奈子は男子学生に見つかってしまった。「ちょっとトイレに……」「コンサートの途中で席を立つことはゆるさん!」
男子学生は恐ろしい形相で美奈子の肩を掴んだ。美奈子は男子学生を蹴り倒すと、廊下に出た。
「ヴィーナス・プラネット・パワー メイクアップ!」ヴィーナスはドアを勢いよく開けて会場に乱入した。ヴィーナスはマイクを取り出す。
「愛らしい虚像と美声のウラは醜い悪の権化よ!みんな!だまされちゃダメ!」「だれ!?」「美の星金星を守護にもつ愛の戦士セーラーヴィーナス参上!」
はるかとみちるは素早く異変を感じ取った。演奏の途中だったのにも関わらずスウッと舞台の幕が下りる。
「――え!?どうしたんだ!?もうおわり?」「みちるさんひっこんじゃった」「ようすがヘンだわ」
そこへヴィーナスから通信器で連絡が入った。“うさぎ!アイドル羽生美々は敵よ!!きて!”
「みんな!目をさまして!いまならまだまにあうわ!ヴィーナス・ラブ・ミー チェ――ンッッ!」
会場にいた無限学園の生徒達は皆正気に返った。ヴィーナスは照明を落とし、マイクで呼びかける。「外へ避難するのよ早く!」
「セーラーヴィーナス!レベル40!このあたしミメットが相手よ!チャーム・バスターッ!」
「ヴィーナス・ウインク・チェーン ソード!!」ヴィーナスの攻撃に押され、ミメットはひるむ。そこへセーラームーン達が駆け付けてきた。
「くっ!!」ミメットは杖の★を口元に当てて呼びかけた。「カオリナイト!わたしに力を ダイモーンの加勢を!
「なさけないヤツめ 貴重な“卵”をうえつけた“器”ども―― “器化”に成功しわが同胞となるには 時間をかけねばならぬものを
ちっ 残念だが失敗作のダイモーンとなってもらうか」水鏡の前にいたカオリナイトは高く杖を振り上げた。「めざめよ!ダイモーン・パワ――」
- 172 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/15(木) 21:44:07 ID:???
- 「……ぐ グウ……」女子生徒の背中からボコボコと怪物が現れた。「グウウ……」ミメットが叫ぶ。「食い殺しておしまい!ダイモーンたちよ!」
セーラームーンはハートムーン・ロッドを掲げた。「ムーン・スパイラル・ハート・アターッック!!」
ダイモーンは奇声を上げてミンチになり、二人の女子学生の体から分離した。
それに気をとられていると、背後に潜んでいた別のダイモーンが襲いかかってきた。「タキシード仮面!セーラーちびムーン!!」ヴィーナスが叫ぶ。
「深水没(デイ―プ・サブマージ)!!」間一髪、ダイモーンは粉砕された。「おのれ!」ミメットが逆上し、力を炸裂させようと身構えた。
「天界震(ワールド・シェイキング)!!」ドオンと凄い音がして、ミメットは見るも無残な姿になって消えた。
セーラームーン達は二つのシルエットに釘付けになる。「――だれ!?」
「――海の星海王星を守護にもつ深海の戦士 ――セーラーネプチューン」
「そして ――風の星天王星を守護にもつ天空の戦士 セーラーウラヌス 参上!」
●to be continued●
- 173 :マロン名無しさん :2009/01/15(木) 22:19:50 ID:???
- 何気にセーラーVキックが健在で嬉しい
ところで今さらだが変態の帽子はどこに消えたのか
- 174 :マロン名無しさん :2009/01/15(木) 23:08:50 ID:???
- ウラヌスとネプチューンかこいい!!!
結局はるかさんが実は女だったってことか?
- 175 :マロン名無しさん :2009/01/15(木) 23:29:31 ID:???
- >>174
だとするとあの偽変態仮面は何者?
- 176 :マロン名無しさん :2009/01/15(木) 23:32:37 ID:???
- ヘリの音が敵組織に聞こえなかったか気がかり
てゆーかヘリが月野家に着いたのまさか夜中じゃないよな?
自分が受験生だったらキレる
- 177 :マロン名無しさん :2009/01/15(木) 23:38:54 ID:???
- ・コスプレ(タキシード着用)
・うさぎにいたづら
・不法侵入
・女の子の部屋を覗く
はるかはもうみちる一筋でいいから余計なことすんなよw
このままだと第二の変態を襲名してしまうw
- 178 :マロン名無しさん :2009/01/15(木) 23:44:57 ID:???
- ミメットレベル40てwレベル70いくつのユージアルで勝てなかったのにw
敵組織はもう少しよく考えるんだ
- 179 :マロン名無しさん :2009/01/16(金) 06:41:51 ID:???
- 敵が弱い順に出てくるのはおかしいという直子なりの反抗だろう
美奈子が男子生徒に変身したな。
はるかも同じ手を使ってると解釈していいのかな?
- 180 :マロン名無しさん :2009/01/16(金) 09:27:34 ID:???
- >>177
みちる「はるかを変態なんかと一緒にしないで下さらない?」
- 181 :マロン名無しさん :2009/01/16(金) 12:00:06 ID:???
- はるかが本当は女だとしたらまさかみちると…
従姉妹?
- 182 :マロン名無しさん :2009/01/16(金) 19:51:17 ID:???
- >181
さてはお前アメリカ人だろう
- 183 :マロン名無しさん :2009/01/17(土) 01:45:24 ID:???
- >>182
変態「私はアッー!!ロリカ人DA☆」
- 184 :マロン名無しさん :2009/01/17(土) 01:50:04 ID:???
- >>168
亀だがそれは盲点だった
エンディミオンとセレニティ両方男に生まれ変わってたりしたら大惨事にw
まてよはるかは前世では男でみちると恋人だったんじゃないか?
タキシード仮面のコスプレをしたり、男に変身(?)できるのはその名残だったりして
- 185 :マロン名無しさん :2009/01/17(土) 01:58:28 ID:???
- ヘリで送り届けるとかw近所迷惑でしょw苦情がくるわw
五億のストラディバリウス持ってたりとその財力はいったい……
- 186 :マロン名無しさん :2009/01/17(土) 02:06:15 ID:???
- 三つのタリスマンの内一つがはるか達(第三勢力?)が持っているってことは
もう一つはデスバスターズが、もう一つはセーラームーン側が知らず知らず持ってるのかもな
でもアンティーク集めてるっぽいほたるの部屋も怪しいんだよな…
- 187 :マロン名無しさん :2009/01/17(土) 09:19:02 ID:???
- ほたるのアミュレット=タリスマンなのか?
- 188 :マロン名無しさん :2009/01/17(土) 10:23:34 ID:???
- 夜の住宅地の真ん中にヘリで行くなwww
ん?高校生がヘリのパイロットになれるものなのか?
今回、ノーマルにタキシードを着てた変態
マントなし、シルクハットなし、仮面なし、タキシードのみ
…あれ?変態ってもしかしてかっこいい?
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【URL】http://changi.2ch.net/test/read.cgi/csaloon/1225278372/
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【メール欄】sage
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正雄の表紙すげー見たい
むしろ最終巻まで正雄でいいくらいだ!
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【URL】http://gimpo.2ch.net/test/read.cgi/bobby/1231167139/
【名前欄】
【メール欄】sage
【本文】↓
期待せずに撮った昨日と先週の金ロー
まだ見てないけど、見ることなく消すかもしれないな
- 189 :マロン名無しさん :2009/01/17(土) 13:44:10 ID:???
- むしろ変態イケメン設定がおまいらの記憶から数年消えてたことに笑うw
- 190 :マロン名無しさん :2009/01/17(土) 13:46:03 ID:???
- >>187
カオリナイトが全く同じものを持ってたのが気になる
- 191 :マロン名無しさん :2009/01/17(土) 13:56:56 ID:???
- >>188
ロリコプターがどうしたって?
- 192 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/17(土) 21:45:27 ID:???
- Act30 無限4 SAILORURANUS 天王はるか SAILORNEPTUNE 海王みちる
――セーラーネプチューン セーラーウラヌス――!?ヴィーナスが目を白黒させる。「――うそどういうこと!?新しい戦士なの!?知らないわ」
「知る必要はない」ウラヌスが冷たく言い放つ。――二人からなにも感じとれない なんのデータも……!
「あの手鏡は…… ――タリスマン…!」ちびムーンはネプチューンの持つ手鏡を見て思わずそう口走ってしまう。
セーラームーン達は一斉に振り向く。――タリスマン!?「――あの手鏡がタリスマンなのか!?ちびうさ!?」タキシード仮面が詰め寄る。
「また会ったわね ちびうさぎちゃん」――セーラーネプチューン!ヘリコプターにのせてくれたみちるおねーさん!?
マーズが尋ねる。「――タリスマンを集めよという不吉な夢を見せていたのは まさかあなたたち――?どういうことなのいったい……」
「夢?」ウラヌスは意外そうだった。「――そう あなたたちも感じとっているのね 不幸の予感を 破滅の危機を」
「なにか知ってるのならおしえて!……いったいこれからなにがおこるの!?」マーズが詰め寄るが、ウラヌスは冷たくあしらう。
「カンちがいしないで おまえたちといっしょに戦うつもりは ない」セーラームーンはショックを受ける。「仲間じゃ……ないの?」
「仲間だといった覚えは ない」マーキュリーが割って入る。「まって!あなたたちだってデス・バスターズを追っているんでしょ?
やつらの目的は!?なんなの!?」
倒れていた無限学園の生徒達が意識を取り戻しかけている。ネプチューンはバイオリンを取り出した。「話すことなどないわ」
バイオリンを弾き始めたネプチューンを見て、タキシード仮面ははっとする。――海王みちる!!
- 193 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/17(土) 21:46:03 ID:???
- 頭が割れるようなノイズ音に、セーラームーン達と無限学園の生徒達は苦しみ出す。タキシード仮面が遠くの二人に手を伸ばした。
「まて!きみたちが…オレたちを破滅に……導くのか?答えろ!」
「天界震(ワールド・シエイキング)!」突然の攻撃に、セーラームーン達は皆倒れてしまった。――セーラー戦士が…… 攻撃するなんて……
うさぎはベッドの上で目を覚ました。美奈子達が心配そうにうさぎを見守っている。「――ルナ……!」ルナは決心したように話し出す。
「――話していいのかわからないけど ――あの二人は 本来ならこんなところにいるはずのない戦士よ
――プルートのように 同じセーラー戦士でも役目も管轄もちがう 遠いところにいるはずの出会うことのない戦士……」
うさぎは目を見開く。――プルートのほかにもまだそんな戦士が……?
――遠く彼方でシルバー・ミレニアムを守りつづけているという ナゾにつつまれた伝説の戦士―― まさかほんとうに存在してたなんて
「まさか転生していたなんて 姿をあらわすなんて なにか非常事態がおこってるんじゃ…」
亜美は考え込む。……非常事態……「――デス・バスターズの侵略のこと?それともほかになにか――!?」
――それにしたって あたしたちを攻撃するなんて……「あの二人は敵じゃないよね 仲間の戦士だよね」うさぎが迫る。
「理由も話さずあたしたちを攻撃する それは敵と同じよ」頬の傷を押さえ、美奈子が苦々しげに吐き捨てる。「これがあいさつがわりってヤツか」とまこと。
美奈子が真剣な顔つきになる。「どんな事情があろうと 仲間じゃないってはっきりいったわ またあたしたちを攻撃してくるようなら
――戦うしかないよね 二人と」うさぎは現実を受け入れられずにいた。“仲間だといった覚えはない”
帰り道、ちびうさは衛と手を繋ぎながら歩いていた。「まもちゃん あのおねーさんたちね あたしをおくってくれたよ
あたしたちと戦おうだなんて思ってないよ ゼッタイ」
- 194 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/17(土) 21:46:40 ID:???
- うさぎとちびうさは仲良くベッドで眠ってしまった。その寝顔を横で衛が見守る。――あの二人の目的は?いったい……!?
衛はぎゅっと、眠るうさぎの手を握った。
気づくと衛は無数の瓦礫の中に立っていた。――津波!?――これは……!?なにがおこったんだ!?
衛は崩れたビルの上に立つ人物に気がついた。遠くて顔が見えない。――だれだ?――おまえが ――破滅の神 なのか?
衛とうさぎは同時に目を覚ました。しばし顔を見合わせる二人。「――まもちゃん あたしたちいま同じ夢を……!?」「いまの夢は…?」「破滅の神…?」
レイは火に向かって祈祷をしていた。――タリスマン ネプチューンのもつ鏡――!破滅をもたらす三つの魔具―― ――あと二つはいったいどこに?
放課後、うさぎは一の橋公園のベンチで衛を待っていた。――あれから姿を見せない…… セーラーウラヌス ネプチューン――
不意に後ろから手で目隠しをされ、うさぎは笑顔で振り返った。「まもちゃん?」そこにいたのは、なんとはるかだった。
「もうオレの帰り道でウロチョロすんなよな とってくっちまうぞ」はるかはそのまま踵を返す。「――!まって」
「セーラーウラヌス!」はるかは無表情で振り返った。「はるかさんが――ウラヌスでしょ?同じ風のニオイがするもん
あたしたち仲間でしょ?同じセーラー戦士でしょ?どうしてなにも話してくれないの?」
「……できれば なにも知らないままもこの姿で 会っていたかった うさぎと」「はるかさん……」はるかがうさぎの顎に手をやる。
うさぎはドキドキしながら尋ねる。「……はるかさんは 男なの?それとも女なの?」はるかはコツンと額をくっ付けてきた。
「男とか女とか そんなにたいせつなコト?」二人の顔がさらに近づいていく。
「うさ!」険しい顔で衛が立っていた。はるかはうさぎをそっと開放する。「王子さま登場だ」はるかはそのまま風とともに去っていった。
ぽろぽろ泣きだしてしまったうさぎを衛が抱き締める。「――うさ どうしたんだ?なにかされたのか?あいつに」
- 195 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/17(土) 21:47:40 ID:???
- 「ううん そうじゃない ……そうじゃないの」……どうしてナミダがでるんだろう ……苦しいよ…
衛はさらに強くうさぎを抱き締めた。
「こんにちはー まもちゃんいるっ?」ちびうさがゲーセンにやってきた。「やっほvちびうさちゃん きょうはきてないよ」と元基。
「委員長のクセに“まもちゃん”“まもちゃん”ばっかいってっと クラスのみんなにバカにされっぞ ちびうさ」
「まこちゃんのいじわるーっ☆なんだー せっかく宿題てつだってもらおとおもったのにー」「宿題?」
「図工でね 粘土で好きなものつくるんだったの うまくできなくて宿題になっちゃった☆」「コレ?コーヒーカップ?」「ちがうよ!」
「コレはね “伝説の聖杯”なの」美奈子達四人は目を丸くする。「“伝説の聖杯”?ナニそれ」ダイアナが説明する。
「ネオ・クイーンセレ二ティが 若いころおもちになっていたという聖杯のことです」――危機が訪れるとふしぎな力がその聖杯からわきでて
――ネオ・クイーンセレ二ティに力をあたえ 人びとを救ったという
「あのね ママの部屋で絵を見たことがあるんだ それは宝石がいっぱいついててキラキラしてて あたしもあーゆーのほしいなってずっと思ってたの」
「ママってセーラームーンがもってたもの?」「武器かなんかに使ってたの」ちびうさとダイアナは顔を見合わせる。
「知らない ママの部屋ってホントは入っちゃいけなかったから だれにもきーたことなかったし」「あたしもルナとアルテミスにちょっときいただけです」
――ママの部屋って大きな絵や本や宝石や めずらしいものがいっぱいあったの ママもまっしろのベッドはふかふかで
――そこにねころんでいろんなものながめたっけ「よく二人で入りこんだよね ダイアナ」ポロッと、ちびうさの目から涙が零れた。
まことがちびうさの頭を撫でる。「帰りたい?」「ううん りっぱな戦士になるまで帰らないって 約束したの ママに」ちびうさは笑顔で答えた。
雨がしとしと降っている中、うさぎは衛の家に上がった。「コーヒーでいい?」ネクタイを外しながら衛が聞く。うさぎは笑顔で応えたものの…。
向かい合って座った二人の間に気まずい空気が流れる。……まもちゃんどう思ったかな あたしがはるかさんといっしょにいて
- 196 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/17(土) 21:48:31 ID:???
- 衛はそっぽを向いてテレビを見ている。――おこってる?でもでもしかたなかったんだよ だってはるかさんはセーラーウラヌスで……
「まもちゃんっ あのっ ねっ」うさぎが勇気を出して話しかけようとするが……。
「まーもちゃんvおげんかんあいてたから入ってきちゃったっっv」ちびうさの乱入に、うさぎはずっこけ、衛はコーヒーを吹きだす。
ちびうさはちょこんとうさぎの膝に乗る。(……ケンカでもしたの?)静まりかえった部屋に違和感を感じたのか、ちびうさが小声で話しかけてきた。
(ちっ ちがうわよっ)(でもまもちゃんなんかおこってない?)(や やっぱし?)(まもちゃんがおこるよーなことしたんでしょ うさぎ)(えっ?)
(たとえば うわき とかさ)ふき出しがグサリとうさぎの頭に刺さる。……うわき…… うわきってゆーのかな こーゆーの……
衛とうさぎはお互い黙ったまま物思いにふける。
「ちびうさ なんか用あってきたんじゃないのか?」衛が尋ねた。「あのね宿題てつだってほしくて」
「宿題ッッ!!やばいっっ英語の問題集!!←これでも受験生」とぼとぼと先に帰ろうとするうさぎのスカートを、ちびうさががしっと掴んだ。
「帰っちゃダメ!うさぎもいっしょにてつだって!ね?」「へ!?」
「で?なにを粘土でつくるつもりでいたんだ!?」衛が聞いてみる。「聖杯!」「聖杯?またどこでそんなこむずかしいモノを……」
「“伝説の聖杯”をつくるの!きめたの!」ちびうさは前で目を組み、涙目で目をキラキラさせる。
「せーはいつくってvおねがいまもちゃんっ」こうかはばつぐんだ!衛はあっさりと折れた。
「聖杯ってなあに?なにするもの?」うさぎが質問する。「古代から伝わる神聖な杯のこと 神聖な儀式のときにワインや聖水を入れて
それで体を清めたりする 特別な杯のことだよ。
衛が百科事典をめくると、そこには豪勢な聖杯の写真が載っていた。「あ!コレ!こーゆーのつくりたいの!そいで宝石いっぱいつけたいの!」
「へー コレが聖杯ってヤツかあ」うさぎが提案する。「ボタンやさんにうってるビーズやカラーストーンいっぱいつければ?」「うさぎナ―イスッv」
- 197 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/17(土) 21:49:08 ID:???
- 「だからってどうしてあたしがっっ」うさぎはパシリに行かされて一人文句を言うのだった。
「ただいまー アイスもかってきたよーv」買い物から戻ってくると、衛が一生懸命粘土をこねくり回していた。その姿にうさぎは思わず笑顔になる。
「わ――vちびうさ!見て見てカワイ――ッv」「ホラ!聖杯がやっとできたぞ!」「「ちびうさ……」」
うさぎと衛が同時に振り向くと、ちびうさはそしらぬ顔で気持ちよさそうに眠ってしまっていた。二人は揃ってクスッと笑う。
場の緊張はいつの間にか消えさっていた。
うさぎはうしろから衛に抱きつく。「…まもちゃん…… ごめんね はるかさんとあんなふうにいっしょにいて……」
「オレはうさを信じてるよ」ツン、と額を突かれ、うさぎは真っ赤になる。
「あたし まもちゃんとみちるさんがいっしょにいたとき すごくしっとしちゃった バカみたいだよね あれくらいのことで」
衛は屈んでうさぎと目線を合わせた。「――オレだって いっぱいやいてるよ やきもち…… あいつに
でもなんかきっとワケがあるんだよな いつもおまえになにかいいたげなカオをしてるよ あいつ
とても苦しいワケがあるんだと思う あの二人には」衛の腕の中でうさぎは表情を曇らせる。「そう そうだよね まもちゃん」
――そうなの ――あのときはるかさんの苦しさがせつなさが伝わってきて 思わずナミダがでたの
衛は目を細めると、ぎゅっとうさぎを抱き締めた。「ちびうさをおこさなきゃ いいよ」「え?」「とまってけば いいよ」
ちびうさは毛布からもぞっと顔を出し、二人の様子をちらりと見やると、布団の中でこっそりダイアナとウインクし合った。
「仲なおりしたみたいだね」「そうね」
●to be continued●
- 198 :マロン名無しさん :2009/01/17(土) 22:04:10 ID:???
- はるかカッケエェェェェェェェェェ!
まもうさの邪魔するちびうさが嫌いだったが今回はGJ!
- 199 :マロン名無しさん :2009/01/17(土) 22:23:55 ID:???
- 今更だけど、>>188の後半は代行ミスなのでスルーお願い
>>189
え、イケメン設定覚えてた?
696 マロン名無しさん sage 2008/12/20(土) 01:26:30 ID:???
未来の地球の王の輝かしい遍歴
・変身能力を持たないただのコスプレイヤー
・夜な夜な怪盗の真似事
・女子中学生にいたづら
・悪の組織に荷担
・何の落ち度もない遠藤を殺害
・女子中学生を拉致
・幻の銀水晶強奪
・女子中学生に刺される
・なんちゃって失明詐欺
・生身で月面旅行
・熟女と不倫
・「うさこ…!かならずオレが助け出す(口だけ)」
・再び悪の組織に荷担
・近親相姦
・DV←new!!
なのに?
- 200 :マロン名無しさん :2009/01/17(土) 22:38:50 ID:???
- >>199
変態は変態だってことを忘れれば超イケメン
- 201 :マロン名無しさん :2009/01/17(土) 22:43:37 ID:???
- ウラヌス強杉だろ
天界震を一発放っただけでセーラームーン側(計7人)全滅とかw
本当にこのまま敵対してしまったら勝ち目はないな
- 202 :マロン名無しさん :2009/01/17(土) 22:47:28 ID:C1sh12Em
- よく考えたら五億相当のバイオリンでジャイアンリサイタルできるネプチューンも凄いなw
- 203 :マロン名無しさん :2009/01/17(土) 22:55:48 ID:???
- 聖杯はセーラームーンが持つ最大最強のタリスマンとみた
あと一つはやっぱりほたるちゃんが持ってる気がするなあ
それにしてもあの粘土の聖杯は完成度高すぎて親が作ったってバレバレw
- 204 :マロン名無しさん :2009/01/17(土) 23:05:53 ID:???
- >気づくと衛は無数の瓦礫の中に立っていた。――津波!?――これは……!?なにがおこったんだ!?
どう見てもネプチューンの仕業です
本当にry
- 205 :マロン名無しさん :2009/01/17(土) 23:09:51 ID:???
- 「また会ったわねちびうさぎちゃん」という台詞で、
バイオリンの音色でみちると確定した2人。
お約束だけど、顔を隠してるわけでもないのに
何で顔を見て分からないんだろう…
…あれー?うさぎが22歳で即位して30世紀まで変態キングと
ラブラブなのは確定してるのにますますはるかといい感じだよ?
と思ったけどそんなことはなかったね。最後で。
ていうか最後がこそばゆすぎるwww
- 206 :マロン名無しさん :2009/01/17(土) 23:16:20 ID:???
- >>200がイイコト言った!
- 207 :マロン名無しさん :2009/01/17(土) 23:18:36 ID:???
- ウラヌスとネプチューンがプリンセスであるうさぎを攻撃したのはクーデター?
それとも二人には別にプリンセスがいるのかな?
- 208 :マロン名無しさん :2009/01/17(土) 23:23:08 ID:???
- >>205
みんな露わになった太ももに釘付けで顔なんざ見ていません
- 209 :マロン名無しさん :2009/01/17(土) 23:59:56 ID:???
- >>208
と変態が言っています
- 210 :マロン名無しさん :2009/01/18(日) 00:06:59 ID:???
- >>204
破滅の神=ネプチューン
というのはあり得ると思う
破滅とは日本が沈没してしまうことではないか
征服すべき地が無くなれば敵にとっても「破滅」だろう
そのことを知ったはるかは苦悩し、みちるを刺して自分も自害を…あれ?
- 211 :マロン名無しさん :2009/01/18(日) 00:19:08 ID:???
- >>207
>遠く彼方でシルバー・ミレニアムを守りつづけているという ナゾにつつまれた伝説の戦士
だそうだ
でも実は月の王国のやりかたに反発するようになって
破滅の神に魂を売って地球もろとも月側の人間を消してしまおうかと
悩み苦しんでいる可能性も
- 212 :マロン名無しさん :2009/01/18(日) 00:22:17 ID:???
- ネプチューンはバイオリンと手鏡両方持って戦うの大変だなw
- 213 :マロン名無しさん :2009/01/18(日) 00:25:12 ID:???
- はるかのタキシード仮面コスはなんだったんだ
- 214 :マロン名無しさん :2009/01/18(日) 00:45:20 ID:???
- うさぎがコーヒー飲めるのなんか意外
最後の仲直りの場面はほわんと暖かい気持ちになったよ
しかし終盤でまた洗脳されてうさぎを泣かせるのが変態クオリティ
- 215 :マロン名無しさん :2009/01/18(日) 00:47:30 ID:???
- >>213
一時の気の迷い
- 216 :マロン名無しさん :2009/01/19(月) 03:43:35 ID:OBKkuPlM
- >>214
こういう感想好きw
- 217 :マロン名無しさん :2009/01/19(月) 03:53:08 ID:???
- ごめんなさい
あげちゃったorz
- 218 :マロン名無しさん :2009/01/19(月) 12:41:13 ID:???
- >>213
はやくも黒歴史になりつつあるw
- 219 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/19(月) 21:42:22 ID:???
- Act30-2
校内に学力テストの結果が貼りだされている。亜美は今回も全教科満点だ。「雨が多くてゆううつね この季節は」
「ホーント 中間・学力・期末!テストばっかでゆーうつだよ〜〜ん」33点のテストを手にしてうさぎは暗い顔。
「テストが多くてあたりまえ!あたしたち受験生よ!」「そーでした」ずーんと打ちのめされるうさぎ。
「ね いっしょに新しくできた予備校いかない?」「亜美ちゃん そんなとこいく必要ないじゃない〜 ホントスキなんだからもーっっっ」
「もしかして 無限予備校?」まことが尋ねた。「亜美ちゃんここのテストだけはいつもうけてるよな」
「まあね 予備校の生徒でいつも必ず一位をとる人がいるの どうしても追いぬけないのよ 無限学園の生徒の“美堂ゆい” 会ってみたいわ」
亜美は無限予備校を訪れた。「入学試験満点なんてだれかと思ったら あの天才少女の水野亜美さんね うちの予備校に通いたいなんて光栄だわ」
教室内はすごい熱気で満ちている。「テストで二十位以内は無限学園へ学費免除で入学できるの だからみんな必死なのよ」
亜美の前に美堂ゆいが現れ、話しかけてきた。「はじめまして水野亜美さん わたしは美堂ゆい この予備校の天才少女というところかしら
無限予備校ももちろんいいけど やっぱりわが学園のシステムにはかなわないわね
ねえ!水野さん あなたも無限学園へこない?自分の苦手な科目を好きなだけ選択でき集中的に克服できる
他校でマネのできないカリキュラム 完璧な環境 ――水野さん わが学園へ 体験入学してみない?」
「無限学園へ体験入学!?敵のワナよ!」美奈子が驚いて止める。「だいじょうぶ そんなカンタンにつかまりはしないわ」「亜美ちゃん」
「なにかあったら連絡入れるから OK?」「――わかったわ」
- 220 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/19(月) 21:43:02 ID:???
- 亜美は中等部十三階の三年サイエンスクラスに通された。そこでは美堂ゆいが亜美を待っていた。
「おまちしていたわ 水野さん」「――これは…?」「キレイでしょう?これは箱庭宇宙 わがサイエンスクラスが実験でつくったものなの タウ星系よ」
ゆいに肩を掴まれ、亜美ははっとする。――一瞬すいこまれるかと思った……
「わが学園は各学年ごと 哲学 芸能 サイエンス フィジカル そしてプロフェッショナルの五つのクラスにわかれ
各教科の教師のほかにわたしのような優秀な生徒が担当教官となり 無限学園の教義を指導しているの
――失礼 つぎの講義どうしてもはずせなくて まっていてくれるかしら」ゆいは教室を出て行った。
亜美は箱庭宇宙を遠巻きに眺める。――これはホログラムなのかしら タウ星系…… きいたことないわ
カオリナイトは天井に設置されている防犯カメラを利用し、亜美の姿を水鏡に映していた。
――水面から異常なパワーを感じる…… ――このパワー ―― まさか――星の守護をもつもの ――セーラー戦士!?
「単身でのりこんできたのか」「カオリナイト サイエンスクラス 担当美堂ゆい ――このビリユイにおまかせを
レベル40のミメット レベル78のユージアルでは戦うまえから負けはあきらか
レベル202 このビリユイのシステムで セーラー戦士の“聖体(オスティー)”を手に入れてみせましょう きっと師におよろこびいただけますわ」
「セーラー戦士の“聖体”―― さぞかし強いエネルギーであろうな」カオリナイトは水鏡に映る亜美の姿を眺めていたが……。
突然、水面がバシャッと荒れた。防犯カメラに亜美の投げたボールペンが刺さったのだ。
亜美は立ち入り禁止の地下実験室へと急いだ。その姿をはるかとみちるが目撃する。地下実験室は動物実験室になっていたが、奥にもう一つドアがあった。
亜美が「DANGER!」と張り紙がされているドアの上部の窓から中を覗くと、そこには「先祖返り」と称された醜い怪物が檻に閉じ込められていた。
――やっぱり ここは敵の――!?
- 221 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/19(月) 21:43:51 ID:???
- 亜美は後ろから肩を掴まれた。美堂ゆいが冷たく笑う。「授業に入りましょうか 水野さん」――しまった!!
無限学園の生徒達が亜美の両腕をがっしりと捕らえた。「その授業であなたの“聖体”をいただき “器化”をしましょう」
――なに!?なんのことをいってるの?
「その“器化”とやら オレたちもとてもキョーミがあるな」なんとそこにはるかとみちるが現れた。
「とらえよ!三人ともわたしのクラスへ!」はるか達もたくさんの生徒に両腕を掴まれ、亜美ともども3年サイエンスクラスへと連れていかれてしまった。
「ちょうど演算がはじまったところよ わたしのプログラム中のナノ・ロボットが 人体から“聖体”をどんどんとりこんでゆくの
わたしのシステムを通して わが師ファラオ90に“聖体”をささげ のこった空の体をわが同胞に“器”としてささげる!なんと光栄なこと!」
亜美がバッと腕を振りほどいた。亜美は走りながら通信器でうさぎ達に連絡を入れた。「無限学園はやっぱり 敵!デス・バスターズがあやつってるわ!」
亜美はそのまま勢いよく窓の外へ飛び降りた。「ばかな!ここは十三階だぞ!」「マーキュリー・プラネット・パワー メイクアップ!!」
マーキュリーは無事に真下のプールへと落ちた。隙を見てみちるも腕を振りほどき、はるかも群がる生徒を蹴りあげた。「にがすな 追え!!」
騒ぎを聞いてスーツ姿のカオリナイトがやってきた。「なにを大さわぎしているの!?」「学長!」
「たいせつな“器”をにがすことはゆるさぬ!セーラー戦士ともどもかならず!とらえよ!」「はっ!」
はるかとみちるは木の上で身を潜めていた。「もう学園にはいられないな」「そうね」「よけいなことを してくれたな」
「水の星水星を守護にもつ知の戦士セーラーマーキュリー 参上!」
「天才少女の正体はおまえかセーラーマーキュリー!レベル202このビリユイが相手よ!!」「マーキュリー・アクア・ミラージュ!!」
ビリユイはなんとか持ちこたえた。「モザイク・バスタ――!!」マーキュリーの体に無数の細かい何かがパリパリとくっ付いた。
- 222 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/19(月) 21:44:29 ID:???
- 「うふふ痛いかい?このビリユイのプログラムから抽出した目に見えないナノ・マシンが おまえのカラダにくいこみ分解しようとしてるのさ
あとにのこるはおまえの美しい魂“聖体”だけ!」――カラダが動かない……!いや……っ!
「さあわが師に!セーラー戦士のその強く美しい“聖体”をささげるのよ!あはははっ」
「マーキュリー!」セーラームーン達が駆け付けてきた。「ダイモーン!ゆけ!」ビリユイが複数の怪物――ダイモーンをけしかけてきた。
「ネオ・クイーンセレ二ティよ わが杖(ロッド)ハートムーン・ロッドに力を!」
突然、はるかとみちるがスッと現れた。「ウラヌス・プラネット・パワー」「ネプチューン・プラネット・パワー」「「メイクアップ!!」」
「わが魔具タリスマン 汝の御力示したまえ われを保護せよ!宇宙剣乱風(スペース・ソードブラスター)!!」
ウラヌスの攻撃により、ビリユイとダイモーンたちは一掃された。ナノ・マシンから解放されたマーキュリーはドサリと倒れ込む。
マーズは目をみはる。――セーラーウラヌスの宇宙の剣(スペース・ソード)!?――あれが ――二つ目の魔具(タリスマン)!?
「まって!ウラヌス!ネプチューン!」去っていく二人に、セーラームーンが呼びかける。――助けてくれたの!?あたしたちを……
KO大学理学部。元基が顔を赤くしてレイカを誘っている。「レイカさーん きょうみんなで飲みにいこうっていってるんだけど」
「ごめーん古幡くん きょう鉱物研あるの」「そっかあ」元基はがっかり。――あら となりのオンボロ研究室 だれかがつかうのね
「助手さんですか?」白衣の女性にレイカが話しかけた。「いえ学生です理学部の こちらの研究室のおてつだいをさせていただくことになって」
「あたしも理学部よ となりでときどき鉱物研やってるの 二年の西村レイカ よろしくね」
「理学部一年 基礎物理学科理論物理学専攻 冥王せつなです よろしく」
●to be continued●
- 223 :マロン名無しさん :2009/01/19(月) 21:57:42 ID:???
- >はるかとみちるは木の上で身を潜めていた
変身したマーキュリーはともかく
この2人は生身で飛び降りて平気なのか?
- 224 :マロン名無しさん :2009/01/19(月) 21:59:44 ID:???
- なんか敵はホイホイ倒されていくなあ…。
レベル上がっているのに
結局魔具はなんなんだか
- 225 :マロン名無しさん :2009/01/19(月) 23:12:29 ID:???
- >冥王せつなです よろしく
門番は猫に任せてきたのか
- 226 :マロン名無しさん :2009/01/19(月) 23:42:31 ID:???
- プルートキター(゚Д゚)
物理学専攻ってらしいなw
ふるちゃん兄さんが実は慶○ボーイだったことに驚いたのはナイショだ
- 227 :マロン名無しさん :2009/01/19(月) 23:47:14 ID:???
- 冥王せつなって名前、神秘的で好きかも
意味はおいといて
- 228 :マロン名無しさん :2009/01/19(月) 23:52:05 ID:???
- 参謀であるはずの亜美が真っ先に敵陣に攻めいったのには驚いた
意外と行動的なんだな
はるかとみちるは亜美のせいでこれ以上潜入捜査出来ないってこぼしてたが
亜美の姿を見て見ぬふりすればよかっただけの話だよな
- 229 :マロン名無しさん :2009/01/19(月) 23:54:53 ID:???
- >>223
はるかはまことを力で負かしてたくらいだし四守護神より身体能力高いんじゃね?
みちるは知らんけど
- 230 :マロン名無しさん :2009/01/20(火) 00:48:27 ID:???
- 亜美は敵に正体バレちゃったけどいいのか?
っていうかなんではるかとみちるは亜美がセーラー戦士ってこと知ってるんだ?
そもそもあれでバレるのなら、今まで敵にはるか達がセーラー戦士だとバレなかったのが不思議なんだが
- 231 :マロン名無しさん :2009/01/20(火) 00:50:08 ID:???
- >>224
今回はマーキュリー一人じゃヤバかったっぽいけどな
- 232 :マロン名無しさん :2009/01/20(火) 00:52:00 ID:???
- >だいじょうぶ そんなカンタンにつかまりはしないわ
つブラックムーン編
- 233 :マロン名無しさん :2009/01/20(火) 04:43:38 ID:???
- カオリナイト学長だったんか…
- 234 :マロン名無しさん :2009/01/20(火) 09:50:32 ID:???
- >>224
そもそもレベルってなんなんだろう…
- 235 :マロン名無しさん :2009/01/20(火) 09:52:42 ID:???
- >>225
ネコでも十分に務まる仕事というわけか
- 236 :マロン名無しさん :2009/01/20(火) 09:54:15 ID:???
- なあ…防犯カメラにボールペンって刺さるもんなの?
いや、亜美かっこよかったけどさ
- 237 :マロン名無しさん :2009/01/20(火) 19:06:09 ID:???
- >>223
敵の目が亜美に向いてるうちに
二人で優雅にエレベーター乗ってたりして
- 238 :マロン名無しさん :2009/01/20(火) 19:08:45 ID:???
- 「だめよ!」「キケンだわ!」ばっかり言ってる亜美が
今回は一人で暴走したのが面白かった
- 239 :マロン名無しさん :2009/01/20(火) 19:10:30 ID:???
- >>234
十分間にできる腹筋の数
- 240 :マロン名無しさん :2009/01/20(火) 19:17:47 ID:???
- 今回のまとめ
水星無双〜はるみち巻き添え編〜
帰ってきた冥王星
変態レギュラー枠没収
- 241 :マロン名無しさん :2009/01/20(火) 23:37:08 ID:???
- 亜美アッサリ捕まったりせずに、もっと活躍して欲しかったな。
- 242 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/21(水) 21:46:58 ID:???
- Act31 無限4 SAILORPLUTO 冥王せつな
「うーむ…… たしかにこの一帯異常なデータはでているが ちょっと飛躍しすぎじゃないか?冥王 空間がゆがんでいるなんて」
「そうですね ――わたしどうしてそんなこと思いついたのかしら なんとなく…… ふっとそんな気がして」
二人はじっとパソコンの画面を眺める。「わからんな ここの空間のデータは ほんとうにふしぎなピークを描いている この形はいったい……」
「せつな!」研究室にレイカと元基がやってきた。「レイカさん」「おそくまでたいへんね まだかかりそうなの?夕ごはんいっしょに食べにいかない?」
「ごめんなさい 先生とさっき食べちゃった」「なあんだあ☆」研究室にはたくさんの観葉植物が置かれている。
「すごいなあ ミドリがこんなにいっぱい まこちゃんが見たらよろこびそうだな」「だれよ古幡くん まこちゃんて!」レイカが詰め寄る。
「ゲーセンによくくる子だよ 十番中学の子 植物がとっても好きな子なんだ やだな〜〜っ」「ふうう〜〜ん いーけどっ」
「あっ じゃ せつなちゃん またねっ」機嫌を損ねたレイカに連れられ、元基は研究室を後にした。
「ねっキレイな子でしょ?冥王せつなちゃん きっとウチの大学イチよ」電車の中でレイカが笑顔で話し掛ける。
「うん!ホントに!おとなっぽくてユーガで 知的美人ってカンジだよなっ」赤くなる元基の耳を、レイカが思いっきり引っ張った。
「いててっ 彼女なんの研究てつだってんの?あの先生たしか反重力の研究でアメリカの“フィジカル・レビューレターズ”にのったよな」
「うーん 二人してあの三角洲のあたりの空間がヘンだとかいって 環境をいっしょうけんめい調べてるわよ」窓の外には噂の三角洲が見える。
「レイカさん 三角洲へごはん食べにいこーよ あそこおシャレなビルやレストランたくさんできたんだよ」
三角洲を見つめるレイカに寒気が走る。「レイカさん?」「あ…… ねえべつの場所にしない?」「なんで?」
「だって…… 見て三角洲のほう ヘンな黒い雲があんなに…… ちょっとこわいわ」「ははっ レイカさんはこわがりだなー きっと雨雲だよ」
「このごろヘンな天気ばっかりね 梅雨はちっとも明けないし」
- 243 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/21(水) 21:47:41 ID:???
- 土萌研究所の研究室で、土萌教授がなにやら実験をしている。巨大な瓶のような装置の中で、小動物が苦しみながら先祖返りの怪物に変身した。
土萌教授は舌打ちをする。「またなりそこないのダイモーンに変化したか」カオリナイトが声を掛けた。「教授 そろそろコンタクトの時間ですわ」
“――おお 命の源タイオロン・クリスタルの光が弱まっていく とろけるような人間どもの聖体(オスティー)をもっともっと集めよ まだまだたりぬ”
跪いたカオリナイトが詫びる。「もうしわけございません師(マスター)ファラオ90 つぎまでには必ずや大量の“聖体”をここへ」
“――いま この世界でわれらが活動する唯一の手段 「器化」は進んでいるであろうな”
同じく跪いた土萌教授が答えた。「“聖体”をぬきとった人間のカラダに卵をうえつけ器化を試みていますが このところ異物がジャマを
実験でも90%が先祖返りとなる すべてをわれらのような完全体とするにはまだ時間が…… それに貴重な完全体も異物セーラー戦士がつぎつぎ破滅を」
“異物セーラー戦士 星の守護をもつものどもか 一刻も早く!消去せよ!すべてこのわたしが力をとりもどし 「器化」を行うまでのしんぼうだ
この地をわれらの第二の母星とするのだ ジャマはさせぬ……!”
「必ずや!星の守護をもつものセーラー戦士!一刻もはやく消去を!」カオリナイトが誓う。
“――セーラームーン… ダイモーンどもを一瞬にして消し去るあの強烈な光 なんという輝き!あれはセーラームーンの「聖体」なのか!?
人間どもの聖体などくらべものにならぬあのパワー われらが命の源―― タイオロン・クリスタルと同じ輝き!
――だが 破滅を導く不吉な光がそのそばに見えかくれする…… 星の守護の光の中に めざめのときは近い――”
カオリナイトは師の言葉に耳を傾ける。――破滅を導く光 ――三つの魔具(タリスマン)のことか 星の守護の光の中に!?
“セーラームーンのあの輝き ――あの無限の力を一刻も早く手に入れよ われらの復活のために!われらに近づく破滅など消し去るのだ!
われらの手でセーラー戦士とこの星の人間どもを破滅に導くのだ ククク……“
- 244 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/21(水) 21:48:51 ID:???
- 「師は異物セーラー戦士があらわれてからきげんがいいと見える」喉の奥で笑う教授の後ろ姿を、カオリナイトは苦々しい思いで見つめる。
――わたしの苦労も知らずにかってなことを セーラー戦士のあのパワーの秘密も 破滅を導くタリスマンの正体も
わたしの水鏡ではまったくつかめぬというに…… セーラー戦士…… やっかいなやつらめ……!
「カオリナイト」「師が望んでおられる“聖体”を大量に手に入れねばならぬ」「学園ではフィジカル(体力)クラス担当 植物園もまかされてましたわ
ビリユイのような中途ハンパがあたしはいちばんキライですの レベル404 このテルルが極上の聖体を手に入れましょう
師ご所望のセーラー戦士の聖体を!そしてタイオロン・クリスタルに近しい力を手に入れてみせますわ!」
港区立十番小学校で、先生が笑顔で授業をしている。「みんな!廊下に展示したこのあいだの図工のねん土細工は ほかのクラスのみんなや先生がたにも
とっても好評でした 展示がおわった自分の作品 みんな手もとにもどったかな ――さて!今週の目標は“たいせつな人におくりものをしよう”です みんなが作った作品を大切な人にプレゼントしましょう
たとえばお父さんお母さん親友に日ごろのカンシャをこめてね」
ちびうさは目を丸くする。――そっかあせっかく作ったのに“伝説の聖杯”だれかにプレゼントしなきゃなんないのかぁ
桃子はちょうど母の誕生日なのでプレゼントにするようだ。九助がゴン!と自分の作品をちびうさの机に置いた。
「ちびうさ!やる!」桃子が感嘆の声を上げる。「セーラームーンのペン立てだ!すごーい九助器用ッ!」
「どうしてあたしにくれるの?」ちびうさにじっと見つめられ、九助は頬を赤くして狼狽する。
「おまえのこと悪友ってみとめてるしな 友だちのしるしだよ」――友だちのしるし……
「……あたしは ほたるちゃんにあげよっかな」「ほたるちゃん?最近知りあった無限学園のセンパイって人?」桃子が尋ねる。
「そう!あのね すっごくキレイで神秘的な人なの!」「…ふ ふーん」桃子と九助はちょっぴり嫉妬しているようだ。
- 245 :マロン名無しさん :2009/01/21(水) 21:50:52 ID:???
- “六年の土萌さんよ カバンもってるわ また早退?”“カラダ弱いんでしょ?あの人って一年中長そでにタイツでしょ”
“なんかクライ人だよね いつもうつろーなカオしてて”“変わりものって有名だよ”“あたりまえだよ 父親が変わりものの教授なんだから”
“あの人友だちっていないんじゃない?”
ほたるはドサッと鞄を落とし、ふらつきながら地べたに座り込んでしまった。開いた鞄の中から飛び出たペンケースを、ある女子生徒がわざと踏みつけた。
「あーらごめんなさい土萌ほたる先輩 ひろうのてつだいましょうか?」後ろで他の女子生徒がくすくす笑っている。
ほたるは下を向いて黙っている。「――…」「土萌先輩?」ほたるはペンケースを拾い上げると、恐ろしい表情で、それを片手で握り潰した。
女子生徒達はぎょっとする。「なっ…なに!?カンペンをにぎりつぶしたわよ!?」
「あの人があんなカオしてニラむなんて…」――まるで 別人みたいだった……!?
うさぎが学校で雨を見ながらぼんやりしている。「元気ないなあうさぎ 恋わずらいってよーなカオしちゃって」まことがふざけてうさぎの頭を叩く。
「そんなんじゃ……ないもん」もしかして…と、まことの頭の中に×印の付いた衛の顔とハート印の付いたはるかの顔が浮かび上がる。
「……あたし はるかさんとみちるさんに 会いたい 二人の住んでるとこさがしだそうよ 二人に会って話がしたいの
同じセーラー戦士なのに どうしてこんなケンカしてるみたいな状態つづけなくちゃいけないのか 会ってききたいの!」
そのときチャイムが鳴りだし、まことと亜美は我に返る。「あ いけねっ部活でなきゃ」「きゃっ あたしもっ」
うさぎはそんな二人の様子にカチンときて、しまいには泣きだしてしまった。「二人とも……つめたい…」
「なるようにしかならないさ うさぎ」「あたしたちはいまできることを とりあえずしたほうがいいわ」まことと亜美が慰める。
「うさぎちゃん補習があったんじゃなかった?」フキダシがうさぎの頭に直撃し、うさぎはとぼとぼと去っていった。
- 246 :マロン名無しさん :2009/01/21(水) 21:53:30 ID:???
- 園芸部で、まことが後輩の男子生徒と一緒に植物の世話をしている。「まこちゃん先輩がきてから 花だんも温室も新しい品種ふえましたよね
花もかならずさくようになったし」「そっかあ?」「まこちゃん先輩の好きな花ってなんですか?」
「さざんかだよ」まことは自分の世界に入ってしまう。――さざんかといえば…… やだなあ思い出しちゃう 先輩のこと……
「まこちゃん先輩の部屋って植物だらけってホントなんですか?」「うん でも最近みんな元気ないんだよな 観葉植物も花たちも
きゅうに暑かったりさむかったり ヘンな天気がつづいてるせいかな」「おすいえば知ってますか?いますっごいはやってる観葉植物 テルルン」
「テルルン?なんだそりゃ」「水をやらなくても育つんです 空気中の水をすいとって育つって木 いま大人気なんですよ
無限植物園にいっぱい売ってましたよ あそこめずらしい植物がいっぱいあるんです 広いし こんど部でいきましょーよ」「……ふーん」
司令室で、亜美が語る。「――思ったとおり 無限学園は敵デス・バスターズが巣くってたわね」
「敵のアジトになってるかもしれないわけか 学園の経営者がすでに敵とか?」美奈子が考え込む。「土萌教授?うーん」
「どの程度の人たちが敵に洗脳されてるかわからなかったけど 無限学園は表むきはふつうの学園よ ふつうの生徒もいる いまのままじゃ手は出せないわ」
「ぐずぐずしてるとこのまま勢力を拡大されるおそれもあるわね」とレイ。「ブラック・ムーンのときみたいに
知らないうちに人びとのあいだにどんどん敵がおくりこまれふえてくワケか そりゃーヤバイわね!」と美奈子。
ルナとアルテミスはモニターとにらめっこしている。「――三角洲のあたりって まえからそうだったけど 異常なエネルギー値がでてるのよね
とくに無限洲のあたり なんのデータをとってもおかしな値ばかり…… 敵がなにをしてるのか……不安だわ」
- 247 :マロン名無しさん :2009/01/21(水) 21:55:28 ID:???
- うさぎは一人でパソコンを使って調べていた。「土萌教授かあ なーんかうさんくさいカオしてるじゃないのっ
遺伝子工学教授 無限洲オーナー 土萌研究所 無限学園代表 へえ ムスメがひとりいるって!」
“土萌ほたる 無限学園初等部6年 199X年1月6日生 AB型”――土萌ほたる?この子はまえにちびうさと助けたあのフシギな子ほたるちゃん?
――え――!?ちびうさってばほたるちゃんと仲よくなったっていってたよね 家にも遊びにいったことあるって だいじょうぶなのっ!?
うさぎ達は雨の中帰路に着いたが、「テルルン入荷」の張り紙を見て、まことがフラワーショップMAMIANAの前で立ち止まった。
――これだわ 水がなくても育つ植物テルルン 無限植物園からでまわってるのか?
「それね いますごく売れてる木よ ラクですよー お水いっさいあげなくていーの 一週間でとてもキレイなピンクの花つけますよ」
まことは店員に勧められるままテルルンの鉢植えを購入した。「まこちゃんホントに植物好きなのねー」「ちょっと気になるんだよコレ 見たことない品種だし」
うさぎが家に帰ると、ちびうさが靴を履いてどこかへ出かけようとしていた。「あれっ?ちびうさどこいくの?」「ほたるちゃんち」
「!!あたしもいっしょにいく!」「え――っ!?」「だってあんた!この雨の中 外もうまっくらよ!いっしょにいくわよ!」
ちびうさは土萌研究所に勝手に上がりこんだ。「ちょ ちょっとちびうさっ こんなかってに入っちゃってアンタッッ」
「だってインターホン見つかんないし こんにちはー」二人の背後にスッとカオリナイトが現れ、二人を睨みつけた。
「この研究所になんの用?不法侵入者のおふたりさん」うさぎとちびうさは固まってしまう。
「その人たちはあたしのお客さまよ カオリさん!」「ほたるちゃん!」カオリナイトは探るような目で睨んだ。――めずらしいわね あの子に客なんて
ほたるは二人を自分の部屋に通し、お茶を出してくれた。「どうしたの?きょうはおふたりであたしになんの用かしら」
ちびうさが切りだした。「あのね 学校の図工でこれ作ったの ほたるちゃんにプレゼントしようと思って」何も聞いてなかったうさぎはびっくり。
- 248 :マロン名無しさん :2009/01/21(水) 21:56:43 ID:???
- 「あ〜〜〜っ ちびうさっっあんたそれはっっ あたしとまもちゃんがあーんなに苦労して作った“聖杯”!!」
「今週“たいせつな人におくちものをしよう”週間なの あたしの友だちはママにあげたけど あたしはなんとなく
友だちのしるしに ほたるちゃんにプレゼントするのがいーかなーと思って」「ふーん あんたそれまもちゃんにプレゼントしなくていーの?」
「だって うさぎとまもちゃん両方にてつだってもらって まもちゃんだけにあげたら不公平じゃん」
「ちびうさちゃん たいせつな人に作ってもらったんでしょう?それはあたしがもつべきものじゃないわ
あなたたちの手もとにおいておかなくちゃ ありがとうちびうさちゃん」――すいこまれそうな黒く深い目…… ――まるでなんでも知っていそうな……
うさぎはトイレを借りに部屋から出て行った。ほたるは突然がくりと膝をつく。「ほたるちゃん!?」
――発作の回数が多くなってる ――だれかがアタマの中でよぶ声がする…… きょうも学園でこんなふうに気が遠くなって そのあとの記憶が……
「ほたるちゃん!?」ほたるの目が妖しく輝いた。ほたるはスッとちびうさのブローチに触れた。ちびうさはドキッとする。
「ああ…… ちびうさちゃんのアミュレットにふれていると 気分がどんどんよくなる 力がわいてくるわ」「ホント?」
「あたしのアミュレットの何百倍ものパワーだわ これはなに?なんの力なの?」「――“幻の銀水晶”よ」
「ま ぼろ し の ぎ ん ずい し ょ う…」
「ほたるちゃん?」ほたるははっと正気に返った。――なに!?いまのは!?――いまむしょうにちびうさちゃんのアミュレットがほしくなった……
――どうして!? ――いま まるで あたしの中にだれかが…… しゃべったみたいだった
カオリナイトがドアの影でこっそり聞き耳を立てていた。――“幻の銀水晶”――?
●to be continued●
- 249 :マロン名無しさん :2009/01/21(水) 22:22:57 ID:Fi7gNSDC
- えっほたるちゃん敵なの?
なかなかの良キャラだと思うんだけど
- 250 :マロン名無しさん :2009/01/22(木) 01:05:56 ID:???
- ♪ さざん〜かのやぁあ〜ど〜〜
- 251 :マロン名無しさん :2009/01/22(木) 02:07:34 ID:???
- まこちゃんの好きな花っててっきり薔薇かと思ってた
さざんかってどんな花?植木鉢で手軽に育てやすいとか?
誰か園芸に詳しい人おせーて
- 252 :マロン名無しさん :2009/01/22(木) 02:20:43 ID:???
- ちびうさとほたるちゃんの絡み大好きだわ。
- 253 :マロン名無しさん :2009/01/22(木) 02:21:49 ID:???
- 教授は洗脳されてるのか?敵にほたるを人質に取られでもしたらこっちは手も足も出ないな
はやいとこ月野家で保護すべきだと思うんだが
- 254 :マロン名無しさん :2009/01/22(木) 02:24:59 ID:???
- >さざんかといえば…やだなあ思い出しちゃう先輩のこと……
まことの番外編サザンカ・メモリーマダー?
- 255 :マロン名無しさん :2009/01/22(木) 02:27:40 ID:???
- 変態が完全にフェイドアウトした件
- 256 :マロン名無しさん :2009/01/22(木) 02:39:39 ID:???
- プルートがちゃん付けされてるのなんか違和感
それにしても元基はセーラー戦士遭遇率恐ろしく高いなw
まるで元基が引き寄せてるみたいだw
元基視点の番外編あったら面白そうだ
- 257 :マロン名無しさん :2009/01/22(木) 09:22:41 ID:???
- >>255
うさぎ「変態?だれそれ?」
- 258 :マロン名無しさん :2009/01/22(木) 10:01:28 ID:???
- >>252
ナカーマ
自分はちびうさあまり好きじゃないけど
ほたるちゃんとの友情はいいね
応援したくなる
- 259 :マロン名無しさん :2009/01/22(木) 14:59:35 ID:???
- >>251
園芸に詳しくないけど山茶花は椿をもすこし花びら多くして一見ピンクの薔薇みたいにみえる冬の花だよ。
でも木に咲く花だから育てやすくはないと思うよ、どっちかっていや盆栽にでもなるんじゃないか?
でもまこちゃんのピアスは間違いなく薔薇なんだよね。
- 260 :マロン名無しさん :2009/01/22(木) 19:26:28 ID:???
- >>259
サンクス
まこちゃんの部屋の中に置いてあるのかと思ったけど聞くかぎり無理そうだね
先輩に恋してたころは薔薇のピアスじゃなくさざんかのピアスしてたりしてw
…そんなマニアックなアクセサリー売ってないか
- 261 :マロン名無しさん :2009/01/23(金) 18:26:36 ID:???
- 教授が作ったのって女ばっかなのかワロタwローゼンと良い勝負だw
ほたるは二重人格か??
- 262 :マロン名無しさん :2009/01/23(金) 19:37:52 ID:???
- まさかほたるも教授が作ったダイモーンってオチじゃないだろうな((((゜д゜;))))
- 263 :マロン名無しさん :2009/01/23(金) 20:25:45 ID:???
