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BASARA再連載中スレ part2
1 :マロン名無しさん :2008/09/05(金) 01:59:06 ID:???
別冊少女コミック平成2年9月号にて「BASARA」という漫画が掲載された。
この漫画について語ろうじゃないか。
尚、この漫画は作者がジローちゃん作の「タタラ戦記」を参考にしているので概ね2日に1話ずつの速度で連載されるようだ。
時々作者がオーストラリア旅行したり、変な時期に合併号になる事もあるが気にしないでくれ。

関連スレ
■田村由美作品44■
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/gcomic/1220025674/
田村由美 「BASARA(バサラ)」 Part9
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/rcomic/1208246613/

参考スレ
連載中スレの楽屋裏 第26幕
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/csaloon/1209028846/

2 :1/2 :2008/09/05(金) 19:52:30 ID:???
ネタバレ
深紅の章3・風雲

宙を舞うタタラに矢を放とうとする朱理。しかし今帰仁がそれを止める。
自分たちは桃井を討ちに来た。ここで矢を放って自分たちの所在が割れるのは問題だと。
尚もタタラを討とうとする朱理に、ならば自分は先に行くという今帰仁。
桃井に沖縄戦のことを聞きに行く。
朱理はそれを聞き、今帰仁の兄・運天の仇は桃井であることを思い出した。
と、今帰仁を殴った。
「おまえが泣いている時にオレがわからないんじゃ、オレはバカみたいじゃないか」
止めてくれて助かったと礼を言う、朱理であった。
朱理たちは倉庫のそばを通りがかった。しかしほとんど空っぽ。
そこにはかなりの量の火薬があったはずだが・・・。

廉子は役人による焼き打ち、タタラ出現で記事を作ることを決心していた。
が、桃井の側近が現れ、廉子は連れ去られてしまった。

タタラは一同と合流した。と、町民が現れ、廉子が役人に連れ去られたことを伝えた。
さらに、タタラが出てくるまで街を破壊するという。
タタラは蘇芳に残る決意をし、桜島に人と武器が必要と新橋を送った。
もう戦争を回避できない。他に方法があったら教えて・・・。

廉子は役人たちに拷問を受けていた。タタラの居場所、新聞作りの共犯を白状させるため・・・。
今までのことを悔い改めれば助けるという。しかし廉子は引かない。ついに顔に煮え湯を浴びせられてしまった。

穂積は桃井に連れられ、牢へやってきた。
そこで見たものは奴隷たちに陵辱される廉子の姿であった。
穂積は最初、廉子を知らないというが、廉子を思い、その名を叫ぶ。
桃井は言う。京都へ帰れ、いくらでもよい家の娘を選んでやると。
穂積は間違っていたという。桃井がもう少しまともな人だと思っていたと。
穂積は親子の縁を切れという。廉子と絵を描いて暮らすと。
桃井はそれを受け・・・穂積の両の腕を折らしめた。

3 :2/2 :2008/09/05(金) 19:53:15 ID:???
翌日、廉子は広場で晒し者にされた。その姿に民衆もタタラたちも慟哭する。
磔にされながら、廉子は思っていた。人は虐げられれば強くなる。鉄が打たれて鍛えられるように。
私は自分のしたいようにしてきただけ。だから・・・泣かないで。
タタラは廉子を救出することを決意する。

桃井は舞を舞っていた。縁起が悪いと咎める側近にだから沖縄で負けたという桃井。
別の側近が現れ、準備は整ったという。廉子を晒している広場には火薬を敷き詰めた。
もし救いにきたら、木っ端微塵・・・。
一方、穂積は宮中に閉じ込められていたが、偶然下水道を進む朱理たちに会い、下水道に忍び込んだ。

翌朝、廉子の周りに巨大な木馬が2体現れた。中にはタタラたちが入っている。
役人たちは矢を射るが、戸板に当たって中まで刺さらない。
木馬がタタラたちと気づいた民衆は広場に押しかけ始めた。
桃井も広場に急いで駆けつける。民の前で粉々にするために。
と、そこに穂積が現れた。そして廉子に詫びを言い、絵筆を取り始めた。
口で絵筆を取り、廉子の周りに絵を描く穂積。その中で、穂積は思った。
自分は廉子に会うまではいい家に生まれ、いいものを着て、食って何も知らなかった。
そんな自分が言っても甘えにしか聞こえないだろうが、戦ってほしくない。
何かを成し遂げるには殺しあわず、創りだすことでなしえないのか?
オレは創り出す人間でいたい。甘いかな・・・廉子。愛 し て る よ 。
タタラもまた感じていた。
廉子の周りに誰も侵すことのできない神聖な緑の結界が広がっている。
時間が止まり、誰も動けない。剣も取らずに戦っている。こんな方法もあるのかと。
自分たちも好きで殺しあってるわけじゃない。しかし、他の方法は我々は持っていない・・・。

桃井は穂積に惨めな姿を晒すのは止めろという。部下が火薬の指示を仰ぐ。
桃井は自分が穂積に見限られたことを悟り・・・点火を指示した。

4 :マロン名無しさん :2008/09/05(金) 23:39:40 ID:???
4ならレンコたんはおれのもの

5 :マロン名無しさん :2008/09/05(金) 23:48:12 ID:???
更紗母子は俺のモノ

6 :マロン名無しさん :2008/09/05(金) 23:50:03 ID:???
                          このロサキネンシス・アン・ブゥトン様が
      ,へ_ ,ヘ-''" 7 ̄ ̄"''ヽ         汚らわしき下賎な者共を押しのけて
     /〈__{{   〉ニ/ :/ / / }ハヽ        華麗に>>6をいただきますわ?
    / .:://:{ l`ー'  { ,イ_;l .:| ノ l !ヽ  
  / .::////L}::::::ミ゙ V,_V {:|レ},ィ ノ ノ}-、    松だ>>1ら瞳子 ツンデレもそこそこにしないとキモヲタに襲われるわよ(ワラ
  |  :::l:l::/l:l:rヽミ゙   ゙''ー` ノリイノ∠_|   >>2条乃梨子 まだリリアンの礼儀を弁えてないようね。放課後、館の裏にコイ!!
  l:: ::l:l:∧:::{、9`        、ヾ/l::. ヽ    >>3藤聖さま めっきり出番が減りましたね白薔薇の宿命ですか?(プゲラ
  ゙、: ::l:l:|  ヽヽ、     rー-," !::l::::: }   >>4ま津由乃 最近、勝手に親友ぶってるけど何様のつもり?
   ヽ::{l| |  ヾミ ::.   ヽ '  /^⌒}l:: }   >>5きげんよう、 祥子お姉さま。相変わらずな男性恐怖症ですか?(プ
    ヾ、     .}  ::::..__   /   ノ: ノ   細川可>>7子 今までの無礼な態度を他所にニコニコしてんじゃねーよ!!
       ____r''|   ::::::{ ̄   /シ     >>8せ倉令さま ヘタレの汚名返上とばかりに妹苛めとは滑稽ですわね(ププ
  ---<ヾ、  \     :ト、   彡'      柏木す>>9るさん 相変わらずの癇に障る態度、いい加減改めてくださらない?
  :.:.:.:.:.:.:.:\ヾ、  \  ヽヽ、___        >>10堂志摩子 随分背景と一体化した薔薇様だこと、一瞬気づかなかったわ(プ

7 :マロン名無しさん :2008/09/06(土) 00:36:45 ID:v/ANzQ4O
なんか重いな
沖縄以来重い

8 :マロン名無しさん :2008/09/06(土) 00:51:34 ID:???
廉子さんを幸せにしてくれよ

9 :マロン名無しさん :2008/09/06(土) 01:01:45 ID:???
悲惨だが、毎回、虐げられる民の元に颯爽と救世主が現れるわけもないか…

10 :マロン名無しさん :2008/09/06(土) 01:04:01 ID:???
俺が穂積だったら他人のふりしてスタコラサッサなところだ。
穂積はなんだかんだで度胸がある。

11 :マロン名無しさん :2008/09/06(土) 01:10:12 ID:???
桃井・穂積父子は不器用すぎー
何か他にやり方はないのかなぁ
力×非暴力はいつまでたっても平行線だ

12 :マロン名無しさん :2008/09/06(土) 01:10:54 ID:???
廉子さんって更紗のお母さんに似てるよね
お母さんをちょっと若くした感じ
更紗も20代ぐらいになったら廉子さんみたいになるのかな

13 :マロン名無しさん :2008/09/06(土) 01:11:16 ID:???
揚羽って今何してるの?

14 :マロン名無しさん :2008/09/06(土) 01:13:34 ID:???
踊ってる

15 :マロン名無しさん :2008/09/06(土) 16:21:50 ID:???
シラスから逃げてる

16 :マロン名無しさん :2008/09/06(土) 16:58:46 ID:???
結界のシーンで涙が出た…
廉子さんひどすぎるわ
でも二人ともすごく強くて泣けてくる

17 :1/2 :2008/09/06(土) 22:59:28 ID:6qZdUUNq
ネタバレ
深紅の章4・思惑

桃井は火薬点火を指示した。
匂いで火薬の仕掛けがあることを見抜き、廉子と穂積を急いで救おうとするタタラ。
その頃、桃井は幼き頃の穂積を思い出し、点火を止めようとした。しかし間に合わない。
爆発と同時に馬で駆け出し、タタラたちは何とか無事に逃げ出せた。
タタラたちと穂積の遺体が上がらないことに、側近は手心を加えたという。
この発言に自分の立場の危うさを感じた桃井は尚も建物の爆破を繰り返す。
元赤の兵だった部下たちはこの桃井の態度に反感を持ち始めていた。民衆の気持ちも離れている。
これ以上蘇芳を破壊するのは許せない・・・赤の王の為に。

廉子たちは宮殿の中にかくまわれていた。穂積は廉子を助けてくれたことに礼を言いつつも出て行って欲しいという。
日が落ちたら廉子と二人で蘇芳を出るという。
そういう穂積に浅葱が言う。芸術家は甘いと。穂積の絵が売れたのは大老桃井の息子の絵だから。
父親の手助けもなく、駆け落ちした穂積の絵を誰が買うのかと。
穂積は人払いをした。廉子を思いやる穂積。しかし廉子はつらいのは桃井の方という。
彼の周りには心通じる人が誰もいないから。私には穂積がいる。幸せだと。

タタラは泣いていた。好きで剣を持って戦っているわけではないのに否定されるのはつらい・・・。
しかし角じいはいう。桃井が街を破壊する音、これを聞いて捨てて行けるなら刀を置けと。
タタラは・・・揺れていた。
タタラたちはバラバラに宮殿内を散策していた。と浅葱が偶然、朱理と出くわした。
朱理は斬りかかるが、柵が邪魔して斬りつけられない。
浅葱は朱理に呪いをかけるという。それは・・・
「最も信用しているある人物に足をすくわれるだろうね」
浅葱は去ったが、残した言葉が気になる朱理。最も信用している人物・・・誰だ?
一方、浅葱も興奮していた。絶好の舞台ができ上がった。死んでしまえ、赤の王!

街の若衆は桃井に反乱するということで元赤の重臣のサカキの元を訪れた。
しかし誘いを断るサカキ。が、その眼光は・・・。

18 :2/2 :2008/09/06(土) 23:00:27 ID:6qZdUUNq
穂積と廉子は宮殿を抜け出した。と、廉子が穂積の荷物から赤い絵の具が出ているのを発見し不吉に感じる。
穂積たちは元赤の兵たちが桃井打倒の算段をしているのを聞く。
穂積は廉子をその場に置き、最後の親孝行として桃井に知らせに行くことにした。

桃井はいらだっていた。と、赤の兵が他の兵を手にかけている!
旧赤の軍の反乱の勃発!大広間へ向かうタタラと朱理。穂積も大広間へやってきた。
と、桃井が赤の兵に矢を射られようとしている。
「ここに剣があったら、オレはそれでも戦わないと言えるだろうか」
穂積は桃井の身代わりとなり、矢に射られた。目撃したタタラたちと廉子。
桃井は激昂し、蘇芳を火の海にしてしまえという。
それを聞いた廉子たちは街の人へ知らせるべく街に戻った。
そこへ入れ替わりに入ってきたのが赤の王・朱理。朱理は桃井に運天について問う。その返答にこんなヤツとは関係ないという今帰仁。
それを聞き、朱理が桃井の引導を渡そうとした時、背後から桃井に切りかかる影がある。
「桃井はまがりなりにも国王直属の大老職。一介の町人が切って捨てたがよろしいでしょう」
その影は・・・サカキであった。
宮殿には赤の旗が翻った。

街は破壊されている。避難を誘導する廉子たち。やがて子供を守るため、廉子は瓦礫の下敷きとなった。
その姿は絵に抱かれているよう。しかし・・・そんなもの、幸せなはずがない。
だからあたしは戦うんだ。

赤の王と刃を交える時が・・・来た。

19 :マロン名無しさん :2008/09/06(土) 23:08:51 ID:???
廉子さん。・゚・(ノД`)・゚・。

20 :マロン名無しさん :2008/09/06(土) 23:54:16 ID:???
>「ここに剣があったら、オレはそれでも戦わないと言えるだろうか」

穂積…・゜・(つД`)・゜・


21 :マロン名無しさん :2008/09/07(日) 00:08:37 ID:???
サカキイイイイイイイイイイイイイ!
初登場時はなんか妙にでこのあたりがつるんとしたモブくさいキャラだったのに、
なんというかっこいい登場の仕方だ。

22 :マロン名無しさん :2008/09/07(日) 00:23:17 ID:???
>>20
ただの理想論者じゃなかったな(´;ω;`)

>「最も信用しているある人物に足をすくわれるだろうね」
最初ここ読んだときは信用してる人ってサカキかと思ったんだけど
その後の流れから見ると違いそうだね

23 :マロン名無しさん :2008/09/07(日) 00:34:41 ID:???
多分更紗のことだろう

サカキの忠臣っぷりに燃えた。
しかしあいつ四肢折られたんじゃなかったっけ。

24 :マロン名無しさん :2008/09/07(日) 00:46:10 ID:???
 ちっちゃい たむたむたいむ

   前スレ
   http://changi.2ch.net/test/read.cgi/csaloon/1211896235/




25 :マロン名無しさん :2008/09/07(日) 01:00:59 ID:???
廉子さん殺す必要あるかよ…ひでえ…

26 :マロン名無しさん :2008/09/07(日) 01:16:50 ID:???
なんか今回の一連の話は特に悲劇的だなあ。
廉子さん…安らかに(‐人‐)ナムナム

27 :マロン名無しさん :2008/09/07(日) 10:08:33 ID:???
桃井…穂積もろとも爆破しようとした直前に、無邪気な子供時代を思い出すあた
りがリアルだな。
道さえ間違わなければいいお父さんだったろうにね

28 :マロン名無しさん :2008/09/07(日) 13:23:08 ID:???
母親(奥さん)が生きてたら違ってたのかなぁ

29 :マロン名無しさん :2008/09/07(日) 20:09:09 ID:???
おちちうえの絵かわいいな

桃井にとっては王家の権力が正しい、ってのが常識だったんだろうな。
別に悪意があって民を弾圧してたわけじゃなく
彼の常識ではしいたげられる民の目線がもともとなかっただけ
時代に合ってない・見るべき物が見えてないとはいっても
彼は彼なりの正しいと思ったことを一生懸命貫いたと。かなしいな

穂積もそういうことはわかってたんだろうな。
那智が前に一言言ったのが心にのこってたおかげで
最後に理解しあえてなかったとはいっても父親を守って死ねたのは
少しは幸せだったのかもしれない

もし蘇芳を去ってたら、駆落ちした先で桃井の死を聞いても、
たぶんいつも通り「ふーん、だから戦いは嫌いなんだ」とか言ってそうで
心の奥にある父親への思いを無自覚なまますごしたりしてそう

30 :マロン名無しさん :2008/09/07(日) 23:23:06 ID:???
確かにもし、穂積たちが生きて蘇芳を逃げ出せたその先で父親の死を知ったらその場では「自業自得だ」と思ったかもしれない。

けど心に父親の死というものがひっかかったまま、
それから大人になっていって子供が出来て自分が父親になったその時、初めて後悔してしまったかも。
更紗とかと違って身近な人の死というものをほとんど経験せず(母は死んでるけどね)育ったから、余計に後悔しだしたら辛かったと思う。だから悲しいけれど、これはこれでよかったんじゃないかな。

桃井の方が早く親心というものを思い出して穂積と和解出来たら一番良かったんだけどね。

31 :1/2 :2008/09/08(月) 23:01:11 ID:unFfCBvB
ネタバレ
深紅の章5・流火
兄の、父の、白虎の村の全ての仇、赤の王が蘇芳に戻ってきた。
瓦礫の下で赤の王を思うタタラ。 夢を見る。
タタラは馬で赤の王に切りかかる。赤の王は振り返り・・・そこで目が覚める。
タタラは蘇芳の避難民と語らっていた。
殺されない国・・・きっとできるというタタラ。
と、火薬の臭いに気づき、ハヤトとともにかけつけ、放火しようとしてる桃井の家臣を捕まえる。
タタラは家臣から地図をとった。そこにはなにやら印が書いてある。
そこを爆破すると宮殿の水断ちができるという。タタラは宮殿の断水を行うことにした。
朱理は赤の宮殿に戻ったが、朱理についた兵は50人だけ。
サカキは皆は赤の王の報復を恐れているという。
怖さは国を治める上で長所となると思っていた朱理だが・・・。
国王軍が京及び太宰府から間もなく蘇芳に殺到する。
タタラもいる中、三つ巴、50人でどうしのぐか・・・。
「大相撲大会でもやるか」サカキは早速布令を出した。
布令を聞いた町民たちは、賞金が出、兵として高禄で召抱えるということでにわかに活気付いていた。
そして、その大会に那智が出ることになった。
召抱えられ、廉子とともに埋葬するため宮殿内の穂積の遺体を連れ出し、井戸に爆薬を仕掛けるためである。

32 :2/2 :2008/09/08(月) 23:02:54 ID:unFfCBvB
朱理はある馴染み深い男に会うため、牢にいた。
往時よりはるかに頬がこけた様子のその男、亜相である。
赤の王失脚は蒼の王に騙されたという亜相に、そんな言い訳は通じないという朱理。
しかし、亜相は言う。チャンスは下さると。
亜相は牢中で考えるうち、タタラについて重大な事実に思いあたったという。
タタラは既に死んでいる、今のは身代わりで・・・。
朱理はたいした違いはないというが、亜相は尚も食い下がる。朱理は亜相を解放することにした。
亜相は街に出、タタラを探した。彼の牢中での推理で得た結論は「タタラは女!」
一方、宮中では相撲大会が開かれ、那智は順調に勝ち抜き、兵として召抱えられることとなった。
途中、那智は抜け出し、大広間で穂積の遺体と対面する。穂積に意見したことを思い出し、物思いにふける那智。
そして遺体を持ち出そうとした時、今帰仁に見つかってしまった!
女装姿のタタラは火薬の仕掛けを行っていた。そこを亜相は発見した。
タタラの腕を取り、拘束し、合図の笛を吹く亜相。それを聞き、朱理が直々に確かめに出る。
互いの顔が見えそうな距離に迫った時、海から砲撃が始まった!タタラ軍の攻撃である!
一触即発のタタラ軍と赤の軍!消耗した後、双方を叩かんとする太宰府の国王軍!
三つ巴の戦いが始まろうとしていた。

33 :マロン名無しさん :2008/09/08(月) 23:04:58 ID:???
パイナポー対決

34 :マロン名無しさん :2008/09/08(月) 23:11:30 ID:???
亜相が誰かはじめわからんかったw
なんか見覚えのある顔だなとは思ったが

35 :マロン名無しさん :2008/09/08(月) 23:16:03 ID:???
亜相すごい久しぶりだ。

36 :マロン名無しさん :2008/09/08(月) 23:23:39 ID:???
亜相なんてもう死んでると思ってた

37 :マロン名無しさん :2008/09/08(月) 23:25:34 ID:???
ぱいなぷー対決

38 :マロン名無しさん :2008/09/08(月) 23:27:35 ID:???
ひーちゃん助けに行って

39 :マロン名無しさん :2008/09/08(月) 23:40:55 ID:???
お互いがぱいなっぷーを思い浮かべたところで吹いた
おまえらどっちも人の事言えないだろーがwww

40 :マロン名無しさん :2008/09/08(月) 23:55:29 ID:???
今帰仁て更紗=タタラだって知らないんだっけ?

41 :マロン名無しさん :2008/09/09(火) 00:03:26 ID:???
>>40
今帰仁もユウナさんも知らないはずで
芭蕉先生は気づいてたんじゃなかったっけ?
タタラでいる時に今帰仁と鉢合わせするのもやばいなぁ

42 :マロン名無しさん :2008/09/09(火) 00:08:50 ID:???
那智がおいしいとこ取りだな
若だんなかっこいいよ若だんな

43 :マロン名無しさん :2008/09/09(火) 01:07:14 ID:???
那っちゃんも朱理も
フンドシ似合うね〜
二人とも体格いいよな

44 :マロン名無しさん :2008/09/09(火) 23:12:13 ID:???
相撲大会に自ら参加するなんてお茶目だな>朱理
那智がコブラツイストかけなかったらどっちが勝ったかなw

45 :マロン名無しさん :2008/09/10(水) 00:19:19 ID:???
たぶん那はコブラしなくても油断をつかれたりして負けそう
で、一見ドジ負けのおちゃらけキャラ状態にまわりに見られつつも
そんかわり朱理の腕をしびれさせるなど、まわりには分からないけど
わかる人にはわかる実力の跡をのこしてそう

46 :マロン名無しさん :2008/09/10(水) 01:02:58 ID:???
那智と聖ーちゃんの
漫才相撲をN●K中継してほしい
そしてデーモンさんに中継解説してほしい

47 :マロン名無しさん :2008/09/10(水) 01:08:18 ID:???
デーモンがN●K中継に出るわけねーだろ
神事が悪魔に実況されるなんてwwwwwwwwwwwwwww

48 :マロン名無しさん :2008/09/10(水) 01:31:16 ID:???
デーモン小暮閣下は、相撲中継に定評あります

49 :マロン名無しさん :2008/09/10(水) 08:07:35 ID:???
悪魔の解説が定評あるとかwww
向正面のデーモンさんとかオールナイトニッポン真に受けすぎwww

50 :1/2 :2008/09/10(水) 23:00:11 ID:hiEWgeS8
ネタバレ
深紅の章6・皆紅
赤の王がタタラの顔の見える位置に来ようとしたとき、タタラ船の砲撃が始まった!
朱理は宮殿に戻り、タタラを拘束していた亜相は浅葱に切り捨てられた。
タタラが女と赤の軍にバレていることを危惧するタタラに取り越し苦労という浅葱。
角じいたちとも合流し、船のほうへ馬を走らせる。そこには緑と白の旗をなびかせた大兵団が!
茶々がつれてきたタタラ軍である。
勝利を確信するタタラ。一同に市民に対する乱暴狼藉の無いよう言い渡した後、号令を発する。
「敵は、北の桃井を討った赤の王! 敵は、宮殿にあり! いざ、行こう!」
一方、宮中の那智は今帰仁に足止めを食らっていた。一瞬の隙をつき、逃げ出したものの、尚も赤の兵が追ってくる。
今帰仁は朱理の元に戻り、タタラ軍と戦おうとする。鎧ぐらいはつけろと言う朱理。
かえって邪魔という今帰仁に朱理は言う。「死んだりしないでくれ」
それは他の赤の兵に対しても言った。すぐに引け、この人数しか今はいない、だから死ぬなと。
サカキたち赤の兵たちは感動した。「お供します。どこまでも・・・」
今帰仁も感動し、沖縄の礼と朱理を守ることを改めて言った。
宮殿外ではタタラ軍と赤の軍が交戦していたが、日が落ちるとともに赤の軍は城に立てこもった。
那智はまだ赤の軍の追手に追われていた。と、どこからともなく手まり歌が聞こえてくる。
その声に口元をふさぐ那智。物の陰から人が飛び出し、赤の兵めがけ辛子の粉を振り掛ける。
その人影は聖であった。早速帰ろうという聖。
しかしまだ用事があるという那智に井戸の場所を教え、聖は兵たちを抑えることとした。
井戸を発見した那智は釣瓶の桶に火薬を仕掛け、水につからない位置で支えることにした。
と、赤の兵に見つかった。火薬を水につけたらおしまいと、なます斬りに遭いながらも桶を落とさない那智。
聖がようやく追いついたころに火薬が爆発した。それを合図にタタラは他に仕掛けた火薬も爆発させた。
水を絶たれた朱理はかがり火を派手に焚けと命じ、床に入った。タタラたちも籠城と決め込んでいた。
と、茶々から一水が産気づいたことを聞く。命を生み出す女たちと殺していく自分たち。
殺されない国を造るためには殺すしか・・・ない・・・。

51 :2/2 :2008/09/10(水) 23:02:09 ID:hiEWgeS8
那智はかろうじて意識はあるものの瀕死の重傷を負っていた。
悪態をつきながらも必死に元気付けようとする聖。
「おれの血ィやるよって、死ぬな!」
「那智・・・死ぬ時は一緒やで」
「いや・・・やー、一人で死んでー」
「なんでやねん」
宮中の深夜、朱理は目を覚ました。
と、サカキは防具の一式をそろえ、側にはべり、今帰仁も準備万端整えていた。
二人は言葉に出さずとも、朱理の心は読めたらしい。
「皆を起こせ!行くぞ!!」
一水のそばについていた千手は、朱理にタタラの正体を教えに船を出ようとする。
しかし苦しむ一水の姿に側を離れることはできなかった。
野営のタタラ軍。タタラは眠れないでいた。イヤな予感がする。赤の王は籠城なんか・・・!
と、飛んできたのは矢の嵐!背後より赤の軍が射掛けてきた!

52 :マロン名無しさん :2008/09/10(水) 23:09:37 ID:???
那智死なないでー。・゜・(ノД`)・゜・。

更紗の台詞といい、今回は本能寺の変がイメージされてるのかな。

53 :マロン名無しさん :2008/09/10(水) 23:25:29 ID:???
>「那智・・・死ぬ時は一緒やで」
>「いや・・・やー、一人で死んでー」
>「なんでやねん」

死にそうなときでも那智は那智だなぁ
ほんと死なないでくれ

54 :マロン名無しさん :2008/09/11(木) 23:15:47 ID:???
亜相はカザン将軍のあら探しをせずにもっと頭を働かせてたら
失脚せずにすんだのにね。

那智マジでヤバそうなのに聖とのやりとりで緊迫感ゼロw

55 :マロン名無しさん :2008/09/11(木) 23:40:40 ID:???
>>54
庭で死体発見したときに隠そうとしなければなぁ

56 :マロン名無しさん :2008/09/11(木) 23:47:40 ID:???
死亡フラグをギャグで粉砕するとはやるな!

57 :マロン名無しさん :2008/09/12(金) 07:46:07 ID:???
これは逆に死なないかもしれんね。
ま、まさかひーちゃん…いやいや熊野組は葱すら手玉に取る剛の者だから!信じてるよ!

58 :マロン名無しさん :2008/09/12(金) 14:23:34 ID:???
ギャグでごまかしといて次回あっさり死んだらマジで泣く

59 :マロン名無しさん :2008/09/12(金) 21:12:57 ID:???
聖ぃーちゃん
腕噛みちぎっても、血を飲ませても、那智の失血には...
気持ちはすごくわかるが

60 :1/2 :2008/09/12(金) 22:59:46 ID:BJVzxWfU
ネタバレ
深紅の章7・願い
赤の軍に背後を取られ、混乱するタタラ軍。呆然とするタタラ。
赤の軍はタタラによって枯れた水路を通って背後を取ったのだ!タタラの首をとれと命じる朱理。
タタラ軍は茶々が指揮を執っていたが、間もなくタタラは正気を取り戻し指揮を執る。
その姿に頼もしさを感じる一同。
しかし角じいだけはその危うさに気づいていた。赤の王への思いだけで張りつめた糸・・・。
朱理はここで決めなければならないと思っていた。しくじれば宮殿に逆戻り、四国の援軍もあてにならない。
何よりも国王軍の存在!機を見てこの戦に乗り込んでくるはず!
両軍から離れたところで浅葱は蘭丸・梅若とともに双方の様子を伺っていた。
浅葱の一声で太宰府・京の国王軍は蘇芳に殺到する。と、赤の軍にえらく腕の立つ兵がいる。
蘭丸に命じ、その唐手使い・今帰仁を攻撃させた。
聖は那智を背負い、宮殿から出ようとしていた。馬小屋を見つけ、那智をそばに置き、馬を使おうとする聖。
と、那智のそばに人影がある。その人影の主は群竹!なんと那智の手当てをしている。
網走で世話になった礼という。
脱出路の鍵を手際よく開ける群竹。
「あんた天狗党に入れへんか?」
「・・・・・・・考えときます」
群竹の示した道はほぼ垂直の崖。聖はおおきにと伝え、駆け下りる決意をする。
群竹は那智に借りは返したと伝えて欲しいというが、聖はこの借りは返すという。
もういいと言いながら、群竹は国王軍が来る前に引いた方がよいと助言した。聖は那智とともに崖を駆け下りた。
傷を負った今帰仁は朱理の元にいた。もう出るな、死ぬなと言う朱理に、
「大丈夫、ありがとう」と言い、再び出陣する今帰仁。
と、朱理の元にサカキが伝令に来た。その内容は・・・。

61 :2/2 :2008/09/12(金) 23:00:54 ID:BJVzxWfU
タタラ軍は攻勢に出ていた。自軍が有利、本陣まで攻め込めというタタラ。
と、タタラは石を投げつけられた。四方八方から飛んでくる石。その石を投げた者は蘇芳の街の人々だった。
「街の水が・・・枯れた。あんたのせいだ。」
「池も泉も井戸も全てがひからびた!この蘇芳には一滴の水も出ない!」
「何が”殺されない国”を造るだ」
「オレたちもこの土地もあんたが殺しちまった!あんたなんか来なければよかった!」
子供にも石を投げられ愕然と、呆然とするタタラ。
襲い掛かる赤の兵をとりあえず斬るタタラ。神経が麻痺していく。そうしなければ戦えない。
赤の王の都だから滅ぼしてもいいのか・・・しかし・・・そんなことのために戦っているんじゃない!
望んだものはなんだったのか、願ったものはなんだったのか・・・
タタラと赤の王は・・・地獄に落ちたような絶望に落ち込んでいた。
砂嵐が来たため一旦休戦となった。タタラは街の人を船に上げるように言うが、茶々は断る。
「すべての人に好かれようと思うのは乱暴だよ」
船の中、ようやく船にたどり着いた聖は那智をナギたちに預け、熊野に走った。
と、芭蕉がナギに言う。今、更紗と赤の王が戦っているというのは本当かと。あの二人が戦うのは納得がいかないと。
そこへ浅葱が部屋に入り多くのけが人を2人に預けたため、2人の会話はそれきりおざなりになってしまった。
タタラはひどく心が揺らいでいた。茶々はひとまず一水の見舞いに行こうという。
しかし千手がそれをさえぎる。
「あなたは女でありながら、女の苦しみも痛みも決してわかりはしないのよ
 だから平気で戦ったり、人を殺したりできるんだわ」
茶々は千手にもタタラの気持ちはわからないと返すが、千手はわからなくても結構という。
タタラは・・・限界だった。そして、船が陸を離れる中、・・・一人船を降り、砂嵐の中、さまようのであった。
朱理も一人、四道の墓を参っていた。
死んで欲しくない人間が増えたことをつたえ、自分が弱くなったかもしれないことを尋ね、最後に詫びた。
「蘇芳に桜吹雪を見る夢は、夢になった」
朱理も砂嵐の中さまよっていた。
と、砂嵐のさなか、出会った二人!
なぜここにいるのか。どうして今ここで会うのか。
・・・そんなことはもう、どうでもよかった。

62 :マロン名無しさん :2008/09/12(金) 23:04:53 ID:???
群竹さん天狗党入っちゃえよww
那智も大丈夫そうで一安心

そして続き・・・、続きを早く!!

63 :マロン名無しさん :2008/09/12(金) 23:13:10 ID:???
>「あんた天狗党に入れへんか?」
>「・・・・・・・考えときます」

wwwwwwwwwww


というか、あの二人あんなズタボロの状態で再会して大丈夫か?
こっちの方が死にかねんな…

64 :マロン名無しさん :2008/09/13(土) 00:43:35 ID:???
いよいよだあ...

いよいよ身バレ間近な空気に..
二人はどうなってしまうんだろう?

65 :マロン名無しさん :2008/09/13(土) 08:04:58 ID:???
2人とも打ちひしがれてるから、ここは事情なんて関係ナシでお互いを励ましあって
いったん二人とも元気になるんじゃないかな。
立ち直ったあとうまくいってる時の方がバレた衝撃は大きいと思うし。
会話の端々でバレそうになるけど、2人とも自分の傷を相手に癒してもらうのが精一杯で
その場では深く考えないと思う
そんかわり、正体バレのときに、この時の会話が伏線になったりしそう

現状だとあれだけ2人の二面性を知った上で、決定的な正体バレ演出にこだわってた葱が
今は軍をひきいて待機状態みたいで、
細かい細工しながら介入する暇はなさそうな雰囲気なので、
まだしばらくは大丈夫と信じたい
正体バレの瞬間には葱が居合せて葱がきっかけを作ると思うので。

66 :マロン名無しさん :2008/09/13(土) 08:10:35 ID:???
葱はあれこれ画策して正体バレさせときながら
その後の更紗の様子見て不機嫌になりそう
自分が演出したくせにさ

67 :マロン名無しさん :2008/09/13(土) 13:30:48 ID:???
葱はそうなりそうw

しかし、ドラマチックにきたなぁぁ
周防の町人や千手の気持ちもわかるが、タタラもつらいわな
今までになく盛り上がっての再会だね、次回すごく楽しみ

那智は、群竹さんwのおかげで大丈夫そうだね
しかしこの人は律儀すぐるwww
そして芭蕉→ナギと、朱理=赤の王を知る人がまた...
更紗は、陣地に戻ったら詰問されちゃうぞ!どうするんだ!

68 :マロン名無しさん :2008/09/13(土) 18:04:22 ID:iHlb/gb5
http://m-pe.tv/u/page.php?uid=kirschha&id=1&PHPSESSID=

69 :マロン名無しさん :2008/09/13(土) 21:48:14 ID:???
>「鶴翼の備えだって タタラやるじゃん」

高みの見物で漁夫の利か
せこいっ…けど浅葱かこいいよ浅葱

70 :マロン名無しさん :2008/09/13(土) 22:44:51 ID:???
葱に裏があることを忘れそうになると、見計らったようなタイミングで裏行動にでるよな…
もう葱はすっぱりタタラ軍に根をおろしちゃえばいいのに。
タタラ軍というか、竹ともども天狗党に入れww

そういや幕末に水戸のほうで結成してた天狗党と、熊野の天狗党は類似点があるんだろうか?

71 :マロン名無しさん :2008/09/13(土) 23:26:17 ID:???
>>70
葱さぁ…更紗を助けに来たり、馴染んできたと見せかけといて
ちょwwwおまwwwwwちゃっかり国王軍とか呼んでんじゃねーよwwwww
本気で群竹さんと一緒に天狗党に入って聖さんに鍛えられてくれww

水戸の天狗党って芹沢鴨のやつだっけ?
たむさん、歴史好きだし何かちなんでるのかも知れないけど
天狗党の事はよく知らないんだぜ(´・ω・`)ショボーン

72 :マロン名無しさん :2008/09/14(日) 02:19:32 ID:???
水戸の尊皇攘夷集団だな。

聖と那智のとこはあんま関係ないやろ。名前もらった程度だと思う


73 :1/1 :2008/09/14(日) 23:04:04 ID:vA7J5kni
ネタバレ
深紅の章8・腕
砂嵐の中、向き合う二人。傷心した二人の求めるものは、ただ、互いのみであった。
更紗が朱理に駆け寄る。抱き合い、そして接吻する二人。
岩陰に所を移し、再び抱き合う二人。そして二人は・・・結ばれた。
二人は寝入っていた。先に目を覚ました更紗は朱理の元を去ろうとする。が、朱理がそれを引き止める。
再び朱理に抱かれる更紗。と、突然温泉が噴出した。
美しい水と豊かな大地。そして仲間や朱理たちが平和に住まう世界。
最初は兄の夢を継ごうと思った。しかし、自分はいつでもどんな時でも更紗だった。夢と願いは・・・あたしの夢と願いになった。
更紗の胸に昔、自身があげたお守りを見つけた朱理は、昼空を見上げろといった。とある指輪をプレゼントするという。
再び寝入る朱理は更紗に行くなよという。しかし更紗は行った。赤の王を倒した後に一緒に行こうと心に思いながら。
置いてきぼりを食らった朱理もまた思った。「待ってろよ更紗、すぐ片づける」
一方、揚羽は鹿角で長老たちに同盟の説得を行っていた。しかしなかなか説得に応じない。揚羽は焦っていた。
東北との同盟を国王に宣言することが絶対に必要だ。タタラたちを全滅から救うには・・・それしかない!
日は昇り、止まっていた時間が再び流れ出す。
赤の軍はどんどん砂漠に退いている。朱理は今帰仁に将来の夢について尋ねる。
今帰仁が政治家になって沖縄を守るというと、朱理は言う。自分は日本国王になる、しかしそれだけではつまらん。
新しい国を造るため、更紗を連れて世界に出、商いをしたい。そして世界中を見て回ろうと。
逃げる赤の軍に、追うタタラ軍。しかも赤の軍はどんどん狭い所へ逃げる。
狭い所?タタラ軍は大軍。狭いところは身動きを取りにくい。そんなところで別の所から襲われたなら・・・。
「退け!深追いするな!ワナだ!!」
一呼吸、早く気づいたタタラが号令を出したおかげで、次いで現れた赤の分隊に備えることができた。
それを崖の上から眺める赤の王。タタラはそれを見つけ、馬を飛ばす。赤の王も備える。互いに思う気持ちは同じ。
「最初で最後だ!!」
そしてタタラは赤の王に切りかかる!それに応じる赤の王!
「夢を見た あたしは赤の王に斬りかかり 赤の王が振り返る」

74 :マロン名無しさん :2008/09/14(日) 23:22:56 ID:???
やっちゃったーやっちゃったー
赤の王とタタラがついにやっちゃったー(*ノ∀ノ)イヤン

でもついにバレか・・・先が想像できない

75 :マロン名無しさん :2008/09/14(日) 23:45:08 ID:???
これは…葱が画策するまでもなく、考えうる中でも1,2を争うくらい残酷なバレ方じゃないか!

76 :マロン名無しさん :2008/09/14(日) 23:47:46 ID:???
女性は落ちてくる感じがするもんなのかな???

朱理は大きく進歩し
更紗は赤の軍の策を見抜き
どっちもお互いに刺激されていい方向に成長してるんだから
うまくいってもらいたいもんだけど、状況が状況だし、
仲間もいっぱいいるから一人の問題じゃないんだよな、二人とも。つらい。

そんなこと知らずに一人鹿角でがんばる揚羽はやっぱりハングドマンのカードだなあ

葱に関係なく、小細工ナシにバレに突入しそうだ

77 :マロン名無しさん :2008/09/15(月) 00:36:28 ID:???
普通結ばれるってHappyEndだよね
なんなのこのDeadEndフラグは・・・
本人たちだけじゃなく周りのこともあるしどう収拾つけるんだろ

78 :マロン名無しさん :2008/09/15(月) 01:02:20 ID:???
そろそろ最終回だろうけど、バッドエンドしか浮かばない。
記憶喪失展開にでもならないかぎり結ばれないだろ。
それともまだすれ違っちゃうんじゃないだろうな流石に

79 :マロン名無しさん :2008/09/15(月) 01:09:27 ID:???
happy end以外見たくない...2人で死ぬとか絶対嫌

次回2人ともかなーり辛い展開になるかな
今回みたいな幸せがずっと続けばいいのに..しばらくラブラブは見れないのかなあ

てか2人のこと揚羽は知ったらどういう反応するのか気になる。

80 :マロン名無しさん :2008/09/15(月) 01:17:19 ID:???
何でこういうときに揚羽いないんだよ

81 :マロン名無しさん :2008/09/15(月) 01:37:09 ID:???
なーに、まだ大丈夫さ
だって国王と黒の王は未登場だし
白のおばちゃんも残ってるし

しかし本当にどうなるんだろう。
(1)今回も奇跡的にばれずにすむ
(2)バレて仲間もわだかまり持ちつつも同意し、共闘
(3)破局。現実は非情である。

82 :マロン名無しさん :2008/09/15(月) 07:23:21 ID:???
(1)希望
しかし、くるくるいいな・・・

83 :マロン名無しさん :2008/09/15(月) 09:51:25 ID:???
(1)だったらさすがに呆れる..この状況でバレないとか、相手のこと自分勝手に盲目的に愛してる証拠だよね
(2)は、白虎の村の人とか散々な目にあった西の出身者がタタラ軍から離脱すればあり得るのかな
(3)が妥当かあ..でも切なすぎる

2人にはこの状況を乗り越えて、お互いのこと本当に理解して向き合ってもらいたい

84 :マロン名無しさん :2008/09/15(月) 11:48:13 ID:???
あの至近距離で斬りあってバレないなんて無理があるよなあ。
やっぱり(3)の破局が濃厚?
タタラが赤の王を刺したあとに朱理だと気付く。
朱理死亡だが、更紗妊娠。
形見の子どもを育てながら、私たちの戦いはこれかr
ご愛読ありがとうございました(完)

田村さんこんなに長い連載は初めてじゃない?
そろそろ終了モード突入しそう。

85 :マロン名無しさん :2008/09/15(月) 12:26:35 ID:???
なんというか束の間の二人の幸せが...せつない
更紗かわいーなー
空が落ちてくるかはわからないが
好きな人といると女でよかったと思うのは同意
しかしこの後すぐ正体を知る展開に...なるんだろうな、やっぱり...

86 :マロン名無しさん :2008/09/15(月) 17:41:49 ID:???
>朱理死亡だが、更紗妊娠。
ありそう
赤の王を倒したからと更紗は戦い離脱して
子供と2人で緑を増やす暮らしをって感じ

87 :マロン名無しさん :2008/09/15(月) 18:38:08 ID:???
まだ片付いてないことが多いから
絶対どっちも生き残る
ハヤトだって生きてたしな。

きっと赤の王と恋人同士だとバレていったん内部崩壊
しかも蘇芳をほろぼして対外的にもきびしい
赤の王も蘇芳を立てなおす必要がある
こんくらいのハンデつけないと、揚羽が行った鹿角で4本の刀の勢力が揃いそうな今
逆に相手が力不足ってことになるんじゃないか?

で、とりあえずそのドサクサの間に葱と白が京都方面で勢力をのばし
東北方面は揚羽と鹿角と青龍でなんとか押さえといてもらって
更紗・タタラ軍と朱理・赤の軍の立てなおしをしつつ京都相手に抗争し
鳥羽伏見→江戸城無血開城(青藍の国王側残党をなんとかする)→白虎隊や五稜郭(東北、北海道)
という感じで押さえていくんじゃないかな

88 :マロン名無しさん :2008/09/15(月) 19:02:00 ID:???
>>76
>女性は落ちてくる感じがするもんなのかな???

普通は天に昇ると表現すると思うんだが
逆なところがこれから先の暗示なのかもしれん

89 :マロン名無しさん :2008/09/15(月) 19:58:25 ID:???
空が落ちてくる=自分が昇ってるってことじゃないだろうか?

90 :マロン名無しさん :2008/09/15(月) 20:15:58 ID:???
今帰仁かっこいいな
>>89
なるほど、納得!

91 :マロン名無しさん :2008/09/16(火) 07:46:45 ID:???
♪youはショック!愛で空が落ちてくる〜♪
朱理と更紗はケンシロウとユリアなのか

92 :マロン名無しさん :2008/09/16(火) 10:25:48 ID:???
>>91
なんか最近あったらしいね

93 :マロン名無しさん :2008/09/16(火) 16:59:36 ID:???
結魂式

94 :マロン名無しさん :2008/09/16(火) 17:46:15 ID:???
>>87
それ江戸幕府endだろw
>>91
ゆわっしゃー!・・・じゃなかったのかw
日本語が変な歌詞なんだなw
おまえらのせいでバレの緊張が笑いにw

95 :マロン名無しさん :2008/09/16(火) 20:50:45 ID:???
正体バレの衝撃で1人戦場をふらふらしている更紗を、高みの見物してた浅葱が保護。
しかし更紗は記憶喪失になってしまっていた。
浅葱は更紗をタタラ軍には戻さず、そのまま出奔。白の王の指示も無視して出奔。
しかしそんなの白の王が許すはずがなく、浅葱と更紗の元に四君子が!

蘭丸(女装)「ひどいわ浅葱さまー!蘭子を捨てて、そんなちんくしゃ女とー!」
浅葱「ちょwwひどいイヤガラセwwww」

96 :マロン名無しさん :2008/09/16(火) 22:11:20 ID:???
>>95
>蘭丸(女装)「ひどいわ浅葱さまー!蘭子を捨てて、そんなちんくしゃ女とー!」
wwwwww
ひと昔前の学園ラブコメなセリフにカプチーノ吹いたwww

97 :1/2 :2008/09/16(火) 23:00:55 ID:QsEZL6sW
ネタバレ
深紅の章9・その先は知らず
初めての遭遇、タタラも赤の王も動転していた。斬りかかろうとしていた赤の王は朱理。
斬りかかってきたタタラは更紗。
しばし事態が読めない二人。その二人の下に両軍が駆け寄り、交戦が始まる。
尚も呆然とするタタラ。その下に浅葱が行き、タタラに言う。
「目の前にいる赤ずくめの男が一体なんだと思うのさ」
タタラは仲間たちの言葉を受け、事態を把握した。
しかしそれを心が拒絶するかのように赤の王の姿は目に入らない。
心ここにあらずといった感ながら、タタラは声を上げる。
「赤の・・・王よ、わたしは白虎のタタラ・・・。
 父を・・・兄を殺し、村を・・・滅ぼした赤の王・・・よ、あなたを・・・討ちに・・・来た」
朱理も四道の最期を看取った月城の言葉を受け、四道を殺したかとタタラに尋ねる。
四道のした所業を述べるタタラ。ここへ来て両者ともに悟る。目の前にいるのは最大の敵!
周りに促され、タタラは号令を発する。
「赤の王・・・・・・を討て・・・」
タタラ軍は赤の王の下に殺到する。応戦する赤の軍。分隊にいた今帰仁はようやく朱理の下に戻ってきた。
しかし朱理は腑抜けていた。今帰仁は気合を入れなおす。
茶々は勝利を確信していた。しかしタタラの様子がおかしい。うわ言のように違うと繰り返す。
しかし、タタラ軍と交戦する朱理の姿に、改めて現実を悟り・・・体に異変が生じた。

98 :2/2 :2008/09/16(火) 23:02:00 ID:QsEZL6sW
朱理も必死に現実を否定しようとする。更紗との日々を思い出す朱理。
そして、重要な事実を悟る。
更紗の親の仇とはオレのこと!
今帰仁は朱理の下に駆け寄り、様子を伺う。
タタラ軍に下れという朱理。なんとかするといって再び離れる今帰仁。
と、朱理の下に伝令が来る。国王軍、東西より進軍!
腑抜けた朱理の様子を見かねたサカキが自害を促す。
岩陰に篭った朱理は自刃しようと、腹に刃を突き立てる。
 おまえが 何でもよかった
 どこぞの姫でも、奴隷の娘でも
 敵対している王の娘でも タタラ以外のものなら!
 例え実の妹だと言われても、オレはかまわなかったんだ!
 
そして、刀を深く突き刺した。
国王の大軍が戦場に向かっていた。
遊山のつもりで参ろうぞとは東の桜田の弁。
と、そこへ報告が来た。聖率いる熊野水軍の到着!
なおも交戦しようとする桜田に国王より急使が来た。中央の守りを固めるようにと。
タタラと関東独立軍そして東北鹿角の三者同盟が国王に向かって宣言されたのだ!
桜田軍は撤退するしかなかった。
空には朱理から更紗へのプレゼント、金環食の指輪が輝いていた。
しかしそんな朱理は、もう・・・いない。
船中では一水の子供が産まれた。日食は不吉というが、この国の夜明けとしろという芭蕉。
更紗も夜明けを感じていたが、その先は誰も知らない・・・・・・。
ただごめんなさいと繰り返す、更紗であった。

99 :マロン名無しさん :2008/09/16(火) 23:11:04 ID:???
・・・・・・・・・。

100 :マロン名無しさん :2008/09/16(火) 23:23:51 ID:???
うわぁ…………………。
“おまえがなんでもよかった―タタラ以外のものなら”で漏水、
日食の指輪でダム決壊(´;ω;`)ブワッ

101 :マロン名無しさん :2008/09/16(火) 23:52:14 ID:???
朱理いいいいいいいい。・゜・(ノД`)・゜・。
更紗も心配だよ・゚・(つД`)・゚・。

102 :マロン名無しさん :2008/09/17(水) 00:00:07 ID:???
堤防決壊して大洪水です

103 :マロン名無しさん :2008/09/17(水) 00:16:06 ID:???
指輪・・・(τωヽ) ウウウ

これはハッピーエンドは無理だぁあぁ

104 :マロン名無しさん :2008/09/17(水) 00:24:48 ID:???
誰か…何でもいいから二人を救ってあげて欲しい…辛すぎて…絶句。

105 :マロン名無しさん :2008/09/17(水) 00:27:30 ID:???
言葉がでない。・゚・(ノД`)・゚・。

106 :マロン名無しさん :2008/09/17(水) 00:33:31 ID:???
朱里のセリフや日食の指輪が泣ける
死んだことにして2人だけで幸せにとか絶対にできない人たちなんだろうな
ほんと幸せになってよ・・・

107 :マロン名無しさん :2008/09/17(水) 01:10:47 ID:???
16歳と18歳なのに背負ってるものデカ過ぎる(´;ω;`)

108 :マロン名無しさん :2008/09/17(水) 01:30:13 ID:???
朱理・・・・・
なんて言ったらいいのか・・・
更紗も・・・自分を許せないんだね・・・
壮絶だ・・・・・

109 :マロン名無しさん :2008/09/17(水) 01:33:12 ID:???
(1)今回も奇跡的にばれずにすむ
(2)バレて仲間もわだかまり持ちつつも同意し、共闘
(3)破局。現実は非情である。

答え(3) 答え(3) 答え(3)―――


2人とも大ダメージだなこれ。ひでぇよたむさん・゚・(つДと)・゚・。
セクースしてなかったらまだダメージ少なかったかもな
でも、今までずっと引っ張ってきた正体バレのクライマックスともなれば
生半可なことじゃすまなくて当然なのか……

とりあえず葱はどうでもいいな、なんか言ってるけど。
>「目の前にいる赤ずくめの男が一体なんだと思うのさ」

>日食は不吉というが、この国の夜明けとしろという芭蕉。
今まで常人ならとっくにあきらめてる窮地や絶望を何度も乗り越えてきた更紗と朱理だから
この夜明けの祝福が雷蔵ちゃん一水さんの子供への祝福だけでなく
立ち直ってよみがえるであろう2人への祝福でもあってほしいものだ

でも、やっぱ、簡単に立ち直れるもんじゃないだろうし、簡単に立ち直るんじゃウソだよな。
同盟結成で追い風ムードとはいえまだ戦闘のまっただなかだというのに

110 :マロン名無しさん :2008/09/17(水) 08:07:07 ID:???
愛を語っても、恨みつらみのほうが比重大きかったのか二人とも

でもすべて水に流して愛に生きるには、二人とも背負った夢や期待が大きすぎるし…
ここからどうなるんだ。
ほんと>>95じゃないけど、記憶喪失にでもならなきゃやってけそうにないよ。

111 :マロン名無しさん :2008/09/17(水) 08:25:55 ID:???
ほんと朱理の言葉と指輪で限界きた。


恋人が親友や家族の仇ってゆう過酷な状況になったことがないから2人の気持ちは残念ながら分からないけど、、相手のこと許せるのかなあ...

とりあえず更紗が記憶喪失になりそうだよね

112 :マロン名無しさん :2008/09/17(水) 12:07:30 ID:???
台詞でぐっとくるものが多いけど
サブタイトル?も良いと気付いた今話<その先は知らず

113 :マロン名無しさん :2008/09/17(水) 12:50:53 ID:???
確かにサブタイトルいい!

開いたときサブタイトルと表紙見てどきっとした

114 :マロン名無しさん :2008/09/17(水) 23:09:50 ID:c/IqBhvV
言葉にならない。
悲しくて悲しくて。

115 :マロン名無しさん :2008/09/17(水) 23:21:09 ID:???
熊野水軍の加勢、東北鹿角との三者同盟宣言と、
流れは確実にタタラ達に味方してるのにうわあああああ・゜・(ノД`)・゜・

116 :マロン名無しさん :2008/09/18(木) 00:48:46 ID:NTeYREkw
こんなスレあったんですな自分は後にも先にもこの漫画を越える作品には出会えないと思ってる。リアルタイムで楽しんでる人たちの感動が懐かしい。まだまだ先は長いけど一切飽きさせないとこがすごいよ。皆さん楽しんで最後までいってください。

117 :マロン名無しさん :2008/09/18(木) 13:35:24 ID:QJD/Vwvm
互いのいない世界に幸せなんてないのかもしれないけど、
どんな形であれ更紗と朱里には幸せになってもらいたい…そう思わずにはいられない自分がいる。
でも二人にとっての幸せって何だろう…
敵討ち?日本統一?それとも何もかも捨てて二人で逃げること?
どれも微妙に違っている気がして自分で言っておきながらわからなくなる。
これが切ないってことなんだろうか…。

118 :マロン名無しさん :2008/09/18(木) 14:23:08 ID:???
揚羽と聖の功績がかすんでしまった件

熊野まで結構早く着けるのな…

119 :マロン名無しさん :2008/09/18(木) 18:12:45 ID:???
そういえば、那智も瀕死の重傷だっけ…
芭蕉先生がついてるし、もともと生命力つよそうだから、大丈夫だよね?

120 :マロン名無しさん :2008/09/18(木) 20:10:04 ID:???
てか朱理生きてるの?

121 :マロン名無しさん :2008/09/18(木) 22:16:46 ID:???
もうラブラブは見れませんかそうですか

そうですか・・・

122 :1/2 :2008/09/18(木) 23:05:02 ID:???
ネタバレ
琥珀の章1・眠りの中
東北からタタラの船に戻った揚羽の見たものは小さな子供のようなタタラであった。
芭蕉と茶々の話により事情を把握した揚羽。と、ナギにつかみかかる。こういうことは予測がつかなかったのかと。
と、同時に全員に当り散らす。タタラ軍の中にはただの一人も赤の王より重い存在のヤツがいない!
とりあえずタタラの代役にハヤトがなり、揚羽はタタラとその馬・夜刀を連れ、富士に向かった。
「ナギよ。オレは金輪際、あんたの予言なんか聞かねえ」
富士の麓で、揚羽とタタラは野営していた。はじめて見るタタラの様子に揚羽は驚く。
聞こえていても聞こうとしない、目に映っても見ようとしない。こんな器用な芸当ができるとは・・・。
「オレにしとけよ」揚羽は口説く。しかしタタラは見向きもしない。ただ、寝ろという揚羽であった。
翌朝、漁をしていた揚羽は少年と出会う。
ここら辺は山賊が出るから危ない、しかしタタラが退治してくれるという少年。
揚羽は少年にそこの少女に頼めという。しかし、タタラは相変わらずの表情。
少年はタタラを連れ出し、森の中で会話する。
その様子に揚羽は感じていた。もうただの少女にしか見えない。
戦わず、殺さず、奪わず、ただ一人の少女として歴史のうねりをはるかに眺め、ただ生きることが幸せか!
雨の日、揚羽は崖の側に行き、白虎の刀を持ち、タタラに問う。このまま捨ててしまって良いのかと。
兄から託された想い、願いも刀と一緒に捨てて良いのかと。
雷雨の中、タタラの目は一瞬見開くも、その瞼は・・・再び閉ざされた。揚羽は刀を崖に投げ捨てた。
揚羽はタタラの髪を洗いながら言う。命をかけられるほどの女・・・それはタタラだと思っていた。
「でも・・・違ったな・・・」
「いろいろとつらく当たったが、もう言わない。おまえにはもう、言わないよ。楽になれ」
揚羽は想った。
女だからこそできる方法で、流す血を最小限にして国を造り変える、それがおまえがタタラであることの意味!!
歴史に選ばれ、歴史に捨てられる。塵芥のようで、そんな見事な生き方を、おまえとしてみたかった・・・!
揚羽は髪を切り落とし、タタラを残し、富士を去った。

123 :2/2 :2008/09/18(木) 23:06:08 ID:???
タタラは尚も相変わらずの表情であった。
そこへ少年が駆けこんできた。村が山賊にやられているという。
少年はタタラに助けを求める。しかしタタラは動かない。少年はあきらめ、走り去る。
タタラの下に山賊たちがやってきた。タタラを襲う山賊たち!
下山する揚羽と会話した太郎がタタラに追いついた。
早速、山賊から逃げろと言おうとしたが、なにやら様子がおかしい。
あたりに立ち込めるのは血の臭い!太郎が見たものは山賊たちの死体の山!
殺ったのは・・・白虎の刀を持ったタタラ!
しかしタタラは少年の死体の前に立ち尽くし、ごめんねと繰り返すばかりであった・・・。
タタラはさまよい歩き始めた。と、タタラの下に仙人が現れた。
仙人はタタラに北にタタラの会いたい人、呪縛を解くきっかけがあるといった。
仙人は太郎にも言う。北へ行けば命を縮めると。
太郎が自分は生涯傍観者、タタラ戦記でも書くと言うと
「歴史が傍観者なんぞつくってくれるかの?」
太郎はひとまず礼を言い、その場を去った。
仙人はもう一人の砂漠に眠る運命の子を想う。
「しばし眠りにさまようか・・・運命の子らよ、子供たちよ。
 その名は 赤き虎と 白き虎・・・」

124 :マロン名無しさん :2008/09/18(木) 23:13:43 ID:???
更紗あああああ。・゜・(ノД`)・゜・。
朱理の存在はこんな大きかったのか…。

125 :マロン名無しさん :2008/09/18(木) 23:23:38 ID:???
>「オレにしとけよ」

揚羽ぁぁぁぁ。・゚・(ノД`)・゚・。

126 :マロン名無しさん :2008/09/18(木) 23:31:40 ID:???
最近毎回泣かされてる気がする・゚・(つД`)・゚・。

127 :マロン名無しさん :2008/09/18(木) 23:58:38 ID:???
>「オレにしとけよ」

口説きキタ━━━(゜∀゜)━( ゜∀)━( ゜)━( )━( )━(。 )━(A。 )━(。A。)━━━!!
揚羽についていくことに決めますた

128 :マロン名無しさん :2008/09/19(金) 00:00:02 ID:???
二人ともかわいそすぐる・゚・(ノД`)・゚・。

つか、も、、もしかして妊娠してたのかな・・・

129 :マロン名無しさん :2008/09/19(金) 00:13:45 ID:???
揚羽も幸せにしてあげて・・・

130 :マロン名無しさん :2008/09/19(金) 01:31:23 ID:???
>>117
おまいのレスにまた泣かされたよ°・(ノД`)・°・

131 :マロン名無しさん :2008/09/19(金) 01:46:18 ID:???
あーいかにも新章開始というかターニングポイントという感じでいいな
普段と違う日々

つーか太郎ちゃんとツーショットですかい
予想だにせなんだわ

揚羽についてはなんか言葉にならん語りつくせん
更紗は再生のための休眠期間って気がするからこれはこれでいいや

132 :マロン名無しさん :2008/09/19(金) 01:52:06 ID:???
揚羽…こいつ山に置いて行きよったw
更紗が強かったからいいけどさ
でも折角の綺麗な髪が惜しいなあ

133 :マロン名無しさん :2008/09/19(金) 01:53:28 ID:???
揚羽はつるつるにしても
マダムんとこの衣装の中にいろんなヅラがあるから大丈夫

そういえば揚羽って反対から読むとハゲア

134 :マロン名無しさん :2008/09/19(金) 02:01:45 ID:???
>揚羽はつるつるにしても
やめろーーーーー!!
朱理は似合ってたけど…揚羽は絶対似合わん!

135 :マロン名無しさん :2008/09/19(金) 02:02:19 ID:???
サラサ そのままだな
トヤハ
いじくか
ギナ
りゅし
ギネ
ちな
りじひ
ゃちゃち
きざ ←
けたらむ
るまんら
かわめう
んじきな
ナウユ
うぞいら
みずい
ゅじんせ
うどし

思ったほど面白味はなかった

136 :マロン名無しさん :2008/09/19(金) 02:03:50 ID:???
こう夏目雅子的なだね、

137 :マロン名無しさん :2008/09/19(金) 06:16:15 ID:???
北で会える"会いたい人"っては誰だろ?
ちょっと前までなら会いたい人=朱里だったんだろうけどね・・・
いや今でも朱里だったりするのかな・・・

138 :マロン名無しさん :2008/09/19(金) 07:51:52 ID:???
北というと、鹿角に行くのかね。
とはいえ、多門や増長に会っても仕方ないしなあ。
…そういや、黒の王ってどんな人だろ。まだ出て来てないよね。

139 :マロン名無しさん :2008/09/19(金) 08:23:49 ID:???
流れ的には黒の王方向だろうなぁ
場所は富士山より北…鹿角からあまり離れていない辺りか
しかし揚羽の愛は厳しいな。
断髪は自分へのけじめか?自分にもキビシイわ
揚羽は顔も頭の形も整ってそうだし、坊主ですら麗人になりそうだ
とにかく、早くその人に会って、タタラをどうにか助けてあげてほしいわ

140 :マロン名無しさん :2008/09/19(金) 10:38:49 ID:6XsNoIp5
「オレにしとけよ」
何度もそこばかり読んでしまう…

141 :マロン名無しさん :2008/09/19(金) 12:37:53 ID:???
「オレにしとけよ」

正気に戻すための冗談だよね?
半分本気だったりすんのかな

てか
「オレ」にしたらしたで色々大変そう

142 :マロン名無しさん :2008/09/19(金) 15:08:45 ID:???
だからなんで坊主にする方向で決まってんだよ!w
髪切ったらみんな坊主にせなあかんわけもあるまい
坊主は勘弁してくださいたむさん……

143 :マロン名無しさん :2008/09/19(金) 15:56:50 ID:???
更紗母子は俺のモノ

144 :マロン名無しさん :2008/09/19(金) 16:14:25 ID:???
揚羽はS気質も持ってはいるが
M度と打たれっぷりがサマになりすぎて、いじりがいがあるんだよな
たぶんたむさんもそう思っているから
揚羽に大きな試練を課すんだよw

145 :マロン名無しさん :2008/09/19(金) 16:32:36 ID:???
>>141
まさか惚れたのかなあ
あくまで兄貴分だと思ってたけど
揚羽にしたら確かに大変そうだw私は揚羽好きだけど絶対無理

146 :マロン名無しさん :2008/09/19(金) 18:06:09 ID:???
揚羽は兄貴というよりお父さん

147 :マロン名無しさん :2008/09/19(金) 18:49:05 ID:???
>>135
> ギネ

これ誰よw
綽名は名前じゃなくってよ。

148 :マロン名無しさん :2008/09/19(金) 19:50:32 ID:???
>>147
普通に受け入れてたw

149 :マロン名無しさん :2008/09/19(金) 20:11:59 ID:???
ハヤト……
まあがんがれ

150 :マロン名無しさん :2008/09/19(金) 20:23:24 ID:???
ハヤトは初っぱな、タタラのふりをしてたからなw
さて、太郎ちゃんの活躍を見ることはできるのか
それともやはり傍観者なのか。眼鏡カコイイw

151 :マロン名無しさん :2008/09/20(土) 00:24:10 ID:???
あたしも仙人に会いたい

152 :仙人 :2008/09/20(土) 21:01:22 ID:???
おまえは飯食って屁えこいて寝とけ

153 :マロン名無しさん :2008/09/20(土) 21:33:50 ID:???
たたらのなかにはいっていたものってなんですか
ちゃちゃさんおしえてください

154 :1/2 :2008/09/20(土) 22:59:30 ID:74VPHbVy
ネタバレ
琥珀の章2・残りの菊
浅葱と四君子たちは西の砂漠の馬車の中にいた。
馬車の中には群竹が命を救った朱理が眠っている。
浅葱が朱理にいたずらしようとした時、朱理が目を覚ました。身動きの取れない朱理をいたぶり倒す朱理。
梅若は先に京に入って手配を整えるという。
ここにいない残りの四君子、菊音によろしくと浅葱がいうと菊音は大役を授かって北にいると群竹がいう。
東北では黒の王と鹿角一派が小ぜりあいが長年に渡って続いている。
例年ならば雪が降れば休戦になるのだが、今年は雪が降っても戦は終わらない、
とはいえ深入りもできないという戦況らしい。
しかも、戦場には鹿角の味方の白虎が現れ、美人のナイチンゲールも出るという・・・。
舞台は変わり、ここはかつての杜の都、今は黒の王の本拠地紫黒。
紫の上の使いで青葉寺に行った女官のかさねは更紗と出会う。
なんでも更紗とは青葉寺の住職が富士の温泉に行った時に知り合ったという。
娘のリカが川に落ちた時に助けたのが縁で、身よりもないので青葉寺で働くよう、すすめたという。
で、リカがなつくだけでなく、住職の息子匠が惚れてしまった様子。
かさねが更紗の元に駆け寄り、しばしかさねの身寄り話を聞く。
かさねは黒の王の奥方の紫の上の御殿、紫御殿で女官をしており、身寄りのない者だが雇ってもらえている。
本来ならば、紫の上たちはこの時期は南の城に移るが、戦が終わらないため、まだ紫黒に残っているという。
黒の王は紫御殿にあまり来ず、影武者がいっぱいいるという。遊びに来てと言い残し、かさねは去った。
翌日、更紗は青葉寺の使いで紫御殿を訪れる。かさねが出迎え、ともにお菓子を食べようと誘う。
お菓子を食べながら恋愛談義が弾む二人。同じ年頃というのがいいか、楽しさを感じる更紗。
しかし心の奥底では決心していた。
「黒の王と黒の王より実力者という紫の上・・・、あたしはあなた方を、討ちに来ました・・・」

155 :2/2 :2008/09/20(土) 23:00:32 ID:74VPHbVy
更紗が青葉寺に帰ると、リカが困った様子。
何でも更紗のお守りをなくしてしまったらしい。
更紗はいらないものだからいいという。
しかしその晩、隠れて庭を探し、お守りを見つけ、握り締め・・・泣いた。
帰ってきた更紗を匠が出迎える。抱きしめ慰めようとする匠。
しかし更紗はそれを拒む。
と、その様子をみた住職が匠をしかる。
しかられながらも匠は更紗に出て行くなと言い、更紗もそれに答えた。
翌日、かさねは雪かきをしていた。
と、どこからともなく声がする。「菊音、菊音、菊音・・・」
なんと、かさねは実は四君子末席菊音!
「菊音」という言葉は暗示を解くためのキーワードであった。
梅若は菊音に白の大姉からの伝言を伝える。
かさねとして黒の王の身辺を探り報告し、戦場に出る白虎を調べ、正体がタタラで邪魔なようなら捕らえよと。
伝言を伝え、去る梅若。
菊音はタタラの顔を知っている。そう、タタラは・・・ここにいる!

156 :マロン名無しさん :2008/09/20(土) 23:06:05 ID:???
あれだけザクザク刺してて意外と平気そうだな朱理

あっという間に案外普通そうなタタラにもびっくりw

157 :マロン名無しさん :2008/09/20(土) 23:19:01 ID:???
お守り必死に探して見つけて泣く更紗を見てあたしも泣いた..

夢に朱理出てくるんだよ
表面上普通だけど
ちょっとのことで狂ってしまいそうで心配

158 :マロン名無しさん :2008/09/20(土) 23:25:04 ID:???
うあぁ〜、せっかく友達ができたのに国王側の人間だなんて!
四君子ってことは浅葱の部下?

159 :マロン名無しさん :2008/09/20(土) 23:26:03 ID:???
>>157
最初はなんか平気そうだなぁと思ったけど自分もそこで泣いた

160 :マロン名無しさん :2008/09/20(土) 23:50:06 ID:???
タタラは表面上だけだとしても
あんな状態から黒の王を倒すと言えるまでによく一気に立ち直ったなあ
仙人さますげーわ

恋バナする更紗とかさねちゃんカワユス
いい友達ができたと思ってたのに四君子でしたかそうですかorz

161 :マロン名無しさん :2008/09/20(土) 23:57:03 ID:???
更紗に同年代の女友達ができたのって初めてじゃない?
いい子みたいだけど四君子か…。

162 :マロン名無しさん :2008/09/21(日) 01:08:20 ID:???
かさねとなごむ更紗はまさに「笑中に刀あり」ですよシラスさん

163 :マロン名無しさん :2008/09/21(日) 01:28:55 ID:???
そおいや
シラスさん今どこにいるんだろ。北?