- >>262
あの二重人格のシーンを見ると、その可能性はありそうだよね。
そうするとダイモーンになったほたるとちびうさが戦うという展開もありえるのか?
嫌だなあ。
- 264 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/23(金) 21:41:25 ID:???
- Act31-2
うさぎは土萌研究所の化粧室で手を洗った。――この研究所のすぐウラが無限学園か
化粧室を出たうさぎは廊下を歩きながら辺りをきょろきょろ見回す。――ここにも亜美ちゃんがいってたような動物実験室がゼッタイあるはずだわ
――ほたるちゃんを助けたとき 怪物はこの研究所からあらわれたんだもん しかしこの研究所 ナンの研究してんのかしら
突然背後から肩に手を置かれ、うさぎはひやりとする。「なにをさがしているんだね?」教授に尋ねられ、うさぎは狼狽する。
「あっ あっ ええ〜〜とっっ ほ ほ ほたるちゃんの部屋さがしてまよっちゃってっって」「ああ ほたるのお友だちですか」
教授はうさぎを連れてほたるの部屋にやってきた。「ほたる」「パパ」「検診の時間だよ」その言葉にほたるははっとする。
「あっ じゃあ あたしたちこれでっ」うさぎとちびうさはほたるに笑顔で手を振り、研究所を出て行った。
うさぎはぞっとする。――あれが土萌教授 氷みたいなかたくて冷たい手だった まるで人間の手じゃないみたいな……
帰り道、ちびうさは街の人ごみの中にプルートとよく似た人を見つけて目を奪われる。――あれは……
「ちびうさ?」うさぎに声をかけられてちびうさは我に返る。ちびうさはドキドキが止まらない。――まさか…
――まさか…… こんなとこ歩いてるワケないのに……
美奈子はまことの家に遊びに来ていた。「わ〜〜 まこちゃんちすっごくひさしぶり!」「またグリーンがふえた?」
「でもみんなイマイチ元気なくて 雨がつづいたせいかな」買ってきたテルルンの鉢植えには“品種改良 照野留々 無限学園責任者”の文字が。
まことは大きく欠伸をする。「……なんかねむくなっちゃった」「そうね なんかつかれて……」
- 265 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/23(金) 21:42:11 ID:???
- ……いいニオイがする……“まこちゃん”……息苦しい……“まこちゃん”……だれ?“花がさいたよ……”…二梃木(にちょうぎ)センパイ……?
「まこちゃんてば」美奈子に体を揺すられ、まことは目を覚ました。なんだみなちゃんかとまことはちょっとがっかり。
「まこちゃん見て!コレ!」なんと寝てる間にテルルンがもう蕾をつけていた。周りの観葉植物はみんなしおれてしまっている。
まことが取りだした包丁でテルルンを思いっ切りぶった切ると、テルルンの残骸から妖気が立ち上った。――これは――!?
うさぎとちびうさが無限洲駅入り口にある地図を眺めている。「ふーん 三角洲って 三つのうめたて地がこんなふうにつながってるのね」
うさぎはなんだか切なくなる。――天王洲 海王洲…… はるかさん みちるさんの名字とおんなじ……
そこへまこと達四人が走ってくるのに出くわした。「うさぎ!?ちびうさ!?」「まこちゃん!みんな!どうしたの?どこいくの?」「無限植物園!敵だ!」
そのときうさぎは人ごみの中に私服のはるかとみちるの姿を見つけた。「はるかさん!みちるさん!?」
二人はうさぎに気づくと、走って逃げていった。「まって!」まことの制止も聞かず、うさぎもその後を追って走っていった。
はるかは天王洲コンドミニマムタワーの中へと消えた。……天王洲でいちばん大きなビル…… おんなじ港区に…… こんな近くに住んでたんだ……
1127号室のはるかの部屋のドアの前で、うさぎは立ち尽くす。鍵のかかったドアの裏では、はるかが背を向けてもたれかかっていた。
「はるかさん?――おんなじセーラー戦士なのに どうしていっしょに戦えないの?」うさぎの目から涙が零れる。――どうしてなにもいってくれないの?
まこと達も心配して後を追ってきていた。「うさぎ…… あたしたちがいましなくちゃいけないことは 敵の手がひろがるのをくい止めることだよ な?」
うさぎ達は無限洲へと赴いた。「――無限洲 ここはいつも風が強いな」「――ここへくると カラダがピリピリするわ」と美奈子。
「――ただならぬ妖気――!このまえよりずっと強い!」レイは戦慄する。
- 266 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/23(金) 21:42:49 ID:???
- 無限植物園はまるでジャングルのように緑が生い茂っているところだった。「見て!人がたおれてるわ!」――一面のピンクの花――!
――このあまい毒の香り テルルンの花!?「力がぬけてく……!」「うっ」うさぎ達の足もとがふらつく。
「――うふふ なんて極上の生命エネルギー」「おまえは!?」まことが睨みつける。「星の守護をもつものセーラー戦士みずから
くらいついてくるなんて なんてラッキーv」――うふふ テルルンはこのテルルの分身 生命エネルギーをすいとり美しくさく花
――人間の生命エネルギーの塊“聖体(オスティー)をとりこんだこの花をささげれば 師(マスター)もよろこんで
あたしをカオリナイトと同じ秘術師(マグス)としてむかせてくださるわ!
KO大学理学部の研究室ではテルルンが美しく花を咲かせていた。その横で白衣のせつなが倒れている。「――う……」
海王洲コンドミニマムタワー1306室の自室にいたみちると、天王洲の自室にいたはるかは、同時になにかを感じ取った。
――だれかがくるしんでる ――だれ?わたしたちにとても近い者―― ――わたしたちの 仲間――!?
せつなは苦しみ、呻き、救いを求めるように必死で手を伸ばした。――くるしい…… 力がどんどんなくなってゆく……
――たすけて…… ――だれか わたしはこのまま死ぬの!?――いいえまだ死ねない――
――思い出して わたしが生まれてきた意味を 生まれかわってきた意味を
せつなの額にプルートの印が浮かび上がった。はるかとみちるにもそれぞれ守護星のマークが浮かび上がり、なんと二人は瞬時にせつなのもとへ飛ばされた。
――時は きたれり――
ザアッと葉が舞い踊り、路地を歩いていた衛ははっとする。――なんだ これは!?――いま どこかで なにかがめざめた!?
- 267 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/23(金) 21:44:18 ID:???
- うさぎが叫ぶ。「みんな!変身よ!」「ムーン・コズミックパワー」「ムーン・プリズムパワー」「「「「「「メイクアップ!!」」」」」」
「愛と正義の星 月を守護にもつ神秘の戦士セーラームーン」「そしてセーラーちびムーン参上!」
「正体を現したね!星の守護をもつものセーラー戦士たち!レベル404このテルルが その聖体
そしてタイオロン・クリスタルに近しいその力もらったわ!おまえたちのカラダなぞこなごなにして肥料につかってやる!マンドラゴラバスター!!」
「ジュピター・ココナッツサイクロン!」ジュピターの攻撃を受け、テルルはひるむ。「ムーン・スパイラル・ハート・アタ――ッック!!」
ところがテルルはセーラームーンの攻撃を受け止めてしまった。「うふふ なんと極上のパワー!どうした これしきの攻撃か!」
――!?そんな!!――まよっていてはダメ あたしは全力を出して目のまえの敵をたおさなきゃ でも……ウラヌス ネプチューン――!
ちびムーンはショックを受ける。――セーラームーン… あたしも力がほしい!武器がほしい!
――セーラームーンを助けていっしょに戦いたい!ママ――!!
ちびムーンが強くそう願うと、ふっとルナPが現れ、ロッドに姿を変えた。――これがあたしのロッド?ムーン・ロッド……!?
――フシギ きょうのあたし 力がでてくるよ いままでとはちがう 「ピンク・シュガー・ハートアターッック!」
ところがテルルは怪物に変身し、全力でちびムーンに向かってきた。「ちびムーン!」タキシード仮面が叫ぶ。
「破滅喘鳴(デッド・スクリーム)!!」間一髪、テルルは粉砕された。セーラーちびムーン始め、皆が技の主を凝視する。
――その低い声…… ――その技は……
なんとあのセーラープルートが、ウラヌスネプチューンとともに現れたのだった。
●to be continued●
- 268 :マロン名無しさん :2009/01/23(金) 21:49:41 ID:???
- せつなを見る限り、セーラー戦士だと自覚していなさそうなんだが…
仲間になる前の亜美たちみたいな
どういうことだ?ずっと前から扉の番人をしていて、今回は
何かの理由で扉の前を離れたわけじゃないのか?
それともまさか…プルートじゃないのか?
- 269 :マロン名無しさん :2009/01/23(金) 21:54:51 ID:???
- 実はセーラーポパイなんだよ
- 270 :マロン名無しさん :2009/01/23(金) 22:00:27 ID:???
- >>268
「生まれ変わってきた」って言ってるけど、まさか死んだプルートが過去へ転生してきたとか?
でも三十世紀より未来へならともかく、過去へ転生ってできるのか?
- 271 :マロン名無しさん :2009/01/23(金) 22:27:23 ID:VR1So2ut
- 時間をねじまげる力
ネオ・クイーンセレニティ>>>>>>>>>>>>>>>>>>時空の戦士セーラープルート
- 272 :マロン名無しさん :2009/01/23(金) 23:14:47 ID:???
- >>270
それは自分も疑問に思った
過去に戻ってやり直す、ってことなのかな
ってか未来のプルートはもう存在しないってこと?
- 273 :マロン名無しさん :2009/01/24(土) 00:58:18 ID:???
- プルートは時間がない場所出身なんじゃないのか?
それならどこの時代に繋がっていてもおかしくないが。
- 274 :マロン名無しさん :2009/01/24(土) 01:30:46 ID:???
- すると三十世紀の時空の扉は千年後の冥王せつなが守ってるのか?
わからん
- 275 :マロン名無しさん :2009/01/24(土) 01:33:03 ID:???
- 今更だが敵の技はみんな○○バスターなんだな
だからデス・バスターズなのか?w
- 276 :マロン名無しさん :2009/01/24(土) 01:40:50 ID:???
- エンディミオン×ベリル
クンツァイト×ヴィーナス
デマンド×クイーン
海堂さん×レイ
二梃木先輩×まこと
東先輩×美奈子
変態王×プルート
失恋話ないのは亜美だけか?
- 277 :マロン名無しさん :2009/01/24(土) 01:45:34 ID:???
- プルートはパレスでの永遠のやすらかな眠りを約束されたんじゃなかったのか
クイーン出てきて説明しろよ
- 278 :マロン名無しさん :2009/01/24(土) 01:51:33 ID:???
- はるかを追っかけて自宅まで突き止めたうさぎw
よい子のみんなはまねしないでね!
- 279 :マロン名無しさん :2009/01/24(土) 01:54:19 ID:???
- 包丁で植木鉢真っ二つにしたまこちゃんにワロタ
もうジュピターの武器は包丁でいいよwww
- 280 :マロン名無しさん :2009/01/24(土) 02:00:46 ID:???
- >>272
実は、扉の番人としてのプルートと、
ウラヌス達と一緒に戦う戦士としてのプルートと、
二人に分裂したんじゃね?
DBのピッコロさんみたいに
- 281 :マロン名無しさん :2009/01/24(土) 02:04:06 ID:???
- >>278
変態「さすが俺の嫁」
- 282 :マロン名無しさん :2009/01/24(土) 02:25:52 ID:???
- >>272
実はプルートこそ二重人格
戦士の記憶を持たない冥王せつなと
あらゆる時代を見聞きしたセーラープルートが同居している
- 283 :マロン名無しさん :2009/01/24(土) 02:33:07 ID:???
- >>270
魔族大覚醒ですね、わかります
- 284 :マロン名無しさん :2009/01/24(土) 02:36:01 ID:???
- >>268
痴呆症
- 285 :マロン名無しさん :2009/01/24(土) 02:40:02 ID:???
- >>270
ネオ・クイーンセレニティによってタブーが廃止されたんじゃね?
で、時間を巻き戻して過去に行く途中、その反動で一時記憶が飛んだとか
- 286 :マロン名無しさん :2009/01/24(土) 02:43:19 ID:???
- (パワーアップして)生まれ変わった私!
っていう比喩の可能性もあるぞ
まだ未来から転生してきたとは限らないんじゃね
- 287 :マロン名無しさん :2009/01/24(土) 03:27:44 ID:???
- デス・バスターズだっけ?今回の敵は何気にすごいよな
セーラー戦士の正体やすやすと見破ってるし
タイマンばかりじゃなくてちゃんと作戦練れば善戦できると思うんだが
- 288 :マロン名無しさん :2009/01/24(土) 03:34:10 ID:???
- >破滅喘鳴(デッド・スクリーム)!!
>破滅
>破滅
プルートが噂の破滅の神なのか……?
時間そのものを消してしまうとか?
- 289 :マロン名無しさん :2009/01/24(土) 06:29:19 ID:???
- 土萠……
- 290 :マロン名無しさん :2009/01/24(土) 08:29:50 ID:???
- うさぎや亜美と同じように地球が一つの国だった頃から
現在に生まれ変わって、
皆の寿命が延びてから扉の管理人になって、30世紀に繋がるのかも。
しかし、回想でネオクイーンセレニティが
幼いプルートに役目を言い渡すシーンと矛盾するか・・・。
- 291 :マロン名無しさん :2009/01/24(土) 10:13:07 ID:???
- はるかのスピードにまかれなかったうさぎもすごくね?
- 292 :マロン名無しさん :2009/01/24(土) 12:50:07 ID:???
- >>291
確かに
うさぎがはるかではなくみちるを追いかけていたなら追いつけた気もする
- 293 :マロン名無しさん :2009/01/24(土) 13:31:39 ID:???
- 最近のうさぎ
はるか>>>みちる>ほたる>ちびうさ>美奈子達4人>>元基>なる・海野>>>>>変態
- 294 :マロン名無しさん :2009/01/24(土) 13:56:51 ID:???
- >>287
黒月もセーラー戦士側は情報掴めないわ相手に気づかないわだったが
セーラー戦士を見つけて先制攻撃してる。セーラー戦士たち超後手後手。
何で一気に潰さないのかは…さすがに野暮なツッコミかも。
クイーンが力業でプルートを過去に転生→「プーが生きてる世界」が発生→
過去プーが年取れば普通に30世紀にもプーは存在するので
だから時空の扉の前に今もプーはいる(出現、発生)という理屈では?
- 295 :マロン名無しさん :2009/01/25(日) 00:14:37 ID:???
- なんだかウラヌスが前面に出てくるようになってから
男はるかがいなくなってしまった…
- 296 :マロン名無しさん :2009/01/25(日) 09:00:37 ID:???
- >>295
とりあえず今月号のはるかの胸のでかさには驚いた
結局あの変態コスプレはなんだったのか…
- 297 :マロン名無しさん :2009/01/25(日) 16:34:21 ID:???
- ついにちびムーンにロッド出現!これで敵を撃退…できない!
それがセラムンクオリティ
- 298 :マロン名無しさん :2009/01/25(日) 17:18:16 ID:???
- ルナP涙目
- 299 :マロン名無しさん :2009/01/25(日) 21:22:35 ID:???
- 今まで武器も技もなく参加してたのかちびムーン…
つまり 格 好 だ け
- 300 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/25(日) 21:46:49 ID:???
- ≪ちびうさ絵日記≫
七夕にご用心! (「るんるん」1994年7月号掲載)
今日6月30日はうさぎとちびうさの誕生日だ。みんなに祝福されて二人は満面の笑顔。今回のまこと作のケーキはとびきり出来がいいようだ。
「これであんたも901歳だっけ」うさぎがにやにや笑う。「ちがうもんっ902歳だもんっ」
美奈子達がプレゼントした服を着ていたちびうさは、似合うと褒められて嬉しそうだ。うさぎも彼女たちから星のブレスレットを貰ってにっこり。
「ちびうさちゃん あたしからはね絵本 ちびうさちゃん本スキでしょ?星座の伝説の本なの」「ももちゃんありがとう――v」
続いて衛がウインクしながら小さな箱を取り出した。「ちびうさ お誕生日おめでと オレからのプレゼント」
「セーラームーンの腕時計 オッシャレーッv」ちびうさは大感激。「まもちゃんオモチャ屋へ買いにいったの?エライじゃん」美奈子が冷やかす。
衛いわく、昨日オモチャ屋の前を通ったとき、フードで顔を隠した売り子に呼び止められたのだという。
“カッコイイ おにーさんおにーさんvもしかして女のコへのプレゼントさがしてるの?”“ええまあ…”“いいのがあるわよv”
美奈子達は大ブーイング。「あっやし〜〜いっ しんじらんないっそんなの買うなんてっ☆」「でもちゃんとした時計だったしちびうさ好きそーだったからっ」
「まもちゃんっ あたしへのプレゼントはっ??ティファニーのペンダントがい〜〜っ」うさぎが泣きつく。「見にいくヒマがなかったんだよ」
「わあっvちびうさちゃん この時計 中がロケットになってるよ!」桃子が歓声を上げる。「ロケット?」
「知らないの?ココにね好きなヒトの写真入れるのv」「へーっv」うさぎは衛の腕をがしっと掴み牽制する。
「あんたまもちゃんの写真いれるつもりでしょっっ まもちゃんはあたしのよっ」
- 301 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/25(日) 21:47:27 ID:???
- 区立十番小学校にちびうさが元気に登校すると、腕時計をした桃子が話しかけてきた。
「見て見てvあたしも買っちゃったの!」「あ!セーラームーンのロケット時計!」「なんかいま人気みたいよコレ みんなも買ったんだって!」
みんなも持ってるなんてちょっと残念、とちびうさは内心思ってしまうのだった。
「やだ!みかってばその時計に九助の写真入れてるの?」「だって好きなんだもんっ」「あんな女のコをイジメるよーなヤツどこがいーの」
思わずムキになる桃子。「ももは?だれの写真?」「三井不動くんよvエへへッつv」「カッコイイもんね――v」
「すっごいおっきな不動産会社の社長のムスコでしょ?将来有望よねーっv」「ちびうさちゃんは?だれの写真入れてるの?」
「ナ・イ・ショ・だよ〜〜んっv(もちろんまもちゃんっv)」
短冊のたくさん付いた笹を持ってきゃっきゃとはしゃぐちびうさ達は、無限学園の女子学生の制服を着たはるかとみちるにばったり出くわした。
「ちびうさ!」「はるかおねーちゃん みちるおねーちゃん」「もしかしてそれ七夕の笹?」
「そvもうすぐ七夕でしょ?ガッコでみんなでたんざくに願いごとかいたの」ところが短冊を読んだはるか達はドン引き。
「ゲゲッ☆ナニコレ オトコのことばっかし」「えーだって」「あたしたちはやくカレシほしーもんv」
「もし そこゆくあなたがた 七夕の伝説を知ってる?」フードで顔を隠した怪しげな女が一行のもとに近づいてきた。
「牽牛との新婚生活を満喫したばかりに天帝のいかりをかい 夫とひきさかれ 一年に一度しか会うのをゆるされなくなった
美しくもはかないはた織りの娘織女の伝説――」ところが桃子達は予想外に冷めていた。「しんっじられないよねーっ
一年に一度しか会えなくてがまんできるなんて」「あたしならそばにいてくれるべつのヒトさがしてのりかえちゃうなっ」思わず女はずっこける。
「そいえばあたしー一組のさとーくんと五組の五味くん両方に告白されてーまよってるんだーv」
「五味クンにしなよ!あの人んちでっかいビルいくつももってる地主だよ!」ちっちかごろのガキはっっ、と大人三人は呆れ顔。
- 302 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/25(日) 21:48:00 ID:???
- 「やっぱ男はそばにいてくれて財力のあるヤツよっ」そう力説する桃子を見てちびうさも引き気味だ。
はるかがふと隣を見ると、いつの間にかさっきの女は消えていた。「なんだったんだ?いまのあやしげなオバサンは」
「あらみんな カワイイ時計してるのね」みちるがおそろいのセーラームーンの腕時計に気が付いた。
「いーでしょーvセーラームーンの腕時計なの」「ロケットになってるんだよ いまはやってるのv」カワイイトコもあるじゃない、とみちるはくすりと笑う。
その様子を物陰から見ていた九助は悪態をつく。「けっ なーにが男は財力よ だ 男は体力だよっ!」
「でも九助さん ケッコンを考えると やはし体力がなくなったときモノをいうのは財力では……いててっ」「うるせーぞぐりっ!かえるぞ!」
二人はさっきの女が出店で腕時計を売っているのに気づいた。「アレちびうさちゃんたちももってましたね はやってるんですね」
「あんなババアが道ばたで売ってんの?へんなの!」腕時計を買ってはしゃぐ女の子達を眺め、売り子の三人の女達はほくそ笑んだ。
「“七夕”“織女と牽牛の伝説”」ダイアナが星と星座の伝説の本を読んでいる。
“天帝の娘織女はとてもはた織りが好きで毎日はた織りばかり 見かねた天帝は天の川のむこう岸の牛飼い牽牛と結婚させました
二人は結婚したとたん遊んでばかり 仕事をなまけてばかり 天帝はおこって二人をひきはなし 年に一度七月七日の夜だけ会うことをゆるしました”
レイがちびうさに教える。「七月七日ってね いつもまだ梅雨で雨の日が多いのよ ことしも雨で 二人はまた会えないんじゃないかしら」
ここで亜美の天文教室開講。「織女とはこと座のぺガのこと 光度0.1等 全天で四ばんめにあかるい星よ 中国ではぺガとすぐ北東にある
ゼータとイプシロンで織女三星ともよんでいるの 牽牛はわし座のアルタイルのこと光度は0.9等 二つとも夏の夜空高くに見える星よ
二つの星は十六光年もはなれてるの」
「十六光年もはなれてるの!?とおい〜〜☆」ちびうさびっくり。「そんなに遠くて一年も会わずにおたがいガマンできるのかしら」ダイアナが呟く。
- 303 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/25(日) 21:48:32 ID:???
- 「えっ(°Д°)?」今度は亜美先生が驚く番。「電話とかしてんのかな まいにちナニしてるか気になるよね」
「おたがいのコト信じられなくなるキョリよね」「えっえっ(°Д°;;)」「やっぱえんきょりレンアイってダメだと思うなあ」溜息をつくちびうさ&ダイアナ。
「ちっ ちびうさちゃんっ ダイアナちゃんっ でもコレ伝説だからっ ねっ」亜美とレイは懸命に弁解に回るのであった。
深夜、ちびうさが眠っていると、枕元に置いてあった腕時計の蓋が突然開いた。“七月七日 12時 イチノハシ公園 集合せよ”
「集合セヨ 集合セヨ」ちびうさはぶつぶつ呟きながら、まるで夢遊病者のようにふらふらと部屋を出て行こうとした。
「スモール・レディ!?どうしたの!?目をさましてっ!!」ダイアナが思いきり腕に噛みつき、ちびうさは正気に返った。
「この腕時計見てたら気が遠くなったのよ〜〜 ダイアナ!ヘンよこの時計!」「とにかく一の橋公園へいってみましょ!スモール・レディ!!」
一の橋公園では、売り子をしていた三人の女がたくさんの少女達を扇動していた。
「これからは女ひとりで生きる時代 手に職をもち 女も自立して仕事に生きましょう!」フードを被った女が呼びかける。
「オトコなんて信用できなーいっ」「お――っっ」「男なんていらないぞーっ」「お――っ」
ちびうさは仰天する。「なっなんなのっあのおばさんっっ みんな洗脳されてるわ!!」――もしかして敵!?
「スモール・レディ変身よ!」「わかってる!」「ムーン・プリズムパワ―― メイクア――ッップ!!」
「オトコなんていなくても生きていけーるっ!」「ちょお――っとまったっ!!女のコの味方 愛とセーギのセーラー服美少女戦士セーラーちびムーン参上!
おばさんっまちがってるわよ!男の人がいなきゃ子孫はふえないもん 女だけじゃ生きてけないわよ!」ちびムーンがそう指摘するが……。
「うるさいわね!このアタシ!」女はバッと体を覆っていた布を脱ぎ捨てた。「女の子の味方いま人気のセーラームーンがゆーんだからまちがいないのよ!」
なんと女はセーラームーンの衣装を着こんでいたのだった。――ええ!?セーラームーン!?うっそお!?
- 304 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/25(日) 21:49:04 ID:???
- 「そーよそーよ!」「セーラームーンのいうことにまちがいはないわ!」女の子達を味方につけ、コスプレ女は高笑いをする。
「うそよっっっ!セ ー ラ ー ム ー ン は そ ん な お デ ブ さ ん な 足し て な い も ん っ っ 」たぷたぷの太ももをした女は大ショック。
「うっうっ そんなハッキリいわなくてもっ」女はがくりと膝を付き、瞬時に古来の姫装束姿に変わった。
「そうよ アタシは織女七夕の化身 毎日はたを織るためにすわりっぱなしで 夫には会えず たのしみはテレビとたべることだけ
いつのまにかこんなに太っちゃったのよ」「織女さまあ」大泣きする織女を、取り巻きの女二人が慰める。
「アタシは化粧をしないとこんなカオだし セーラームーンのよーなハデな顔があこがれだったのよ」化粧が落ちた織女の顔はなんともシンプルだった。
「ある年 夫にスッピンを見られて以来 なんかあの人つめたいし 毎年七夕は雨 今夜もこんなにくもってきっと雨よ
雨だと天の川も増水して会いにいけないし あたしに会いたくなくてあの人が雨をふらせてるのよっ どーしてあたしばっかり不幸なの〜〜っ」
「そーそー オトコなんてけっきょく若くてキレイな子が好きなのよ」「牽牛さまもきっと若いキャピキャピギャルと会ってるにきまってますわ」
取り巻きの女二人が唆す。「男なんて信用できないわ」「エンキョリレンアイなんてまじめで損をするのは女ばかり」
「だから織女さまははた織りと食べる楽しみにせいを出していればよいですわ」「そのあいだにあたしたちがこうして地球の若い子の」
「ピチピチエナジーをいただいちゃうわっv」「そしていつかぷっくり太った織女さまのエナジーもv」
ダイアナがふと気が付いた。「思い出したわ あんたたちはマーキュリーのいってた織女三星のゼータとイプシロン!?あんたたちのしわざね!」
「ゆるさな〜〜い!ピンク・シュガー・ハートアタ〜〜ッック!」ゼータとイプシロンの化身はあっけなく消されてしまった。
雲が切れて、美しい三日月が顔を出した。泣いていた織女はすっと空に昇っていく。そこでは牽牛が織女を迎えにきてくれていた。
「織女!」「牽牛!」「オレたち三千年めの夫婦だろ?信じておくれ キライになるワケないじゃないか」
- 305 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/25(日) 21:50:40 ID:???
- 牽牛がキラキラしたオーラを出しながらそう言うが、織女はじとーっと牽牛を睨みつける。
「電話しても留守電ばっかし いそがしいなんていいわけでしょ!ちゃんと仕事しておカネためてるのっ!?遊び歩いてんじゃないのっ!?」
「いや〜〜っっ かんがえすぎだよ〜〜っ」ぽかんと成り行きを見守っているちびムーンに、牽牛はちらりと好奇の目を向ける。
「そりゃ レンアイするなら 若くて!!かわいくて 足の細い女のコのほうがいっけど」びったんっ☆織女のビンタが牽牛の顔面に炸裂した。
ひりひりと腫れた顔で牽牛は笑顔を作った。「女房はしっかりものがいちばんv」
その夜、ちびうさは衛の写真を抱えて眠りについた。
『7月7日 くもりのちはれ
きょうは七夕。しゅくじょとけんぎゅうが一年にいちどあう日。ふたりとも16光年もはなれてていろんなコトもあるけどケンカしないで長つづきしてね。
でもあたしは好きな人はまいんちそばにいるほーがいいけどね。おわり。』
「へええーっ まもちゃんのくれたあのセーラームーンの腕時計が妖魔のしわざだったの?あんたひとりで倒したなんてエライじゃんっ」
うさぎの首元に輝く、衛の贈ったペンダントをちびうさは黙ってじろじろ見ている。
「ごめんっちびうさっ ほんとーに!わるかった!まさか妖魔のしわざなんて夢にも思わなかったんだよっっ」必死で頭を下げる衛。
ちびうさはそんな衛を横目でちらりと見る。「……じゃあさ もっかい誕生日プレゼント買ってくれる?」
「もちろん!なんでもほしいもの買ってやるよ」「ホント!?」ちびうさはころりと態度を豹変させ、満面の笑顔になった。
「あたしあたし パールとゴールドのペンダントがほしいっっvヴァン・クリのうさぎのペンダントなのお!!財力のあるまもちゃんダイスキ――ッッv」
衛、撃沈。うさぎもショック。「あんたあたしより高いモノねだったわね〜〜っっ」
●The End●
- 306 :マロン名無しさん :2009/01/25(日) 23:27:09 ID:???
- あんなあからさまに怪しいやつを敵を見抜けないとは…ますます立場ないな変態
- 307 :マロン名無しさん :2009/01/25(日) 23:47:59 ID:wvlzeaqC
- 変態(金銭的に)終了のお知らせ
- 308 :マロン名無しさん :2009/01/25(日) 23:53:44 ID:???
- 「もう学園にはいられないな」とか言ってたはるかが
無限学園の、しかも女子生徒の制服を来てるw
これは読者を喜ばせようとしてるのか悲しませようとしてるのか…
- 309 :マロン名無しさん :2009/01/26(月) 00:01:37 ID:???
- >>299
ロッドを手に入れる前のちびムーンは今回のコスプレ織姫と大差なかったわけだw
- 310 :マロン名無しさん :2009/01/26(月) 00:13:28 ID:???
- ちびうさのオバサン並みの図々しさに吹いた
さすが902年も生きてるだけのことはあるな
- 311 :マロン名無しさん :2009/01/26(月) 00:18:03 ID:???
- ゼータとイプシロンはネメシス同様に星ごと消されたのだろうか((((゜д゜;))))
- 312 :マロン名無しさん :2009/01/26(月) 00:24:21 ID:???
- >ゲゲッ☆ナニコレ オトコのことばっかし
はるかさんは男には興味ないんですね、わかります
- 313 :マロン名無しさん :2009/01/26(月) 00:28:17 ID:???
- >>308
直子「サービスサービスぅ促
- 314 :マロン名無しさん :2009/01/26(月) 00:39:34 ID:???
- はるか登場当初と同一人物だとはもう思えないな
- 315 :マロン名無しさん :2009/01/26(月) 01:24:32 ID:???
- 直子先生
はやくはるかの性別の謎を明らかにしてください><
- 316 :マロン名無しさん :2009/01/26(月) 01:28:34 ID:???
- 一年前に掲載されたちびうさ日記と比べると、ちびうさも成長したよね
当初はももちゃん達のこと、お節介でウザい☆みたいに言ってたのに
今ではすっかり親友だもんね
- 317 :マロン名無しさん :2009/01/26(月) 01:38:45 ID:???
- >>311
さよなら琴座(つд`)
そういえば某聖闘士漫画って琴座の戦士いたっけ?
いたらなんかかわいそう…
- 318 :マロン名無しさん :2009/01/26(月) 02:05:01 ID:???
- 途中までてっきりセーラー織姫とセーラー彦星の話かと
セーラーネメシスがいなかったように、
セーラー戦士は月+水金地火木土天海冥にしか存在しないのかもな
- 319 :マロン名無しさん :2009/01/26(月) 02:09:56 ID:???
- このスレ最近はるかの話がよく出るな
それにひきかえ変態…おまえ…話題にも登らなくなったらおしまいだぞ
- 320 :マロン名無しさん :2009/01/26(月) 02:15:39 ID:???
- パールとゴールドのアクセサリーをねだる小学生…先行き不安すぎる
っていうか衛はバイトしてる素振りもないのにどっから生活費を捻出してるんだ?
同じくまこともはるかもみちるも金の出どころが謎すぎるんだが
- 321 :マロン名無しさん :2009/01/26(月) 12:55:22 ID:???
- 衛も地球の王子だから。地球人からの税金だったりして(笑)
- 322 :マロン名無しさん :2009/01/26(月) 20:54:16 ID:???
- >>317
ハーデス編に琴座のオルフェってのが出てきた。
琴座の神話通り+追加話だったけど…
- 323 :マロン名無しさん :2009/01/26(月) 22:44:01 ID:???
- うさぎとちびうさは蟹座だから☆矢の世界に迷い込んだら弱体化しそうだな…なんか
>>322
変態とうさぎの夢に出てきた「破壊の神」=ハーデスだったりしてw
- 324 :マロン名無しさん :2009/01/26(月) 22:48:04 ID:???
- >>321
ちょwww税金で愛人に贈り物するとかどこの悪徳役人だよwww
だれか仕置人呼んでこいw
- 325 :マロン名無しさん :2009/01/27(火) 09:52:44 ID:???
- 未来の地球の王の輝かしい遍歴
・変身能力を持たないただのコスプレイヤー
・夜な夜な怪盗の真似事
・女子中学生にいたづら
・悪の組織に荷担
・何の落ち度もない遠藤を殺害
・女子中学生を拉致
・幻の銀水晶強奪
・女子中学生に刺される
・なんちゃって失明詐欺
・生身で月面旅行
・熟女と不倫
・「うさこ…!かならずオレが助け出す(口だけ)」
・再び悪の組織に荷担
・近親相姦
・DV
・税金泥棒(疑惑)←NEW!!
- 326 :マロン名無しさん :2009/01/27(火) 10:35:50 ID:???
- 直子はなんでわざわざうさぎとちびうさの誕生日を同じにしたんだろ
- 327 :マロン名無しさん :2009/01/27(火) 10:39:11 ID:???
- 一の橋公園って何気にすごいよな
未来人が降ってくるわ織姫彦星が降臨するわ
- 328 :マロン名無しさん :2009/01/27(火) 11:21:04 ID:???
- >すわりっぱなしで
>たのしみはテレビとたべることだけ
いつのまにかこんなに太っちゃったのよ
NA☆O☆KOのことか―――!!!
- 329 :マロン名無しさん :2009/01/27(火) 18:28:21 ID:???
- >>327
あと七年したら取り壊されてクリスタルパレスが建てられます
- 330 :マロン名無しさん :2009/01/27(火) 18:32:21 ID:???
- >>326
月の王国のクイーンはある決められた日に代々子供を…生むわけないか
- 331 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/27(火) 21:43:37 ID:???
- Act32 無限6 3戦士
「プルート!!」信じられない思いで、ちびムーンはプルートに走り寄った。プルートは優しく微笑みながら、そんなちびムーンをぎゅっと抱き締めた。
「――プルート!ホンモノなの!?プルートなの!?」ちびムーンの目から涙が溢れる。
「スモール・レディ ――いいえセーラーちびムーン わたしはあなたの美しき母君 ――偉大なるネオ・クイーンセレ二ティの力を借り
転生してきたのです ――重大なる使命のために」「――重大な使命?」――なんだか いままでのプルートとはちがう もっと強くて もっと大きな……
突然、セーラームーンはセレ二ティのドレス姿にふわりと早変わりした。額に煌々と輝く月の刻印を見て、
ウラヌス達三人は一瞬眩しそうに目を細めた後、畏まってセレ二ティの前に跪いた。
「――はじめまして われらが新しき女王となるおかた プリンセス・セレ二ティ」
「外部太陽系 風の星 天王星 を守護にもつ 天空の戦士セーラーウラヌス」「同じく外部太陽系 海の星海王星を守護にもつセーラーネプチューン」
「――そして 冥界の星冥王星を守護にもつセーラープルート」「外部太陽系われら三戦士――参上!」
「わがプリンセス わたしたちの無礼の数々どんな償いもする覚悟はできております ――ですが すべてあなたとこの星を守るため どうかおゆるしを」
プルートは語る。「――われらもまた太古の昔から 遠く宇宙からの侵入者と戦う戦士として はるかかなたでシルバー・ミレニアムを守ってきました
――プリンセスが そしてシルバー・ミレニアムがこうしてまたこの世によみがえり わたしたちもまた あなたがたと同様 転生を約束された者となり
この星に新たに目ざめることとなった ――しかし遅すぎたようです わたしたちが完全な覚醒をし 危機を感じとったときには
すでにやつらは侵入していました ――深く静かに あの要塞に巣くっていたのです 今回の敵の侵入は見のがしてしまった わたしたちのミスです」
- 332 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/27(火) 21:44:19 ID:???
- 「デス・バスターズは やつらはどこから…?」ヴィーナスの発言にネプチューンが反応する。「デス・バスターズ?彼らは自分たちをそう呼んでいるの?
――やつらは異空間からこの星を侵略しようとやってきた異星人よ」「――タウ星系 ――そういってたわ やつらはそこから?」とマーキュリー。
「――そう 遠い時空から この地の巨大な力(パワー)にひかれて ね」プルートは長いロッドの先端の珠を外し、じっと見つめる。
「――この無限洲のエリアは不思議な力を秘めた巨大な気(オーラ)につつまれてるわ やつらはたぶんそれにひきよせられてきたんでしょう」
「故意か偶然か―― ここの時空にねじれが発生しています やつらはそこから侵入したらしい はやく時空のねじれを消してしまわなければ
この星はどんどん侵略されてしまう」ウラヌスが深刻な顔をして呟いた。「――そして “あいつ”を倒さなければ この星は破滅に追いこまれる――!」
「あいつ?」「――わたしたちがたおすべき 最大の敵――」ウラヌスは続ける。「――生徒をよそおって やっと無限学園に入りこみ
あと少しというところだったのに だれかさんたちにジャマされて学園にいられなくなるなんてね」「はるか!」ネプチューンがたしなめる。
「あなたたちまでまきこんで申しわけないと思ってるわ」「だって!あたしたち同じ仲間の戦士じゃない!ね?」セレ二ティが訴えかける。
「でも今度の敵デス・バスターズは わたしたちがカタをつけねばならぬ相手 手だしは無用よ」
「あたしたちだっててつだうわ!」ヴィーナスがそう主張するが…。
「ジャマだ」「なっ……!」ウラヌスの一言に四守護神は息を飲む。「あなたたちにはムリなことだわ」とネプチューン。
「そんな!いままでだって戦ってきたわ!あたしたちだってセーラー戦士よ!」セレ二ティが必死に訴えかける。
「いままでとはちがう!デス・バスターズが真にどんな姿形をし どんな侵略をすすめてるかもまったくナゾだ」
「――それに最大の敵を倒すことは あなたたちにはできない これは あたしたちの管轄よ」
- 333 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/27(火) 21:45:28 ID:???
- セレ二ティは途方に暮れてしまう。――そんな……!「――手助けさえもできないの?」
「プリンセス わたしたちは時間をムダにせず 円滑に使命をはたさなければならない」とネプチューン。
「なんだよ!それじゃまるであたしたちが足をひっぱってるみたいじゃないか!」それまで黙っていたジュピターが頭にきて思わず文句を言った。
ウラヌスが大声で言い返す。「学園を去ったわたしたちをかぎつけて 敵はねらってくるかもしれないんだ!そんなに危険なめにあいたいのか!?」
「わたしたちはあのコンドミニマムに住み 無限洲を常に監視してる 失敗はしない ――そ うかならずわたしたちの手で“あいつ”を――」
黙って哀しげな眼を向けるセレ二ティを見て、ウラヌスは顔を曇らせた。「……そんな顔をしないでプリンセス
――あなたを混乱させるつもりなんかなかった」ネプチューンがそっとウラヌスの腕を取った。
「プリンセス ウラヌスは男でもあり女でもある どちらの性もどちらの強さもあわせもつ戦士なのです」
「――わたしたち三人は あなたたちにはない特殊な力をもつ より強い力も より強いアイテムも わたしたちは授けられているのです」
「わたしたちにまかせて」「――まて」タキシード仮面が口を開いた。「“最大の敵”とはどんなやつなんだ?それほど強大な敵なのか?」「プリンス」
「きみたちのもつ より強いアイテムとは 破滅を導く三つのタリスマンのことか?」マーズも一緒に尋ねる。
「ずっと不吉なお告げがでてたわ タリスマンを集めてはいけない と あなたたちの武器タリスマンとはいったいなに!?――あなたたちの使命は…」
「――わたしたちのもつタリスマンと わたしたちの使命は 最大の敵 ――“破滅の神”をほうむり去ること」――破滅の神――!?
朝が来て、ルナは今日も朝刊を読んでいた。無限学園の記事と一緒に、土萌教授の顔写真も載っている
「“――無限学園あいつぐ生徒の行方不明 ――問われる責任”“無限植物園で死体!園は閉鎖 湾岸開発はストップ”か」
――つぎはどうでる?デス・バスターズ ――そしてウラヌスネプチューンプルートどうするつもりなの?
――“破滅の神”そいつの正体はいったいなんなの――!?
- 334 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/27(火) 21:46:00 ID:???
- 続いて謙之パパがバサリと新聞を開いた。「お このマッドサイエンティストがまた世間を騒がしてるのか」
「パパ 知ってんの?そのヒト!」マグカップを持ったうさぎが尋ねる。「世界的に有名な遺伝子工学の教授だったんだよ 七 八年まえくらいは
でもたしかいきすぎた研究を発表して 学会を追放されたんだよ」謙之パパは雑誌編集者なので、本人が言うにはなんでも知っているらしい。
司令室で、衛がパソコンを操作している。「どこをさがしても土萌教授の過去のデータがなくてね やっと学会関連のネットにアクセスして見つけたんだ」
『土萌創一 SOUICHI TOMOE ライフワーク――「超生物」 ――いきすぎた動物実験 遺伝子操作をくり返し 6年まえに学会追放処分
――その実験ノウハウを企業に売り 無限地区を買い占める ――二年後 無限地区のビル建設中の大火災で 妻 螢子(32)死亡 娘 ほたる(8)重体
――その後 教授は表舞台から姿を消す』
ルナが切り出す。「ねえちびうさ あなたにほたるちゃんのようすをうかがっててほしいの あたしたちは戦士として敵地をさぐり
敵の正体をつかみ抹殺しなければならない 敵の侵略は潜行してるわ なんとしてもとめなければ ――土萌教授はやはりあやしいと思うわ
危険でつらい役目かもしれないけど できる?」ちびうさは認められたような気がして嬉しくなる。――戦士として……「わかった あたしもがんばる!」
“……おお 生命(いのち)の源タイオロン・クリスタルが…… やせ細ってゆく…… ――はやく ――はやくかわりを手に入れなければ
ちっぽけな人間の「聖体(オスティー)」など すぐに食いつくしてしまう わたしの復活のためには
無限の光を放つ タイオロン・クリスタルに近い光を 手に入れねば!――星の守護の光よ あつまるがいい ククッ
破滅など消し去ってみせる!やっと見つけたこの安住の地は だれにもわたさぬ!”
カオリナイトが水鏡に映るたくさんの光を苦々しい思いで見つめている。――光がどんどんこの地にあつまってくる この地の気にひきよせらせて
――なにかがおこる―― !?この新たな三つの星の守護の光は―― ――不吉な!いままでになく強いこの光――
- 335 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/27(火) 21:48:18 ID:???
- 次に水鏡に映ったのはウラヌスネプチューンプルートだった。――これが三つのタリスマンをもつ者たち!?――破滅への道はもうとめられぬのか――!?
バシャリと不意に水が跳ね上がった。――わたしの水鏡をいつも混乱させる なんと強烈な星の光のうず!!
――それともこの混乱は この地の増大してゆく異常な気の力のせいなのか?――師ファラオ90 この聖地 ――オメガ・エリアの異常な気に
そして強烈な星の守護の光たちにとらえられ 逃れられぬのは われらのほうなのでは――
「カオリくん」教授の声にはっとして、白衣のカオリナイトはビーカーを床に落としてしまった。「すいません教授 ボンヤリしてましたわ」
「きみは 師のお気に入り異物セーラー戦士消去のことだけ 考えていればよいのだよ 師のお望みをすべてかなえるのは
どうやらきみときみの手下ではムリのようだからね わたしもタイオロン・クリスタルに近しいパワーをもつ光とやらには興味があるが 研究があるのでね
兵士のムダづかいは“卵”のムダづかい 師のお怒りを買わぬようにな」
教授が部屋を出ていくと同時に、カオリナイトは試験管立てを床に叩きつけた。床に広がった液体からシュウシュウと怪しげな気体が発生する。
――教授にはわからないわ!あたしの苦労なんて!
「カオリナイト!」「シプリン おまえにはこれまでウイッチーズ5がさらした恥の尻ぬぐいをしてもらわねばならぬ」
「ウイッチーズ5最後の魔女 このシプリンがかならずやセーラー戦士を消去し その極上の“聖体”を
そして タイオロン・クリスタルに近しい光を手にいれてみせましょう 師ファラオ90にお喜びになっていただくために」
「まかせよう」カオリナイトはほたるのアミュレットと同じ物――小型のタイオロン・クリスタルをシプリンに手渡した。
「だがそのまえに わが学園のコンピューターをかきかえ 学園から姿を消した生徒がいる ――この学園から逃げだせる輩がいようとは
“器”には最適の人材であったが 危険な異物!」カオリナイトははるかとみちるを思い浮かべる。――あいつら…… ――もしや……
「ゆるせぬ!ただちにさがし出し消去せよ!」
●to be continued●
- 336 :マロン名無しさん :2009/01/27(火) 21:51:07 ID:???
- なんか土星だけスルーされてるんだがいつ出てくるんだ。
ウラヌスは両性具有とか少女漫画じゃ言えないような設定なんすか?
- 337 :マロン名無しさん :2009/01/27(火) 21:55:31 ID:???
- >――ウラヌスは男でもあり女でもある
どちらの性もどちらの強さもあわせもつ戦士なのです
ママーこれってどおゆうこと―??
- 338 :マロン名無しさん :2009/01/27(火) 21:57:33 ID:???
- >>336
やけに引っ張るよな土星…
あと太陽も
- 339 :マロン名無しさん :2009/01/27(火) 21:59:20 ID:???
- >妻 螢子(32) 死亡
幽助涙目
- 340 :マロン名無しさん :2009/01/27(火) 22:04:44 ID:???
- ほたるパパは洗脳されてるだけの一般人かと思ってたのに
もともとちょっとイカレた人だったなんて…
でもほたるちゃんだけには優しいから、まだ改心の余地はあるよね?
- 341 :マロン名無しさん :2009/01/27(火) 22:27:00 ID:???
- 男でもあり女でもある戦士、Mr.セーラーサタンはいつ出るんだろう
- 342 :マロン名無しさん :2009/01/27(火) 23:08:58 ID:???
- >>341
ちょwwwやめいwwwそんなのでてきたら変態が霞むwww
- 343 :マロン名無しさん :2009/01/27(火) 23:15:25 ID:???
- >>337
ここのシーンのウラヌスのポーズw
なんかぶりっk…女っぽすぎてらしくないな
- 344 :マロン名無しさん :2009/01/27(火) 23:44:20 ID:???
- >>341
Miss.セーラーサタンJrなら許す
- 345 :マロン名無しさん :2009/01/27(火) 23:49:49 ID:???
- 最後のタリスマン所持者がプルートだったとは意外
三種の神器的に考えて、剣・鏡ときたら残るは玉なんだが…
玉?まさか…まさかプルートまで玉が付いてうわなにするやめry
- 346 :マロン名無しさん :2009/01/27(火) 23:57:39 ID:???
- デスバスターズが時空のねじれからやって来たってことは
侵入を見逃しちゃったのは時空の戦士であるプーだよね
プー…(´・ω・`)
- 347 :マロン名無しさん :2009/01/28(水) 00:16:12 ID:???
- 四年前に起きた無限地区のビル大火災がくさいな
この時にデス・バスターズが侵略してきたんじゃないか?
だとしたら教授は妻を(恐らく)殺した奴らによく協力できるよな
ほたるを人質に取られて無理やり従わされてる雰囲気でもないし
やっぱ洗脳されてんじゃね?
- 348 :マロン名無しさん :2009/01/28(水) 00:33:23 ID:???
- ウラヌスの態度
VSうさぎ 「あなたを混乱させるつもりなんかなかった(´・ω・`)ショボーン」
VS四守護神 「ジャマだゴルア(゚Д゚)」
この差はいったいw
- 349 :マロン名無しさん :2009/01/28(水) 15:38:18 ID:???
- なーんか第2部のラストのクィーンが言ってた
「例え歴史が変わっても」ってのが妙にひっかかるんだよね
ここに繋がってるような気がする
- 350 :マロン名無しさん :2009/01/28(水) 19:08:07 ID:???
- >>349
クイーンとセーラームーンが誘惑に負けて話をしてしまったばっかりに
時空にゆがみが生じて、二十世紀に破滅の神が突如出現したということか?
「歴史が変わる」とはどの程度の規模なのか知らないが、
最悪な場合、破滅の神によって地球滅亡、ということもありうるな
- 351 :マロン名無しさん :2009/01/28(水) 19:51:34 ID:???
- >無限植物園で死体!
何気にデスバスターズ編初の犠牲者が…
銀水晶で生き返したりできそうな気もするけどなぁ
遠藤しかりシスターしかり
- 352 :マロン名無しさん :2009/01/29(木) 00:14:47 ID:???
- ウラヌスとジュピターの犬猿ぷりは異常
- 353 :マロン名無しさん :2009/01/29(木) 08:39:48 ID:???
- どうも破滅の神ってセーラー戦士とデス・バスターズ共通の敵みたいだよな
この両者がひとまず休戦して協力すれば神だって倒せんじゃね?
- 354 :マロン名無しさん :2009/01/29(木) 08:43:54 ID:???
- 平氏滅亡のときみたいに、三種の神器(タリスマン)を海に沈めちゃえばよくね?
なんで三戦士が手放さないのかわからない
- 355 :マロン名無しさん :2009/01/29(木) 08:52:29 ID:???
- 敵のパワー源であるタイオロン・クリスタルとやらが
銀水晶に近い力を持つってのはヤバいよな
デスファントムは銀水晶を手に入れても使うことが出来ずに、
使い手であるセーラームーンとちびうさも手に入れようとしてたけど
デスバスターズは直接銀水晶を使えるんじゃないか?
- 356 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/29(木) 21:39:34 ID:???
- Act32-2
「育子ママ!あたしきょう放課後みんなと映画見にいくの 帰りおそくなるよ」ちびうさが大好きな牛乳を飲みながら笑顔で報告する。
「へい いーなー ナニ見んの?」「ナイショ!」うさぎは尚も食らいつく。「だれといくのよっっ まさかまもちゃんとっっ!?」
「あのね ほたるちゃんのほうから電話くれたの さそってくれたんだ 映画」
『ちびうさちゃん?』「ほたるちゃん」『――こんど映画見にいかない?……ううん映画じゃなくてもいいの
ちびうさちゃんの友だちもいっしょに みんなでどこかへ遊びにいかない?』
「教授のハナシとかきけたらいいよね」ちびうさは無邪気ににっこり笑う。「おーい ちびうさ キレイだなvこれなんだ?」
「あ!けんじパパ それね うさぎとまもちゃんにつくってもらった“伝説の聖杯”よ!」まもちゃん、という単語に謙之パパは血管を浮き上がらせる。
「ねえ けんじパパ “聖杯”っていうのはねえ 知ってる?神聖な儀式のときに ワインや聖水を飲む特別な杯なんだよ」
ダイアナはルナとクスクス笑いあう。「戦士らしくしっかりしてきましたよね スモール・レディも」「ホントね」
うさぎがふと窓の外の景色を見ると、そこに広がっていたのはどんよりとした雲。今にも雨が降り出しそうだ。育子ママは溜息をつく。
「このごろ毎日昼でもうす暗いのよねえ どうしちゃったのかしら」
ほたるとの約束の日が来て、ちびうさは桃子や九助、空野とともに映画館の前で待っていたが、ほたるは一向に現れる様子がない。
「ちびうさちゃん 映画はじまっちゃうよ」――ほたるちゃん こない…… もう一時間近くまってるのにどうしたのかな
ちびうさは桃子達に先に映画館に入っているように勧め、ほたるの部屋の電話にかけてみるが、誰も出なかった。
胸騒ぎがちびうさを襲う。――もしかして また倒れて 連絡できないのかも……
ちびうさは心配のあまり土萌研究所まで様子を見に行った。……なんだかさむい 黒い雲があんなに……
- 357 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/29(木) 21:40:18 ID:???
- 「新しいパーツの使いごこちはどうだい?」「いいわ パパ なじんでる」「新開発の細胞(セル)と神経組織(ニューロン)だ
素材も受容器(リセプター)も最新型(タイプ) もうアクシデントをおこすことなどありえないよ」
ほたるはパタンとドアを閉め、自分の部屋へと急いだ。――いそいでいかなきゃ もうちびうさちゃん帰っちゃったかな こんな大遅刻になるなんて
部屋に戻ったほたるは試しに腕をゆっくりと曲げてみた。微かな機械音とともに動いた腕。タンクトップを着ていたため露わになったその腕は、
まるで人工模型のように筋が浮き出て、細いコードがいくつも通っていた。
視線を感じ、不意に目が合う。窓の外からこちらを凝視していたのは、ほたるのたった一人の友だちだった。
ほたるとちびうさ、二人の時間が止まった。
「――ちびうさちゃん」驚きのあまり、ほたるがガタンと立ち上がった。ちびうさもショックのあまりまともに言葉が紡げない。
「――ごめんなさい あたし……っ かっ かってにはいりこんだりして……」ちびうさはそのまま振り向くことなく駆けていってしまった。
「ちびうさちゃん!」ほたるが必死で叫び、呼び止めようとするが、胸にパキイと引き裂かれるような痛みが走った。
ほたるは窓辺でがくりと座りこんでしまう。――また…… 発作が……
四年前のことだった。燃え盛る業火の中、母がほたるを呼ぶ声が遠くに聞こえた。「ほたる!」「ママあ あついよお」
ほたるはベッドの上で目を開けた。「……パパ?」「おはよう ほたる 目がさめたかい?調子はどうだ?」
全裸のほたるはシーツを体に巻きつけ、起き上がった。腕と足には異質な人工の細胞が埋め込まれていた。――コレは……?
発作の苦しみ、そして孤独の苦しみがほたるを苛む。涙がじわじわと溢れてくる。――血の通わない こんな冷たいカラダのヒミツを知られたくなくて
ずっとひとりぼっちだった パパは研究ばかり このままひとりで死んでゆくだけかと思ってた
“友だちのしるしに ほたるちゃんにプレゼントするのがいーかなーと思って”……やっとできた友だちだったのに
- 358 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/29(木) 21:41:04 ID:???
- ――こんなカラダになってまで どうして生きる理由があるの?
――あたしに 生きる意味は あるの――?
ピシッ、とほたるの額に衝撃が走った。――額が……いたい!まるで燃えるよう額を押さえ、苦しみ悶えながら、ほたるがやっとのことで顔を上げると、
窓の外に辛そうな顔をしたはるか・みちる・せつなが立っていた。「――だれ?……あなたたちは 死に神なの?」
また涙と熱いものがこみ上げてくる。「どうしてそんなあわれみの目であたしを見るの!?」ほたるは思わずはるか達に向かって
アミュレット――タイオロン・クリスタルを投げつけるが、彼らの姿は陽炎のように消えてしまった。
――くるしい…… 額から…… カラダの中からだれかが外へでたがっている ……だれかがあたしを乗っ取ろうとしてる…
ちびうさは一目散に走り続けていた。――どうしよう 見ちゃ いけなかったのかもしれない
“――むかし事故にあって キズがたくさんあるのよ”……あたしびっくりして… ――どうしよう
逃げてきちゃった…… ―――ほたるちゃんをキズつけた……!?
突然、真夏にもかかわらず、空からパラパラとひょうが降ってきた。――しびさる!力がはいらない…… この“ひょう”ヘンだ!!
一緒に歩いていたうさぎと衛は偶然にも、道端で倒れているちびうさの姿を見つけ、異変に気付いた。
はるかは自室の窓から無限洲を監視していた。――黒い雲が無限学園のほうから広がっている……!
「無限学園脱走者 天王はるか!見つけたわ」急にべランダにシプリンが現れ、魔法攻撃で大きな一枚張りの窓ガラスを粉々にぶち破った。
「――くっ!やってきたね デス・バスターズ!!ウラヌス・プラネット・パワ―― メイクアップ!!」
ネプチューンとプルートははるかが襲われたことを察知し、救援に駆け付けた。「星の守護をもつもの!新たなるセーラー戦士!あらわれたね!」
- 359 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/29(木) 21:42:57 ID:???