164 :マロン名無しさん :2008/09/21(日) 01:41:52 ID:???
あの黒髪おかっぱもおとこなのか……

165 :マロン名無しさん :2008/09/21(日) 01:42:12 ID:???
>>153
男汁

166 :マロン名無しさん :2008/09/21(日) 01:52:37 ID:???
>>163
揚羽を追っかけてる

167 :マロン名無しさん :2008/09/21(日) 02:43:15 ID:???
匠がかませのにおいをぷんぷんただよわせてる件について

168 :マロン名無しさん :2008/09/21(日) 03:22:20 ID:???
かさねの恋話って群竹のことなのな。
なんかいいなこういうの

なにげにもう黒の王編かよ!
先に鹿角の渋いお兄さん方とは会ってるわけだし,
白虎(白虎の刀と関係あるよね)やナイチンゲール(揚羽?)もいるし
いろんな展開が考えられていいなあ。
青んとこのような体制の中身がろくに描かれないのと違って
今回は奥さんが実力者ということで人間関係がまたいろいろありそう。

169 :マロン名無しさん :2008/09/21(日) 05:05:56 ID:???
匠…陰のある女に弱い男はどこにでもいるw。
そういえば熊野にいた車椅子の白の王にも、統治する国はあったはずだ。
まだ不気味で謎ばかりだが。
今回、国王側の女傑らしい女傑は初めてかも。

170 :マロン名無しさん :2008/09/21(日) 05:33:44 ID:???
黒の王といえば朱理の兄なわけで、
そいつに奥さんがいるということで
更紗は朱理との男女関係を思い出したり
赤の王が将来妃をめとったりするのかと考えたりするんだろうか。
ナギは昔から使命だけでなく人間としての健全さや成長を勧めてたし
「恋愛」さらには「結婚」という部分も犠牲にするのは歪んでるし、
今までいろんなものをとりこんで成長してきた更紗だから
恋愛を超えたもっと落ちついた男女の仲を達観したりするんだろうか

にしても紫の上ってえらいオバサンなのな…
まあクチビルフェロモンの車椅子さんより黒の王の方が年上なんだから
オッサンオバサン夫婦なのは仕方ないのか…
源氏物語というわけにはいかんな

171 :マロン名無しさん :2008/09/21(日) 11:27:11 ID:???
お守り探す更紗泣ける

でも、ちょっと希望の光が・・・二人のハッピーエンドが諦められない

172 :マロン名無しさん :2008/09/21(日) 13:47:25 ID:???
赤の王は死んだと思われているから、このまま朱理がひっそりと生きていけば
ハッピーエンドも期待できるのかな…
葱がそうさせてはくれないだろうけど。
朱理で遊んでる葱と、手当てしてばかりの群竹さんにワロタw

173 :マロン名無しさん :2008/09/21(日) 18:02:41 ID:???
浅葱ってほんとに朱理を嫌ってるわけじゃないんだなー
かさねちゃんかわいいんだけど敵なのかよ
また更紗は信じた人に裏切られるのか…

174 :マロン名無しさん :2008/09/21(日) 20:56:10 ID:???
浅葱は昔の憎々しさが薄れて、ひねくれっぷりにも愛嬌が出てきたねw
ただ更紗の方は…せっかく朱理の話もできる女友達ができたのに…。
次の展開が、この間までとは違う意味でこわいなぁ。

175 :マロン名無しさん :2008/09/22(月) 17:28:02 ID:???
かさねちゃんまでも...

あたしなら軽く人間不信になる

176 :マロン名無しさん :2008/09/22(月) 17:38:18 ID:???
軽くで済むならええやーん

177 :マロン名無しさん :2008/09/22(月) 17:45:39 ID:???
那っちゃん登場〜♪

178 :マロン名無しさん :2008/09/22(月) 18:00:47 ID:???
那智もムダ死にやったな

179 :マロン名無しさん :2008/09/22(月) 19:21:15 ID:???
死んどるんかい!

180 :マロン名無しさん :2008/09/22(月) 19:57:19 ID:???
阿相もムダ死にやったな

181 :マロン名無しさん :2008/09/22(月) 22:57:01 ID:???
うん、亜相は無駄死にだったね

182 :マロン名無しさん :2008/09/22(月) 22:58:33 ID:???
まぁ…確かにそうとも言えるな。阿呆やし。

183 :1/2 :2008/09/22(月) 23:00:50 ID:zuLTOPKy
ネタバレ
琥珀の章3・朋友
タタラはここにいる。何も知らない更紗に菊音は振り向きざま水鉄砲を打つ。
かわせない更紗にトロいと菊音が言う。「タタラなのに」
と、梅若がタタラを捕らえる。そして、京都まで来いという。
かさねが国王の手先と悟るタタラ。しかし白虎の刀は青葉寺に置いたまま・・・。
と、菊音がタタラを捕らえていたロープを切り、大声で叫び始めた。
裏切る気かという梅若に、菊音は答える。
タタラの処遇は自分の仕事、京に戻って指示を仰いで来いと。
梅若は去り、大声により駆けつけた御殿の役人は何とかごまかし、
一段落ついた後、菊音はタタラに自分の正体を改めて明かした。
自分は黒の王を探りに「かさね」として国王に近い者から送られたと。
なぜ自分を助けたのかとタタラが聞くと、菊音はいう。友達になったばかりだし、黒の王の味方じゃないのは同じだから・・・。
しかも自分は裏表ない性格だという。
タタラはすごく変な感じになり、腹を据えてかかることにした。
菊音とタタラは紫の上が孤児の面倒を見ている野草園に向かった。
中では紫の上が子供たちの面倒を見ていた。
親たちには子供のことは気にせずに心置きなく戦いに行けという。
そして子供たちにいう。強く立派な兵となり、また賢い母になってこの国を守れと。
菊音とタタラは庭で昼食をとっていた。菊音がタタラにここに来た理由を聞く。タタラは言う。
落ち込むことがあって、富士においていかれた。ただじっと眠れていたら・・・。
しかし生きてて、動いて、歩いて、そういうことをするようになってだめだって事に気づいた。
自分は富士で子供を見殺しにした。
で、川で子供が溺れているのを見つけたときに川に飛び込んでしまった・・・。
タタラは富士で揚羽に言われたことを思い出し、そしてつぶやいた。
「がんばれ、がんばれって言われるのもつらいけど、もういいよって言われるの、もっとつらいね」
その様子に菊音の持っていたタタラのイメージが変わったという。超絶天才救世主だと思っていたと。
タタラはそうなりたいけどなれなくて皆に迷惑かけてばっかりと言うと、菊音が言った。
「あたしだったら悩みも苦しみもしないような天才に救われたいとは思わないから」

184 :2/2 :2008/09/22(月) 23:02:17 ID:zuLTOPKy
その言葉にタタラは感極まる。
しかし、人の上に立つ以上天才の方がいいと釘もさす菊音。
互いに同性・同世代で話が盛り上がる二人。
と、菊音の恋愛話に入るところで、菊音が役所に向かう匠を見つける。
匠にも召集令状が来たという。タタラはそれを見て、戦場は死にに行く所と匠を止める。
その言葉を聞いて、匠はうれしくなり、タタラに住職から預かった餅をタタラに渡した。
今までは黒の王が攻め、鹿角は防戦一方。しかし次の春には、関東と組んだ鹿角は攻勢に転ずる。
そう仕組んだのはタタラ。しかし・・・。
タタラは菊音に紫の上と二人で話がしたいといった。菊音は協力するという。
紫の上は紫御殿へ戻る馬車にいた。
しかしどうも道が違う様子。実は御者がタタラに変わっていた。
と、紫の上のSPが現れる。武器の無いタタラは振り払おうとするができない。
SPが切りかかってきたところを住職差し入れの餅で受ける。なんとそれは短刀であった。
と、菊音が追いつき、SPを引き止める。
SPを仕留めた菊音は別の馬車に乗り、人形を紫の上のかわりにした。
小さな山小屋の中、タタラは紫の上に言う。
「黒の王にすぐにでも降伏するようすすめていただきたいんです」
一方、西の砂漠では、朱理が馬車から抜け出そうとしていた。しかしそれを止める浅葱。
「僕が親切でおまえを助けたとでも思ってるの?」

185 :マロン名無しさん :2008/09/22(月) 23:11:01 ID:???
菊音いい子だなー。好きになった。

186 :マロン名無しさん :2008/09/22(月) 23:36:55 ID:???
白ネギ黒ネギ化ktkr

187 :マロン名無しさん :2008/09/22(月) 23:56:59 ID:???
菊音はまっすぐ過ぎるのか?よくわからんがいい子だな

188 :マロン名無しさん :2008/09/23(火) 03:19:34 ID:???
女友達ポジションいなかったもんなー
熊野んときにいたソバカスちゃんとは全然外見違うが
今の姿は変装なのかな。今の方がだんぜんかわいい

菊は、「友達かと思ったら実は敵だった」という意味で
「好きな人が実は仇敵だった」のプチバージョンを再現してると思う。
でもって、このタイミングでそんなキャラが出てくるということは
「好きな人が実は仇敵だった」の絶望感を乗り越えるきっかけと見た。

「友達かと思ったら実は敵だった」→でも敵だって分かり合っていいんだよ、みたいな。
そういえばカザン将軍との関係がそんな感じだったね
あと運天とかもそんな感じ。
捜せば更紗の今までの人生の中にも
けっこういろいろと立ち直る手がかりには接してると思う。



けど葱は…

189 :マロン名無しさん :2008/09/23(火) 03:21:53 ID:???
>「あたしだったら悩みも苦しみもしないような天才に救われたいとは思わないから」
茶々もこんなこと言ってた気がする
たてまえ臭い理想論より現実味のある本音で生きてる人を信じるというか。
自分が真剣に生きてるからなんだろうな

190 :マロン名無しさん :2008/09/23(火) 17:38:11 ID:???
菊ちゃんと更紗敵だけどいい関係になれそう
いい女友達出来て良かった

紫の上も結構切れ者な感じだね。かっこいいおばさんだ。

191 :マロン名無しさん :2008/09/24(水) 00:24:04 ID:???
>>186
いわゆるひとつの万能葱ですね。

192 :マロン名無しさん :2008/09/24(水) 03:40:58 ID:???
葱なんぞ切り刻んで納豆とまぜればいいんだ

葱と朱理も東北にむかってんのか?
葱は菊音とは示し合わせてなさそうだけど
そこに合流するつもりなのかな

193 :マロン名無しさん :2008/09/24(水) 19:02:17 ID:???
葱とたまごとキムチを納豆に入れて混ぜて食べるとおいしいよね。

194 :マロン名無しさん :2008/09/24(水) 19:21:57 ID:???
白葱は鍋でとろとろ煮込むに限る
おうどん食べたい・・・

菊音は葱みたいな奴はどやしつけそうなんだが
不思議な主従関係

195 :マロン名無しさん :2008/09/24(水) 19:32:41 ID:???
四君子って葱直属なんかな?
竹は葱直属っつーかもういっそ葱ママみたいだけど、基本、彼らは白の王配下なのでは。

196 :マロン名無しさん :2008/09/24(水) 20:06:02 ID:???
>>195
なるほど

197 :マロン名無しさん :2008/09/24(水) 20:59:42 ID:baG8ZV/z
白葱揚げ

198 :1/2 :2008/09/24(水) 23:01:11 ID:QqmBIFtz
ネタバレ
琥珀の章4・野獣
朱理は浅葱に尋ねた。タタラが更紗ということを知っていたかと。
知っていた、だから一番大切な物を奪うといったと答える浅葱。
なおも、更紗に触るなという朱理にまだ愛してるというのか?タタラなのに?という浅葱。
浅葱は言う。自分は朱理が大嫌いだと。
人を蹴飛ばして生きているのにその蹴飛ばした相手の顔も覚えていない!
朱理は奴隷商人に売られることとなった。朱理はじっとしてるよりましと感謝の言葉を吐く。
その様子に浅葱が激昂する。たまには泣いて命乞いしてみろと。
お日様しょってるヤツの隣には影ができることをおぼえろと。
最後におまえに何のプライドが残っているというと、何もないと答える朱理。
「オレがオレであるという誇りすらもだ」
奴隷商人に連れて行かれる朱理の姿に、浅葱は尚も叫ぶ。何度でも地獄に落としてやると。
打たれ強い人という群竹に、トカゲと一緒という浅葱。
浅葱は医者に20までも生きられないといわれたと言う。もうすぐその年が来る。
でも今年はタタラのおかげで元気だ、東北に行こうかなという浅葱。群竹は雪だからと止めるのであった。
タタラは紫の上に降伏をすすめていた。鹿角は黒の土地を占領しない。ここは日本のひとつの土地になるだけ。
南には国を守るため、敵と通じた政治家がいた。西には決して剣を取らず戦い抜いた人たちがいた。
傷つくのは底辺の人たち、子供の未来に戦は必要ないとおもいませんかと。
紫の上は答える。言ってることは立派である。しかし・・・
「なぜ、そんな血に飢えた野獣のような目をしているの」

199 :2/2 :2008/09/24(水) 23:02:09 ID:QqmBIFtz
紫の上は去った。隠れて様子を見ていた太郎が出てきた。揚羽にことづけはあるかと聞く。
首をふるタタラに、白虎の正体はあんただという太郎。
タタラは違うという。違うというが、時々、声が聞こえ、大勢の声がして、炎が見えるという。
それは夢か幻か・・・。
戻ったタタラは青葉寺が燃えているのを見つける。住職がスパイを匿ったという。
更紗は燃える青葉寺に駆け込む。燃える寺の中、住職を見つけたとき、心の中から声が聞こえ始めた。
ほらね・・・更紗、こういうことになるだろう。甘いからだよ・・・
憎みなさい、恨みなさい、敵を討って、わたしたちを裏切るの・・・
菊音が駆けつけたときにはタタラは住職の側でへたり込んでいた。が、なにやらつぶやいている。
タタラの中の心の声は一層激しさを増していた。憎め、のろえ、戦え、戦え!戦え!!
次の瞬間、タタラは白虎の刀を持ち、黒の兵を切り裂いていた。
黒の兵たちは白虎の姿を見た。なぜ、白虎に見えたのか・・・。そのまとう衣は黒なのに・・・!
黒の軍は白虎を討ち取ろうとするが、返り討ちに会うばかり。
菊音は傍らにいた太郎に更紗はどうなったのかと問い詰める。
太郎はいう。あれは自覚していない。しかし強い。
グダグダ悩むから弱くなる。これがタタラの、運命の子供の本質だと。
菊音は違うという。更紗の表情を見ろ。更紗は泣いている!
タタラの心の声は、赤の軍に滅ぼされた白虎の村民の声だった。タタラはそれに謝っていた。
「更紗は戦います。更紗は赤の王を愛したりしません。だから許して・・・」
菊音はタタラの表情から誰かに謝っていることに気づいた。と、タタラが立ち直っていないことにも気づいた。
「全然正気に戻ってないじゃないよ更紗ちゃん。乗り越えてないんじゃないよ、ダメだよ。
 ダメだよ白虎になんかなっちゃダメだよ!」
運命の子供は野獣なんかじゃないはずという菊音。揚羽もそういってたという太郎。ならば運命の子供とは・・・。
黒の兵を見境無く切り刻んでいたタタラは匠とリカの姿みて、気を取り戻し、その場でへたり込んでしまった。
白虎を殺そうとする黒の兵の傍らから、馬に乗った覆面の男が現れ、タタラを連れ去った。
追う黒の兵たち、菊音、太郎。
連れ去った男の胸の中、無意識に朱理の名を呼ぶタタラであった。

200 :マロン名無しさん :2008/09/24(水) 23:31:41 ID:???
>更紗は戦います。更紗は赤の王を愛したりしません。だから許して

更紗あああ。・゜・(ノД`)・゜・。

201 :マロン名無しさん :2008/09/24(水) 23:56:40 ID:???
葱は結局朱理がうらやましいんだな。
でもって追いつきたかったり、振り向いて欲しかったり、とにかくいろいろくやしいんだろう。
別になんか見なおすような行動したわけじゃないけど、
20まで生きられないとかへんなフラグ出すからちょっとだけ同情的になってしまった
葱め

更紗が白虎かぁ
まあ白虎の刀の持ち主だから辻褄は合うんだけども…

しかし菊ちゃん、ジャーナリストより見るべき所見てるなあ。
この子ほんとに好き。那智と掛け合いさせたいくらい。

>覆面の男
どう見ても朱理や葱じゃないよなこいつ。揚羽でもないよな。やたらカコイイ
黒の王ってことはないよな
黒の王の子供(穂積みたいな立場)ってことは?

202 :マロン名無しさん :2008/09/25(木) 00:52:59 ID:???
更紗、夢遊病?
朱理を好きな気持ちも朱理を憎まないといけない気持ちも
両方否定できないまま…白虎になっちゃったか


203 :マロン名無しさん :2008/09/25(木) 02:16:06 ID:???
>「更紗は戦います。更紗は赤の王を愛したりしません。だから許して・・・」
ここで『タタラ』じゃなくて『更紗』って言ってるのがもうね
。・゚・(ノД`)・゚・。

204 :マロン名無しさん :2008/09/25(木) 03:23:07 ID:???
黒髪おかっぱが気に入った

205 :マロン名無しさん :2008/09/25(木) 09:26:26 ID:???
朱理が泣いたのがショックだった
更紗、謝りながら剣握るなんて(;_;)
二人とも痛々しすぎる..

菊ちゃん本当好き!!
菊ちゃんがいることで少し救われる。

206 :マロン名無しさん :2008/09/25(木) 10:30:09 ID:???
朱理が泣いたね・・・(TдT )

207 :マロン名無しさん :2008/09/25(木) 14:47:58 ID:???
更紗…平気じゃないんだねそうだよね
案外普通そうとか言ってごめん。・゚・(ノД`)・゚・。

208 :マロン名無しさん :2008/09/25(木) 16:34:40 ID:???
更紗がタタラだって知って、すごく傷ついてボロボロになったにも関わらず
朱理が葱に「更紗に近づくな」的なこと言ったのが胸にグッときた(;д;)

209 :マロン名無しさん :2008/09/25(木) 18:55:21 ID:???
更紗も忘れてないけど
朱理もタタラ=更紗とわかっていてもつい・・・なんだね

210 :マロン名無しさん :2008/09/25(木) 22:52:14 ID:???
更紗ってあんなに強かったっけ?

211 :マロン名無しさん :2008/09/25(木) 23:13:40 ID:???
てかだれか更紗を救った奴について言及しろよ

212 :マロン名無しさん :2008/09/25(木) 23:18:42 ID:???
更紗母子は俺のモノ

213 :マロン名無しさん :2008/09/26(金) 00:25:05 ID:???
あの覆面男は髪質と貼ってあるトーンから見ておそらくあの人だべ。

やはり少女漫画のお約束どおり美形だったか。

214 :マロン名無しさん :2008/09/26(金) 14:18:43 ID:???
>>211
いや、だって誰だか分かんないし新キャラかなー…と。

>>213
…………。
工エエェェ(´д`)ェェエエ工…mjk?!!
トーンなんて細かいとこよく見てるなー…

215 :マロン名無しさん :2008/09/26(金) 19:09:27 ID:???
>>213

………!!!そういえば!(゚Д゚)ガビーン

216 :マロン名無しさん :2008/09/26(金) 20:19:51 ID:???
でもなんか顔がオカマっぽくない?

217 :マロン名無しさん :2008/09/26(金) 21:55:19 ID:???
今の更紗と揚羽どっちが強いんだろうか

218 :マロン名無しさん :2008/09/26(金) 22:27:17 ID:???
そりゃ揚羽でしょ
更紗は無意識で洗剤能力全開かもしれないが、揚羽にはかなうまい。
揚羽と更紗を戦わすというのなら、どっちが勝つか一概には言えないかもね。

219 :マロン名無しさん :2008/09/26(金) 22:46:32 ID:???
まぁ揚羽はあんな顔でも男でガタイもいいし、鍛えているしな
白虎更紗×揚羽の実際対決なら
揚羽が本気を出せずに負けるかもというのもわかる
ただ、ハヤトと剣でやりあうのならわからないかもよw

220 :1/2 :2008/09/26(金) 23:01:20 ID:47Y7PXGw
ネタバレ
琥珀の章5・鳴子越え
夢の中、朱理に抱かれる更紗。次の瞬間、自分の手で朱理の命をとる。ほめる家族たち。
しかしタタラの本心はまごつくばかり。「違う、いやだ・・・。
夢から覚めたタタラの目の前にあったのは、前髪が目まで覆うほどもある見知らぬ男。
名はもん太という。その場にいる誰もがわからない。おそらく鹿角の人であろう。
太郎はあんたが白虎だという。タタラはようやくその事実、そして紫の上に言われた「野獣の目」の真意を知る。
「寒い?」もん太が突然抱きついた。ふと正気に戻るタタラ。
逃げ込んだ場所は紫御殿、追っ手の心配はしなくていいという菊音。
そして、刀の鞘にはさまっていた住職からの手紙を渡す。
「白虎の刀を持つ者へ 迷うて人を切ることなかれ
 ゆめゆめ刀に使われぬよう 己をとくと磨くべし」
住職は更紗がタタラと知ってて側においてくれた・・・。
タタラはその心に報いるため・・・刀を封印した。
一同は鹿角に避難することにした。と、私も連れて行って欲しいという声がした。
そこにいたのはなんと紫の上!鹿角のトップと話をしたいという。
紫の上の共を一人加え、もん太の示すルート・鳴子越えで鹿角に向かう一同であった。
匠は捕らえられ、奴隷と同じ牢に入れられた。更紗に騙されたことを嘆く匠。
と、向かいの牢からみっともないという声が上がる。その声の主は奴隷に身をやつした朱理!
「自分がほれた少しの部分は本当だったと信じてやれよ・・・」
道中は困難を極めた。監視の目をくぐっているから仕方ない。しかし無理も生じてきた。
ここは道を変え、トンネルを通ることとした。見つかったら温泉に来たとごまかそうという紫の上。
その温泉という言葉に朱理を思い出すタタラ。
「寒い?」もん太が突然抱きついた。ふと正気に戻るタタラ。
その様子に変ぽいから近づかないほうがとかいう菊音。

221 :2/2 :2008/09/26(金) 23:02:10 ID:47Y7PXGw
尚も進むと検問所が見えた。見つからないようにと祈ったが、一行は検問に見つかってしまった。
湯治に行くと言い訳するが、信じてもらえていない様子。役人はタタラを棒でなぎ払った。
タタラは挑むような目をしている。気に入らない役人は自分の股ぐらをくぐれという。
激昂する一同。タタラは刀を抜こうとする。心の中で戦うタタラ。
と、もん太がその男の股ぐらをひょいとくぐった。
竹光を持っていることで更に役人たちに笑われるもん太。
その様子にタタラは心落ち着けた。股をくぐるタタラ。
太郎が紫の上に言う。あの子はタタラ。運命の子。仲間がいれば、連中はタダではすまない・・・。
と、そこに首実検のため、匠が呼ばれた。焦るタタラと菊音。
しかし匠の心には、あの奴隷の言葉が響いていた。
「自分がほれた少しの部分だけでも、本当だと信じてやれよ」
匠は言った。白虎ではないと。役人たちは更に言う。ならば棒で思い切りぶん殴れと。
匠は断った。「全く見も知らぬ人を殴ったりできません」
役人たちは納得し、その場を去った。タタラはただ、匠に向かって土下座していた。
道中、次第にふぶいてきた。洞穴でやり過ごそうとする一同。検問時のもん太、そして匠に感謝する一同。
タタラはその優しさにあこがれていた。白虎の様にただ強いだけでなく・・・。
と、遠くから地鳴りのような音が聞こえる。戦場が近い。駆けつけようとする市を止める紫の上。
一方、タタラはまたも放心状態に陥っていた。心の声に従い、進もうとするタタラ。
「寒い?」もん太が突然抱きついた。今度は正気に戻らない。ただ声が聞こえるというのみ。
もん太は返す。誰も何も言ってない。聞こえるとしたら自分の声・・・。
タタラは自分の心に住まう母に言う。自分は今も赤の王が憎い。
しかし朱理を殺す夢の中、自分は泣いて叫んでいる。
戦えない自分、憎めない自分、裏切り者の自分、そうなることが怖いのだと。
だから、白虎になってでも刀を抜いて戦わなければ・・・。
と、太郎がナイチンゲールを発見する。
敵味方無く手当てをしたり、末期の水を飲ませる戦場の天使。
その正体は・・・タタラの母・千草!
タタラは母・千草に抱きつくのだった・・・。

222 :マロン名無しさん :2008/09/26(金) 23:27:16 ID:???
何という安宅の関…・゚・(つД`)・゜・。・゜゜・*:.。

223 :マロン名無しさん :2008/09/26(金) 23:32:21 ID:???
本物のお母さんに会えてよかったねぇぇ、更紗。

224 :マロン名無しさん :2008/09/26(金) 23:35:10 ID:???
>「自分がほれた少しの部分は本当だったと信じてやれよ・・・」

・゜・(ノД`)・゜・


225 :マロン名無しさん :2008/09/27(土) 00:31:26 ID:???
更紗母子は俺のモノ

226 :マロン名無しさん :2008/09/27(土) 00:39:06 ID:???
北にいる更紗の会いたい人=千草お母さん
だったのか。
それにしてもよかったねえ更紗。・゜・(ノД`)・゜・。

227 :マロン名無しさん :2008/09/27(土) 00:39:42 ID:???
更紗、お母さんに話すんだろか・・・

>>224
。゚・(ノД`)人(Д` )・゚。

228 :マロン名無しさん :2008/09/27(土) 00:47:31 ID:???
自分の肉親を殺した敵を好きになってしまった状況って
千草お母さんと一緒だから、一番理解してもらえるかもね…。

>>227
。゚・(ノД`)人(Д` )人(Д` )・゚。

229 :マロン名無しさん :2008/09/27(土) 00:59:00 ID:???
>>228
恋人であると同時に敵 という設定は初期からのものだから
いずれこういう日がくることを見越して
母親にカザンとの関係を持たせていたのか。
たむさんすごいわ

230 :マロン名無しさん :2008/09/27(土) 01:12:25 ID:???
カザン将軍復活フラグですよ

231 :マロン名無しさん :2008/09/27(土) 02:01:03 ID:???
あれで復活したら怖いよw

232 :マロン名無しさん :2008/09/27(土) 10:17:04 ID:???
もん太は最初???な人だったが、すごくしっかりしたいい奴そうだな
お父さんみたいな人だ

233 :マロン名無しさん :2008/09/27(土) 11:44:24 ID:???
もんた
たもん
アナグラム

234 :マロン名無しさん :2008/09/27(土) 21:07:11 ID:???
本当のこともあったさ

多くがウソで知らないことだらけでも

自分がほれた少しの部分は本当だったと

信じてやれよ・・・


朱理がこんなこと言うなんて
。゚・(ノД`)人(Д`)人(´Д)人(Д`)・゚。

235 :1/3 :2008/09/28(日) 23:49:40 ID:???
ネタバレ
琥珀の章6・母
鬼切部の戦場、タタラは母の胸に抱きついていた。タタラはひたすら謝っていた。
知らずに赤の王に会い、惹かれ、そして愛してしまったことを。
憎むべき父と兄と白虎の村の住人の仇を愛してしまった。裏切り者だ!
しかし千草は問い返す。何を謝るのかと。
そして、側に倒れていた瀕死の黒の兵の呼びかけに応え、手を握り、祈りの言葉を述べ、最期を看取った。
タタラは黒の兵の最期を優しく看取る千草を咎める。
千草はいう。この人たちと私たちにどこか違いがあるのかと。
こんな時代でなかったら親しい友人になれたはず。この人たちが悪いわけでない・・・。
そして錵山将軍との日々について語りだす。いい人だった、好意すらもったと。
恨んでいるはずと尚も言うタタラに千草は言った。
「わたしは もう だれも恨んではいませんよ」
そして続ける。人を愛したことをなぜ後悔するのかと。
憎めなくなったら戦えないとタタラは答える。
千草は問う。憎いから、嫌いだから戦うの?それが運命の子供なの?
「タタラはなぜ戦うの?」
と、タタラの衣に瀕死の黒の兵がすがりつく。身の上を語り、そして逝った黒の兵。
それを見て、タタラは千草の問いを思い直す。
そう、タタラの目的は・・・殺されない国。穏やかで健やかで自由で豊かな新しい国を創ること・・・。
悟った瞬間、タタラは憑き物が落ちたかのように、その場に倒れ込んだ。
それを抱きかかえる千草。タタラの呪縛を解いたのは・・・母親だった。
千草を加えた一同は鹿角の兵と合流し、鹿角へ向かった。
馬車の中、千草は思った。すさんだ環境の中、情のない砂のような人になっても仕方ない。
しかし、人を愛せる子となった。きっと皆に愛され、大切にされたのでしょう。「幸せな子・・・」
夢の中、タタラは朱理に語りかける。タタラを、この国をどう思っているのか。
話さなくちゃいけない。その結果がやっぱり戦いなのだとしても・・・。

236 :2/3 :2008/09/28(日) 23:51:20 ID:C5FeQ2UI
鹿角の領内の屋敷で睡眠をとっていたタタラは目を覚ました。
そこへもん太が通りがかり、翌日増長が来ることを告げた。・・・もん太?
タタラはようやく気づいた。そう、もん太は網走で会った多聞だったのだ!
すぐに気づかなかったことを詫びるタタラ。だから正気じゃなかったという多聞。
ほんとだ・・・ほんとにそうだった・・・。
タタラと千草が温泉で語らってる中、市は寝ずの番で紫の上の護衛をしていた。
と菊音が酒とつまみを持ってやってきた。二人は酒を飲み交わしながら母について語りあう。
市も菊音も母はいない。ただ市は言う。自分は紫の上に育てられた。
あの方が自分のすべて。命を懸けてお守りする・・・。
翌朝、飲みつぶれていた二人は紫の上に起こされたのであった。
鹿角・増長と黒・紫の上との会見。
実は市は黒の三本槍といわれる猛将・飛騨の市松!着飾った鎧姿も映えている。
対する増長も多聞に着飾るように促すが、うどんを食べる姿がなんともはまっている多聞の姿に「いや、やっぱりいい」
会談は紫の上のほうから切り出した。黒も戦いには疲れている、とタタラが妙な提案を持ってきた。
降伏しろ、しかし占領はされないと。ならば黒の領土をどうするつもりか?
増長はタタラに問う。タタラが答える。
日本という国の東北という一部の地方を、王でも女王でもない民の最初の代表者として紫の上に任せたいと。
その目には、以前巣食っていた野獣のような輝きは無かった。
口出ししようとする鹿角の長老を制し、増長が言う。この戦争は元は黒の侵略戦争。
黒が収めれば、タタラの言う新しい日本の互いに柱のひとつになれよう・・・。
ひとまず、提案を持ち帰ると回答した紫の上。表に出た紫の上に千草は会談の様子を尋ねる。
話は全然終わっていないと答えた紫の上は千草には子がいてうらやましいという。それを受け、千草は答えた。
「でもあなたは新しい日本という国の母になれますわ」

237 :3/3 :2008/09/28(日) 23:53:37 ID:C5FeQ2UI
紫の上は紫黒へと戻ろうといていた。
見送りに出た増長と紫の上は握手を交わし、互いの民のため全力を尽くそうと誓い合った。
タタラは多聞に礼を述べていた。いつも自分を止めてくれて助かったと。
と傍らより増長が現れ、それが玄武の刀の持ち主たる多聞の役目といった。
玄武の刀を持っているはずというタタラに多聞は腰の竹光を指差す。
「斬れない。これが玄武の刀だべ。これは、いましめのための1本」
この言葉に青葉寺の住職の言葉を思い出すタタラ。今の自分には身にしみる・・・。
タタラは四本の刀を味方につけ、紫黒へ戻る。腹をくくる太郎と菊音。
一方、黒の内部では不穏な動きが生じていた。
「目ざわりな婆なんぞ、さっさと消しちまいな」

238 :マロン名無しさん :2008/09/28(日) 23:55:28 ID:???
千草お母さんはまるでマリア様かマザー・テレサみたいだ。
更紗よかったね。・゜・(ノД`)・゜・。

239 :マロン名無しさん :2008/09/29(月) 00:01:42 ID:???
よかったね、よかったね。・゚・(ノД`)・゚・。

240 :マロン名無しさん :2008/09/29(月) 00:07:07 ID:???
お母さんに会えてよかった・゜・(つД`)・゜・
>「でもあなたは新しい日本という国の母になれますわ」
このシーン好きだ

241 :マロン名無しさん :2008/09/29(月) 00:35:13 ID:???
>>240
千草さんは優しいだけじゃなくて、かっこよくもあるよねw。

更紗よかったね…!まだ16歳だものなぁ。憎しみのみは何も生まないよ。

242 :マロン名無しさん :2008/09/29(月) 08:00:08 ID:???
ここに至るまでお母ちゃんは何をしていたのか?

243 :マロン名無しさん :2008/09/29(月) 08:11:52 ID:???
>「タタラはなぜ戦うの?」

今まで揚羽や聖が課題を出して、戦うための理由が私怨からもっと大きなものへと成長していってたが
またさらに成長したな。
肉親の仇敵ということを超えた視野を得るためには
朱理の存在もまた更紗の成長のための糧だったともいえる

>タタラは朱理に語りかける。タタラを、この国をどう思っているのか。
朱理の側の描写からみても、うまく行きそうな気がするんだが
やっぱ葱が間に入ってじゃまするのかな

母親・多聞・菊音・紫の上、市松・ついでに坊さんと匠、といい人ばっかりだなー
でも最後の最後でやーな女が…
お市さんが戦うとこ見たいから、敵がいた方がありがたいけど
黒の政権内部の争いとなると難しいな…

244 :マロン名無しさん :2008/09/29(月) 08:19:54 ID:???
>ここに至るまでお母ちゃんは
更紗ほどの戦いの腕前はないだろうし、
熊野から東北で女の一人旅一人暮らしだと心配だな

娘は朱雀・青龍までの仲間をあつめたようだ→じゃあ次は東北
という思いも頭のどこかにあって東北に来たのかな
それとも国内での戦線が東北くらいしかなかったので
ナイチンゲールになろうとすると東北しかなかっただけか

245 :マロン名無しさん :2008/09/29(月) 08:32:02 ID:???
更紗母子は俺のモノ

246 :マロン名無しさん :2008/09/29(月) 12:35:24 ID:???
いなにわうどんたべたい

247 :マロン名無しさん :2008/09/29(月) 12:37:20 ID:???
多聞が紫の上に寒い?とやったらどうなってたんだろうか

248 :マロン名無しさん :2008/09/29(月) 13:05:44 ID:???
あのいなにわうどん旨そう

249 :マロン名無しさん :2008/09/29(月) 14:00:09 ID:???
東北からまたどっか行くのかな
東北いる人みんな好きだからもうちょっといてほしいなあ。最後に出てきたおばさん(おねえさん?)怖いけど

250 :マロン名無しさん :2008/09/30(火) 07:52:15 ID:???
このエピソードのテーマは、「母・女」だと思う。
最後に出てきた女も母だから、また違った覚悟を持つ女かもしれないよ。
まあ、子のために血まみれのお家騒動を起こす「母」というポジションだろうけど。

251 :マロン名無しさん :2008/09/30(火) 08:02:51 ID:???
なんか多聞って多聞だよなあ
あれが四大将とは思えない
黒への間者みたいなかたちになったけど

252 :マロン名無しさん :2008/09/30(火) 10:59:52 ID:???
多聞って雷蔵ちゃんより年下?年上?
すげー老成してるっつーか、彼の老後は樹海ジジイみたいになりそうな予感ww

253 :マロン名無しさん :2008/09/30(火) 11:33:07 ID:???
>>250
この章に限らず、登場するお母さん・奥さんキャラってみんな肝が据わっているよね。
まーくんのおばさん、今帰仁のお母さん、芭蕉先生の奥さん、天麻の奥さん…
一水さんと千手姫も仲間入りか…?