- 「アルテミス!モニターを見て!」司令室で、ルナが呼びかける。モニターに映っていたのはウラヌス達が敵と対峙している姿。
そこへ美奈子達が駆けこんできた。「みんな!?」「ルナ!アルテミス!たいへんよ!町じゅうが…… “ひょう”が町を襲ってきたと思ったら
町じゅうの人が突然殺気立って……!!」「無限洲上空でウラヌス達が敵と戦ってるわ!」「――あんなやつら助ける必要はないよ」まことはそう言うが…。
「いこうよみんな!」「うさぎ!」「町の人たちもあの三人も助けるのよ!」うさぎはちびうさに、激しい戦いかもしれないからここで待つよう言った。
「うさぎ!」「まかせて!まもちゃん ちびうさをお願い!」
「無限学園魔女養成クラスプロフェッショナル!レベルあるてみアルテミス999(スリーナイン)の このシプリンの魔法をかわせた者はいない!
リボンバスタ――ッッ!!」ウラヌス達はシプリンの猛攻に押されている。「蛇火炎(マーズ・スネイク・ファイア)!!」
マーズが放った技は、シプリンのリボンを粉砕した。駆け付けたセーラームーン達。「おまえたち!!どうしてここへ……!?帰れ!!」
「逃がさないわ!」シプリンの渦のような魔法攻撃を喰らい、ウラヌス達の眼つきが冷たく変貌した。
「――おまえたちそんなに死にたいの?」「それならわたしたちが戦ってやろう 死なせてあげるよ」「殺してあげるわ わたしたちが」
ヴィーナス達も正気を逸している。「あたしたちをバカにしたな!?」「おまえたちこそ殺してやる!」
「みんな!?」セーラームーンが止めに入ろうとする。「どうしたの!?しっかりして!」――シプリンの魔法にかかった!?
シプリンはほくそ笑む。――ククッ あたしの魔法は心の奥底に巣くってる黒い心を増幅すること 本音をさらして共食いしあえ!あはははっ
「ムーン・スパイラル・ハート・アタッック!」セーラームーンの必殺技で、シプリンは倒された…かと思いきや、なんと二人に分裂した。
「あたしはシプリン」「そしてプチロル 二人でひとつvの魔女」「どこがタイオロン・クリスタルに近しいパワーなの?シプリン」
「わざわざ二人で手をくだすまでもないわ プチロル セーラー戦士どもだって ホラ」ヴィーナス達とウラヌス達は、全力で技をぶつけ合おうとしている。
- 360 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/29(木) 21:43:28 ID:???
- 「みんな!目をさまして!ケンカしないで!仲なおりして!」駆け付けたちびムーンとタキシード仮面が間に入る。「ピンク・シュガー・ハート・アタック!!」
「ジャマをするな!」ジュピターとマーキュリーの攻撃を浴びて、二人は傷を負ってしまう。「タキシード仮面!ちびムーン!」セーラームーンが叫ぶ。
「みんなやめてぇぇ!!」内部戦士と外部戦士の死闘は収まる気配が無い。――どうしてあたしたち 争わなきゃいけないの?
――みんな心の中で敵対しあってるから!?――いいえ!!
いつだって三人はあたしたちを助けてくれたわ “はるかかなたでシルバー・ミレニアムを守ってきました”――大切なものを守るために戦う――!
あたしたち戦う目的は同じはずよ まどわされてはダメ 心をひとつにしなきゃ 心をひとつにして戦うのがあたしたちセーラー戦士よ
ロッドを持つセーラームーンの手を、タキシード仮面とちびムーンがぎゅっと握った。――心を ひとつにして――
重なった手の中から次第に暖かな光が生まれた。目を閉じたセーラームーンの額には月の刻印が透けて見える。
光はやがて輪郭をともない、うさぎと衛が丹精込めて作った粘土の聖杯にそっくりのものが生まれ出たのだった。
●to be continued●
- 361 :マロン名無しさん :2009/01/29(木) 21:51:22 ID:G5ccRoCM
- ぎゃああああああああああほたるううううううorz
- 362 :マロン名無しさん :2009/01/29(木) 21:54:45 ID:???
- えええ??一見生きてるように見えるほたるの体は死体なの…?
- 363 :マロン名無しさん :2009/01/29(木) 21:57:16 ID:???
- 聖杯キタコレ
なんかすごそうだがこれでどうやって戦うんだ?
- 364 :マロン名無しさん :2009/01/29(木) 21:59:28 ID:???
- 変態が非戦闘員に成り下がった件
- 365 :マロン名無しさん :2009/01/29(木) 22:01:42 ID:???
- >>363
柄を持って力一杯殴る
技術指導:変態(第二部参照)
- 366 :マロン名無しさん :2009/01/29(木) 22:49:11 ID:???
- >>362
死体っていうか、サイボーグ化されて生きてるんでしょ
その上今回でまたダイモーンに乗っ取られかけてる可能性濃くなったし
どんだけ不幸なんだほたる…(;_;)
せめてちびうさと仲直りができれば…
- 367 :マロン名無しさん :2009/01/29(木) 22:49:17 ID:???
- 土萌教授のライフワーク「超生物」がほたるというわけか
教授がほたるに優しかったのは娘として愛していたからではなく
「超生物」の最高傑作だったからなんだな
ほたるかわいそすぎる
- 368 :マロン名無しさん :2009/01/29(木) 22:55:59 ID:???
- 友だちの腕が人体模型みたいになってるの見ちゃったら神経細い女性なら失神ものだな
その友だちのことを好きであれば好きであるほど、ショックは大きいよな…
- 369 :マロン名無しさん :2009/01/29(木) 23:01:07 ID:???
- シャー‥‥、ピッ という機械音がもう°・(ノД`)・°・
腕や足だけじゃなくて頭も改造されてるのかな‥
- 370 :マロン名無しさん :2009/01/29(木) 23:03:40 ID:???
- はるかの部屋が半壊しとるw
でも多分来月になったらなにもなかったように元通りになってるんだろうな
- 371 :マロン名無しさん :2009/01/29(木) 23:08:16 ID:???
- ピンクシュガーハートアタックが本編では一度も効いてない件について
- 372 :マロン名無しさん :2009/01/29(木) 23:11:48 ID:???
- ほたるの運命を変えた火災は間違いなくデスバスターズによるものだろうな
ついでに長沢んちも
- 373 :マロン名無しさん :2009/01/30(金) 21:19:31 ID:???
- なんではるか達はわざわざ三人揃ってほたるの様子を見に来たんだ?
もしかして、ほたるを乗っ取ろうとしてるのはダイモーンじゃなくて破滅の神?
- 374 :マロン名無しさん :2009/01/30(金) 23:13:43 ID:???
- うーん…自分はダイモーン説に一票
デス・バスターズのシンボルであるタイオロンクリスタルを
教授がほたるにアミュレットと偽って与えたのは
ダイモーン化を早めるためだと予想
- 375 :マロン名無しさん :2009/01/30(金) 23:18:47 ID:???
- アルテミスって希少な♂キャラだけど扱いが悪いのか印象薄いな…。
- 376 :マロン名無しさん :2009/01/30(金) 23:18:52 ID:???
- 破滅の神は恐らくセーラームーン・ファラオ90両者をも凌駕する力を持っているんだろうな
幻の銀水晶VSタイオロン・クリスタルVS神…。
この三つの力がぶつかり合った時に地球が耐えられるか心配
- 377 :マロン名無しさん :2009/01/30(金) 23:22:36 ID:???
- >>375
しかもまともな♂キャラだしな
どっかの王子とは違ってw
ちびうさやレイの番外編はあったんだから美奈子&アルテミスの番外編もやってほしいところ
- 378 :マロン名無しさん :2009/01/30(金) 23:26:39 ID:???
- >>377
それはセーラーVでは(笑)
- 379 :マロン名無しさん :2009/01/30(金) 23:29:39 ID:???
- あれほどまでにのた打ちまわって苦しむほたるを見てたら、安楽死問題を想起した
ほたるは好きだけど、四年前の事故で静かに永眠していたなら
こんなに苦しむことなかったのに…と思うと複雑
- 380 :マロン名無しさん :2009/01/30(金) 23:35:11 ID:???
- >>378
じゃあるんるんの読み切りでルナとアルテミスが恋して結ばれる話が見てみたい
タイトルは「ダイアナ絵日記」で
…無理か。万が一やるとしても亜美まこと美奈子ついでに変態の番外編の後だな。一体いつになることやら…。
- 381 :マロン名無しさん :2009/01/30(金) 23:39:43 ID:???
- >>373
大穴
ほたるが破滅の神に勝てる唯一の少女でセーラーサタン。ジョーカー的存在。
ところが寿命があと僅かしかないため、気を揉んだはるか達が様子を見に来た。
- 382 :マロン名無しさん :2009/01/30(金) 23:41:37 ID:???
- ああ苗字が土か。
男でも女でもない教授の方がセーラー戦士でいいんじゃない?
- 383 :マロン名無しさん :2009/01/30(金) 23:48:29 ID:???
- >>376
ブラックムーン編で、2つの銀水晶が接触すると世界が滅びるって設定があったじゃん?
世界が滅びる=破滅の神が降臨するってことじゃね?
タイオロンクリスタルとやらは幻の銀水晶に非常に近いものらしいから、
この2つが接触しても破滅の神が生まれる気がする
- 384 :マロン名無しさん :2009/01/30(金) 23:53:04 ID:???
- >>382
みちる「ふた●りは間に合っていてよ」
- 385 :マロン名無しさん :2009/01/31(土) 00:03:22 ID:???
- >>373
敵の最終目的である「ファラオ90の器化」とは
ファラオ90がほたるに寄生することを指すんじゃないか?
ほたるを選んだのは地上で最も清らかな心の持ち主だったため
- 386 :マロン名無しさん :2009/01/31(土) 00:10:42 ID:???
- >>382
ちょw土萌創一教授は希少な♂だってwww
- 387 :マロン名無しさん :2009/01/31(土) 00:13:58 ID:???
- >>382
実は土萌螢子さん(享年32)こそセーラーサタンの生まれ変わり
もうお亡くなりになられたので話には絡んできません
- 388 :マロン名無しさん :2009/01/31(土) 00:20:22 ID:???
- >>387
土萌夫人が天に召されて破滅の神になった可能性もあるな
- 389 :マロン名無しさん :2009/01/31(土) 00:24:30 ID:???
- 土萌教授=Mr.セーラーサタン
ほたる=セーラーサタンjr
こうですか!?わかりません!
- 390 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/31(土) 21:57:21 ID:???
- Act33 無限7 変身 SUPER SAILORMOON
――みんなの 心をひとつに――
聖杯がセーラームーンの手の中で輝いている。――みんな――
ヴィーナス達、ウラヌス達は皆正気に返った。――セーラームーン!?
――心をひとつにして戦うのが あたしたちセーラー戦士よ
セーラー戦士達は光輝く一点を見つめた。――セーラームーンが わたしたちをよんでる
外部太陽系三戦士のもつタリスマンもキラキラと輝き始めた。
――わたしのタリスマン ディープ・アクア・ミラーが……
――わたしのタリスマン スペース・ソードが……
――わたしのタリスマン ガーネット・オーブが……
共鳴をはじめた!?
聖杯の蓋がふわりと開いた。三戦士はその中に力を送りこむ。――セーラームーンに力を
四守護神も続く。――力を―――
セーラームーンはまるで聖水を飲みほすような仕草をすると、聖杯を空高く掲げた。「――クライシス!メイクアップ!!」
一瞬、セーラームーンの背中に天使の羽が生えたかと思うと、コスチュームが華やかなものに変わった。
セーラー戦士達の胸のリボンの中央のブローチもハート型に変化した。――セーラームーン!?――いいえあれは……
「スーパーセーラームーン!?」ちびムーンが叫んだ。ちびムーンは三十世紀でのひとときを思い出す。
“セーラームーンは無敵だよ”“ママ!やっぱりセーラームーンは無敵だったわ!ママとこのクリスタル・トーキョーを助けてくれたもの
あたしもセーラームーンみたいな戦士になるわ ゼッタイに!”“がんばって修行にてらっしゃいスモール・レディ
あなたはいつかもっともっと強いセーラームーンに出会えるわ スーパーセーラームーンに”“スーパーセーラームーン!?”
- 391 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/31(土) 21:58:17 ID:???
- セーラー戦士達は一斉にセーラームーンを凝視した。――スーパーセーラームーン!?
カオリナイトは水鏡でこの様子を見て驚く。――セーラームーン!パワーアップした!?
「――おお!」土萌教授は窓の外を見て感嘆の声を上げる。――なんという巨大なエネルギー このパワーの中心にいてなんのダメージもうけないのか!?
――信じられない!セーラームーン!!このパワーはいったい!?
ほたるは今も額を押さえ、苦しんでいた。――額がいたい――!われるよう はき気がする くるしい……
――のどから額から 体じゅうから何かが外へでたがっている――でてはダメ
―――ダメ!!
“――なんという光の渦!なんと巨大な気(オーラ)!天までつらぬくエネルギーの柱が見える!!
かつてわが母星でタイオロン・クリスタルが 最もエネルギーに満ちた その何万倍ものパワー!
おそろしい数の星の光があの中に見える セーラームーン!おそるべきパワー なんの力だ!?すべてに生気(パワー)を与えるあれは!?”
はたるは部屋の壁にもたれかかり、苦しみに耐えていたが……突然、キラリと妖しい眼差しに切り替わった。
「幻の銀水晶の力ですわ 師ファラオ90」
セーラームーンはハートムーン・ロッドを取り出した。「――もうまどわされない!」――もう迷わない!
「虹色月心激(レインボー・ムーン・ハートエイク)!!」シプリンとプチロルは悲鳴を上げて砕け散った。
カオリナイトは水鏡に杖を叩きつけた。――おのれ!セーラームーン!わたしのたいせつなしもべ ウィッチーズ5の
最後にして最大の魔女 シプリンとプチロルを破るとは!
水鏡が干上がり、杖の周りがパキパキと音を立ててひび割れていく。
――異物などさっさと消去し この地で師とわれらの新世界のはじまりを見るはずだったのに こんなことがおころうとは!
「――このわたしをおこらせたな セーラームーン!」
- 392 : ◆P9MoonSjzo :2009/01/31(土) 21:59:04 ID:???
- ほたるはアミュレットータイオロン・クリスタル―を拾い上げると、忌々しげな表情を浮かべるカオリナイトの映像を映した。
“師のパートナーとなるためにも ――だれにもジャマはさせぬ!”「秘術師(マグス)ごときのおまえが師のパートナー?血まよったことを」
ほたるは薄ら笑いを浮かべていたが……突然額にパキッと激痛が走った。――額がわれる!!「ううっ!!」ほたるはドサッと床に倒れ込んでしまった。
スーパーセーラームーンは自分の両手を信じられない思いで見つめる。――あたし……!?パワーアップした!?
――とつぜん現れ そして消えた聖杯から力をもらって……「スーパーセーラームーン!!」皆が上空から地上に降り立ち、傍へ駆けつけた。
――みんなからの力だったわ 聖杯からあたしに注がれてきたのは
タキシード仮面は実感が沸かないでいた。――「伝説の聖杯」!!――これが「伝説の聖杯」のパワー!?
三戦士は呆然とタリスマンを見つめる。「タリスマンがセーラームーンに力を……!」――タリスマンのこんな共鳴ははじめて――!
「――わたしたちのタリスマンに こんな力があったなんて…」
「こんなバカな だって タリスマンが鍵(キイ)となり目ざめるべきなのは…… こんなことがおこるなんて」「ウラヌス!」ネプチューンがたしなめる。
「みんなの心を ひとつにって願ったの ――力をかして と願ったの」――ブローチが 変化している
――一瞬たしかに心が通じあった みんなを助けたい 敵をたおしたいその気持ちはいっしょだった
――そしてあたしたちが 「伝説の聖杯」とスーパーセーラームーンをよびおこしたの
「あたしたちはこんなに一つになれるわ だって同じ戦士だもん 仲間だもんあたしたち」――仲間…… スーパーセーラームーン……!
……わたしたちがどんなにあらがっても タリスマンはこんなに直にセーラームーンに力をかした
――タリスマンがセーラームーンに真実を告げよ といっている
――これ以上真実を告げないまま戦うことはできない ――わたしたちは同じセーラー戦士――!
●to be continued●
- 393 :マロン名無しさん :2009/01/31(土) 23:02:42 ID:WtTO1Gvm
- スーパーセーラームーンw
シンプルでいいかもな
セーラー服の襟やスカートがどうも虹色をイメージしてるっぽいけど
アニメでそれをどう表現するのか気になる
- 394 :マロン名無しさん :2009/01/31(土) 23:12:13 ID:???
- ほたるちゃんが痛々しすぎて見てられない><
- 395 :マロン名無しさん :2009/01/31(土) 23:14:10 ID:???
- >>385
星矢信者乙
>>389
DB信者乙
- 396 :マロン名無しさん :2009/01/31(土) 23:18:11 ID:???
- 忘れてた
>>339
幽白信者乙
ウラヌス達とも打ち解けて、次回全ての謎が明かされそうな雰囲気だな
楽しみだ
- 397 :マロン名無しさん :2009/01/31(土) 23:19:33 ID:???
- 「虹色月心激(レインボームーンハートエイク)」ってなんだか…なんだかだな
- 398 :マロン名無しさん :2009/01/31(土) 23:22:56 ID:???
- ほたるを乗っ取ろうとしてるのは破壊の神かと思ったが
「師ファラオ90」って口にしたということはどうもデスバスターズ側の幹部らしいな
セーラーサタン?鳥●明がいつか気が向いたら描いてくれるさ
- 399 :マロン名無しさん :2009/01/31(土) 23:30:20 ID:???
- >>397
カタカナだけじゃ満足できなかったのかなんなのか…
まぁアニメから入った人には新鮮な印象を与えられるからいいかもね
- 400 :マロン名無しさん :2009/01/31(土) 23:34:51 ID:???
- >>398
DB連載終了後、鳥●先生が、
セーラー服を着て女装したサタンのイラスト入りの同人誌を発行するんですね、わかります
- 401 :マロン名無しさん :2009/01/31(土) 23:39:59 ID:???
- カオリナイト終了のお知らせ
- 402 :マロン名無しさん :2009/01/31(土) 23:42:27 ID:???
- >>397
そのうちラモスボンバーも漢字表記になったら笑うw
- 403 :マロン名無しさん :2009/01/31(土) 23:48:44 ID:???
- クイーンネタバレ自重
- 404 :マロン名無しさん :2009/02/01(日) 00:05:06 ID:???
- >>400
冨樫のことか――――!!
- 405 :マロン名無しさん :2009/02/01(日) 00:07:38 ID:???
- >>402
変質者出動
態勢万全
乙女渇望
こうですか?
- 406 :マロン名無しさん :2009/02/01(日) 00:19:12 ID:???
- これヤバいだろ
ほたるが完全に敵に吸収されてしまったら真っ先にちびうさの銀水晶を奪いにくるぞ
しかもタイオロン・クリスタルと銀水晶は似ているらしいから、
恐らく敵も銀水晶から力を引き出すことができる
もはやちびうさの友情パワーに賭けるしかないな
- 407 :マロン名無しさん :2009/02/01(日) 14:42:46 ID:???
- これヤバいだろ
ほたるは小学生なのに巨乳
- 408 :マロン名無しさん :2009/02/01(日) 16:59:36 ID:???
- セーラームーンはもはやチート
- 409 :マロン名無しさん :2009/02/01(日) 19:15:19 ID:???
- つーかタリスマンが集まってセラムンパワーうpって流れだったけど
本当に集まったら具体的にどうなるのだろう
変態仮面の覚醒?
- 410 :マロン名無しさん :2009/02/01(日) 20:07:32 ID:???
- >>409ら
破滅の神=変態www
- 411 :マロン名無しさん :2009/02/01(日) 23:37:37 ID:???
- , -―-、 _ -―- 、 __ , -―-、
/: : : : : : :∨|/: : :-―-: :`: : : :`丶|∨: : : : : : ',
l: : : :/⌒キタ/: /: : : : : : : : ィハト、: : : ヾタ'⌒ヽ : l
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l ムl: : :l/ fしハ fしハ Y:/ノYノ
j/レハ: :| 弋Yソ , 弋Yソ イイ: : :',
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∨: / l: : : : /\ / ゝ___ノ 〈 { ∨:/: :/ l:/ リ
∨ ∨: :/ /廴 / 薔 \ 八 ト、V: :/ /′
∨{ / \ }/川1\{ ∧ j卜l/
/} } / } ノハヽ { \ノノ |
ここは「Yes!プリキュア5GoGo!」」の大いなる希望の力・キュアドリームこと夢原のぞみ(CV:三瓶由布子)に萌えるスレです。
- 412 :マロン名無しさん :2009/02/01(日) 23:47:00 ID:???
- ちびうさは戦ってる場合じゃないな
いち早くほたると仲直りして力になってやらなきゃ
- 413 :マロン名無しさん :2009/02/01(日) 23:55:00 ID:???
- >>410
あのザコで有名な変態が神なわけねーだろww
…と笑い飛ばすところだったが、マジでありかるかもしれないな
「破壊の神」が出てくる夢を見たのは他でもない変態だし
- 414 :マロン名無しさん :2009/02/01(日) 23:59:51 ID:???
- そういや全能の神ゼウスって絶倫だよな
神は変態じゃなきゃ務まらないのかもしれんw
- 415 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/02(月) 21:45:03 ID:???
- Act33-2
セーラームーン達ははるかの部屋へと降り立った。「ウラヌスの部屋 シプリンの攻撃でメチャクチャだわ☆ 窓ガラスもこなごな…☆」
「ガラス代の請求書を見るのがコワイ……☆」ウラヌスは真っ青。「プラス こわれた家具にリフォーム代に カネがいくらあってもたりないな
ココ家賃月百万なんだぜ 夜にげしかないなこりゃ」「百万ッッ!?」
ジュピターも真っ青。「どっ どーしてんのそのおカネッ あったしなんて月五万だよっっ☆ 両親が出してくれんのかっっ!?」
「うふふ わたしたちにはパトロンがいるからカネにはこまんないのさっ」「はるかっ」ネプチューンがたしなめる。
「――スーパーセーラームーン」ネプチューンが話しかけた。「いいえ プリンセス ――わたしたちは たどれる記憶のなかで この三つのタリスマンが
作動するのを見たのは いままでただ一度だけだった ――おぼえていますか?かつてシルバー・ミレニアムが滅んでいったときのコトを――」
エンディミオンが自分を庇って倒れたこと、悲しみのあまり自害したこと、四守護神も皆死んでしまったこと……。
スーパーセーラームーンの脳裏に哀しみの記憶が一気に甦った。
「――あのときわたしたちは 自分の守るべき領域(テリトリー)をはなれることはゆるされず はるか遠くで 見守っているしかなかった
――遠くから はるか母なるふるさと シルバー・ミレニアム最後の悲鳴を」「――いや ……その話をしないで」――胸が……はりさけそう
動揺し涙を零すスーパーセーラームーンを、タキシード仮面が抱きよせる。
「――そのとき わたしたちのもつ 外部太陽系最強の武器タリスマンは 見たこともない共鳴をはじめ わたしたちは集結した
――そして美しく輝くタリスマンは ――禁忌(タブー)の星から 目ざめさせてはいけない 最後の戦士を 召喚した
――破滅の星土星を守護にもつ ――沈黙の戦士セーラーサターン ――そのとき“おわり”がやってきたことを 知った
わたしたちはセーラーサターンのもつ“沈黙の鎌(サイレンス・グレイブ)”が ゆっくりふりおろされるのを
シルバー・ミレニアムが静かに滅んでゆくのを見ながら ――力つきた」
――セーラーサターン――……
- 416 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/02(月) 21:45:42 ID:???
- 「――セーラーサターンは 滅びの瞬間に姿をあらわし すべてを無に帰す死への案内人―― ――タリスマンが三つそろうとき
セーラーサターンをよびさます“鍵(キイ)”として真の発動をする わたしたちはその“鍵”の守り人
わたしたちが集結し 三つのタリスマンがそろうとき それはセーラーサターンの目ざめのとき――」
――タリスマンを三つそろえてはいけない―― セーラーサターンが目ざめるとき それはこの世の終焉のとき―― ――この世の破滅のとき――
マーズは納得する。――破滅に導く三つのタリスマン このことだったのね
タキシード仮面は解せない顔。――だが夢の中でずっとだれかだタリスマンを集めよ――とよんでいた あれは……?
「おたがいの守るべき領域は遠く 本来ならけっして出会うことのないわたしたちは こうしてこの星の人間として転生し また三人出会ってしまった」
――タリスマンがよびあっている 外からの侵入者―― 「もうとめられない そう感じたわ」とプルート。
「そして 侵入者を追ううち 見つけてしまった のろわれた三角洲のまんなかに わたしたちの手の中に 敵はいた
滅びの戦士の生まれかわりも――」「まさか……」ちびムーンが信じられない様子で口を開いた。「……ほたるちゃん…?なの?」
――ほたるちゃんがセーラーサターン!?
「セーラーサターンの目ざめはちかい――あの子の体(ボディ)がそれを感じはじめてるわ」
タキシード仮面はここで納得した。――サターンの魂がタリスマンをよんでいたのか――!?
「スーパーセーラームーン ちびムーン!」プルートが呼びかける。「あなたたちも知っているとおり未来はあるわ いまここで破滅がやってくることなど
ありえない これはアクシデントなのよ サターンの魂が転生してくるなど どこかで運命の歯車がくいちがってしまったんだわ」
「どうしてこんなことに…」タキシード仮面が尋ねる。「わかりません……」プルートはうな垂れてしまう。
- 417 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/02(月) 21:46:22 ID:???
- 「――でも!どんなことがあってもセーラーサターンを目ざめさせるわけにはいかない!」ウラヌスがそう言い切る。
「――どうするつもりなの?」ヴィーナスが尋ねる。「殺すわ あの子を そしてサターンを完全に封印する!」
ちびムーンは頭が真っ白になってしまう。「そんな……!ウソでしょ!?」「三つのタリスマンが発動するかどうかはまだわからないわ!」
「タリスマンがあんなに共鳴しあい スーパーセーラームーンをよびおこす力を発した ――力がみなぎっているのがわかる あのときのように」
――シルバー・ミレニアムが滅んだあのときのように 「タリスマンがサターンをよびさますために発動するときは 近い」
スーパーセーラームーンが必死で止める。「だからって殺すなんて!ほかにも方法はあるはずよ!」
「もしもわたしたちが手を下さなくても 長くはないわ あの子の体は あの子の体(ボディ)を見たことあるでしょ?ちびうさぎちゃん」
ウラヌスの一言に、ちびムーンはドキッとする。人体模型のように筋が剥き出しで、醜い腕をしていたほたる……。
「八歳のときの事故で重体―― 昏睡状態から奇跡の生還をしたほたる 最高の頭脳をもちながら学会を追放された土萌教授のライフワークの結晶
人間と機械(マシン)との融合―― 教授はまるで人形のようにほたるの体を機械化し つくりかえていったんだ あの子の小さな体はもうボロボロさ」
「――助ける方法はないのか?ほたるちゃんを」ちびムーンの肩を抱きながら、ジュピターが尋ねる。
「いまあの子の体が助かる方法はただひとつ セーラーサターンとして目ざめ パワーをもつ戦士となること だがそうさせることはできない」
「サターンを封印するためにほたるちゃんの生をあたしたちの手でたち切る権利はないわ!」マーズがそう主張する。
「世界が滅びの道をたどらずにすむためには いまあの子を殺す 殺してから敵を倒す!あの子を殺さないかぎり サターンは目ざめ 滅びはきっとやってくる すべてが消失する」――そしておとずれる無――
「――わたしたちにはとめられないかもしれない でも いまのわたしたちの使命は 覚醒まえのセーラーサターンを封印すること――」
- 418 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/02(月) 21:47:30 ID:???
- 「――ダメよダメよ!あの子を殺すなんてダメ!!みんな助かる方法はあるわ!サターンは目ざめないかもしれないわ だって未来は存在するわ
どんな形でも世界は滅びたりしない!あたしたちは助かるわ 救えるわきっとすべてを―― 殺すなんて…ダメ……!」
スーパーセーラームーンは堪え切れずに涙を流す。
「あなたはそういうと思った だからわたしたちは行動をともにはできない 仲間にはなれないのよ
にくんでもいいわ あなたたちにとって 敵でもいい これしか方法がないから わたしたちはわたしたちの使命をはたし 世界を救う」
三戦士は風とともに何処かへ消えていった。「ウラヌス!ネプチューン!プルート!!」
ちびムーンはショックのあまり呆然としてしまっていた。――ほたるちゃんが 破滅をよぶセーラーサターン ほたるちゃんが “ちびうさちゃん”
――ふしぎな力をもつ深い目をした ――いつもさびしそうだったほたるちゃん
ちびムーンは急いではるかの部屋を出て行った。「ちびムーン!!」――そんなのはダメ!助けなきゃ!ほたるちゃんのところへ!!
――殺させない!
ちびムーンはいつものように研究所の門を乗り越えると、ほたるの部屋目指して一目散に走った。
――こんどはにげない ほたるちゃんがどんな姿をしてても だれであっても どんな運命をせおっていても あたしの友だちだもの!
木の上からほたるの部屋の様子を窺っていた三戦士は驚く。――あれは――セーラーちびムーン!?
部屋の中央に倒れていたほたるの体がピクリと反応した。ほたるはまるで別人のように瞳孔を見開き、バッと起き上がった。
ただならぬ様子にちびムーンは声が出ない。ほたるの目がギラッと光り、見えない触手のようなものがちびムーンに向けて大量に放たれた。
窓ガラスが砕け散り、カオリナイトと教授も異変に気付いた。――なに!?いまの音は!?
「ちびムーン!」スーパーセーラームーンとタキシード仮面が駆け付けてきた。
- 419 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/02(月) 21:48:19 ID:???
- 触手は一直線にちびムーンに襲いかかると、胸のブローチをブチっともぎ取った。変身の解けたちびうさの体はバチバチと痛めつけられ、
そのまま地面に倒れ込んでしまった。「ちびうさ!!」司令室にいたダイアナも異変を感じ取る。――スモール・レディ!?
ほたるの目が妖しく輝き、髪が何メートルにもわたって伸びた。そこに四守護神も空を飛んで駆け付けてくるが、ほたるの猛攻を受け、ひるんでしまう。
「あいつは??あれはほたるちゃんなのか!?」「ククッ クククク」――まさか サターン!?覚醒した!?
しかし外部太陽系三戦士は戸惑っていた。――タリスマンは発動していない!あの姿は――!!
ほたるはちびうさのブローチをぎゅっと握り締める。その額にはデス・バスターズの証である黒い星の印があった。
「手に入れた!手に入れたぞ “幻の銀水晶”を 師ファラオ90よ わたしは目ざめましたぞ ククッ アハハハハッ」
タキシード仮面に抱きあげられていたちびうさの様子がおかしい。「――ちびうさ?」「ちびうさ!?」
――体がつめたい―― ちびうさ!? 息をしてない―――!?
●to be continued●
- 420 :マロン名無しさん :2009/02/02(月) 21:55:15 ID:x0TRupAf
- 闇ほたる>>>>>>>>>>>>>>セーラーサターン
でFA?
- 421 :マロン名無しさん :2009/02/02(月) 21:57:00 ID:???
- ちびうさオワタ\(^o^)/
- 422 :マロン名無しさん :2009/02/02(月) 21:58:17 ID:???
- これでほたるを殺すいい口実ができてしまったな…
- 423 :マロン名無しさん :2009/02/02(月) 22:01:39 ID:???
- ほたるをころす
ほたるをころそうとするうらぬすたちをころす
→みんなでしぬ
- 424 :マロン名無しさん :2009/02/02(月) 22:03:51 ID:???
- サターンの武器かっこええええええ
- 425 :マロン名無しさん :2009/02/02(月) 22:05:58 ID:???
- 敵に乗っ取られたほたるが髪が伸びる日本人形みたいで怖い
夢に出てきそうだ…
- 426 :マロン名無しさん :2009/02/02(月) 23:35:05 ID:???
- サターンとサタンをかけてるんだよな?
- 427 :マロン名無しさん :2009/02/02(月) 23:57:21 ID:???
- >>426
自分は今月号見るまでここの住人に乗せられて本当にセーラーサタンだと思ってたw
そういえばマーズが出てくる前もセーラーマルスとか呼んでる人がいたなw
…自分もその一人だけど(´・ω・`)
- 428 :マロン名無しさん :2009/02/03(火) 00:02:37 ID:???
- はるか達がこんなに時間をかけて何をしようとしてるのかイマイチわからなかったけど
破滅の神がほたるであるという確証を得るために奔走してたのね
そりゃ人の命を絶つのだから慎重に慎重を重ねる必要があるよね
- 429 :マロン名無しさん :2009/02/03(火) 00:05:11 ID:???
- サターンこそ冥界の戦士に相応しい感じがする
サターンのコスチュームかなり気に入ったわ〜
あの編み上げブーツ可愛い
- 430 :マロン名無しさん :2009/02/03(火) 12:58:31 ID:???
- ネプチューンがなんか外部のリーダーっぽいんだけど
気のせいか?
- 431 :マロン名無しさん :2009/02/03(火) 13:07:02 ID:???
- >>430
ネプチューンだけに地球の外に1000人の弟子がいるんだよ
ウラヌスもプルートもその中に含まれる
- 432 :マロン名無しさん :2009/02/03(火) 17:57:32 ID:???
- ネプチューンのリーダーは名倉に決まってるだろ
- 433 :マロン名無しさん :2009/02/03(火) 19:54:53 ID:???
- パトロンとかさらに黒幕がいるのか?
ウラヌスは口を滑らせすぎだろう。
- 434 :マロン名無しさん :2009/02/03(火) 21:27:17 ID:???
- なんか、どっちかというとウラヌスたちのほうに賛同できるなー
>>429
イヤリングもブローチもチョーカーもいいなあ
サターンのテーマカラーは何だろう
- 435 :マロン名無しさん :2009/02/03(火) 22:21:15 ID:???
- ウラヌスたちの情報が全てならどのルートでも
HAPPYENDにはならないからウラヌスらの行動が正しいと思うな。
実際は今後別ルートが出てくるんだろうけど・・・。
- 436 :マロン名無しさん :2009/02/04(水) 00:40:57 ID:???
- >>430
マジレスすると、ウラヌスは喧嘩腰になりがちだし、
プルートは主人公側(特にちびうさ)寄りで私情が入ってしまうから、
穏便にすませようとネプチューンが説明役を買って出たんだとオモ
- 437 :マロン名無しさん :2009/02/04(水) 00:46:08 ID:???
- >>435
ほたるちゃんの聖体(魂)だけ保護してダイモーン(ほたるちゃんの体)を殺し、
別の丈夫な体に移し替えるみたいなことできないかな
例えばルナPの中に移すとか
- 438 :マロン名無しさん :2009/02/04(水) 00:52:07 ID:???
- >>429
無の象徴である黒に一票
でもプルートと被るか…
- 439 :マロン名無しさん :2009/02/04(水) 03:25:41 ID:???
- >>437
ちょ、ルナPほたる想像したら吹いたwww
武内テンテーそれだけはやめてwww
- 440 :マロン名無しさん :2009/02/04(水) 09:11:36 ID:???
- ほたるからネコミミが生えてぷかぷか浮くようになったら可愛いが…(笑)
- 441 :マロン名無しさん :2009/02/04(水) 10:26:31 ID:???
- >>440
なんというコペルニクス的転回
- 442 :マロン名無しさん :2009/02/04(水) 20:15:22 ID:???
- >>440
なんか生首浮かんでるの想像した…
- 443 :マロン名無しさん :2009/02/04(水) 22:48:45 ID:???
- >>442
ヤ-メ-テ-((((゜д゜;))))
- 444 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/04(水) 23:07:53 ID:???
- Act34 無限8 「無限迷宮(ラビリンス・ムゲン)」1
意識を失ったちびうさはJ医科大学病院へと運び込まれた。無情にも心電図の波は静まっていく。「心停止しました ――ご臨終です」
うさぎは頭が真っ白になってしまう。「――うそ そんな――」「――オレたちだけにしてもらえませんか?」衛の要望通り医者は病室を出て行った。
「ちびうさ!!ちびうさっ!?」――どんどん体が固く つめたくなってく ――ほたるちゃんに セーラーサターンに殺された――…!!
「聖体(オスティー)をぬきとられたな」険しい顔をしたはるか・みちる・せつなが姿を見せた。
「聖体!?」みちるが説明する。「デス・バスターズはターゲットにした人間から 聖体―― ――魂をぬきとってしまうのよ」
はるかが続ける。「そして魂をぬきとった体を器として合体する “器化”――人間の体と一体になって活動する それがやつらデス・バスターズなんだ!」
うさぎを嫌な予感が襲う。――魂をぬきとる!?人間と一体になる!?「それじゃ ほたるちゃんは あの姿はまさか――」
「セーラーサターンが目ざめたわけじゃない」「三つのタリスマンはまだ発動していない――」とせつな。
「ほたるはやつらにように“器化”されていたんだ あれはもうほたるなんかじゃない ――敵だ!!
あいつはちびうさの“幻の銀水晶”をうばったとき ちびうさの魂もぬきとっていったんだ」
うさぎは愕然とする。「――ちびうさとほたるちゃんは 二人は……どうなるの!?」
「“器化”したやつらは人間の魂を糧にして生きてゆく だが“器化”に成功しても やつらはやがてダイモーンの姿に先祖返りする
あの姿になってしまったらやつらは――助からない しょせんムリなんだこの世界で生きてゆくのは どんな形をとっても」
――いままでたおしてきたのは“敵”と“人間”の合体した姿―― やがてダイモーンの姿になったら ――助からない――!
- 445 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/04(水) 23:08:25 ID:???
- 「ほたるはもう敵にのっとられてしまった かえってやりやすい やがて苦しんで滅んでゆくんだ 苦しむまえにわたしたちの手でやる」
はるかの暴言にうさぎは動揺を隠せない。「そんな――」「ちびうさの魂と“幻の銀水晶”はやつの手元だ!どうなってもいいのか!?
ちびうさを助けたかったら 戦ってたおして奪い返すんだ あいつをやらなければあたしたちがやられる
セーラーサターンが目ざめなくても滅びがやってくる やるかやられるか どちらかを選ぶしかない
いくよわたしたちは ちびうさだけじゃない すべての人を救うために!」
…――そうよ うさぎ この星を救わなければ…… ――いままであたしがたおしてきた敵は 人間と敵の合体した姿―― そして ほたるちゃんも……
「――このままではちびうさの体は血液がまわらなくなり ――ほんとうに死んでしまう ――オレの部屋へ運ぼう」
うさぎ達は病院を後にし、衛の部屋のベッドにちびうさの体を横たえた。――時間はない いそいで魂をとりもどさないと… ちびうさは助からない――!
「ちびうさとオレの体をリンクする オレの体を生命維持装置がわりにしてちびうさの体を生かす」
衛はちびうさの手を握ると、力を注ぎ込んだ。ルナが心配そうに見守る。「でもそれじゃ まもちゃんの体に負担が……」
「だいじょうぶ いまオレとちびうさはひとつだ このひとつの体を生かすことぐらい ――なんでもないことだ へ―キだよ」
うさぎはちびうさの傍で心配そうに付き添っている。「――しばらく 三人だけにしてくれないか」衛に言われ、美奈子達四人は部屋を出て行った。
うさぎは胸が締め付けられる思いだった。――ちびうさ ――選べない ちびうさもほたるちゃんもこの星の人々も!見すてることはできない――!
衛はちびうさに力を送り続けている。……いまのオレたちにどちらかなんて選べない ――破滅していくしかないのか?――オレたちも そして世界も
うさぎはちびうさの小さな手を取って耳に当てた。――まもちゃんの心音がつたわってくる まるでちびうさが生きてるみたいに
うさぎの頬を涙が伝う。――どうすればいいの?どうすれば…… 「うさ」衛は自由な方の手でうさぎの手を取ると、口づけを送った。
- 446 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/04(水) 23:08:54 ID:???
- 二人の前に、瓦礫の山の上に立つ長い髪の人物の幻が浮かび上がった。――あまた あのビジョンが
「……とりもどしにいくんだ うさ ちびうさの魂と“幻の銀水晶”を ……いまのオレたちにできることを するしか ない」
――希望をすてずに ……希望を……
――あのビジョン あれは救世主(メシア)?それとも破滅の神――?
ほたるを乗っ取った敵は、ナイフで自分の髪を幾度も切っていた。「切っても切
ってものびてくる うっとおしい髪だな
おまけにせまくて不都合な器だ 居心地が悪い これが人間の体か」教授とカオリナイトはほたるの部屋へと急いだ。
「――おお!――ミストレス9(ナイン)!あなたの到来をおまちしておりました 長かった ――あのとき娘ほたるに卵を移植したものの
ずっと未分化のまま ――目ざめぬかと思っていました」『――そうだったの……』そんな声が聞こえた気がしてミストレス9は耳を疑う。
カオリナイトは一人苦い思いを噛み締めていた。――いまごろになって目ざめるとは……
「長の努め ご苦労であったカオリナイトよ」「!」「これからは師のことは旧世界からのパートナーであるこのわたしにまかせるがよい」
嘲笑うミストレス9に心の内を見透かされた気がして、カオリナイトはカアッと赤くなる。
「おまえには師から賜った重大な使命を 一刻も早くまっとうしてもらわねばならぬ 異物は消去せよ!わたしは失敗はゆるさぬ」
「やってみせますとも!」――わたしだとてこのままひきさがる気はない!
“……おお まちかねていたぞ! ミストレス9!”「――師(マスター)ファラオ90(ナインティ)!」
“目ざめたばかりのおまえにみなぎるこのパワーはなんだ!?こんな聖体ははじめてだ……!おお 体が狂いだしそうだ”
ミストレス9はちびうさのブローチをファラオ90に見せた。「師ファラオ90 これは聖体ではありませんわ ――“幻の銀水晶”です
星の守護をもつものの光の源 やっと手に入れた強大な力を秘める “幻の銀水晶”ですわ!」
- 447 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/04(水) 23:09:23 ID:???
- ミストレス9はほたるの部屋に戻り、ブローチを宙に浮かべて眺めた。
――ふしぎな光 わがタウ星系の母なる力の源タイオロン・クリスタルとおなじ光 なにかが宿っているような 強くやすらぐ聖なる輝き――
『あたりまえよ あの娘(コ)の無垢な美しい魂に 守られたものなのだから』「――だれだ!?」
――だれかがわたしの内側でわたしを通して呼応している――? ……気のせいか わたしに力を与えてくれる この“幻の銀水晶”があれば
わたしたちにおそれるものは もう何もない――!
「おお!ミストレス9!」研究室を訪れたミストレス9を、教授は歓迎する。
「卵はもう残り少ない 聖体をぬきとり卵をうえつける“器化”は この世界でわれらが生きるための唯一の手段であった
だが師の“器化”完了すればその必要もなくなる われらの新しい世界の誕生はもうすぐだ ククッ あははっ もうすぐだ!」
研究室の隅に浮かんだ一糸纏わぬ姿の少女が、この様子をじっと眺めていた。
カオリナイトは不気味な魔法陣の中心に立つと、生きたコウモリの心臓をわしづかむと、それを握り潰してトロトロと杖の上に落とした。
「ククク わがしもべ ウイッチ―ズ5を甦らせたまえ」続いて蝋燭に火を移し、セーラー戦士をかたどった蝋人形を生みだした。
「蘇りしわがしもべよ あやつらにのろいをかけよ 永遠にとけぬのろいを―― ククク」
うさぎが衛の部屋を出ると、美奈子達が外で健気に待っていた。「みんな……!」「いこう ちびうさの魂をとりもどしに!」
「――あたしたちは前へ進むしかないわ」「みんな……!」――無限洲へ――!!
●to be continued●
- 448 :マロン名無しさん :2009/02/04(水) 23:21:50 ID:???
- 土萌教授、もうほたるを娘と思ってなかったんだな・・・。
ほたるカワイソス
- 449 :マロン名無しさん :2009/02/04(水) 23:32:45 ID:???
- ほたる、体を追い出されただけでまだ生きてるっぽいね。
ミストレス9を追い出して元に戻る展開とか普通にありそう。
- 450 :マロン名無しさん :2009/02/05(木) 00:32:41 ID:???
- >>449
ミストレス9が逆に体を追い出されて、部屋の隅に真っ裸で浮いてたらホラーだな…
- 451 :マロン名無しさん :2009/02/05(木) 00:37:09 ID:L4IFIwF4
- >ほたるはもう敵にのっとられてしまった かえってやりやすい
やがて苦しんで滅んでゆくんだ 苦しむまえにわたしたちの手でやる
正論なんだがもうちょっと他に言い方ってものがあるだろ
- 452 :マロン名無しさん :2009/02/05(木) 00:42:13 ID:???
- 世の中には知らないほうがいいことも存在する
ほたるは優しかった父親の本性を知ってしまう前に
眠りについてしまっていたほうが幸せだったのかもしれない
- 453 :マロン名無しさん :2009/02/05(木) 00:49:07 ID:???
- ほたるはデスバスターズにはミストレス9を覚醒させるためのただの養分扱いされ
破壊の神であるためにセーラー戦士側からは敵視され
父親には裏切られてどこにも居場所がない感じだな
ほたるを本当に救えるのはちびうさしかいないんじゃないか?
- 454 :マロン名無しさん :2009/02/05(木) 00:53:25 ID:???
- 変態がちびうさと合体した件
- 455 :マロン名無しさん :2009/02/05(木) 00:57:21 ID:???
- 瀕死のちびうさ、てっきり幻の銀水晶が体を包み込んで癒すのかと思ったら、
銀水晶は敵の手元か
そりゃお手上げだな
- 456 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/06(金) 21:45:51 ID:???
- Act34-2
無限学園のビルは、ツタのような植物にびっしりと覆われてすっかり変貌してしまっていた。
「無限学園がいつのまにこんなに…… これはいったい……!?」とヴィーナス。
「――ものすごいエネルギーが充満してる ――空気も植物も建物も すべてのものがくるってしまうほどの……」マーズはそう読み取る。
「異常なパワーがドーム状にうずまいてる―― そう まるで“Ω(オメガ)”の形に……!」マーキュリーが分析する。
「――いくぞ!」ジュピターが凛々しく言った。セーラームーンは切なげに振り返る。――ウラヌスネプチューンプルート
――あたしが選んだ道はまちがってる――?あたしたちはずっとこのままいっしょに戦えないの?
ウラヌス達三人も無限学園へやって来ていた。――セーラームーン 残念だけどわたしたちは三人で ほたるを殺しにいかせてもらうわ!
しかしウラヌスは胸に拳を当てて躊躇している様子。ネプチューンが心配して声を掛ける。「ウラヌス」
「ククク きたな星の守護をもつものセーラー戦士ども!」すんなりと入口が開き、セーラームーン達は無限学園の中へ突入した。
「いらっしゃいませ “無限迷宮(ラビリンス・ムゲン)”へようこそ」なんと受付嬢は制服を着たシプリンとプチロルだった。
それに気を取られていると……いつの間にか、マーズは一面の闇の中にいた。――ここは――!?セーラームーン!!?――みんなはどこ!?
マーズは皆を探して走りだし、ガラリを作法室のドアを開けた。「作法がなってないわね」和室の中央で、なんと制服を着たユージアルがお茶を嗜んでいた。
「無限学園礼儀作法担当 この有村ゆうこが 指導してあげましょう」――ユージアル!?あたしがまえにたおしたはず!
誰もいないのにドアがピシャリと閉まった。――しまった!
- 457 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/06(金) 21:46:32 ID:???
- ――すごい闘気――!「おまえの相手をしてるヒマはないわ」「そうはいかない!炎の武闘家このユージアルの!相手に選ばれたのだからなおまえは!」
ユージアルに思いきり顎を蹴りあげられ、マーズは倒れ込む。
「あなたホントは戦いたくないんでしょう?わかるわ 闘気がないもの セーラームーンのためだけに戦うことなんかないわよ
作法や武芸 占いでもやってるほうが自分のためになると 体じゅうがいってるわよ」ユージアルに言われ、マーズは立ち上がる気力を無くしてしまった。
マーキュリーは一人、廊下を走り回っていた。――迷った!?みんなは!?どこへいっちゃったの!?
マーキュリーは身長の何倍もある巨大な機械の前に辿りついた。――本で見たことあるわ!今世紀最大のシステムをもつ
――人工生命(A・L)タイプのスーパーコンピュータ!!すごいわ!――こんなところに!?
「ようこそ!おぼえているかしら?サイエンスクラスの美堂ゆいよ わが学園の真髄をやっとお見せできてうれしいわ」――ビリユイ!?
突如伸びてきた細い無数のコードが体を絞めつけ、電流がマーキュリーを苦しめる。「あうっ」
「ホラ あなたの体がデータをほしがってる コンピュータに同化して人工生命になりたがってるわ
もっと情報量をふやしたいクセに 自分自身を成長させたいのに 貴重な時間を戦いに狩りだされ セーラームーンのためにその能力を使われる毎日」
……そう ホントはもっともっと勉強したい データがほしい もっと勉強しなきゃ医学部なんてムリ――
――セーラームーンのおかげであたし電気は食うし データはちっともふやせない……
――みんなどこ!?いつのまにどこいっちゃったの!?――だれかの歌声!?頭が割れる――!!この歌をやめて!
ヴィーナスは走りまわる内にコンサート会場へと辿り着いた。――まえにもだれかの歌をきいて こんなふうに体がマヒしたことが……!?
「では!あたし羽生美々の今夜のコンサートのすてきなゲストは セーラーヴィーナス!!」――え!?
「ヴィーナス!!」「セーラーヴィーナスちゃあん!!」観客は歓声を上げて、いつの間にか舞台に立っていたヴィーナスを迎える。
- 458 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/06(金) 21:47:16 ID:???
- マイクを握ったヴィーナスの体に伸びてきた無数のコードが巻き付き、身動きがとれなくなってしまった。
「どうしたの!?はやく歌うのよ!セーラーヴィーナス!アイドルが夢だったんでしょ!?」――そうだわ アイドルはあたしの夢 これはチャンスだわ
――チャンスさえあればさっさとセーラー戦士をやめようと思ってた セーラー戦士なんてバカバカシイコトはさっさとやめて……
「セーラームーン!?みんな!?おーい!!どこだ!?」ジュピターは走りまわっているうちに植物園にやってきていた。
「ようこそ無限植物園へ!責任者の照野留々よ」「おまえは!?テルル!!」「きょうは戦いはナシよ ね?ゆっくり中を見て!ホラ!」
「わあ!バラがいっぱい!ハイブリッド・ティの最初の品種“ラ・フランス”!こっちは“ソレイユ・ドール”だ!名品の“光彩”がこんなにたくさん!」
……心がなごむ ……あたしいままでナニしてきたんだろう なんだかつかれちゃった ……戦いなんてバカバカしくなってきちゃった
咲き始めた妖しい花々がジュピターを眠りの世界へと誘っていく。――ずっとここにいたい
――あたしの夢はね 好きな人とこんなバラ園で 一生のんびりと……
「――みんな!?」セーラームーンが振り返るが、そこには誰も居なかった。そこに広がるのはただ一面の闇。
――しまった!!――五人バラバラになった!?敵の手の内にはまった!?――ここはどこ!?みんなは……
闇の中にポウッと明かりが灯り、傷ついた四守護神の姿が浮かび上がった。「――マーズ!マーキュリー!ジュピターヴィーナス!!」
「あんたのせいであたしたちボロボロよ もう戦いなんてまっぴらごめんだわ」
四人の体はドロリと溶け、セーラームーンの体に纏わりついた。「ひっ」
「あんたのせいよセーラームーン」現れたちびうさは背後からセーラームーンの首を絞めつけた。「く くるしい…… ……ちびうさ…!?」
「わたしたちもてつだってあげるちびうさちゃん うっとおしいと思っていたのよセーラームーンなんか!」「ウラヌスネプチューン!プルート!!」
「解放されたいんだうさ!ちびうさもほたるもオレが殺してやるぜ」衛はちびうさの体を真っ二つに引き裂いた。「そしてうさ!おまえもな!」「まもちゃん!!」
- 459 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/06(金) 21:48:02 ID:???
- 本物の衛はセーラームーンのピンチを感じ取っていた。――うさ!?まどわされるな!うさ!!
――ちがう まどわされちゃダメ!!これは!!幻覚よ!みんな!!「ムーン・スパイラル・ハート・アターッック!」
幻覚とともに闇は消し飛んだ。セーラームーンは四守護神の姿を求めてさらに学園の奥へと進んでいく。
三戦士は無限学園を覆う植物と戦っていた。「くそっ!!なんだこいつらは!切っても切ってもおそってきやがる!」
――無限学園へ近づけない!!胸さわぎがする!セーラームーン!?
「ウラヌス!プルート!」ネプチューンが呼びかける。ネプチューンのディープ・アクア・ミラーには巨大なロウの塊に埋め込まれた四守護神の姿が。
三戦士はセーラームーン達の危機を知り、顔を見合わせた。
「強行突破するぞ!宇宙剣乱風(スペース・ソードブラスター)!!」三人は無限学園の中へ突入することに成功した。
「セーラーマーズ!!マーキュリー!!ジュピター!!ヴィーナス!!」「ククッ あはははっ」
そこには鏡に映っていたのと全く同じ光景が広がっていた。巨大なロウの前でウイッチーズ5が勢揃いして笑っている。――四人を助けなければ!!
「時空嵐撃(クロノス・タイフーン)」「深海鏡射(サブマリン・リフレクション)!」タリスマンを使った攻撃で、ウイッチーズ5はまとめて溶けて消えた。
「ウラヌス!ネプチューンプルート!!」セーラームーンはウラヌスに飛びついた。「――きてくれると思ってた」
解放された四戦士も荒い息をしながら喜ぶ。「ウラヌスネプチューンプルート!」
ウラヌスはしばらくセーラームーンと抱き合っていた。――ああ そうだほんとうは ――おなじ気持ちだった みすてることなんかできない
――ずっといっしょに戦いたいと思ってた
衛は片手を覗きこむ。――そうだ 力をあわせて戦うんだ そして力が大きくなれば 不可能も可能に近づく
- 460 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/06(金) 21:48:54 ID:???
- セーラー戦士のブローチがハート型に変化した。皆は手を重ねあう。――あたしたちはセーラー戦士 ひとつになればどんな力も生み出すことができる
聖杯が現れ、セーラームーンは二段変身をした、「クライシス!!メイクアップ!!」
ネプチューンが手鏡で敵の居場所を移す。「スーパーセーラームーン!!上よ!学長室よ!」
学長室にはロウソクを手にしたカオリナイトの姿があった。部屋にはドロドロに溶けた人形が置いてある。――あれは!?あたしたちの形のロウ人形!?
「この秘術師(マグス)カオリナイトの最大の術を解いたか!!われわれのジャマはこれ以上させぬ!!」
カオリナイトは怪物のような醜い姿になり、グアッと襲いかかってきた。――ダイモーン!!
「あたしは救ってみせる!破滅の夢からこの星を!!虹色月心激(レインボー・ムーン。ハートエイク!!)」
カオリナイトは断末魔を上げて滅びた。カラン、とタイオロン・クリスタルが地に落ち、粉々に砕け散った。
――どんな迷宮に迷いこもうとも あたしは希望をすてない―― 「さがすのよ!ほたるちゃんを」
――この要塞にたどりつき 秘術師カオリナイトまでふきとばしたか ――スーパーセーラームーン
――時は きた
このオメガ・エリアをわれらの聖地にするときが――!もうわれわれにおそれるものはなにもない この“幻の銀水晶”があれば――!!
ミストレス9はちびうさのブローチから銀水晶を抜きとると、なんとそのまま丸飲みしてしまった。
その瞬間、ちびうさの体がパァッと輝いた。――ちびうさ!?
●to be continued●
- 461 :マロン名無しさん :2009/02/06(金) 23:08:18 ID:0WLgfzNT
- はるか達→ほたるを殺したい
うさぎ達→ほたるを助けたい
一見和解したように見えても、根本的な問題が解決してないから土壇場で再び決裂する気が
- 462 :マロン名無しさん :2009/02/06(金) 23:10:22 ID:???
- 変態はなぜ遠く離れたセーラームーンの姿が手にとるようにわかるんだ?
- 463 :マロン名無しさん :2009/02/06(金) 23:14:43 ID:???