254 :マロン名無しさん :2008/09/30(火) 12:24:26 ID:???
玄武が木刀とは渋いな

255 :1/2 :2008/09/30(火) 23:00:37 ID:F26YQ7Sb
番外編・同盟前夜
重苦しい静かな夜には、見たくもない夢を見る・・・
暗闇の中、虐待を受ける一人の少年。肌の白い、美しい砂漠の民。
心にはおぼろげな昔の記憶が宿る。
「わたしたちは風の民 誇り高い砂漠の青い貴族 風をまとって自由に気高く生きなさい」
少年を気遣う、もう一人の少年。介抱し、りんごを渡す。幼き四道。
四道は父に意見する。奴隷をいたぶるのはやめろと。彼らも人間だと。
奴隷は人間でないと切り捨てる、少年を虐待し続けてきた四道の父。
少年はもらった林檎を投げ捨てた。情けをかけても無駄と四道の父。
少年はずっと虐待を受けていた。そんな少年を支えているのは砂漠の民という誇りのみ。
しかしそのおぼろげな誇りも、悲惨な現実の前にかき消されようとしている。
四道はいつも少年の介抱をしている。少年は言う。奴隷を哀れむのは楽しいかと。
四道は答える。自分は友人になりたいだけ。自分は父のようにはならない。
いつか新しい時代を築く時には、一緒にいて欲しい・・・。
少年はずっと思っていた。四道の父を殺そうと。しかし、しかし、四道がいるから・・・。
少年は四道に口づけしようとしていたところを四道の父に見つかり、砂漠に捨てられた。
砂漠に一人縄でくくられている少年。
そこへ通りがかったのがマダムバタフライの一座。
少年を助けると共に、とっときの名前を与える。風に舞う蝶「揚羽」と。

256 :2/2 :2008/09/30(火) 23:03:00 ID:F26YQ7Sb
揚羽は鹿角に来ていた。
刻々とタタラ軍の危機が伝わる中、鹿角・関東・タタラ軍の同盟を結ぶため、鹿角の長老を説得し続ける揚羽。
しかし鹿角の長老たちは重い腰を上げない。
長老たちは迷信やお告げに頼ってるとの増長の言葉に、揚羽は一計を案じる。
雪の中、長老たちが見守る中、揚羽と雷蔵と増長が刃を合わせる。
それぞれの軍の中でも抜群の腕を誇る3人。皆が皆その腕前を発揮している。
これが何になると太郎が思っていると、3人の合わさった刀に稲妻が落ち、3本の刀は溶け一つになった。
「 天 の 意 思 だ 」

同盟は締結された。新しい国という夢が叶ったら何を得るのかと尋ねる増長に揚羽は答える。「自己満足」
揚羽は思う。新しい国を夢見た時は過ぎた。なぜならそれはもう始まっているから。
いつかおまえの人生はなんだったかときかれたら、こう答えられればそれでいい。
「風のようであった」

257 :マロン名無しさん :2008/09/30(火) 23:10:49 ID:???
揚羽かっこええ(*´д`*)

四道は死んでからどんどん存在が大きくなるキャラだなあ。

258 :マロン名無しさん :2008/09/30(火) 23:24:22 ID:???
揚羽SUGEEEEEEEEEEE━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!


259 :マロン名無しさん :2008/10/01(水) 00:19:50 ID:???
> 「 天 の 意 思 だ 」

どこかのインチキ宗教みたいだが揚羽だから許すw

260 :マロン名無しさん :2008/10/01(水) 02:57:20 ID:???
虐待って…だから網走でも慣れてたのか……
四道の親父ひでえな
それにしても子供の2人可愛いすぎ

261 :マロン名無しさん :2008/10/01(水) 08:45:48 ID:???
揚羽が一番

262 :マロン名無しさん :2008/10/01(水) 16:01:24 ID:???
揚羽は子供の頃から強かったのか…
しかし酷い目にあったんだな
綺麗に生まれてくるのも損だな

263 :マロン名無しさん :2008/10/01(水) 18:46:20 ID:???
揚羽が必死にタタラ達のために動いてくれてるのが嬉しい

264 :マロン名無しさん :2008/10/01(水) 20:13:37 ID:???
そういや富士山で修行したのっていつなん?

265 :マロン名無しさん :2008/10/02(木) 07:56:29 ID:???
…揚羽の年表つくったら、同時期に二カ所に存在しないといけなくなりそうだな…

266 :マロン名無しさん :2008/10/02(木) 08:11:36 ID:???
揚羽は風だから

267 :マロン名無しさん :2008/10/02(木) 19:38:54 ID:???
風は揚羽だから

268 :1/2 :2008/10/02(木) 23:01:57 ID:sDYlZbTa
ネタバレ
黄金の章1・王都
タタラ・菊音・市松・太郎の4人は紫の上の親類一行として京都に侵入した。
太郎の案内で京都を見回るタタラ。そして王城に対峙する。
タタラは言う。京都において圧迫感や深さ・重さといった近寄りがたさを感じると思っていた。
しかし何も感じない。蘇芳の都のようなパワーもない。
この言葉に太郎と菊音はタタラの洞察力の深さに感心する。
街を徘徊していると大仏がらみの売り物が多いことに気づく。
国王の権威を全国に見せ付けるための新年に大仏開眼の大式典を行うためだ。
「じゃ、やっぱりそれをねらうのがいいよね」
と、人々が騒ぎ出した。京の警備隊、だが町民には人斬り呼ばわりされている夜郎組の登場である。
タタラたちはやり過ごそうとするが、呼び止められる。
市松は紫の上の手形を出すが、野郎組はそれをも介さず、タタラのかぶっていたベールをはがし、
北の姫の割には陽に焼けていると指摘する。
ふさぎこむタタラ。失礼という菊音に、それは承知していると野郎組。
近頃、王に逆らう者が京に多いので念を入れているという。
野郎組は姫に護衛が必要かと尋ねる。市松は浪人くずれの護衛など無用という。
大きな顔で京を歩く時は気をつけろといい、野郎組は立ち去った。
太郎曰く、一行を尋問した男は野郎組の副長、左京のスズメバチと恐れられる蜂也であるらしい。
一行は建築中の大仏殿に到着した。設営状況の情報を得る一行。
黒の王に金と奴隷をよこせと頼んでいるらしい。
もうすでに何人もの奴隷の犠牲者も出ているようだ。
あげくに大仏完成の折には奴隷を生き埋めにするという。
と、タタラはかねて気にしていたことを思い出す。
白虎の村・落折の里の人たちが大仏建立のため京へ引かれていった。
それを救出しようとし、返り討ちに会い柚香と長老を失った津山峡谷。
そして、紫の上の言葉を思い出す。民衆にとって国王は絶対。黒の王を退けるだけでは民も兵も納得しない。
確実に国は変わろうとしている証拠を、タタラの力を見せて欲しいと。
タタラは決心した。大仏開眼式をたたきつぶす!そして働かされている人たちを救出する!

269 :2/2 :2008/10/02(木) 23:02:59 ID:sDYlZbTa
紫黒に運ばれていた朱理たち奴隷は京に回されることになった。
牢中、朱理は少年たつみに字を教えていた。そんな朱理に話しかける者がいる。
ザンバラ髪のその男は大仏建立の際に奴隷が生き埋めにされると言う。ざわつく奴隷たち。
奴隷制には反対だったという朱理。
国王と貴族がいる限りなくならない、この国に国王など要らないとその男。
その晩、たつみは激しい腹痛を催していた。
男は盲腸のおそれがあるという。朱理は医者を呼ぼうとするが、
「誰が奴隷に医者を呼んでくれるんだ」
尚も朱理は牢番を呼びつけ、医者を呼ぼうとする。
朝になれば静かになるという牢番にせめて水をという朱理。
しかしその願いは叶わなかった。怒りに打ち震える朱理。
男は朱理にたつみを楽にしてやれという。大勢の命を奪ってきた、いまさら子供の一人増えたところで・・・。
朱理はたつみの首に手をかける。しかし思い直し、たつみに言う。
「生きていられるうちは生きていろ」
やがてたつみは意識を失う。朱理は壁にあて冷やした手をたつみにあて、少しでも楽にしてやろうとする。
翌朝、そこには命が尽きたたつみと懸命に看病していた朱理がいた。
朱理は役人たちに咎められながらもたつみの遺体を連れ出した。
奴隷たちは紐に繋がれ移動していた。道中、男が朱理に言う。人の質が変わったと。
変わったといわれ、うれしいか悔しいか尋ねる男。自分を知っているのかと尋ね返す朱理。
遊山と名乗るその男は蘇芳で塾を開き、赤の王に捕まったという。
遊山、そして奴隷たちは少し朱理に好意を持った。一同は船で京に運ばれた。
黒の京屋敷で湯豆腐を囲み大仏について話し合うタタラたち。
湯豆腐を食べ終わった市松はさらに外に繰り出そうとする。
タタラは屋敷に残り、太郎は瓦版仲間の元へ戻っていく。結局、菊音だけが付き合うことになった。
一人残ったタタラは夜ならもう少し近づけると判断し、大仏殿に向かった。
と、奴隷たちの中に朱理らしき後姿を見つける!気を取られるタタラ。
その刹那、タタラの背後に忍び寄る者あり。その者は蜂也!

270 :マロン名無しさん :2008/10/02(木) 23:06:06 ID:???
なんか新選組みたいなのが出てきたなあ。

更紗だけじゃなく、朱理も成長してるんだね(つД`)

271 :マロン名無しさん :2008/10/02(木) 23:23:47 ID:???
成長したなぁ

272 :マロン名無しさん :2008/10/02(木) 23:26:46 ID:???
2人の置かれている状況立場?が前と逆転してるね
朱理人の質がほんと変わったわあ
たつみ...(;д;)
痩せてて髪伸びて姿は痛々しいけど、今の朱理の方があたしも人間として好き

スズメバチこえー

273 :マロン名無しさん :2008/10/02(木) 23:36:01 ID:???
揚羽は今どこにいるんだ?
すぐわからなくなる

274 :マロン名無しさん :2008/10/03(金) 07:44:20 ID:???
夜郎組は近藤勇のいない新撰組だな。
新時代を求める派と、旧体制を死守する派か。
革命のストーリーなのに、そういやこの手の組織って今まで出てなかったな。いよいよ佳境ってことかね。

275 :マロン名無しさん :2008/10/03(金) 23:00:00 ID:???
野郎組ってなんやねんw

276 :マロン名無しさん :2008/10/04(土) 01:45:02 ID:???
浅葱が葱になったようなもんか?

ある意味間違ってないネーミングではあるが…ヤローばっかの組だし

>>274
蜂は土方と同じで副長だから、上に近藤勇にあたるやつは別にいるかもしれん


277 :1/5 :2008/10/04(土) 23:02:27 ID:Q+j5+52c
BASARA外伝TATARA(前半)
僕はもうずっと長い間、おまえがうらやましかったんだ…」
Scene 1 運命の子供
白虎の村に、男と女の双子の赤ん坊が産まれた。
長の子供だ。
産まれたばかりの赤子を前に、長から名付けを頼まれた医者であり予言者でもあるナギは黙り込んだ。
不安げな父親・長、母親・千草、角じいにナギは告げる。
「この子は、運命の子供。長じてのち人民を率い、国を救う星となりましょう」
どちらが運命の子供かと聞く三人に、ナギは答えない。
「さて、お二人に名前をつけましょう。男の子には白虎の村を象徴する名…タタラ…と。
女の子には美しい織物の名を頂きましょう。そう…更紗…と」
Scene 2 元服の議
ナギには内緒で宿題を教えてほしいという更紗。歴史上の戦争と英雄。
女の子がこんなことを習っているのか?と問うタタラに、まーくんは更紗は女の子とは思えないと言う。
男の子に産まれたかったとぶーたれる更紗。そうすれば、今日の儀式で刀を持つ役も出来たのに。
その役は僕がやることになったと嬉しそうにタタラに報告するまーくん。
あらわれたナギに、宿題は自分で考えないと身に付かないと言われ、ごめんなさいとあやまる更紗。
まーくんを誘い、角じいとチャンバラをしに行ってしまう。
村中が大騒ぎなのに、さっきも砂漠へ出て行こうとしていた、とナギが言う。
更紗は自由気ままでうらやましい、とこぼしたタタラに、ナギはきびしくたしなめる。
タタラがそういうことを言っては困ると。あなたは運命の子供。そして今日から12歳。
わかっていると言うタタラ。

278 :2/5 :2008/10/04(土) 23:03:43 ID:Q+j5+52c
タタラは疑問をナギにぶつける。
更紗は、僕と同じようなことを勉強している。女の子なのに。
あなたの双子の妹なのだから、将来はあなたの片腕になってもらわなければ、とナギ。
それでチャンバラと称して剣まで?
何が言いたいのですか、と問うナギに答えを濁すタタラ。
儀式のリハーサルをするので衣服を整え広場に、と言いナギはその場を去る。
「…あれは七つのとき、落馬で怪我をして、熱が出たときだ。
 夜中に喉が渇いて目が覚めたとき、まわりには誰もいなかった。
 みんなは気付いてないだろうけど、僕は起き出して、そして見たんだ。
 同じように熱を出して寝込んでいた更紗の枕元に、みんながいたんだ。
 ナギも角じいも、お父さんもお母さんも。
 それ以来、時々、心のどこかがピリピリ痛むようになった。
 角じいとナギが、僕より更紗を大事にしているような気がする。
 僕ばっかり注目されて、かわいそうだから…きっと、そういうことなんだ。
 だって僕は運命の少年で、タタラなんだから。しっかりしなきゃ…。
 でも…僕は時々…」
そして、夜。無事に元服の議が終わり、村中が沸き返っていた。
きっとタタラさまがこの国を変えてくれる!
「更紗!触るんじゃない!この刀はタタラのものだ。運命の少年が持つもの。
 女の手で汚してはならん!」
こっそり刀に触った更紗を叩き、長が声を上げた。
泣きながら走ってその場を離れる更紗。角じいがその後を追う。
「お父さん、なにもぶたなくても。今日は更紗の誕生日でもあるのに」
「けじめはつけねばならん。更紗のためにも…」
更紗のためにも…?どういう意味…?

279 :3/5 :2008/10/04(土) 23:05:23 ID:Q+j5+52c
Scene 3 赤の軍
赤の王につかえる錵山将軍率いる赤の軍が、突然、白虎の村にあらわれた。
運命の少年とやらを引き渡せ。さもなくば村ごと焼き討ちをかけると。
タタラと一緒にいたナギは、姿を見られないように隠れていなさいとタタラに言う。
まだ戦う時期ではないと。
その間にも、赤の軍の攻撃は続く。家や、畑が破壊されていく!
出てこない運命の少年に向かって、錵山将軍が高らかに笑う。
「聞いているか臆病者!おまえのせいだ。村を焼き払え!皆殺しだ!草一本残すな!」
僕は臆病者ではないと、止める両親を振り切って行こうとするタタラ。
「このままじゃ全滅だ。僕は…運命の少年は何のためにいるんです!」
緑で一杯の平和な国にしてくれると約束をして下さい、タタラさま。
そう言って、まーくんが錵山将軍の前に出て行った。
自分が運命の少年だ。だから、みんなのことは助けて。
まーくんを助けなければ、とタタラはナギにどくように言うが、ナギは聞かない。
そこへ、まーくんのお母さんがやってきた。
マコトは自分から出て行った。タタラさまが大好きでした。あの子を思うなら、出て行ってはいけない
「僕は卑怯者だ。村を救ったのは君で…僕が運命の子供でも何の役にも立たない。
 まるで名ばかりの…名ばかりの…」
そんなタタラの前で、父がほっとしたように言葉をもらした。
「ああ…更紗が今、村にいなくてよかった…」
その言葉に、タタラの中でなにかが爆発した。

280 :4/5 :2008/10/04(土) 23:06:11 ID:Q+j5+52c
「僕はもうずっと考えてきたんだ。いつも…いつも…不安だった。僕がタタラなのに…。
 ねえ、ナギ。僕は本当に運命の子供なんですか」
「違うと言えばどうしますか。すべてを放り出して逃げ出しますか?
 わたしの予言がどうあれ、あなたがタタラです。タタラが運命の子供です。今も。これからも、一生!
 あなたが英雄であり、更紗はその補佐なのです」
「更紗を守って、僕が矢面に立つわけ…僕は殺されてもいいってこと…?そうなんだ。
 僕は更紗のおまけじゃない!…イヤだ!!」
静かに、ナギが言う。声が聞こえますか。みんなの声が。
タタラを呼び、タタラに期待する、村人の声。
「タタラさま!ご無事でしたか。まーくんが…」
「まーくんは…村を救った。わたしを救ってくれた。わたしはまーくんに約束した。
 平和な緑の国を造ると。みんなで…みんなで緑の草原の上を歩こう!」
村人の歓声を聞きながら、タタラは思う。
 僕には、それ以外、何が言えただろう。
 その日、角じいとともに帰ってきた更紗に…僕は、会うことが出来なかった…。

281 :5/5 :2008/10/04(土) 23:06:59 ID:Q+j5+52c
Scene 4 妹、更紗

自分を慕ってくる更紗を、つい邪険に扱ってしまうタタラ。
僕はイヤなヤツだ…。更紗は、何も知らないのに。
会議を終えたタタラに、外の空気を吸いに行こうとナギが誘う。
歩きすぎて、村を出てしまうというタタラに、何が見える?と問うナギ。
そこには更紗がいた。
更紗の畑。タタラは知らなかった。
こんな荒れ地に何も育たないというタタラ。本人に聞いてみるというナギ。
あなたに見られると恥ずかしがるからここで待っているように告げて、ナギは更紗のもとへ向かう。
自分の分の水を我慢して畑に使っている更紗。
タタラさまの役に立ちたい。少しでも砂漠に強い植物が見つかれば緑が広がる、と。

「更紗…。いい子で…前向きで、何も知らず無邪気で…。
 でも、そのいい子さが…僕は今たまらなく嫌いだ」

282 :マロン名無しさん :2008/10/04(土) 23:22:05 ID:???
what's this?

283 :マロン名無しさん :2008/10/04(土) 23:23:50 ID:???
タタラお兄ちゃん心の中ではこんな事を。・゜・(ノД`)・゜・。

284 :マロン名無しさん :2008/10/04(土) 23:35:02 ID:gBeawcFT
更紗はタタラのおまけなの?という幼少期の問い掛けは、今やタタラは更紗の隠れみのでしかなかったの?という形に替わりかねなかったからな。
いいフォロー。

285 :マロン名無しさん :2008/10/06(月) 02:47:33 ID:???
これなに?
コミックスにないよ

286 :マロン名無しさん :2008/10/06(月) 07:47:32 ID:???
CDドラマ

287 :マロン名無しさん :2008/10/06(月) 11:56:47 ID:???
これ本編でも書いてほしかったな
絵で見たかった
でもそうすると結構ページ割かないといけないから無理だったのかな

288 :マロン名無しさん :2008/10/06(月) 13:30:50 ID:???
寂しかったのは更紗だけじゃなかったんだな
視点によって見え方、感じ方が違うって改めてわかったよ

289 :マロン名無しさん :2008/10/06(月) 21:35:39 ID:???
運命の双子ってことにしとけばよかったじゃない

290 :マロン名無しさん :2008/10/06(月) 22:15:35 ID:???
>>289
万事解決www
「君たち二人が国を救うのだ!」

291 :マロン名無しさん :2008/10/06(月) 22:18:51 ID:???
なんかこの話だけで四、五話描けそうな気が

292 :マロン名無しさん :2008/10/06(月) 22:47:41 ID:???
>>289
改めて考えて、そうだよな〜。運命の子は1人じゃなくって良いはず。
つか実際の物語上でも、時代を動かす青春群像劇になってるよね。

293 :マロン名無しさん :2008/10/06(月) 22:55:23 ID:???
影武者にして本物を守る狙いもあったんだろう

294 :マロン名無しさん :2008/10/06(月) 22:59:51 ID:???
更紗が運命の子は自分じゃないと思ってるのが大事なんじゃない
あと揚羽も言ってたけどやっぱり女であったことも重要なんだと思う

295 :ドラマCD後半1/5 :2008/10/06(月) 23:01:26 ID:???
Scene 5 旭の村
砂漠を歩くタタラ。
心の声とタタラは向き合う。
自分は運命の少年だと…信じて、みんなの期待通りに、真面目に、なにがあっても、ただそうしてきた。
本当の運命の少年なら、やりがいもあったよね。更紗は、伸び伸びと自由に、みんなに愛され、
大事にされて、すべてを手に入れる。運命の子供に選ばれた者の喜びさえも。
僕はそんなこと思ってない。選ばれた者だなんて。
思ってるくせに。だから悔しいんだろう。
「このまま歩いていけば海に出るはず。この際、いちど海という物を見てみるか。
 あれ、村だ。戻ってきちゃったのか。ずいぶん歩いた気がしたのに…」
その村は、灯りがなく、見張りもいない。
タタラが見たのは、散らばっている骨。
「みんなは?更紗!更紗、どこにいる!いったいなにがあったんだ!だれかああ!
 これは罪か?僕はまた守れなかったのか…更紗。お兄ちゃん、側にいてやれなくて…」
「そんなとこで何泣いてんだ」
男が、声をかけてきた。この村が全滅して三月半になる、と告げた。
おどろくタタラに、どこの話をしているんだ?ここは旭の村だと言う。
ここに住んでいるのですか、と問うタタラに、砂漠をフラフラしている者だと答える男。
旭の村は、一揆を起こして赤の王に滅ぼされた村だと。
「帰らなくちゃ…赤の王から、村を守らなくては。運命の少年だからじゃない。僕がそうしたかったからだ!
 僕が自分で選んだんだ。僕が運命の少年として生きることを選んだんだ」
男はいう。この国にも夜明けが来る。近いうちに。この国では、夜明けは西からやってくる。
タタラは男に名前を聞く。
「名乗り合うほどのことでもあるまい?砂漠の青い貴族と、人は呼んでくれる」

296 :2/5 :2008/10/06(月) 23:02:40 ID:vKrQ1t1z
男と別れ、タタラは村へと足をすすめる。
帰ったら、更紗の畑を手伝おうかな。まだ顔を見るのは辛いかもしれないけど。
あの子を助けてやれるのは、きっと僕だけなんだ。
村に戻った僕を、ナギは何も言わず迎えてくれた。ナギには、すべてお見通しなのかもしれない。
Scene 6 運命の少年 タタラ
タタラと更紗は15歳になった。
近いうち、他の村と協力体制をとろうとしているタタラ。
ナギのところに泊まり込み、緑を広げる研究をしている更紗。
自分がいない間は、おまえがこの村を守るんだよ、とタタラに言われ、更紗は力強く返事をする。
ナギが言う。
「不吉な西風が…何かよくないことが起こらねばよいが…」
夜。赤の軍が、再び村を襲った。
「運命の少年と宝刀白虎を差し出せ!今度は偽物では承知せん!さもないと、今度こそ皆殺しだ!」
更紗はナギとともに。タタラは両親とともにいた。
タタラを逃がそうとする両親。お母さんたちこそ逃げて下さい、というタタラ。
更紗の側に行ってやって下さいと。
「僕は、こういう時のためにいたんでしょう」
敵兵が近づいてくる。
息子をタテに逃げる親がどこにいますか、とともに戦おうとする両親。
敵兵が攻めてくる。
両親から敵を離そうと、タタラは表へ走り出る!
みんなが逃げる時間を…まだ!倒れるわけにはいかないんだ!!

297 :3/5 :2008/10/06(月) 23:03:51 ID:vKrQ1t1z
「ナギ、お兄ちゃんが!」
錵山将軍につかまるタタラ。
父、村人、更紗、ナギが見ている中で、錵山将軍がタタラに刀を振り下ろす!
「更紗…兄弟とはなんだろうね。この世でただ一人、同じ血の流れる者…。
 更紗…おまえのためなら…どこにいても駆けてゆく」
「運命の少年の首、将軍、錵山がもらったあ!タタラの首と、宝刀白虎はいただいてゆく!
 村中に火を放て!」
更紗は、タタラに言われた言葉を思い出す。自分が、村を守らなくては。
ナイフを手にし、髪を切る。
生きる気をなくした村人を前に、更紗が大声をあげる。
「死ぬことなんて許さない!殺されたのは…妹の更紗。生きて、王の死に目を見たい者は、わたしに続け!
 突破する!」
Scene 7 未来の中に
<運命の少年>というカードがタタラから更紗へと移った…。タタラは知っていた…。自分のことを。
目には見えないが桜島を眺め、ナギは思う。
温泉へ出かける更紗を見送り、なおもナギは思う。
あなた方が産まれた日、わたしの心に響いた運命の子供は更紗…あなたでした。あなたを守るため、
タタラを運命の子供だと偽った。あの悪夢の日、タタラはそれを知っていて…死んで行きました。
そしてあなたは我知らず、自分でもそうと気付かないまま、運命の子供としての生き方を選んだのです。
いつか…あなたに話す日がくるのでしょうか…。
「よお、ナギ。物思いだな」ひよっこりとあらわれたのは揚羽。
「タタラが嬉しそうな顔してかっとんでったぜ。イロでもできたんじゃねえの」
「バカなことを。温泉につかりに行ったんですよ」

298 :4/5 :2008/10/06(月) 23:04:57 ID:vKrQ1t1z
温泉に着いた更紗。湯気で何も見えない。

「さーらさ」
「ぎゃっ!な、なんだ、朱理!」

更紗にかまう朱理。
一緒に関東に行く話は考えてくれたか?という朱理に未だ考えている様子の更紗。

「おまえは絶対来る。実はオレにぞっこんだからな」
「朱理…わ、離して。落ちる、落ちるってば」
「落ちても下はお湯だ。一緒につかろう」
「うわわ、けほけほ!このバカ!」
「あはははは!服を脱げ。脱がしてやろうか?」
「大バカー!!」

揚羽はナギに問う。未来がどのくらい見えているのかと。
実は何も。未来とは自分たちの手で築いてゆくものですよ、とナギ。

「未来…更紗の未来。わたしにはまだ見えない。なぜ、あなたが運命の子供なのか。
 なぜ、兄タタラではなく、あなたなのか。それにはきっと大きな理由がある筈です。
 わたしは探します。その答えを。更紗、あなたの、未来の中に…」

299 :5/5 :2008/10/06(月) 23:06:16 ID:vKrQ1t1z
Scene 8 お・ま・け(那智&聖)

「ひーちゃん、ひーちゃん!どこにおるんやー?」
「こっちや。なっちゃん、ちょっとそのへん、気イつときやー」
「こっちってどっちやねん。なんに気イつけるんやー!」

穴に落ちる那智。この穴なんやねん、という那智に猪捕ろ、思て、という聖。
どんどこずれる会話。
聖が思い出して言う。

「ほんで、なんやねん。なんか用事あったんちゃうか」
「用事?」
「忘れんなや。俺を呼びにきて、ついでに穴に落ちたんやろが」

聖に言われ、思い出す那智。神殿で民記から聞いたお告げで、おっきいことにかかわるという。

「おっきいことてなんやねん」
「なんか知らん。けどな、誰かに会うんやて」
「そら、誰かにぐらい会うやろ」

民記が言うには、国の未来に関係している人らしい。その人のおかげで、この国はこれから大騒ぎになる。
聖と那智も関わるので、熊野も大変なことになると。

「ふーん、なんやろな」
「なんやろな」
「まねすんな」
「ほやけど楽しみやな。わいら歴史に名前残るんちゃうか」
「あほ二人てか。…ちゃうわなんで二人やねん。おまえだけや。ほやけど楽しみやな。いつ会えるんやろ」
「楽しみやな。いつ会えるんやろ」
「まねすんなて」

300 :マロン名無しさん :2008/10/06(月) 23:15:53 ID:???
タタラお兄ちゃん。・゜・(ノД`)・゜・。

この話初めて知った。知れてよかった。

301 :マロン名無しさん :2008/10/06(月) 23:21:47 ID:???
。・゚・(ノД`)・゚・。

302 :マロン名無しさん :2008/10/06(月) 23:21:48 ID:???
>「僕は、こういう時のためにいたんでしょう」

お兄ちゃ━━━━━ん・゜・(つД`)・゜・
自分が運命の子どもだと信じたまま逝った方が良かった…
こういうのは少し酷だわ

303 :マロン名無しさん :2008/10/07(火) 03:38:57 ID:???
それに引き替えあのバカップルどもは

304 :マロン名無しさん :2008/10/07(火) 09:42:13 ID:???
タタラ…。・゚・(ノД`)・゚・。

305 :マロン名無しさん :2008/10/07(火) 12:32:35 ID:???
>>302
そうだな
期待されて真面目にやってきたこと全て妹の身代わりになるため
でも重圧は背負わなければならないってキツすぎる
タタラは最終的には自分なりの答えを出せたけど
周りの大人たちは騙すんなら徹底的に騙しきってあげてほしい気もする
これが主人公なら試練の一つと思えるけど本当に身代わりで死んじゃうしな…

306 :マロン名無しさん :2008/10/07(火) 17:25:37 ID:???
兄の方の気持ちずっと気になってたけど、真実に気付いてたんだな。
その上で、自分がいないときは〜って言葉が出たのか…

307 :マロン名無しさん :2008/10/07(火) 22:06:06 ID:???
一話目の中でこんなこと考えてたんだ...
そして揚羽にも会ってたんだ
なんか運命を感じる。
いや運命って言葉はこわいね。

308 :1/2 :2008/10/08(水) 23:00:29 ID:???
ネタバレ
黄金の章2・始動
京都守護職配下末端警察組織「野郎組」
自らを自嘲気味に“夜郎”(井の中の蛙の意)と呼び群れをなし
彼らの歩くところ血が流れ、反逆者は一掃される────
タタラは蜂也に尋問を受けていた。新橋を落としたと言い訳するタタラ。
蜂也はタタラを黒の京屋敷まで送り、次は不審と思えば切り捨てるといい残し去った。
タタラは風呂に入り、気を引き締め直した。
市松と菊音は酒を飲み交わしていた。と、菊音に正体を尋ねる市松。
菊音は裏切らないとだけいい、逆に市松に革命話に乗っていることが怪しいという。
市松は紫の上に忠誠を誓っているからという。紫の上が死ねといったら死ぬよ。
それを受け菊音は更に飲もうと市松を誘う。市松は菊音に更に話しようとしたが、結局、一緒に飲んでしまった。
風呂上りのタタラの見たのは、二人の酔っ払い。菊音はゲロまで吐いている。
酔っ払った市松に黒の従者が伝令を伝える。大仏用の金が京都に着くので名代として納めると。
それを傍で聞いていたタタラはふとひらめき、二回に分けて納入するよう頼んだ。
そして菊音とともに作戦を立てるのであった。
翌日、市松は金50kg大仏殿に納めた。残りは翌日朝一番に届けるという。
と、牛車の中からタタラと菊音が飛び出し、大仏殿に忍び込んだ。
翌日朝7時市松が再び訪れるまでに中の様子を探る。
菊音は大仏のパーツを計り計画を立てる。タタラは奴隷の方を探る。
朝7時に落ち合うことを確認し、二人は別れた。
タタラは大仏殿の中を動き回った。と、見覚えのある後姿があった。顔を見ないのにわかってしまったその後姿。
タタラは動転しそうになっている心を落ち着け、さらに人々を探す。
と、白虎の村の織部の姿を見つけ、とっさに織部を物陰に引き込む。
タタラは開眼式をつぶすこと、それに乗じ奴隷たちも救うため奴隷のリーダーと話をしたいと伝える。
織部は先頭に立って抜け穴を掘っている人たちに、この件を伝えることを約束した。

309 :2/2 :2008/10/08(水) 23:03:15 ID:???
大仏殿の地下では朱理たちが自らが埋められる為の穴を掘っていた。
同時に密かに朱理たちは脱出用の抜け穴も掘っていた。
朱理は役人たちが抜け穴を怪しんでいることを立ち聞きし、仲間に穴を上へ掘りぬけるようにいった。
穴を掘りぬくと・・・・・牢番たち役人に見つかってしまった。
朱理たちは呼びつけられ、首謀者は誰だと詰められる。と、朱理が前に出た。身代わりになろうとする遊山。
しかし朱理は言った。この穴を掘らせたのは上役の鼻を明かしたい牢番だと。
とっさに口裏を合わせる奴隷たち。ともかく牢番は連れて行かれ、掘りぬいた穴はふさがれてしまった。
遊山は他の抜け穴まで探される心配をするが、朱理は大丈夫という。「ひとつみつかれば、連中は安心する」
そこへ織部がやってきた。「タタラという名をご存知ですか」
穴を掘りながら、織部の話を聞く朱理と遊山。
大晦日に生き埋めにされたと見せかけ、抜け穴から一階に出る。その時、香をたく為、大仏殿の中は無人になる。
外は厳重な警備がされているから、外に出るなとタタラは言う。してその奴隷たちの隠れ場所は・・・。
それを聞いた遊山は思わず笑い出し、タタラの作戦に乗るという。
しかし朱理はタタラの世話にならないとそれを断る。
遊山は皆を先導すると思っていたが・・・。
ともかくリーダーの了承は得た織部は、作業場の移動の最中にタタラに了承を得たことを示すサインを送った。
それを受け、集合場所に戻ろうとするタタラ。しかし足を踏み外し、地下へ落下してしまった。
地下は何も見えない暗闇。どこをどう行けばわからない。6時の鐘が鳴り、気があせる。
一足先に仕事を終えた菊音は集合場所で待っていた。7時になり、市松も来た。
タタラが来ていないことをとっさに悟った市松は仮病を使い、時間を引き延ばしている。
菊音が残る覚悟を決め、タタラが尚も地下でさまよっている時、何者かがタタラの腕をつかんだ。
そして人影はタタラを地下から連れ出した。地上に出、人影は消えていた。
日の光を浴び、そのつかまれた腕の感触を確かめるタタラ。人影の正体はわからない。
わからないがその感触でタタラは確信していた。朱理だったと・・・。、
なんとか、菊音たちに合流し、帰りの牛車に間に合ったタタラ。その牛車の中でタタラはただ・・・・・泣いていた。

310 :マロン名無しさん :2008/10/08(水) 23:11:10 ID:???
更紗。・゜・(ノД`)・゜・。
切ないね…

311 :マロン名無しさん :2008/10/08(水) 23:36:07 ID:???
朱理…………(;´Д⊂)
しかし始めの頃の設定が今頃出てくるとは…







ぶっちゃけ忘れてがナーorz

312 :マロン名無しさん :2008/10/09(木) 00:15:49 ID:???
好きな人って後ろ姿や手の感触、手の握り方一つで分かってしまうもんだよね。切ない。

タタラの世話にはなりたくないけど、更紗は助けたいのか・・・朱理の中では今でも
タタラ=大好きな更紗
じゃないんだね。

そんな朱理も好きだけどね。

313 :マロン名無しさん :2008/10/09(木) 00:26:28 ID:???
すっかり「野郎」で定着してしまったな


314 :マロン名無しさん :2008/10/09(木) 11:03:32 ID:???
朱理にとっては、更紗は何物にも替えがたい「中身」で、更紗がタタラという「箱」に入ってたよーなもんだろね。
タタラという箱はいらんけど中身の更紗は大事。

315 :マロン名無しさん :2008/10/10(金) 00:34:38 ID:???
何気に市松がいい味だしてる件について

316 :マロン名無しさん :2008/10/10(金) 00:38:45 ID:???
あの変な秋葉流みたいなまゆ毛した人、赤の王のせいで今の境遇なのに守ってやろうとしてたよな?
たつみの件とリーダーの件だけでここまでやるか普通?