- まさかちびうさも悪人化しないだろうな。
男手を必要としないのはいつものことだがそれでいいのか未来のプリンス
- 464 :マロン名無しさん :2009/02/06(金) 23:24:49 ID:???
- 銀水晶はミストレス9の胃液で溶けて消えたのか?
溶けなかったとしたら取り返すためにはトイレタイムを見計らって…げふんげふん
>>263
非戦闘員同士である教授と衛のタイマン戦があったら燃える
- 465 :マロン名無しさん :2009/02/06(金) 23:27:29 ID:???
- 炎の武闘家(笑)は肉弾戦披露できてよかったな
それにしても蹴りを一発喰らっただけでダウンするマーズ…
- 466 :マロン名無しさん :2009/02/07(土) 02:56:07 ID:???
- >>462
変態だからじゃね?w
- 467 :マロン名無しさん :2009/02/07(土) 06:00:17 ID:???
- >>462
※変態はセーラームーンのスカートの中に小型カメラを仕込んでいます※
- 468 :マロン名無しさん :2009/02/07(土) 09:32:33 ID:???
- 内部太陽系四戦士がドロッと溶ける場面や
変態がちびうさを切り裂く場面が怖すぎる
自分が子供なら泣く
- 469 :マロン名無しさん :2009/02/07(土) 09:35:27 ID:???
- >>463
ちびうさの体(器)は一応変態が守ってるから敵に乗っ取られる心配は…
…でも変態だしなあ
- 470 :マロン名無しさん :2009/02/07(土) 13:08:52 ID:???
- 変態「敵に乗っ取られるくらいならオレが乗っ取ってやる」
体はちびうさ!
魂は変態!
ちび変態「待たせたなセーラームーン!」
- 471 :マロン名無しさん :2009/02/07(土) 19:08:27 ID:???
- >>470
バーローwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
- 472 :マロン名無しさん :2009/02/07(土) 19:13:10 ID:???
- >>464
ケンシロウとヤムチャが戦ったらヤムチャに勝ち目はないだろうw
- 473 :マロン名無しさん :2009/02/07(土) 20:13:06 ID:???
- >>470
頭と頭がゴッチンコして中身が入れ替わってしまうんですね、わかります
- 474 :マロン名無しさん :2009/02/08(日) 13:38:51 ID:???
- でもマーキュリーの「電気は食うし…」って
つまり色んな計算機械の電気代は亜美もちだから嫌だなって事?
でも第一部でダイヤモンド割ってたよね…?
- 475 :マロン名無しさん :2009/02/08(日) 15:42:29 ID:???
- >医学部なんてムリ
亜美ちゃん…あなたIQ300…
確か普通で80〜100くらい、超天才のアインシュタインが180でしたよね…
- 476 :マロン名無しさん :2009/02/08(日) 17:12:05 ID:???
- >>474
自分はそこ普通に読み飛ばしてて気づかんかった
亜美の使ってる計算機(?)やゴーグル、司令室のパソコン(?)等の
メンテナンスが大変て意味じゃないかな
- 477 :マロン名無しさん :2009/02/08(日) 17:20:49 ID:???
- >>470
ゴクリ…そんな危険なこと…さ、させられるかよ!
- 478 :マロン名無しさん :2009/02/08(日) 17:23:11 ID:???
- >作法がなってないわね
出会っていきなり蹴り飛ばす奴に言われたくねぇー
- 479 :マロン名無しさん :2009/02/08(日) 17:24:58 ID:???
- >チャンスさえあればさっさとセーラー戦士をやめようと思ってた
セーラー戦士なんてバカバカシイコトはさっさとやめて……
ちょwリーダーwww
- 480 :マロン名無しさん :2009/02/08(日) 17:28:20 ID:???
- プルートとネプチューン二人だけで
ウィッチーズ5を全滅させた件
タリスマン強すぎだろ
- 481 :マロン名無しさん :2009/02/08(日) 17:31:23 ID:???
- >解放されたいんだうさ!ちびうさもほたるもオレが殺してやるぜ
そしてうさ!おまえもな!
プルート「やっと私たち一緒になれるのね」
- 482 :マロン名無しさん :2009/02/08(日) 17:34:53 ID:???
- 今更ながら気づいた
オメガ・エリアって無限洲のことか
マーキュリーいわくパワーがまるでオメガ(Ω)の形に渦巻いてるらしいから
- 483 :マロン名無しさん :2009/02/08(日) 17:46:34 ID:???
- 未来の地球の王の輝かしい遍歴
・変身能力を持たないただのコスプレイヤー
・夜な夜な怪盗の真似事
・女子中学生にいたづら
・悪の組織に荷担
・何の落ち度もない遠藤を殺害
・女子中学生を拉致
・幻の銀水晶強奪
・女子中学生に刺される
・なんちゃって失明詐欺
・生身で月面旅行
・タキシード・ラ・スモーキングボンバー
・熟女と不倫
・「うさこ…!かならずオレが助け出す(口だけ)」
・再び悪の組織に荷担
・近親相姦
・DV
・税金泥棒疑惑
・娘と合体←NEW!!
- 484 :マロン名無しさん :2009/02/08(日) 17:52:44 ID:???
- ミストレス9がうさぎの銀水晶も飲み込んでしまったら
胃の中で2つの銀水晶が接触して世界が滅びるんじゃね?
破滅の神=ほたるの胃
- 485 :マロン名無しさん :2009/02/08(日) 17:55:50 ID:???
- ちびうさが幻の銀水晶のことをほたるに喋っちゃったのが原因でこんな事態になるとは…
個人的にはNAOKOは結構伏線張るの上手いと思う
- 486 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/08(日) 21:42:11 ID:???
- Act35 無限9 「無限迷宮(ラビリンス・ムゲン)」2
カラカラと音を立てて、中身を失ったブローチが床に転げ落ちた。ミストレス9が銀水晶をごくりと飲み込んだ瞬間、すぐに変化は体じゅうに訪れた。
――おお!――力が!体の奥深くからみなぎってくる 飲みこんだとたんわたしの中にあふれかえる これが“幻の銀水晶”の力!!
“――おお!――感じる この力!タイオロン・クリスタルに近しい生命の光!ミストレス9!解放されたのか!それが「幻の銀水晶」の力か――!”
「師ファラオ90!あなたのために手に入れた力!いますぐあなたのもとへ!」ミストレス9はファラオ90のもとへワープした。
“――おお!なんという輝き!人間どもの聖体(オスティー)の何万倍もの巨大な生命エネルギー!タイオロン・クリスタルなど足元にもおよばぬ力”
ファラオ90は巨大な手を伸ばして祭壇に祀られていたタイオロン・クリスタルをへし折り、グシャッと潰してしまった。
“このわたしがふたたび力に満ちるときがきた!この星をわれらの第二の母星とするための いまこそわたしの「器化」のとき!
クククッ 「幻の銀水晶」よ!もっと!もっとパワーを!”
衛の部屋のベッドの中のちびうさの体が光輝き、衛は当惑する。「ちびうさ!?」――この光は!?なにがおこったんだ!?ちびうさの眼がカッと見開いた。
ミストレス9は更なる力を引き出そうとする。――もっと力を!もっと力の解放を―――!ちびうさの体はがくがくと痙攣し始めた。「ちびうさ!?」
『――いけない!おさえなければ ――これ以上力を増大させてはダメ!力を解放させてはいけない!
“幻の銀水晶”の力 おまえなどにたやすく使わせてなるもんですか!!』聖体となったほたるは懸命に制止しようとする。
ミストレス9の額に痛みが走った。「――額が 額がわれるー!やけつくようだ!おおお……!」――だれかがわたしの中でわたしのカラダを
支配している――!わたしをおさえつけようとしている――!もうすこしのがまんだ 師ファラオ90の“器化”さえ完了すれば
こんな不都合な器などいらぬ――!こんなカラダなど食いちぎって この世界を支配してやる――!
『――そんなことはさせないわ!!』
- 487 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/08(日) 21:43:04 ID:???
- ちびうさの聖体は暗黒の中を彷徨っていた。――ここはどこ?くらくてこわいよ あたしどうしてこんなところにいるの?
――さっきからなにかがあたしを追いかけてくる!――こわい!だれか助けて!
『――ちびうさちゃん』ちびうさが振り返ってみると、そこには幻の銀水晶が浮かんでいた。――あ あたしの“幻の銀水晶”――!
――よかった これがないから不安だったんだ いつのまにか 身につけてないと いてもたってもいられなくなったの もうあたしのカラダの一部なの
『そうよ それはあなたと一心同体のあなたの心臓(ハート)のようなもの もうそれのそばをはなれたりしちゃダメ カンタンに人に見せたりしてもダメ
心にそっとしまって守って』ちびうさはふわりとした感覚に包まれる。――ママ……?――ううんママのうでの中とはちがう
――ひんやりしておおきくて――広くて とても安心する……
ちびうさをそっと抱き締めていたのはほたるだった。『――だいじょうぶ あたしが守ってあげるわ この美しく純粋な魂と“幻の銀水晶”手出しはさせない』
ほたるは決意の眼を向ける。『きっと助けてあげる』
ミストレス9は体の異変を感じた。――“幻の銀水晶”のパワーが弱まった――!!?
ちびうさの体は痙攣が止まり、手にも暖かさが戻ってきた。衛は信じられないようにちびうさを覗きこむ。
――だれかが ちびうさの魂を守ってくれている――!?
「だれもいない!」「こっちもだ!いったいやつらはどこにいるんだ!」ジュピターは焦る。「生徒たちがいなくてよかったわ」とマーキュリー。
「だけどひとっこひとりいないなんて まさかあたしたちまだ迷宮(ラビリンス)の中にいるんじゃ……」ヴィーナスが考え込む。
「建設中のままのビルがあんなに…… ――ここから三角洲と東京湾が一望できるのね」セーラームーンは不安げに窓の景色を眺める。
――まるで黒い怪物がひそんでいそうな廃墟…… 廃墟 あの廃墟のイメージ…… ――あれが未来のビジョンだなんて思いたくない――!
――姿の見えない敵デス・バスターズをはやくたおし こんな不安を感じずにすむ もとの平和をとりもどしたい――!
- 488 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/08(日) 21:44:26 ID:???
- そのためにもいっこくもはやくほたるちゃんと ちびうさの魂 そしてちびうさの“幻の銀水晶”を助け出さなければ
――セーラーサターンが目ざめるとき それじゃこの世のおわりのとき ……もとどおりの平和なんてとりもどせるんだろうか
ちびうさ……!ほたるちゃん……
マーキュリーがゴーグルを装着し、居場所を突き止めようと計算を始めるが…。
「――だめだわ 内部の構造も座標もつかめない 生命反応もなにひとつとらえられない…」
「この無限洲にはたくさんの強いパワーが集まってるわ それらが強く影響しあい この地はいま混沌としてるのよ」マーズが分析する。
ネプチューンがエレベーターの前に立った。「地下へいきましょう 地下には実験室が集中してる ダイモーンに遭遇できるかもしれないわ」
ヴィーナスが提案する。「ふたてにわかれよう あたしたちはこの56階から一階ずつ調べながら下へおりてく!
セーラームーンはウラヌスたちとエレベーターで地下へいって!」セーラームーンは一抹の不安に駆られる。――ふたてに――
「気をつけて」「あ――…」――マーズマーキュリージュピターヴィーナス……
三戦士はエレベーターに乗り込みセーラームーンを待った。「いきましょう 地下へ!」
土萌教授はなにやら実験をしながらエレベーターの階数表示を見つめ、ほくそ笑んだ。
「くくく 死刑台へのエレベーターにのったようだね 星の守護の光をもつかわいい者たち」――時は来た!長年の私の夢の結晶の晴れの舞台の時が!
わたしのワイフワーク 超生物――!人間の数百倍の頭脳と体力 ――いまの寿命の何十倍もの長命種!
それはほんのすこしの遺伝子操作と薬物投与 そしてサイボーグ化で可能だったのだ 天才であるこのわたしを追放したことを後悔するがいい
わたしが研究のためにこのオメガ・エリアを選んだのも ――そしてあの事故も すべて天が与えもうたチャンスだったのだ
- 489 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/08(日) 21:45:06 ID:???
- ――あの事故のあと ほたるの体を大改造し わたしの夢の結晶「超生物」を誕生させる あの最大の実験中に
“教授!落雷が!!”“カオリくん!!”助手のカオリは雷に打たれ、その後大きな爆発が起こった。
むくりと起き上がったカオリの目はまるで別人のようにギラギラと輝いていた。その背後には異生物――ファラオ90がいたのだった。
――やつらは降臨してきた ――異界から卵をもって――
神がわたしを選んだのだ
ほたるの大改造はしそこなったが かわりにこうして わたしは卵の「器化」をおこなうチャンスを得た
教授はウイッチ―ズ5を思い浮かべる。――美しい完成体もつくりだすことができた
「そしてわが愛するダイモーンよ!われらデス・バスターズにとっては失敗作のなりそこないでも わたしの実験はおまえたちあってこそのものだよ
師自身の“器化”が完成すれば われわれは完全に存続することができる だがわたしはぜひとも“器化”をつづけてゆきたい!
わたしのような完全体をもっとふやすのだ!人間と異生物が合体した まったく新しい生命体“超生物”のわたしは発明者だ!わたしこそ神だ!」
『パパ……』高笑いする土萌教授を、部屋の隅でほたるが哀しそうに眺めていた。
●to be continued●
- 490 :マロン名無しさん :2009/02/08(日) 22:43:10 ID:???
- 今更だが、「ご臨終です」のあまりの展開に一瞬絶句w
- 491 :マロン名無しさん :2009/02/08(日) 23:35:53 ID:???
- >>490
自分もそこ展開早すぎワロタw
アニメじゃ当然改変されるだろうな
- 492 :マロン名無しさん :2009/02/08(日) 23:39:09 ID:XgjRhey0
- ほたる…自分だって未知の状況の中怖いだろうに、ちびうさを守ろうと頑張っていて健気だ
- 493 :マロン名無しさん :2009/02/08(日) 23:43:52 ID:???
- うさぎは果たしてほたるの父を殺せるか心配
殺す殺さないでまたウラヌス達と意見割れそう
- 494 :マロン名無しさん :2009/02/08(日) 23:47:09 ID:???
- ほたるは体はボロボロでも魂はこんなに強かったんだな
今までは気力だけでなんとか生きてた状態だったのかもしれん
- 495 :マロン名無しさん :2009/02/08(日) 23:50:08 ID:???
- ほたるが銀水晶とちびうさを見つけ出して守ることができたのに対し、
ちびうさからはほたるの姿を見ることすら出来ないのは何故?
- 496 :マロン名無しさん :2009/02/08(日) 23:53:42 ID:???
- ほたるパパ…
死ね(#^ω^)
- 497 :マロン名無しさん :2009/02/09(月) 00:00:37 ID:???
- >わたしのライフワーク超生物――!
人間の数百倍の寿命と体力――いまの寿命の何十倍もの長命種!
あと七年もすればほぼ全ての地球人が約1000歳まで生きる体になるって死ったら教授は発狂するなw
プルート教えてやれよw
- 498 :マロン名無しさん :2009/02/09(月) 00:06:10 ID:???
- 学会を追放され何もかもを失った教授に付いてきてくれたカオリさんの末路が悲惨すぎる
雷に打たれて敵に体乗っ取っられて最後はセーラームーンに殺されて…
ちょっと誰か追悼スレ立ててきてくれ
- 499 :マロン名無しさん :2009/02/09(月) 00:14:15 ID:???
- 土萌教授は自ら進んで悪魔に魂を売ったのか
ほたるを大改造して超生物を誕生させるつもりだったって
まるで実験動物並みの扱いじゃないか
でもほたるが偶然の事故で死にかけるまで大改造をしなかったってことは
やっぱり少しは父親としての愛情があったために躊躇していたんだと思いたい
- 500 :マロン名無しさん :2009/02/09(月) 00:15:55 ID:???
- もしかして四守護神に死亡フラグ立った?
- 501 :マロン名無しさん :2009/02/09(月) 00:19:15 ID:???
- 師ファラオ90の器化って誰の体を乗っ取るんだ?
土萌父?
- 502 :マロン名無しさん :2009/02/09(月) 00:44:14 ID:???
- >>501
どうせまた変態が寝返るんだろ
- 503 :マロン名無しさん :2009/02/09(月) 00:45:37 ID:???
- >>501
冷凍保存しておいたほたるの母の体に入るんじゃない?
- 504 :マロン名無しさん :2009/02/09(月) 00:46:41 ID:???
- >>501
天王はるか
理由:男女どちらも楽しめるから
- 505 :マロン名無しさん :2009/02/09(月) 06:57:08 ID:???
- >>501
大穴でセーラームーン
- 506 :マロン名無しさん :2009/02/09(月) 09:09:20 ID:???
- >>501
デス・バスターズ編はちびうさがヒロインみたいな感じだからちびうさに一票
で、ちびうさの体を守ってる変態もついでに捕まって洗脳されるパターンだろ
- 507 :マロン名無しさん :2009/02/09(月) 09:12:02 ID:???
- >>495
破滅の神の魂はゴキブリ並みにしぶといから
- 508 :マロン名無しさん :2009/02/09(月) 20:01:27 ID:???
- つーかほたるちゃんが本気でかわいすぎる…
あんなに健気で頑張ってるなんて本当に泣けるわ
戦えないのに頑張ってちびうさを守り続けるとかすごく萌える
「他人に見せてもダメ」って諭すのがすごくかわいい
- 509 :マロン名無しさん :2009/02/09(月) 20:02:30 ID:???
- ×すごく萌える
○すごく燃える
の間違いね
- 510 :マロン名無しさん :2009/02/10(火) 08:18:17 ID:???
- ほたるがちびうさの魂を懸命に守ってるのを知ったら
ウラヌス達も考えを改めるかもしれないな
でもそしたらセーラーサターンが目覚めて地球が滅ぶか…うーん
- 511 :マロン名無しさん :2009/02/10(火) 08:28:20 ID:???
- 二手に別れるのになぜ四守護神がセーラームーンと別グループになったのか謎
プリンセスを守る戦士じゃなかったのか
- 512 :マロン名無しさん :2009/02/10(火) 18:58:05 ID:???
- どうせ4人一気にやられる為だろ…(´A`)
- 513 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/10(火) 21:43:06 ID:???
- Act35-2
スーパーセーラームーンと三戦士の乗ったエレベーターは静かに地下へと降りていく。「うっ」突如スーパーセーラームーンはずりずりと崩れおちていく。
「……はっ はきそう」「だいじょうぶ?セーラームーンッ」プルートが心配する。ウラヌスは腕組みをしたままくすりと笑った。
「スーパーセーラームーンも エレベーターにのれば重力にはさからえないらしいな」
……どんどんはやくなる ――まるで 底なしの ――地獄へおちてゆくみたい…… ――こわい…
「……ヴィーナスたちは だいじょうぶかな」スーパーセーラームーンがぽつりと尋ねる。ネプチューンがクスッと笑って励ましてくれた。
「ついていきたかった?彼女たちならだいじょうぶよ」「……三人は こわくないの?」
スーパーセーラームーンはおどけたように笑った。「あたしはダメ☆なんかもうすぐびびっちゃって☆ ――こんな無人のゆうれいビルや
とまらないエレベーターにとじこめられちゃったりするとコーカてきめん☆」――これから大きな敵とたたかう そう思っただけで
「――まるで ひとりぼっちみたいな気がしてきて ――こわいの」――いやな不安ばかりおしよせてくるの……
「こんなものを孤独とはいわないよ 孤独とはもっと 無限にひろがるものなんだ あたしたちのいた場所みたいに」とウラヌス。
「――おしえて ウラヌスやネプチューンやプルートがいたところはどんなところだったの?」
三人は驚いたようにこちらを見ている。やがてウラヌスが静かに口を開いた。「さびしいところさ」
――だれもいない たったひとりぼっち だれも助けてくれない孤独な場所――……
――でも どんなときでも わたしたちはかなたの美しいシルバー・ミレニアムを 美しいクイ―ンとプリンセスの姿を思いうかべた
それはわたしたちにとって ひとすじの光だった
- 514 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/10(火) 21:43:48 ID:???
- ネプチューンは手鏡にセレ二ティの姿を映して微笑んだ。「――そう その光がさしこむと力がわいてきて できないことはなかった」
プルートもこちらを見据えて力強く微笑む。「その光はいつも だいじょうぶあきらめるなって わたしたちを導いてくれるのよ」
その言葉にスーパーセーラームーンは救われた思いだった。
「――長いな」「長すぎるわね」スーパーセーラームーンははっと我に返った。「……四人が心配だわ……」プルートが考え込む。
その瞬間、エレベーター内に耳をつんざく様な音が響き渡った。するとバッと底が開き、四人は暗黒の中に投げ出された。
「セーラームーン!」三戦士はぐんぐん闇の中へと堕ちていく。「ウラヌス!ネプチューン!プルート!」
―― 一面の……闇―――!?
――こわい……!ウラヌス!ネプチューン!プルート!声がでない――!みんなどこ!?
ヴィーナス!ジュピター!マーキュリー!マーズ!不安になるくらいならあそこで別れなければよかった ――まもちゃんちびうさ!
あたしいつもみんながいなくちゃなにもできない どうしたらいいの!!?こんな暗闇でたったひとりぼっちであたしになにができるの!?
――ひとすじの 光だった――
その光がさしこむと力がわいてきて できないことはなかった その光はいつも だいじょうぶあきらめるなって わたしたちを導いてくれるのよ
スーパーセーラームーンは闇の中に光明を見出した。――そう いつでも……みんながあたしをてらして導いてくれる
おしつぶされそうなときいつも思い出す ……あたしも胸の中に光をもっていたんだわ
それはみんなのひとつになった心―― 信じるだけでいい 一瞬のうちにその光が輝きだす――!
あたしは スーパーセーラームーン ――みんなのさずけてくれた力で光輝く戦士――!あたしがこの闇をてらす光になる!
どんな暗闇にだって幻覚にだってまけない――!!「虹色月心激(レインボー・ムーン・ハートエイク)!!」
- 515 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/10(火) 21:44:20 ID:???
- 闇は消え去り、四人はガクンとエレベーターの床にしゃがみこんだ。すると、ポーン、と音がしてエレベーターの扉が開いた。
「ようこそわたしの研究室(ラボ)へ まちかねていたよ ククッ わたしのカワイイダイモーンたちが腹をすかせてね」
エレベーターの前で待ち構えていた土萌教授の背後のダイモーンが、奇声を上げて襲いかかってきた。
「時空嵐撃(クロノス・タイフーン)!」「深海鏡射(サブマリン・リフレクション)!」
ダイモーンを二体撃破されても土萌教授は余裕の笑みを浮かべている。「クククッ!まだまだ!ダイモーンならいくらでもつくりだせるぞ!あはははは」
巨大な実験装置の中で、ダイモーンが今にも生まれ出そうとしている。
「もうやめて!!」スーパーセーラームーンが凛々しく立ちはだかった。「ここであなたたちと戦う気はないわ!ほたるちゃんはどこ!?」
「ほたる?――もとわたしの娘なら いまごろは聖なる神殿で タイオロン・クリスタルに近しい光 “幻の銀水晶”のパワーを
師(マスター)ファラオ90(ナインティ)にささげているところさ!」――師ファラオ90!?
地の底からズズズズと何かがせり上がってくるような音が聞こえてきた。「――おお!いよいよ師の胎動が始まる!」
ネプチューンが気付いた。「地下よ!」教授は白衣をバサッと脱ぎ捨てた。「残念だがここがおまえたちの墓場だ!」
メキメキと教授のシャツが破れ、筋肉がはち切れんばかりに盛り上がっていく。「このわたしの最初のえじきとなるのだ このゲルマトイドのな!」
そこにいたのはもはや人間ではなく、額に黒い星のマークが付いた怪物だった。「ダイモーン!!」
「わたしはダイモーンなどとはちがう!わたしこそ超生物!異生物と人間との融合体なのだ!死ね!」
教授の激しい攻撃を、戦士達はなんとかかわした。スーパーセーラームーンはロッドを構えたものの、攻撃を躊躇してしまう。
――これは数秒まえまでたしかにほたるちゃんのお父さんだった!
そうしている間にも、凄まじい攻撃がスーパーセーラームーンを襲う。
- 516 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/10(火) 21:45:11 ID:???
- 「ヤツはもう人間じゃない!ダイモーンだ!敵だ!宇宙剣乱風(スペース・ソードブラスター)!!」
ところがウラヌスの体はバチッと弾かれてしまった。「ウラヌス!!」スーパーセーラームーンは意を決した。
「虹色月心激(レインボー・ムーン・ハートエイク)!!」「ぎゃあああああ」教授はグシャグシャに潰れて絶命した。
『――パパ ――ママが死んでからのやさしいパパは あたしをすくってくれたパパは もうすでにパパじゃなかったのね』
教授の残骸を見たほたるは俯くと、ふわりと消えていってしまった。『さよならパパ……』
「だれ!?」スーパーセーラームーンが振り向くが、そこにはだれもいなかった。――いま――だれかがそこに いたような……?
次第に地響きが大きくなり、プルートのタリスマンが光って危険を知らせた。――なにかくる!「時空球(ガーネット・ボール)!!」
プルートがタリスマンを掲げて自分達の周りに球体のバリアを張った瞬間、轟音と共になにかが天井を突き破って出て行った。
スーパーセーラームーンははっとして上空を見上げる。――上には四人が!!マーキュリー!マーズ!ジュピター!ヴィーナス!?
内部太陽系四戦士は異変を感じ、警戒しながら地面を見下ろしていた。――下からなにかくる――!?
その瞬間、ドオンと爆発音がしたかと思うと、四戦士の体は弾き飛ばされ、力なく宙を舞った。
なんの前触れもなく、シュン、とセーラームーンのコスチュームが通常のものに戻ってしまった。「セーラームーン!?」
――スーパーセーラームーンのパワーアップが解けた――!心のつながりがたちきれた――!?――四人の身になにかおこった!?
セーラームーン達がそのまま上昇していくと、空に黒い雲が立ち込めているのが解った。ガラス張りのビルの中には、
ミストレス9と巨大な化け物――ファラオ90がいたのだった。
――あいつは――!あれは……!ほたるちゃん!?
●to be continued●
- 517 :マロン名無しさん :2009/02/10(火) 22:27:31 ID:???
- 四戦士…
>>512の通りになったな
いいかげんヤムチャより酷い扱いに思えてきたのは気のせいだろうか
- 518 :マロン名無しさん :2009/02/11(水) 00:14:12 ID:???
- 土萌教授…あっさり死んだな
- 519 :マロン名無しさん :2009/02/11(水) 01:20:24 ID:???
- やられやすいよう
化け物になる教授
- 520 :マロン名無しさん :2009/02/11(水) 12:11:01 ID:???
- めっちゃ親切だな。
- 521 :マロン名無しさん :2009/02/11(水) 12:14:12 ID:???
- 戦闘が始まってから次回まで生き残ってる敵ってどれくらいいたかな…。
- 522 :マロン名無しさん :2009/02/11(水) 19:21:19 ID:???
- >>521
変態とか
- 523 :マロン名無しさん :2009/02/12(木) 12:36:27 ID:???
- あれは敵じゃなくて変態
- 524 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/12(木) 21:49:59 ID:???
- ≪かぐや姫の恋人≫
(1994年11月単行本かきおろし作品)
“――さびしかったわ ――わたしの最初のカケラを手にしたあなた ――あなたがわたしの永遠の伴侶”
「――彗星だわ」みちるの手鏡に大きな彗星の姿が映し出された。せつなが後ろから覗きこむ。
「ホントだ!太陽系のおおむかしの住人のご帰還ね」「おかえりなさいってとこかしら」「まねかれざる客にならなきゃいいけど」
はるかが目覚まし時計を二人に見せる。「きゃあ☆もうそんな時間!?」三人は急いで家を出ると、タクシーに乗り込んだ。
クラウンゲームセンターではうさぎやちびうさ、衛・美奈子達が三人を待っていた。
「おっそーいっ はるかさんvみちるさんせつなさんvやっときたきたv」「ハッピーバースデー 美奈子まことv」はるかは大きな花束を持っている。
さすが女子大生。せつなはワインとシャンパンを持ってきていた。「みんなvせっかくパーラークラウンかしきってくれたんだからいっぱい食べてね」
宇奈月が大きなケーキを手に微笑んでいる。元基も一緒だ。
うさぎはジュースを手に、乾杯しようとするが……誰か足りない。「――ごめん 大ちこく☆」「ルナ!アルテミス!ダイアナ!おっそ〜〜い!」
「アルテミスのせいよ☆むかえにくるのおそいんだもん」「なんだよっ いっつもボクがむかえにいってばっかでさ
たまにはルナのほうからむかえにきてほしーよな」喧嘩を始めた二匹を、美奈子が「ふーふゲンカはキリンのおさしみ!」という格言(?)で止める。
「とにかく はやく宇奈月ちゃんの手料理とまこちゃんのケーキを食べるために」衛がウインクして見せる。
「カンパーイ ハッピーバースデーッ!まこちゃん美奈子ちゃんv」
窓の外は雪が降り始めていた。“――ふふっ クスクス”薄い衣を纏った妖しい女が、この様子をどこからか見て黒く笑った。
- 525 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/12(木) 21:51:20 ID:???
- 十二月がやってきた。雪が舞い散る中、ルナは一匹でうさぎの家を出た。“ルナって一度も美奈子ちゃんちいったことないよね”
“そーいや いつもてってーしてアルテミスがむかえにいく役だよね”“へー ルナって女王サマなんだ――”……そんなつもりじゃなかったんだけど☆
“たまにはルナのほうからアルテミスのとこいってやったら?あいつきっとよろこぶぜ”……まもちゃんにいわれたんじゃしかたないわよね
――アルんとこいきたくないのはね理由があんのよ☆どうしても通らなくちゃならないこの大通り
むかしここで悪ガキに 額の三日月のバンソコはられた超やな思い出があるのよ〜〜
そうしている内も、子供達がルナの傍に寄って来た。ルナはひらりと身をかわす。ところが、子供はルナのしっぽをムギュっと掴んだ。
「つかまえた!」「見て見て――ヘンなのっ 三日月ハゲがある!」「ホントだ!」「ちょっとイタヅラしちゃおーぜっ おいだれかバンソコもってる?」「あ あたしある!なかよしのふろくーっv」
――おねがいそれだけはやめて〜〜 そこにバンソコはられると力(パワー)が……っっ
ベタッ
ルナの願いも空しく、子供たちによって額にセーラームーンの絆創膏を貼られてしまった。ルナはふらふらしながら逃げだした。
……ああ… 力がでない…… ……もうダメ……
ルナがよろけた拍子に、なんと車がこちらへ突っ込んできた。「あぶない!」……ああ ……死ぬ前に一度 アルをむかえにいってあげればよかった……
……なあに?あまーいいいニオイがする ここは天国かしら ……なんだか ……おナカがすいてきたわ
「あ 目 あけた いまおナカがなったよ黒ネコちゃん こんぺいとう食べるか?」ルナは信じられない思いで目の前の白衣の若い男を見つめた。
ルナが擦りむいた前足にはハンカチが巻いてあった。「しかしおかしな所にバンソコはってるな ケガでもしたのかな どれ」
彼は一気に絆創膏を剥がした。「――こりゃまたキレイな三日月ハゲだなあ ムリヤリはがしていたかったかい?ゴメンゴメン」
- 526 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/12(木) 21:52:09 ID:???
- 「おい宇宙(おおぞら)!」別の男が勢いよく部屋に入ってきた。「姫がもどってきてるぜ」「ホントか?」
その瞬間、彼は胸に痛みを感じて顔を強張らせた。女がドアをコツンとノックする。
「スペースマンは体力第一!あいかわらずしろいカオしてるわね 翔(かける)!」「オレはしがない地上勤務だよ ――姫」
宇宙開拓事業団の職員は姫子登場にどっと沸く。「ひさしぶり!姫!どうだったの?クリスマスイブの月世界旅行のクルーの最終選考は」
「ケッカまちよ 一週間後」姫子は宇宙飛行士になりたくてケネディ宇宙センター勤務まで希望したらしい。
「クルーに選ばれるよ 姫ならぜったい 今度のスペース・プレーン“ルナ・フロンティア”計画(プロジェクト)の
ペイロード・スペシャリストに 二十二歳の最年少宇宙飛行士の誕生はもうすぐだな」と翔。
「あたりまえよ!ぜったいなってみせるわ 体力と腕力根性なら自信あるのよ!」
“あいかわらず名夜竹(なよたけ)姫子は 姫というよりサムライだな それにくらべてどっちかってーと
姫の幼なじみどの 宇宙翔ハカセのほうがまるでおヒメサマみたいだな”“あいつまた彗星発見したんだって?”“さすがハカセ!”
“しかもその彗星にさ 「プリンセス・スノー・カグヤ」って命名したんだって”“オレ見たよ テレビのインタビュー
彗星が月から流れてきたみたいに見えたからなんだってさ”“博士というより 「宇宙少年」”職員達はくすくす笑っている。
姫子はその様子を見て少し寂しく思った。――翔ったらきこえてるクセに 男らしくおこればいいのに ――ムカシはあんなじゃなかったのに
――最年少で アメリカで 航空宇宙工学 科学 物理 生物 医学の博士号をとろ いままでにないカンペキな資格で
宇宙少年団からの初の宇宙飛行士になるはずだった翔 でもスペース・プレーンの最終選考で ――クルーには選ばれなかった……
みんなびっくりしたっけ だれもが翔は確実って思ってたから ――でももっとびっくりしたのは
それきり翔が一度も宇宙飛行士の募集にチャレンジしてないこと ――なぜ?
- 527 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/12(木) 21:52:54 ID:???
- ――宇宙(おおぞら)さんか ホントに宇宙飛行士みたいな名まえ
宇宙開拓事業団では緊急会議が開かれ、ルナは窓の外から会議の様子を眺めた。「――まだ極秘であるが
数日まえ わが宇宙開拓事業団職員であり工学博士である 宇宙翔の発見した彗星プリンセス・スノー・カグヤ このとつぜん現れた彗星が
信じられないことだが 地球衝突軌道にあることが今期判明した」――なんですって!?
「直径10キロメートル―― 恐竜絶滅の時とまったく同じ大きさの彗星の地球衝突―― 各国で緊急会議が開かれている ――なんとかしなければ」
「彗星が地球に衝突!?」ルナの報告にうさぎ達は唖然とする。「――まさか パーティーのとき せつなさんやみちるさんがいってた彗星――!?」
「――直径10キロクラスの天体との衝突なんて一億年に一度の確率よ そんななことがおきるなんて」亜美は信じられない様子。
ルナははるかに電話を掛けた。「軌道計算したの 発見時から軌道が変化してるわ たしかに地球衝突軌道で――」「わかってる」
みちるはじっと手鏡を見つめた。「――彗星の輝きが なくなっていく―― ――見えなくなったわ ――安心して消滅したみたい」
うさぎ達はアルテミスから彗星消滅の知らせを聞いて安心する。ルナもまた笑顔を取り戻した。
「まさか“プリンセス・スノー・カグヤ”がとつぜん消えてしまうなんてな」ルナは再び宇宙開拓事業団を訪れた。
「太陽に急激に接近してもえつきたって発表だ 大さわぎしなくてよかったよ」「……流星雨が見れなかったな おっかしーなー
もえつきたなら見えるはずなのに」――いた 宇宙さんだわ 「おヒメサマの残がいが見れなくて残念だったな翔」
ルナが窓の淵にハンカチだけ置いて帰ろうとすると、職員に見つかってしまった。翔が手招きする。「――オレの客だ やあよくきたね」
「もえつきて消滅した か 残念だな」……また 部屋の中へいれてもらっちゃった ルナはハンカチを口にくわえ、なんだかそわそわしてしまう。
「コレ……もしかしてあのときケガにまいてやったハンカチ?すごいなきみのご主人はとても礼儀正しくきみを育てたんだな
こんなレディーにははじめて会ったよ」
- 528 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/12(木) 21:53:37 ID:???
- 翔はミルクのお供に、とこんぺいとうを差し出した。ルナは赤くなる。――紳士だわ あたしこそこんなふうにあつかってもらえるなんて
「おまえの名まえは」「ル」――っととあぶないっっ しゃべっちゃいけないんだった!
ルナは何か名前のヒントになるものはないかと辺りを見渡し、開かれた雑誌のページに気が付いた。ルナはトントンとそのページを叩く。
「え?ナニ?ルナ・ローバー? ――ルナ!ルナっていうのか?そっか!――ルナか 今度フライト予定のスペース・プレーンも
“ルナ”って名まえなんだよ いい名だな オレの名まえは宇宙翔だよ よろしくなルナ」――すごい コミュニケーションできちゃったわ
ふと机の上を見ると、シャーレの中に幻の銀水晶のような形の結晶が収められていた。「キレイだろ?彗星を見つけた夜ひろったんだ」
翔はシャーレを光に透かして覗きこむ。「あのときあの彗星もこのカケラも ちょうど月からおちてきたように見えたんだよな
かぐや姫のおとしものかな オレ 月にはかぐや姫が住んでるって信じてるんだ」
「それで彗星に“プリンセス・スノー・カグヤ”なんて名まえつけたの?」部屋の前に姫子が立っていた。
「夢みたいなことばっかいってるから みんなにカゲで“宇宙少年”なんていわれるのよ もうすぐ三十になろうってヒトが☆」
「翔!姫!ミ―ティングはじめるぞ」姫子は翔を置いてさっさと行ってしまった。「姫――」そのときまた翔の胸に激痛が走った。
ルナは慌てて駆け寄る。「…だいじょうぶ ルナ いつものたちくらみさ… ―−このこんぺいとうのふくろについてるリボン
ルナににあいそうな三日月色だな」翔はルナの首にリボンを巻くと、額をチョン、と突いた。「また遊びにこいよな ルナ」ルナは完全にのぼせてしまった。
最近ルナの様子がおかしい、とダイアナがうさぎに訴えた。なんでも話しかけてもうわの空で毎日一人でどこかへ行っているのだという。
しかもこのごろこんぺいとうばかり食べているらしい。「ルナならたまにウチきてじっと本読んでるケド?」と亜美。
そのころルナは亜美の家で竹取物語を読んでいた。――ナルホド かぐや姫ってのは 月からきて月へかえってくお姫サマのことなのか
- 529 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/12(木) 21:54:57 ID:???
- 「結晶が成長してる――!――信じられない」――断定はできないが ものこの結晶があの彗星の核から飛来したものなら
太陽系発生のナゾがいっきに明らかになるぞ あの彗星が消えるまえにサンプルリターンできたらよかったのに 残念だな
翔は顕微鏡で結晶を観察していたが、疲れたのかそのまま机で眠ってしまった。ルナはクスッと笑って毛布を引きずってきて掛けてやる。
宇宙開拓事業団から帰宅するルナは、家の前でのうさぎと衛のキスシーンを目撃してしまった。顔から火が出そうなルナ。
風呂上がりのうさぎからはなにかいい香りがした。「ポプリよ ひきだしに入れてあるからパジャマににおいがついたんだわ」
ルナがさりげなく尋ねてみる。「…うさぎちゃんて まもちゃんと二人でいるトキさ いつもどんなハナシすんの?」
「まもちゃんていっつもムズカシイ本ばっか読んでて相手なんかしてくんないわよ あたしばっかししゃべってんの で すぐソファでねちゃう」
……なんか 翔さんとそっくり 「でもさ そーゆーマイペースさって 気をゆるしてるからなんだって思うのよね」――そう?――そうかしら
ルナはドキッとする。「まぁもちゃんのネガオって子どもみたいでかあわいいのよっっv」「わかる!でしょでしょ?」
「……ルナ だれのコトいってんの?」ルナは我に返った。「アルテミス?」「いっいーじゃないっだれだってっっ」「ふぅーんv」
「……ねえ うさぎちゃん キ ――キスってどんな味がするの?」
予想もしなかった質問に、うさぎはカアーッと耳まで赤くなってしまった。「あ あまいっ 味 かなっ なんちゃってーっ」笑ってごまかすうさぎ。
――あまい味…… ――あまい味って こんぺいとうみたいな味かしら
「またそんなもの食べて!糖尿病になるわよ翔!」「姫 好きなんだよこんぺいとうが 星のカケラを食べてるみたいでいーだろ?」
「もう十一時よ!さっさときりあげて帰りなさいよ あしたにひびくわよ」姫子は部屋に入ってくると、ルナをつまみ出そうとした。
ところが、姫子はルナを抱いたまま足元の分厚い本に躓いてしまう。「あぶない!」翔が駆け寄ろうとするが、不意に痛みを感じ、床に座りこんでしまった。
- 530 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/12(木) 21:56:03 ID:???
- 「翔!?どうしたの!?」「――いや… ちょっと立ちくらみ…」「――ちゃんと自己管理してるの?――そんなんじゃ宇宙飛行士なんて ゼッタイ ムリね」
「……オレのぶんも見てきてくれよ 宇宙を さ もうアメリカもどるんだろ?」
姫子は悲しそうにしばらく翔の顔を見つめた。「……そのぶんじゃ知らないのね 気にもかけてくれないんだあたしのコトなんて」
姫子がテレビをつけると、ニュースでは選ばれた四名のクルーが紹介されていた。その中に姫子の姿は無かった。
「あたし おちちゃった 最終選考に ……またアメリカもどって一から出直しよ 部長と局長にいわれちゃった 女のコはヨメにいったほうがいいって」
「チャンスなんかまたいくらでもあるさ」「もちろんよ!本気だものあたし 一回おちたくらいで あきらめたりしないわ」
「……あなたとちがって あたしは夢を忘れたりしないんだから」姫子は感情を爆発させると、バタバタとその場を後にした。
――どっ どうしよう☆
ルナがおろおろしていると、翔は優しくこう言った。「……おナカすいたかい?帰ろっか」――宇宙さん……
「粉雪だ 今年はさむいな たしか冷蔵庫にミルクが…」翔が自宅の冷蔵庫を開けたとたん、またも胸を激痛が襲い、翔は座りこんでしまった。
「――だいじょうぶだよ ルナ…… 薬を……」ルナに取ってきてもらい、翔はたくさんの種類の薬を飲んだ。
――なんの薬なんだろう ああこんなトキ まもちゃんやあみちゃんたちがいたら適切な処置をしてあげられるのに
翔はソファに横になると、眠ってしまった。ルナはソファの傍の壁に飾ってあった宇宙の写真に気づき、見とれてしまう。……キレイ… 日がのぼる瞬間ね
「ルナ」呼ばれて、ドキッとする。いつの間にか翔が目を覚ましていた。「おまえ ずっとおきてついててくれたのか?」「ニャーオ」
翔はルナを抱き上げ、窓の外の光景を眺めた。「雪がやんだな もう夜明けだ ごらん 美しい地球の朝だ」
「ルナ ――宇宙から見る夜明けはもっとスゴいんだ もっとずっと 美しい―― おまえにも見せたいな ルナ 二人で見にいけたらいいな」
にっこり笑いかける翔に、ルナの心臓は高鳴った。
- 531 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/12(木) 21:56:36 ID:???
- 「おまえはいいニオイがするなあ 花のニオイ?」翔はルナに頬ずりをした。「ポプリのニオイだ ご主人サマのかい?」
翔はベッドに寝転んだ。「おまえといるとホッとするよ おまえとならなんでもわかりあえそうな気がするな」翔はそのまま眠ってしまった。
――あたしも そう思うわ……
ルナはドキドキしながら、眠っている翔にそっと近づいた。顔を顔が近づいてゆく。
……チュ
ルナは恥ずかしさのあまりパッと顔を上げると、急いで翔の部屋を出て行った。――ああ 世界はなんて 美しいのかしら……
……キスしちゃった ……あたし ……あのヒトが ……好き 翔さん……
翔が起きると、もうルナはいなかった。「ルナ?帰ったのか」暖房を入れようと、翔が立ちあがると、壁に飾ってあった宇宙の夜明けの絵ハガキが目についた。
画鋲を外し、裏返して見る。それは姫子が翔に送ったものだった。「……有休いっぱいあまってたっけ」翔は勤務先である宇宙開拓事業団に電話を掛けた。
――翔さん もう出勤してるかしら
ルナが翔の職場に赴くが、翔の姿は無かった。「もしもし?宇宙?あさってまで休暇?わかったいっとくよ いきさきは?ケネディ宇宙センター?」
ほどなくして、翔の乗った飛行機の翼に乗る黒ネコ――ルナの姿があった。子供がそれに気づいて騒いでいるが、翔は考え事をしていて気づく素振りもない。
――なんだか消えちゃいそう… どうしてきゅうにケネディ宇宙センターへなんて……?
翔はケネディ宇宙センターの近くでただ空を見上げるばかり。「ニャーゴ」振り向くと、草むらの中からルナが現れた。
「ルナ!?まさか☆でもこの三日月ハゲはっ☆まさかおまえのご主人はNASA勤務なのかっ!?」翔はルナを抱きよせた。
「信じられない…… ホントにルナなのか こんなところで会えるなんて……
――オレを おいかけてきたのか?」翔はクスッと微笑んだ。
……どうして わかっちゃうの? そうよ おいかけてアメリカまできちゃったわ……
- 532 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/12(木) 21:57:22 ID:???
- 「……オレも未練たらしいヤツだよな いまさらこんなところへきて …おまけにオレはやなヤツさ 姫がクルーに選ばれなくて ホントはホッとしてる」
“あ!流れ星だ!”“ホントだ!”“宇宙飛行士になれますよーに!”“あたしもあたしも!なれますよーにっ!”
“なんだよ 姫子も宇宙飛行士になりたいのかよ”“そーよ あたしだって見てみたいもん 月にホントにかぐや姫がいるかどーか”
“じゃ 二人いっしょに宇宙飛行士になろっか”“ホント?”“そいで二人でかぐや姫がいるかどうかたしかめるんだ”
“約束よ 二人でゼッタイ宇宙飛行士になって 月へいこーね”
「……あんなにカンタンにたくさんのヤツが 宇宙へいける時代になったんだなぁ」翔は切なげに空を見上げて呟いた。
“あなたとちがって夢を忘れたりなんかしないわ”……このヒトは 夢を忘れてなんかいない
宇宙飛行士になりたいのね 翔さん……
「――う!」突然、翔は胸を押さえてその場に倒れ込んでしまった。――翔さん!?――どうしよう!――だれか!よんでこなきゃ!
ルナは懸命にケネディ宇宙センターの姫子の元へ走った。「あらっ!?このネコちゃんはまさか――!?――まって!どこいくの!?」
走り去っていくルナを追いかけていくうちに、姫子は倒れている翔を見つけたのだった。
「拡張型の心筋症――!?」姫子は目の前が真っ暗になった。「しかも不整脈をともない手術もできない 宇宙飛行士なんてとんでもないのさ ヤツは
無理は禁物だ 日本へ帰って早く入院させろよ」姫子はその言葉に従い、翔と共にアメリカを後にした。
「――姫 ごめん おまえまで日本に…」「あたりまえでしょ ほっとけるわけないじゃない あなたが入院してちゃんとよくなるまで日本にいるわ」
ルナは翔が所持していた薬の一部を亜美に見せた。「この薬はジキタリス 利尿剤血管拡張剤 パラパミル心臓の薬ね その人――心筋症じゃないかしら」
――心筋症―― ――心臓の病気だったの!?翔さん……
- 533 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/12(木) 21:58:05 ID:???
- 「恋ね ルナはカンッペキ恋をしてるわよ」美奈子の言葉にアルテミスは大ショック。「ル ルナがこいっ!?だれにっっ!?」
「すくなくともあんたじゃないわねきっと」アルテミスは白目を剥いて放心してしまっている。
「ポーッとしてる回数が多い 行動がつかめない オシャレになった リボンをしたりポプリのにおいとかさせたり」はるか達三人もそう言って同意する。
「それにいまさらあたしとまもちゃんのことをいまさら気にするよーになるなんてっ 恋しかないわよ!ねえ?」とうさぎ。
「だいたいあんたが手ヌキしてるからいけないのよアルテミス!さあんじゅっせいきの未来でいっくらケッコンして
ダイアナちゃんって子どもまでいるからってアグラをかいてるよーじゃダメね!未来なんていくらでもかわるんだから」
美奈子の強烈な一言にアルテミスは完全にノックアウトされ、すごすごと去っていった。
「ルナが恋かあ…… なんかわかるような気がするな ……センパイ…v」「そうねえ たしかにこんな季節はむかしの恋なんか思い出しちゃうわね」
「……初恋… バレー部の東センパイ…v(でもあたしがころしちゃたんだっけ)」まこと・レイ・美奈子はみんなしんみりしてしまっている。
「どっどーしたのよみんなまできゅうにっっ」「うさぎにはわかんないわよ あたしたちの気持ちなんてさ」
「クリスマスまえはね だれでも恋をしたくなるのよ イブの夜にひとりぼっちなんてさびしいもの」とまことは溜息をつく。
みちるははるかにぴったりとくっついた。「そうよねえ」「さびしいのはイヤよねえ」
“――クスクス ――ふふっ ――そうよ ――さびしいのは イヤ”
「そっかもうすぐクリスマスかあ ……パパ ママ……」ちびうさまでしんみりして泣き出してしまった。「なんだなんだちびうさまでっ」
うさぎと衛は困惑する。そこで亜美が提案をした。「みんなでクリスマスパーティ0しない?きっと楽しいわよ」「ホントッ!?」
さっそくちびうさが食いついてきた。
- 534 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/12(木) 22:00:32 ID:???
- 「あのね毎年クリスマスにはね 主役をきめるの」「主役?」「そう それで主役にはパーティーでいちばんほしがっているものを
みんなでプレゼントしてあげるのよ」とちびうさが楽しそうに答えた。
“スモール・レディ 今年のクリスマスの主役(ヒロイン)が あなたよ さあ目をあけて みんなからのプレゼントをうけとって”
“はじめましてスモール・レディ あたしはダイアナ よろしくね”“すごーい どうしてあたしのほしいものがわかっちゃったの?パパママありがとーっv”
「楽しかったな みんなでやったクリスマスパーティー 今年はだれを主役にしようかな」とちびうさはうきうきしていたが……
また両親が恋しくなって泣き出してしまった。衛はおろおろするばかり。
「入院の手続きはしといたわ お見舞いにいくわ なにか必要なものある?」姫子が翔と電話を掛けた。
「ありがとう 姫 だいじょうぶ これから研究室によってから病院へむかうよ」
翔が研究室に向かうと、なんと結晶が何十倍もの大きさに成長していたのだった。――結晶が……こんなに巨大に成長してる――!?バカな……!
――まるで人の形のようだ……!これはいったい……!?
またしても翔を胸の痛みが襲った。――苦しい… このごろ発作の回数がふえた オレもそろそろおはらい箱ってところか
J医科大学病院のベッドで翔が寝ていると、いつの間にか窓が空き、冷気が入ってきた。翔は一気に意識を覚醒させる。
“――さびしかったわ”「…だれだ?」なんと開いた窓にあの結晶が現れ、次第に女の形になっていった。
“――わたしのカケラを最初に手にしたあなた わたしはスノー・カグヤ あなたに名をもらった者”
「……オレを むかえにきたのか…?」女はただ妖笑を浮かべている。「……オレはもうすぐ死ぬのか ……そうか
……心配しなくてもオレの両親はずいぶんむかしに死んだし ほかに悲しむ人もいない… 思いのこすことはなにもないよ いつでもつれていってくれ」
“――さびしいのね あなたのさびしさが すこしわかる ――わたしも孤独だったわ 45億年たったひとり……”
●to be continued●
- 535 :マロン名無しさん :2009/02/13(金) 02:15:10 ID:UfDpIxhS
- 未来を覆す真の破壊の神=ルナ
- 536 :マロン名無しさん :2009/02/13(金) 02:18:49 ID:???
- まさかのルナ主役番外編
しかも長編ぽい
あと初恋エピが消化されてないのは亜美だけか?
- 537 :マロン名無しさん :2009/02/13(金) 04:09:05 ID:???
- ああ映画の奴か
一冊書き下ろしって宣伝のレベル超えてるだろ
- 538 :マロン名無しさん :2009/02/13(金) 23:11:55 ID:???
- 時系列的にはデスバスターズを倒した後なのかな。
それともパラレル?
- 539 :マロン名無しさん :2009/02/14(土) 02:05:11 ID:???
- >>537
原作だ原作。
- 540 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/14(土) 21:44:23 ID:???
- 粉雪が舞う中、ルナはじっと目の前の病院を見つめていた。――翔さん…… ネコのあたしはなんにもしてあげることはできないけど
…… でも あいたい……
看護師が軽くノックをして、病室に入っていく。翔の病室にいたのは、翔と、今にも襲いかかろうとしている人間の女の形をした異生物だった。
看護師の悲鳴を聞きつけたルナは木の上から病室を覗き見て、異生物―スノー・カグヤが口から冷気を吐き、看護師を氷漬けにしているのを目撃した。
――あいつは!?あの姿は―― まさか ――敵!?
ルナは急いで月野家に戻り、寝ていたうさぎを叩き起こした。ルナとうさぎは病院に駆け付けるが…。
「なんですあなたたち!面会時間はとっくにおわってますよっ おまけにネコなんかつれこんでっっ」あっさりつまみ出されてしまった。
「ルナッ☆場所はどこなのっ」「内科病棟四階CCU!」「よお――し!ムーンパワーッッ」うさぎは変身ペンを取り出すと、高く空に掲げた。
「科学技術庁長官に!へんしーんっ 宇宙開拓事業団の最高責任者よっ!!」うさぎいわく、科学技術庁初の女性大臣らしい。
そのあまりにケバい格好にルナ脱力。「大臣なら面会もフリーパスよっっ」「そんなバカなっ」
廊下を走りぬけると、問題の病室が見えてきた。「ムーン・コズミック・パワ―― メイクアップ」
「愛と正義の星 月を守護にもつ神秘の戦士!美少女戦士セーラームーン参上!!」
“なにやつ!?”有無を言わせず、セーラームーンは必殺技を放った。「ムーン・スパイラル・ハート・アタ――ッック!」
その威力にスノー・カグヤは怯む。“くっ!!ひとまず撤退じゃ!”スノー・カグヤはあの結晶に姿を変えると、窓の外へと消えた。
- 541 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/14(土) 21:45:06 ID:???
- 「翔!?」一足遅れて病室にやって来た姫子は異変に気づき、倒れている翔を抱き起こした。
「どうしたの?なにがあったの?あなたはいったい!?」「あたしはセーラームーン 翔さんがおそわれたのよ」――セーラームーン!?…
そのとき翔が息も絶え絶えにうわ言のように呟いた。「あの結晶が……」「結晶!?」「とつぜんあらわれてそこから…… スノー・カグヤが…」
――スノー・カグヤ!?
姫子はCCU(集中治療室)の前の椅子に座り、横に立つセーラームーンに話を始めた。
「――翔のいってた結晶って 彗星を見つけた日に空からふってきたものらしいわ おそろしいはやさでその結晶は成長してるの
まったく未知の結晶なの 未知の結晶の成分が強い作用で翔に幻覚を見せてるのよ あの結晶はキケンだわ!」
ルナは考えを巡らせる。――スノー・カグヤ…… 彗星の名まえ…… ――まさか
「幻覚じゃないわ 姫子さん」「ルッ ルナッ!?あなたいましゃしゃべってっっ」
「信じられないことかもしれないけど 侵入者よ しかもあの彗星からの」「侵入者って…… まさか未知の生命体ってこと?」
「その結晶もたぶん侵入者の一部だわ 翔さんねらわれているのかも…… 結晶は始末したほうがいいわね」
「そんなバカな…… 翔が未知の生命体にねらわれてるっていうの?」姫子は言いようがない恐怖を覚えた。
セーラームーンは気を引き締める。――翔さんだけじゃない この星もねらわれているかも……
翔を心配してやまない様子の姫子を見て、ルナはズキンと胸が苦しくなり、思わず顔を背けた。
これを見ていたセーラームーンはピンときてしまった。――まさか ルナの恋の相手って……?
深夜、司令室に集結したはるか達三人は、みちるの手鏡に皆で手をかざした。「座標は?」「――彗星プリンセス・スノー・カグヤの消滅地点へ!」
三戦士は一瞬のうちに宇宙へと飛んだ。
- 542 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/14(土) 21:46:01 ID:???
- 三戦士は目を疑う。消滅したはずの彗星がたしかにそこに存在していた。“――だれじゃ!?わたしの道行きに立ちはだかる輩は!”