317 :マロン名無しさん :2008/10/10(金) 00:43:19 ID:???
朱理が復活の兆し
俺の菊音は相変わらずようわからん立ち位置

318 :マロン名無しさん :2008/10/10(金) 04:45:39 ID:???
>>316
たぶん私怨よりも大局を見て動く人なんだろうな
人間なかなかそうはなれないけど
許したというより変わりつつある朱里に期待したんだと思う

319 :1/2 :2008/10/10(金) 23:14:23 ID:???
ネタバレ
黄金の章3・鳴動
黒の京屋敷にてタタラは朱理の事を思い返していた。 大仏殿での汚れた冷たい手、家族、そして共に過ごした時間。
タタラは赤の王を知りたいと感じていた。そして、覚悟も決めていた。
必ずもう一度、刃を合わせる時が来る。
しかし・・・なぜあの暗闇で、手を引いてくれたのか、殺すつもりならできたのに・・・。 なぜタタラを救ったのか・・・。
タタラと菊音は街に買出しに出た。呉服屋に出入りしているのをたまたま見つけた蜂也は呉服屋に何を買ったか問う。
法被を大量に注文したという。訝しがる蜂也。
大晦日、市松は黒の王の名代として祝いの品を大仏殿に届けた。
その牛車の中には、タタラと菊音が入っていて、大仏殿の中に忍び込んだ。
奴隷たちは地下室に閉じ込められようとしていた。しかし織部はうれしさを隠し切れない。
その様子に朱理が尋ねる。タタラはおまえにとって何なのだと。織部は答える。希望だと。
タタラのために自分たちがいるのではない。自分たちのためにタタラがいるのだと。
皆が抜け穴を抜ける中、朱理は別行動を取ることにした。
そんな朱理に遊山は言う。昔のあんたなら残される者の事を考えず、一人で逃げていた。
しかし、今のあんたは抜け穴を掘ろうといった。あんたもまた皆の希望だったのだ。タタラとともに。
変化を恥じるな。今のあんたは決して無様じゃない。
「王でなくなった今のあんたにこそ夢を見たくなる」
そんな遊山に朱理はただ阿呆と言った。
閉鎖された大仏殿の中、タタラと菊音は動き出し、抜け穴を抜けた織部たちと合流した。
その中に朱理の姿が無い事が気になりながらも、更紗は菊音の作業を手伝う。
除夜の鐘が鳴り響く中、菊音の作業は完了し、これから皆で隠れるという。その隠れ場所は・・・大仏の中!
元旦・鬱金大寺大仏殿・大仏開眼の法会。町民・国王が寺に押し寄せている。
大仏殿内部では役人たちがあわただしく働いていた。一人の役人がその大きさに不審に感じ、大仏を覆っていた幕の中の大仏本体を覗いた。
異変に気づいたが、間もなく朱理に当身を食らい、入れ替わられてしまった。

320 :2/2 :2008/10/10(金) 23:15:43 ID:???
国王の言葉が寺の境内に響く。永遠に我が世をたたえよと言う国王。
その言葉にタタラは思う。この世を我が世という人はたいてい滅ぶんだよ鬱金王。
と、大仏を覆っていた幕が引かれる。そこに現れたのは黄金・・・ではなくハリボテの大仏像!
その首が一回転したかと思うと、口より垂れ幕が降りてきた。
「国王さま。人を苦しめる本物の金の大仏は、ちょうだいいたしました。さようなら。」
唖然とする人々。面白い趣向と半ばあきれる桜田。
役人たちは大騒ぎになり、大仏を隠そうとする。
しかし町民は大仏殿に殺到しようとする。
それを見た太郎たちは瓦版の記事にするべくアジトに戻った。
国王は城に戻りそのまま床に伏せた。
役人たちは北に大荷物を運んでいる一団がいると報告を受け、その一団が犯人と決めつけた。
落胆する次官たちの下に、ハリボテを解体するように頼まれたと言う業者が現れた。
役人たちは聞いてないというが、ハリボテを早く取っ払えと指示にあわせ、業者に解体させた。
その業者は・・・タタラと菊音だった。
大仏の解体が始まった。解体するのは織部たち生き埋めにされていた人々。
解体した部品を大八車に載せ、川に放り込む。
北の一行は無関係と知った役人たちは、大仏の行方を捜していた。と、ハリボテの大仏の行方を尋ねる左近衛。
次官は解体業者に撤去してもらったと言う。それを聞き、阿呆!という左近衛。
「やられたねえ」桜田が現れ、語り始めた。「大仏は盗まれていなかった」
桜田曰く、あれは本物の上にハリボテをかぶせただけ、解体業者に後で盗まれたのだ!
ついでに地下も調べたところ、奴隷が一人も残っていない。
奴隷を逃がし、式典をぶち壊し、大仏を持ち去り、国王は赤っ恥、権威は多分地の底まで落ちる。
ちょこざいな連中め!
川に放り込んだ大八車をいかだ代わりに川を下る。
一同は法被を裏返し、作戦の大成功に大笑いした。
一同はこのまま川を下り、大阪に向かう。
その川べりに、一人の男が立っていた。朱理である。互いに真正面に見つめあうタタラと朱理。
やがていかだは更に川を下り、朱理の元には今帰仁とユウナ、そしていかだから泳いできた遊山が合流した。
瓦版により、事件の報せはまたたくまに日本中を駆け抜けたのだった。

321 :マロン名無しさん :2008/10/10(金) 23:32:54 ID:???
   _、_
 ( ,_ノ` )      n
 ̄     \    ( E) グッジョブ!!
フ     /ヽ ヽ_//


322 :マロン名無しさん :2008/10/10(金) 23:51:21 ID:???
ばっかも〜ん、そいつがタタラだ!

323 :マロン名無しさん :2008/10/10(金) 23:54:36 ID:???
>この世を我が世という人はたいてい滅ぶんだよ
藤原道長を思い出した

324 :マロン名無しさん :2008/10/12(日) 22:29:02 ID:???
ちょこざいなwww

325 :1/3 :2008/10/12(日) 23:00:51 ID:???
ネタバレ
黄金の章4・波動

一同は大阪に着いた。タタラたちはちょうど那智と聖と落ち合うことができた。
タタラと那智、飛車と落折の里の人々、織部とその母、それぞれが再会の喜びにひたっている。
と、聖がおもむろにタタラに近づき、頬を平手で打った。
聖はいう。タタラに味方するのは皆すごい覚悟が要った。それは覚えておいて欲しい。
タタラで心配なのは皆に担ぎ上げられ不本意な道を行くこと。たまには立ち止まって考えればよい。
皆も自分で考えるいい機会になった。
最後に聖も那智に促され言った。
「だあれも怒ってへんで。お帰り」
タタラは二人を抱いたのだった。

「それより」聖が言う。「金がないねん」
蘇芳を立て直すのに何かと物入り。しかし商人も寄り付かず埒があかない。
と、そこへ堺屋が通りかかる。紀州の梅酒の卸先である。
酒に目が無い菊音は梅酒を試し飲み。と那智の腰にある試作品のぶどう酒に目がいった。
蘇芳で造られていたぶどう酒。朱理の造ったぶどう酒・・・。
ぶどう酒は東の一部でしか造られていないことから商人に売り込みを図ることにした。

商人たちを集め、試飲してもらう。評判は上々。
しかし、今はモノはない、街が復興すればできるという話を聞き、立ち去る商人たち。
最後の堺屋が去ろうとした時、タタラが言った。
「西は明日を見ています。新しい時代の太陽はきっと西から上ります」




326 :2/3 :2008/10/12(日) 23:02:03 ID:???
タタラたちは西へ戻ることにした。織部と共に来た奴隷たちも行く当てがなく、ともに西に行きたいと言う。
タタラは共に行くことにした。
菊音は群竹と対面していた。菊音に京へ戻り報告するよう依頼する群竹。
と、那智が群竹の姿を見つけた。那智と聖に絡まれる群竹。
その隙に群竹から離れた菊音はタタラに北へ行く事を告げる。
ありがとうと礼を言うタタラ。こんなに面白かったのは生まれて初めてという菊音。
そして、菊音は北に去った。
船にいるタタラに堺屋が話しかけた。若い者を連れて行って欲しいと。儲かる話があるならどこにでも行くのが商売人。
「大仏事件はスカッとしましたでえ」
タタラ船と共に西へ向かう堺屋の船。それを見た他の商人も同調することになった。

と、タタラは岸壁に一人の男の姿を見つける。鴎の群れの中からこちらを見つめる隻眼の男。
揚羽はやさしい笑顔をタタラに向け、船を見送った。




327 :3/3 :2008/10/12(日) 23:03:25 ID:???
京都では夜郎組が大仏事件の参考人として市松を引き止めていた。
斬りかかる蜂也。かわす市松。尚も関係を聞きただそうとする蜂也を止める役人。
市松の乗る船は岸を離れた。かわしたつもりだったが市松の額は蜂也の剣により割れていた。
役人は夜郎組を咎めていた。大仏事件の情報を公開すれば証拠が集まるという蜂也。

国王側は大仏事件をただ伏せたが、民衆は皆が知った。瓦版屋のネットワークが働いたためである。
夜郎組は瓦版屋のアジトに向かう。その道中、芸人を見つける。近々公演するため、ビラをまいていたという隻眼の芸人。
ビラも公演自体も許可されないという蜂也。揚羽は軽く挨拶をしその場を去った。
夜郎組は瓦版屋のアジトに踏み込んだが、一足違いで逃げられてしまった。揚羽が夜郎組の踏み込みを前もって知らせていたのだ。
しかしアジトで蜂也はあるものを見つけていた。萩の模様の湯のみ・・・。

蜂也は大老・南の萩原に呼びつけられた。萩原は蜂也にタタラ暗殺を命じる。
しかし、我々の職務は京を守ることと蜂也は断った。萩原は代わりの殺し屋を立てることにした。

蘇芳にタタラが戻ってきた。タタラの代役をしていたハヤトは安心してタタラに抱きつく。
いつの間にかタタラ軍も都の人たちと共に復興を手伝っていた。
タタラの連れてきた商人は早速商いを始めている。
故郷である砂漠に戻りほっとするタタラ。原点はこの土地を緑にすることだった。
そしてタタラは茶々に言う。ほっとするのは皆がいるからだと。

サカキに地下水路の地図を渡しいつでも工事できるよう手配し、千手とも会話するようになったタタラ。
と、千手の元に蜘蛛が落ちてきた。と、声が聞こえる。声の主は生成蜘蛛!
昔のよしみで教えに来たのだ。暗殺者が来ると。




328 :マロン名無しさん :2008/10/12(日) 23:19:03 ID:???
聖・゜・(ノД`)・゜・
揚羽・゜・(ノД`)・゜・・゜・。・゜゜・*:.

律儀にも昔のよしみで教えに来た生成蜘蛛ワロスw

329 :マロン名無しさん :2008/10/12(日) 23:32:08 ID:???
生成蜘蛛けっこういい奴?w

330 :マロン名無しさん :2008/10/13(月) 00:28:02 ID:???
揚羽!髪切りすぎー!

331 :マロン名無しさん :2008/10/13(月) 00:28:55 ID:???
揚羽を見ると泣きたくなる

332 :マロン名無しさん :2008/10/13(月) 03:38:36 ID:???
>萩の模様の湯のみ・・・。
スパイ捜し的なこともやるのかな

>蜂也は大老・南の萩原に呼びつけられた。萩原は蜂也にタタラ暗殺を命じる。
>しかし、我々の職務は京を守ることと蜂也は断った。
王家側が一枚岩ってわけでもなく、蜂にもこだわりがあるんだな

>タタラの代役をしていたハヤトは
かわいい子だ

>声が聞こえる。声の主は生成蜘蛛!
渋いなえなり蜘蛛


333 :マロン名無しさん :2008/10/13(月) 10:51:23 ID:???
>>332
脳内でえなりが「いやぁ・・」なんて頭かいてる
どうしてくれるんだ、この始末wwww

334 :マロン名無しさん :2008/10/13(月) 14:56:33 ID:???
イメージがかけはなれてるにもほどがある
スラリとキモクールな長身の殺し屋と
にやけたちんちくりんのおやじボーイ

あえていうなら三兄弟の一番下にしとけ>えなり蜘蛛

335 :マロン名無しさん :2008/10/13(月) 21:05:18 ID:???
へ(へ´∀`)ヘ カサカサ…

336 :マロン名無しさん :2008/10/13(月) 22:34:55 ID:???
えなり蜘蛛はどういう立場なんだ?
独立した暗殺稼業で、沖縄のときは国王側に雇われてただけなの?

337 :マロン名無しさん :2008/10/14(火) 02:30:59 ID:???
長兄 きなり
次兄 いなり
末弟 えなり

>>336
まあフリーの暗殺者だろうな
といっても性質上国王側に使われるのがほとんどだろうけど

338 :1/3 :2008/10/14(火) 23:00:07 ID:???
ネタバレ
黄金の章5・刺客

「今さら殺し屋の1人や2人何さ。どうせいつだって危ないんじゃん」
「国王側もやっとタタラのことが目ェに入るようになったちゅうことでめでたいと思とき」
殺し屋に命を狙われていると伝えられながらも、仲間の言葉・雰囲気が心強いタタラ。

と、太宰府の青年団がタタラに助けを求めに来た。なんでも国王軍の残党が乱暴を働いているらしい。
太宰府は四道の都。その四道を討ったタタラに助けを求めている。
よっぽどのことと思ったタタラは話を聞こうと青年団の下へ行こうとした刹那、何者かの気配を感じ、後ろを振り向く。
しかしそこには誰もいない。タタラの心に生成蜘蛛の言葉が響く。
「あんたは間違いなく殺される。殺し屋の名は白い花『 柊 』」

朱理たちは京の町を徘徊していた。
と、酔っ払いが刃物を持って貴族らしい牛車の前でクダを巻いていた。
牛車についていた黒い服の男が酔っ払いの前に現れ、すれ違ったかと思うと酔っ払いは絶命してしまった。
朱理はその様子を見、「先生」と男を呼ぶ。黒い服の男も朱理の名を呼ぶ。二人は旧知のようだ。
と、牛車の中から男の主人が現れた。それは朱理の姉・白の王であった。

朱理たちは白の京屋敷に招かれた。庭を見ながら朱理と白の大姉が語らっている。
それを物陰から見つけてしまった男がいた。浅葱である。荒れる浅葱。
浅葱は幼き頃に白の大姉と黒服の男の会話を立ち聞きしてしまった事を思い出す。
「朱理さまは心・技・体ともに頼もしく思われます」
「先生、浅葱はどうかしら?」
「恐れながら浅葱さまは"技"のみかと」




339 :2/3 :2008/10/14(火) 23:00:44 ID:???
今帰仁が沖縄を攻めた王族と仲良くしている朱理を訝しく感じる中、
朱理は竹林で黒服の男と久しぶりに手合わせをする。
手合わせながら二人の持つ得物は真剣!刀を合わせはじめる。
朱理の腕もなかなかだが、黒服の男の腕はそのはるか上!
ついに朱理は弾き飛ばされる。その様子に黒服の男は砂漠に行って腐ったと言い放つ。
それを聞いた朱理は土をつかみ、黒服の男に投げつけた。そして竹林に逃げ込み、あたりの竹を切りまくる。
その竹は黒服の男の方に殺到する!
黒服の男が竹に気を取られる中、竹に紛れ、朱理が黒服の男に斬りかかる!
しかし黒服の男はそれを受けきり、朱理ののど下に刃を突きつける。
姑息な手を駆使するあたりが王者の剣ではないという黒服の男に左手を使わせたという朱理。
黒服の男が朱理ののど下を掻き切ろうとした時、今帰仁が割って入り、ユウナが仲裁した。
黒服の男は朱理に言う。王者の剣ではないと言ったのは褒めたのだと。
「荒れ野の戦いでのみ、あなたの真価が得られる」
朱理はこの戦いで生の実感を噛み締めていた。そしてすべき事を思い出したと一同を連れ、屋敷を抜け出した。
その様子に安心した今帰仁であった。

間もなく、白の大姉の下に萩原が見舞いにやってきた。縁談の返事を求める萩原。
萩原の心を見透かしたかのように白の大姉は言う。
「わたくしを手に入れても王位は転がり込んではきませんよ」
それを受け、萩原は話を変える。黒服の男を借りたいのだという。「白の王の"柊"を」

タタラは、船上より太宰府に向けて空砲を放っていた。街を焼かずに敵を追い出すためである。
タタラは太宰府の町民に迎えてもらえるか不安に思う。
青年団はタタラに言う。我々は一介の農夫だがものを見る目は持っているつもり。
蘇芳の噂を聞いてうらやましく思っていた。
「四道さまが望まれた町もこんなものではないはずです」
と、タタラの下に報せが入る。千手が船から下りたと。
四道の妻の生存そしてその腹に子供がいることに意気立つ青年団。
おそらく、千手は両親の元に向かったはず。しかしその両親はとうに囚われの身・・・・・。




340 :3/3 :2008/10/14(火) 23:01:16 ID:???
太宰府町民がタタラの支援に沸き立つ中、千手は実家に戻ろうとしていた。
しかしそこにはすでに敵の手が。寸前の所でタタラたちに救われたが、
千手の体に異変が生じた。産気づいたのである。
ひとまず千手を近くの厩舎に運び込む。
「いや」という千手に自分で招いたこと、しっかり生めというタタラ。
ハヤトと青年団は敵に応戦するため、厩舎の外に出る。
タタラと二人きりになる千手は不安を感じ、青年団を引き止める。
タタラはこの子に生まれて欲しくはないはず。なぜならこの子はいずれ、タタラの命を狙うはず・・・。
それを受け、青年団は千手にいう。あなたはその子に親の敵を取れと教える気かと。
それはおそらく四道の遺志に反するはず。
四道は武人だったが街づくりに心を尽した方。
この町のそこかしこに植えられたオリーブを見るだに、その心を感じずにはいられない。そのオリーブの花言葉は・・・。
この先を言おうとした時、敵が来襲し、青年団は迎え撃とうと外に出た。
厩舎に残ったのはタタラと千手。いろいろな気持ちが錯綜する中、千手は出産しようとしている。
タタラは思う。なぜ人が人を生むのは苦しいのか。子供も苦しいのか。ならばなぜそれを覚えていないんだろう・・・。
「覚えていれば、忘れなければ殺しあう世界はきっとなくなる」
千手の子が生まれた時、タタラは刀を持った。わが子が殺されると思わず目をそむける千手。
タタラはその刀を振り下ろし、千手の子供を・・・・・そのへその緒を切り落とした。

千手の子は無事生まれた。外にいたハヤトが扉越しに生まれたか尋ねる。
タタラは生まれたと伝えた。敵が引いたと聞いたタタラは厩舎の扉を開ける。
そこに広がっていたのは、満身創痍のタタラ軍と躯となった青年隊。
ハヤトが千手への青年隊からの伝言を伝える。
オリーブの花言葉は「平和」
最期に、四道の子とタタラが力を合わせる未来を見せてくれて、ありがとう・・・

浅葱は柊がタタラ暗殺に向かう事を聞いて色めき立つ。
「僕も行かなきゃ。タタラの最期を見たいからね」




341 :マロン名無しさん :2008/10/14(火) 23:15:57 ID:???
千手姫よかったね。・゜・(ノД`)・゜・。

342 :マロン名無しさん :2008/10/14(火) 23:36:34 ID:???
千手姫ぇぇぇぇ!!!!!
バカバカバカ!!おまい何で船降りるんだよ!
危ないって分かっとるやんけ!どんだけKYかお!!!
………てなことを言おうと思ったけどやめたわ
よく頑張った・゜・(つД`)・゜・

343 :マロン名無しさん :2008/10/14(火) 23:52:18 ID:???
千手どうでもいい
ハヤトがよかった
四道について精算できたというか
いい意味で先にすすめたというか

344 :マロン名無しさん :2008/10/15(水) 00:07:28 ID:???
姫はよく大人しくしてたと思ったらやはりで引っ掻き回したか
青年団の兄ちゃんにGJ!!
それよか、萩原大老と白の大姉のやり取りにワロタ
あと大老が気持ち悪い件

345 :マロン名無しさん :2008/10/15(水) 00:25:49 ID:???
千手は好きじゃなかった
きれいごと言っといて四道が何したかどれだけ人殺したか知ってんのかと
今回もやっぱりKYだが、頑張ったし、これから変われそうかな
おめでとう

あとハヤト成長してるなぁ


346 :マロン名無しさん :2008/10/15(水) 03:11:57 ID:???
萩原大老って日本人なのかな?

347 :マロン名無しさん :2008/10/15(水) 07:46:15 ID:???
エジプトらへんに棲息してそうな生き物だよな、萩原。
メバリがすげぇ

348 :マロン名無しさん :2008/10/15(水) 08:03:00 ID:???
誰か黒服の先生について言及してやれよ

349 :マロン名無しさん :2008/10/15(水) 08:34:16 ID:???
てかなんで京都の人なのに黒いんだ?>エジプトみたいな大老
太郎ちゃんはあっちこっち行ってそうだからわかるんだが

で大老なのに若いよな世襲かやっぱ

……穂積もあんな格好してる可能性があったのか……

350 :マロン名無しさん :2008/10/15(水) 09:13:23 ID:???
>>349
白人っぽいライゾウちゃんや
大老より肌が濃そうな太郎ちゃんもいるし
白の王や欄丸や那智だってアジア人種とは思えない

まぁでも夜郎や大仏で和風をアピールしまくってたとこにあれじゃあ目をひくわなぁ

エジプトつってもクレオパトラとかはギリシア系だから肌は黒くないんだけどね
インドも合わないしあえて言うならブラジルだが
あんなやつエジプトでいいや

351 :マロン名無しさん :2008/10/15(水) 09:14:37 ID:???
つーか葱
まだ生きとったのか

352 :マロン名無しさん :2008/10/15(水) 12:41:49 ID:???
葱へこんどるw

353 :マロン名無しさん :2008/10/15(水) 13:34:22 ID:???
拗ねてる葱カワユス
朱理は白の大姉の前ではかわいいな
かわいいという表現が合うか分からんがw

354 :マロン名無しさん :2008/10/15(水) 14:42:26 ID:???
20世紀の終わりに文明滅んだんだから、日本に色んな人種がいてもおかしくないんだよね。

デーブスペクターの子孫もいるはず。

355 :マロン名無しさん :2008/10/15(水) 14:55:07 ID:???
いやデーブの子孫はいない気が

フィリピン人とか中国人の末裔が結構いると思う

356 :マロン名無しさん :2008/10/15(水) 16:20:39 ID:???
甘々バロメーター
白の大姉・先生>>>>>>>>>>>>前話のタタラ・揚羽>>>>>>(越えられない壁)
>>>前話のタタラ・聖・那智>>(越えられない壁)>>白の大姉とエジプト大老の化かし合い

357 :マロン名無しさん :2008/10/15(水) 19:59:54 ID:???
>356
で「更紗と朱理」は
「タタラと赤の王」はどこに入るんだ?


358 :マロン名無しさん :2008/10/16(木) 00:30:50 ID:???
そういや姫が船に居たら赤ちゃんは芭蕉先生かナギが取りあげるはずだけど
自分の軽率な行動のせいで仇のタタラが取りあげる。なんて和解フラグ。
「四道もきっとそのへんにいるよ!」
「あなたがいたら来て下さらないわ」
のやり取りが微笑ましい。

359 :マロン名無しさん :2008/10/16(木) 01:01:30 ID:???
>「四道もきっとそのへんにいるよ!」

朱理が坊主になって出家したとき
落書き風の四道のゆうれいが描いてあったのをおもいだしてしまった

今回もあれがいたら感動だいなしだったな

360 :マロン名無しさん :2008/10/16(木) 07:51:11 ID:???
馬小屋の隅っこでおろおろし、タタラの
「そのへんにいるよ」
発言にΣ(´д`;)てしてる四道…
ありじゃね?ww

361 :マロン名無しさん :2008/10/16(木) 22:42:11 ID:SATlkTBG
>>360
四道AAがちゃんとたれ目になってるwwwかわいいwww

362 :1/3 :2008/10/16(木) 22:59:14 ID:???
ネタバレ
黄金の章6・跫音

タタラ船では千手の子が生まれ、タタラたちははしゃいでいた。
タタラたちが去った後、どうしてあんなにうれしそうなのかと不思議がる千手。
と、千手の側にハヤトがやって来て、千手にタタラをうらむなという。
四道を殺した矢を射ったのはハヤト。それはタタラが殺されそうだったから。
ハヤトは四道を殺したことは謝らないという。四道のせいで自分も親の死に目に会えなかったから。
しかし、その子が生まれて自分もうれしい。なんでかな・・・。

部屋を出たタタラたちは、子供の名前について語らった。おそらく「四道」と名づけるだろうと。
それを聞いたタタラは名を継ぐのは重いのにと思うのであった。

タタラの下に四国の船が西に集結しているという報告が入った事を受け、船を出す。
千手に船を下りる事を促したが、千手は船に残るという。
自分は四道の事を何一つ知らなかった。あなた方を見ていればわかるのかもしれない・・・。
それを受け、タタラもいう。自分も赤の王の事を教えて欲しいという。
「いつかゆっくり、話をしましょう」

四国の瀬戸内水軍との交戦がはじまった。
戦の準備を進めるタタラの下に、南から別の船団がやってきた!
土佐の天麻の船団である。土佐は戦う気はないという。
天麻曰く、国王の使者・椿が来て、四国一丸となってタタラを討てと言った。人質の命が惜しければタタラと戦えと。
それを聞いたタタラは、砲撃をやめ、四国の他の人々と裏で話ができないかと天麻に言う。
四国は赤の王に反感を持っていてもタタラとは同調できるかもという国柄。
大仏事件を聞いて連絡を取りたがっていたという。
応戦のフリをしてくれと後を茶々に任せ、天麻についていくタタラたち。
京に人質がいて、戦わないと殺される・・・・・どうすればいい?

363 :2/3 :2008/10/16(木) 23:00:12 ID:???
「人質を助けてやる!」
四国の人質を助ける約束を思い出した朱理は、子供の頃よく通った酒場に来ていた。
遊山の活躍もあり、人質のいる六条屋敷についての情報を得た朱理は救出方法を考える。
と、酒場の傍らで、ゴキブリレースで盛り上がっている一団を見つけた。
朱理はレースの胴元に一対一での勝負を持ちかける。朱理は一匹だけに賭け、残りが勝てば胴元の勝ち。
周りが全員、胴元にかける中、レースが始まった。と、朱理の虫だけ飛び出し、他の虫は走らない!
結果、朱理の勝ちとなった。
観念した胴元に朱理は頼みごとを耳元で言う。そんなことで、という胴元を尻目にその場を離れる朱理。
と、朱理に話しかける男がいる。朱理のイカサマに気づき、どこかでその顔を見たことがあるというその男。
朱理は気のせいとだけ言い残し、その場を去る。
朱理は遊山に物品の調達を指示し、その場で寝込んだ。
その様子にどんな王さまだったんだと思うユウナと今帰仁だった。

翌日、レース屋に持ってきてもらった袋を六条屋敷の前で開ける。
その中身はなんとゴキブリ!たちまち屋敷の中はゴキブリであふれかえった。
混乱する屋敷に、害虫の駆除と朱理たちは業者のフリをして侵入した。
火をたき、害虫駆除のフリをする朱理たち。人質を探し出した今帰仁は、朱理を呼ぶ。
朱理は人質たちに逃げるよう促すが、四国に降りかかる禍を恐れて動かない。
そんな人質たちに朱理が言う。いつまでも被害者でいるヤツは阿呆だと。生きるためのチャンスは必ずある。それは今だと。
納得した人質たちは脱出する事を決心する。
と、朱理のすそをつかむ娘がいる。志麻と名乗るその娘。しかし朱理は足蹴にして、脱出を急がせたのであった。
表では夜郎組が訝しげに虫をいぶしている様子を見ている。貴族の屋敷は管轄外なので夜郎組は手を出せない。
そういうしきたりが京にとって命取りとは密。

朱理たちと四国の人質たちは船で大阪まで下る。堺で四国の人質を見送る朱理たち。
と、人質の中から朱理に受けて止めてと言いながら志麻が飛び降りる。
しかし、朱理も今帰仁も受け止めず、荷物の山に落ちてしまう。
介抱するユウナにひどいーという志麻。朱理にボロカスのように言われるも、土佐の天麻が娘・志麻はへこたれない。
「うち、あなたについていきます」

364 :3/3 :2008/10/16(木) 23:00:45 ID:???
瀬戸内では四国とタタラ軍との戦いが続いていた
しかしタタラ軍はひたすら空砲を放っている。
四国の三統主はタタラが自分たちが苦しい立場にある事を知っていると悟る。
そこへ、天麻とタタラの使者が来た。タタラと打ち合わせようとする三統主。
しかしそれを国王の使者・椿が聞き、タタラと手を結ぶフリをして毒を盛れという。
三統主とタタラたちは会談することとなった。松山統主・双海は飲み物を注ぐがその手は震えている。
その様子に飲むなと聖。しかしタタラは相手を信じるとして飲もうとする。
仲間の止める言葉を背に器に口をつけるタタラ。と、双海がタタラの器を手で払いのけた。
娘は父が生涯卑怯者と呼ばれることと自分の命とどちらが・・・。
その言葉をさえぎるように声があがった。四国の人質たちが帰ってきたのだ。
再会に喜び抱き合う四国の統主と家族たち。
一方、椿はそれを遠くより眺めていた。どういうものかと思う椿を一刀の下に切り伏せたのは・・・浅葱であった。
四国の人質は語る。謎の4人組が助けてくれたと。
タタラは直感でそれが朱理によるものだと感じた。
なぜかはわからない。しかし体のどこか底の深くで・・・朱理を感じている。
そこに浅葱も現れた。心配してた?と聞く浅葱に「忘れてた」

四道の子供の名前が決まった。命名「求道」。
この子にはこの子の人生がある。道を探せという母の大きな愛か。
と、千手の様子もどこか柔和になったようだ。美女に裁縫してもらえるということで人気者になる千手。
その様子をうれしそうに眺めるタタラ。
と、自分の寝室に向かうとベッドに何かの枝が刺さっている。
浅葱が言う。それが柊だと。「柊の二の枝が来たんだよ」

365 :マロン名無しさん :2008/10/16(木) 23:13:42 ID:???
ハヤト成長したなあ。・゜・(ノД`)・゜・。

366 :マロン名無しさん :2008/10/16(木) 23:56:20 ID:???
ハヤトも姫が船にいることで複雑な気持ちだったのかもねぇ…

367 :マロン名無しさん :2008/10/17(金) 00:14:39 ID:???
普通の読み方(グドウ)じゃなくてもとみちか
なんか無理があると言うか変な感じ

まあグドウじゃゲドウみたいでいやだしな

368 :マロン名無しさん :2008/10/17(金) 00:51:51 ID:???
ハヤトが千手姫と話すのって、これが初めて?
千手にとって、タタラよりも憎しみの対象になりそうなのに、殺意とかは湧かず、
逆に何か考えさせられた様子だったな。

369 :マロン名無しさん :2008/10/17(金) 01:24:56 ID:???
更紗のライバルキター?

370 :マロン名無しさん :2008/10/17(金) 09:10:27 ID:???
>>367
もとみちの方がしっくりくる
送り仮名省略してるだけだし

371 :マロン名無しさん :2008/10/17(金) 11:02:07 ID:???
最初のページの赤ちゃん抱いてる更紗かわいい

372 :マロン名無しさん :2008/10/18(土) 20:14:41 ID:???
なんだこのあうんの呼吸は
でえなりはどうなってるんだ

373 :1/2 :2008/10/18(土) 22:59:22 ID:???
ネタバレ
二藍の章1・春嵐

紫黒・黒の王の黒亀城では側室・最上が王の名をつかい紫の上を呼びつけ、何日も待機させていた。
紫の上が鹿角のスパイに殺されたことにすれば、士気揚がるという最上。
紫の上を思うと夜も寝られないという最上。体調悪く悪夢ばかり見る。
側近・数馬曰く、都で噂の占い師がいると。

その占い師は志麻。都ではすっかり評判になっていた。
朱理のために頑張るという志麻にやめとけという助手役ユウナ。
と、志麻たちの下に数馬がやってきた。最上が会いたいという。
不吉な言葉を避け、もっともらしい事を言えばよいという数馬。
支度をするとユウナは奥に下がる。そこには朱理がいた。
志麻を励ました朱理はその足で温泉に向かった。
町では戦で戦うためだけの奴隷・戦奴が引かれ、民衆には戦争に対する嘆きの声が上がっている。
温泉についた朱理は、風呂で髭のたくましい男と一緒になる。酒を飲みかわし、世間話をした後、男は上がる。
と、風呂の中から今帰仁が現れた。戦が早まったという。一週間後に関東に向け第一陣が出る。
続いて岩陰から菊音が現れた。兵の状況・紫の上の状況について語りあう菊音と朱理。
最上が紫の上を殺そうとしている事を聞き、そっちも片づけるという朱理。

最上の下に占い師に扮した志麻とユウナが上がった。
朱理の言葉が頭に浮かび、おぼつかない手つきながら最上を占う志麻。
志麻は占いの結果をいう。最上は足達ヶ原の黒塚の鬼に呪われている。
黒塚の鬼婆を紫の上と感じた最上は黒婆を殺せば解決すると言う。
が、それをさえぎり志麻が続ける。南に鳥の通う海ではない大きな水辺・天鏡湖がある。
そこで夫婦で数日過ごせば呪いは消えると。
興味深い、と最上は言うが、占い師を信じすぎないようにしているといい、志麻たちを帰そうとする。
黒の王と側近を数日間、城から誘い出し隔離する。それが計画の要・・・。




374 :2/2 :2008/10/18(土) 23:00:14 ID:???
その頃、朱理は黒亀城の側にいた。朱理を上から見つめる紫の上。また紫の上を見つめる朱理。
朱理は決心していた。戦が始まる前、正室が殺される前に黒の王を除く。
以前ならひたすら攻めて奪えば正しかった。しかし殺してすむ時代は終わってゆく。
そしてそれがわかっているのは王族ではおそらくオレ一人、オレがやる。
紫の上も朱理を思った。そんなはずないのに目が似ている、タタラの目に・・・。

ユウナは最上の脈を取り始めた。呪文を唱えながら志麻の考える時間を作る。
朱理を思いながら志麻は最上の子供の持つおもちゃを見つける。
志麻は最上に言う。ひょっとして四国の生まれ?それも松山。
これを聞いた最上はこの占い師は本物と納得し、呪いを解く旅に出ることにした。
そして、二人も同行する事になった。
紫の上は菊音から黒の王と最上が旅行に出る事を聞き、改めて黒の王が何も見えてないことを悟り、覚悟を決めた。

温泉では朱理が髭の男とまた飲み交わしていた。しかしこれからしばらく城から外に出られないという。
「あんたが黒の王の影武者だから」
男は身寄りを語る。家族から引き離され田舎から引っ張り出され、ひたすら留守番、留守番・・・。
それを受け朱理が言う。故郷に帰してやろうかと。「あんたを一日だけ、本物の黒の王にしてやろう」

男が先に上がり、続けて温泉を上がろうとする朱理を呼びかける声がする。湯煙の奥にある女性の影。
更・・・と思わず声を出しその下へ向かったが、その影は・・・志麻だった。
一緒に入って良い?と聞く志麻に勝手に入れ、自分はあがるという朱理。
志麻は朱理に抱きつき、その思いのたけを吐く。しかし朱理は・・・「おまえじゃない」
そういい残し、風呂を出た。「おまえじゃない」じゃあだれだと言うつもりだ・・・だれだと・・・。

黒の王、最上たちは天鏡湖に向かう。
天鏡湖─────かつての磐梯山は噴火であとかたもなく多数の湖や沼地に変えている。
遊山は一歩先んじ、仕掛けを打っていた。しかし重要な事実に気づく。
黒の猛将三本槍の一人・数馬が紫黒に残っている!