「外部太陽系三戦士!セーラーウラヌス!」「セーラーネプチューン!」「セーラープルート!」「「「参上!!」」」
「消滅したと見せかけ姿をかくしていたわね!目的はなに!?侵入者よ!いますぐここから立ちさってもらうわ!――天界震(ワールド・シエイキング)!!」
「深海没(ディープ・サブマージ)!!」「破滅喘鳴(デッド・スクリーム)!!」“ホホホ 赤子のようなおまえらなどになにができる!!”
スノー・カグヤの強力な雪の攻撃で、三戦士は堪え切れず、宇宙から地球へと舞い戻されてしまった。
“姿をかくしゆっくりこの星をと思っていたが 四十五億年の孤独のエネルギーでいまこそ この星をつつんでくれようぞ この星はわたしのものよ”
はるか達三人は手鏡の中を通じて司令室へと戻ってきた。手鏡は割れ、はるか達は床に座り込んで肩で息をしている。
遅れてやってきたうさぎ達にはるか達は告げる。「彗星は消えてなんかいない!スノー・カグヤはこの星をねらってる」
――このままでは予定通り彗星は地球に衝突する!この星があぶない!――
彗星が再び現したことは、瞬く間に大スクープになった。姫子は雪の中を宇宙開拓事業団へ俯きながら足を運んでいた。
――侵入者だなんて… 未知の生命体(エイリアン)だなんて信じられない…… 翔がおそわれるなんて…
暗い気持ちで姫子がカチャリとドアを開けた瞬間、職員達はどっと沸いて姫子を歓迎した。
「姫!いま科学技術庁を通してNASAから連絡が 二十四日のスペース・王レーン“ルナ”のフライト
目的変更で増員されたんだ きみがクルーに選ばれたよ姫!」
“――新たにクルーのメンバーとなった日本人宇宙飛行士 ミス名夜竹姫子は初のフライトとなり 日本人女性では最年少の宇宙飛行士で――”
翔はテレビのニュースを複雑な表情で食い入るように見つめていた。
- 543 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/14(土) 21:46:57 ID:???
- ――姫 ――ルナ みんなオレをおいていってしまう おいていかないでくれ ――さびしいんだ
……だれだ? ……かぐや姫?
翔が薄らと目を開けると、彼の顔をじっと覗きこんでいたのはかぐや姫ではなく、姫子だった。
「――宇宙飛行士(アストロノート)のきみがどうしてこんなところにいるんだ いまごろはアメリカじゃ……」
「いくわ あなたのぶんまでいって見てくるわ 宇宙を」「……はやくもどれよ もうおまえはこんな自由行動がゆるされる身じゃないんだぞ」
「……おめでとうっていわなくちゃな ――うっ」「翔!」翔は起き上がると激しく咳き込んだ。
「……オレはもうダメみたいだ」「翔」「長くはない 自分でわかるんだ」
「あたし フライトから帰ってきたらだれがなんといおうとあなたのそばにいる そばについてあなたの心臓をなおして
もう一度 ――今度は二人で宇宙へいくの そして二人で 月にかぐや姫がいるかどうかたしかめるのよ」「……姫…!」
姫子の目からぽろぽろと大粒の涙が零れた。「……ひとりで苦しまないでよ なんでもいってよ あきらめるなってあなたいったじゃない
……あたしたち小さいころから ゼッタイ宇宙飛行士になろうってきめてたじゃないの」
姫子は力一杯翔に抱きついた。「二人の夢だったでしょ?」
「…姫……!」翔の目からも涙が零れる。――宇宙へいきたい 「……こんなオレでもいけるかな」「あたりまえじゃない ……あたしがつれてってあげる」
二人は固く抱き合うと、長い長い口づけを交わした。
ルナはそんな光景をドアの隙間から見てしまったのだった。ルナはタッと駆け出し、一目散に司令室へと向かった。
――おたがいわかりあえる運命のヒトだと思った でもあなたにとって それはあたしじゃなかった
人間になりたい―― もしも人間だったら…… こんなもどかしい思いをしなくてすんだのに……
――苦しい ……こんな苦しい気持ちがあったなんて……
- 544 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/14(土) 21:47:32 ID:???
- 司令室にはアルテミスが一匹残っていた。「――こっ こんなおそい時間までいたの?」慌てて涙を引っ込めるルナ。
「彗星のことをね いろいろ策をねってたんだ さっきまでみんないたんだよ」ルナははっと顔を上げると、ぷるぷると首を振った。
――あたしったら…… どうかしてた こんな非常時に アルがこんなにがんばってるのに……
「……ねえルナ おナカすいてない?こんぺいとうあるよ好きだろ?ちびうさとダイアナがさ どーしてもルナにっていっぱい買ってきたんだ」
(←ウソばっかし じぶんでかってきたクセに ちびうさ&ダイアナ談)
ルナの胸がズキンと痛んだ。――こんぺいとう……
カリッとかじってみると、ルナの目から自然と涙が零れた。「……なんか 苦い」
“ルナは恋をしてるわよ”美奈子達の言葉がアルテミスの頭の中でこだまして、アルテミスも泣きたい気持ちだったのだが…。
「まったくさ!オレがいっしょうけんめいいろいろ対策ねってんのに みんなして ルナの意見がいちばん!
ルナがいないと作戦会議はできない!って帰っちゃうんだぜ☆――オレたち やらなきゃ 地球を みんなをすくわなきゃ!」
アルテミスがルナを力づける様子を、物影からうさぎ・衛・ちびうさが温かく見守っていた。
“臨時ニュースです きのう国防省がNASAと各国首脳陣との緊急決議により 12月24日フライト予定のスペース・プレーン”ルナ“に核弾頭を搭載し
彗星“プリンセス・スノー・カグヤ”とランデブーさせ 彗星を爆破し 衝突を回避することを正式発表 爆破による地球への影響はさけられず……”
ルナやうさぎ達もこのニュースを緊張した面持ちで眺めていた。――スペース・プレーン“ルナ” ――姫子さん!
姫子は宇宙開拓事業団の翔の研究室へやってきていた。結晶を手元に置いて調べたいと、翔が姫子に頼んだのだ。
――これが あの結晶――!? ――翔を誘惑する まるで雪の女王……!あの人を守ってみせる!魔物が巣喰う彗星なんか
――あたしがぶちこわしてくるわ!
姫子は結晶をガシャンと床に叩きつけた。
- 545 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/14(土) 21:48:10 ID:???
- 姫子が新東京駅に赴くと、物影でセーラームーン達が姫子を待っていた。「セーラームーン!?ルナ!」「――姫子さん」
「――あたし いってくるわ 記念すべき初フライトが 彗星爆破だなんてとんでもなく責任重大なことになっちゃったけど
がんばって任務をはたしてくるわ」姫子は笑って強気にVサインして見せた。
「――“プリンセス・スノー・カグヤ”は手ごわいわ でもあたしたちにまかせて 彗星爆破なんて目的じゃなく 姫子さんが最初の予定通り
月世界旅行にぶじいけるように 侵入者はあたしたちがたおす!そのためにあたしたちいるんだから」――セーラームーン……!
姫子は心を動かされた様子だった。姫子は元気に手を振ると、アメリカへと旅立った。
“――おお ――ゆるせぬ このわたしのカラダをこなごなにうちくだきおって!わたしの永き夢!いまこそ!実現のときじゃ!”
スノー・カグヤが息を吹きかけると、たちまち海は凍り、高くそびえ立った氷の塔からスノー・カグヤの手下たちが生み出された。
“ふふふっ さあスノー・ダンサーたちよ おまえたちの吹雪の舞を 見せておあげ”
「アル!たいへんだわ!」ルナがモニター越しに見た街は大きく変貌してしまっていた。吹雪が吹き荒れ、人々が氷漬けにされてしまっている。
「みんな!緊急事態よ!敵よ!」ルナが力強くうさぎ達に呼び掛けた。
J医科大学病院の病室では、激しい発作が翔を襲っていた。――まるで心臓が焼かれてるみたいだ……!苦しい……!
突如、静かに窓に結晶が出現し、スノー・カグヤへと姿を変えた。“むかえにきたわ ――美しいガラスのような心臓をもつあなた
――わたしと二人で氷の世界に君臨しましょう やがて一面氷の世界と化す この星とこの宇宙に 永遠に――”
スノー・カグヤは翔を抱き上げ、口づけを迫った。
「そこまでよ!」「マーキュリー・プラネットパワー」「マーズ・プラネットパワー」「ジュピター・プラネットパワー」「ヴィーナス・プラネットパワー」
「ネプチューン・プラネットパワー」「ウラヌス・プラネットパワー」「プルート・プラネットパワー」「ムーン・コズミックパワ――!!」
「「「「「「「「メイクアップ!!」」」」」」」」
- 546 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/14(土) 21:49:12 ID:???
- 「プリンセス・スノー・カグヤ!あたしたちセーラーソルジャーズが 月と星にかわっておしおきよ!」
“ホホホッ なにも知らぬ若造めら!この太陽系はもともとわたしのもの ――わたしの分身!
四十五億年まえ!わたしが君臨するはずだった星系 ――だがわたしはこの太陽系から異端とみなされはじきとばされた
わたしが育てあげるはずだった 青い宝石だったのだ”「――四十五億年まえ…!原始太陽系星雲の みにくいなれのはてか!」とプルート。
“――長かったわ 気の遠くなるような四十五億年の放浪をおえて やっと帰れたわ 美しく育ったわたしの星のもとに!”
セーラームーンの指示で、ウラヌス達は翔を保護し病院へと飛んだ。
“さあ わたしのかわいい雪の踊り子(スノー・ダンサー)たち かわいがってあげなさい”
スノー・カグヤが息を吹きかけると、吹雪が吹き荒れ、セーラームーン達の体がパキパキと音を立てて凍っていく。
“さびしく死んでゆくのはイヤでしょう?あまくしあわせな夢を永遠に見せてあげる もう さびしくないわ”
ジュピターは二梃木先輩と、マーズは両親と、ヴィーナスは東先輩と、そしてセーラームーンは衛とクリスマスを祝う夢を見ながら、眠りに落ちていった。
看護師が翔の具合を見に病室を訪れると、なんと全開になった窓から吹雪が吹き抜け、翔はベッドの上で布団も掛けず力なく横たわっていた。
“本日 12月24日フライト予定のスペース・プレーン「ルナ」は 地球上空の強力な磁気嵐を猛吹雪のため 現在カウント・ダウンを中止しており――”
ルナは司令室にこもり、モニターと睨めっこしながら、なんとか打開策を打ちたてようとしていた。
――きょうは もう十二月二十四日―― 姫子さんのスペース・プレーンのフライト予定時刻はもうすぐ……
このまま打ち上げされれば 戦いにまきこまれてしまう――!
そのとき、ルナの首のリボンがはらりと落ちた。――リボンが ――翔さんにむすんでもらったリボンが……!?
――胸さわぎがする ――翔さん!?
- 547 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/14(土) 21:49:53 ID:???
- リボンを握り締め、カタカタと小さく震えだしたルナを見て、アルテミスが口を開いた。
「ルナ 外へでて街のようすを見てきてくれないか?」「……アル?」「――はやく いってこいよ」――アル……
ルナの心にアルテミスの優しさが沁みた。「――いってくる!」「気をつけてな!」
「オレたちもいくぞ ちびうさ」「うん!」司令室にいたちびうさと衛も後から外へと出て行った。
看護師がバタバタと通路を走る。「先生!きてください 個室の宇宙(おおぞら)さんの容体が……」
スペース・プレーンの中で待機していた姫子もなにかを感じ取った。――翔!?
「CAPCOM(キャプコン) カウントダウンはまだ再開できないのか!?」
「とつぜんあらわれたこの強力な磁気嵐がいっこうにおさまらない 原因が不明なんだ おまけに吹雪は強くなるいっぽうだ
フライトは中止になるかもしれない」
「磁気嵐や吹雪なんてたいしたことじゃないわ!アポロ12号は雷雲の中とびたったのよ!さっさといきましょう!!」
「勇ましいな 姫 ……きみはこわくないのかい?」「――こわいわよ」――こわいわ
――でも翔 あなたにこのフライトを見せたいの あなたに元気になってもらいたいの
姫子の瞳から涙が溢れた。――とんで!おねがい いまいかなければいけないような気がするの 翔のために ――いきたいの 宇宙へ 翔―――!
ルナは懸命に走ってやっと翔のいる集中治療室までたどり着いた。「ネコよ!窓にネコが……」看護師の声に、翔がふっと目を開けた。「……ルナ?」
翔はルナに微笑みを向け、手まねきする仕草を見せた。「ルナ……!」――翔さん――!
「……先生 あのネコを中へ入れてください… オレのたいせつな親友なんだ」窓がカラ、と開けられ、ルナは勢いよく翔のもとへ駆け寄った。
- 548 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/14(土) 21:50:47 ID:???
- “スペース・プレーン「ルナ」のフライトはほぼ中止とみられ 彗星の地球衝突はさけられない絶望的な事態に――”
ルナは振り返ってテレビの画面を見つめた。――セーラームーンがあの彗星をうちくだいてくれるわ
そして ぶじ姫子さんのスペース・プレーンがフライトできれば そのニュースを聞けば 胸の苦しさなんてきっとふきとぶわ 元気がでるわ
そうよね翔さん!「――みんな みんな 戦ってるから 翔さんもがんばって ――がんばって!」
「深海鏡射(サブマリン・リフレクション)!」「時空嵐撃(クロノス・タイフーン)!!」「宇宙剣乱風(スペース・ソードブラスター)!」
三戦士がスノー・ダンサー達を破壊し、セーラームーン達はがばっと起き上がった。
ちびムーンとタキシード仮面は氷漬けにされた街の人々のもとへ駆けつけた。「ピンク・シュガー・タキシード・アターッック!!」
スノー・ダンサー達は打ち破られ、ぱったりと吹雪が止んだ。空は雲が切れ、美しい満月が顔を出した。
“――くっ!!”スノー・カグヤは上空へと飛びあがり、ひとまず撤退しようとした。「スノー・カグヤ!」
ヴィーナスやウラヌス達がセーラームーンを後押しする。「セーラームーン!おいかけるのよ」皆は手を重ね合わせた。
――力をあわせて!スノー・カグヤを!!
聖杯が光輝いた。「クライシス!メイクアップ!」
スーパーセーラームーン達はスノー・カグヤを追って宇宙に向かった。“!! 追ってきたか!ここまで!おのれ!”
「みにくくゆがんでしまった氷の放浪者!プリンセス・スノー・カグヤ!原始の空間のちりと還るのよ!」
――この白い光は ――四十五億年まえ ――あのときもこの星を包みこむ白い光がわたしをはじきとばした ――まさか……
「虹色月心激(レインボー・ムーン・ハートエイク)!!」――まさか 銀河を統べる“幻の銀水晶”の光――!?
スノー・カグヤの体はまるで氷のようにパリンと砕け散った。
- 549 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/14(土) 21:51:29 ID:???
- 姫子はあまりの眩しさに目を細めた。――なに!?この光は
「彗星が一瞬のうちに消滅したぞ!!」「すごいエネルギーだ!」「なにがおこったんだ!?もえつきたのか!?」
姫子は信じられないように目を潤ませる。――まさか セーラームーン……?あなたたちが……?
「磁気嵐がやんだぞ!!」「吹雪もとまった!晴れてきたぞ!」「核弾頭をはずせ!いそげ!調整できしだいカウントダウン再開だ!」
「プログラムを当初の予定通り“ルナ・フロンティア”計画(プロジェクト)にきりかえる!
スペース・プレーン“ルナ”は予定通り月基地(ムーンベース)へ!!」姫子の目に涙が光る。――月へ
ルナはずっと翔に付き添っていた。――翔さん いまね 姫子さんののったスペース・プレーンが月へむかって 飛びたったのよ
医師がルナの頭を軽く撫でた。「身内はキミだけだったね ネコちゃん」「ミャウ」
「点滴もIABPもやった だが血圧がもどってこない わたしたちはやるだけのことはやったよ ――今夜が峠だな」
絶望の淵に立たされたルナを残し、医師達は病室を出て行った。「……あたし ……なにをしてあげたらいいの?
……こんなカラダじゃなんにもしてあげられないわ 人間だったら…… 人間だったらよかったのに……」――翔さん……!
戦いを終えたセーラー戦士達が病院へとワープしてきた。「タキシード仮面 ちびムーン!翔さんは?」「……ルナがずっとつきそってるよ」
病室の中の様子を見ていたちびムーンは涙を流した。「――今年のクリスマスの主役は ルナだよ みんなでルナにクリスマスプレゼントをあげよう!」
「スーパーセーラームーン ルナを人間にしてあげて “幻の銀水晶”と伝説の聖杯の力で 今夜一晩だけ ルナを人間の女の子の姿に」
ちびムーンの言葉を聞いて、スーパーセーラームーンは優しく微笑んだ。
- 550 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/14(土) 22:02:03 ID:???
- 伝説の聖杯から放たれた光がルナを包んだ。まぶしいっ!!この光は!?「――ルナ 目をあけて」――え!?
メリークリスマス ルナ
窓ガラスに映った美少女の姿を見て、ルナは驚く。――これは だあれ?あたし……?人間の女の子……?
アルテミスはルナのあまりの可愛さに鼻血を出して萌え死んでしまった。
「ルナ あたしたちかたのクリスマスプレゼントよ ……翔さんについててあげて」――スーパーセーラームーン……
“…さん”“……翔さん”――だれだ?
翔がふっと目を開けると、首にリボンを巻いた髪の長い美少女がふわりと浮かんでこちらを見ていた。
「……かぐや姫?」「――ええ そうよ翔さん 目をあけて見て」二人は一瞬のうちに光輝く星々に囲まれていた。
「――ここは…… ――まさか オレは ――いま宇宙にいるのか? ……星くずがこんぺいとうみたいだ」
無邪気に喜ぶ翔を見て、ルナの心臓の鼓動がどんどん速くなる。
「……すごい ――夜明けだ ――こんな光景が見られるなんて……」翔はこちらに振り向くと微笑みを浮かべた。
「……もう これで なにも思いのこすことはないよ」――翔さん…… ……胸の中に星くずがふるような
こんなせつない思いを人間の女の子はみんな経験するのかしら
「――あなたをつれて…… このまま二人でどこかへ消えてしまおうかと思った
――でもあなたは 生きなければだめ あなたのほんとうのかぐや姫が 宇宙からやがて地球へ帰ってきたときに
家の明かりをつけてでむかえてあげなきゃ そしてまた あなたの夢だったこの宇宙へ くるために……」ルナは微笑みながらも涙がぽろぽろと零れてくる。
…こんどくるときは きっと姫子さんと二人で 夜明けを見るのね……
- 551 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/14(土) 22:03:02 ID:???
- 「……きみは」――その額の三日月は…… まさか…… 「ル……」
ルナは翔の唇に指を当てると、星くずの降る中で甘いキスをした。
「月にあたしがいるかどうか見にきて」……大好きよ あたしの宇宙少年(スペースマン)
「約束して きっと見にくるって」「――約束するよ!」翔の目からも涙が零れる。――生きて そして必ずまたここへ 美しい夜明けを見に
「――血圧がもどってるぞ!心電図も正常だ!やったな宇宙くん!」医師が嬉しそうにベッドの翔を覗きこむ。
――そして月へ かぐや姫をさがしに…… ……ルナ……!
姫子は宇宙空間から翔を想った。――翔―― 見える?この美しい夜明けが もうすぐスペース・プレーン“ルナ”が月へおりるわ
月はもう目の前よ 翔 ――こんどは三人で ここへこようね そして 月へいこうね翔 ゼッタイよ
朝が来て、ルナはもとのネコの姿に戻っていた。――片手にリボンを抱きしめて。
「――さて 家へもどんなくっちゃ やっぱりこの姿のほうがおちつくわ 地面も近いし」
ルナが家路につくと、月野家の門の前には頭に雪を乗せたアルテミスがいたのだった。
「……アル」「おかえりルナ」「いつからここにたってるの?雪まみれじゃないっっ」「ちょっとまえからさ そろそろルナが帰ってくるころだと思って」
(←ウソばっかし ゆーべからずっとまってました ちびうさ&ダイアナ談)
「……あたしをまっててくれたの?」ルナは温かい気持ちに包まれた。「あたりまえだろvさ!なかへはいろーぜv」――アルテミス……!
「きょうはクリスマスパーティーだ こんどこそ遅刻しないようにいかなきゃな」「そうね」
●The End●
- 552 :マロン名無しさん :2009/02/15(日) 09:31:36 ID:HBK4k+sc
- アルテミスの株急上昇
これ実はアルテミスの人気上げるために書かれた話じゃね?
- 553 :マロン名無しさん :2009/02/15(日) 09:33:44 ID:???
- >ピンク・シュガー・タキシード・アタ――ッック!!
wwwww
- 554 :マロン名無しさん :2009/02/15(日) 09:34:36 ID:???
- ルナ人間バージョンの可愛さは異常
健気なのがまたよい
- 555 :マロン名無しさん :2009/02/16(月) 00:04:00 ID:???
- 猫なのに(宇宙猫だけど)人間の姿の方が好みかアルテミスwww
そういえばルナって月の猫だっけ?だったらかぐや姫っていうのも当たらずとも遠からずだね
これが実は猫星(仮)出身だったら笑うけど
- 556 :マロン名無しさん :2009/02/16(月) 01:48:29 ID:???
- 姫が、今度は3人で宇宙を見に来ようって言っていたが、3人のうちもう1人は誰のことだ?
- 557 :マロン名無しさん :2009/02/16(月) 02:58:03 ID:???
- お腹に手ぇ当てながら言ってたじゃない
つまりそういうこと
- 558 :マロン名無しさん :2009/02/16(月) 07:38:27 ID:???
- ルナのことかと思ってた‥
自分まだまだだな
- 559 :マロン名無しさん :2009/02/16(月) 12:32:55 ID:???
- 妊婦が宇宙?と突っ込んだらいけないんだろうな
- 560 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/16(月) 21:50:54 ID:???
- Act36 無限10 無限大――上空
――あいつは――!あれは……!ほたるちゃん!?
無限洲の上空がみるみる歪み出し、プルートは戦慄する。――空間に異常が生じている――!?
「ほたるちゃん!?」セーラームーンの声はほたる―ミストレス9には届かない。――いいえ あの姿は ダイモーン!?
地面に生じた亀裂が、みるみる無限学園のビルの方へ進んでいく。次の瞬間、轟音を立てて、無限学園のビルが真っ二つに裂けてしまった。
スウッと浮かびあがった水鏡の傍に四つの光が浮かんでいる。――あれは!?マーキュリー!マーズ!ジュピター!ヴィーナス!
セーラームーンが四人の元へ駆け寄るが、バシッと弾かれてしまった。――近づけない!――みんな!?
「――見ろ!あれは……!?」ウラヌスが叫ぶ。――なにかが海を覆っていく――!あれは――!?
“これより国家緊急放送に切り変わります!非常警報発令です!東京湾岸地区に第一級戒厳令が発令されました!
東京湾岸にて謎の大爆発が起こりました!中心地の三角洲は正体不明の激震にいまもおそわれ 戒厳令がしかれました!住民はただちに避難し……”
ミストレス9は妖しく笑う。
「ククク 時は きた いまこそ力をたくわえた師ファラオ90自身がこの星と同化する “器化”のとき!
この“器化”が完了すれば この地は師と一体化した第二のタウ星へとかわる この星はわれらの母星となるのだ!」
――この星と同化!?――そんな……!!
手鏡を見ていたネプチューンは思わず振り返る。――波が一気にひいてゆく 津波の前兆!?
ウラヌスは上空を見上げた。――空のようすがどんどん異様になってく ――嵐がくるか ――それとも空間をとびこえなにかがやってくるか――
プルートは真下の無限洲を見下ろした。――このままでは大地震がおこる――!
- 561 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/16(月) 21:51:47 ID:???
- 三戦士はそれぞれ三つのコンドミニマムビルの上に立つと、高くタリスマンを掲げた。
――守らなければ この地を やがて君臨するネオ・クイーンセレ二ティ ――われらが女王のうまれた この星を
――あらたなるシルバー・ミレニアムとなるこの星を守らねば!それがわたしたちの使命!
三戦士はタリスマンの力で無限洲を覆う結界を作った。「!?結界をはったか!ムダなことを」
「師の“器化”が完了すれば もう人間の体の中になぞいる必要はない!」ミストレス9はメキメキと音を立てて体を突き破ろうとした。
――!? 自由がきかない!?でられない!?
『逃しはしないわ!!』
「――だれだ!!」なんと魂となったほたるがミストレス9の体を後ろから押さえつけていたのだ。
『このカラダはまだわたしのカラダよ この中から出しはしない!おまえの自由になんかさせないわ』
「とうのむかしにわたしの中で糧となり消え去ったと思っていたが しぶとく生きていたか ちっぽけな聖体(オスティー)め
幻の銀水晶をのみこみパワーアップしたいまのわたしを おまえなぞが支配できるわけがない」――この体くいちぎりこなごなにしてやる!!
ミストレス9は体を引き裂こうとますます力を込めた。ほたるは苦しそうに目を閉じる。――カラダがひきちぎられる!バラバラになりそう!
ほたるはちびうさの魂と銀水晶を胸に抱いたまま懸命に耐えた。
――でも ちびうさちゃんの魂と“幻の銀水晶”だけは なにがあっても守ってみせる!――負けるもんですか
ミストレス9はその間もバキバキと体を引き裂こうとしている。「なまいきな人間ども だれにもわれらのジャマはさせぬ!」
- 562 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/16(月) 21:52:24 ID:???
- 「ムーン・スパイラル・ハート・アタッッック!」ところがミストレス9はセーラームーンの攻撃をバシッと跳ね返してしまった。「きゃああ」
「とりこんだ“幻の銀水晶”からパワーがすいとれぬ!パワーだ!もっとパワーを!」――セーラー戦士どもの“聖体”を!
ミストレス9は力なく浮かんでいる四守護神に襲いかかった。「マーキュリー!マーズ!ジュピター!ヴィ―ナスッ!」四戦士の体はドサッと崩れおちた。
セーラームーンが駆け寄る。「みんな!しっかりして!」ミストレス9はペロリと舌舐めずりをしている。
――まさかあいつに四人の魂をぬきとられた!?うそ……!!
●to be continued●
- 563 :マロン名無しさん :2009/02/16(月) 22:43:47 ID:???
- 「戒厳令」ってどうなんだろ
まさかセレニティ独裁の布石か?
それはさておき、ほたるがけなげだ
だから四守護神がよけい…
- 564 :マロン名無しさん :2009/02/17(火) 00:34:47 ID:gihuV0Vs
- 前にもでてたが、ほたるがこんなに必死にちびうさを守ってるのを知ったら
ウラヌス達もほたるを殺せなくなるだろうな
- 565 :マロン名無しさん :2009/02/17(火) 00:36:57 ID:???
- ヴィーナスにはもっと頑張ってほしかったな
セーラーV含め一番経験豊富なんだし
このままじゃリーダーの座をウラヌスに取られるぞw
- 566 :マロン名無しさん :2009/02/17(火) 00:40:21 ID:???
- ほたるの聖体(魂)はなぜこんなにも強いのか
ちびうさや四戦士の魂はされるがままだというのに
- 567 :マロン名無しさん :2009/02/17(火) 00:46:49 ID:???
- 映画見てきた
結構見応えあってよかったけど
姫の性格が大分変わってて萎えた
「かぐや姫なんて科学的に考えてありえないじゃない!!」って‥
いや、林原めぐみの演技はよかったけどさ
- 568 :マロン名無しさん :2009/02/17(火) 00:52:44 ID:???
- もしほたるの体がミストレス9に引きちぎられたら
セーラーサターンはもう永久に目覚めないよな
まさかバラバラの肉片から誕生するなんてことは‥gkbr
- 569 :マロン名無しさん :2009/02/17(火) 07:39:38 ID:???
- 外部の中でネプチューン辺り鏡とかでもほたるに気付きそうなんだけどなぁ
闘いでそれどころじゃないか
- 570 :マロン名無しさん :2009/02/17(火) 11:16:18 ID:???
- あー乗り遅れた。
飛行機の強風にも負けず翼に乗れるルナは腕・肩・首の筋肉強すぎだろwお前も戦えよww
セーラー服戦士と一般人の会話シュールw
アニメ映画のルナは任務を忘れすぎイクナイ(´A`) 少しは気にしろw
- 571 :マロン名無しさん :2009/02/17(火) 13:22:20 ID:???
- 事件が起きてから戒厳令まで
官僚の行動が早いなw
- 572 :マロン名無しさん :2009/02/17(火) 20:24:37 ID:???
- すでにネコの手下なんだろうな<内閣
にしても擬人化ルナかわえええええ
- 573 :マロン名無しさん :2009/02/17(火) 20:36:51 ID:???
- ルナが人間になったのにキャットウーマン(みたいなボディコン)じゃないのな
残 念
- 574 :マロン名無しさん :2009/02/17(火) 21:58:47 ID:???
- >>573
変態乙
- 575 :マロン名無しさん :2009/02/17(火) 23:15:31 ID:???
- >>570
そういえば普通にセーラー戦士の存在受け入れてたな姫子
…あ、その前にセーラーVが有名だったからか
- 576 :マロン名無しさん :2009/02/17(火) 23:59:22 ID:???
- セーラー戦士またはルナに頼めば月なんて楽に行かせてもらえるけどそれじゃダメなんだよな
宇宙飛行士になるための血を吐くような訓練が否定されるw
- 577 :マロン名無しさん :2009/02/18(水) 00:03:33 ID:???
- 月にいった姫子は蘇ったムーンキャッスルを見て度肝を抜かすんですね、わかります
- 578 :マロン名無しさん :2009/02/18(水) 00:06:10 ID:???
- >>575
セーラーV以外にもセーラームーンとタキシード仮面(笑)は
新聞に載ったことがあるのでそれなりに有名なはず
- 579 :マロン名無しさん :2009/02/18(水) 12:33:20 ID:???
- いくら有名とはいえ、あんなところにセーラー戦士がゾロゾロいたら
かなり異様な光景wwwルナも他に人がいそうなところで喋るなw
- 580 :マロン名無しさん :2009/02/18(水) 20:20:51 ID:???
- >>579
確かに異様だが‥変態があの場にいなかったのは喜ぶべきことだなw
やつがいたら異様どころの騒ぎではないw
- 581 :マロン名無しさん :2009/02/18(水) 20:26:58 ID:???
- 他の漫画を参考にするのはまずいが、
骨董品からアイディアを得るのはいいと思う
ちゃんと元ネタはっきり記載してるし
アニメが大成功したのはもちろん素晴らしいアニメスタッフのおかげだが
直子の感性も大いに貢献してると思う
- 582 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/18(水) 21:50:32 ID:???
- Act36-2
ほたるは少し離れたところに浮いているヴィーナス達四人の魂に気がついた。急ぎ駆け寄ると、ほたるはそれらをかき集め、胸に抱いた。
「わずらわしい虫め!“聖体(オスティー)”をわたしによこせ!」ミストレス9はそんなほたるを握り潰してしまおうとする。
「あうっ」バチバチと激しい痛みがほたるを襲った。――わたしの力じゃ“幻の銀水晶”も ちびうさちゃんと四戦士の魂も守れないかもしれない――!
……フシギ わたしはこうして魂となっている カラダは異生物にのっとられてしまった ――わたしは死んだってことよね
――なのに どうしてわたし こんなにいっしょうけんめいなの?
パパももういない もう わたしはなにもない なのに どうしてまだわたしに力がのこっているの?
わたしはこんなに強かったかしら
――わたしの奥にもうひとりの もっと大きな“わたし”を感じる その“わたし”が“命をかけてみんなを助けよ”といっているの
――そう いまのわたしにできることは ――この五人の魂と“幻の銀水晶”を ここから助け出すこと――!
押さえつけられていたミストレス9の体がふっと軽くなった。ミストレス9は忌々しげに空を見上げる。――しまった!!聖体ごともっていかれたか!?
――だが これでわたしは自由だ!!
水鏡の淵に倒れていた四守護神の上に白い光が降りかかった。魂が無事に肉体に戻り、四人はゆっくりと眼を開けた。
「みんな……!」セーラームーンは安堵する。すると、光の中にスウッと一糸纏わぬ少女が現れ、こちらを向いてにこりと微笑んだ。――ほたるちゃん!
ほたるの魂は上空に舞い上がり、そのままどこかへ行ってしまった。
- 583 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/18(水) 21:51:09 ID:???
- うたた寝をしていた衛は、べランダの柵に一糸纏わぬ少女が座っているのに気づいてドキリとした。「――だれだ!?」
ほたるはベッドの中のちびうさに向けて、幻の銀水晶とちびうさの魂をふわりと返した。
すると、キラキラと光り輝く中、ちびうさが眼を開けた。「ちびうさ!」「まもちゃん……」
ちびうさは少し離れたところに浮かんでいる人影に気が付いた。『……よかった…』「ほたるちゃん!?」ほたるは手を組んで大粒の涙を零している。
『ちびうさちゃんを助けることができて ……うれしいの ……よかった… 女のコ同士なのに ヘンかもしれないけど
……運命の出会いだって 思ったわ』
笑顔を作りながらも、ちびうさも泣いてしまっている。「……あたしも そう思ったよ」
ちびうさとほたるは互いに手を差し伸べた。――ほたるちゃん……
その瞬間、無限洲ではミストレス9がほたるの体を派手に突き破って外へと出てきた。ほたるは額に激痛を感じて呻く。「ほたるちゃん!?」
『……会えてよかった ……友だちになれてよかった ちびうさちゃん ――ありがとう ……さよなら』
ほたるの魂はまるで蛍火のように儚く消えてしまったのだった。
「ほたるちゃん!?まって消えないで!!」
ちびうさは嗚咽を上げて泣き出した。……こんな こんなかなしい運命もあるんだ ……ほたるちゃん……
――その運命を生きなきゃいけない人もいるんだ
「ちびうさ ――セーラームーンを助けて いっしょに戦えるか?」ちょっと前まで涙でぐしゃぐしゃだったちびうさは、決意したように顔を上げた。
「…戦えるよ」――もう泣かない ……あたしだって セーラー戦士だもん ほたるちゃんに助けてもらったこの命で せいいっぱい戦う!!
「ムーン・プリズム・パワー・メイクアップ!」ちびムーンはごしごしと目をこすると、にっこり笑ってみせた。
「まもちゃん!力を注いでくれてありがとう!まってて!セーラームーンみたいに力はないけど がんばっていっしょに戦ってくる!」
- 584 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/18(水) 21:51:40 ID:???
- 部屋を飛び出したちびムーンの後ろ姿を眺めて衛は苦笑した。――まるでムスメをヨメにだす気分だな
――ふしぎだ パワーがあふれてる まるでオレのほうがちびうさからパワーを注いでもらってたみたいに そして ほたるちゃんのパワーも
衛は光を浴びて、タキシード仮面へと変身した。――うさ オレもすぐいく!
「おおおおお」ほたるの体を引き裂いて外に出てきたミストレス9の様子がおかしい。苦しそうに呻いている。
それに気を取られていると、ミストレス9が隙を突いてグアッと襲いかかってきた。――しまった!!
「ピンク・シュガー ハート・アターッック!」ちびムーンの必殺技を喰らい、ミストレス9はひるんだ。
一同は驚きを隠せない。「ちび……ムーン!!」「ちびムーン!!どうして……!」「……ほたるちゃんが助けてくれたの 命をかけて あたしを守ってくれたの」
セーラームーンの瞳からぽろぽろと涙が零れた。――ほたるちゃんが命をかけて…… ……もう いない… ほたるちゃん……
「なにをしてる!はやくスーパーセーラームーンへ変身するんだ!」タキシード仮面も戦場へ駆けつけた。
「ぐずぐずしてたらこの星はあいつに侵略されてしまう 三人の結界も膨大なパワーを使う はやくあいつらをたおすんだ!」
――そうだわ 守らなければ! ――この星を 救わなければ!「聖杯よ!いでよわが手に!」――あつまれ 聖戦士たちの 聖なる力よ
ちびムーンは強い憧れを抱く。――セーラームーン……!!あたしもいつかいつかセーラームーンみたいに……
すると、なんとちびムーンの額にも三日月の印が浮かび上がり、二つ目の聖杯が出現した。「クライシス・メイクアップ!」
スーパーセーラームーンとともに、ちびムーンも二段変身を遂げることができたのだった。「スーパーセーラーちびムーン!!」戦士達が喜んで迎える。
スーパーセーラームーンとちびムーンは視線を交わすと、二つのロッドをクロスさせて構えた。
「いくわよ!スーパーセーラーちびムーン!!」
●to be continued●
- 585 :マロン名無しさん :2009/02/18(水) 22:06:12 ID:???
- あーん、ほたる様が死んだ!
まさかサターンとして覚醒する前に死ぬとは・・・。
- 586 :マロン名無しさん :2009/02/18(水) 22:39:51 ID:z336/F/I
- ほたるううううううううううう°・(ノД`)・°・
もう破滅の神でも死に神でもなんでもいいから生き返ってくれー
- 587 :マロン名無しさん :2009/02/18(水) 22:42:25 ID:???
- みんなが愛したほたるは死んだ!なぜだ!
- 588 :マロン名無しさん :2009/02/18(水) 22:52:43 ID:???
- ほたる>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>マーズジュピターマーキュリーヴィーナスちびムーン
一人で五人の盾になったんだからすごいよな
- 589 :マロン名無しさん :2009/02/18(水) 22:54:20 ID:???
- さんざん期待させといてサターンは回想のみかよ
- 590 :マロン名無しさん :2009/02/18(水) 22:55:37 ID:???
- >パパももういない もうわたしはなにもない
ここで涙腺崩壊した
- 591 :マロン名無しさん :2009/02/18(水) 22:57:18 ID:???
- 変態がほたるの全裸を見た件
- 592 :マロン名無しさん :2009/02/18(水) 23:00:36 ID:???
- ウラヌス「これで心置きなくほたる(ミストレス9)を殺せるな」
- 593 :マロン名無しさん :2009/02/18(水) 23:11:02 ID:???
- 四戦士の技の名前がどんどん記憶から薄れていくんだが‥
- 594 :マロン名無しさん :2009/02/18(水) 23:12:43 ID:???
- 変態がwww自力で変身しやがったwwwなにあのヌードのコマwwwぅえwwwww
- 595 :マロン名無しさん :2009/02/18(水) 23:17:24 ID:???
- 未来の地球の王の輝かしい遍歴
・変身能力を持たないただのコスプレイヤー(初期)
・夜な夜な怪盗の真似事
・女子中学生にいたづら
・マスコミに犯行予告
・悪の組織に荷担
・何の落ち度もない遠藤を殺害
・女子中学生を拉致
・幻の銀水晶強奪
・女子中学生に刺される
・なんちゃって失明詐欺
・生身で月面旅行
・タキシード・ラ・スモーキングボンバー
・熟女と不倫
・「うさこ…!かならずオレが助け出す(口だけ)」
・再び悪の組織に荷担
・近親相姦
・DV
・税金泥棒疑惑
・娘と合体
・小学生の女の子の全裸をガン見←NEW!!
・変身シーンが卑猥←NEW!!
- 596 :マロン名無しさん :2009/02/19(木) 07:50:30 ID:???
- ほたるちゃん胸有杉
- 597 :マロン名無しさん :2009/02/19(木) 08:36:10 ID:???
- >>596
きれいな胸してるだろ?サイボーグなんだぜ、それ
- 598 :マロン名無しさん :2009/02/19(木) 12:52:51 ID:???
- 小学生らしからぬきょぬーは教授のこだわりということか
- 599 :マロン名無しさん :2009/02/19(木) 14:20:58 ID:???
- ――わたしの奥にもうひとりの もっと大きな“わたし”を感じる
ほたる死んだけど覚醒フラグ?
- 600 :マロン名無しさん :2009/02/19(木) 16:40:00 ID:???
- >>599
はるか達は当初ほたるの肉体を殺すことでサターンを封印しようとしていた
つまりほたるの肉体が滅びた今、サターン復活はない
‥多分
- 601 :マロン名無しさん :2009/02/19(木) 16:43:02 ID:???
- >>594
前世でセーラー戦士だった奴らがいまもセーラー戦士なのはわかる
だが前世で王子様だったやんごとなきお方が
どうしてあんな変態に変身するようになってしまったのか解せない
- 602 :マロン名無しさん :2009/02/19(木) 16:45:49 ID:???
- >>589
いや、俺の予想ではラスボスとして立ちはだかるはずだ
- 603 :マロン名無しさん :2009/02/19(木) 16:49:14 ID:???
- >>563
首脳官邸に忍び込んだルナが、時計型麻酔銃で閣僚を眠らせてだな‥
- 604 :マロン名無しさん :2009/02/19(木) 16:52:16 ID:???
- ミストレス9(完全体)が気色悪すぎる
あれでメスだなんて詐欺だ
- 605 :マロン名無しさん :2009/02/19(木) 16:53:50 ID:???
- >聖戦士たちの 聖なる力よ
?
- 606 :マロン名無しさん :2009/02/19(木) 16:57:17 ID:???
- デスバスターズ編はちびムーンのパワーアップが半端ないな
ほたると初めて出会ったころは、自分の武器すら持ってなかったのに、
いまやスーパーちびムーンだもんな
- 607 :マロン名無しさん :2009/02/19(木) 19:43:53 ID:???
- >>596
あんな小学生が居たら、俺でもドキッとする。
変態のこと馬鹿に出来んわ。
- 608 :マロン名無しさん :2009/02/20(金) 01:54:33 ID:???
- セラムンスレは基地外のスレだってほんとですねww
- 609 :マロン名無しさん :2009/02/20(金) 03:48:04 ID:???
- >>608
ヒロインが変態の漫画だぞ?
何を今更
- 610 :マロン名無しさん :2009/02/20(金) 08:31:24 ID:???
- ヒwロwイwンwww
- 611 :マロン名無しさん :2009/02/20(金) 12:30:05 ID:???
- 戦闘面で役立たず、守られポジション、敵にさらわれて洗脳etc.
- 612 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/20(金) 21:45:36 ID:???
- Act37 無限11 無限大――審判
アメーバが地を這うようにして、ファラオ90が三角洲を覆い隠さんとしている。ミストレス9は苦しみ悶えながらも、上空のセーラー戦士に襲いかかってきた。
スーパーセーラームーンとスーパーセーラーちびムーンがロッドをクロスさせ、それに立ち向かった。
「「虹色双月心激(レインボー・ダブルムーン・ハートエイク)!!」」
「おおおおぉ」光がミストレス9を貫き、あまりの威力に、三戦士が三角洲に張った結界がビリビリと振動する。
ところが、ミストレス9は滅びるどころか、幻の銀水晶のパワーを浴びて体が成長してしまっているようだ。
――もっと力を!バラバラにふきとばすほどの力(パワー)を!
「みんな!」ヴィーナスが内部太陽系戦士達に呼びかける。「あたしたちはあいつを!あいつの巨大化を止めるのよ!あたしたちもこの星を守るのよ!」
「ヴィ――ナス・ウインク・チェーン・ソードッッ!!!」「蛇火炎(マーズ・スネイク・ファイア)!!」
「ジュピタ――・ココナッツ・サイクロンッッ!!!」「水蜃気楼(マーキュリー・アクアミラージュ)!!」
「タキシード・ラ・スモーキングボンバ――ッッ!!」
四守護神とタキシード仮面が合わせた力は大きく膨らみ、三角洲の地にへばりついたファラオ90に直撃した。
“おおお!このエネルギー これが星の守護をもつものの力か!なんと強烈な力!もっとエネルギーをよこせ!そのパワーをわたしに解放するのだ!”
――びくともしない!?
“ククク おまえたちにこの星と同化したわたしをふきとばせるわけがない!”
ドプ、とファラオ90が更なる地を求めて動こうとすると、行く手を結界に阻まれた。“!? 動けぬ!結界か!?”
「この三角洲から外へはいかせない!!」「ここがおまえの墓場さ」ウラヌスとネプチューンが凛々しく宣戦布告する。
- 613 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/20(金) 21:46:12 ID:???
- プルートははっとして上空を見上げた。なんと歪んだ空間を突き破り、宇宙空間に浮かぶ銀河のようなものがこちらに迫ってきていた。
“――おお!はるか忘れ去られたかなたのわが母星系タウ星系よ!この星をおおいつくしわが星系へこの星を第二の故郷としてもってゆくのだ ククク!”
「そんなことさせないわ!」スーパーセーラームーンはさらに力を込める。――この星をわたしはしない!!
一方ちびうさの力は尽きてきてしまっていた。――もうダメ…… パワーが……
上空で戦っていたちびムーンの体がガクッと傾いた。「ちびうさ!!」落ちていくちびムーンを、間一髪、タキシード仮面が受け止めた。
ミストレス9の体はメキメキと成長を遂げていく。
「おおおお ――師ファラオ90!わたしは師のパートナーとなるのだ わたしもこの星と師と“器化”し一体となり わがふるさとへ……」
突然、ミストレス9の額に激痛が走った。ミストレス9は奇声を上げながら遥か下まで落ちていき、ドプッとファラオ90に飲み込まれた。
すると、ミストレス9が落ちた地点から血が吹き出たように、不気味な黒いしみが広がっていった。
――師ファラオ90―― やつがどんどん黒くなってゆく!?
“おおお どうしたことだ カラダが…… カラダが……”
ふっと結界が消え去り、それぞれ三角洲の三点のビルの屋上にいた三戦士はガクッと崩れおちた。
プルートは荒い息をつく。――もう だめ…… 力がでない
ウラヌスが悔しそうに上空を見上げた。――くそっ ここまでか
こうしている間にもタウ星系が無限洲上空に迫ってくる。スーパーセーラームーンは戦慄する。
――死のにおいの黒い溶岩が地表をおおってく…… ――この星がやつらのものになってしまうの!?
――いいえ!これ以上は自由にはさせない!!
「虹色月心激(レインボー・ムーン・ハートエイク)ッ!!」
- 614 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/20(金) 21:46:59 ID:???
- スーパーセーラームーンと四守護神は渾身の力を込めてファラオ90に攻撃を浴びせるが、やはりびくともしない。
……あたしたちの……無敵の力(パワー)が 暗黒にのまれてく――
「――くっ」四守護神はバランスを崩し、上空から落下していった。「ヴィーナス!マーズ!ジュピター!マーキュリーッ!!」
ヴィーナスはウラヌスの、ジュピターはプルートの、マーキュリーとマーズはネプチューンのいるビルの頂上にドサリと落ちた。外傷はないようだが…。
……みんな限界まで きてる…… ……もうこれ以上力はのこってない
スーパーセーラームーンはそっと胸に手を当てた。……いいえ まだのこってる あたしの中にまだみんなの力がのこってる
いま 力をだしきって 体あたりで戦えるのは あたしだけ ――あたしと“幻の銀水晶”だけ――!
「――伝説の聖杯(ムーン・カリス)よ いでよわが手に!」――力をかして ――九人のセーラー戦士の最後のパワーをたたえた伝説の聖杯よ――
ちびムーンを介抱していたタキシード仮面は驚いて上空を見上げた。――セーラームーン!!「うさ!?」――なにをする気だ!?
聖杯を抱えたスーパーセーラームーンはタキシード仮面に気づくと、にっこりと微笑んだ。
そしてそのまま、遥か上空から自ら真っ逆さまに落ちていった。
●to be continued●
- 615 :マロン名無しさん :2009/02/20(金) 23:23:26 ID:AeVPneJa
- ビル群より高い上空に浮かんでの戦闘カコイイ
アニメでも取り入れてほしいけど難しいかな
- 616 :マロン名無しさん :2009/02/20(金) 23:33:43 ID:???
- ムーンカコイイ
そして四戦士に紛れていたことで不覚にもタキシード・ラ・スモーキングボンバーが少しまともに見えた
- 617 :avextrax :2009/02/21(土) 06:34:56 ID:???
- 鈴木亜美
☆Taku Takahashiプロデュース
New Single「Reincarnation」
2009.2.25 on sale!
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Reincarnation(Original)
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http://www.avexnet.or.jp/ami/index.html
- 618 :マロン名無しさん :2009/02/21(土) 06:35:14 ID:???
- ちびうさのスーパー化ってやる必要あったのか?
- 619 :マロン名無しさん :2009/02/21(土) 19:14:52 ID:???
- ついにちびうさもスーパー戦士に!2人のスーパー戦士共闘!!
「「虹色双月心激(レインボー・ダブルムーン・ハートエイク)!!」」
しかしどうにもならない!!!
それがセラムンクオリティ
- 620 :マロン名無しさん :2009/02/22(日) 15:10:24 ID:???
- 新しいパワーを授けますって強くなったと思ったら
さらに強いウラネプが出て来たしな
- 621 :マロン名無しさん :2009/02/22(日) 19:43:16 ID:???
- プルート‥(´・ω・`)
- 622 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/22(日) 21:38:51 ID:???
- Act37-2
スーパーセーラームーンは聖杯を胸に抱き、上空から真っ逆さまに堕ちていった。
――あたしが ――伝説の聖杯(ムーン・カリス)と“幻の銀水晶”の力(パワー)をあいつの中で 開放する――!
「うさあぁ」タキシード仮面の絶叫がこだまする。スーパーセーラームーンの体はグチャ、と音を立ててファラオ90の中へめり込んでいった。
そのときだった。三つのタリスマンが眩い光を放った。残された戦士達は一斉に振り返る。――タリスマンが!?
ネプチューンはデイ―プ・アクア・ミラーを、ウラヌスはスペース・ソードを、プルートはガーネット・オーブを天に掲げた。
ファラオ90の中に横たわるミストレス9の額がピシッと割れて、光輝く球となった。それはファラオ90から分離するとスウッと浮かびあがった。
光の中には、鎌を持ったセーラー戦士の姿があった。……あれは……「……まさか…」
「――わたしは 死の淵よりの使者 破滅の星土星を守護に持つ 沈黙の戦士 セーラーサターン」
ウラヌス始め、戦士達は絶望的な気持ちで呆然と彼女を眺めた。「……めざめてしまったのか…」……もう おわりなのか――……!?
ヴィーナスが跪きながら呟いた。「……セーラームーンは… スーパーセーラームーンは……?死んでしまったの!?」
サターンはしばらく沈黙をもって彼女達を見つめていたが、やがて語り始めた。
「……わたしが 以前に引き金を引かれ よばれてから まだそう長い時がたっていないような気がします いつでもわたしは招かれざる客のようですね
いくつかの偶然が徐々に重なりあい 事象面に異変が生じ いつのまにか歴史がすこし狂ってしまったようですね」
サターンは素早く飛び降り、ファラオ90に鎌の持ち手の先を突きたてた。“!? 動けぬ!!おおおお!パワーが パワーがすいとられてゆく!”
- 623 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/22(日) 21:39:27 ID:???
- 「――この無限洲でおこった事故で 永遠の眠りをむかえるはずだった“ほたる”が
半機械人間(サイボーグ)としてありえない人生をおくりはじめたこと
それは彼女の肉体にも そしてめざめるはずのなかったわたしの魂にもショックを与えました
そして―― そのカラダが“器化”をされたまま生きはじめたこと そして土萌教授のゆがんだ心が この異界の者たちをよびよせてしまったこと
でも……しかたがない わたしたちがここへひきよせられたのも 異界の通路がここに開いたのも この地がえらばれた場所だったから
この地にこれほど多くのパワーが集結したことも ――そしてすべてが破滅へと歩きはじめたことも すべてさだめられた運命――
……めざめた以上わたしは この“沈黙の鎌(サイレンス・グレイブ)”をふりおろさねばなりません」
ネプチューンはサターンをただ見つめることしかできない。――“沈黙の鎌”――死の女神の鎌を
「セーラーサターン!!」プルートは叫んだ。――それをふりおろすことは すべての消滅を意味する――!
ウラヌスは剣を固く握ったまま目を瞑った。「そんなバカな!!うそだ!!」――なぜこれがさだめられた運命なんだ!?「やめろ!サターン!!」
――じゃあ あたしたちに 未来は ないの?
「死世界変革(デス・リボーン・レボリューション)!」サターンが叫ぶと、リボンがサターンの体に巻き付いた。
そして彼女を中心にザァッとリボンが伸び、ファラオ90の体を覆った。
“おおおおお パワーがパワーが!!すいこまれる!この巨大な負のオーラは!?
このオメガ・エリアをつつんでいた眠れる最大のパワー!そのパワーが破滅を導く光としてめざめたのか!?おまえなのか!?おおおお”
サターンを中心に起こった巨大な力の渦は上空にも広がった。なんとタウ星系にも届かんばかりの勢いだ。
タキシード仮面達は驚くばかり。――やつが地表から離れた!?なんて力(パワー)だ!!
- 624 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/22(日) 21:40:02 ID:???
- 「忌むべき存在よ!侵略者よ!無に帰せ!そしてこの世界に終焉を」
ウラヌスは呆然とその様を見つめた。――おわりだ!もうとめられない あいつとともに世界もおわる!
――セーラームーン!!
沈黙の鎌がゆっくりと、優雅に振り下ろされた。
●to be continued●
- 625 :マロン名無しさん :2009/02/22(日) 22:04:34 ID:???
- ほたるは先週死んだはずだが・・・、
ほたるとサターンは、同じ肉体に潜む別人って解釈で良いだろうか。
目を開ける直前のポーズなんかいい
- 626 :マロン名無しさん :2009/02/22(日) 22:22:01 ID:???
- これってつまり、セーラームーンが力を開放したことがきっかけでサターンが目覚めたってこと?
タイミングといいそうとしか思えない…
- 627 :マロン名無しさん :2009/02/23(月) 17:47:31 ID:???
- クライマックスなのに何だこのスレの静けさは
見開きで鎌振り下ろすサターンカコイイ
- 628 :マロン名無しさん :2009/02/24(火) 17:15:01 ID:???
- またプルートが時間止めてしまうん?(´・ω・`)
- 629 :マロン名無しさん :2009/02/24(火) 17:18:04 ID:???
- 血の海(?)に横たわる骸骨みたいなミストレス9(本体)から生まれたサターン
さすが死に神にふさわしい
- 630 :マロン名無しさん :2009/02/24(火) 17:18:47 ID:???
- サターンのピアス凝ってて可愛い
- 631 :マロン名無しさん :2009/02/24(火) 17:20:52 ID:???
- >>625
ほたるのことを「彼女」って呼んでるところを見ると別人・あるいは別人格なのかも
- 632 :マロン名無しさん :2009/02/24(火) 17:22:56 ID:???
- サターン強すぎワロタ
他のセーラー戦士9人+変態が束になっても叶わなかったのに‥
- 633 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/24(火) 21:42:12 ID:???
- Act38 無限12 無限大――旅立ち
サターンが鎌を振り下ろすと同時に、巨大なハリケーンが起こり、轟音とともに周囲のビルが一瞬にして瓦礫に変わっていった。
ハリケーンの中心ではサターンがファラオ90に強力な攻撃を与え続けている。
――みんな みんな ――消えてゆく―― 世界が……おわってゆく……
「……うさ…」タキシード仮面は力無く跪きながらぽつりと呟いた。「うさこ……っ!」――おまえだけさきに逝かせた ……守れなかった 「――っ…!!」
ちびムーンはそんなタキシード仮面にぎゅっとしがみ付いた。「――セーラームーン…」じわりと涙が滲みでてくる。「……ママぁ…!!」
「……こんなバカな……!なにもかもムダだったのか…!?」……すべてがほろんでゆく
「あたしは……っ あたしはただこの手であの子を守りたかった ただそれだけだったんだっ……!!」あの気丈なウラヌスまでもが泣き崩れてしまった。
ヴィーナス達はその様を呆然と見ているしかできない。ウラヌスの脳裏に甦るのは、元気なうさぎの姿。
セーラー戦士達が絶望に暮れていたその時だった。
ファラオ90がサターンによって引きはがされた無限洲の地から、キラキラと光の珠が浮かび上がった。
光の中にいたのは―― 「――セーラームーン……!スーパーセーラームーン!?」額に光輝く三日月のマーク。
スーパーセーラームーンは眠りから覚めたように、ゆっくりと目を開けた。「――スーパーセーラームーン……!!」タキシード仮面に笑みが戻ってきた。
その途端、サターンを除くセーラー戦士達のコスチュームがチェンジし、肩の部分のデザインが変わり、背中のリボンが長くなった。
スーパーセーラームーンは瓦礫の上に降りると、信じられないようにぼんやりと上空を眺めた。「……あたし…?」
“おおおおお せめてせめてわが母星系へ!暗黒さえものみこむ重力の墓場となりはてた わが死のふるさとタウ星系よ!”
サターンはうっとりとその様を眺めた。「――美しいわ 滅びる刹那のその悶え――」
- 634 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/24(火) 21:42:43 ID:???
- “ぐああああああ”「さあ!もうすぐよ!死への案内人このセーラーサターンが導く静寂と無の世界へ!」
「サターン!?」――あのままいったらいっしょに異空間にのまれてしまう!
――まさか いっしょに――!?
「――絶望を感じることはありません いつでも終焉とともに希望と再生があるのです ――それをもたらすのはあなたですスーパーセーラームーン」
「セーラーサターン……!」「――セーラームーン あなたが伝説の聖杯(ムーン・カリス)と“幻の銀水晶”のパワーを開放してくれたおかげで
この星を救うことができます わたしは再生のために滅びと死を消し去る戦士――
――やがてシルバー・ミレニアムの建つTOKYOの この選ばれた地に宿る 聖なるパワーはあなたたちの味方です」
そろそろサターンも持ちこたえるのがきつくなってきたようだ。「セーラープルート!」サターンが短く叫んだ。
「この異界へのありえぬ通路を永遠に閉じて!」「サターン!!」「はやく」
「――偉大なる時空の守護神われらが父クロノスよ!われに力を!裂かれた禁忌(タブー)の扉を閉じよ!冥空封印(ダーク・ドーム・クローズ)!!」
フッと時空の扉が現れ、タウ星系とファラオ90、それにサターンを飲みこんでパタンと静かに扉が閉まった。
サターンは最期に穏やかな微笑みをたたえてこちらを見守っていた。
●to be continued●
- 635 :マロン名無しさん :2009/02/24(火) 21:50:34 ID:???
- セーラーサタン
「やっぱ どう考えても これしか… 地球が助かる道は 思い浮かばなかった…」
「バイバイ みんな…」
- 636 :マロン名無しさん :2009/02/24(火) 22:03:16 ID:???
- なんかよくわからんが
ほたる以外は救われた
- 637 :マロン名無しさん :2009/02/24(火) 22:48:33 ID:Oj3loa4G
- 「この世界に終焉を」とか言ってたサターンが
セーラームーンが復活した途端、
「セーラームーン あなたのおかげでこの世界を救うことができます」と発言を翻したのはなぜなんだせ?
- 638 :マロン名無しさん :2009/02/24(火) 22:50:42 ID:???
- サターンめっちゃいい子じゃん
外部太陽系三戦士はサターンのことを誤解してたってこと?
- 639 :マロン名無しさん :2009/02/24(火) 22:56:22 ID:???
- セーラー戦士が前世の記憶を取り戻す=戦士とのしての覚醒
しかしほたるの体は記憶を取り戻す前に死んでしまった
そのため前世の記憶によって作られた人格が一人歩きしたのが今回現れたサターンなのではないか
- 640 :マロン名無しさん :2009/02/24(火) 22:57:50 ID:???
- >>636
ブウ涙目
- 641 :マロン名無しさん :2009/02/24(火) 22:58:47 ID:???
- >>638
ウラヌス「間違えちゃったwてへっ☆」
- 642 :マロン名無しさん :2009/02/24(火) 23:02:18 ID:???
- スーパーセーラームーンがファラオ90の中にダイブして力を開放したおかげでこの地を救える
というのはサターン一人ではファラオ90を無限洲の地から引き剥がせなかったってことなのか
とてもそうは見えないけどなあ
- 643 :マロン名無しさん :2009/02/24(火) 23:06:15 ID:???
- ん?無限洲って将来クリスタルパレスが立つ地だったのか?
- 644 :マロン名無しさん :2009/02/24(火) 23:07:28 ID:???
- ちと古いが、サターンの死に方はアトムの最終回を思い出した
- 645 :マロン名無しさん :2009/02/25(水) 00:14:36 ID:???
- サターン…ほたる…(´・ω・`)
- 646 :マロン名無しさん :2009/02/25(水) 04:00:09 ID:???
- >>641
そのウラヌス俺の俺の。
- 647 :マロン名無しさん :2009/02/25(水) 10:56:49 ID:???
- >重力の墓場となりはてたタウ星系
つまりブラックホール?
- 648 :マロン名無しさん :2009/02/25(水) 10:59:06 ID:???
- 〜ほたるは二度死ぬ〜
- 649 :マロン名無しさん :2009/02/25(水) 11:05:57 ID:???
- >>637
セーラームーン=未来のネオクイーンセレニティが死んでいたなら
クイーンと守護戦士たちを転生させるためにこの世界に終焉をもたらすつもりだった
ところがセーラームーンがかろうじて生きていたのでその必要はなくなった
‥とか?
- 650 :マロン名無しさん :2009/02/25(水) 11:11:13 ID:???
- >そして土萌教授のゆがんだ心が この異界の者たちをよびよせてしまったこと
真のラスボスはほたる父だったのか‥
- 651 :ネプチューン :2009/02/25(水) 11:14:03 ID:???
- >>646
いえ私のですから
- 652 :マロン名無しさん :2009/02/25(水) 11:17:44 ID:???
- 外部三戦士は随分サターンのことを誤解していたみたいだな
ほたるが死のうが結局サターンは目覚めたし
サターンの優先順位は
再生(セーラームーン)>>>>>>>>>>>破滅(自分)
だったし
- 653 :マロン名無しさん :2009/02/25(水) 11:20:25 ID:???
- 「破滅の神に救われた地球」がこの先伏線になってきそうな予感
- 654 :マロン名無しさん :2009/02/25(水) 11:23:10 ID:???
- 自殺、ダメ、ゼッタイ。
- 655 :マロン名無しさん :2009/02/25(水) 11:42:54 ID:???
- 「――美しいわ 滅びる刹那のその悶え――」
けっこうプッツンな性格みたいだなサターン(笑)
そうじゃなきゃ破滅の神なんてやってられないか。
- 656 :マロン名無しさん :2009/02/25(水) 23:23:57 ID:???
- それにしても変態は何をやっても変態だな
- 657 :マロン名無しさん :2009/02/26(木) 02:16:55 ID:???
- 変態のシルクハットに続きマスクまでもが行方不明になった件
みんな変態に恐れをなして逃げてゆくw
- 658 :マロン名無しさん :2009/02/26(木) 02:22:37 ID:???
- 娘ほたると師ファラオ90が心中するなんて
土萌教授から見たら最悪の結末だったな
- 659 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/26(木) 21:41:47 ID:???
- Act38-2
「サタアアアン」プルートの涙の絶叫がこだまする。時空の扉は静かに消えて行った。
“――いつでも終焉とともに 希望と再生がはじまるのです”
瓦礫の上に跪いていたスーパーセーラームーンはサターンの遺した言葉を思い出し涙する。セーラームーンはふわり、とセレ二ティのドレス姿に変化した。
柄の部分が長く伸びたハートムーン・ロッドをかざすと、なんとみるみるうちに街が、人々が甦っていった。
――ネオ・クイーンセレ二ティ……?
タキシード仮面は夢に見たその光景に見とれてしまう。――救世主(メシア)―― ……きみだったのか セレ二ティ……!
不意に赤ん坊の泣き声が聞こえ、ネプチューンが声のもとへと駆け付けた。ウラヌスとプルートも後を追う。
そこには何も身にまとっていない赤ん坊が寝かされていたのだった。額に一瞬サターンのマークが光る。
「……ほたる?」「……生まれかわってきたのか…?」ネプチューンはじっと抱き上げた赤ん坊を見つめていたが……
「……もしもこの子がひとりぼっちなら ……あたしたちで育てましょう あたしたち三人が親になって」「そうね」
「ウラヌス!ネプチューン!プルート……!」「プリンセス……!」「その赤ちゃんは……」
三戦士は神妙な面持ちになった。「あたしたちはいきます ――また新しい使命をさずかったから たいせつなあなたから……!」ウラヌスの目に涙が光った。
「いっちゃうの?」「……そうね 遠くかもしれないし 近くかもしれない」「……また会える?」
「ええ もちろん スーパーセーラーちびムーン……!わたしたちは仲間ですもの かならずまた会えますわ」
「……そうだよね 仲間だもんね 同じセーラー戦士だもんね すぐにまた会えるよね ゼッタイ……!」
セーラー戦士達はみんな知らず知らずのうちに涙を零す。
- 660 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/26(木) 21:43:15 ID:???
- 「小さなプリンセス あなたが大好きだったわ かならずまたあなたがたのもとへ帰ってくるわ 約束のしるしよ」「ネプチューン…!」
ネプチューンはちびムーンにタリスマンであるディ―プ・アクア・ミラーを手渡した。
「この鏡にたくさんあなたをうつして いつか会うときまでにもっともっと強い戦士になって あたしたちのたいせつなプリンセスを守って」
三戦士と赤ん坊の姿は風とともに消えてしまった。「ウラヌス!!ネプチューン!プルート!!」
スーパーセーラームーンは溢れる涙を止められなかった。
変身を解いたうさぎ達は天王洲のはるかの部屋を、亜美と美奈子は海王洲のみちるの部屋を、レイとまことは冥王洲のせつなの部屋を訪れた。
しかしそこはすでにもぬけの殻だった。バリバリバリ、と音を立てて上空の三つのヘリコプターが飛び立った。
うさぎ達はそれを眩しそうに見つめる。
――またきっと会えるわ はるかさん みちるさん せつなさん ……そして ほたるちゃん また きっと かならず……!
●to be continued●
- 661 :マロン名無しさん :2009/02/26(木) 22:49:52 ID:xEv+XO5Y
- セラムン世界における人気キャラの復活は生き返るのではなく生まれかわるんだね
- 662 :マロン名無しさん :2009/02/26(木) 22:51:55 ID:???
- ほたるが生まれ変わってきたのは嬉しいけど、両親はだれ――?
- 663 :マロン名無しさん :2009/02/26(木) 22:53:52 ID:???
- ウラヌス→ほたる父代行ネプチューン→ほたる母代行
あれ?一人余るけど…?
- 664 :マロン名無しさん :2009/02/26(木) 22:55:29 ID:???
- 外部太陽系がログアウトしました
- 665 :マロン名無しさん :2009/02/26(木) 23:33:15 ID:???
- 俺の好きだったほたるは
やはり帰ってこないようだ・・・
- 666 :マロン名無しさん :2009/02/26(木) 23:36:12 ID:???
- >>663
年齢的におばあちゃん代行で
- 667 :マロン名無しさん :2009/02/26(木) 23:53:01 ID:???
- >>665
まぁ、もうでっかくはならないからな
次は新章だが、このスレ来ると読み返してみたくなるから不思議w
- 668 :マロン名無しさん :2009/02/27(金) 00:14:35 ID:???
- >>666
いくらなんでも酷すぎるだろ
年長者は敬わないと
ひいひい婆ちゃん代行で
- 669 :マロン名無しさん :2009/02/27(金) 00:17:23 ID:???
- >>666
奥様は高校生
お婆様は大学生w
- 670 :マロン名無しさん :2009/02/27(金) 00:19:19 ID:???
- ほたるには土萌教授の遺伝子は必要無かった件
- 671 :マロン名無しさん :2009/02/27(金) 00:21:53 ID:???
- 成長したほたるとちびうさの感動の再開が見てみたいけどそれまで連載続くかなー
- 672 :マロン名無しさん :2009/02/27(金) 01:43:35 ID:???
- 別次元にサターン行ってしまったのに、どっから来たのほたる…
- 673 :マロン名無しさん :2009/02/27(金) 02:14:13 ID:???
- >>672
タウ星系は重力の墓場(=ブラックホール?)らしいから、吸い込まれたら助からないんじゃない?
で、速効生まれ変わってきた、と。
両親はどうしたのっていう疑問は残るけど
- 674 :マロン名無しさん :2009/02/27(金) 02:17:29 ID:???
- >>672
三つのタリスマンに引き寄せられた可能性が大きいと思う
- 675 :マロン名無しさん :2009/02/28(土) 15:07:41 ID:???
- ネプチューン、サブマリンミラーをちびムーンに渡しちゃったけど、今度行った先で戦いがあったらどうするんだろう…。
サブマリンリフレクション撃てなくなるよ…。
- 676 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/28(土) 21:50:21 ID:???
- ≪ちびうさ絵日記≫
虫歯にご用心! (「るんるん」1995年3月号掲載)
とある月野家の一日。
3:00 PM ちびうさ帰宅。ママがたくさんのおやつを用意して待っていた。「きょうのおやつはドーナツとレモンパイよvチョコレートもあるのっv」「わあっ」
8:00 PM 夕食後、育子ママは皆にデザートを勧める。「夕食後のデザートは プリンとアイスクリームよっv」「わあいっv」
9:30 PM うさぎとちびうさはそろそろ宿題をやる時間なのだが…。「ねえみんなv栗むし羊羹とシュークリームあるんだけど…どっちたべる?」
「「「もちろん両方!!!」」」
朝が来て、ちびうさが桃子と一緒に登校するも、ちびうさの顔は腫れてひどいことになっている。
「……ちびうさちゃん だいじょうぶ?頭痛だなんて ガッコやすめばよかったのに」「カゼかなあ」
「も――もっ!」ジュースを飲んでいた桃子は、九助にスケッチブックでどつかれて思わず吹きだす。
「いた――――いっ!九助ッ!ナニすんのよーっ」「買い食いセンセーにいーつけてやろっv」
「このジュースは家からもってきたのよっ!」桃子が笑顔でちびうさに缶ジュースを手渡す。
「ちびうさちゃん?飲む?つめたいジュース スッキリするよ」ところがちびうさがジュースを口に含んだとたん、歯にしみて激痛が走ったのだった。
亜美がちびうさの口の中を診察する。「……ちびうさちゃん コレは 頭痛やカゼじゃなくて 虫歯よ」
亜美によって、うさぎまで虫歯ということがバレてしまった。ちびうさはきょとんとする。「ムシバ?……ムシバってナニ?」
「え――ーっ ちびうさいままで虫歯になったことないのっ?すごいじゃんっっ」と美奈子。「歯にあながあいて痛くなるコトよ」レイが説明する。
「ええっっ!?歯にあなっっ!?なにそれっっ そんな原始的なビョ―キッ 三十世紀にはなかったわっっ」
ちびうさがネオ・クイーンセレ二ティに食べさせてもらっていたおやつは、糖分は合成化学甘味料で
ビタミン・カルシウムたっぷり、かつ太らないお菓子だったらしい。
- 677 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/28(土) 21:51:16 ID:???
- 「ちびうさちゃん 虫歯っていうのはね ストレプトコッカス・ミュータンスと乳酸桿菌っていうコワーイ細菌が
口の中の砂糖をエサに繁殖して そのせいで歯にあながあく病気よっ」歯医者もたのしそーねーふふっ、と亜美が怖い目つきでほくそ笑む。
美奈子も一緒になって脅かす。「ちびうさ!虫歯はほっとくといつかアゴの骨がドーロドロとけて死ぬ コワーイ病気なんだぜっ」ちびうさは大ショック
――そんなオソロシー奇病が世の中にあったなんてっっっ あたしは30セーキのプリンセスよっっ そんな太古の奇病にかかってしまったのっっっ
「とにかくすぐ歯医者へいかなきゃ」亜美の一言にうさぎは泣きつく。「おっお代官さまそれだけはおゆるしを〜〜〜っっ」
「それというのも みんなみんな育子ママのおやつコーゲキのせいよ〜〜っっ」うさぎはそう言い訳する。謙之パパは一か月で五キロ太ってしまったらしい。
「あなたたち」振り返るまでもなく、背後に鬼の形相をした育子ママが立っていた。
「虫歯ですって?ママがあれほどいったのに 歯みがきをきちんとしなかったわね?」
「「ごめんなさ〜〜いっ だってめんどくさくて〜〜っ ハミガキキライ〜〜ッッ」」
「食べたあとちゃんと歯をブラッシングするのはオトメの身だしなみ!」なんと育子ママは生まれて36年間一本も虫歯がないという。
「しばらくおやつはヌキッ!あしたパパに歯医者へつれてってもらいますからねっ」うさぎ大ショック。
部屋のベッドで泣きじゃくるうさぎをよそに、ちびうさはほっと安心する。「なあんだ はいしゃへいけばなおるのねムシバって
はやくなおしてもらわなきゃ!こんな奇病で死にたくないわっっ あたしは30セーキのプリンセスだものっっっ」
うさぎはだらだら冷や汗を流しながら、こちらを振り向いた。「ちびうさっっ わらっていられるのもいまのうちよっ
歯医者ってゆーのはねぇ ものすごーくっ オソロシイトコなのよっっ 歯医者へいって生きて帰ってこれると思ったらおーまちがいよっっ」
さすがにちびうさとダイアナもそれを聞いてびっくり。
- 678 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/28(土) 21:52:03 ID:???
- 次の日、うさぎとちびうさは謙之パパに連れられて十番歯科医院にやってきた。寛永六年からここで歯科医をしている由緒正しき超一流の歯科医だそうだ。
一行は泣きながら病院を出てきた子どもたちとすれ違った。「ママはボクを殺すつもりなんだ あんなゴーモンうけさせるなんてっっ」
「砂糖は悪魔の粉 悪魔の粉 もう一生クチにしてはいけない」尋常ではないその様子にうさぎとちびうさは息を呑んだ。
「いらっしゃ〜〜い 何名様?」中からヨボヨボの老人が出てきた。「にっにっ二名ですうううっ」「一分まってて いま歯をぬくとこだから」
なんとその年老いた医者は、長いタコ糸の先を患者の虫歯に結びつけると、そのタコ糸を開いたドアのノブに縛り付けた。
その状態でドアを勢いよく閉めれば苦しまずに(?)抜けるという寸法らしい。
これを見てしまったちびうさは放心状態で木にしがみつき、うさぎはびーびー泣き出した。
「かえる――っっ あたしかえるうっ アゴがとけてしんだほーがましよおお〜〜っっ」
ちびうさもシクシク泣きだした。「……こんなにオソロシイところがあったなんて」
「まあまあ二人ともキゲンなおして ホラあんみつでも食べてくか?」謙之パパが誘う。「だってあまいものはダメだってママが……」
「ママにはナイショなvそのかわりあすはぜったいいけよ 歯医者」謙之パパの計らいで、うさぎとちびうさは至福のひとときを満喫したのだった。
帰り道、うさぎと謙之パパはがっくりと肩を落とした。
――あーそれにしても若くてカッコイイ医者が
――美人な助手さんが
――いるとこを歯医者っていうんじゃなかったっけ
すっかり日が落ちた十番歯科に邪悪な気配が漂っていた。“わらわはこの地に巣くう地霊(ゲニウス・ロキ)レジン
寛永六年からこの地でぬかれてきたあわれな虫歯たちの怨念がわたしの養分 さいきんどうも怨念があつまらないわっ
もっともっと虫歯をふやさねば!”レジンの指先から出た光が十番歯科を包みこんだ。
- 679 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/28(土) 21:52:37 ID:???
- 「うさぎっ!あれから十番歯科いった!?すごいカッコイイ若い院長になったんだって!?チラシ見た?あたしも実はムシバだらけなのよおっっv」
興奮した美奈子から電話があり、謙之パパとうさぎ・ちびうさ・美奈子はこぞって十番歯科へと赴いた。
「え―――っ いつこんなキレイなビルになっちゃったの――」うさぎ達はびっくり。
謙之パパな美人助手に鼻を伸ばし、うさぎ達は美形の院長に胸をときめかせる。
「おいしいケーキとチョコレートをどうぞvこれからどうせ治療ですし 安心してお食べになってv水わりつくりましょーかっ?」
美人助手に勧められるまま、うさぎ達はお菓子とお茶をいただいた。
謙之パパはまったりくつろいでいる。「ああっ 白い待合室 お茶の香り さりげないBGM なにげなくラリックのおきものなんかおいてあったりして
美人助手のさわやかな青年医師 歯医者はこーでなくっちゃな」しかしダイアナだけは、なんだか怪しいと疑っている。
うさぎ達はなんだか気持ちよくなって、ソファに倒れ込むように眠りこんでしまう。
「月野うさぎさん 診療室へどうぞ」ちびうさじゃトロンとした目で診療室に入っていった。
可愛いゾウさんの椅子に腰掛けると……なんと椅子から拘束具が出てきてちびうさの手足を固定してしまった。
院長と助手は大きなノコギリと注射器をもってにやにやしながらこちらを見つめてくる。「さあ〜〜あ はじめましょうか」――ひえええええ〜〜っ
「安心してね あたしたちぬいたりしないから だって虫歯ちゃんばかりイジメちゃかわいそーだもの
まずこの虫歯ゴーストを注射してぜーんぶの歯を公平に虫歯ちゃんにしてから たのしい治療をしましょーかっv」
「ぎええ〜〜っ パパ――っ うさぎ〜〜っ 美奈P―ッ ルナP―ッ ダイアナ〜〜〜ッ」
「スモール・レディッ!!」ダイアナはなんとかドアを押し破ると、口にくわえたケーキを助手の顔面に投げつけた。
「ダイアナッv」ダイアナは拘束具のスイッチをOFFにした。「スモール・レディ!!変身よっっ」
「ムーン・クライシス!メイク・ア――ッップ!」
- 680 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/28(土) 21:53:57 ID:???
- 「大好物はプリンッ!あまいものを愛するここをやさしきおとめっ!愛と正義のセーラー服美少女戦士ッ!
スーパーセーラーちびムーンとはこのあたしのことよっっ!正体をあらわしなさいッ!あやし――ヤツッ!」
“わたしはこの歯医者に巣くう地霊(ゲニウス・ロキ)レジン 歯医者の必殺アイテム!このタービン攻撃にたえられるかしらっ!?”
「いたたたっ 音が歯にひびくう〜〜っ」
「イタ〜〜イッ ムシバがっ ムシバがっっ うずくよ〜〜んっっ」ちびムーンが泣きだすと、髪飾りが反応し、超音波が放たれた。
「くそ――っ 超音波攻撃かっ 泣くのをやめろーっっっ」
院長がさっきのおかえしとばかりにケーキをこちらに向けて投げつけてきた。ケーキは見事ちびムーンの顔面に直撃。
「ああっ ケーキがっ なんてもったいない!ああっもう三日も食べてないプリンがっ!そーいえばさっき食べたケーキなんて五日ぶりっっ!」
ちびムーンはふらふらしながら溶けかけのプリンに手をつけようとした。「ああっvこのあまい香りっvちょっとだけ……」
そこへダイアナに叩き起こされた二人が駆け付けてきた。「まちなさ〜〜いっ!」
「おとめとおやつの友ッ!!愛と正義のセーラー服美少女戦士」
「コードネームセーラーV!!」「スーパーセーラームーン!!」「「よっ」」
「ちびムーン!あんたまだまだ修行がたりないわよっ!!」「デブのセーラー戦士になってもいーのっ!?
二人がケーキやパイを投げつけると、機器類が糖分で溶けていった。「ちびムーン!!いまよっっ!」
「ピンク・シュガー・ハート・アターッック!」
「わあっ ピンクの砂糖がっっっ」美人助手ことレジンは砂になって消えてしまった。美形院長は年老いた院長が若返っただけだったようだ。
「セーラーマーズがいないても 悪霊退散できたわっv」
ところがスーパー戦士二人を虫歯の痛みが襲ったのだった。
「――それで?どーしたの?そのムシバ」「……ぬいてもらいました 十番歯科で もちろん例の方法で」
「うさぎちゃんっ シンプルな治療にはあたしも大賛成よっっ」と後ろで亜美が言っている。美奈子は恐れをなして近所の別の歯医者に行くようだ。
- 681 : ◆P9MoonSjzo :2009/02/28(土) 21:54:32 ID:???
- が言っている。美奈子は恐れをなして近所の別の歯医者に行くようだ。
ちびうさが歯茎の痛みを引きずりながら帰宅すると、育子ママがいつものように笑顔で出迎えた。
「きょうのおやつはね 咀嚼機能も身につくもちろん虫歯にならないおやつ!するめと生やさいの丸かじりとにぼしよっv」
「…しばらくおやついりましぇーん」
●The End●
- 682 :マロン名無しさん :2009/02/28(土) 22:54:56 ID:ttjPwPNK
- 砂糖で溶ける機器類w
- 683 :マロン名無しさん :2009/03/01(日) 02:01:12 ID:???
- 治療法シンプルすぎるw
- 684 :マロン名無しさん :2009/03/01(日) 02:58:22 ID:???
- >>675
ウラヌスが命がけでネプチューンを守るだろ
どーせ
- 685 :マロン名無しさん :2009/03/01(日) 02:59:23 ID:???
- >セーラーマーズがいなくても 悪霊退散できたわっ!
マーズ(´・ω・`)
- 686 :マロン名無しさん :2009/03/01(日) 03:14:59 ID:???
- >>683
亜美ちゃんがこの原始的な治療法に賛成ってのもびっくりw
- 687 :マロン名無しさん :2009/03/01(日) 10:00:03 ID:???
- その前に育子ママの栄養バランス感覚どーなのよ
- 688 :マロン名無しさん :2009/03/01(日) 12:36:06 ID:???
- えっとドーナツとレモンパイとチョコレートとアイスクリームとプリンと栗蒸し羊羹とシュークリームだっけ?
これ1日で食べるってどこのフードファイターだよw
- 689 :マロン名無しさん :2009/03/01(日) 23:04:24 ID:???
- >>685
プリンセス うさぎ
プリンス(?) 衛
内部戦士 亜美 まこと 美奈子
外部戦士 はるか みちる ほたる
もうこれでよくね?w
- 690 :マロン名無しさん :2009/03/01(日) 23:06:04 ID:???
- >>688
育子ママはうさぎとちびうさを太らせて食べる気です本当にry
- 691 :マロン名無しさん :2009/03/01(日) 23:07:16 ID:???
- 糖尿病ホイホイ
- 692 :マロン名無しさん :2009/03/01(日) 23:09:52 ID:???
- >>688
つーかよくこんだけ冷蔵庫に入ったよなw
- 693 :時をかける兎 :2009/03/01(日) 23:13:29 ID:???
- ※ネタバレ※
育子ママは実はうさぎとちびうさが戦士であると気づいている
必要以上に栄養を取らせようとしているのはそのため
- 694 :マロン名無しさん :2009/03/01(日) 23:15:23 ID:???
- >>675
みちる「プルートを盾にするから大丈夫よ^ ^」
- 695 :マロン名無しさん :2009/03/01(日) 23:19:16 ID:???
- 寛永六年てw
マジレスすると、虫歯が歯茎まで達してる場合はあの治療法じゃだめだと思うが‥
- 696 :マロン名無しさん :2009/03/01(日) 23:22:19 ID:???
- >デブのセーラー戦士
そういえばそろそろぽっちゃり系の戦士が出てきてもいい頃なんじゃないか?
戦隊でいうところの黄色ポジションが欲しい気がする
- 697 :マロン名無しさん :2009/03/01(日) 23:26:20 ID:???
- 亜美がSの片鱗を見せた件
- 698 :マロン名無しさん :2009/03/01(日) 23:28:14 ID:???
- 今回の戦闘楽しそうだなあ
自分もこっそりパイ投げで参加したかった
- 699 :マロン名無しさん :2009/03/02(月) 06:50:14 ID:???
- >>696
ほたるがぽっちゃり体型に成長したりして‥
- 700 :マロン名無しさん :2009/03/02(月) 08:13:20 ID:???
- >>699
いやああああああああああ
- 701 :マロン名無しさん :2009/03/02(月) 08:17:14 ID:???
- ちびムーンの超音波なにげに初登場じゃない?
- 702 :マロン名無しさん :2009/03/02(月) 08:19:28 ID:???
- さすがるんるん掲載だけあって美奈子ちゃん優遇されてるね
セーラーVが出てくると特した気分になる
- 703 :マロン名無しさん :2009/03/02(月) 08:21:58 ID:???
- >>696
次シリーズでムチムチボディのセーラーサンが登場すると予想
コスチュームは黄色で
- 704 :マロン名無しさん :2009/03/02(月) 08:25:34 ID:???
- >>675
みちるがタリスマンをちびうさに渡したのは、
ほたるを今度こそ幸せな普通の女の子として育てたかったからじゃない?
タリスマンが手元に3つ揃ってると、セーラーサターンとして目覚めてしまう可能性があるわけだし‥
- 705 :マロン名無しさん :2009/03/02(月) 08:27:46 ID:???
- >コワーイ病気なんだぜっ
美奈子ちゃん語尾、語尾――!!
- 706 :マロン名無しさん :2009/03/02(月) 08:29:18 ID:???
- 今回まことがレイよりも空気だった件
- 707 :マロン名無しさん :2009/03/02(月) 08:31:09 ID:???
- そういや自分もそろそろ歯医者の定期検診行かなきゃいけないんだったorz
- 708 :マロン名無しさん :2009/03/02(月) 08:33:28 ID:???
- 歯科医の使うあの恐ろしい兵器はタービンっていうのか‥
- 709 :マロン名無しさん :2009/03/02(月) 08:35:47 ID:???
- 今回変態がでてこなかったのは美人に鼻をのばす場面を描くのはまずいと判断したからだろうな
- 710 :マロン名無しさん :2009/03/02(月) 09:57:19 ID:???
- ビーナスになってもVちゃんに変身は可能なんだろーか
- 711 :マロン名無しさん :2009/03/02(月) 10:50:51 ID:???
- 可能みたいだね
ミメットと戦う話でVちゃん時代のコンパクト使ってたし
- 712 : ◆P9MoonSjzo :2009/03/02(月) 21:38:41 ID:???
- Act39 夢1 日食ドリーム
『ぜんりゃく おとうさまおかあさまvわたくしうさぎ・SL・セレ二ティことスーパーセーラーちびムーンは
おかげさまでりっぱなせんしとなりました!このたびめでたくしゅぎょうをおえて4月1日に30せいきへかえることにしました。
はやくあいたいです。おむかえよろしくvかしこ。』
「う――さぎ――っ!ぼ――っとしてるとおいてくぞ―――っ」満開の桜のもとに集結したうさぎと美奈子達。ちびうさは大きなリュックをしょっている。
みんなは仲良く腕を組む。「えへへ――」「なによおうかれちゃって」
「だってだってうれしーんだもんっvあたしたちっ無事みんなっ!コ―コーセーッッにt!なれたのよっvもっともっとよろこぼーよおv」
「あのあと死にものぐるいで受験勉強したかいあったよなっ」まことは目を潤ませる。
「すご――いっ!漢字のかけないうさぎがコ―コーセー!?“幻の銀水晶”の力!?」とちびうさ。
「採点ミスじゃない?合格したの」とレイ。「人間死ぬ気でやればできないコトはないのよ」と亜美。
なにもそこまでいわなくても、とうさぎ涙目。「でもうれしい――っvアタシもこんどこそうさぎたちとおんなじ十番高校かよえんのねっ」
美奈子とうさぎは泣きながら手を取り合う。「みなこちゃんっ」「うさぎっいっしょに追試うけよーねっ赤点なかまができてうれしいーっっv」
「あたしねっvバレー部入るんだ――vそしてこんどこそ部活にもえるの そんでもって週末は アイドルのオーディションをうけまくるのよっv」
美奈子は夢を膨らませる。「部活かあvあたしは料理研究部かなっvりょーりじょーずのあいされるおよめさんになるためにっ」と目を輝かせるまこと。
「あたしはコンピューター部に入ろうかな」と亜美。「レイちゃんは?」「あたしは弓道部 ずっとやろうってきめてたの」
「うさぎは?」「あたし?あたしは… まんがいっぱいよめるからまんがイラスト同好会かなっ」
そこへ衛も姿を見せた。「――まもるさんもKO大学医学部の一年生か あたしもがんばらなくっちゃ」と亜美。
- 713 : ◆P9MoonSjzo :2009/03/02(月) 21:39:15 ID:???
- 「じゃああたしたちちびうさをおくってからいくね」うさぎとちびうさは笑顔で衛のもとに歩み寄る。
「……そっか きょう三十世紀へ帰るんだっけ ちびうさ」「まーたどーせすぐこっちくるんでしょ?こんどは三十世紀のおみやげかってきてよ☆」
美奈子がウインクして見せる。「またきて まってるわちびうさちゃん」笑顔で送り出す亜美。
「こんどはあたしんちとまりにおいで ゼッタイだよ」とまこと。「パパとママによろしくね 帰り道気をつけて」髪を?き上げながらレイが微笑む。
「じゃね ちびうさ!またね!」「うんっ またね みんな!」ちびうさは笑顔で美奈子達と別れのあいさつをした。
「――よし じゃ一の橋公園いくか」「……まもちゃんあのねっ おねがいがあるのっ」ちびうさが目をうるうるさせてお願いのポーズを取った。
「……☆しょーがないなっ?だっこか?おんぶか?あまえんぼめ」ちょっと照れながらちびうさを担ぎあげる衛。
「わすれものないか?」「うんっ」「あんた育子ママのかってくれた日記帳もった?」「うん」「アドレス帳は?」「もった」
「レイちゃんのくれた火川神社のおまもりは?」「リュックの中入れた」「プリンス プリンセス ほんとうにいろいろありがとうございました」
「気をつけてな またこいよダイアナ」「ハイッv」ルナとアルテミスは辛いからと司令室にいるようだ。
ちなみに最近出番のないルナPはリュックの中に入っているらしい。
一の橋公園は人々で溢れかえっていた。「ああ!そういえばきょうは今世紀最大の皆既日食の日だって朝テレビでやってたな」
「怪奇にっしょく?」「太陽のまえを新月がよこぎって太陽の全面をおおいかくす現象だよ こんなビッグ・ショーを三人でいっしょに見れるなんてついてる」
うさぎは神妙な顔つきになる。――太陽を 新月がおおいかくす――
十番天文愛好会の人から黒い下敷きを受け取り、うさぎ達は下敷きをかざしながら太陽を見つめた。
「わあ 太陽が欠けはじめた!」「なんだかうすぐらくなってきたわね」
- 714 : ◆P9MoonSjzo :2009/03/02(月) 21:39:45 ID:???
- ちびうさはふと耳をすませた。……すずの音?……なんてすんだキレイな音……
「……けて…」「え?」うさぎとちびうさが振り向くと、なんとそこは深い森だった。翼の生えた白い馬が二人に語りかける。
「……たすけて…… ――乙女よ …乙女よ…」白い馬は陽炎が揺らめくようにそのまま消えてしまった。
「……おとめ?」二人は顔を見合わせる。「「もしかして あたしのことっ!?」」「あたしよっ」「あたしのことよっっ」
「ババァのことをおとめとはいわないっっ」「ガキのことをおとめとはいわないっっ」喧嘩を始めてしまった二人。
「……森と 白い馬が――」どうやら衛にも先ほどの光景は見えたようだ。
歓声が上がる。皆既日食が始まったのだ。――太陽を ――新月がおおいかくす――…!
美奈子達は皆既日食を笑顔で眺めていた。「いまごろうさぎたちも見てるかな」「こんな好条件で皆既日食が見れるなんて きっと数百年に一度よ」
ある親子がこんな会話をしている。「ほーらみほちゃん 日食ってね流れ星なんかよりずーっとずーっとめずらしいことなのよ
なにかおねがいごとしてみたら?かなっちゃうかもよ?」「みほね 女優さんになりたいの!女優さんになれますよーにっ」
これを見ていた美奈子が、その子の真似をして上空に祈った。「あたしの夢はアイドルッ!超売れっコの!アイドルになれますよーにっ!」
「美奈ったら」レイがくすくす笑う。「よ〜〜しっ」まことも一緒に祈りだした。
「あたしの夢はおよめさん!できれば花屋さんかケーキ屋さんをやりながら しあわせなおよめさんになりたいなあv」
亜美も続く。「あたしの夢はお医者さん りっぱな医者になれますよーにv」レイもその後に続いた。
「あたしはおじいちゃんのあとをついで 火川神社のりっぱな宮司さんになれますよ・う・にv」
「――どんどんうすぐらくなってく……」「……長いわね」
一の橋公園にいた衛も違和感に気付いた。「――ヘンだな」突然、衛の胸にちくんと痛みが走った。衛はガクッとその場に崩れた。
「まもちゃん!?」「まもるさまっ!?」「――だいじょうぶ ダイアナ ちょっとたちくらみしただけだよ」――なんだ?いまの痛みは
- 715 : ◆P9MoonSjzo :2009/03/02(月) 21:40:18 ID:???
- そのまま皆既日食を見ていると、なんと大きな新月をバックに、派手な飛行船がこちらに向かってくるではないか。
“――さあ さあ!サーカス団がやってきたよ ――美しい夢にあふれた光の街よ あこがれの地よ!この時をずっとずっとまっていたよ
――われら デッド・ムーンサーカス団のおでましだよ”
うさぎと衛とちびうさは口をあんぐり開けてしばらく呆然としていたが、ごしごしと目をこすると、あの飛行船の姿は消えてしまっていた。
「いまっ!日食の中から船がっっっ デッド・ムーンサーカス団って歌がっっっっ」
「……見まちがいじゃないみたいだな ――森と白い馬と空とぶ船――― おまけに歌まで 白昼夢か?」
衛の胸が、またちくんと痛んだ。――夢なんかじゃない ――いやな予感がする――
「――見た?」レイが尋ねた。「……見たわよバッチリ ……なんなの?いまの空とぶ船はっっ」美奈子が顔をしかめる。
「飛行船…にしちゃ こった形してたよなあ」とまこと。「――デッド・ムーンサーカス団 ――たしかにそんな歌がきこえたけど」
亜美は周囲を見渡す。「あたしたちだけに――?」
そこへフォボスとディモスが現れ、新聞を広げると、皆既日食の記事にくちばしを突きたてた。あるタロットカードも添えて。
――タロットの“月”のカード ――“不安 悪い予感” 千年に一度の――呪われた皆既日食「――そういいたいの?フォボス ディモス」
――イヤな予感がする ――邪悪なにおい――…「一の橋公園へいきましょう!うさぎたちが心配だわ!」
――新たな敵の予感――!
一の橋公園では、日食が終わったのにもかかわらず、人々はなかなか帰るそぶりを見せない。こう人が多くてはちびうさが未来に帰るのは無理だ。
衛の提案で、十番商店街にいってすこし時間をつぶすことにした。
商店街は“サーカス団来日バンバンセール”なるものが開催されており、まるでお祭りのようだった。
- 716 : ◆P9MoonSjzo :2009/03/02(月) 21:41:03 ID:???
- うさぎはチラシを手にとった。「“秘境!アマゾンからの大サーカス団!神秘のデッド・ムーンサーカス!世界じゅうを回り いよいよ上陸!”へええ〜っ」
「この歌!サーカス団の歌!?もしかしてさっきは十番で流れてたのがきこえたの?いちのはしこーえんすぐそこだしっ」とちびうさ。
「おじょうさんたち!めずらしい万華鏡はいかが?」「わあv」「駄菓子もあるよ」ガラスの万華鏡を見つめ、うさぎとちびうさはポーっとしてしまう。
衛が険しい顔をしてチラシを見つめている。「――“狸穴坂公園にて大公開!」――デッド・ムーンサーカス団?いつのまに――?
「まもちゃん!」衛ははっと我に返った。「コレホシ――イッ」「あのねっ万華鏡さんがあたしたちに“買って買って”っておねがいしてるのっ」
うさぎのちびうさのうるうる攻撃に、衛はノックアウトされた様子。「…いくらですか?」「二つで千円だよ」「わあ〜〜いっv」
「なんだよそれ」「ガラスの万華鏡よvスッゴクキレイなの!」「まもちゃんありがとうっ!たいせつにするねっv」
「おそろいでまもちゃんに買ってもらったの はじめてだねっv」「見て見てダイアナ!くるくるかわるんだよ」
仲良く談笑する二人を見て、衛はくすりと笑う。陰からこの様子を見ていた美奈子たちはほっとした。
「――よかった 三人ともぶじみたいだな」「――デッド・ムーンサーカス団――… こんなのが十番にくるなんてハナシはじめてきいたぞ」「あやしいわね」
十七時の鐘が鳴っても、一の橋公園はまだ人で賑わっていた。「ちびうさ あすの朝帰ったら?夜おそいとあぶないし」
「じゃそーする!」「きょう帰るって三十世紀にさきに手紙おくってあるんだろ?」
「だあいじょぶv手紙の日付きょう四月一日にしといたし どーせママのことだからエイプリルフールだと思って信用してないと思う」
うさぎと衛は思わずずっこける。
「ちびうさ そのかーしっ!心配させないよーにあしたははやおきして朝イチで帰ろうね そいでちゃんとわけを話していやまるんだよ ママたちに」
「わかった」うさぎとちびうさはまたまた揃ってうるうる攻撃を炸裂させた。「まもちゃんっ」「それでねっ おねがいがあるんだけどっっ」
- 717 : ◆P9MoonSjzo :2009/03/02(月) 21:42:36 ID:???
- ちびうさは衛の部屋で、衛のパジャマを着て、みちるの手鏡を見ながら鼻歌まじりで髪をとかしている。
うさぎは育子ママに電話を掛けた。「あ ママ?きょうさっそく高校で宿題でちゃったさ――っ まこちゃんちでいまやってるの
うんうん と ま るかもしんないっ じゃねっv」
うさぎとちびうさはベッドの上に寝転び、万華鏡を覗きこんだ。「わ―――っ 中にいろんな石が入ってる!」
「キレイねえv万華鏡って あたしこーゆーのずーっとほしかったんだーv」そんな二人の顔面に枕が直撃した。
「ちびうさ!あしたは五時おきだぞ はやくねろ」「え〜〜 五じ〜〜〜!?」「うさ おまえももちょっとしたら家へ帰るんだ オレの信用なくすだろ?」
「「帰りたくな〜〜いっっ」」
二人のうるうる攻撃に、衛は溜息をついてベッドに寝転んだ。その胸にぴとっとちびうさがくっつく。
「あーあ あたしもちびうさみたいにちっさくなりたーい コドモってトクだよな―― どーどーとあまえられるし あまやかしてもらえるし」
いつ堂々と甘えてなかったんだ!?と内心思ってしまう衛だった。
「え――っ あたしはおとなのほーがいいっ!コドモなんて都合悪いと仲間はずれだし できないコトおーいし ソンばっかし☆」
ちびうさはすっくと立ちあがった。
「あたしはねっ はやくおとなのオンナになりたいのっ なんたってことし903歳だしっっ
そしたらそしたらちゃんとまもちゃんに一人前の女性として見てもらえるでしょ?」
「な――にいってんのよ まもちゃんのム ス メのクセにっ!くやしかったらアタシみたいにまーもちゃんちにじぶんのパジャマおいてみなさいよっ」
この一言はグサッとちびうさの脳天に直撃した。「たのむからねてくれっ」
……ホントはあたし うさぎみたいになりたいの 細く長くスラッとのびた足 ふかふかのムネ やわらかくってながーい髪
…いいなあ あたしもはやくこんなふうになりたいなあ どうしてあたしはいつまでたってもチビなまんまなのかなあ
- 718 : ◆P9MoonSjzo :2009/03/02(月) 21:43:08 ID:???
- 「ねむれないの?」うさぎがパチッと目を開け、ちびうさはたじろいだ。「あしたは三十世紀だもんな」と衛。
「ねえ お話しして う――んとちっちゃいころ あたしがねむるまで よくママがまくらもとでお話をしてくれたの」「どんな話を?」
「海にしずんだ大帝国やピラミッドのナゾ のろわれたダイヤモンドの話 人造人間や 吸血鬼や ――鏡のお話とか」
「鏡の話?」「あのね 鏡の向こうにはね まっくらなもうひとつの世界が存在するんだって だから新月のまっくらな夜に鏡をのぞいちゃいけないの
鏡の中のもうひとつの世界にひきこまれてしまうから」「ヨーロッパの古いいいつたえか」と衛。
うさぎはふと机の上の鏡を見て、背筋が寒くなり、布団の中に潜りこんでしまった。「や――んっ あたしもう夜に鏡みれなーいっ おやすみっっ」
ちびうさは静かに寝息を立てていた。「ちびうさのほうがオトナだな」衛が微笑む。
――まもちゃんそれホント?あたしねホントっにはやくオトナになりたいんだよ
サーカスのテントの中で、老婆が杖をついて歩いている。「――どっこいしょっと」
目玉に羽根のついた化け物がパタパタと飛んできて、老婆の杖の上に降り立った。
「おおジルコン この年よりには日の光はまぶしすぎて腰にはくるわ目にはひびくは昼は気のもむことばかり
夜になるとホッとするわい 闇の中だけじゃおちつけるのは はやいとここの街でわがサーカスの興業を成功させねば 夜もおちおちねむれぬわ
このジルコニアのいうこと きこえているかえ?小娘ども」「わかってるよバアさん」「この玉使いのアマゾネス・カルテットにまかせときv」
「まずはあたくしたちへの営業妨害をさけるためにも」「めざわりなムシが一ぴきでも出入りするのはゆるせねえな!」
「出入り口はしっかり封じておかないとねv――“玉の冠(こうぶり)”!」
●to be continued●
- 719 :マロン名無しさん :2009/03/02(月) 22:12:00 ID:+g3fX5ET
- 森の中に白い馬が佇んでる有名な絵あるじゃん?あれをモチーフにしたのかな
- 720 :マロン名無しさん :2009/03/02(月) 22:14:11 ID:???
- ちびうさは結局ほたるちゃんと再会する前に帰っちゃうのか
残念
- 721 :マロン名無しさん :2009/03/02(月) 22:29:27 ID:???
- 万華鏡が次の武器か
- 722 :マロン名無しさん :2009/03/02(月) 22:58:26 ID:???
- >>721
でもガラスの万華鏡だよ?
いくらなんでももろすぎない?
- 723 :マロン名無しさん :2009/03/02(月) 22:59:28 ID:???
- まてまて。預かったタリスマンも未来に持ってくつもりだったのか?
- 724 :マロン名無しさん :2009/03/02(月) 23:00:47 ID:???
- 「おとめっ!?」
変態「もしかしてあたしのことっ!?」
- 725 :マロン名無しさん :2009/03/02(月) 23:03:35 ID:???
- >>723
そういえばwww
でもこれで永遠にタリスマンが三つ揃わなくなるから、
半永久的に破滅はやってこなくなるんじゃない?
めでたしめでたし
- 726 :マロン名無しさん :2009/03/02(月) 23:05:05 ID:???
- 白い馬は変態専用のペットじゃないだろうな
一応王子だし
- 727 :マロン名無しさん :2009/03/02(月) 23:07:21 ID:???
- >>721
武器というより聖杯のようなパワーアップアイテムとみた
- 728 :マロン名無しさん :2009/03/02(月) 23:08:56 ID:???
- 万華鏡でどうやって戦うんだ
- 729 :時をかける兎 :2009/03/02(月) 23:11:19 ID:???
- ※ネタバレ※
衛は狭心症を発症して倒れる
かぐや姫の恋人はその伏線
- 730 :マロン名無しさん :2009/03/02(月) 23:12:35 ID:???
- >>728
うさぎ&ちびうさ「ビッグライト〜」
- 731 :マロン名無しさん :2009/03/02(月) 23:14:46 ID:???
- >>722
よく酔っ払いが割れたビール瓶持って襲いかかってきたりするじゃん?
つまりそういうこと
- 732 :マロン名無しさん :2009/03/02(月) 23:16:32 ID:???
- >>730
うさぎが万華鏡の光を浴びて巨大化して、ウルトラセーラームーンになるんですね、わかります
- 733 :マロン名無しさん :2009/03/02(月) 23:27:43 ID:???
- >>719
東山魁夷の「緑響く」かな?
- 734 :マロン名無しさん :2009/03/03(火) 00:16:12 ID:???
- 今までと逆パターンだったら面白いかも
ちびうさがパワーUPしてうさぎを守るとか
- 735 :マロン名無しさん :2009/03/03(火) 10:35:00 ID:???
- ブラックレディ見ると成長したちびうさって
うさぎ以上に超ナイスバディの美女じゃね?
将来が楽しみですね
- 736 :マロン名無しさん :2009/03/03(火) 18:52:55 ID:???
- じゃあダメだな。
10歳くらい成長したら止めて貰わないと。
- 737 :マロン名無しさん :2009/03/04(水) 15:19:13 ID:???
- ちびうさって900年生きてるんでしょ
体は子供でも中身は十分大人じゃん
変身した時だけうさぎと同じサイズになるとかは?
- 738 : ◆P9MoonSjzo :2009/03/04(水) 21:40:33 ID:???
- Act39-2
『…女よ ――乙女よ』――まもちゃん?――そう!そうなの あたし ずっと乙女になりたかったのよ
鈴の音がして、ちびうさが振り向くと…「――あのときの ――ユニコーン?――ううん ペガサス?」
『――美しき夢をもつ乙女よ』乙女と呼ばれて、ちびうさは感無量だ。「おとめっ!?乙女ってやっぱしあたしのことっ!?」
『――さあ わたしの背中にのってください』「え?」『さあどうぞ』
ペガサスはちびうさを乗せると、ふわりと空高く舞い上がった。「わあっ スゴーイスゴーイ!空をとんでる!なんてキレイな夜景なの!?」
ちびうさはふと違和感に気付いた。「――あそこだけまっくらだわ ヘンなの 穴でもあいてんのかしら」
『あの黒いところはいままであなたがいた街ですよ』「え?あそこが十番商店街!?どうして十番だけまっくらなの?ほかはあんなに明るいのに……」
『乙女よ この景色が気に入りましたか?』「うん!」『あなたがのぞむならわたしはまたこうしてあなたに力をかしましょう 手を出してください』
ちびうさの手の上に、ハート型の装飾が施された鈴が現れた。『――わたしが必要であれば その鈴でまたわたしをよんでください』
「――あなたは だあれ?」『わたしは ―― 一角天馬(ペガサス)エリオスです ――乙女よ かならずあなたの力になりましょう
――だからどうか わたしにあなたの力をかしてください エリュシオンを救いたいのです ゴールデンクリスタルが 必要なのです』
エリオスの後ろに鳥かごのようなものが現れ、エリオスの姿はどんどん遠ざかっていった。
ドテッ
ベッドから落っこちて、ちびうさは目が覚めた。傍らにはエリオスのくれた鈴が転がっている。――夢なんかじゃない――
ちびうさは身支度を整えると、そっと部屋から出て行った。
- 739 : ◆P9MoonSjzo :2009/03/04(水) 21:41:09 ID:???
- うさぎと衛は同時に目を覚ました。「……夢の中で」「……ちびうさとあのペガサスがたのしそうに……」
うさぎはびっくり。「まもちゃんもその夢見たの!?」ところが衛は胸を押さえてうずくまってしまった。
「まもちゃん!?」「――…う」「どうしたの?苦しいの!?」「――だいじょぶ 大学で飲み会がつづいててすこし胃をやられてて
胃薬飲んでるし つらくなったら病院いくよ」「ホント?」「ああ」うさぎは自分も辛そうな顔になる。――まもちゃん?……ホントに?
うさぎはふとベッドの横の手紙に気が付いた。
“ひとりでかえりますvしんぱいしないでね。またあそびにきます。じゃあねっv ちびうさより”
「まもちゃん これ――」
外に駆けだしたちびうさは、買ってもらった万華鏡を見つめ、不意に足を止めた。……帰りたくないな
時空のカギをどこにしまったかと、ポケットをガサゴソと漁っていると、時空のカギと一緒にあのときの鈴が出てきてちびうさはドキリとする。
――エリオスが敵か味方か何者かもわかんないのに どうしてあんなカンタンに背中にのっちゃったんだろう
“エリュシオンを救いたいのです ゴールデンクリスタルが 必要なのです”
――シンケンな目だった エリュシオン?ゴールデン・クリスタルって?――たすけをもとめているように見えた
ちびうさはネオ・クイーンセレ二ティの言葉を思い出した。
“スモール・レディ すべてをやりおえて りっぱに成長したあなたが帰ってくる日を たのしみにまっているわ”
また、ちびうさの鼓動が速くなる。ちびうさはみちるの手鏡を取り出し、眺めてみた。
“小さなプリンセス いつか会うときまでにもっともっと強い戦士になって あたしたちのたいせつなプリンセスを守って”
――このまま帰っていいの?あたしの修行はおわったの?ホントにりっぱな戦士になれた?
- 740 : ◆P9MoonSjzo :2009/03/04(水) 21:41:49 ID:???
- 動揺しているちびうさを、傍にいたダイアナが心配そうに見つめる。ちびうさは構わず時空のカギを空に掲げた。
「“――時の衛人よ 時空の扉天空を裂きわれに開け放て われはなんじの真の名を呼ぶ 全能なる時の神 衛人の父クロノスよ
われを導きたまえ われを守りたまえ 光の道をわれに!”」ところが、なんの変化も起こらない。――え!?
「“光の道をわれに”」ちびうさの体を、バチバチと電流のようなものが襲った。「きゃああっ」――帰れない 時空のカギが作動しない!?
「ちびうさ!」そこへうさぎと衛が駆け付けてきた。時空のカギと一緒に地面に落ちていた鈴が鳴り、なんとまたエリオスが現れた。
『――乙女よ』「エリオス!?」『力をかして……』エリオスはそう言い残し、籠といっしょにフッと消えてしまった。
ダイアナがうさぎ達に必死に状況を説明する。「うさぎさま!まもるさま!時空のカギが作動しないんです!これはいったい――!?」
「うさぎ!まもちゃん!あたしいいの帰れなくても それより見えたでしょ?あのペガサス
あのペガサスが助けをもとめてるみたいなの なにかがおこってるみたいなの 調べなくちゃ」
アマゾネス・カルテットの一人、パラパラが玉を両手で包んでなにやら念じている。
「感じる ――感じるわ いまさっそくなにかが封じた出入り口を強行突破しようとしたわ」
同じくアマゾネス・カルテットのベスベスが鞭を手に、凶暴な虎のいる檻を開けた。
「トラの目ちゃんvおいき!あやしいヤツらのシッポをつかんでくるのよ!」
うさぎがちびうさに問いかける。「――そのエリオスってペガサスが “エリュシオンを救いたい”“ゴールデン・クリスタルが必要”そういったの?」
ちびうさは黙って頷く。うさぎは真剣に考え込んでいる。
「何者なのかしら あのペガサス いますぐ協力するのはキケンよ ――正体をつきとめてからでないと」
「それにしても時空のカギが作動しないなんて――」とルナ。――まさか……時空間に結界――!?
- 741 : ◆P9MoonSjzo :2009/03/04(水) 21:42:27 ID:???
- なんだか外が騒がしい。司令室を出ると、元基と宇奈月が揃って話しかけてきた。
「たいへんなのよ!丘の上の公園にきたばっかのサーカス団から トラが一頭脱走して商店街へにげこんだの」
うさぎとちびうさはその話を聞くやいなや、血相を変えて駆け出していった。「うさ!?ちびうさ!?」
後を追おうとした衛の胸に、また痛みが走った。――まただ!このトゲさすような痛み ――どうしたんだ いったい――!
うさぎとちびうさは、虎が人々に襲いかかっている現場に到着した。「いたわ!ちびうさ!変身よッ」
「ムーン・コズミックパワ――」「ムーン・プリズム・パワ――」「「メイクアップ!!」」
ところが、なんの変化も起こらない。――変身できない!?「どうして!?」二人の前に二つの聖杯が現れたかと思うと、儚く消えていってしまった。
……ああ… もう聖杯があらわれてわたしたちをパワーアップさせてくれることは…ない
聖杯は九戦士がそろい 九つの力が結集しあらわれいでたもの―― あの三人はもうここにはいない――
――でも あたしたちは戦わなくちゃ ――ホラ あたしたちの中に いままでちがう力が あふれてくる
たしかにいままでとちがうあたらしい力――
「「ムーン・クライシス・メイク・アップ!」」
「愛と正義のセーラー服美少女戦士 スーパーセーラームーン!」「そしてセーラーちびムーン!参上!」
無事変身した二人が現場に舞い戻ると、そこには虎を一緒にベスベスとパラパラもいたのだった。
パラパラが玉を掲げる。「“玉呼ばい”」するとなにやら黒い生きものがわらわらと集まってきた。
「悪夢の権化 レムレスどもよ くらいついておやり!」レムレスは一斉にセーラームーン達に襲いかかってきた。「きゃああっ」
――攻撃しなきゃ!こいつらをたおす武器を!
- 742 : ◆P9MoonSjzo :2009/03/04(水) 21:43:00 ID:???