城では市松の兵により民衆を広場に集めている。
黒の王の影武者の準備も整い、菊音が紫の上を呼ぼうと部屋に入ると、そこには刀を持った数馬がいた。
「数馬・・・いたの・・・」

375 :マロン名無しさん :2008/10/18(土) 23:21:39 ID:???
>「おまえじゃない」
(;´Д⊂)
志麻ちゃんかわいいけど仕方ないなー
私もユウナさんにバキバキやってホスィ

376 :マロン名無しさん :2008/10/18(土) 23:56:23 ID:???
温泉=更紗と会える場所だったんだよなぁ

>「おまえじゃない」
なんか切ないけど嬉しかった
志麻ちゃんごめんよ

377 :マロン名無しさん :2008/10/19(日) 00:26:39 ID:???
仮に温泉で更紗に会えたとして、何を話すのか…
二人の関係がどうなる訳でもないのに期待してしまうのは切ないな
会いたいけど会いたくない。
こんな感じかな?

378 :マロン名無しさん :2008/10/19(日) 00:27:17 ID:???
>「おまえじゃない」じゃあだれだと言うつもりだ・・・だれだと・・・。
。・゜・(ノД`)・゜・。

379 :マロン名無しさん :2008/10/19(日) 00:56:22 ID:???
タタラ軍と和解しつつあった黒の軍と
本格的に事を起こすのは朱理たちか

継承してるというか一心同体というか
連絡取り合わなくてもどっかでつながってる友軍って感じでカコイイなあ
ポッと出のしまちゃん頑張ってるな

>温泉では朱理が髭の男とまた飲み交わしていた。
>「あんたが黒の王の影武者だから」
ゴキブリの件といい
好き勝手に楽しくすごしてるようでいて
実は重要なことやってるんだよな。スマートつーか見事

380 :マロン名無しさん :2008/10/19(日) 09:31:39 ID:???
まじ朱理見事だよ。昔の残虐非道さが抜けて、ほんとにかっこいい人間になった。しかも一途だしね。
「女は皆こうすれば喜ぶ」っつってた頃と大違いだ。

381 :マロン名無しさん :2008/10/19(日) 10:26:20 ID:???
志麻ちゃんは健気かうざいか、評価が別れかねないな。
気の毒だが、あまり朱理朱理まとわりつかないで欲しい…

382 :マロン名無しさん :2008/10/19(日) 22:45:00 ID:???
志麻ちゃんの存在を風の噂で知った更紗が嫉妬するとこが見てみたい

383 :マロン名無しさん :2008/10/20(月) 05:04:09 ID:???
そういえば菊もがんばってるな

本来は白の王や浅葱に属する四君子だったのに
最初は更紗の友達になって任務より友情優先っぽいし
そっから黒と鹿角の同盟話や、世直しのきっかけの大仏事件にも絡むし
今度はまた紫黒に戻って、朱理らと共闘して黒の王を倒す実行犯に

これってタタラや朱理の理想ではあるし、
そっち側の人間としては菊音の行動は筋がとおってるけど、
四君子として、つまり白や浅葱にとってはどうなんだろう
白は色黒となんかやってるし、葱はタタラんとこ言っちゃったし
東北のこと覚えてるのかなぁ

384 :マロン名無しさん :2008/10/20(月) 07:13:59 ID:???
>>382
可愛いらしく嫉妬、とかのレベルじゃない気がするな。
良かった・・・朱理には幸せになって欲しい・・・でも赤の王は赦せない!
とか考えちゃいそう。
イザ再び対決になった時、敵討ちの背中押しちゃったりするとか。

385 :マロン名無しさん :2008/10/20(月) 07:35:33 ID:???
>へちまかきゅうり

二十日大根にもなってないんじゃないか俺

386 :マロン名無しさん :2008/10/20(月) 08:40:56 ID:???
>>384
そういう考えにいたるようなら最初から精神崩壊しない気がする

387 :マロン名無しさん :2008/10/20(月) 11:24:12 ID:???
にしてもあの場ではやっぱ衝撃でかすぎるだろ
初体験直後でもあったわけだし
頭も感情も整理する暇がない

388 :マロン名無しさん :2008/10/20(月) 17:33:42 ID:???
>>385
チンコがですか?

389 :〇山 :2008/10/20(月) 18:57:23 ID:???
きゅうりの好きな女で?

390 :マロン名無しさん :2008/10/20(月) 19:38:33 ID:???
そういえば黒の王って出てきてた?

391 :マロン名無しさん :2008/10/20(月) 20:28:35 ID:???
数馬、寝巻のすそからチラリズムw

392 :1/2 :2008/10/20(月) 22:59:27 ID:???
ネタバレ
二藍の章2・いずれ来る日であった

紫の上を抑える数馬。そこへ市松がやってきた。刀を合わせる二人。
市松の黒の王はここにいるという言葉に、狙いを悟った数馬は、黒の王を守るため、天鏡湖へ向かおうとする。
行かすまいとする市松を止める紫の上。数馬を行かしてしまえば・・・。
城の広場に集められた民衆は数馬の兵が出たことに不安を感じ、一時混乱する。
しかし朱理がそれをなだめる。
静かになった民衆に一人一人責任を持って聴いて欲しい旨を言い、黒の王を招いた。
黒の王は民衆に言う。
戦ばかり続け皆に迷惑をかけた。
自分は今、引退し、永久に王制を廃止し、京の国王からの自立を宣言すると。
続けて紫の上が語る。自分は鹿角ともタタラとも話をした。大仏事件で醜態を晒したように国王に力はない。
時代の変わり目に来ている。我々は選ばねばならない。
恨みつらみがあり、信じることは難しいかもしれないが・・・
「タタラや鹿角と力を合わせ、戦のない新しい国を造ってゆきましょう」

それを聞き、湧き上がる民衆たちの歓声。朱理はつぶやく。王は・・・なくてもいい。
声が震えていたのを聞いた今帰仁は泣くなと朱理に言う。しかし泣いていたのは今帰仁の方だった。

市松は数馬を追って天鏡湖に向かおうとしていた。その姿は白装束。
市松は紫の上に言う。自分の役目は主殺し。だからはじめからタタラ側につかせた。
あの人を頼むと紫の上は言い、清正と手を合わせ、出発する。
菊音は市松を追い、黒の王には心中する価値などないと引きとめようとする。
世話になったからと返事する市松に尚もやめようよと止める菊音。
先の時代の評価が楽しみと菊音の額に口づけし、天鏡湖に向かった。

朱理は紫の上に言う。あの時、数馬を捕らえていれば、黒の王を囲んでお縄にできた。
しかし向こうに数馬が行った以上、戦になる、即ち黒の王を殺さざるをえなくなる。
紫の上は言う。あの人は自分がうっとおしかった。小賢しい女は疲れると。
朱理はそれに答える。嫁は賢い方が良い。重荷になるのは自分に自信が無いため。
しかし王妃だからできたこともある。これからは個人の力量が問われると。

393 :2/2 :2008/10/20(月) 23:00:22 ID:???
数馬は天鏡湖に到着し、陰謀だと触れ回る。
志麻とユウナは建物から抜け出している。
志麻はユウナに朱理との失恋について言う。
自分が主役になれる恋を探しなさいとはユウナ。
志麻とユウナを見つけた黒の軍は二人を追う。
とそこに現れたのは一騎で突進する市松!志麻とユウナは市松の下へ走る。
志麻とユウナを追い、市松に相対する黒の軍。黒の王も鎧をまとい、前線に出る。
市松は黒の軍を分け入り、黒の王の下へ向かう。市松が叫ぶ。

「黒の王よ、数馬よ!驚くな!
 今度のことはタタラが曲を書き、赤の王が指揮棒を振ったんだ!
 けどな、楽器の音を出すのは、この地で生きてきたオレたちだあっ!」

すでに多くの人馬が走ったため、湖の氷がもろくなり、割れてしまった。
湖に沈む黒の兵たち。市松は黒の王と数馬を道連れに湖に落ちていった。

遠く西の地でタタラ・太郎は誰かの身に危機が迫っている事を感じた。
胸が痛むという太郎。揚羽は祈ってやれという。
「気持ちが天を動かす」

黒の王と数馬は湖に沈んでいく。鎧が重いためだ。しかし市松は沈まない・・・。
「オレはどうして沈まない」
・・・・・湖上では菊音がその身を支えていた。

ユウナ・志麻・市松は急ぎ引き上げられた。市松は手当てを受け寝かされる。
目を覚ますとそこには心配そうに見つめる菊音がいた。
市松が嫁に来いよと言うと菊音は「やだよ」と答えた。
しかしその表情はまんざらでもないようだった。

ユウナは最上から黒の王の子供を受け取る。最上自身もう長くない事を知っているのかもしれない。
天鏡湖に沈んだら、二度と上がらないという。
次は国王を京に沈めると意気あがる朱理であった。

394 :マロン名無しさん :2008/10/20(月) 23:04:57 ID:???
菊ちゃんGJ!
市松さんとカップル成立かなあ

395 :マロン名無しさん :2008/10/20(月) 23:13:28 ID:???
市松も菊ちゃんもいいな

396 :マロン名無しさん :2008/10/21(火) 00:12:32 ID:???
>「嫁に来いよ」「やだよ」
ほんわかして泣いた

397 :マロン名無しさん :2008/10/21(火) 03:17:50 ID:???
「嫁に来いよ」「やだよ」
あたしもほんわかして泣いた
これすごい好きだ
お市さんめっちゃかっこいいし菊ちゃんめっちゃかわいい。

あと黒の王の演説の前の朱理かっこよかった。さすが。
「王は・・・なくてもいい」
なんか切なくなって今帰仁と一緒に泣いちゃったよ

398 :マロン名無しさん :2008/10/21(火) 05:03:21 ID:???
「嫁に来いよ」

市松みたいな男にいわれたいね

399 :マロン名無しさん :2008/10/21(火) 05:03:56 ID:???
「黒の王よ、数馬よ!驚くな!
 今度のことはタタラが曲を書き、赤の王が指揮棒を振ったんだ!
 けどな、楽器の音を出すのは、この地で生きてきたオレたちだあっ!」

これもかこいいなぁ

400 :マロン名無しさん :2008/10/21(火) 19:07:24 ID:???
竹はどうなんだ菊

401 :マロン名無しさん :2008/10/22(水) 00:29:49 ID:???
今回の市は、特攻もカコイイが、その前の菊音とのやり取りも秀逸だな。

「先の時代が楽しみ」ってのは、後世における評価を
自分が確かめるのは叶わない(という覚悟)から、
菊音にそれを頼んでるんだよな。

あー、何だこの男。メチャクチャ格好良いぞ。

402 :マロン名無しさん :2008/10/22(水) 08:26:19 ID:???
何で多聞がいるんだ?
斥候?

403 :マロン名無しさん :2008/10/22(水) 10:29:55 ID:zxj2y34f
多聞は神出鬼没。
なぜここにいるのか?
多聞だから。
でいいと思うww

404 :マロン名無しさん :2008/10/22(水) 13:11:30 ID:???
市松に惚れた

405 :マロン名無しさん :2008/10/22(水) 15:03:34 ID:???
市松の株急上昇中
男は顔じゃないということがよく分かった

406 :マロン名無しさん :2008/10/22(水) 15:40:21 ID:???
数馬は男のくせに美し過ぎる。
私は座木が好きだ。

407 :マロン名無しさん :2008/10/22(水) 15:41:51 ID:???
あ、間違えた。数馬、美しくないじゃんorz
市松のことを言いたかった。

408 :マロン名無しさん :2008/10/22(水) 16:26:25 ID:???
数馬カワイソス(´・ω・`)

409 :マロン名無しさん :2008/10/22(水) 18:20:31 ID:???
美しいじゃないか太もも

410 :1/1 :2008/10/22(水) 22:54:33 ID:???



411 :1/1 :2008/10/22(水) 22:55:11 ID:???
番外編・「チョコと哀愁と爆弾発言」ある日のバレンタインデー

タタラ船の中、チョコをたくさんもらい、大人気の聖。
那智 「なんで聖ちゃんだけモテモテなん」
那智 「ええいバラしちゃる!聖ちゃん高野山に婚約者いてるやんか!」
驚く皆。
聖  「そんなん親同士で決めただけやん。おれは会うたこともないわ」
那智 「親父らなんでも自分らで決めてまうよってなー」
聖  「おれとおまえかてな、どっちか女やったらぜったい婚約させられてるて」
那智 (どっちが男でも女でも気色わる〜〜〜〜)

部屋に戻る那智。
那智 「あーあーなんかけったくそわるいなー」(注 けったくそわるい:むかつく、気分悪いわ)
部屋の扉を開けると机に那智宛のチョコレートが!
那智 「やったー」
大喜びの那智。しかしそこには大喜びのハヤト、角じいも。
タタラ「みんなに一個ずつ」
タタラの手には大量のチョコが入った大きく「義理」と書かれたかごが・・・

P.S.
那智のめいよのために
彼は熊野ではモテモテです。
聖  「おれの次に」


おしまい



412 :マロン名無しさん :2008/10/22(水) 23:38:20 ID:???
那智もてるんだ、パイナップーなのにw 

413 :マロン名無しさん :2008/10/23(木) 00:26:20 ID:???
聖の婚約者ってどんな人なんだろう

414 :マロン名無しさん :2008/10/23(木) 07:44:20 ID:???
>>413
実はテラ那智そっくりやったら笑うわ

415 :マロン名無しさん :2008/10/23(木) 13:29:43 ID:???
那智ぐらいガタイいよくて逆三角な女の人?

416 :マロン名無しさん :2008/10/23(木) 17:02:07 ID:???
モブモブしい良家の子女っぽい大人しそうな人かなあ


417 :マロン名無しさん :2008/10/23(木) 20:25:07 ID:???
実は志麻ちゃん

418 :マロン名無しさん :2008/10/23(木) 22:38:12 ID:???
いつもバレしてくれる人、乙です☆

419 :マロン名無しさん :2008/10/23(木) 22:48:36 ID:???
大穴で民記
と思ったけど、会ったことないっていうから違うか。

420 :マロン名無しさん :2008/10/24(金) 00:39:12 ID:???
高野山ゆうたら白の王やろ

聖は婚約者が白の王ってことを知らんのだよきっと

421 :マロン名無しさん :2008/10/24(金) 01:30:14 ID:???
そうだったのか!
だから白の王も、あの変な萩原とかいう奴からの求婚をかわしてたのか!

422 :マロン名無しさん :2008/10/24(金) 08:12:57 ID:???
じゃあ今後はひーちゃんが戦いの鍵を握るな、性的な意味で

423 :マロン名無しさん :2008/10/24(金) 16:52:23 ID:???
ちょっと待って歳の差はw
そもそも熊野勢は国王に敵対してたんじゃなかったっけ

424 :マロン名無しさん :2008/10/24(金) 16:59:21 ID:???
若手は敵対してるけど、表向きは目立った叛旗は翻してないのでは?

425 :マロン名無しさん :2008/10/24(金) 19:27:46 ID:???
熊野にいたのは一時的じゃないの?

426 :1/2 :2008/10/24(金) 23:00:28 ID:???
ネタバレ
二藍の章3・刺客・2

京都──揚羽は太郎と共にタタラに向けられた刺客・柊について語りながら、刀剣屋に来ていた。
言われの悪い、不吉な刀を買う揚羽。
そんな揚羽を見かねてか、幸せになってもいいと言う太郎。
揚羽は幸せそうな表情。
そんな揚羽に太郎はなんでもやれ、あとで伝記に書いてやると言うのであった。
と、太郎の下に黒の王引退の情報が舞い込む。記事を書くため別れを告げる太郎。
揚羽は太郎に夜郎組がかぎまわっているから、萩原の侍女から情報取るのはほどほどにしろという。
何をしてるか知らないから大丈夫と太郎は言い残し、その場を去る。
と、そこに声をかけてきた夜郎組の一人。京の二人にも怪しい影が・・・・・。

夜郎組のアジトでは蜂矢が瓦版屋のアジトで見つけた萩の模様の入った湯のみを見つめていた。
四大老にちなむ桃・桜・橘・萩は庶民が図案化するのは禁じられている。
反抗的に作ったか、萩原の身内に内通者がいるか・・・

王城──瀬戸内にタタラ討伐にでる西の橘。出掛け、桜田と語る。
なぜここまでタタラをほうっておいたのかと嘆く橘に桜田は言う。
皆、勘違いをしていたと。
国王方は碁を打ってたのに、タタラがしていたのはオセロだった。
挟まれた連中がひっくり返された。
しかし、カドを黒の王が押えてる限り大丈夫なはず・・・。
王城にも紫黒の情報は入っていた。しかし役人たちは紫黒を四国と勘違いしていた!
このゆき違いと怠慢がわずかな対応の遅れを生む・・・。

瀬戸内海・ヒウチ灘──タタラたちは作戦会議をしていた。
先陣は四国勢。砲台はタタラ船が対処する。決戦は播磨灘!
作戦会議がすんだタタラは仲間と共にイルカの泳ぐ海を眺める。
昔、白いイルカに助けてもらったと言い張る那智。夢だと突っ込む聖。
甲板掃除に励む朱雀の長老。船の畑のトマトの味見を勧める農夫etc.etc・・・。
この船には生活がある。この船はみんなにとってまさしく家であった。

427 :2/2 :2008/10/24(金) 23:01:14 ID:???
タタラは兵舎を覗く。鎧を着込み意気あがる兵たち。
タタラのかける言葉に更に意気が上がる。
と、そこへやってきた影。揚羽である。
タタラの仲間が声をかける中、しかしタタラは揚羽のほうを向くことができない。
揚羽はそんなタタラの肩をたたく。タタラは・・・涙をこらえることができなかった。
揚羽は皆の中心にどかっと座ると黒にクーデターが起こった事を話す。
それを聞き、菊音たちを、そして自分たちに吹く追い風を想うタタラであった。

開戦。巨大な船に圧倒される国王軍。前線は四国軍にまかせ、タタラ軍は陸の砲台を狙う。
その最中、揚羽は千手と求道に会いに行く。求道に口づけする揚羽。
揚羽はナギに体が二つ欲しいとつぶやく。ナギは落ち着きたいのは誰かの側にいたいからと言う。
揚羽はしかし、まだナギのことは許さないといった。

たまたまタタラを見つけたナギはタタラに言う。
愛着のあるものを捨てる時は潔くせよ。しがみついて大切なものを失わないように。
その場では理解できないものの、とりあえず返事するタタラ。

前線は四国勢に任せているため、安穏と構えているタタラ軍。
と、なぜか四国の船が次々と爆発している。砲撃でもなく、後方の船ばかり。
水中を覗くと、爆弾を背負ったイルカの群れがタタラ船に向かってきている!
それを見た那智が海に飛び込む!
那智は先頭を泳いでいた白いイルカを抱きとめている。付き従っていた他のイルカもとどまっている。
船の上では皆を制する聖。
と、船上に侵入者が現れた。船底に追いつめたタタラ軍。しかし侵入者は余裕の表情で・・・・・自爆した!
火薬の匂いに一瞬早く気づいたタタラが号令をかけたものの、油を仕込まれていたため、火薬庫に火が走り、爆発した!
消火活動・水のかきだし・けが人処理に動くタタラ軍。
しかしタタラ本人は人影の向こうに写るナギの姿にその言葉を思い出し、皆に指示する。
「船を降りる!すみやかに退避!」
その言葉に戸惑いを隠せない一同。と、そこに三の枝・水木が来た。聖と那智が応対し、タタラに先を急がせる。
しかし四の枝・空木が先をふさぐ。茶々と座木が相対する。

船が沈み、柊の手下が次々と襲う中、タタラたちは船員たちを無事に救出できるのか?

428 :マロン名無しさん :2008/10/24(金) 23:12:21 ID:???
あわわわわ((( ;゚Д゚)))

429 :マロン名無しさん :2008/10/25(土) 00:12:35 ID:???
ナギってなんなの?
マジで未来が見えるの?思わせぶりなことを言うだけなの?

430 :マロン名無しさん :2008/10/25(土) 00:58:36 ID:???
>西の橘
4大老のラストは面白味のないおっさんか…
王家側の人間だが悪い人ではなさそうだな
紫の上みたいになるかな

>紫黒を四国と勘違い
ワロタ
たむさんやるなー

431 :マロン名無しさん :2008/10/25(土) 22:13:33 ID:???
なんだよ朱雀の長老って

432 :1/1 :2008/10/26(日) 23:01:59 ID:???
ネタバレ
二藍の章4・不死鳥

柊の刺客が次々に襲いかかる!それを押えるタタラの仲間!
タタラは仲間たちに船を下りるように伝えるが、船と運命を共にするという。
見かねたタタラは皆の諦めがつくように自らの手でマストを倒す。この様子に船員たちも船を下りる決心をする。
朱理ならもっと別の言葉で、と思うタタラを慰める朱雀の長老。ただでこの船を沈めないと決心したタタラであった。
タタラたちは一般民の避難の誘導を進める。と、タタラが一人になった時、またも柊の刺客が現れる。
そこへ、千手をつれた揚羽が現れた!千手をタタラに託し、交戦する揚羽。
タタラは千手を先に救助ボートに乗せ、自身は牛の代わりに泳ぐ事にした。
が、その牛がなかなか船に乗り込まない。皆と共に牛を引っ張るタタラの服のすそに火がつく。
と、それを千手がはたき消した。意外という顔をするタタラ。
千手は救助ボートの上、タタラがどうしてあんなに落ち着いていられるのか不思議に思う。
マコトの母は千手に言う。千手も前に比べ、ぐっと落ち着いたと。
「守るものがあったら、人間そりゃ強いもんでしょう」

朱雀の長老が最後の舵を取る中、タタラも船中を駆け抜ける。
と、首筋に何かが刺さり、柊の刺客がまたも現れる。同時に浅葱が姿を現す。刺客は浅葱を蒼の王と言う。
呆然とするタタラ。蒼の王としても今は仲間と言うタタラにバカじゃないのと浅葱。
と、タタラの体に異変が生じる。タタラに刺さったのは毒針!
浅葱はタタラを助けず、ただ二人を見ているばかり・・・。

那智と聖は群竹の助けにより勝利を得、茶々と座木は催眠術を古傷の痛みで克服し、勝利した。
角じいが押さえ込んだ刺客はハヤトの一点突破の弓に敗れ、揚羽は一刀の下に刺客を斬り伏せた。
タタラも毒にやられながらも、刺客を退けた。
タタラは感じていた。船で戦う時期は終わった。京都まで陸を行けばすぐ、朱理が手を引いてくれている・・・。

朱雀の本船は国王軍もろとも沈没した。タタラは浅葱の持っていた毒消しにより、一命を取り留めた。
そこへ蜻蛉がやって来て、揚羽の言葉を伝える。「タタラへ───京都で待つ」
「京都」という言葉に気勢の揚がる一同。しかし浅葱はそれに釘を刺す。
「柊の心配した方がいいと思うけど。これで終わるわけないでしょ」

433 :マロン名無しさん :2008/10/27(月) 01:15:51 ID:???
前話から刺客の連続がテンポがすごく良くて緊迫感あった!
ただ、倒し方がなぁ………………
裏のみっちゃんに使った奥の手とかw
古傷が痛んで下手な術に集中出来ないとかw
死人に口無シとかw
狭いすきまも一点突破が身上の射手さ、はカコイイけど

434 :マロン名無しさん :2008/10/27(月) 10:15:43 ID:???
葱の蒼の王バレ案外普通に来たな

435 :マロン名無しさん :2008/10/27(月) 10:37:58 ID:???
まあでも浅葱最初っから怪しい人だったし、驚いたけど「やっぱり」な感じもあったんじゃん

436 :マロン名無しさん :2008/10/27(月) 12:14:07 ID:???
あれ、蒼の王だって自分で言ってなかったっけ?と少し混乱した
そういや朱理には話してたけどタタラには言ってなかったんだな…
でも今さらだなぁ

437 :マロン名無しさん :2008/10/28(火) 00:26:38 ID:???
朱理が赤の王だった事に比べたら、そんなに驚かないかも
偽青の王の下で酷いことしてきたの知ってるんだしね
最初は浅葱が嫌いだったけど、もっと素直になれよと応援したくなる

438 :マロン名無しさん :2008/10/28(火) 14:06:41 ID:???
浅葱は最初キモかったけど、最近かわいい所も出て良くなってきてるのに
今さら嫌われたらやだなあ…
悪役フラグ立たないでほしい

439 :マロン名無しさん :2008/10/28(火) 15:49:55 ID:???
一度、膿を出し切らないと味方・イイ人にポジション替え出来ないだろ。
ここで一気に、タタラ軍内での位置が揺らいで、そこを乗り越えたら晴れて本当の仲間になるんだ!

440 :マロン名無しさん :2008/10/28(火) 19:02:44 ID:???
京都とか牛とか

441 :マロン名無しさん :2008/10/28(火) 22:28:28 ID:???
タタラは牛と縁がある

442 :1/2 :2008/10/28(火) 23:00:08 ID:???
ネタバレ
二藍の章5・心の行方

タタラたちは海を流れていた。角じいは混乱に乗じ、淡路島を落とすべきというが、聖が反対する。
淡路島の四国方には渦潮がでると。言ってる側から渦が現れ、タタラたちは散り散りバラバラになってしまった。

タタラは浅葱に救われた。淡路島に上がり城跡を目指す二人。
その最中でも朱理と自分を比較してしまう浅葱。
城跡に着き、新橋を伝令に飛ばし、浅葱の手当てをするタタラ。
「さわるな」と言いながらも素直に治療を受ける浅葱。
日が暮れたら何かが出るかもと言い残し、浅葱は水を探しに出た。
毒にやられながらも気を取り戻そうとするタタラ。
と、そこに鞠が転がり、タタラを「銀子」と呼ぶ老人が現れた。
老人は銀子とは違うと言い、20年前の昔話を語り始めた。
国王の姫君・銀子は政略結婚で淡路に嫁に出された。
それでも淡路の若君と仲睦まじい夫婦となったが・・・。
・・・タタラはいつしか銀子の夢の中にいた。

淡路は国王に謀反の疑いをかけられた。自分がいるから大丈夫という銀子。
しかし淡路は国王の奇襲隊・黄土隊に襲われた。
自分がいるのに襲われたことに動転する銀子。
城は焼け落ち、夫ともども死のうとした時、黄土隊隊長・柿人が現れる。
国王より銀子を救う命を受けてきたという。 柿人は銀子をいつも守っていた幼馴染。
その幼馴染で守護者の剣が、銀子の夫の命を奪う。
柿人を拒絶する銀子。銀子は逃れようとするが、落ちてきた瓦礫に足をとられた。
更に落ちてくる瓦礫から柿人は銀子の身を守る。銀子は柿人と父を憎むと言い、死なせてという。
しかし柿人は「わたしが死んだあとに」と拒絶した・・・。

これは昔の淡路の話、更紗の話ではない。
しかし、更紗は自身と朱理との関係に重ね合わせていた。

憎んでいるのと 愛おしいのは 同じところにある

443 :2/2 :2008/10/28(火) 23:00:54 ID:???
帰ってきた浅葱はタタラと古びた鞠を見て、タタラが何を見たのかを悟り、銀子と柿人のその後を語りだした。
京に戻った銀子は、ずっとふさぎこんでいたが、不憫に思った父王が白の王の称号を与えた。
柿人はひどいヤケドを負い、一線を退き、白の王の影となった。それが柊・・・。

白の大姉は待っていた。父を、国王を殺し、国を覆す人物を。それはタタラか朱理か?
しかし見極めなければならない。犬なのか狼なのか。虎なのか豚なのか。飼いならせない獣なら・・・。
白の大姉の思惑を胸に、柊は淡路の城跡に来た。意図せず心熱くなる柊。そんな柊を呼び止める男がいる。
「おじさんすっごい熱いんでねか?」
柊を呼び止めたのはなんと多聞!釣りをしながら柊と語る。
柊は腕が立つはずなのに殺気のない多聞を不思議に思う。殺気を出したら魚は釣れないという多聞に納得する柊。
恐ろしい部下だという柊に友達だという多聞。多聞が柊の葉は年をくうと丸くなるというと
「丸くなるには まだ早くてね」

浅葱は自分の育ちを語る。浅葱は白の王に育てられた。しかし浅葱は白の王が嫌いだった。
いつもいつも朱理と比べる。そうやって浅葱を手駒にしてしまった。
浅葱をここに送り込んだのもタタラを駒にしたいため。駒にならないなら柊が来る。その前に自分が殺すけど・・・。
殺すと言いながら、タタラとの接吻を妄想する浅葱。そしてタタラを抱きしめ、言った。

「 僕 と 行 こ う よ 」


と、砲弾の音が響き渡る。角じいたちと四国が連動して淡路を落とそうとしている。正気に戻るタタラ。
そして浅葱の下に群竹が来て、柊が近くにいると報告する。
タタラは白の王と会う事を決断し、浅葱も承諾する。しかしその前に柊を片付けようという。
正気かという群竹に大っきらいだったという浅葱。

・・・柊の前に浅葱が現れる。怪我の手当てをしろという。柊が浅葱の手当てをしていると、どこからか古びた鞠が飛んできた!
一瞬、気をとられた柊を一刀の下に斬り伏せる浅葱。勝ち誇る浅葱。しかし、柊は斬られてはいなかった。
世間に出て何を学んできた、心弱く傷つきやすいだけのただの子供と浅葱に言い放つ柊。
そしてその凶刃はタタラにも向けられた。
「多聞天に守護されるのは虎の星
 決して 犬になることはない」

444 :マロン名無しさん :2008/10/28(火) 23:03:37 ID:???
浅葱。・゜・(ノД`)・゜・。
なんか浅葱がだんだん好きになってきたよ

445 :マロン名無しさん :2008/10/28(火) 23:21:57 ID:???
>「ここがもし無人島で僕と2人っきりだったらどうする?」
>「 僕 と 行 こ う よ 」

 よ  ろ  こ  ん  で(*´Д`)

銀子さま・゜・(つД`)・゜・

446 :マロン名無しさん :2008/10/28(火) 23:26:54 ID:???
白の王と柊(つД`)
いや、銀子と柿人。・゜・(ノД`)・゜・。

447 :マロン名無しさん :2008/10/29(水) 00:21:26 ID:???
銀子可愛すぐる!!!
なんか可哀想な過去があったんだな…
しかし多聞すごいw柊まで多聞のペースにww

448 :マロン名無しさん :2008/10/29(水) 00:45:10 ID:???
Σ多聞…恐ろしい人!!!

ちょっと明日、明石のタイを買いに行ってくるわw

449 :マロン名無しさん :2008/10/29(水) 08:02:27 ID:???
浅葱の呼称が葱から浅葱に戻ってる?

450 :マロン名無しさん :2008/10/29(水) 11:06:53 ID:???
株が上がったからねw

451 :マロン名無しさん :2008/10/29(水) 14:43:11 ID:???
葱坊主と呼ばれていた頃は、こんな日が来るとはおもいませんでした(*´Д`)

452 :マロン名無しさん :2008/10/29(水) 14:45:25 ID:???
まだ葱で十分っすよ葱は
韮でもいい

453 :マロン名無しさん :2008/10/30(木) 00:55:53 ID:???
・合流まもないころ、白の王に「ミイラ取りが」云々と釘をさされたときの更紗への移入傾向
・冬の寒さで命を落としかけたエピソード
・今回更紗を助けたり

ポイントついてくるなぁ

もともとろくでなしと見られてる不良少年だと
雨の日に捨て犬を拾ってやってるようなシーンが
いいシーンとしていっそう引き立つ原理か


454 :マロン名無しさん :2008/10/30(木) 19:35:29 ID:???
銀子って千姫やお市の方がモデル?

455 :マロン名無しさん :2008/10/30(木) 21:29:31 ID:???
朱理と浅葱って似てるかなぁ

456 :マロン名無しさん :2008/10/30(木) 22:06:26 ID:???
全然似てない

457 :1/2 :2008/10/30(木) 22:58:05 ID:???
ネタバレ
二藍の章6・くちづけ

柊と対峙するタタラ。
タタラは感じていた。かつて無いほどの静けさ、水に沈んだ樹のような静謐。
かないそうもない。少し・・・憧れた。
柊もまた感じていた。
技が足りぬ。心も体も不安定。だが・・・生きてきた、この時代を。それが力!
遅いと感じた。だが・・・・・。

タタラは柊に言う。あなたに同情するも殺されるわけにはいかない。
勝ち目も逃げ場もない。だったら行け!倒せ!
と、お前には殺させないと浅葱が割って入る。ご一緒にといい、串刺しにしようとする柊。
そこへ更に群竹が割って入り、柊の剣を受け止める。と空にはハングライダーが現れ、タタラを連れ去った。
ハングライダーの操縦者は菊音。その場を遠く離れ、角じいたちに合流した。

タタラを仕留め損ねた柊は出直すことにした。
そんな柊に浅葱が叫ぶ。自分はついでに殺してもかまわない価値のない王族かと。
今の浅葱には価値はない、価値とは自分で磨くものと言い残し、柊は去った。

淡路島はタタラ軍の手に落ちた。菊音は新聞でタタラ船が沈んだことを知り、急いで駆けつけたという。
情報を操ることのすごさを改めて感じる更紗。
菊音は早速、国境沿いの黒の有志軍の下に戻るという。その指揮を執るのは赤の王!
兵の皆に信頼され、皆と同じものを着て食べて、戦っているという。
それを聞き、菊音と一緒に行こうとするタタラ。と、タタラを止める男がいる。角じいである。
角じいは言う。タタラや千草が赤の王を許しても、白虎の村の人間は誰一人赤の王を許さない!
タタラが赤の王をかばえば、憎しみはタタラにも向けられる。
赤の王と一緒にタタラも討たねばならないのは絶対イヤだ!

タタラは赤の王には会わず、黒の協力をするため、3日間だけタタラ軍を離れることにした。
残った角じいは去ったタタラが戻ってこない事を心配し、赤の王が一層、憎くなってしまった。

458 :2/2 :2008/10/30(木) 22:59:59 ID:???
タタラたちは船で紀伊半島を大回りし、桑名から馬を使い、進む。近づくたび胸が張り裂けそうになるタタラ。
那智と浅葱、群竹が戯れるなか、一行は戦場・関が原へ着いた。
菊音によるともっと優位に立てるルートがあったが、民家や畑が戦の巻き添えになるから避けたという。
白虎の村を焼いた、しかし蘇芳や沖縄を守った朱理を想うタタラ。
戦場、朱理は先頭で戦っていた。泥まみれで戦う朱理の姿にタタラは思う。あれは赤の王でなく、朱理!
自分の大好きだった揺るがない炎!タタラは赤の王を許さない。しかし・・・

「 更 紗 が 朱 理 を 愛 し て は い け ま せ ん か 」

浅葱も朱理を見て思った。なぜ朱理は簡単に王位を捨てられるのか。
捨ててもいつも場所も人もいる・・・。自分にはないのかな・・・。
それを聞いたタタラは浅葱に言う。あんたも王位を捨てても場所も人もある。なぜならあんたはタタラ軍の浅葱。
地獄の底までは付き合わないでしょという浅葱にもうとっくに地獄というタタラ。
みんなが一緒なら地獄じゃなくなる、浅葱もそこに入ってる!
今まで浅葱は青の王であることしか証が無かった。その血を呪いながらも・・・。

タタラたちは国王軍に一泡ふかそうと考えた。側面に回り、布をあげ、大軍が来たと誤解させる。
混乱した国王軍に黒の軍はつけこみ、逆転勝利を収めた。

タタラは赤の王にと菊音に徳利を渡す。毒味をして安全であると証明したタタラ。
菊音は朱理の下へ戻った。朱理は菊音に助かったと言った。
菊音が本物と言おうとするとそれをさえぎりタタラがいるわけがないという。
声で気づくはず、複雑な二人の関係を想う菊音。
菊音はタタラからもらった徳利を朱理に渡す。それを口にし、蘇芳のぶどう酒と気づく朱理。
それは蘇芳の復興を暗に示した象徴の品。朱理はようやく更紗が来ていた事を実感していた。

タタラはタタラ軍に戻る。安心して涙する角じい。

東からは朱理が、西からはタタラが京を目指す。経糸と緯糸、藍と紅の2色で染める。
二藍の色のように───
しかし両者の率いる軍には決定的な壁があった。
「我々は決して許しませんぞ 赤の王を決して」

459 :マロン名無しさん :2008/10/30(木) 23:13:28 ID:???
>「 更 紗 が 朱 理 を 愛 し て は い け ま せ ん か 」
。・゜・(ノД`)・゜・。

>自分の大好きだった揺るがない炎!
このセリフ大好きだ

460 :マロン名無しさん :2008/10/30(木) 23:16:05 ID:???
菊ちゃんGJ
しかし間接ちゅーとは古典的な…(;´Д⊂)

461 :マロン名無しさん :2008/10/30(木) 23:33:47 ID:???
朱理改めてかっこいいね。更紗やしまちゃんでなくてもあれはホレる。
間接ちゅう泣いた(;_;)

ラブラブな2人はもう見れないのかなあ...