- ちびムーンの手の中に、エリオスがくれた鈴が現れた。――鈴が――… 『呼んでください わたしを』「エリオス!?」
『あなたに力をかします乙女よ 呼んでくださいわたしの名を ――そして叫んで トゥインクル・エールと』
ちびうさはぎゅっと鈴を握りしめた。「――エリオス!おねがい!あたしたちに武器を!おねがい!トゥインクル・エール!!」
すると光とともにエリオスが現れ、セーラームーンとちびムーンの手の中に衛が買ってくれた万華鏡が出現した。
『いま そのクリスタルの万華鏡があなたがたの強い思いと力で魂をもちはじめています
それは最初からあなたがたと強い結びつきをのぞんでいました』
光輝く万華鏡は次第にロッドへと形を変えた。“――わたしはムーン・カレイド・スコープ”“そしてわたしはちびムーン・カレイド・スコープ”
――武器(アイテム)が意志を!?“さあ!叫んでください!”“ムーン・ゴージャス・メディテイション! と!”
「「ムーン・ゴージャス!メディテイション!!」」大量のレムレス達は一瞬にして粉砕されてしまった。
ベスベスとパラパラは思わず眼をみはり、消えて行った。『乙女たちよ その輝ける力やはり……』エリオスは幻のようにふっと消えてしまった。
衛がやっとのことで、息を切らしながらやってきた。――エリオス――… ――なんだろうなつかしいその響き……
「まもちゃん!?」衛はドサッとその場に倒れ込んでしまった。
大きな鏡の中からなにか声が聞こえる。“おおお……!!まさしくあれは満月の力 白く輝ける光の力――!
――白い月の王国の者が この世界に転生していたか……!”ジルコニアがアマゾネス・カルテットを叱り飛ばす。
「小娘ども!われらが女王ネヘレニアさまはたいそうおいかりじゃ!ハデなふるまいはつつしむのじゃ!
あれは白い月の者たちじゃ やつらは不老不死のカラダと おそるべき聖石の無限のパワーをもっておる
正面からぶつかれば互角どころかあやつらにふっとばされるぞ!この地を そしてこの星をわれらのものとする計画 失敗はゆるさぬ!
あやつらともども ジワジワと すべてをわれらのものにしてゆくのじゃ」
- 743 : ◆P9MoonSjzo :2009/03/04(水) 21:44:38 ID:???
- 「あのババア このオレの好きにしていいっていったクセによ!」「ジュンジュンvあたくしはババさまの意見に賛成よん
やっと外に出れたんだもの たのしまなくちゃソンですわんv」「そうねセレセレ この街がどんな街か あいつらがどんなヤツらか
あたしもたあのしみっvベスベスあなたもそう思うでしょ?」「もちろんよ パラパラ」
「トラの目ちゃんv」ベスベスに呼ばれて檻の中のトラはびくりと体を震わせる。
「タカの目ちゃんvそしてカワイイウオの目ちゃんvおまえたち人間の姿になりたいかい?」
虎と鷹は勢いよく首を縦に振り、熱帯魚は目をハートにしてパシャパシャと跳ねてみせる。
「ホホッ おりこうさんねvパラパラ!」パラパラは高く玉を掲げた。「“玉の輿”!!」
ボボン、と煙幕が上がり、三匹は一瞬にして人間の姿になった。「うそ――やったわんっv」
「人間よ人間ッvついにアタシの時代がきたわね」「きゃーんうれしいっ 人間の姿よおっv」
ベスベスが指示を出す。「わがデッド・ムーンサーカス団の腕の見せどころよ!――この悪夢のかたまりレムレスの好物は輝く美しい夢
この街にあふれるすべての美しい夢をくいつぶし この街を暗黒の夢でうめつくすのよ!」
「このタイガーズ・アイ 夢はアーティスト!おまかせよっv」「このホークス・アイにおまかせよvおねえさまがた アタシだてに年はくってませんわ」
「まかせてまかせてっvこのフィッシュ・アイ があんばっちゃう きゃ――んっv」
アマゾネス・カルテットは小さな鏡を覗きこんだ。鏡には倒れた衛に必死に呼び掛けるセーラームーンとちびムーンが映っている。
「――さて この二人の美しい夢は いったいなにかしら」
“――しっかりしなきゃ!もっともっとおとなにならなきゃ!”とセーラームーン。
“あたしまだおとなになんてならなくていい!もっといっぱい修業をつまなくちゃ!”とちびムーン。
- 744 : ◆P9MoonSjzo :2009/03/04(水) 21:45:10 ID:???
- パラパラは高く玉を掲げた。「いつの時代もホンネの叫びはコトバとウラハラなところにあるもの!その願い承知!“逆玉”ッ!!」
「まもちゃん!しっかりして!」「変身をといていそいでまもちゃんを病院につれてくのよ!!」「わかった!!」
二人が変身を解くと同時に、飛んできた大きな光の玉が二人に激突した。「……え?」うさぎの制服が突然ぶかぶかになり、
一方ちびうさは服が破れかけている。うさぎはちびうさ並みの子供に戻り、ちびうさはうさぎ並みの容姿に急成長してしまったのだった。
●to be continued●
- 745 :マロン名無しさん :2009/03/04(水) 21:51:07 ID:???
- エリュシオンというとハーデスの真の肉体が眠っているところか。
- 746 :マロン名無しさん :2009/03/04(水) 23:38:18 ID:???
- ペガサスと言うがユニコーンも入っとるな。
なんと贅沢な一品。
- 747 :マロン名無しさん :2009/03/04(水) 23:44:38 ID:???
- 魚の目…?
ひどい名前だ
- 748 :マロン名無しさん :2009/03/04(水) 23:56:15 ID:W6Mdd1s4
- 変態終了のお知らせ?
- 749 :マロン名無しさん :2009/03/04(水) 23:58:10 ID:???
- >>747
せめてサカナの目にしとけばいいものを‥
直子、薬剤師ならそんくらい気づいてくれ
- 750 :マロン名無しさん :2009/03/05(木) 00:02:23 ID:???
- ゴールデンというくらいなんだから多分幻の「銀水晶」の対の聖石なんだろうな
ということはおのずと所持者が見えてくるというもの。
ついにセーラームーン最大のライバルであるセーラーサンが、満を持して登場するんじゃないか?
- 751 :マロン名無しさん :2009/03/05(木) 00:04:23 ID:???
- ちびうさは髪おろした方がかわいいな
- 752 :マロン名無しさん :2009/03/05(木) 00:07:50 ID:???
- >夢はアーティスト
>夢はアーティスト
>夢はアーティスト
なんて夢いっぱいな虎wwwww
- 753 :マロン名無しさん :2009/03/05(木) 00:09:07 ID:???
- 遠藤「ようやく呪いが効いてきたようだな」
- 754 :マロン名無しさん :2009/03/05(木) 00:10:54 ID:???
- ちびうさは本当にタリスマンを未来に持ち帰るつもりだったみたいだな
- 755 :マロン名無しさん :2009/03/05(木) 00:13:13 ID:???
- >大学で飲み会がつづいてて すこし胃をやられてて
未成年なのに飲酒とはさすがですね王子!
- 756 :マロン名無しさん :2009/03/05(木) 00:17:48 ID:???
- 時空間に結界を張ることができたということは つまり
パラパラ>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>時空の戦士セーラープルート
- 757 :マロン名無しさん :2009/03/05(木) 00:21:27 ID:???
- 予想
ベスベス 猛獣使い
パラパラ 魔法使い
ジュンジュン 体術使い
セレセレ ぱふぱふ使い
- 758 :マロン名無しさん :2009/03/05(木) 01:40:57 ID:???
- >>745
ギリシャ神話からきてるみたいだね
ギリシャ神話におけるエリュシオンは死後の楽園で、神に愛された英雄たちの魂が暮らす世界
中世における別名は幸福諸島‥らしい
- 759 :マロン名無しさん :2009/03/05(木) 01:44:02 ID:???
- >時空のカギどこやったっけ
転生前のプルートの形見の品‥(´・ω・`)
- 760 :マロン名無しさん :2009/03/05(木) 01:46:09 ID:???
- NAOKOは本当に都会の夜景が好きだな
- 761 :マロン名無しさん :2009/03/05(木) 01:48:24 ID:???
- >>745
星矢かw星と神話をモチーフにしてるだけあってなにかとカブるなw
>>746
そんな馬刺みたいに言うなよ
- 762 :マロン名無しさん :2009/03/05(木) 01:49:45 ID:???
- ※変態はコスプレしないと死んでしまう病にかかったようです※
- 763 :マロン名無しさん :2009/03/05(木) 01:50:58 ID:???
- ヘタレ虎がかわいい
- 764 :マロン名無しさん :2009/03/05(木) 01:53:13 ID:???
- 今週のまとめ
ペガサスがなかまになった!
新必殺技がつかえるようになった!
衛はしんでしまった!
- 765 :マロン名無しさん :2009/03/05(木) 01:56:46 ID:???
- 入れ替わったのがうさぎとちびうさでよかった
もしこれがちびうさと変態だったら大惨事だ
- 766 :マロン名無しさん :2009/03/05(木) 01:58:56 ID:???
- 鏡の中にいた自称女王はベリル?生まれ変わってきたのか?
- 767 :マロン名無しさん :2009/03/05(木) 12:40:14 ID:1+nXcoLn
- しかし敵の名前もちっとマシにならなかったのか
- 768 :マロン名無しさん :2009/03/05(木) 13:18:46 ID:???
- >>767
いまさら直子のネーミングセンスに期待するなよ‥
つラモスボンバー
- 769 :マロン名無しさん :2009/03/05(木) 21:27:24 ID:???
- そういや登場人物の誕生日とか発表されてたっけ?
…いや、黄金聖闘士に当てはめてみようとか考えていませんよ?
- 770 :マロン名無しさん :2009/03/06(金) 03:15:03 ID:???
- ホークス・アイって女?
- 771 :マロン名無しさん :2009/03/06(金) 04:42:59 ID:???
- >>769
前に「今日6月30日はうさぎとちびうさの誕生日だ。」ってのがあった。
蟹座か…
- 772 :マロン名無しさん :2009/03/06(金) 09:20:04 ID:???
- >>771
ちびうさ、学校でいじめられないといいな
- 773 :マロン名無しさん :2009/03/06(金) 09:26:23 ID:???
- >>769
この前発売された単行本九巻に誕生日と血液型が載ってた
うさぎ&ちびうさ 蟹座
亜美 乙女座
レイ 牡羊座
まこと 射手座
美奈子 天秤座
変態 獅子座
はるか 水瓶座
みちる 魚座
せつな 蠍座
ほたる 山羊座
よって亜美が最強(☆矢的に考えて)
- 774 :マロン名無しさん :2009/03/06(金) 09:28:02 ID:???
- ユニコーンとペガサスの違いをkwsk
- 775 :マロン名無しさん :2009/03/06(金) 09:29:46 ID:???
- 今度の敵は悪夢をあやつる夢魔?
ラスボスはバクと見た
- 776 :マロン名無しさん :2009/03/06(金) 09:31:08 ID:???
- >>770
あの体つきは男だろ…網タイツ履いてたけど
- 777 :マロン名無しさん :2009/03/06(金) 09:33:14 ID:???
- パラパラが万能すぎる
- 778 :マロン名無しさん :2009/03/06(金) 09:36:37 ID:???
- >――でも あたしたちは戦わなくちゃ
――ホラ あたしたちの中に いままでとちがう力があふれてくる
たしかにいままでとちがうあたらしい力――
このくだりはちょっと強引だった気がする
理由付けを放棄した感が…
- 779 :マロン名無しさん :2009/03/06(金) 09:37:14 ID:???
- レムレス=まっくろくろすけ
- 780 :マロン名無しさん :2009/03/06(金) 09:45:44 ID:???
- 変態はエリオスと前世でなにか関わりがあるらしいな
月の王国のプリンセスのお付きは猫だが、
地球の王子のお付きはペガサスなんじゃないか?
- 781 :マロン名無しさん :2009/03/06(金) 09:47:17 ID:???
- のろわれたダイヤモンドの話って
マリーアントワネットが持っていた青いダイヤのことか?
- 782 :マロン名無しさん :2009/03/06(金) 17:18:59 ID:???
- 占星術では、各星座にルーラーという守護星みたいなものがあるらしい
月…蟹座
水星…双子座、乙女座
金星…牡牛座、天秤座
火星…牡羊座
木星…射手座
土星…山羊座
天王星…水瓶座
海王星…魚座
冥王星…蠍座
太陽…獅子座
>>773のデータと変態を除いて一致してるな
実は変態は地球の王子じゃなくて、「俺は太陽の子、仮面タキシードブラッ!アッ!エッ!」
って名乗りを上げる展開があるのかも
- 783 :マロン名無しさん :2009/03/06(金) 18:25:24 ID:???
- >>782
知らなかった
目からウロコ情報ありがとう
- 784 :マロン名無しさん :2009/03/06(金) 19:26:23 ID:???
- >美奈子 天秤座
だからうさぎのように一途でなく、
崇拝するアイドルがかわるのか。
- 785 : ◆P9MoonSjzo :2009/03/06(金) 21:44:21 ID:???
- Act40 夢2 マーキュリー・ドリーム
――息ができない―――… なにかがオレの胸につまって……
大輪の薔薇がザアアッと散っていくビジョン。
J医科大学病院のベッドの上で、衛は目を開けた。「まもちゃん――!」「……うさ… …ちびうさ……?」
「まもちゃん……?」「……よかった!」付き添っていたうさぎとちびうさは涙が止まらない。
美奈子とまこととレイが心配して駆け付けてきた。「うさぎ?ちびうさ!?」「まもるさんは!?たおれて救急車で運ばれたって……」
「みんな!」「いままもちゃん目がさめたの 先生がたいしたことはないって……」
くるりと振り返った二人を見て、美奈子たちはきょとんとする。――あ あれっ?……なんかちょーっと違和感がっ……
衛も二人をじっと見つめる。――……そういえばっ……
美奈子達の目はちびうさの髪型に釘付けになる。「そのアタマッ!ブラック・レディッッ??」
バッと飛びのく美奈子達。ブラック・レディと聞いて、うさぎも後ずさる。ところが当人は…
「えっえっ!?なになにっ!?なんでみんな遠ざかるのっ??ブラック・レディってだれだれっっ??」
ちびうさの様子に呆れつつも、ブラック・レディではないようだとうさぎ達はひと安心。
「ええっっ!!?トツゼンうさぎがちっさくなって ちびうさがおっきくなったあ!?」
「変身をといたとたんなにかがとつぜんあたしたちにぶつかって こうなっちゃった」
「なにかってなにが!?」「だからぜんぜんわかんないのよっ!なんでこうなっちゃったのかっ」
「まさか敵!?」とルナ。「そうだ!敵があらわれたのよ!サーカス団からにげだしたトラを追いかけてったら!」
「デッド・ムーンサーカス団――!!やっぱり……!」
- 786 : ◆P9MoonSjzo :2009/03/06(金) 21:45:08 ID:???
- 「ごめんなさいおそくなって まもるさんのぐあいはどう?」亜美は病室に入ってくるなり、ちびうさを見てぎょっとした顔になった。「ちびうさちゃん!」
おおっ!!さすが亜美ちゃん、と感心している美奈子達だったが…。「――のまねっこしてるの?うさぎちゃんたら」やはり亜美も気づいていなかった。
「ええっ!?二人の身長があべこべになった!?」「まあね なんか中身はかわってないみたいで そとみだけ変化しちゃったの」
「それはたいへんだわ!ついでに二人ともすぐ検査しましょ!」うさぎとちびうさは“ついで”というのがどうも引っかかる様子。
「いまね まもるさんの検査をママを通してたのんできたの ウチのママ この病院の内科にいるのよ」
そこへショートヘアの美人女医が病室に入ってきた。「亜美 地場衛さんの検査の用意できましたって」
亜美の母はにこやかに美奈子達に挨拶した。「いつもどうも 結果もすぐでます おまちになってね」
「――あの姉妹はとくに異常はありませんでしたよ ――地場さんのほうなんですが……」医者は続ける。
「――肺に影?」衛は固い顔をして聞き返した。「うーん……それがね ちょっとありえないところにね 見たこともない影がうつってて……
影といっていいかどうか なにしろはじめてのケースでね きょうみたいにたおれることがよくあるの?
もうすこしくわしく検査したほうがいい つぎはいつこれる?」「――あ じゃあ 授業の休める日を調べて…… 受付で予約を入れます」
部屋から出た衛に、うさぎとちびうさが駆け寄る。「まもちゃん!どうだったの」「――異常ないってさ うさたちも結果きいた?」
「……異常ナシ…」「……よろこぶべきかかなしむべきか……」「――でもでっかくなって ちびうさもずいぶんキレイになったな」
衛に微笑みかけられて、ちびうさは顔がボッと熱くなるのを感じた。
「とにかく二人をなんとかもとにもどさなきゃ」と亜美・まこと。「どうやって?」美奈子に突っ込まれ、二人はしどろもどろ。
レイからはシビアな一言。「ずーっともとにもどんなかったりして」「そんなーっっ」
- 787 : ◆P9MoonSjzo :2009/03/06(金) 21:46:16 ID:???
- 「あたしっっ!!」ちびうさが顔を赤らめたまま大声を出した。「さきに家へ帰って育子ママとけんじパパごまかしとく!
このままじゃ家にもかえれないもん うさぎはまもちゃんを家まで送って!あたし 夜うさぎをむかえにいくから!」
「あらっ きゅうにしっかりして」と美奈子。うさぎも感心。「ちびうさおとなじゃんっ」
ちびうさはそーっと家のドアを開けた。「……ただいま」「あらっ その声はちびうさちゃん?おかえり」
ところがちびうさの姿を見て、育子ママは固まってしまった。ちびうさがサッとルナPを取り出す。
煙幕が上がり、育子ママは目をぐるぐる回しながらちびうさを迎え入れた。「あ――ら うさぎ おそかったのね」
「……なんかちょっと罪悪感☆ごめんねいくこママ」――でも……“キレイになったな”
衛に褒められたことを思い出し、ちびうさは顔を赤らめ、くるりと回った。ところがその拍子に鈴がカシャンと床に落ちてしまった。
リン…と鈴が鳴り、ちびうさの両手の中にエリオスの幻があらわれた。『――乙女よ』「エリオス!」
『その姿は……!成長したのですね!――美しい!やはりあなたはわたしが求めていたとおりの乙女――!!』
ちびうさは顔を赤らめながらも、あわてて訂正した。「ちょ ちょっとまって!ちがうの!これは!」
『――では とつぜん大きくなってしまったと?』「うん」「これはきっと新しい敵の妖術だわってルナはいってたケド
どーしよホントこのままもとにもどんなかったら」『残念ながらいまのわたしには邪悪な影を感じとる力はない
――だが あなたがたにそんな術をかけるなんて…… まさしくやつらのしわざですね』
「やつらって!?」ダイアナが尋ねる。ちびうさも一緒に尋ねた。「エリオス あなたは敵のことを――知ってるの?あなたはいったい ――だれ?」
『――わたしのほんとうの姿は――… ……いいえ いまはいえません でも乙女よ あなたの力が必要なのです ――信じてください』
- 788 : ◆P9MoonSjzo :2009/03/06(金) 21:46:54 ID:???
- 『――わたしを いいえ すべてを救ってくれるカギをもつ乙女よ ――美しい夢をもつ 月の光に守られた 王女(プリンセス)にして戦士
――ゴールデン・クリスタルの封印をとく聖石(クリスタル)をもつ 選ばれたる乙女――』エリオスは鳥籠のようなものと一緒に、フッと消えてしまった。
――それエリオスのさがしている乙女のことなの?――それがホントに あたし……?
ちびうさはバッと部屋を飛び出した。――まもちゃんとこにいかなきゃ!エリオスがあらわれたことをいわなきゃ!
「まもちゃん なにかほしいものない?」「だいじょうぶだよ」ベッドの傍でうさぎは内心ほくそ笑む。
――ラッキーvどさくさにまぎれて二人っきりになっちゃったvひさびさだわっv
「うさ」「えっっ なっ なにっ?」「おまえだってたいへんなときに ごめんな ――あのサーカス団 デッド・ムーンサーカス団――
やつらはきっとこの街をターゲットにしてる 一刻も早くなんとかしなきゃな」二人の視線が間近で交差するが…ニコッ、と笑いあうしかなかった。
お互いなんだか調子が狂ってしまうようだ。
「……ねえまもちゃん ……ちょっとだけそばにいっても……いい?」「いいけど……」
うさぎは真っ赤になった衛の胸に抱きつくと、チャンスとばかりにじっと目を見つめた。
「――だいじょぶ きっとすぐ もとの姿にもどるさっ」衛はヘラッと笑うと、うさぎの頭を撫でた。――っだめだっっ なんかちびうさを見てるよーでっ…
うさぎは内心イライラ。――ちくしょ――っっっ!せっかく二人っきりになったのに どーしてもあまいムードになれなーいっっ ――やっとやっと
長すぎた春がおわってコ―コーセー的ッ展開にもちこめると思ったのにっ なんでこんな姿になっちゃうのよ〜 もとにもどんなかったらど〜〜しよ〜っっ
「……なんかいつもあたしたちのカンケイって ちびうさにジャマされてるよーな気がする」
「うさ そのいいかたはあんまりじゃないか?」「……ごめん 失言でした☆」「ちびうさがさみしがりやだって知ってるだろ?
いまだって三十世紀へ帰れなくなって心細いのを必死にがまんしてるはずだよ さっきだってしっかりしたようすみせたりして いじらしいじゃないか」
- 789 : ◆P9MoonSjzo :2009/03/06(金) 21:47:36 ID:???
- 「安心して ちびうさに心細い思いなんてさせないから!敵もあらわれたことだし あのコはあたしがしっかり守るわ!」
衛は微笑みを見せたが、突然胸を押さえて苦しみだした。「まもちゃん!?」「――だいじょうぶ すこし休むよ」
衛はベッドに横になった。「うさ ……オレはおまえに負担ばかりかけてるな」……オレにはきみの力のカケラさえも ない
――それどころか 足をひっぱるいっぽうだ「――オレたちの未来はもう きまってるだろ?オレはこのさきずっと おまえの輝ける夢や未来の
足でまといにしかならないんじゃないかって ……ときどき思えてくるんだ」
衛の寝顔を見ながら、うさぎは涙を零した。……まもちゃん… …未来なんて あたしたちの手で いくらでもかえられるよ
――あたしがそばにいるとまもちゃんをまきこんでしまう ……つらい思いばかりさせてしまう ……あたしはそばにいないほうがいいのかな
うさぎはそっと、衛の唇にキスをした。……あたしの夢はね まもちゃん ずっとそばにこうして いられればいい ただそれだけなの……
仲良く抱き合って眠る二人を見て、ちびうさは衛の部屋を出た。……わかってる… そんなに好きでもまもちゃんは ……あたしの未来のパパなの
――まもちゃんにはうさぎがいるの
空が暗くなっても公園のブランコに座っているちびうさを、ダイアナが心配そうに見つめる。「スモール・レディ……」
「……いまのあたしはスモールじゃないわよ」「……レディ」「よろしい!」「でもほんとうに たとえ敵の妖術でもこんなにりっぱに成長して…!
キングとクイーンがごらんになったらさぞお喜びに…」ダイアナは目をうるうるさせている。「どーせもとのあたしはチビよ」「あははっごめんなさーい」
……あたしの夢はね いつかほんとうのおとなになること ――すてきなレディになることなの そしていつか あたしだけの王子さまに あうこと――…
『王子(プリンス)……』衛の部屋の鏡の中からエリオスが抜け出てきて、眠っている衛に訴えかける。
『……ゆるしてください ……エリュシオンを守りきれなくて エリュシオンだけではなく あなたの体まで…
さがしだしてください ゴールデン・クリスタルを…… ……王子』衛はふっと目を覚ました。そこには誰もいない。――夢……?
- 790 : ◆P9MoonSjzo :2009/03/06(金) 21:48:10 ID:???
- 亜美が自宅のパソコンで調べ物をしている。――あのサーカス団を中心に 十番商店街を包むこの異常な気(オーラ)――!
――まさか結界!?デッド・ムーンサーカス団のしわざ!?いつのまに!?
亜美はせつなの言葉を思い出していた。
“――亜美 つねに敵に備えつねに冷静な判断をくだせるようになりなさい そしてみんなが安心してあなたをたよれるように自信をもって
目をとじればあなたの中に いつでも正しい答えが用意されているわ あなたはみんなの中枢(ブレーン)なのだから”
――せつなさん…… ――セーラープルート とても大きくすべてを知る人―― あたしたちにたいせつなことをたくさん教えてくれた
でももうここにはいない ――たよることはできない―― しっかりしなくちゃ!
もしもやつらが敵ならばきっとまた攻撃をしかけてくる――!とにかく十番の人たちを守る それが一番だわ
――このごろカラダの奥底でさらさら音がする―― フシギ―― 新しい水の流れを感じる――
深夜、亜美の母が帰宅した。「ママ?」「まだおきてたの?もう一時よ」「おかえりなさい おそかったのね」
「病院でトラブルがあってね つかれたわ 食事は?したの?」「てきとうにつくって食べたわ 安心して」
「……あなたはホントにしっかりしてるわ それをいいことにいつも家にひとりにさせて母親失格ね
自分の家庭をほっといて 他人を救う仕事にうちこもうなんてまちがってるわね」
……ママ…… …あたしのパパは日本画家 のんびりした生活と自然が好きでスケッチ旅行ばかりしてた ママとはなにもかもが合わなかった
――そしてある日 パパは緑の中のアトリエにずっとこもることをきめ それきりもどらなかった
いまでもあたしの誕生日に パパは絵ハガキを送ってくれる パパもあたしのことよくしっかりしすぎて子どもらしくないっていったっけ
- 791 : ◆P9MoonSjzo :2009/03/06(金) 21:49:31 ID:???
- “――ジルコニア 白い月の王国の者たちが この世界に転生しているとわかったいま ほおっておくわけにはいかぬ”
「わかっておりますとも!ネヘレニアさま!」ジルコニアはアマゾネス・カルテットを呼びだした。
「小娘どもよ!レムレスをけちらした月の王国の者たちのあのパワー あれこそが太古のむかし われらデッド・ムーンの一族が苦しめられた聖石の力
無限の力 月の王国の聖石“幻の銀水晶”!白い月の王国の者たち!あやつらこそわれらの憎むべき敵
やつらを抹殺せぬ限り この世界を支配することはできぬ!やつらをまず悪夢のえじきにしてしまえ 光あるものはすべて消し去ってしまえ!
それがわれらデッド・ムーンサーカス!」「うふふんvジルコニアさま このフィッシュ・アイに おまかせあれv」
「さあカガミさんvうつしてちょうだいv夢多き街の者たちを 光もの者たちを 白い月の王国の者たちを ――そしてそれを守護する者たちを」
鏡に映し出されたのはパソコンに向かう亜美の姿だった。「――見つけたわ あたしとおなじ水の流れをあやつる 美しい夢をもつ者」
●to be continued●
- 792 :マロン名無しさん :2009/03/06(金) 21:52:56 ID:???
- >>782
双子座はいないんだな
いたら最強確定だったのにw
- 793 :マロン名無しさん :2009/03/06(金) 21:55:35 ID:???
- >>784
コードネームはセーラーVで、何千回も初恋記録作ってたもんね美奈子ちゃん…
でも天秤座はカリスマ性ある人が多いらしいと聞いた
頑張れリーダー!
- 794 :マロン名無しさん :2009/03/06(金) 21:57:41 ID:???
- >>774
ユニコーンは処女を好み、ペガサスは勇者や英雄が乗ると
以前、老師にお聞きしたことがある。
>>780
天馬より三角木馬の方が変態にはお似合い。
- 795 :マロン名無しさん :2009/03/06(金) 21:58:02 ID:???
- >やっとやっと長すぎた春がおわってコーコーセー的ッ展開にもちこめると思ったのにっ
kwsk
- 796 :マロン名無しさん :2009/03/06(金) 22:00:58 ID:???
- >>794
紫龍乙
木馬wwwしかしペガサスは一応変態を慕ってるようだったぞ
- 797 :マロン名無しさん :2009/03/06(金) 22:03:40 ID:???
- ルナPで術をかけるときのちびうさの表情かわいい
- 798 :マロン名無しさん :2009/03/06(金) 22:05:03 ID:???
- ちびうさはもう少し物を丁寧に扱ったほうがいいな
もし銀水晶も落として割れたりしたらどうすんだ
- 799 :マロン名無しさん :2009/03/06(金) 22:06:38 ID:???
- でかうさのスカートがスカートの役目を果たしていない件
- 800 :マロン名無しさん :2009/03/06(金) 22:09:53 ID:???
- 亜美とせつなに交流があったことにびっくり
だって外部三戦士とはちびうさが倒れた後に和解して、そのまま最終決戦に突入、
戦いが終わるやいなやヘリで飛び立っていったし…いつの間に?
- 801 :マロン名無しさん :2009/03/06(金) 22:11:30 ID:???
- 1ページまるまる使った、冒頭の薔薇のアップが意味深
- 802 :マロン名無しさん :2009/03/06(金) 22:13:33 ID:???
- 「――胚に影?」
\(^o^)/
- 803 :マロン名無しさん :2009/03/06(金) 22:14:43 ID:???
- 訂正
×胚
○肺
- 804 :マロン名無しさん :2009/03/06(金) 22:44:09 ID:???
- >>800
今後は、レイ・まこととはるかみちるの後付関係だな。
美奈子はほたるとの後付関係が出たら雑魚続行。
無ければ主役補正上昇。
- 805 :マロン名無しさん :2009/03/06(金) 22:54:44 ID:???
- >>804
美奈子はほたると口利いたこともなさそうなのでここはひとつ主人公補正強化希望
思い返せば美奈子って、戦士のリーダーで、
クインベリルを刺し殺したこともあるのに、最近ヤムチ…雑魚化が激しいよな
- 806 :マロン名無しさん :2009/03/06(金) 22:57:39 ID:???
- >>782
変態が仮に太陽の守護をうけた戦士だとしたら、この弱さはなんなんだwww
月はおろか、冥王星にも負けてるぞwww
- 807 :マロン名無しさん :2009/03/06(金) 23:01:24 ID:???
- 変態が肺ガンになったと聞いて
- 808 :マロン名無しさん :2009/03/06(金) 23:03:07 ID:???
- >>801
薔薇=変態
散る=あぼーん
つまりこれは変態の死亡フラグを暗示していたんだよ!!
- 809 :マロン名無しさん :2009/03/06(金) 23:07:06 ID:???
- ブラックレディネタは地味に嬉しかった
ちびうさはブラックレディ時代の記憶は忘れちゃってるのかw
- 810 :マロン名無しさん :2009/03/06(金) 23:09:30 ID:???
- >>794
変態にはおまるで十分だ
しかしうさぎとちびうさが全然もとに戻る気配ないが大丈夫なのか?
- 811 :マロン名無しさん :2009/03/06(金) 23:11:13 ID:???
- 変態の死ぬ死ぬ詐欺は今に始まったことじゃないけどな
- 812 :マロン名無しさん :2009/03/06(金) 23:12:53 ID:???
- うさぎ「バーローwwwwwww」
- 813 :マロン名無しさん :2009/03/08(日) 21:11:12 ID:???
- >>806
リンかけではアポロンは12神から外されていた。
- 814 : ◆P9MoonSjzo :2009/03/09(月) 21:37:56 ID:???
- Act40-2
次の日、うさぎとちびうさが泣きながら亜美に電話してきた。「あみちゃ――ん」「――そう やぱり夜があけても変化ナシ……か
もしかして一晩たてばもとにもどってるなんて夢みたいな話そうそうあるワケないか」
二人はとりあえず今日は仮病を使って学校を休むようだ。亜美は静かに受話器を置いた。――はやく二人をなんとかしてあげなくちゃ
亜美が小雨の中歩いていると、立ち入り禁止と看板が出ているサーカス団のテントが目に入った。
―デッド・ムーン・サーカス団――いったいどんなヤツらなの?
傍には、“ディスカス・ファーム”という名の熱帯魚屋があった。亜美は興味を引かれ、中に入ってみた。
……キレイ まるで水の中にいるみたい
「しあわせそうなカオしてるわ」店員が亜美に話しかけてきた。「人が水を恋しいと感じるのは 欲求不満のしるしなんだそうよ」
亜美は思わず赤くなる。「おさかななんかかってみたらいかが?コレなんかおすすめよ」
「ふふっカワイイv」――パパのくれた絵ハガキの魚みたい そうねママもよろこぶかも
「ありがとーございましたーv」店を後にする亜美を見送ったあと、店員――パラパラはふふっと黒く笑った。
部屋に戻った亜美は、満足そうに水槽の中の熱帯魚を見つめた。「ママおどろくかしら はやく見せたいな」
亜美はそのまま水槽の前に突っ伏して眠りこんでしまった
ふと物音がして、亜美は目を覚ました。「ん……」亜美は眠い目をこすりながら、部屋のドアを開けた。「ママ?」
そこにはスーツ姿の男と熱いキスを交わす亜美の母の姿があった。亜美は衝撃を受ける。――ママ?
「――娘さん まだ起きてるんじゃないの?」「勉強しか興味ない子よ あたしとはカンケーないわ」
亜美はショックのあまりその場から動けなかった。
- 815 : ◆P9MoonSjzo :2009/03/09(月) 21:39:03 ID:???
- 亜美はなにかを感じ取り、壁にかかっている鏡をみつめた。なんとそこには幼少時代の亜美の姿が映っていた。――あたし!?
“パパ パパ”“亜美 もうついてこないでくれ パパはつかれたんだ ママにもおまえにも
勉強にしか興味のないおまえにひきとめられてもパパの気持ちは動かないよ さようなら”
――パパ!ちがうわどうしてわかってもらえないの?いつだってあたしはパパとママのことこんなに考えてるのに!
次に鏡に映ったのは、身長があべこべになったままのうさぎとちびうさ、衛の姿だった。――うさぎちゃん!?
“あたしたちいつだって三人いっしょよ このままでもすごく幸せよ ほかにはなんにもいらないわ”
楽しそうに笑いあううさぎ達を見て、亜美は目の前が真っ暗になる。思わず涙が溢れてくる。
水槽の中の熱帯魚は、フィッシュ・アイへと姿を変え、後ろから亜美を抱きしめた。
「――ねえ がまんなんかすることないわ うらやましかったんでしょ?あの三人が ホンネをいっちゃいなさいよ」
亜美は鏡に手を伸ばした。――そう あたし ずっとさびしかった あたしの夢はだれでもいいから だれかに愛されること――
鏡に映るのは、フィッシュ・アイにキスされようとしている自分――
「いやっ!!」亜美はバッと鏡から離れた。――うそよ!ちがうわ!たすけて!ママ!
ところが亜美の母と男の姿は醜く歪んで見えた。――ママ!?ちがう!ママじゃない!しっかりするのよ亜美!!これは幻覚よ!
亜美は玄関を飛び出し、外へ出ようとしたが、そこにはレムレスの大軍が待ち構えていた。――敵!?まさかマンションの中に!?
亜美は通信器でう即座にうさぎに連絡を入れた。「うさぎちゃん!きこえる!?」“亜美ちゃん!?”「敵よ!!」
レムレス達が、一斉に亜美に襲いかかってきた。「!!」“亜美ちゃん!?”
――あたしったらいつもだれかにたよってばかり…… ――これは悪夢だわ
後ずさった亜美の肘が、不意に固いガラスにぶつかった。そしてそのまま亜美は後ろに倒れ込むように、その中へと吸い込まれていった。
- 816 : ◆P9MoonSjzo :2009/03/09(月) 21:39:35 ID:???
- 「そう これは邪鬼レムレスの甘い悪夢vすでにこのマンションは丸ごとレムレスが支配してるわ
いまは草木もねむる丑三つ時 だあれもおめめをさまさないvわがデッド・ムーンサーカスのすってきなプレ・イベント!
悪夢の館をひとつここにつくりだしてあげましょう」そう言って、フィッシュ・アイはおどけて笑った。
――そう あたし 自信がないの ――たよることしかできない あたし…… ――ねむい…… カラダに力が入らない……
このままねむらせて だって とてもここちいいんだもの ――だあれも あたしをおこさないで
『――プリンセス』深い水の世界に力なく落ちていく亜美を、小さな声が呼んだ。『――プリンセス・マーキュリー』
亜美が目を開けると、目の前にいたのは、まるで人形のように小さな姿をした「セーラーマーキュリー」だった。
「……“あたし”?」「そう “わたし”は“あなた”の分身 目をさますのです プリンセスマーキュリー
敵の作りだす悪夢のいいなりになってはダメ あなたのほんとうの夢を思い出して」――あたしの ほんとうの夢?
マーキュリーの分身はにっこりと微笑んだ。「あなたはそんなに 弱くはないはずです」
……あたしの ほんとうの夢――?
……ああ そうよ あたしには愛する大好きな人たちがたくさんいる その人たちをもっともっと愛したい ――守ってあげたい
そのために勉強するの そしてあたしの夢 一人前の戦士になってみんなを守ること
亜美は自力で水の世界から抜け出した。「なにっ!?」――だって それがあたしの使命だもの!
亜美の胸に、ハート型の青いブローチが輝いた。「マーキュリー・クリスタル・パワ――・メイクアップ!!」
傍にたて琴が現れ、マーキュリーに話しかけた。“わたしはマーキュリーハープ」――武器(アイテム)が意志を!?
- 817 : ◆P9MoonSjzo :2009/03/09(月) 22:14:18 ID:???
- “さあ!悪夢をけちらすのです!”「マーキュリー・アクア・ラプソディ――ッ!」パァンと鏡を割ると、マンションはレムレスの魔の手から解放された。
亜美の母と一緒にいた男は消え去り、亜美の母は床に倒れ込んだ。「ママ!」
「マーキュリー!」うさぎとちびうさが駆け付けてきた。「うさぎちゃん!ちびうさちゃん!」
「イチかバチか!変身するわよちびうさ!」「うん!」「「ムーン・クライシス!!メイクアッップ!!」」
バチッと弾かれるような音の後、二人の体は光に包まれ、無事にスーパーセーラームーンとスーパーセーラーちびムーンに変身することができた。
身長が戻って、二人は大喜び。「いくわよちびムーン!!」「「ムーン・ゴージャス・メディティション!!」」
光の洪水が直撃し、フィッシュ・アイは一瞬で塵と化した。
「フィッシュ・アイ!!」テントから鏡で様子を見ていたベスベスが声を上げる。パラパラも驚く。「あたしの逆玉の術を やぶって変身した!?」
パラパラは不敵に笑う。「おもしろいじゃないの!」
「マーキュリー!!」「スーパーセーラームーン!ちびムーン!よかった!もとの姿に……!」
「やったわね!ちびムーン!」余裕でガッツポーズを決めるセーラームーンを、ちびムーンは息を切らしながら複雑な思いで見つめる。
――やっぱり強い――!どんなときも敵を一瞬にふきとばすスーパーセーラームーン――
どんなときもみんなに必要とされる 強くて美しいうさぎ ――そう うさぎがいなくちゃダメなんだ
ずっと感じてた 同じ“幻の銀水晶”をもっていても 同じ武器(アイテム)をもっていても
セーラームーンナシであたしがその力を発揮することはない あたしひとりじゃなんの役にもたたない――!
「トゥインクル・エール!!」「ちびムーン!?」鈴を高く掲げると、エリオスがすぐに現れた。『乙女よ』
「エリオス やっぱりちがうよ あたしにはセーラームーンのような強い心も力も美しい姿もない――!エリオスのさがしてる乙女はあたしじゃないよ!」
- 818 : ◆P9MoonSjzo :2009/03/09(月) 22:14:58 ID:???
- セーラームーンにはその話は初耳だった。「エリオスのさがしてる――乙女?」少しの間のあと、エリオスが説明を始めた。
『――わたしのさがしている ――乙女とは 美しい夢をもつ 月の光に守られた 王女(プリンセス)にして戦士
――そしてゴールデン・クリスタルの封印をとく聖石(クリスタル)をもつ 選ばれたる乙女のこと』
ちびムーンは固く目を瞑った。――そう――… エリオスのその言葉を聞いた瞬間に もうわかっていたの
マーキュリーがぽつりと呟いた。「――まさか その乙女って…… セーラームーン ――いいえ プリンセス・セレ二ティのこと?」
『――では スーパーセーラームーン あなたが ――プリンセス・セレ二テイ?』
ちびムーンは目の前が真っ暗になった。――エリオスのさがしている乙女はあたしじゃない―― 必要なのはあたしじゃない――
「ちびムーン!?」傷心のちびムーンはそのままどこかへ走っていってしまった。すると後を追うように、エリオスもスッと消えてしまった。
●to be continued●
- 819 :マロン名無しさん :2009/03/10(火) 00:03:20 ID:???
- まさかの百合展開
- 820 :マロン名無しさん :2009/03/10(火) 00:36:17 ID:???
- プリンセス・マーキュリー??
どゆこと?
- 821 :マロン名無しさん :2009/03/10(火) 00:37:28 ID:???
- ちび亜美は先代のセーラーマーキュリーか?
- 822 :マロン名無しさん :2009/03/10(火) 00:40:00 ID:???
- 亜美母が男作ってなくて本当によかった
- 823 :マロン名無しさん :2009/03/10(火) 00:45:40 ID:???
- 次回予想
ちびうさが再びグレてスーパーブラックレディと化し、皆の前に立ちはだかる
どさくさに紛れて変態がまたまた洗脳される
手も足も出ないセーラー戦士たちだったが、ちびうさはエリオスのキスで元に戻る
- 824 :マロン名無しさん :2009/03/10(火) 00:46:55 ID:???
- マーキュリーとハープの組み合わせいいな
人魚みたいだ
- 825 :マロン名無しさん :2009/03/10(火) 00:50:11 ID:???
- >>820
「きみこそ俺のたった一人のプリンセスなんだ」
ってセーラー戦士全員を口説いて回る変態が浮かんだ
- 826 :マロン名無しさん :2009/03/10(火) 00:52:37 ID:???
- >王女(プリンセス)にして戦士
実は亜美のことだったりしてな
- 827 :マロン名無しさん :2009/03/10(火) 00:54:17 ID:???
- >>823
>どさくさに紛れて変態がまたまた洗脳される
普通にありえるから困る
- 828 :マロン名無しさん :2009/03/10(火) 00:56:02 ID:???
- これちびうさが一人になったところをまた敵につけ込まれるパターンだろ
- 829 :マロン名無しさん :2009/03/10(火) 00:59:39 ID:???
- >>826
最初の頃に、亜美の母は宝石類(ダイヤの指輪等)を腐るほど持ってるってちらっと出てきたよな
実はゴールデンクリスタルは亜美の家にあったりしてw
- 830 :マロン名無しさん :2009/03/10(火) 01:00:13 ID:???
- あたしの夢は だれでもいいから だれかに 愛されること……
の魚の目が男に見えた
いや男か
- 831 :マロン名無しさん :2009/03/10(火) 01:06:23 ID:???
- >>830
だれでもいいから=同性でもおk
ってことかと思った
- 832 :マロン名無しさん :2009/03/10(火) 01:09:56 ID:???
- ウオノメの声優が今から楽しみ
- 833 :マロン名無しさん :2009/03/10(火) 01:13:45 ID:???
- >>830
確かに目の書き方は男っぽいが、首が華奢なので女に100ウオノメ
- 834 :833 :2009/03/10(火) 01:16:12 ID:???
- 間違えた
「魚の目」で一つの単語か
紛らわしいな
- 835 :マロン名無しさん :2009/03/10(火) 23:51:17 ID:???
- まさか、セーラー戦士全員がそれぞれの惑星のプリンセスってことなのか?
もしそうなら月以外の星にも王国があったことになるが…
- 836 :マロン名無しさん :2009/03/11(水) 00:35:53 ID:???
- >>835
プリンセスが自分の星を離れて、
ほかの星のプリンセスのために命を賭けるなんて可哀想
守護戦士達の親はどんな気分で娘を送り出したんだろう…
- 837 :マロン名無しさん :2009/03/11(水) 00:39:44 ID:???
- >>835
多分外部太陽系戦士は違うとオモ
プリンセスがあんな孤独な場所に追いやられるなんて哀れすぎる
- 838 :マロン名無しさん :2009/03/11(水) 00:43:23 ID:???
- 月の王族=本家
他の惑星に散らばった王族=分家
ということか?
オーストリアのハプスブルグ家みたいだな
- 839 :マロン名無しさん :2009/03/11(水) 00:47:04 ID:???
- >>835
まさかwいくらなんでも地球外生命体いすぎw
- 840 :マロン名無しさん :2009/03/11(水) 00:50:24 ID:???
- 変態とエリオスの関係はマリオとヨッシーみたいなものだと予想
- 841 :マロン名無しさん :2009/03/11(水) 01:00:13 ID:???
- うさぎとちびうさはあっさり元に戻ったな
つーか変身するだけで元に戻れるんだったらもっと早く試せばいいのにw
…ってのは禁句なんだろうな
- 842 :マロン名無しさん :2009/03/11(水) 01:02:18 ID:???
- >>840
エリオス…月
変態…すっぽん
でFA
- 843 :マロン名無しさん :2009/03/11(水) 01:08:53 ID:???
- ちびうさはうさぎにひどく劣等感を感じてしまっているようだが、
ちびうさにはちびうさにしかないいいところがあるんだからいいじゃないか
ちびうさのおかげでほたるは最後に小さな幸せを手に入れることができたんだ もっと自信もて
みたいなことを、次回変態が偉そうに言うんだろうな(´・ω・)
- 844 :マロン名無しさん :2009/03/11(水) 01:11:58 ID:???
- エリオスの性別がまだわからないのがもどかしい
- 845 :マロン名無しさん :2009/03/11(水) 01:13:26 ID:???
- >>842
エリオス…月
変態…すっぽんぽん
でFA
- 846 : ◆P9MoonSjzo :2009/03/11(水) 21:39:34 ID:???
- [受験戦争編]
第1話 まこちゃんのユーウツ (「るんるん」1995年5月号掲載)
素敵な一軒家で、女の子らしい可愛い服にエプロンを着たまことが、お皿を持って微笑む。スーツ姿の主人が帰宅したのだ。(顔は見えないが)
「ただいまーっvうーん おいしそーなニオイがするぞーっ」「おかえりなさいセンパイッv
きょうはセンパイとのケッコン一周年記念日だから ごちそういっぱいつくったのよv」
「わー たのしみだなーっvボクもお祝いにキミの好きなピンクのバラを買ってきたよっv」「や〜〜んっっ うれしーいっ」
「でもまこちゃん なんかコゲくさいニオイがするよ」「うう――んセ・ン・パ・イvこのアタシがこがすワケないじゃない コゲくさいニオイなんか…」
座ったまま眠りこけていたまことは、ガバッと起き上がった。「しまったああっ」
危機一髪、まこちゃん特製ミートローフ大成功。オーブンから取り出し、味見をして、まことは頷く。
――あたし 木野まことv15さいvちゅーさんv シュミはバーゲンv特技はお料理v
――苦手なモノは……飛行機☆ ……というカヨワイオ・ト・メv
五時ジャストに玄関のチャイムが鳴り、うさぎ達が揃ってやってきた。――あたしたちただいま花の受験生v
゚・*:.。.花 .。.:*・゜の女子高生になるためにっ!今日から週一回 亜美ちゃんの指導のもと 勉強会をすることにしたのv
――これはあたしたちの愛と感動っ!!の受験戦争の記録ですっっ!
「へ〜〜っvまこちゃんたら しばらくこないうちにおへやがいちだんとラブリーになったわねーv」
「ハイッvお茶ドーゾv」「わ―――っvカワイイカップ!」お茶の味・香りともにうさぎ達に好評だ。まことがうっとりと解説する。
「それカモミールティーなのっ リラックス効果があってね それを飲むとぐっすり眠れるのよ」
「……ぐっすりねむれる?」亜美がキラーンと目を光らせた。
「それはよくないわ!お茶はもうこのぐらいにして さあ!ガンガンはじめましょっ!」うさぎ達は亜美の迫力を前にして小さくなるばかり。
- 847 : ◆P9MoonSjzo :2009/03/11(水) 21:40:38 ID:???
- シーンと静まりかえった部屋で、みんながテーブルを囲んで各自問題集を解いていると、まことが一人そわそわし始めた。
ちらっと横目でみんなの様子を窺うと、にっこり笑って切りだした。「……ねえっvそろそろ夕ごはんにしない?」
レストランで出てくるような、綺麗に盛りつけされたオードブルを見て、皆は感嘆の声を上げる。
「わ〜〜っvすっごいごちそう!おいしそ――っv」「下ごしらえたいへんだったでしょ?」
「まあね ちょっと一晩v」「一晩ッ!?」亜美は度肝を抜かした。「だめよまこちゃん!受験勉強にさしつかえるわっっ もうこんな気をつかわないでよ」
「うんvでもどーしてもみんなに食べてほしくってv」顔を赤らめてそう告白するまことに、うさぎ達は思わず感動してしまう。
“あなたもジャルーで沖縄へ!”「きゃあっ」つけっぱなしだったテレビに飛行機が映り、まことはカーテンにしがみついて青くなる。
「まこちゃんっ!?」「あ CMか☆ごめんねみんな アタシ飛行機の音がダメなの☆アタシの両親アタシがちいさいころ飛行機事故で死んじゃったの
だからアタシの手料理囲んでこーしてみんなで家族みないに食べられるのってすっごい幸せなコトなのっ」
キラキラと目を輝かせるまことに、うさぎ達はまたもや感動してしまう。
気づくと、時計は十一時を指していた。「いけない!もうこんな時間?」「ひきとめてごめんっ☆」
「またお茶とごはん食べにきてネv」まことは笑顔で手を振る。パタン、とドアが閉まり、うさぎ達は我に返った。
「……お茶とごはんを“食べに”??」「あたしたちなにしにきたんだっけ」亜美はノートを見てひとりショックを受けている。
「なんてことっ!予定の半分も進まなかったわ!次からはガンガンやるわよっ!」
「さあ!やっとあとかたづけおわったわ」隅々まで掃除が終わり、キッチンはピカピカに光っている。「いけない!もう一時!はやくねなきゃ!」
まことは笑顔で床についた。「これまで三月まで毎週勉強会かぁ でもま!亜美ちゃんとゆー つよ――い味方もいることだし
受験なんてラクショ――ねっv」
- 848 : ◆P9MoonSjzo :2009/03/11(水) 21:41:32 ID:???
- そんな中、学校のテストが返ってきた。木野まこと、40点。突き付けられた現実に、まことはショックを隠せない。
100点の亜美に激励されても、なんだか余計に落ち込んでしまうまことだった。
まことは肩を落としたまま、園芸部に顔を出した。「…こんにちは――」「あれ―― まこちゃんセンパイッ?
ど――したんですか?三年は受験でもう部活は禁止ですよ」そのことをすっかり忘れていたまことはまたもやショックを受ける。
和気あいあいをしている男子部員たちを見て、まこと涙目。「……くっすん☆ツライわ受験生って」
フルーツパーラー・クラウンで、宇奈月がにっこり微笑みかけた。「ね?まこちゃんうさぎちゃん イケるでしょっ?
宇奈月ちゃんおススメのハイビスカスティーよっv」「すっぱ―――いっ」「勉強中に飲めばすっぱくてきっと目がさめるわよっv」
「これならきっと亜美ちゃんにも気に入ってもらえるわ!どこに売ってるの?」
宇奈月に連れられて、うさぎとまことはPRIvPRIというお店に辿りついた。「わ―― こんなラブリーなお店が十番にあったの?」
ところがハイビスカスティーは売り切れてしまっているようだ。「……それより ホントにまこちゃんて ……すきなのねえ」呆れる宇奈月。
「や――ん このクッションカワイイッvこの宝石箱キレ――ッvあ!カワイイピアス!」まことは店内のあらゆる商品に完全に目を奪われてしまっていた。
店内でお茶を飲みながら、まことが愚痴りだした。「アタシねえ みんなでお茶したり ラブリーなお店いったりが 学校帰りのいちばんの楽しみだったの☆
でもいま受験でそーゆーのもガマンしなくちゃでしょ?ああっ!みんなでお茶したーいっ」…してるじゃない、いま。うさぎは心の中で突っ込んだ。
「まこちゃん!」宇奈月ががしっとまことの手を握った。「゚・*:.。.花 .。.:*・゜の女子高生になれば好きなだけ!
お茶も飲めるし道草もおっけーよ!がんばるのよっ!」「宇奈月ちゃんっ!」既に女子高生を満喫している宇奈月の言葉には説得力があった。
- 849 : ◆P9MoonSjzo :2009/03/11(水) 21:43:02 ID:???
- 今週もまことの家で勉強会が開かれた。「……ねえみんなっvちょっとだけお茶にしないっ?」まことはそう言ってにっこり笑う。
部屋を出て行こうとするまことのスカートを、亜美がはっしと掴んだ。
「きょうはあたし緑茶持参できたの あたしがお茶を入れるからまこちゃんはつづけてて」亜美はそう言ってにっこり笑う。
……オニッ☆とまことは心の中で悪態をついた。「心おきなく問題解いてネv」亜美はにこにこ笑っている。
……しかし さきから二オってくるこの香りは
うさぎと美奈子は敏感に察知した。まことがにっこりと微笑んだ。「……ねえっvそろそろ夕ごはんに……しないっ?」
今回は懐石料理のようなご馳走が皆の前に並べられた。「ひえ〜〜っっ」「このゴ――カな料理の数々はっっっ☆」
「まこちゃん〜〜」亜美がまことに詰め寄る。「わーんごめんっゆるしてっ また一晩かけてつくってしまいました〜〜っ」
「まこちゃん!受験生の友はカップラーメンときまってるのよ!料理してるヒマに一問でも解くのよっっ」ちなみに亜美は五人分ちゃんと持ってきたらしい。
美奈子も説得を試みる。「そーよまこちゃんっ!いくらなんでも部活をしてないこの時期にこんなに栄養とったら デブのセーラー戦士になっちゃうわよっ」
デ ブ の セ ー ラ ー せ ん し っ ??
この言葉はまことに重―くのしかかったのだった。
亜美はピカピカの棚の上を指でサッと拭いてみる。そこには塵ひとつつかない。「まこちゃん おへやのおそーじがとってもゆきとどいているようだけど」
ギクッと冷や汗をかくまこと。実は丸二日かけて掃除をしていたのだ。
「そーいえば なんかこのまえよりもラブリ―――なグッズが へやのなかにふえたような」まことはさらに顔をひきつらせる。
「……学校帰り道草をくってるわね?」「ひ〜〜〜っ ごめんなさ〜〜〜いっっ」ボソっとジト目のレイに言われて、まこととうさぎは揃って謝った。
- 850 : ◆P9MoonSjzo :2009/03/11(水) 21:43:46 ID:???
- まことはついに弱音を吐いた。「……アタシ…… ……高校いくの やめようかな むいてない気がするの 受験勉強
やらなくちゃと思えば思うほどっ!お茶が飲みたくなるのっ!料理がしたくなるのっ!おそーじがしたくなるのっ!ラブリーなものがほしくなるのっっ
アタシってただお料理とお茶とお花とカワイイものを めでるセーカツができればそれでいいのよっ」手を組んでキラキラウルウルするまこと。
「まこちゃん それはね」“図説 社会心理学”というタイトルの本のページを捲る、眼鏡をかけた亜美。
「た ん な る 逃 避 よ」その瞬間、まことは脳天に巨石が落下してくるのを感じた。
「あっ死んでる」「まこちゃーんっお――いっっ」「さあっ!死んでるヒマはないわっ!ガンガン解くわよっ」美奈子は亜美の怖さに震えている。
あのラブリーグッズのお店、PRIvPRIに中華風のお化けがぼわんと湧いて出た。
“うふふんv我この地に巣くう地霊(ゲニウス・ロキ) 中国四千年の味vト―ヒーチャンv
うう――んvあま――い糖気がジューマンしてるアルvト―ヒをしてる若いrものがこのショップにたくさん出入りしてるアルv
この糖気を使ってもっともっとト―ヒしてるコちゃんをあつめるよろしv”
学校でテストが帰ってきた。まことの50点のテストを見て、うさぎはその長氏、と励ます。ちなみにうさぎは35点だ。
まことはげっそりした顔つきで、とぼとぼと帰路についた。「……ああ 点数も上がったのに ……うれしくない 体調もよくないし」
――ああ寄り道がしたい お茶したい ラブリーなものが見たい でもまっすぐ帰って勉強しなくちゃ
すると、どこからかいい香りが漂ってきた。……なにかしら いいニオイvああ 足がかってに……
辿りついたのはあのPRIvPRIだった。なんと大バーゲンを開催しているようだ。「いらっしゃ〜〜いvご来店大カンシャッ!」
「バーゲンバーゲンv」まことはうずうずして店内を見回す。「あなた大ラッキーあるねv本日の大セール品帰るなんて!