462 :1/3 :2008/11/01(土) 23:05:16 ID:JxwGNSRu
ネタバレ
赤銅の章1・道
──あけぼのなるか
──たそがれなるか
──月は朧に ただ白く───
京の都に 血の雨が降る───

京では夜間外出禁止令が発令され、一般市民は夜歩くと不審と見られ斬り殺されていた。
そんな中、外出禁止令を出した張本人・一条が萩原大老との面会からの帰路、何者かに暗殺された。
供の者は、大猿が現れ、一条を斬ったという。夜郎組への挑戦状と受け取る蜂也。
暗殺騒ぎは瓦版屋のアジトにも舞い込んだ。
記事は仲間に任せ、揚羽の元に駆けつける太郎。
夜郎組が暗殺者・大猿を探すため、この辺りをしらみつぶしにする。
太郎は揚羽に荷物をまとめて、自分についてくるように言う。
太郎についてきた揚羽がたどり着いたのは老舗の漬物屋。実は太郎の実家だった。
家の者が揚羽を太郎の嫁と勘違いし、大騒ぎする中、揚羽とともに風呂に入る太郎。
風呂に入りながら太郎は家族・家のことを語る。
そして、太郎は揚羽の耳の裏にある返り血を見つけ、洗い流す。揚羽が暗殺者と確信する太郎。
「革命家でなく 英雄でなく 暗殺者と呼ばれるのか」
太郎は萩原の侍女から聞いた情報を揚羽に語る。
最近、萩原が側近を集めて密談をしているという。
タタラ軍を血の池に沈める計画・・・その名も「石榴計画」。
揚羽は太郎から首謀者のリストを受け取る。保守派の過激派ばかり。
太郎は石榴計画を暴くため、琵琶湖の西・蓬莱山に行くという。
都に行くはずの人足の一部が途中で消えている。どうも蓬莱山で働かされているようだ。
太郎の勘ではこれも石榴計画の一端として、潜入取材をするという。
京を出るのも許されない中、どうやって京を出ると尋ねる揚羽に老舗の商人は出入り可能と答える太郎。
そのために帰ってきたという太郎に揚羽は・・・今生の別れに来たと思っていた。

463 :2/3 :2008/11/01(土) 23:06:29 ID:JxwGNSRu
部屋に入り、二人差し向かいで茶漬けを食べ、互いを思う太郎と揚羽。
今までは、外側から全体を眺めていた二人。中心に踏み込めばどうなるかは知っている。
けれど“行け”と、“誰も止めるな”と心が言う。それがわかるから止められない。
ご飯を食べ終え、二人は床につく。こんな静かな夜は二度とないだろう。
揚羽はタタラと千手を想い、眠りに落ちた。

翌朝、漬物樽を背負い、太郎は近江に出発した。互いを気遣う揚羽と太郎。
太郎は揚羽に石鹸を渡した。「毎日風呂に入って、血の臭いを落とせ!揚羽」

揚羽は町を歩いていた。京を囲む塀は日に日に高くなる。
と、町民が役人に捕まっている。揚羽は野次馬の中にジローの姿を見つけ、事情を聞く。
名前の頭に「タ」のつく男を磔にするという意味の無い見せしめ。
更に見せしめをつれてこようとする石榴計画の首謀者の一人・三条に、揚羽は思う。
こういう見せしめでタタラを憎むようになるほど、民衆はバカだと思っているのか。
貴族たちにとって数でしかない人々は、一人一人違い、それぞれに人生があるとなぜ気づかない・・・。
その晩、三条は大猿に暗殺された。夜郎組が大猿を追うが逃げられてしまった。
大猿は茂みに隠れ、そのまとっていた毛皮を脱ぐ。その正体は・・・揚羽だった。

遠く、近江へ向かう道中、太郎は揚羽を思う。
揚羽に歴史の表舞台に出て欲しかったのは暗殺者としてではなかった。
しかし、仕方が無い。間違いの無いよう後世に伝える。
「人は自分の選んだ道でしか、きっと走れない!」

揚羽はタタラの船でナギと語り合った事を思い出す。
タタラの仲間は気のいい連中ばかりだが、その分、人材がいない。
悪党になって汚い仕事をできる人間が必要な時もある・・・。
「負の部分をオレにまかせて、陽の下を行け!タタラ」

464 :3/3 :2008/11/01(土) 23:07:59 ID:JxwGNSRu
タタラ軍は東に向かって破竹の勢いで進軍していた。
国王軍は砂漠を嫌い逃げ腰になり、タタラ軍は赤の王の残した砦を足がかりに自由自在に攻めた。
その中で、戦術において最も功績を上げたのは浅葱だった。
戦を終え、疲れきっている浅葱をタタラがねぎらう。
そしてうれしそうに浅葱に言う。浅葱の「技」はものすごい強みになる。
タタラのプラス思考には力も抜けるという浅葱に那智・聖も冗談で畳み掛ける。
休憩の後、浅葱はタタラの稽古につきあった。
自分を信用していいのかと言う浅葱にタタラは浅葱を少し理解できたからという。
兄タタラの影で育った自分に境遇が似ている・・・。
それを聞いた浅葱は激怒する。自分は朱理をうらやんで育ったわけじゃない!
一緒にするな!自己中でわかったような口をきく!そういうところが嫌いだ!
タタラは尚も朱理の話をするが、そんな話はしたくないと去る浅葱。
もっと話をしたいのにと思ったタタラに・・・濡れたタオルを渡す浅葱。
タタラはうれしそうに礼をいい、もっと話やケンカをしようと浅葱に言う。
バーカという浅葱。その様子を見ていた那智と聖は「屈折してるわ」「生きにくいのう」
そんな浅葱の下に、蘭丸が来た。沖の船に白の大姉が来ていると言う。
船にて白の大姉に会う浅葱。白の大姉は浅葱にタタラに渡す手紙を託す。
内容は手を組もうというもの。タタラと水面下で手を組んで、国王に働きかけ、無血開城させる・・・。
本当に、という浅葱に白の大姉は笑って言う。
そう言って京に誘って殺すに決まってるじゃないの。
白の大姉は続けて言う。自分をタタラに信用させて、仲をとりもってくれと。そのために浅葱はここにいると。
菊音も朱理との連絡係になってもらう。
「石榴の実は多いほうがおいしいものね」
浅葱がタタラ軍に戻った時には作戦会議が行われていた。
次の戦は津山峡谷。絶対に負けられないとタタラ。
と、浅葱はおもむろに手紙を渡す。白の王からの密書・・・。
歯車が回り始める。京を中心に赤い血を滴らせ・・・。

465 :マロン名無しさん :2008/11/01(土) 23:14:56 ID:???
葱のアク抜きがすすんでいますね

ふりかえってみればコイツ少女漫画的には
更紗・朱理・揚羽と並ぶキーパーソンだもんな
裏にいろいろ不健全な事情しょわされてるあたりも不可欠な役どころだしな

466 :マロン名無しさん :2008/11/01(土) 23:26:25 ID:???
揚羽。・゜・(ノД`)・゜・。

467 :マロン名無しさん :2008/11/01(土) 23:31:46 ID:???
揚羽と太郎ちゃんの、盟友ていうのかな、ああいう関係ていいな…
揚羽は陽から陰へ、浅葱は陰から陽へ。だね…

468 :マロン名無しさん :2008/11/01(土) 23:41:02 ID:???
揚羽だって陽の下を行ける人なのに。・゚・(ノД`)・゚・。
強すぎたり、聡すぎたりするのも悲しいな

469 :マロン名無しさん :2008/11/01(土) 23:44:04 ID:???
あーでも揚羽は裏方の星の元に生まれてる気がする
だからこそ更紗にタタラである事を求めつづけたり
一度泣きながら見捨てたりという行動もとれるんだと思う

470 :マロン名無しさん :2008/11/01(土) 23:49:13 ID:???
暗殺なんか、浅葱言いくるめて四君子にさせればええやんか・゜・(つД`)・゜・


ちょっと眼鏡はずした太郎ちゃんのイケメン度にときめいた

471 :マロン名無しさん :2008/11/02(日) 01:53:33 ID:???
揚羽の太郎ちゃんも危ないフラグ立てるなよ…
しかし暗殺者になっても揚羽はかこいいな
>あーでも揚羽は裏方の星の元に生まれてる気がする
自分でそれでいいって思ってるもんなあ…

472 :マロン名無しさん :2008/11/02(日) 02:19:15 ID:???
揚羽を頼る人は沢山いるけど対等でいられる友人とゆうのは太郎ちゃんだけな気がする
離れても信頼関係が崩れる事なくお互いのすべき事をする
かっこ良すぎる
時代のせいとはいえツライ生き方だ

473 :マロン名無しさん :2008/11/02(日) 03:14:04 ID:???
つか、揚羽も太郎ちゃんも
歴史のメインストリームでなく、それを横から客観視するような立場と割りきってるから
共感できる部分があるんだろう

>>472
報いの少ない、犠牲の多い、辛い立場ではあるけど、
でも表舞台に出て、いろんな集団の責任がかかってくる更紗や朱理と比べると
ある意味では楽だし、厄介を避けてる部分はある
そういう意味ではどんなに慕いあっても、心が通じ合っていても
更紗のような立場と揚羽のような立場は、完全に対等でいることは無理だろうと思う。
見せられない部分、見ちゃいけない部分、同情しちゃいけない部分、手をさしのべちゃいけない部分
そういうものがどうしてもお互いの生き方の違いから出てきてしまう

まあそれが時代に課せられた生き方なんだろうし、どうにもならんことだろうけど。
対等は無理でも、お互いが可能な限りで信頼しあえていれば、それでいいんじゃないかな


そういう意味では、現段階ではなにげに葱さんが可哀想でもあるよな
更紗や朱理は表舞台で責任を負って、揚羽や太郎ちゃんは脇役に徹して
それぞれ自分の立場に確固たる信念を持って行動していける
その点葱はどうにかタタラ軍の中で自分らしい自分の場所を見つけたとはいっても、
不透明な中途半端な立場にいることで暗躍してる以上
それがいつ虚構になるか自分でもわからないまま生きざるをえないところがある

>タタラはうれしそうに礼をいい、もっと話やケンカをしようと浅葱に言う。
>白の大姉は続けて言う。自分をタタラに信用させて、仲をとりもってくれと。そのために浅葱はここにいると。
>浅葱はおもむろに手紙を渡す。白の王からの密書・・・。
これって実質板ばさみだし。素直じゃないからどうせ強がって悪ぶるんだろうけど

474 :マロン名無しさん :2008/11/02(日) 21:55:51 ID:???
タタラは運命の子だけど、揚羽も宿命の星の下に生まれた人間だ
みたいな事をナギが言ってたよね
揚羽は自分を犠牲にして動くけど、泣く時はいつも1人なんだろうな
仲間はいても自分の弱さは見せずに、周りを厳しく優しく支えてる
揚羽の行動を見てると切なくて悲しくなるよ

475 :1/3 :2008/11/03(月) 22:59:47 ID:???
ネタバレ
赤銅の章2・卵の上を

津山───浅葱はその時、断崖絶壁にいた。とても馬で駆け下りれそうにない崖。
浅葱は思っていた。タタラはこの自分を試す気だと。

時は遡る。タタラたちは津山へ進軍していた。
過去の津山での白虎の長老・柚香を失ったことを思い出しながら馬上にあったタタラ。
しかし今はあの時とは違い、大勢の頼れる仲間がいる。大丈夫と心に期するタタラ。
浅葱はタタラは緊張しているかボーッとしてるかのどっちかだといい、毒蛇が隣にいてもわかんないよという。
そんな浅葱に、毒蛇は自分とちゃうんという聖。

タタラ軍は野営の陣を敷いた。タタラは飛車に国王軍の様子を尋ねる。
飛車曰く、敵は絶壁を背に東も岸壁に守られ前方のみに注意を払えばよいという神庭に本陣を置いた。
絶壁を駆け下りるのは無理、道から攻めるのは不利。
ではどうするか、と作戦会議で思案していると、突然蛇が現れ、タタラが噛まれてしまった。
幸い毒蛇ではなかった。が、聖がいう。「誰かが入れたんかもよ」
茶々が聞き捨てならないと言うと続けて聖が答える。「いてるやん。しそうなヤツ」
一同がそろって見たのは浅葱。
聖が言う。本当の蒼の王だったことを隠していたことはかまわない。生い立ちは人それぞれあるから。
しかし、白の王の密書を持ってくるというのは不審だ。
タタラが浅葱を弁護するが、戦の最中に消えることもあったし、何より直感的に気にくわないという聖。
自分たちは卵の上を歩いているようなもの。割れているのが混じっていたら困る。
「戦の中で信用できんヤツが隣にいてるっちゅうのは、どうにも気色悪いっちゅうてんのや!」
そんな聖に浅葱が返す。「僕ならちゃんと毒蛇を仕込んどいたさ」
タタラは二人を仲裁しようとするが、聖・浅葱とも、テントから去ってしまった。
津山でまた負けるのだけは避けたいとあせるタタラ。

浅葱は一人、思っていた。自分はタタラを京都ではめようとしている。内輪もめも大歓迎。しかし・・・
「何を本気でイラついてるんだ、僕は」

476 :2/3 :2008/11/03(月) 23:00:17 ID:???
夜、民衆がタタラの下にやってきて、近くの温泉に入っていいかと尋ねた。
こんな時に?と言うタタラ。それを聞き、あやまる民衆たち。
と、タタラは気づいた。自分自身がイラついている、あの時と一緒だと・・・。
そこへタタラの下に手紙が届いた。京に凄腕の暗殺者現る!
ナギはそれは揚羽だという。タタラが揚羽は誇り高く、そういうタイプではないと言うと、
「誇りを持って、暗殺者になれる人でしょうね」
それを聞き、タタラは激しく後悔する。この間会った時にきちんと話せばよかったと。
こんな時代にまた会えるとどうして思ったのか。次は無いかもしれないのに・・・。
そんなタタラにナギは言う。
たとえ遠く離れていても、違う場所で朽ちて死んでも、心と心は同じ場所にいる。
同じ時代に同じ夢を追った。それはまた運命。
揚羽もここのみんなもタタラを信じている。
タタラはそれを受け、聖の態度の意味、浅葱のしたい事をきちんと考え直すこととした。
そして改めて、心に刻んだ。
「その人を大切にできるのは、会っているその時だけ」

タタラは皆に風呂に入るように勧めた。
そして、皆の中に分け入り、一人一人と話をした。
そんなタタラを見て、茶々は諺の話をし始めた。
一頭のライオンが率いる千頭の羊は、一頭の羊が率いる千頭のライオンより強い。
タタラは、自分たちは、そして国王はどっちなんだろう・・・。
民衆と話す中、タタラは津山の話を聞く。崖の上の方は水も緑もあって、鹿が崖をひょいひょい行くと。
続けて、タタラは仲間たちの背中を流している。
その様子にあきれる浅葱。そんな浅葱にナギはもっと我侭になれという。
自分は我侭と思われているという浅葱をナギは否定する。我侭とは自分のために生きるということ。
タタラはけっこう我侭でしょう?

作戦会議。タタラは自分で作戦を立てた。そして、みんなでお守りを作り、互いに交換しようと言った。
お守りをつけあうタタラの仲間たち。
タタラもお守りをつけていた。しかしそれは前回、津山に行く途中、朱理にもらったお守り。
心で角じいに詫びつつお守りを首から提げるタタラ。

477 :3/3 :2008/11/03(月) 23:00:48 ID:???
翌日、津山峡谷は日没の時を迎えた。タタラ本隊は真正面から撃って出る。
しかし国王軍は気づかなかった。真上の崖に浅葱率いる別働隊がいた事を。
「鹿が通れる崖なら馬も通れる」タタラの提案で浅葱が馬に自信のある者を引き連れ崖の上に待機。
東の崖には聖隊。本隊が真正面から攻め、浅葱隊、聖隊と駆け下りる。

浅葱は崖の上から見下ろしていた。眼下ではタタラ軍と国王軍が交戦している。
タタラは自分を試す気だという浅葱。自分が降りなきゃ下手すりゃ全滅。そんな賭けをするのは馬鹿と浅葱。
しかし、浅葱隊の誰も浅葱を促さない。浅葱の判断に従えということだ。
浅葱は考えていた。僕が降りなきゃ負ける。負ける!?そんな賭けはありえない!試してるんじゃない・・・?
僕 を 信 用 し て る ん だ 。
浅葱は思う。タタラはどうしてそんなに馬鹿でいられる?
蛇王にも親衛隊員にも信用されてた。今度と何が違う?
・・・そうさ、タタラを京で殺すんだ。だから、まだ生きて欲しいんだよ。
浅葱は崖を駆け下りた。

ありえるはずのない真上からの攻撃に戦慄した国王軍は思わず東を背にとった。
そこへ聖たちが降りかかった。敵は自らただ乱れ、滝となって崩れ落ちた。
勝負は一瞬のうちに決した。

殊勲の浅葱の下に仲間たちが集まる。
タタラが言う。昔、浅葱は自分に地獄にまでつきあってくれないくせにと言った。
そんなところにはつきあわない、もっといいとこに一緒に行こうと。
浅葱はそういうタタラが大嫌いと心中で思いつつ、倒れこんでしまった。

タタラから礼を言われた聖はまんざらではない様子。しかし、聖はまだ浅葱の事を気になっている。
茶々の諺の話。タタラは勇気ある羊だという。「誰かが寒い時にはきっと毛皮を分けてくれるよ。」

タタラの下に手紙が着いた。
その内容は太郎の動向。謎のでっかい陰謀を追うため、とある山中に潜入したと。

478 :マロン名無しさん :2008/11/03(月) 23:12:40 ID:???
浅葱ぃー浅葱ぃー!

479 :マロン名無しさん :2008/11/03(月) 23:15:22 ID:???
それって何て鵯越?
浅葱GJ!!!!!!!!!!!!!!!


480 :マロン名無しさん :2008/11/03(月) 23:18:59 ID:???
浅葱よくやった!

>我侭とは自分のために生きるということ。
この台詞すごく好きだ。

481 :マロン名無しさん :2008/11/03(月) 23:25:18 ID:???
今回は名台詞が多いね。
聖さんの「卵の上を…」とか
姉御の「一頭の狼…」から「勇気ある羊」に至るあたりも目から鱗。

482 :マロン名無しさん :2008/11/03(月) 23:45:05 ID:???
>>480
浅葱はなんというか、今まで出てきた、敵側もふくめてのキャラの中で
一番自我が確立してない感じだからな。
だから本当の意味での「わがまま」ってのが実感できないんだろう
これって銀子のトラウマから発してるようなもんで、浅葱はその犠牲者っぽいよな
浅葱の白の王評や白の王との関係を見る限り

ナギは更紗にもそういうこと言ってたけど更紗はそれをよくわかってる

浅葱とは対照的に、揚羽は自己犠牲が目立つけど
揚羽の生きかたはナギが言う意味での「わがまま」さは貫けてる。
はたから見るほど揚羽は貧乏クジな生き方じゃないかも

483 :マロン名無しさん :2008/11/05(水) 06:53:27 ID:???
>タタラもお守りをつけていた。しかしそれは前回、津山に行く途中、朱理にもらったお守り。
朱理からのお守りを捨て気持ちを封印するために、皆でお守りを交換しようと言い出した
と思ったから朱理のお守りをつけてる更紗見て嬉しくて悲しかった。
羊の話もすごくよかった。

484 :1/3 :2008/11/05(水) 22:59:47 ID:Ea0f3D0J
ネタバレ
赤銅の章3・後継者
琵琶湖のほとり、蓬莱山では大規模な工事が行われていた。
何の目的で行われているのかまったく不明である大工事。
太郎はこれを石榴計画の一端と信じ、現場に潜入することとした。
一方、京都の王城では、大老・西の橘が国王に指示を仰いでいた。
国王は兵と橘のふがいなさを嘆き、異国を頼もうと決断した。
それだけは止めようとする橘だが、強制的に王の前から退出させられた。
萩原にも皮肉を言われ、初代国王の肖像画の前で落ち込む橘。
国を開き、王家の礎を築いた無類の豪傑である初代国王。だが現在の王は・・・。
「指導者がいない。強大な力で我々を率いてくださる王が!」
タタラ軍は間もなく京に迫る。北の反乱軍にも兵を割く必要がある。
そんな状況にもかかわらず、桃井は死に、桜田は酒場でオセロ、萩原は何か陰謀を画策している様子。
王の側近たる四大老もバラバラ、跡継ぎたる皇子もいない。いったいどうすれば・・・。
途方に暮れていた橘の脳裏にその時、一人の男が思い浮かぶ。
跡継ぎがいない?否、一人、まだ一人残っている!
朱理は伊吹山脈・不破の関を攻略していた。その間もタタラの動向が朱理の耳に入る。
「国を変えるのはオレか?タタラか」
不破の関を攻略した朱理の元に今帰仁が使者と名乗る一人の男を連れてきた。
それは西の大老・橘!大軍を連れているはずという朱理に一人で会いにきたという橘。
そんな橘にこんな時に京を離れるとはと叱責する朱理。
橘は叱責されたことに感動し、朱理が初代国王の肖像の生き写しと語る。
そんな橘に朱理は要点だけを言えという。
橘は言う。国王は異国を頼ろうとしている。
将たる将もおらず兵の士気は下がる一方。指導者が誰もいない・・・。
そして、橘は朱理に言った。
「赤の皇子よ。どうか後継者として、京においでくださいますよう」

485 :2/3 :2008/11/05(水) 23:00:17 ID:Ea0f3D0J
京に上って王家を滅ぼしにかかったらどうすると聞く朱理にかまわないと応える橘。
タタラのような何者とわからない輩に踏みにじられるのだけは許せないと言う橘。
壊すだけなら簡単、しかしそれでどんな世が訪れる?三百年、この国を守ってきたのは王家!
「続けることこそが大切なことだってあるのです」
朱理は尚も聞く。自分がタタラと組まないとなぜ言える?
橘は言う。今組んでいないから、王家の血がタタラと相容れるはずが無い!
朱理は橘に敵陣にのこのこやってきた大馬鹿者と言い、その首を掻き落そうとする。
しかし、橘は動じない。
「覚悟もなしに来たとお思いか」
橘の首に剣を当てたまま朱理が聞く。
「死に場所が欲しいのか。
 歴史上に燦然と輝くような、死に場所が欲しいか橘っ!」
「  欲 し い で す !
 心から信じた王のために、誇りを持って死にたいのです!」
それを聞くと朱理は橘に帰るように言った。国王への嘆きの言葉とともに。
橘の去り間際、朱理は言った。王家の血などない。血はただの血だ。
橘の去った後、朱理は野営している仲間たちの中を歩いていた。
戦場の天使・ナイチンゲールたちの所にさしかかった時、見覚えのある横顔があった。
思わず、駆け寄り、顔を確かめる朱理。それは更紗の面影を残した・・・千草であった。
互いに名を名乗らず、尋ねないまま、朱理はその看護婦の手当てを受けた。
朱理は看護婦に家族の事を聞く。
看護婦は答える。娘が一人、少々お転婆で苦しい恋をしているよう。
すべては時代のせい。しかしそれも変わる。
二人の運命の子供がそのお手伝いをする・・・。
朱理は聞く。二人必要かと。
看護婦は答える。一人では滅ぼしていくのみ、恨みを持つものが多く残る。
「あとに禍根を残さぬよう、すべてを終わらせることは、1人ではできません」
大昔、ひどく憎んだ人がいたという千草。憎むことは止め、どう生きるのか見て生きたい・・・。

486 :3/3 :2008/11/05(水) 23:01:08 ID:Ea0f3D0J
大猿による暗殺の報が駆け巡る京都。
蜂也は萩原の下に上がり、瓦版屋のアジトから上がった萩の文様の湯飲みを差し出した。
萩原の身内に瓦版屋、更には暗殺者に通じている者がいるという蜂也。
暗殺者は萩原の部下ばかり殺している、狙いは萩原本人かもと言い残し蜂也は去った。
その言葉を不快に思った萩原は侍女の八千代に塩をまくように言った。
萩原の胸中に不安がよぎる。
「石榴計画が漏れている・・・」
王城に現れた一人の男。門番が引き止めるが、橘の身内ということで門を通した。
城内各所を見回り、ついに建物の中まで入る。そこに至ってようやく役人たちが引き止める。
引き止められた男は顔を覆っていたベールを脱ぎ捨てる。
その男の正体は朱理!橘を呼び出し、早速城内各所の改善・城の警備を強化するよう命じた。
桜田・萩原にも注意し、異国の使者と会談してる国王の元へ向かう。
そして会談部屋に入り、開口一番、言い放った。
「親父、冗談はそれくらいにしておけ。使者が本気にしたらどうするんだ」
それはいつもの出会い。
夢の中、更紗は温泉場で朱理に会う。抱擁し、口を合わせる二人。
しかし次の瞬間、朱理はタタラを押さえつけ、刀を振り下ろそうとする!
と、その瞬間、タタラは目を覚ました。早朝の夢は正夢になるというが・・・。
そこに菊音がやってきた。知らせなきゃと思い、とんできたという。その内容は・・・。

─────朱理が、赤の王が京に入り、国王の後継者に─────
早朝の夢は正夢に・・・・・なってしまった。

487 :マロン名無しさん :2008/11/05(水) 23:33:38 ID:???
・・・・・は?
今さら本気で王位が欲しい訳でもなかろうに、どうするんだろ…。

488 :マロン名無しさん :2008/11/05(水) 23:48:42 ID:???
内から破壊?
でもすでに王側はボロボロだよね?

489 :マロン名無しさん :2008/11/05(水) 23:50:36 ID:???
橘さんが好きになった。

朱理と更紗は、このまま行けば
いつか仲間になれるのかもと思ってたのに(つД`)

490 :マロン名無しさん :2008/11/06(木) 07:46:31 ID:???
互いの正体知ったら、和解&共闘フラグだと思ってた頃が、私にもありました。

491 :マロン名無しさん :2008/11/06(木) 11:22:37 ID:???
橘の王家を思う気持ちに、どこか王家を見捨てられない自分を重ねたのか

更紗の面影を千草さんに見たシーンはどきっとした
忘れられない人に似てる人って心臓にくるよ

492 :マロン名無しさん :2008/11/06(木) 17:21:08 ID:???
でも正直、更紗と千草って似てるかな?
千草と朱理のがまだ似てる気がする

493 :マロン名無しさん :2008/11/06(木) 17:24:56 ID:???
でエジ大老は何を作ろうとしてるんだ?

494 :マロン名無しさん :2008/11/06(木) 17:49:05 ID:???
ピラミッドじゃね?エジプト的に考えて…

でも白の王が背後で動いてるなら、エジプトの独りよがりな建造物ではないかもな

495 :マロン名無しさん :2008/11/06(木) 23:22:36 ID:???
ちょwwピラミッドて嫌すぐるwww

千草ママは、赤の王だと分かっていて言ったんだよ、ね?
赤の王が村を襲った時に顔は見ただろうに。
面と向かって、時代のせいだとか憎むことはやめたとか・゜・(ノД`)・゜・
他の人はそうはいかないだろうけどねー…。

496 :マロン名無しさん :2008/11/07(金) 02:24:41 ID:???
すっかりあのカマはエジプト氏になってしまったな

497 :マロン名無しさん :2008/11/07(金) 02:51:04 ID:???
            /\
           /┴┬\
,,,,,,,,,,,.......,,,,....,,,,,,,/┴┬┴┬\ .........,,,,,,,,,,,,,,,
   ___  ::::::;;;: :: ::::::. :::::;;;;;;;; ::::::::::;;;;;;;
  /__¶____il\__      
  //Φ Φi_|   ヽ    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 
 /人 Д /,,_|.      <  京じゃなくて
  て,,,Шて,,_ノて_人   | 砂漠のが似合ってる
 :::::: ::::;;;:::: : :::: :::: ::::::;;;;;;;;;::::::::\_______

498 :マロン名無しさん :2008/11/07(金) 19:57:47 ID:???
戦国ストーリーとしては面白いんだが
ますますハッピーエンドが遠ざかってしまった…orz

499 :1/2 :2008/11/07(金) 22:59:14 ID:???
ネタバレ
赤銅の章4・緑の軌跡

─────赤の王 朱理は国王の跡継ぎになる─────

タタラの仲間たちは集まっていた。角じいが口を開く。
赤の王=国王になった。国を変えるため、白虎の村の憎むべき敵、赤の王を討つ!
仲間たちがタタラを見つめる中、勿論と答えるタタラ。

作戦を練るタタラたち。そこへ聖がやってきて外へ出ろという。
目的は度胸試し。崖に馬を走らせ、どちらがよりギリギリで止まれるかというチキンレース。
受けて立つというタタラに、聖は赤い布を取り、条件を課す。崖に赤の王がいると。
レースが始まる。赤い布にどうしても朱理が重なってしまうタタラ。タタラは失速し、勝負は聖の勝ちとなった。
聖は言う。本気になれと。タタラの動揺は仲間に伝染する。顔だけ大丈夫なフリをされても困ると。
本心で赤の王を攻めたくないとしたら、それがギリギリで弱点になると。

茶々は大丈夫とねぎらうが、タタラ本人はそれがダメと理解していた。
タタラは踏ん切りをつけるため、ある場所へ行くという。行っておいでと茶々。
菊音もタタラととも行こうとするが、群竹に呼び止められる。群竹は言う。わきまえろと。
おまえが白の王の部下で四君子の一人と知れたら、今のようにはつきあえまい。
菊音は走り去った。残された群竹の下にやってきたのは那智・聖。
「・・・わたしも早く、わきまえなければ・・・」

菊音が更紗に追いついた時、更紗は瓦礫の前に立ち尽くしていた。
そう、ここはタタラの兄と父の眠る場所。昔、白虎の村があった場所!
更紗は菊音に家族、そしてあの夜の事を語る。兄が殺され、代わりに自身が立ったあの赤い夜!
それから仲間探しの旅が始まる。
朱理との出会いを尋ねる菊音。朱理とはいつも温泉で会っていた。
更紗は言う。思えない。朱理と会わなければよかったと、朱理とのすべてがなかったほうがよかったとは、今も思えない。
しかしそれは「更紗」の気持ちというタタラ。皆に顔色をうかがわれて、心配させてはタタラ失格というタタラ
更紗の目に涙がこみ上げてきた。もう泣くのは最後にするから、本物のタタラになるから、今だけは、と泣きじゃくる更紗
タタラは思っていた。朱理と手を組める日が来るかも知れないと考えたこともある。しかし、現実は最後まで敵だった!

500 :2/2 :2008/11/07(金) 23:00:34 ID:???
気をきかした菊音がその場を離れ、更紗は死んだ兄タタラと語っている。
と、菊音が何かを見つけた。それは砂漠の中に現れた一面の緑!
それはナギとそして兄タタラとの思い出の更紗の植えた草花。
砂漠はいつかなくなるという菊音にただ「うん」と答えた更紗だった。

と、そこへ忍び寄る数人の影。それは津山で敗北した国王軍の残党だった。
タタラの首でも取らないと京都に戻れないという残党たち。
土も草も関係なく進む残党たちにタタラは言う。踏むなと。
あなたたちは多くを持ってるから、この緑の大切さがわからない!
残党たちがタタラに襲いかかろうとすると、どこからか残党めがけ矢が放たれた。
矢を放ったのは朱雀の刀の継承者ハヤト!茶々や座木たち、白虎と朱雀の連合軍の到着だ!うろたえる残党たち。
そこに別の方角からも灯の群れが現れた。それは青龍の刀を奉る雷蔵率いる関東勢!関東軍もタタラ軍に加わった。
さらに別の方角からも灯の群れ!増長率いる鹿角一派五万!
先乗りしていた多聞は玄武の刀の継承者。鹿角一派もタタラ軍に参加した。
この様子にタタラは白虎の長老の言葉を思い出す
「刀はただの刀だが、それを持って集まる人の心は必ず強大なものになる」
それに加え、四国も、熊野もいる。
更紗が、タタラが昔植えた苗は、今確かに一面の緑になった。
タタラが、更紗が歩いてきた道のりは、この日、大集団となって結実した。
それがタタラの、そして更紗の歩いてきた証。
一同は「共に戦おう、新しい国のために!」と心を合わせるのであった。

これを見ていた芭蕉が言う。今までの国王支配下の日本でもなく、大統領のいる沖縄でもない。
それぞれの自治区の代表者が集まり、語らい協力してひとつの国を造る。新しい国を見るようだと。
ナギも更紗に言わなければならないことがあった。実は運命の子供は兄タタラでなく、更紗だった。
しかしもう言う必要はない。あの子は自分で歩いてきた。
「さあ行きなさい運命の子よ。あなたの最後の戦いへ」

タタラの心にもう迷いはなくなっていた。この戦いが終わるまで、国王を倒すまで、自分はタタラ!


一方、最後の戦いに向けて、朱理もまた動き始める!

501 :マロン名無しさん :2008/11/07(金) 23:09:47 ID:???
なんかすごい壮大な物を見た気がする。・゜・(ノД`)・゜・。

502 :マロン名無しさん :2008/11/07(金) 23:18:47 ID:???
4本の刀の持ち主が集結したシーンは何だかすごいゾクゾクした!
ここからが大きな始まりみたいな。
菊ちゃん一緒に泣いてくれるなんていい友達だな…

503 :マロン名無しさん :2008/11/08(土) 01:21:33 ID:???
>更紗が、タタラが昔植えた苗は、今確かに一面の緑になった。
>タタラが、更紗が歩いてきた道のりは、この日、大集団となって結実した。

まさに集大成やねえ。揃うとこは一番盛りあがるとこだな
人数多いと、集まった後の仲間たちの使い道で苦労しそうで
スポットあたんないままの人や扱いが軽くなる人も出てきそうなのが
水滸伝のころからの結集もののセオリーではあるが…
一応古株のハヤトや茶々座木たちもこのまえの柊の刺客んときに出番もらえたしな

>タタラは思っていた。朱理と手を組める日が来るかも知れないと考えたこともある。しかし、現実は最後まで敵だった!
盛りあがった流れで結果的にスルーされたけど朱理のことでの気持ちの折り合いは
けっきょくうやむやのままだなぁ…
母親などの態度からして、もう少しワガママになっておかないといかん気がするなぁ
赤布チキンレースにしても本当の解決にはなってない気がするんだが…

>朱理もまた動き始める!
だって今や朱理ってこの壮大なストーリーの両輪の一方なわけだし。

504 :マロン名無しさん :2008/11/09(日) 03:02:54 ID:???
葱はどうした
緑化地帯に生えてたか?