スペシャルハーブティーとチャイニーズ・スコーンにブラウニーvいまならセットで百円ナリv」「うっそーっv買ったっっっv」
- 851 : ◆P9MoonSjzo :2009/03/11(水) 21:44:19 ID:???
- 「だいたい亜美ちゃんはキビシすぎるのよ☆」うさぎが思わずこぼした。亜美は本を片手に反論する。
「“知識は我々が天に飛翔する翼である”ってシェイクスピアもいってるわ!学ぶことを恐れちゃダメよ!みんなで高校へ入学するために!勉強するのよ!」
「……でも“学問に時間を費やしすぎるのは怠惰である”ってベーコンがいってるわよ」何気にレイが本を片手に応戦。
うさぎと美奈子は、ベーコンはあの食べるベーコンかしら、とまるでわかっていない。
突然、レイが大声を上げた。「妖気!あの店からあやしげな芳香が!みんなのようすがヘンだわ!」
うさぎは慌てる。「あのお店!まこちゃんがよくいく店よ!」
家に帰ったまことは、久し振りのお茶とお菓子にありついた。「……ああvなんてオイシイお茶にケーキvし・あ・わ・せv
いいのアタシvこのままデブのセーラー戦士になっても高校いけなくても」まるで酔っぱらってしまったように、まことの目はトロンとしている。
「まこちゃんっ!?」バン、と勢いよく扉を開けて、うさぎ達が駆け付けてきた。まことは床にぶっ倒れてしまっている。
「わ〜〜〜っ まこちゃんっっ!?」
“我は地霊ト―ヒーチャンvこのムスメの糖気で満たしたカラダもらうアルv」「敵!?」レイは身構える。
「死んじゃダメ〜〜〜ッッ まこちゃ〜〜〜ん」うさぎが泣きながらまことの体を揺さぶるが、なんの反応もない。
「あたしたち゚・*:.。. 花.。.:*・゜の高校生になってケータイもって渋谷いって寄り道しまくってコンパしてカレシをつくるのよっっ
゚・*:.。. 花.。.:*・゜の高校生になるのよっ まこちゃんっ」まことの脳裏に、高校の制服を着た自分のビジョンが浮かび上がった。
まことはパチッと目を開けた。「そうよっ そうだったわっ!ジュピタープラネット・パワー メイクア――ッッップ」
- 852 : ◆P9MoonSjzo :2009/03/11(水) 21:44:54 ID:???
- 「゚・*:.。. 花.。.:*・゜の高校生になって思いっきり寄り道してお茶するまでは死ねないわっっっ ジュピター・ココナッツサイクロンッッ」
ジュピターの攻撃を喰らって、霊はあっさり消えてしまった。「やったわね!ジュピター―!」スーパーセーラームーンはまだウルウルしている。
「もちろんよっ!まけないわっアタシッ」しかしなぜかジュピターの顔はちょっと赤い。
ジュピターはフラッと床に倒れ込んで眠ってしまった。「……敵もたおしたことだし これで受験もバッチリよv」そんな寝言を漏らしながら。
「ジュピタ――!敵をたおしてもまだ勉強がのこってるわよっっ!」泣き付くマーキュリーにセーラームーンは呆れ顔。
「まこちゃんがのんでたハーブティー 酒でもはいってたんじゃないの?」マーズが突っ込む。
「うう〜〜ん セ・ン・パ・イv高校入学祝いはバラの形のゆびわがいいわ……v」
――そして春。無事、十番高校に入学したまことの姿があった。
●The End●
- 853 :マロン名無しさん :2009/03/11(水) 21:50:25 ID:???
- スイーツ(笑)
だがまこちゃんなら許す
- 854 :マロン名無しさん :2009/03/11(水) 21:51:42 ID:???
- なんかレイに続き亜美までアニメと性格が離れてきてるなw
- 855 :マロン名無しさん :2009/03/11(水) 21:54:22 ID:???
- まこと ヒロイン
うさぎ 親友ポジション
亜美 天然
レイ 突っ込み
美奈子 空気
…あれ?リーダーwww
- 856 :マロン名無しさん :2009/03/11(水) 21:56:32 ID:???
- 亜美ちゃんいいキャラしてるなw
冷静なクールなレイちゃんも何気にいい味出してる
- 857 :マロン名無しさん :2009/03/13(金) 14:31:03 ID:???
- セレブな亜美ちゃんでもカップラーメン食べる時があるんだなぁ…と感心してしまったwwww
- 858 :マロン名無しさん :2009/03/13(金) 20:22:25 ID:???
- カップラーメン五人分って学生鞄に入らないだろうから多分リュックで来たんだろうなw
- 859 :マロン名無しさん :2009/03/13(金) 20:24:18 ID:???
- ベーコンの格言で亜美に対抗するレイw
何気に成績よさそう
- 860 : ◆P9MoonSjzo :2009/03/13(金) 21:54:52 ID:???
- Act41 夢3 マーズ・ドリーム
――ああ にげだしたっていじけたって なにもかわるわけじゃないのに ……バカみたい ……わかってるのに
ちびムーンはエリオスの言葉を思い出した。“ではスーパーセーラームーン あなたがプリンセス・セレ二ティ?”
立ち止まって変身を解く。ちびうさはすっかり落ち込んでしまっていた。――やっぱりうさぎだった
エリオスのさがしている乙女は ……あたしじゃなかった ……くるしいよ “乙女よ”そうよばれてうれしかった
“力をかしてください わたしをよんでください”――あたしでもなにかできるかもって思った
“美しい夢をもつ 月の光に守られた 王女(プリンセス)にして戦士 ゴールデン・クリスタルの封印をとく聖石(クリスタル)をもつ乙女――”
――でもやっぱりダメなんだ チビで力もないあたしじゃ――
鈴が小さく鳴り、ちびうさの前に翼を広げたエリオスが現れた。「……エリオス…」雨が降りだした。雨粒に交じって、ちびうさの目からも雫が落ちる。
「……いつか ……あたしも必要とされるときが ……くるのかな ……大きくなって りっぱな戦士になって すてきなレディに……
いつか…… あたしの夢がかなうときが くるのかな……」
エリオスはこの場所にいながらうさぎ達の様子を視ていた。うさぎと亜美は大慌てで衛やレイ・まこと・美奈子と合流していた。
「ちびうさが!?」「大ぶりになるぞ!さがしにいこう!」「ちびうさ――っ」
エリオスは、立ちつくしたまま顔を両手で覆って泣き続けるちびうさを優しい目で見やると、そばに寄って来た。
そしてそのまま、ちびうさにそっと口づけた。驚いて目を開けたちびうさの視界に入ってきたのは、ペガサスではなく、美少年の顔だった。
「――泣かないで 小さな乙女よ」エリオスはちびうさの傍に跪いた。「あなたの助けあってこそ スーパーセーラームーンは いま全力で戦えるのです
みんなあなたを心配してさがしています ――あなたは いつだってこんなにもとめられている あなたのまわりは 愛にみちあふれています」
ちびうさは真っ赤になって口を手で覆った。
- 861 : ◆P9MoonSjzo :2009/03/13(金) 21:55:25 ID:???
- 「……この姿では これが限界――… 小さな乙女よ またきっと会いにきます だから泣かないで…」美少年はそのまま儚く消えてしまった。
そこへうさぎ達が駆け付けてきた。「ちびうさ!」うさぎはぎゅっとちびうさを抱きしめた。「よかった……!カゼひくよ 帰ろ」
ちびうさは赤くなって上の空だ。「ちびうさ?」ちびうさははっと我に返った。「……エリオスは?」
傘をさした亜美が答える。「あのあとすぐ消えちゃったの 話はきけなかったわ」
ちびうさの胸は高鳴った。……エリオス?……いまのは エリオス……?
美少年は深い深い闇の中に堕ちていった。闇の底にある籠の中のペガサスの中にふわりと入りこむと、荒い息をした。
“……ほう わたしの呪縛からぬけだしていたとは たいしたものよのう だが おまえもこの地もすでにわたしのもの
やがて地上もやがてはすべてわたしのものとなる かってなマネは許さぬぞ クククッ”
『……この地とカラダとらわれても まだわたしは心までは支配されてはいない――!
邪悪なおまえなど王子(プリンス)が そして王女(プリンセス)が かならず消し去ってみせる!』エリオスは勇敢に啖呵を切った。
“なまいきな!”女は歯ぎしりすると、籠の中のエリオスにバシッと攻撃を加えた。
……はやく ゴールデン・クリスタルをさがさねば この地をもとにもどさねば この星までもが……
ジルコニアは大きな鏡を見つめ、歓声を上げた。「……おお!何度見ても まるで水晶球のように美しいこの星……!」
“今度こそここに われらの時代がはじまろうとしているのだ ジルコニア 白い月の王国の輝きは いまやあそこには存在しない
あの月の王国に守られていないこの星など 転生した月の王国の者どもなぞ赤子同然 この星と
――そしてやつらのもつ 無限のパワーを秘めた聖石「幻の銀水晶」を手に入れるときが やってきたのだ”
- 862 : ◆P9MoonSjzo :2009/03/13(金) 21:56:34 ID:???
- 「ですがネヘレニアさま “聖石”は真の所有者でなければあつかえぬという……」
“ジルコニア このわたしが デッド・ムーンの美しき偉大なる女王ネヘレニアと知って その口きいているのであろうな”
「失礼をいたしました!あなたこそ真の月の女王 月の王国の聖石“幻の銀水晶”の真のもち主 そしてすべてを手に入れるおかたでございます」
T.A女学院での弓道部で、レイが鍛練に励んでいる。レイの放った矢は、見事に的に命中した。
「火野」顧問が呼びとめる。「どうした?きょうは屋に迷いがでてるぞ」
「レイちゃ〜〜〜ん☆そうやってると まるで亜美ちゃんみたいだよ〜〜〜☆」みんなとの下校中、レイは“神社の経営法”というタイトルの本を読んでいる。
「おじいちゃんがね カゼひいてたおれちゃって いま動けないの 世の中不景気だし 効率いい経営法をさがしてるのよ」
「人をやとえば?」と亜美。「ダメ!人件費がかかる!ムダガネはいっさい使わない主義なの」
意外にも美奈子が食いついてきた。「レイちゃん!いい方法があるわvてっとりばやく ムコ養子をとればいーのよっv」
レイはわなわなと青筋を立てる。「ムコよーしぃ?ジョーダンじゃないわっっ なんでアタシがっっ」
「レイちゃんがオトコギライなのはよーくわかってるって ようはね ケッコンしたって思わなきゃいーワケ
神社のためにタダで人にきてもらったって思えばいーのよっvもちろんその人におじいちゃんのアトついでもらって
神社の仕事ぜーんぶやってもらって レイちゃんは好きなことしてくらすのvレイちゃんのしもべだと思えばいーのよっ」
「しもべ……vいいかもそれ……v」美奈子に乗せられて、楽でいいかもと思ってしまうレイだった。
「……二人とももっと学生らしいこといったら?」と本を読みながら亜美が突っ込む。
- 863 : ◆P9MoonSjzo :2009/03/13(金) 21:57:09 ID:???
- 「学生らしいことといえばっ」美奈子とまことが身を乗り出してきた。「「ああっ カレシがほしいっっ」」
「……そればっかし」本を読みながらレイが呆れる。「あらっ それが正しい女子高生の欲求よっっ」
「おとりこみ中のとこもうしワケないけど」「ルナ!アルテミスダイアナv」「あしたはいよいよ デッド・ムーンサーカス団の公演の初日!
のりこむわよみんな!」「おつでもおっけーよっ!」みんなは気合十分だ。
火川神社の戻ったレイは、臥せっている祖父の様子を見に行った。「熱が下がらんなんてそろそろワシもお陀仏っ南無阿弥陀仏…」
「……おじいちゃん ウチは神社なんですケド☆」レイが突っ込む。「まあしばらくは あととり孫娘のアタシにまかせて ゆっくり休んでくださいませ」
「すんませーん 縁むすびのおまもり二つくださーいv」「どうぞ 八百円です」レイが笑顔で接客する。「どーもおv」
客の後ろ姿を眺めながら、ぼんやりとレイは思う。――カレシってそんなにほしいものかしらねえ
“夢はおよめさんv”“あたしの夢は医者”“あたしはアイドル!”……あたし は このままおじいちゃんのあとをついで 火川神社の宮司になる
ここにずっといる それがあたりまえだとばくぜんと思ってた みんなあんなにはっきりしたビジョンをもっている ――あたしの夢……
鏡を覗きこんでみると、映ったのは空を飛ぶフォボスとディモスだった。レイは傍に落ちていた先の丸い矢を手に取ってみる。
“きょうの弓はまよいがでてたぞ”
「おいで!フォボス!ディモス!」レイは持っていた矢を高く投げた。しばらくして、矢をくわえたフォボスとディモスがレイの方へと戻ってくる。
- 864 : ◆P9MoonSjzo :2009/03/13(金) 21:57:42 ID:???
- 祖父はこの様子を襖を開けて見守っていた。――レイがこの神社にきたのは 小学校に上がるまえじゃったかな
「おじいちゃまのお庭 カラスがいるの?」「都会は多いんじゃよ 新宿とか六本木とかとくにな めずらしいかい?」
レイは何かを感じ取り、二羽のカラスの方へと駆け寄った。「フォボス!ディモス!」「レイ!?」
「この子たちはね フォボスとディモスって名まえなの いまピンときたの そうきまってるのよ」
――むかしからふしぎな娘じゃった ……ワシにはわかる レイ おまえはいつか ここをはなれ おまえが本来在るべきところへとびたってゆくだろう
それがいつなのかどこなのか ワシにはわからんが……
●to be continued●
- 865 :マロン名無しさん :2009/03/13(金) 22:31:35 ID:???
- エリオスかっこいいいいいいいい
変態?なにそれ?おいしいの?
- 866 :マロン名無しさん :2009/03/13(金) 22:33:40 ID:???
- 直子はほんとに雨の中のキスシーン好きだな
- 867 :マロン名無しさん :2009/03/13(金) 22:36:28 ID:???
- ※ネタバレ※
エリオスはアマゾン・トリオ(補欠)ペガサス・アイ
- 868 :マロン名無しさん :2009/03/13(金) 22:37:47 ID:???
- 〜何度目かわからんが今度こそ変態終了のお知らせ〜
- 869 :マロン名無しさん :2009/03/13(金) 22:39:15 ID:???
- 変態「うはwww獣姦キタコレwww」
- 870 :マロン名無しさん :2009/03/13(金) 22:42:00 ID:???
- レイちゃんいいキャラしてるなw
- 871 :マロン名無しさん :2009/03/13(金) 22:45:17 ID:???
- 原作レイは本を読む姿が様になるな
- 872 :マロン名無しさん :2009/03/13(金) 22:49:37 ID:???
- これアニメでもやってほしいな
富沢ボイスで「しもべ…いいかもそれ」って聞いてみたいw
- 873 :マロン名無しさん :2009/03/13(金) 22:50:43 ID:???
- 幼少期のレイが若干電波入ってた件
- 874 :マロン名無しさん :2009/03/14(土) 03:52:08 ID:hL3Nwscs
- カラスの寿命って長かったっけ?
- 875 :マロン名無しさん :2009/03/14(土) 07:26:19 ID:???
- 「バーニング・マンダラーッ!」
「……レイちゃん ウチは神社なんですケド☆」
- 876 :マロン名無しさん :2009/03/14(土) 10:59:10 ID:???
- >>875
そういえばアニメのレイは十字架のネックレスしてたことがあったなw
- 877 :マロン名無しさん :2009/03/14(土) 11:03:10 ID:???
- >>874
20年くらいって聞いた
でもルナやアルテミスのように実は太古の昔から生き長らえていたのかもしれん…
- 878 :マロン名無しさん :2009/03/14(土) 11:05:46 ID:???
- >>875
おじいちゃん突っ込みナイスwww
- 879 :マロン名無しさん :2009/03/14(土) 11:08:22 ID:???
- 美奈子がすっかりアホキャラになってるw
- 880 :マロン名無しさん :2009/03/14(土) 11:09:42 ID:???
- >ムダガネはいっさい使わない主義なの
亜美ちゃんのカップラーメンといい、みんな金持ちなのにケチだなあ
- 881 :マロン名無しさん :2009/03/14(土) 11:13:12 ID:???
- ※ネタバレ※
ネヘレニアは月の女王(補欠)
- 882 :マロン名無しさん :2009/03/14(土) 11:15:45 ID:???
- もうエリオスがヒロインでいいよ
変態?のし付けてデッド・ムーンに送りつけろ
- 883 :マロン名無しさん :2009/03/14(土) 11:17:41 ID:???
- >>873
美人なんだし天才霊能力少女としてテレビに出れそう
- 884 :マロン名無しさん :2009/03/14(土) 11:19:22 ID:???
- いまさらだがカラスを飼育するなど苦情がきそうだ
- 885 :マロン名無しさん :2009/03/14(土) 11:20:50 ID:???
- >>872
アニメではすでに雄一郎というしもべがいるジャマイカ
- 886 :マロン名無しさん :2009/03/14(土) 12:28:59 ID:???
- 雄一郎を逆輸入したりして
- 887 :マロン名無しさん :2009/03/14(土) 15:27:11 ID:???
- >>886
それ(・∀・)イイ!!
でも原作のレイちゃんは男嫌い設定があるから難しいかな
- 888 :マロン名無しさん :2009/03/14(土) 15:29:15 ID:???
- 逆輸入といえば、浅沼くんをアニメでも見てみたい
- 889 :マロン名無しさん :2009/03/14(土) 20:40:20 ID:???
- 「おじいちゃま」
さすが政治家の娘…。
- 890 : ◆P9MoonSjzo :2009/03/15(日) 21:42:14 ID:???
- Act41-2
デッド・ムーンサーカス団の公演初日。たくさんの風船で飾られているテントを見て、うさぎ達は歓声を上げる。
「デッド・ムーン大サーカスショ―――!当日券はこちらです ショーをごらんにならないかたも 中の移動遊園地へどうぞv」
「ゲッ ショーがS席一万円?」「高いッ!信じらんないッ」「世の中円高のハズでしょっ!?」
「サギだわっ!ますますあやしーわっ!!デッド・ムーンサーカスッ!」美奈子達は大ブーイングだ。
「わ――いっvソフトクリーム食べたーいっ ジェットコースターのりたーいっv」「コラコラ あそびにきたんじゃないのよちびうさ☆」
ルナ・アルテミス・ダイアナはちょっとひとまわり様子を見てくる、と言って皆と別れた。
「おばけ屋敷があるんだって!」「ろう人形館も!いってみようよv」人々の楽しそうな様子を見て、ちびうさが衛におねだりする。
「ねえまもちゃん ちょっとだけゴーカートのろーよv」「よーし!」「あ―― あたしもっv」うさぎも一緒に付いていく気満々のようだ。
レイはすっかり拍子抜けしてしまう。どんな凄い妖気が溢れているかとビクビクしながら、フォボスとディモスまで連れてきたのに――と。
――こんな気分はひさしぶり わくわくするわ!まるで子どもになった気分
「だってそれがサーカスだものっv」「え?」誰かの声が聞こえた気がして、レイが振り向くと、そこにはちょうどミラーハウスが立っていた。
「キレイだったね」「おもしろかったあv」すれ違う人々の声が耳に入り、レイは好奇心を覗かせた。……見てみたいな ちょっとだけ
レイは一人で、吸い込まれるようにミラーハウスの中へ入っていった。
「ショーがはじまりまーす おいそぎくださーい」うさぎ達はきょろきょろと周りを見渡す。「ルナたちは?」「あれっ レイちゃんもいないよ」
そこへ、ルナ達三匹が一目散に走ってきた――が。「あ!コラッ ネコなんかダメよっ!」仮面を付けたセレセレにつまみ出されてしまった。
- 891 : ◆P9MoonSjzo :2009/03/15(日) 21:42:52 ID:???
- ついに華やかなショーが開幕した。セレセレは空中ブランコの上から花を撒き、ベスベスは象を連れて鞭を振るっている。
表面上は普通のショーを装っていたものの、ベスベスは内心ほくそ笑んでいた。――さあ ここにきた人間どもを
カワイイレムレスどものエサにしようかしら それともあたしたちのしもべにしちゃおうかしら
うさぎ達含め、観客はなんだか頭がクラクラしてきた。「きもちい――いv」「たのしーいv」「そういえばレイちゃんは?」「さあ そのへんにいるんじゃない?」
「いかん☆めまいがひどくなってきた みんなすこし外へでたほうが… 出口は…」辺りを見回して、衛ははっと我に返った。
――おかしい……!!どこにも 出口がない!?
そのころ、レイは一人でミラーハウスの中を歩き回っていた。「なにもうつらない鏡――?どんなしかけがあるのかしら」
「安心して!タネもしかけもございません!」ひょこっと顔を覗かせたのは、なんと幼少期のレイ本人だった。
「鏡にうつるのはほんとうの姿にきまってるわv」――え!?――あたし!?
「はじめまして!“あたし”」確かに鏡の中の自分が口を利いている。レイは目を見開いた。――しまった!これは敵の……!?
「さあ!これからここにあなたの心の中をうつしてあげるわ ホラあたしって ママは早くに亡くなって パパは政治のお仕事でいそがしくて
あたしをおじいちゃまのところへあずけっぱなし 小さいころから不幸だったでしょ?だからあたし幸せになりたかったの」
レイはいつの間にか四方を鏡に囲まれていた。――でられない!とじこめられた!?いつのまに!?
「ホントはうさぎにこき使われるのも 亜美やまことや美奈子に しかたなくつきあうのもしんどいのよね もうゲ・ン・カ・イ」
レイは思わず耳を塞いだ。「やめて!そんなこと思ってない!」
「そろそろ自分の幸せを考えたいの これからはあたしのいうことぜーんぶきいてくれる お友だちをつくらなきゃ
――そうvたとえばあたしにメロメロなカレシvってとこかしら」鏡の中のレイが、タイガーズ・アイにそっと唇を近づけた。
- 892 : ◆P9MoonSjzo :2009/03/15(日) 21:43:48 ID:???
- 「悪霊――… 退散ッ!!」レイが放った渾身の一撃で、鏡の中のレイは消滅した――かに見えた。
舌打ちをしながら、レイの死角にパラパラが現れた。「だらしないわね!タイガーズ・アイ!」
顔にお札を張られ、虎の姿のタイガーズ・アイはしゅんとうな垂れてしまう。パラパラは自信たっぷりの表情で玉に念を込めた。
「うふんvでもこのあたしパラパラがミラーハウスにかけた魔法 “玉響(たまゆら)”はこれしきのことではびくともしないわよ」
「――まあね たまには好みじゃないヒトと キスの一つや二つはするわ」またもレイの幻影が鏡に映りこんだ。
「でも 最終目標は お金持ちのヒトのところへおよめにいくコトッv一生ラクしてくらす!神社の宮司なんてジョーダンじゃないわ!」
レイは鏡を睨みつける。――変身よ!!こんなところに長居は無用!「マーズ・スターパワー・メイク……」
キン、と力が反射してレイを襲った。「あうっ」――変身できない!?――いいえ 変身の呪文(スペル)をまちがえた!?
レイの意識がどんどんふらついていく。――変身――?なんに変身を――?あたし……どんな夢を―― なにをさがしていたんだっけ?
床に横たわるレイを見て、鏡の中のパラパラと虎の姿のタイガーズ・アイは黒く笑った。
「さあ!タイガーズ・アイvこの美しい夢をもつ不幸な少女を 身も心も食べておしまいv」
タイガーズ・アイが牙を剥いてレイに襲いかかった。
「ああもうホントにっ☆」テントの外では、ルナたちが悔し涙を流していた。「やんなっちゃうわいっつもこう!どーせあたしたちはネコですよーっだっ☆」
ルナは違和感を感じて空を見上げた。フォボスとディモスがやけにうるさく鳴いている。アルテミスがはっとする。「おい!見ろルナ!」
――テントの出入り口が消えてる!?しまった!
なんとフォボスとディモスはそのままガラスを突き破ってミラーハウスに突入すると、羽根を矢のようにしてタイガーズ・アイに奇襲をかけた。
- 893 : ◆P9MoonSjzo :2009/03/15(日) 21:44:28 ID:???
- 『プリンセスマーズ!』「……だれ?」レイがふっと目を開けると、そこにいたのは、カラスの羽根を持った長い髪の小さな二人の女だった。
「――おまえたちは……!?」二人は羽根をスッと後方に向けた。そこには目をぐるぐる回すうさぎ達の姿が映し出されている。――しまった!!
「助けなきゃ!!そばをはなれるなんてあたし――!」――どうかしてた!敵にまどわされて不安がったりして しっかりしなくちゃ
『それでこそあたしたちのプリンセスマーズ!』にっこりと笑う二人を見て、レイは気が付いた。「――おまえたち まさか――」
『わたしはフォボス』『わたしはディモス――』『さあ変身を!あなたのマーズクリスタルです』二人はハート型のクリスタルを差し出してきた。
『そしてマーズアローでやつらに一撃を!』二人はそのまま消えてしまった。「フォボス!?ディモス!?」
――マーズクリスタル!!あたしのクリスタル!「マーズ・クリスタル・パワー・メイクアップ」
――ああ!体じゅうに炎がかけめぐるこのカンジ!もとめていたのはこの感覚よ!
なにを迷うことがあったんだろう あたしはプリンセスセレ二ティに純潔を誓った炎の戦士!
プリンセスとこの星をそして仲間を守るために あたしは戦う!!それがあたいの生きがいと夢だわ!
変身したマーズは、炎の矢を手にしていた。――これが…… マーズアロー!!
マーズの脳裏に、みちるの言葉が甦った。
“レイ あなたはすばらしくとぎすまされた神経と感覚の持ち主だわ いつでもチャンネルを全開にするの
そしてそれでも敵につけこまれそうになったら 心にぴんと 一本の糸をはりなさい
そして全身全霊で あなたのとどめの矢を放ちなさい!!”「マーズ・フレイム・スナイパ――ッ!」
- 894 : ◆P9MoonSjzo :2009/03/15(日) 21:45:32 ID:???
- マーズが放った矢は、タイガーズ・アイの喉元を貫通すると、そのまま鏡を粉々に砕いた。すると、ミラーハウスは跡形もなく消えてしまった。
「タイガーズ・アイ!!」ホークス・アイがテントからバッと飛びだした。パラパラ達も驚いてテントを出た。
――ミラー・ハウスとタイガーズ・アイがやられた!?
出口が現れ、うさぎ達はぼんやりした頭でふらふらとテントを後にした。「なんか」「おもしろかったよーな」「ねむかったよーな」
「あたしねてたのかなあ よく覚えてないや」そこへ、ルナ達三匹を連れ、血相を変えたレイが駆け付けてきた。「みんな!?だいじょうぶ!?」
「ええっ出入り口が消えてた!?」「敵があらわれて戦ってたの!?」美奈子達は寝耳に水。
「ミラーハウスの前を通ったらフラッとひきよせられて… 迷いを見せると心の奥までズカズカ入りこんでくる 敵はそんないやらしいヤツらよ!」
「あたしたちねらわれているのかもしれない 用心したほうがいいわ!」亜美は気を引き締める。
「サーカスのショーを使って人びとの洗脳を企ててるのか…?――くそっ!」と衛。
「デッド・ムーンサーカス!このままじゃやつらの思うつぼだわ!なんとかしなきゃ!なんとしてもやつらの正体をあばかなきゃ!
そして街の人たちを守らなきゃ!」レイは決意を新たにした。
「一刻もはやくデッド・ムーンサーカスをこの街から一掃するのよ!」
「ん!もおお〜〜っっ!セーラー戦士!うわさどおりのなんていまいましいやつら!」
「フィッシュ・アイに加えてタイガーズ・アイまでああもたやすくやられるとは ショーもとちゅうでおひらき!このウラミ高くつくわよ!」
「だがあいつらと正面からやりあって サーカスを台ナシにでもされてみろ ババアにやつざきにされるのは オレたちのほうだぜ☆」
「そうよv計画はゆっくり慎重にvそして楽しくvいったほうがいいですわんv」
アマゾネス・カルテットは不敵に笑った。「わがデッド・ムーンサーカスのショ―は はじまったばかりなんだからv」
●to be continued●
- 895 :マロン名無しさん :2009/03/15(日) 21:51:17 ID:???
- フォボスとディモスGJ!!
それにしてもうさぎ達は敵地のど真ん中でなにやってんだ
- 896 :マロン名無しさん :2009/03/15(日) 21:53:13 ID:???
- みちるさんが言ってた、いつでもチャンネルを全開にするってどういう意味?
- 897 :マロン名無しさん :2009/03/15(日) 21:54:23 ID:???
- >まあね たまには好みじゃないヒトと キスの一つや二つはするわ
>好みじゃないヒト
タイガース・アイ哀れwwwww
- 898 :マロン名無しさん :2009/03/15(日) 21:56:16 ID:???
- うさぎも、ルナ達をカバンの中に隠すとかすればよかったのに
- 899 :マロン名無しさん :2009/03/15(日) 21:58:41 ID:???
- 演奏会等へ行けば別にS席一万円でも違和感ないが
サーカスのチケットは普通もっと安いのか?
- 900 :マロン名無しさん :2009/03/15(日) 22:00:30 ID:???
- >>896
チャック全開なら知ってる
- 901 :マロン名無しさん :2009/03/15(日) 22:03:03 ID:???
- デッドムーンサーカス=ネバーランド(マイケル的な意味で)
- 902 :マロン名無しさん :2009/03/15(日) 22:05:21 ID:???
- タイガース・アイは結局技らしい技を見せずに逝ってしまったな
ホークス・アイには頑張ってほしいが…多分無理だろうな
- 903 :マロン名無しさん :2009/03/15(日) 22:06:35 ID:???
- いま直子の中で擬人化がブームなんだろうか
- 904 :マロン名無しさん :2009/03/15(日) 22:08:38 ID:???
- カラス二人組可愛いな
巫女っぽさがあっていい
正直全く区別がつかんがw
- 905 :マロン名無しさん :2009/03/15(日) 22:41:09 ID:???
- >>902
タイガーズ・アイは結局人間の姿になった意味がなかったような…
- 906 :マロン名無しさん :2009/03/15(日) 22:42:40 ID:???
- タイガーズ・アイもフィッシュ・アイも単なるキス魔だった件
- 907 :マロン名無しさん :2009/03/15(日) 22:44:06 ID:???
- >>903
そのうちダイアナあたりも番外編で人間になりそう
- 908 :マロン名無しさん :2009/03/15(日) 22:47:58 ID:???
- >>904
自分は足首のリボンや背中の妖精みたいな飾りが好き
でも欲を言えばどっちがフォボスでどっちがディモスなのか区別つくようにしてほしかったかも
- 909 :マロン名無しさん :2009/03/15(日) 22:51:22 ID:???
- >あたしはプリンセスセレニティに純潔を誓った炎の戦士
四守護神全員が純潔を誓ったってことなんだろうか?
男嫌いのレイちゃんはともかくまこちゃんや美奈子ちゃんが可哀想…
- 910 :マロン名無しさん :2009/03/16(月) 22:25:44 ID:???
- そこは少女漫画的に主従に萌える所だ
男が女より主を取る忠誠話と一緒だ
- 911 :マロン名無しさん :2009/03/16(月) 23:24:50 ID:???
- レイちゃん変身呪文が「スターパワー」になってたけど、プラネットパワーはどうなったの?
- 912 :マロン名無しさん :2009/03/17(火) 10:23:24 ID:???
- 星より惑星の方がパワーが上な気もするんだが
ネタ切れじゃないか?
- 913 :マロン名無しさん :2009/03/17(火) 11:08:32 ID:???
- 本当だ
今までプラネット・パワーって言って変身してたのにスターパワーになってる
レイが動揺のあまり間違えたのか、それとも直子が間違えたのか…
- 914 : ◆P9MoonSjzo :2009/03/17(火) 21:48:37 ID:???
- Act42 夢4 ジュピター・ドリーム
ちびうさは部屋から窓を眺めて、一つ溜息をついた。――エリオスが あれからあらわれない
鈴を鳴らしてみても、なんの反応もない。「ちびうさ――っ おやつ食べないの?」
ダイアナを頭に乗せたうさぎが、ケーキを食べながらちびうさを呼びに来た。「……食欲ないの 胸がいっぱいで」
「え゛〜〜〜っ!?」うさぎはびっくり。「そっかー ざんねんねー きょうはレモンパイもメロンもチョコケーキもシャーベットもあったんだけど…」
ちびうさはしばらく思考停止した後、廊下を走ってリビングへまっしぐら。「食欲ないけどっっ ……食べる」「ハイハイ」
ちびうさより先におやつを食べ終えたうさぎは、衛の家に出かけるようだ。
「まもちゃんずっとぐあい悪くて大学休んでるの おみまいいこうと思って あんたもいく?」ちびうさの脳裏に人間姿のエリオスがちらついた。
「あ ううん いい これから二人のジャマはしないコトにしたの いってらっしゃい」
笑顔で手を振るちびうさを見て、うさぎとダイアナは天変地異の前触れではないかと不気味がっている。
ちびうさはドキドキしながら顔を赤らめた。――いけないわアタシったら まもちゃんっていう心の恋人がありながら
あのときからエリオスのことばかり ……考えてる ――これじゃまるで気分はフリンだわっっ
エリオス……どうしてきゅうにあらわれなくなっちゃったの?あれがエリオスのほんとうの姿なの?
どうしてペガサスの姿をしてるの?――ヒミツのニオイがいっぱいのエリオス ――力になってあげたい
- 915 : ◆P9MoonSjzo :2009/03/17(火) 21:49:06 ID:???
- 「――だれかのとこに相談でもしにいこっかな ひとりでモンモンとかんがえててもはじまんないしっ」
――亜美ちゃん…“まずはデッド・ムーンの解析から”……は話が長くなりそーだし
レイちゃんってカンジの話題じゃないし“若いオトコの姿になったとたんにっっ(怒)”
“で?二人はどーゆーカンケイなワケッ??”美奈子ちゃんにはつっこまれそーだしっ☆
「そーだっ まこちゃんにそーだんしよっ」ちびうさは元気に出かけていった。
「うさぎはいいなあ なんでもそーだんできる仲間がいっぱいいて」
「スモール・レディッ☆あなたはまだまだ修行中の身!うさぎさまと立場をくたべるなんて!身分不相応なっっ」ダイアナが忠告する。
「わかってるわよぉ」――いつかあたしもりっぱな戦士になって あたしの仲間ができるときが ……そんなときがくると いいな――
闇の底の籠の中では、ペガサス姿のエリオスが苦しんでいた。……しっかりしなければ 王子のおからだまで蝕まれてしまう… そしてこの星も……
“ジルコニア”「なんでございましょうネヘレニアさま」“――わたしはだあれ?”
「あなたさまはこの世でもっとも美しくかしこい わがデッド・ムーン最高にして最大の力をおもちの 偉大なる女王ネヘレニアさまでございます」
“――われらの悲願は?”「――われらの悲願 それは にくき白い月の王国シルバー・ミレニアムにとってかわり
聖石(クリスタル)“幻の銀水晶”と この青い星地球をわが手にすること」――そしてやがては全宇宙の偉大なる支配者となること
“ククク そうよ エリュシオンはすでにわが手に落ちた 太古のむかしからこの星を守りぬいてきた白い月の王国も
もうすでに息たえ あそこはもう死の星 ククク あとはめざわりな月の王国の生き残りどもを始末するだけ
はやく 悪夢と暗黒で満たされた この青い星が見たい―― 美しき暗黒のデッド・ムーンのものとなったこの星を!”
「女王ネヘレニア おまかせを このアマゾネス・カルテットと このアマゾン・ストーンと!このレムレスどもに!」
「かならずやこの星をわれらのものに!ククク」
- 916 : ◆P9MoonSjzo :2009/03/17(火) 21:50:32 ID:???
- 衛はベッドの上で苦しんでいると、スウッと四天王の幻が現れた。
――師(マスター)の体を包むオーラが弱まっている ――師の体の内部に異変がおこっている――
衛は苦しげに咳き込んだ。思わず押さえた手に付着したのは、血だった。
――だが もうわれわれの力ではどうすることもできない――
玄関のチャイムが響き渡り、四天王は静かに姿を消した。「まもちゃん?」「――うさ」
「もしかしてねてた?おこしちゃってごめんね だいじょうぶ?体のほう 食事とかしてないんじゃないかと思っておべんともってきたの
ママに煮物いっぱいつめてもらっちゃった あとね 外でてないんじゃないかと思って のみものと薬も……」
「……うさ」衛が不意にうさぎの言葉を遮った。「……帰ってくれないか ――ねむろうと思ってたところなんだ ……ゆっくり休みたいから……」
「……あ うん ごっ ごめんね か 帰るね ――とつぜんおしかけて ……ごめんなさい ――ゆっくり休んでね それじゃあ」
うさぎは笑顔を取り繕って、衛の部屋を出て行った。衛はぎゅっと目を瞑る。――感づかれちゃいけない うさにだけは
衛はまたも激しく咳き込むと、吐血した。――この黒い血のことを!
“肺に影が”――どうしたんだオレの体はいったい!デッド・ムーン!これからだやつらがこの街に魔の手をのばしてくるのは――!
これからというときに!またしてもうさの足手まといになるのか――!
衛のマンションを出たうさぎは、呆然と立ち尽くしていた。――まもちゃん……!?
「どうだった?きょうのショーは」「きょうはゾウとオートバイのショーが迫力あったな」
「なんかモーレツに怪電波がでてたよーな気がするわ アタマがクラクラする」「ショーを見た人たちだいじょうぶかしら」「うん 見た目はひとまずだいじょうぶそうだけど」
――あたしたちあれから毎日 デッド・ムーンサーカスに偵察にきてます
「あくまで表向きはタダのサーカス団をよそおうつもりなのかしら」「怪電波で洗脳しよーってケーカクのショーコはあがってんのよデッド・ムーン!ぜぇったいバケの皮ひんむいてやるわっ!」
- 917 : ◆P9MoonSjzo :2009/03/17(火) 21:51:02 ID:???
- 「でもその後敵のコーゲキのナシ☆サーカス団にもとくに変化はナシ☆」「もう最後はサーカスの人たちをはしからつかまえてみるしかないわね」
「いったい敵は何者?どんなヤツらなのかしら」そう言って帰路につく美奈子達四人を、木の上からアマゾネス・カルテットが眺めていた。
「――そうカンタンにしっぽをつかまれるほどまぬけじゃないよv」「あんたたちがどんなに手ごわいかも ウワサにきいているしね」
アマゾネス・カルテットは美奈子達を手鏡に映した。そこに映ったのは四人のセーラー戦士。「シルバー・ミレニアムの守護戦士 セーラー戦士ども!」
「あたしたちはね 夢にまで見た外へやっとでれたの」「思いっきり楽しませてもらうよvククッ」
ジュンジュンはパチンコを構えると、美奈子達四人の後頭部にボールや石の欠片を命中させた。
不思議そうな顔をする美奈子達を、アマゾネス・カルテットは木の上からせせら笑った。
「それにしても すっかりサーカスが街に定着したわね あいつらこの街にずっといすわる気かしら☆」
十番商店街は放置されたゴミが増えたように見受けられる。「サーカスがきてから なんか十番もきたなくなったわね」
「しかたないわよ ヒトが集まるんだもの」「夏になればもっと人がサーカスに集まっちまう キケンだな なんとかしないと」
「暑いわね 今年の夏は猛暑になりそうね」「じゃね」「バイバイ」「またあしたね」ゴミの傍には、無数のレムレスが隠れていた。
「あ!まこちゃんv」ちびうさがまことを呼び止めた。「よっちびうさv」
「いまね まこちゃんちいこうと思ってたの ちょっとそーだんしたいことがあって……」
「なんだなんだあらたまっちゃって 気になるオトコの子でもできたか―――っ」鋭いまことに、ちびうさはドキッとしてしまう。
「よ―ーし まこちゃんがおいしい夕ごはんごちそうしたげようv」「わ――いっv」「スーパーへレッツゴ――v」
- 918 : ◆P9MoonSjzo :2009/03/17(火) 21:51:33 ID:???
- スーパーではなにやら人だかりができている。変わった客が、店員を質問攻めにしているようだ。
「ええっ!?ピリピリもピンコピンコも!?ガラナもないのっ!?」「お客さま そのようなものは当店には……」
「それじゃトコンは?ヘンルーダは?オールスパイスは?」――もしかして……
まことがにっこり笑って客に話しかけた。「スパイスとかがほしいんですか?それなら外国人専用のスーパーにそろってますよ」
まこととちびうさは、その客と一緒にスーパーを後にした。
「スパイスやハーブは小さなスーパーでは売ってないんですよ そこのスーパーまでいっしょにいきましょうか?」
「ご親切にどうもvでも じつはいまのは市場リサーチだったの」客はバッチンとウインクして見せた。
まこと達二人は、その男の経営するハーブ専門店へと付いて行った。
「きょう開店したばかりなのvもううれしくってv十番商店街のほかのお店をいろいろ研究してまわってたのvどうぞ入ってv」
「わあっ」まことは歓声を上げた。「ハーブならほとんどそろえてるの でもおススメはやっぱり いろいろとりそろえたアマゾンの薬用植物かしら」
まことはアマゾンと聞いた途端表情を変えた。――アマゾン!?
「――まさか サーカス団の?」――アマゾンからのサーカス団!デッド・ムーンサーカス!」
「ええアタシメンバーよvまだ当分興業はつづくしせっかくだからお店をだしたの 副業ってとこかしら」
「じゃ さっきいってたのもアマゾンの植物なの?」ちびうさが質問する。「そうよ 薬になるのよ」
(ピリピリ…カヤツリグサ科 婦人病に ピンコピンコ…マオウ科 膀胱炎に ガラナ…ムクロジ科 万能薬 トコン…アカネ科 去痰薬)
男は目をキラキラさせた。「アタシね こういう小さなお店をもつのが 若いころからの夢だったの 十番は良心的な街だわ 店舗も安くかしてもらえたし
いい街ね大好きよvでもまたサーカスの巡業でべつの街へも行くわ いつか世世界中にお店をもつことが夢なのよ」
- 919 : ◆P9MoonSjzo :2009/03/17(火) 21:52:06 ID:???
- まことはドキドキしながら切りだした。「――あ あたしの夢も……いつかお店をもつことなんです お花屋さんとケーキ屋さんの」
「まあステキッ!ゼッタイ実現させてね!目標をきめたら若いうちから努力しなきゃダメよ!」
男に夢を肯定されて、まことは嬉しくてポーっとしてしまう。「ウチのお客サマ第一号の二人に特別なプレゼントさしあげるわ」
男――ホークス・アイはまこととちびうさに綺麗な指輪を手渡した。
「これはアマゾン・ストーン アマゾンの魔よけのおまもり 夢をかなえるおまもりでもあるのよ」
まことは感動して真っ赤になってしまったのだった。
●to be continued●
- 920 :マロン名無しさん :2009/03/17(火) 22:01:25 ID:Oclz+ANw
- オールスパイスなら普通にスーパーでも売ってるけどなあ
ハンバーグのタネに一振りするとウマー
- 921 :マロン名無しさん :2009/03/17(火) 22:02:51 ID:???
- >お花屋さんとケーキ屋さんの
花屋かケーキ屋どっちかじゃなかったのか
- 922 :マロン名無しさん :2009/03/17(火) 22:05:20 ID:???
- >黒い血
どう見てもデッド・ムーンのせいです本当にry
- 923 :マロン名無しさん :2009/03/17(火) 22:07:02 ID:???
- 四天王°・(ノД`)・°・やばいなにこの不意打ち
- 924 :マロン名無しさん :2009/03/17(火) 22:09:05 ID:???
- オカマに偏見を持たず、心からの笑顔で接することができるまこちゃんはえらい
- 925 :マロン名無しさん :2009/03/17(火) 22:14:56 ID:???
- NAOKOは薬草が好きなのかな
確かま・り・あでもそういうシーンがあった
- 926 :マロン名無しさん :2009/03/17(火) 22:17:45 ID:???
- >>922
一般人の血は赤だが、変態の血は黒いんじゃねーのw
- 927 :マロン名無しさん :2009/03/17(火) 22:20:34 ID:???
- S席一万円のショーを毎日見に行ける美奈子達っていったい…
- 928 :マロン名無しさん :2009/03/17(火) 22:23:08 ID:???
- 変態www結核とかいつの時代の少女漫画だよwwwww
- 929 :マロン名無しさん :2009/03/17(火) 22:25:16 ID:???
- あらら 簡単に正体バレちゃった
それにしてもせっかくバックを取ったんだから鉛の玉を埋め込むとかすればいいのに
- 930 :マロン名無しさん :2009/03/17(火) 22:50:08 ID:???
- >――だが もうわれわれの力ではどうすることもできない――
変態、終わったな…。
- 931 :マロン名無しさん :2009/03/17(火) 23:19:00 ID:???
- でも終盤で普通に生き返るから。
キン肉マンみたいに。
- 932 :マロン名無しさん :2009/03/17(火) 23:58:59 ID:???
- >>927
毎日サーカスに来てるって、やっぱり洗脳されてるんじゃないの?
- 933 :マロン名無しさん :2009/03/18(水) 00:42:16 ID:???
- 次回予想
四天王「ご臨終です」
- 934 :マロン名無しさん :2009/03/18(水) 00:46:06 ID:???
- >>931
そしてここの住人からブーイングを受けるんですね、わかります
- 935 :マロン名無しさん :2009/03/18(水) 00:48:02 ID:???
- 衛は変態コスプレ男から病弱ヒロインにイメチェンを図ってるのか
- 936 :マロン名無しさん :2009/03/18(水) 00:49:49 ID:???
- 健気に振る舞ううさぎカワイソス(´・ω・)
- 937 :マロン名無しさん :2009/03/18(水) 00:51:43 ID:???
- 未来の地球の女王(実質)が歩きながらチョコケーキ食ってる件
- 938 :マロン名無しさん :2009/03/18(水) 00:53:25 ID:???
- >きょうはレモンパイもメロンもチョコケーキもシャーベットもあったんだけど……
育子ママはあいかわらずすごいなw
- 939 :マロン名無しさん :2009/03/18(水) 00:57:09 ID:???
- >>932
なるほど!その可能性も大いにあるな
デッドムーンサーカスは金を稼ぐのも目的の一つみたいだし
- 940 :マロン名無しさん :2009/03/18(水) 00:59:16 ID:???
- 元気なのが取り柄のうさぎだからまずありえないとは思うが、
変態がもしうさぎに病気移しちゃったらヤバくね?
- 941 :マロン名無しさん :2009/03/18(水) 01:01:13 ID:???
- ホークスアイの私服w際どすぎw
- 942 :マロン名無しさん :2009/03/18(水) 01:04:53 ID:???
- >>940
人に移る「病気」とは微塵も考えんかったわ
- 943 : ◆P9MoonSjzo :2009/03/18(水) 02:04:36 ID:???
- 夜分に失礼します。新スレを立てましたので、以下楽屋裏でお願いします。
美少女戦士セーラームーン ☆4
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/csaloon/1237308380/
かぐや姫の恋人ですが、私の不手際でご迷惑おかけして申し訳ありませんでした。
今後このようなことがないよう気をつけます。
セーラームーンもついに四期に突入しましたが、まだまだ続きますので、
どうぞ次スレでもよろしくお付き合いください。
- 944 :マロン名無しさん :2009/03/18(水) 08:19:46 ID:???
- そんな…いつも本当にありがとうですお(´・ω・`)
俺らが楽しめるのもお陰様ですお(´・ω・`)
- 945 :マロン名無しさん :2009/03/18(水) 10:26:21 ID:???
- >>943
いつも乙!
もう少しでスターズか 感慨深いな
- 946 :マロン名無しさん :2009/03/18(水) 10:30:29 ID:???
- >>943
乙です
このスレのまったりした雰囲気好きだー
- 947 :マロン名無しさん :2009/03/19(木) 00:34:28 ID:???
- >>943
乙です
アニメではバーで気だるげに話している目玉3人組の印象が強かったからなぁ
マンガは初めてだからなんか新鮮。
- 948 :マロン名無しさん :2009/03/19(木) 01:08:58 ID:???
- >>943
乙かれ
<チラ裏>
かぐや姫の恋人といえばKCDX発売当時、貯金箱の中から定価550円分のお金を
かき集めて(500円玉以外のすべての種類の硬貨があったと思う)本屋の
お兄さんに「すげーwww」と言われながら買った思い出
買った日は表紙を何度も眺め、枕元に置いて寝たくらい
思い入れがあったのに単行本に収録されると知ってがっかりした気がする
わざわざ買った私はなんだったの!?って感じで(しかも
550円なんてものすごい大金だったのにそれより安く買えるなんて)
2年くらい前にセラムンの単行本を買って見比べてみたけど、かなり修正されてた
大きな修正はないけど、細かな修正がびっしりだった
</チラ裏>
- 949 :マロン名無しさん :2009/03/19(木) 16:36:08 ID:???
- >>948
自分もKCDXと単行本両方持ってるけど、変更点あまり気が付かなかった…
一箇所、「翔さん」が「美羽さん」と誤植されてたのに気づいたくらいw
- 950 :マロン名無しさん :2009/03/19(木) 20:51:12 ID:???
- >949
948が言ってるのは新装版のことじゃないか?
そして自分も単行本に再録されてorzしたなぁ。懐かしいw
- 951 :マロン名無しさん :2009/03/19(木) 22:17:21 ID:???
- 懐かしい
自分は当時原作の存在は知らなかったけど、Sの映画は見に行ったっけ
映画館で「幻の銀水晶」のレプリカを貰って大喜びした記憶がある
- 952 :マロン名無しさん :2009/03/20(金) 16:58:42 ID:???
- アニメしか知らないけど
原作の今の展開は、SSとスターズが混じってる感じなんだね
ほんと、原作とアニメはまったくの別物だなぁ
- 953 :マロン名無しさん :2009/03/20(金) 21:40:13 ID:???
- >>949
「美羽さん」って、当時意味不明だったなあw
なんで急にそんな変な呼び方すんの?って
そしてその誤植で初めて「飛翔の翔って字は美しい羽って
書くのか!すごい!」と発見した
>>950
新装版は持ってないよ
重箱の隅レベルかもだけどこんな感じ
ttp://www2.atpaint.jp/nakayosiebbs/potiboard.php?res=76
この違い見て、時間なかったのかなあって思ったよ
- 954 :950 :2009/03/20(金) 23:24:32 ID:???
- 本当だ修正すげー
そういえば姫も3部のころは忙しくて絵が一番荒れてたと言ってたような
- 955 :マロン名無しさん :2009/03/21(土) 08:34:28 ID:???
- >>952
特にスターズはアニメと原作で全然違うから面白い
変態が●●●●したときのここの反応が今から楽しみwww
- 956 :マロン名無しさん :2009/03/21(土) 11:12:48 ID:???
- わたしは絵崩れは2部のクリスタルパレスが潰れるあたりが一番酷かったと思うw
- 957 :マロン名無しさん :2009/03/21(土) 17:11:00 ID:???
- 携帯から失礼します
セーラームーンのあらすじ書きです
申し訳ないのですが、急用が入ってしまいましたので、
今日の更新時間だけ24:00に変更させて下さい
- 958 :マロン名無しさん :2009/03/22(日) 09:55:07 ID:???
- かぐや姫の恋人って今思えば声優豪華杉だよな
- 959 :マロン名無しさん :2009/03/24(火) 00:35:29 ID:???
- 保守
- 960 :マロン名無しさん :2009/03/25(水) 11:43:13 ID:???
- 衛の変態ネタは気にならないんだけど
せつなの年増ネタはなんか気になる…カワイソスという気持ちに
- 961 :マロン名無しさん :2009/03/25(水) 13:59:40 ID:???
- つーか初登場時のプルートはまあなんだ…年齢的にアレだったが、
「冥王せつな」はまだ女子大生なんだから年増とは言わないだろ
- 962 :マロン名無しさん :2009/03/25(水) 18:51:40 ID:???
- 美「少女」としては年増だろうなあ
当時のなかよし読者コーナーでもネタにされてた
物置に全巻とってたはずが
かぐや姫の恋人だけなくて記憶参加だった
本当に月の遺跡見つけたらどうなるんだろうな
- 963 :マロン名無しさん :2009/03/25(水) 23:31:30 ID:???
- せつなさんは当時は自分よりすごい年上だったのに
今じゃ年下・・・
それを年増だなんてヒドスww
- 964 :マロン名無しさん :2009/03/25(水) 23:36:17 ID:???
- ↑ババア
- 965 :マロン名無しさん :2009/03/26(木) 10:01:42 ID:???
- ↑と変態が言っています
- 966 :マロン名無しさん :2009/03/26(木) 10:38:38 ID:???
- ロリコンが言ったなら仕方ないなw
今プリキュアとか見てる子達もいつかは大人になるんだ
気にするこたーない
自分はセラムンやDB・幽白等面白い漫画やアニメに囲まれて育って心底よかったと思うし、後悔は全くしてない
- 967 :マロン名無しさん :2009/03/26(木) 10:45:27 ID:???
- >>962
しかも原作では第1期ラストでムーン・キャッスル復活してるしなw
うさぎが22歳で即位するということは、そろそろ月の王国の存在が明らかになってもいい頃合いだと思う
この世紀の大発見はどうせなら姫子にしてほしいw
- 968 :マロン名無しさん :2009/03/27(金) 00:55:15 ID:???
- そういえば自分もかぐや姫最初に読んだときは、ムーンキャッスル見つかってしまうんじゃないかと
まじめに心配したな
結局スルーだったし、ホログラムかなんかで隠されてると脳内保管したがw
- 969 :マロン名無しさん :2009/03/29(日) 00:29:58 ID:???
- 保守
- 970 : ◆P9MoonSjzo :2009/04/02(木) 10:43:44 ID:???
- 今日の更新時間ですが、すみませんが急用につき24:00に変更させてください。
申し訳ありません。
- 971 :マロン名無しさん :2009/04/02(木) 22:59:22 ID:???
- かぐや姫の恋人の初読時:「今度は3人で」の意味が分からない
↓
数年後:意味を理解する
↓
現在:妊婦に宇宙いかすなよ…
- 972 :マロン名無しさん :2009/04/05(日) 01:56:15 ID:???
- >>971
自分は今の今まで三人というのは誤植だと思ってたorz
教えてくれた方に感謝
- 973 :マロン名無しさん :2009/04/07(火) 02:41:06 ID:???
- やっぱぶっ飛んだ設定が来るとスレが勢いづくなw
今シリーズ終盤〜スターズにかけては特に楽しみだ
- 974 :マロン名無しさん :2009/04/09(木) 14:11:35 ID:???
- 保守
- 975 : ◆P9MoonSjzo :2009/04/10(金) 01:14:39 ID:???
- 今日の更新時間ですが、すみませんが私用につき24:00とさせて下さい。
申し訳ありません。
- 976 : ◆P9MoonSjzo :2009/04/10(金) 23:51:54 ID:???
- 明後日の更新ですが、また24:00になってしまう可能性が高いです…。
度々申し訳ありません。
- 977 :マロン名無しさん :2009/04/13(月) 23:17:35 ID:???
- このスレの住人のスルースキルが高くて安心した
スターズは荒れそうな予感がしてたが、この分じゃ大丈夫そうだな
- 978 :マロン名無しさん :2009/04/16(木) 23:26:16 ID:???
- 思えばこの辺りから最終回の伏線張ってあったんだな…
- 979 :マロン名無しさん :2009/04/20(月) 23:48:37 ID:???
- 保守
- 980 :マロン名無しさん :2009/04/23(木) 03:32:36 ID:???
- 変態人気だなあ
- 981 :マロン名無しさん :2009/04/23(木) 04:18:51 ID:???
- ^^
- 982 :マロン名無しさん :2009/04/23(木) 21:19:07 ID:???
- 実は前から住人の反応が楽しみだったw
1話読んだとき、何が起こったのかよく分からなくて混乱したなあ
だからしばらく衛が死んだ事に気づかなかった
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