505 :マロン名無しさん :2008/11/09(日) 09:41:24 ID:???
葱は京都産の九条葱

506 :1/1 :2008/11/09(日) 23:01:39 ID:???
番外編・幕の内2

「誰か・・・」
暗い部屋に一人。苦しく、息がしづらい。
少年は熱病にうなされていた。
少年は必死に助けを求めている。
しかし返事は戻らない。
病の床の中、咳と熱にうなされながら、水差しの水を飲もうとする。
しかし水差しは無常に倒れてしまう。
病弱な少年は思う。咳をしても、病に倒れても、一人。
「僕は誰よ」
「僕は何」
誰か、誰か、誰か・・・・・。

「かったー、わいの勝ち───」
寝ていた浅葱はどすんと乗っかってきた那智に起こされてしまった。
時は津山の崖を下って間もない時。浅葱は熱を出して寝込んでいた。
周りの騒がしさに無理やり起こされ、おかんむりの浅葱。
そんな浅葱にタタラは笑いながら水や果物を勧める。
うるさいとか言いながら果物をよばれている浅葱。
ナギがどこか痛い所は?と聞くと
「あちこち」
やってらんないよ、うるさいよと言いながら、再び床に入る。
少年の頃とは違う、周りに人が欠けない日々。

うるさいんだよ・・・浅葱は悪態をつきながら、安らかに眠りについた。




507 :マロン名無しさん :2008/11/09(日) 23:09:00 ID:???
最近どんどん浅葱が好きになってきたわ

508 :マロン名無しさん :2008/11/09(日) 23:15:19 ID:???
何あの可愛らしさ(*´Д`)キュン
本当に病弱だったんだね
今の憎たらしさのかけらもないな…

509 :マロン名無しさん :2008/11/10(月) 02:17:09 ID:???
葱は生だと刺激的な臭みがあるが
熱を通せば甘味が出てくるからな

タタラ軍(特に熊野コンビ)が葱にとっての加熱だったわけだ

510 :マロン名無しさん :2008/11/10(月) 13:14:34 ID:???
倒れてる葱坊主
ぎゅってしてあげたい

511 :マロン名無しさん :2008/11/10(月) 17:42:46 ID:???
葱坊主ぎゅってしたら、変な液とか油虫が服につくよ?

512 :マロン名無しさん :2008/11/10(月) 21:42:13 ID:???
>>509
鍋に入ってるくたくたに煮えたおねぎは大好きです


513 :マロン名無しさん :2008/11/10(月) 21:42:49 ID:???
>咳をしても、病に倒れても、一人。

なんか詩か俳句の元ネタがあったような

514 :マロン名無しさん :2008/11/10(月) 21:48:12 ID:???
尾崎放哉の咳をしても一人

515 :マロン名無しさん :2008/11/11(火) 00:04:03 ID:???
>>512
中からあつーいのが飛び出してのどをやけどしたりするから
鉄砲って言われてるらしいね

516 :マロン名無しさん :2008/11/11(火) 02:36:44 ID:???
周りに人がいないのは本人のせい、のきれいな逆だね

517 :マロン名無しさん :2008/11/11(火) 22:20:13 ID:???
>うるさいとか言いながら果物をよばれている浅葱。
ツンデレを発揮してきたなww

518 :1/4 :2008/11/11(火) 22:59:53 ID:???
太郎ちゃんの特別情報ぺえじ  ばさらん

太郎「こんにちは。いつもご愛読ありがとうございます。
   さて、日本各地から懐かしい顔ぶれが集まってきましたが、
   現在日本各地はどうなっているのか。
   そろそろ皆様わからなくなっていると思います。
   
   そこで!
   各地の状況をレポートいたします。」

A.鹿角
  鹿角を中心とする完全自立地域。
  4人の大将が増長、広目、持国、多聞の4つの柵を守る。(内部のことはまだ謎が多い)
  長年にわたって侵攻をくり返す国王軍(主に黒の軍)に対し、自慢の軍備で戦ってきた。
  (黒の軍と戦っていたのはおもに南を守る増長の軍である)
  最近、関東やタタラと同盟を結び、黒の軍との戦も終えたところだ。
  代表者は4大将の増長(妻あり)と多聞(玄武の刀の持ち主。しゅみ魚つり。るー)
  この2人が兵を率いてタタラのもとにかけつけたのである。




519 :2/4 :2008/11/11(火) 23:00:31 ID:???
B.もと黒の領土
  国王の長子・黒の王が治めていたが、鹿角と戦ばかりしていたので国は疲れきっていた。
  最近、クーデター(表向き。本物の黒の王は天鏡湖に沈んだ)により、黒の王は引退。自治区となった。
  現在、黒の王の正室だった紫の上が民の代表となり、戦に疲れた国土の立て直しを図っている。
 太郎 「市松さんはどうしてます?」
 紫の上「市松や主だった武将は国王との国境線にいますよ」
 市松 「オレたちゃなあ、戦を放棄する国を造るんだ
     だからこっちからは攻めねえけどな、攻めてくるなら容赦しねえぜ!」
 太郎 「それはちょっと性に合えへんのとちがうの?」
 市松 「けっ。そりゃオレだってタタラと一緒に戦いたいけどさあ。
     いやいや人間成長せんと。(ひたすら守りの体制)」
 太郎 「そうゆうたら、赤の王が率いてた黒の有志軍ゆうのはどうなったんや?」
  そう、赤の王・朱理も兵を連れて国境線で戦っていた。しかし彼は1人、京都に行ったのだ。
 市松 「(証言)赤の王は言ったんだ。北や東は攻めさせないから安心しろって」
  朱理 『俺は京に行く。信じて待て!(じゃあな)』
 太郎 「へーえ、それだけ?何考えてるんでっしゃろ」
 市松 「確かに国王軍が攻めてこなくなった。今はにらみ合いさ。
     やつが何をするか知らんけど、オレらはここでこの土地を守るだけだぜ。
     (菊音はどうしてるかなー)」
 
C.関東
  極悪非道な蒼の王の治世に苦しめられていたが、雷蔵ちゃん率いる反乱軍のクーデターにより早々と独立。
  以来、黒の軍に脅かされながら(そのためもとの蒼の領土より、はるかに小さいものになっている)
  も水害で壊滅した領土を復興してきた。(湖や沼が多い)
  最近、やっと黒の軍の脅威から解放され、雷蔵ちゃんもタタラのもとにかけつけることができたのだ。
  (雷蔵ちゃん、雷太くん、一水さん、おかげで家族水入らず)

D.京都
  言わずと知れた国王の本拠地。(京のまわりを忠実な家臣たちがかためている)
  今や純粋な国王の領土はこれだけになってしまった。(そのことに国王が気づいてるかどうか?)

520 :3/4 :2008/11/11(火) 23:01:27 ID:???
E.大阪
  いつの時代も限りなく自治に近い商人の町。
  (わしらはわしらで生きてんでー)

F.紀伊・熊野
  一応、国王のおひざもとでありながら特殊なスタンスを誇る。
  (熊野大神宮:あの世に一番近いといわれ、国王も時々神社に詣でる)
  雑賀・根来衆を束ねる聖の父を筆頭にマイペースでやくざな連中が数多いる。
  (幼馴染の聖の父と熊野の大神宮神官・那智の父。加えて高野山につれもいる)
  (標語「連れもて行こら〜」)
  国王を拒絶はしないが心情的にはここも自治に近い。
  聖・那智はじめ若者たちはタタラに味方しているが、全体としては味方するとは言っておらず、一応国王側である。
  (しかし、のらくらと要求をかわし、そうカンタンに言うことをきくわけでもない)
  強力な僧兵・神兵・水軍を持ってはいるが、積極的に戦う気などさらさらない土地柄である。(のんびり)

G.山陽・山陰
  そのほとんどが砂漠。赤の王がやってくるまでは役に立たん未開地とされていた。(特に西のはしの方は)
  (白虎の村:タタラの出身地。今は村はない)
  (淡路島:今はタタラ軍の前線基地。守りと見張りにてっしています)
  赤の王が築いた蘇芳の都は度々の破壊を乗り越え、今は復興のまっただ中。
  タタラたちも拠点をこの地に置き、都の人々と協力して町づくりを行っている。
  (タタラ軍の戦に参加しない人たちもここにいる。とっても活気があります。流通業に力入れてます)
  サカキさんがリーダーとなっている地下水路の工事も着々と進んでいるようだ。(サカキです。がんばってます) 

H.四国
  文字どおり4つの地区(高松・松山・徳島・土佐)にわかれ、
  4人の大守(丸亀・双海・阿南・天麻)によって治められてきた。
  (長らく京に人質をとられてたので逆らえなかったが反抗的な土じょうはずっとあった。
  (天麻の娘・志麻:今、朱理といっしょにいます)
  今は一致団結し、タタラ軍の心強い味方となっている。
  (大きな船はないが、小船で機動力のある瀬戸内水軍をもっている)

521 :4/4 :2008/11/11(火) 23:02:26 ID:???
I.九州
  ここもほとんど砂漠だ。
  かつては赤の軍の要所だった太宰府も別府も、今はタタラ軍と共にあり、蘇芳の都との交流も活発である。
  (桜島:ふんかもほとんどおさまっている)
  桜島には朱雀の村が新しく建設され、徐々に人々も定住をはじめている。
  (茶々:水も温泉もわいてるよ。いいところになりそうだね。たまーに灰はふるけどね)

北海道
  どこの支配も届かず現住する人々が村単位で暮らしている。(いつもさむい。網走刑務所はもうない)

沖縄
  ここは平和で自由な独立国。(安里大統領中心にしっかりまとまっている)

以上、ということで少しでもバサラを見るたしになってくれればわたしは幸せ。
レポートは京都出身、太郎ちゃんでした!

(字ばっかりでごめん) 




522 :マロン名無しさん :2008/11/11(火) 23:44:30 ID:???
熊野の父ちゃんたちが好きだw

523 :マロン名無しさん :2008/11/12(水) 00:19:07 ID:???
太郎ちゃんのジャーナリストらしいシーンだ
いいぞもっとやれー
雷蔵ファミリーのほんわかに和んだ

524 :マロン名無しさん :2008/11/12(水) 20:51:23 ID:???
                            /  l  _,、
              _    , -- 、' ⌒ヽ , -‐ '´ヽ   ̄/
            /  ヽィく    l    l     〉ー '´
           l      ヽ_ j'   ,.<ヽ   /
           ヽ_   r ‐ 、_○ノ,ヽ1 ヽ l  /
              l   l ヽ‐。、)_,ィ。/l_l`ヽ',l_/
           /ィ、_ l _'"´ ゝ , j‐ ヽ',l
           / ! `´ }`ヾ、ー''/./  j l
          /   ヽ _ノ、\  ̄,イー '´ !
     , -‐''''' ‐ 、     ヽ ニー`彡'    l
   , '      ヽ         l      ,'
.  / _ ,,,.. _    i         !    ,'

525 :マロン名無しさん :2008/11/13(木) 00:39:08 ID:???
誰?

髪型は増長っぽいけど
真ん中にへんな○があるし目つきがいやしい

526 :マロン名無しさん :2008/11/13(木) 22:10:31 ID:???
こういうまとめがそろそろ欲しかったんだよー
太郎ちゃん…というか作者わかってるなw

527 :1/3 :2008/11/13(木) 22:59:39 ID:???
ネタバレ
赤銅の章5・赤の軌跡

「さっさと隠居しろ。ボケ親父」

赤の皇子・朱理は国王の前にいた。朱理を激しく罵倒する国王。
国王は橘達に朱理を投獄するように命ずるが、橘は朱理をつれてきたのは自分と告白する。
唖然とする国王に朱理が言う。
このままだと三百年続いた王家を終わらせたみっともない王として歴史に残ると。
タタラには負けないという国王に負けると断言する朱理。それは民がそう望んでいるからだと。
京には朱理を信用するものはいない、そんなおまえに何ができるという国王に、朱理は民に認めさせるといい、
朱理は大老以下部下たちに以下の事を伝えろといった。

「1週間!タタラが津山で兵を立て直す、その間に天まで届く長城の防御壁をこの京の西の地に造って見せてやる」

大見得を切った後、朱理は橘に命ずる。人足を募り、私財をなげうてと。

京都の城下では赤の皇子の噂が流れていた。
反抗的で残虐でその上大バカ、さっき切った大見得も早速民の中で流れている。
王家の終末、タタラの焼き討ちに不安を感じている京都の役人・民たち。

朱理は先頭を切って指揮を執る。
王侯貴族から上級役人・神社仏閣・豪商に至るまで持ってる者は財産を出させる。人・金・馬・武器全部差し出させる。
タタラが来たら何も残らない、王家が滅べば共倒れ。何が惜しい!
壁を作る資本作りをする朱理の下に今帰仁たちがやってきた。
1週間で作るなんて無理という今帰仁に王家の威信を取り戻すためどうしても必要と朱理。
本気でタタラ=更紗と戦う気かと改めて聞く今帰仁。
すべてを背負って滅ぼされる悲劇の王になる、おまえそんな殊勝なヤツか!?
そんな今帰仁に朱理が言う。沖縄に帰れ、もしくはタタラにつけ。どうすれば沖縄のためになるか考えろと。
朱理とタタラ、どっちが勝っても沖縄は攻めないと信じているという今帰仁。
バカになったらたたき直すために側にいてやるという今帰仁に「バカはおまえだ。また泣いてるぞ」
サカキは、と聞く今帰仁に朱理は手紙を出しておいたという。その内容は・・・。

528 :2/3 :2008/11/13(木) 23:00:33 ID:???
蘇芳。
地下水路の工事を続けるべく引き止めようとする工夫たちを押し切り、朱理の下に向かおうとするサカキ。
と、サカキの下に朱理からの手紙が届いた。その内容は・・・「来る必要はない!」
役に立たないから母と二人、土まみれで暮らせという内容であった。
その内容に安堵し、ひどいいいようという工夫たち。
しかしサカキはそのぶっきらぼうな文体の奥に潜む朱理の優しさに心動かされていた。
戦になど来ず、母を大切に暮らせ。地下水路はお前にまかせた!
サカキは・・・涙していた。

防御壁の工事現場、朱理は工事の指揮を執っていた。
防御壁は宝塚から篠山を結ぶ線上に作る。
高さはとりあえずは低く、そして琵琶湖から水を引き、川の跡、渓谷跡をつなぎ堀にする。
そして以前、蘇芳で行ったようにチーム割して競争させる。一番のチームには賃金は倍!

京都での赤の王の評判は相変わらず芳しいものではなかった。
しかし、遊山は感じていた。
民衆は欲しいのだ。奇跡を行ってくれるような本物の王が・・・。

工事は難航していた。事故が起こるとすぐに駆けつけ、すぐにフォローする朱理。
その様子に噂とは違うと工夫たち。そこに土台にもう少し石を入れろと朱理に助言する男がやってきた。
サカキである。手紙の意味がわかってないと朱理が怒ると気持ちがわかるこそ来たというサカキ。
戦になれば帰る、工事だけなら・・・朱理はサカキを1週間雇うことにした。

529 :3/3 :2008/11/13(木) 23:01:05 ID:???
約束の1週間が経った。
王城では橘が王家の権威をさらに落とした責められ、民衆は城の周りに集まってきた。
壁はやはり見当たらない。王家に絶望し、京都は焼け野原になると絶望する。
民衆が帰り始めようとした時、どこからか地鳴りのような音が響いている。
と、朱理が現れ、民衆たちに語り始めた。
我々は宝塚から篠山に長城壁を築き、堀をめぐらせた!この地鳴りのような音は堀に水の渡る音!
その地でタタラを防ぐために造った!つまり最終決戦地は人の住まぬ荒野だ!
京都を戦場にはしない!だから安心して暮らせ!
と朱理が指さした方向には、天にも届く大きな壁!
ただ驚く国王・萩原。歓声を上げ、たたえるべく赤の王の名を呼ぶ民衆たち。
実はこれは蜃気楼。四道との思い出が頭によぎる。
朱理は民衆に言う。これは蜃気楼、幻はやがて消える。
だが消えぬのは王家と皆が汗して築いた石土の壁。

「 王 家 が 皆 の 壁 に な る 」

民衆の歓声はピークに達し、万歳の声も上がった。
それを見、生まれながらのハッタリヤロウとは今帰仁。
遊山も同意するが、その奥の別の意図の存在も感じていた。
何のために、何をするために王家に戻ったのか思う遊山。
そして沖縄での幸せそうな日々を思い返し本気でタタラと敵対するのかと思う今帰仁であった。

揚羽も民衆の中からその様子を眺めていた。魅きつける、暗示をかけるように人を魅く。この男は・・・!

遠く西の地からもこの壁は見えていた。朱理も本気と気を引き締めるタタラ。

王城では国王は狼狽していた。その傍らで萩原は企んでいた。
「石榴計画を手直しして、君も一緒に葬ってあげよう」

530 :マロン名無しさん :2008/11/13(木) 23:08:14 ID:???
サカキ(つД`)

531 :マロン名無しさん :2008/11/14(金) 01:22:10 ID:???
やっぱり朱理は私好みのええ男や

532 :マロン名無しさん :2008/11/14(金) 12:47:40 ID:???
朱理かっこいい

533 :マロン名無しさん :2008/11/14(金) 13:39:19 ID:???
かっこええなぁ

534 :マロン名無しさん :2008/11/15(土) 13:20:20 ID:???
この人ならついていこうと思える
更紗の敵になっちゃったんだけどね

535 :マロン名無しさん :2008/11/15(土) 21:30:29 ID:???
なんかやっぱり切ないね

536 :1/3 :2008/11/15(土) 23:14:54 ID:???
ネタバレ
赤銅の章6・罠

琵琶湖のほとり、蓬莱山麓。太郎は工夫に紛れ、潜入していた。
が、石榴計画に係る成果は10日潜入して全くなし。怪しげな建物はあるが危険を冒さないと行けない・・・。
と、一人の老人が咳き込んだ。介抱し、熱があると見張りに言う太郎。尚も働けという見張り。
太郎が作業に戻ると、萩原がやってきた。別荘小屋で泊まっていくという。

夜、太郎は老人を介抱していた。普段は人情家ではないが、老人が息子と思い込んでくれたからすんなり侵入できた。
今晩までは、その恩で介抱していた。しかし、今晩は萩原が泊まっている。
老人にもう戻らないこと、体を大事にするよう言い残し、太郎は寝室を抜けた。
雨の中、見張りをかいくぐり、別荘小屋の中に侵入する。中に入ると萩原の話す声がしている。
それは石榴計画の手直しの話であった。隠れて聞き耳を立てる太郎。
萩原はチェスの駒と盤を取り出し、説明を始める。
タタラの下に白の王が近づき、ある場所に誘導する。そこに赤の皇子も軍を連れて来る。
タタラと皇子が戦う。しかしそこには仕掛けを施している。「ドドドーン」
次の瞬間、隙をつき赤の軍を萩原の軍で掃討する。赤の皇子死亡。
タタラ軍も何割か減っている。ここまでが第一段階。
残ったタタラ軍に再び白の王が接近。国王を説得し、無血開城させるとタタラたちを京に呼び込む。
萩原はこれが京都と盆を取り出し、その上に国王、タタラ軍の生き残り、城の兵たち、見守る民衆といってチェスの駒を乗せる。
そこに灯の油をたらす。炎上する盆。
「人のつまった京の都は、一夜にして灰燼に帰す!」
一人の貴族が萩原に白の王はどこまで話を知っているかと尋ねる。
何も知らない、京を戦場にしたくないので穏やかに国王とタタラに話し合いをさせたいと伝えているだけという萩原。
太郎はこれを聞き驚愕していた。と、そばに模型のあるのを発見する。湖のほとりにある王城のようなもの。
これはここに建てている物?するとここが新しい都?京を焼け野原にし、王を、タタラを殺し、新しい地に・・・遷都!!
そして、萩原が新しい王になる!
太郎は思わず物音を立ててしまった。気づかれ逃げる太郎。追手を出す萩原たち。
逃走途中、太郎は老人と出会う。と、追手の放った矢が肩に刺さってしまった!

537 :2/3 :2008/11/15(土) 23:16:04 ID:LbUViJaM
赤穂の岬。タタラは日の出前に目が覚めた。いつものように朝の準備をする。
堺の商人の噂では赤の王は湯水の如く金を遣い、戦の準備をしているという。
タタラは気を引き締めた。天下分け目の最終決戦に起つ!

雨中の森の中、肩に傷を負いながら老人を背負い、太郎は逃走を続けていた。傷の痛みに揚羽やタタラを想う太郎。
太郎は休憩を取った。おもむろに老人が念仏を唱え始める。死にそうになったら何でもいいから目の前のものに念を込める。
そうすれば死んだ後もそれに乗り移って一緒に生きて行けると。
それを聞き、太郎は死ぬ事を考えるなと言った。
再び、逃走を続けていると、何者かに出会ってしまった。
一瞬、太郎はやばいと感じるが、よくよく見ると富士の樹海の仙人にそっくりであった。本人曰くそれは兄貴だという。
太郎は再び休憩を取った。と、保険をかけたいと老人に頼みごとをする。その頼みごととは・・・。
眠りについた老人を置き、太郎は出発することにした。
仙人は言う。行けば命を縮めると。命を賭けて行くんだなと。
それを受け、太郎は返す。命なんか賭けない。生きててなんぼ。
「こんなおもろい時代やん。とことん見て、見て、見てしまわんと!」
タタラ戦記には仙人の事も書くと言い残し、去った太郎。
その心には京を守るという使命感があふれていた。
「瓦版屋太郎ちゃんが知ったからには、日本国中に知れ渡ると思とき───」

538 :3/3 :2008/11/15(土) 23:17:10 ID:LbUViJaM
京の国王軍。戦場への出兵前、赤の皇子は訓示を述べる。その第一声は───
「今回の戦には、来なくてもよい」
あっけにとられる兵と大老たち。
朱理曰く、後に戦で死んで親や妻や子を残したくなければ来ることは無い。
抜けても恥でもなければ咎めもしない、タタラにつきたいものは去れ、自分の意志で責任を持って決めろ。
以上と締めると朱理は白の大姉の下に向かった。反応様々な大老と兵たち。
堺へ出かけるという白の大姉に朱理は京都へ戻らず、一般庶民としての貧しい暮らしも覚悟し、どこか静かな所で落ち着けという。
そして柊を戦にかり出すという。
また王家の都合だけで振り回すつもりかと思う白の大姉。

出兵前、萩原は柊に言う。タタラと戦う赤の皇子を殺れと。
王家を手にかけろと言うのかという柊に、白の大姉が生き残るためという萩原。
柊は萩原の命を胸に出兵する。

赤穂ではタタラ軍が出陣していた。そこに援助物資が届く。相手は名乗らないが、白い紙と枝を渡してきたという。
枝を見て一瞬、柊と思うが、今度の枝は桜。しかも珍しい黄色の花を咲かせる国王と同じ名前の品種・鬱金!
謎をかけた、手紙。こんな手紙を差し出してくるのはあの人、まさか本人がわざわざ・・・。
女子供だけの小さな船にいるというその人物。タタラは浅葱を呼びつけ、共に来るように言う。
その船にいた人物は・・・。

「タタラよ、白の王があんたらを引っかけに来る。信用したらあかんで!」

539 :マロン名無しさん :2008/11/15(土) 23:22:38 ID:???
太郎ちゃんがんがれ!

540 :マロン名無しさん :2008/11/16(日) 00:10:40 ID:???
たろちゃんかっこよす

541 :マロン名無しさん :2008/11/17(月) 13:28:59 ID:???
太郎ちゃん死なないで
もう傍観者じゃなくなっちゃったね。

でも普段戦い慣れてないのに、やっぱ根性あるよね
あたしなら矢が一本刺さった時点で戦意喪失して山に引きこもって仙人と仲良くなる。

542 :1/3 :2008/11/17(月) 23:00:14 ID:h/nqVOyW
ネタバレ
最終章・朱─賽を投げる者─
多くの者がまんじりともできぬまま、夜は明ける───
その朝、朱理はいつものように起き、風呂を浴び朝食をとった。
出陣の時。京の民衆はその兵団の姿に驚愕する。その姿とは・・・。
朱理自身も用意を整え、出陣しようとしていた。
そんな朱理に志麻は言う。自分を嫁として迎えて欲しい。
そうすれば土佐の天麻が味方について、この戦も絶対勝てる。
しかし朱理は断った。「あとにも先にも・・・嫁にしたいと思った女は、たった1人だ」
たった1人のその女に会いに行く。・・・戦うために。
タタラは赤穂の岬で白の王と対面していた。白の王は言う。自分はタタラを支援すると。
国王を説得し、王城を明け渡す。京を焼かず、平和に王制を終わらせる。そのために赤の王に勝てと。
国王軍・柊の動向といった会話の中、タタラは白の王は見極めようとしていた。白の王は敵か味方か。
国王軍には柊がいるがその総数はわからないと白の王は答える。
そして、赤の王は行く先で温泉に入ると言ったという。
と、ハヤトと正太が刀を取り、白の王を拘束しようとした。白の王を人質に取ろうとしたのだ。
その最中、白の王の足が見えてしまう。急ぎ、二人を咎め、白の王に詫びるタタラ。
白の王は言う。長い間動けないでいると、肉が落ちて足が棒のようになってしまう。
これも昔、城攻めにあった時の後遺症。だから、京の城に多数いる女たちのためにも城攻めはいや・・・。
「女は いやね」
と、タタラに報告が入る。東方より何かが飛んでくる。
その正体は気球の群れ!警戒したタタラたちは岩陰に隠れる。
しかし、気球は爆発せず、ただその場で燃え尽きるのみ。
ただ、タタラ軍の上には苔のようなものが降ってきた。どうも気球に積んであったようだ。
意図が理解できないタタラ軍。
「砂漠に緑を増やそう計画」「苔がなんやねん。コケおどしに決まってるわ!」
タタラは悟っていた。これは赤の王の仕業だと。ただ、その意図まではつかめない。
警戒を怠るなと全軍に命令した。

543 :2/3 :2008/11/17(月) 23:01:09 ID:h/nqVOyW
船に残った白の王は浅葱と話をしていた。タタラを導いて欲しいと。そして浅葱に言う。
「わたくしはね、あなたを次期国王にしたいの。朱理ではなくあなたをね、蒼の王」
続けて白の王は菊音を見つけ、恩知らずと罵る。
「やっぱり女の子はダメね」
タタラは白の王を送る準備を整えた。自分を信用してもらえたかと聞く白の王にタタラは言う。
自分は昔、ある人に言われたことがある。
平和を語っているのに、なぜそんな血に飢えた野獣の目をしているのか?
今の白の王に、自分も同じ事を感じると。
ただ、足の話のときに本当の心が見えた気がした。戦が終わったら、もう一度話し合おうと。
白の王は去った。結局、何しに来たのか気になるという茶々。ハヤトと正太のフォローをしたタタラ。
一同は再び集まり、赤の王の動きを考えることにした。
長城が篠山と宝塚の間にあるので、地形的に南北二つの進軍ルートが考えられる。
しかし、白の王の言葉を信用すると、温泉が集中する南のルートを取る可能性が高い。
と、浅葱が反対した。それにタタラも同調し、海岸沿いには四国勢を残し、本隊は北のルートを取る。
内陸は幾度の陥没と隆起が繰り返され、古い遺跡が岩と化し残る岩砂漠。
日が暮れ、赤の軍の本隊を発見する。タタラは決断する。
「夜襲」
見張りに気づかれないよう静かに行動するタタラ軍。しかしタタラの心には何かが引っかかっている。
そして聖がその異変に最初に気づく。「・・・なんかおれら光ってないか?」
暗闇の中、タタラ軍は光っている!と、矢の雨が降り注ぐ!逃げるよう命じるタタラ。
光の正体はヒカリゴケ!さきほどの気球はこのためだったのだ。
と、避難を急ぐタタラの下に揚羽からの一報が入る。
『王家に裏あり。赤の王とは別に王家に秘策あり。太郎ちゃんの調査報告を待て』
引っかかっていた白の王の行動がようやく理解できたタタラ。と同時に皆に腹をくくるように言う。
そして、タタラも気球を飛ばす。タタラの気球は照明弾!赤の王の軍が灯に照らされる。
その姿は巨象の兵団!前線には朱理も出ている。
太郎からの報告を待たずに交戦せざるを得ない状況のタタラ。
と、赤の軍から巨大な火の車が!

544 :3/3 :2008/11/17(月) 23:01:58 ID:h/nqVOyW
一方、太郎は入京しようとしていた。出るときと同様、門番には老舗の漬物屋として通過しようとする。
しかし、すでに萩原の手が回り、矢傷を負った男が手配されていた。服をはがす門番たち。
だが、太郎の肩にあるのは大やけど。そう、太郎はあらかじめ矢傷を焼いておいたのだ。
何とか門を通過した太郎。その胸にあるのは萩原の企てを表に晒さねばならない使命感だった。
太郎を京の町をまわるが、行きつけの場所がすべて夜郎組に押えられている。揚羽の下にも・・・。
町民たちの間に広まっている「仏像が涙を流す」という噂を聞きながら、ひとまず、八千代の下に身を潜めることにした。
太郎は八千代の家への道すがら、涙を流す仏像を見つける。その涙は実は油。
油?もし街中の仏像に油が仕込んであって、それに火をつけたなら・・・。
太郎はようやく石榴計画の全容を理解した。瓦版を出す段取りをつけようとひとまず、八千代の家の下へ急ぐ。
しかしその八千代は夜郎組に捕まり、拷問を受けていた。
瓦版屋に情報を流していたと言う蜂也に太郎が瓦版屋とは知らなかったと言う八千代。
ならば太郎をおびき出せという蜂也であった。

545 :マロン名無しさん :2008/11/18(火) 00:05:53 ID:???
ボケたじいちゃん、可愛いかった

546 :マロン名無しさん :2008/11/18(火) 00:41:18 ID:???
太郎ちゃん痛たたた((( ;゚Д゚)))

547 :マロン名無しさん :2008/11/18(火) 05:21:53 ID:???
矢キズ焼くってのは
何か歴史上の有名なエピソードとかあるのかな
他の小説でもスパイがばれる→追手からの矢がささる→矢傷焼く
→矢傷で手配されてる→傷口を焼いてヤケドにしておく→切り抜ける
というのを見た

548 :マロン名無しさん :2008/11/18(火) 13:09:43 ID:???
矢傷に限らず、医学の発達していなかった時代は傷が化膿したり破傷風で命を落とすことが珍しくなかったんだよ。
だから、戦場やらきちんと手当のできない時に、傷口を焼くっていう手段もとられた。

549 :マロン名無しさん :2008/11/18(火) 17:28:35 ID:???
志麻ちゃんまだあきらめてなかったんだ

550 :マロン名無しさん :2008/11/18(火) 22:09:50 ID:???
「あとにも先にも・・・嫁にしたいと思った女は、たった1人だ」
たった1人のその女に会いに行く。・・・戦うために。

なんか感動しちゃった

戦ってるのに心はすぐそばにいる感じ

551 :マロン名無しさん :2008/11/19(水) 07:45:44 ID:gB3bHupQ
憎くて戦うんじゃないのがもうね…
大団円は無理なのか

552 :マロン名無しさん :2008/11/19(水) 15:03:12 ID:???
もう舞台オチにしようぜ
みんな役者なんだよ

553 :マロン名無しさん :2008/11/19(水) 18:05:08 ID:???
おめでとう

554 :1/2 :2008/11/19(水) 23:00:24 ID:???
番外編・決戦前夜──京都にて──

明日の朱理たちの出陣を前に従軍できない志麻はトランプ占いをしていた。
出たカードはスペードエース。不幸を暗示するカード。
言ってあげたいけど、怒るだけ。どうしたら好いてもらえるのかと落ち込む志麻。
と、そこへ通りがかった侍女の蘭子が志麻の様子を見、事情を悟り、薬を渡す。
堺で手に入れた、異国の惚れ薬。効くかはわからないがつかってみたらと言う。
薬を渡した蘭子に萩原が話しかける。実は蘭子は四君子・蘭丸。渡した薬は遅効性ながら確実に体を蝕む薬!
意外と苦労性という蘭丸に名門の跡取り息子は策を巡らすくらいしかすることがないと萩原。

王城の外で剣の稽古をしていた朱理はそばにいた柊に話しかける。タタラの暗殺に行ったそうだが感想は?と。
「タタラは、キャベツ畑でした」
意図が理解できない朱理に柊は続ける。
自分はタタラを唯一無二のカリスマと思っていた。キャベツで言えば芯にいる者。
だから部下を使い、キャベツの葉を一枚ずつもいでいった。
しかしむいてみれば国王のように中心にタタラがいたわけではなかった。
タタラというのは1個のキャベツを指すのではなく、見渡す限りのキャベツ畑だった。
「キャベツ畑すべてが、タタラという生き物になっていました」
朱理は暗殺を命じたのは萩原かと確認し、タタラは元気そうだったかと言い、立ち去った。
その言葉が心に留まった柊であった。

京都城下の飲み屋。桜田は庶民と賭けオセロに興じていた。
と、民衆の一人が桜田に従軍しないのかと問う。理由はわからないが今回は待機と答える桜田。
とそこへ朱理がやってきた。差し向かいで飲む朱理と桜田。
「大老桜田、庶子の出だったな」
朱理が桜田に尋ねる。桜田は言う。母は芸妓。20歳過ぎるまでドブ板の横で暮らしていた。
まさか跡取りがなくておハチが回ってくるとは思わなかったと。
朱理は重ねて問う。口は固いかと。いいえと桜田。
王家に対する忠誠心を杯であらわせというと、なみなみと杯からあふれるように注ぐ桜田。
この様子に朱理は桜田に頼み事をすることに決めた。桜田に耳打ちする朱理。
桜田の顔色が変わる。オレが戦でどうにかなった時、これだけは実行しろと言い残し、朱理は城に戻った。
桜田はただ、唖然とするばかりであった。

555 :2/2 :2008/11/19(水) 23:01:24 ID:???
舞台は戻り、城中、志麻は先ほどの惚れ薬とにらめっこしている。
薬を使うのは情けない、と思いつつ、最後の夜ということで薬を朱理に出すお茶に入れてしまう。
朱理の部屋に行き、お茶を出す志麻。礼をいい、飲もうとする朱理。
それをじっと見つめる志麻に、なんだと聞く朱理。
志麻は一瞬戸惑うがとりあえず尋ねる。「朱理が好きなタイプの女の子ってどういうの?」
タイプはない、気に入るかどうかだけという朱理。
どうゆうのが気に入るの?とさらに尋ねる志麻に朱理が答える。
じっくり考えたこともないが・・・
「バカじゃなくって、プライドを持ってて、自分をバカに見せたりしない女───かな」
その言葉を聞いた志麻は思わず、朱理の持ってた湯飲みを手から払いのけた。
虫が飛び込んだととりあえずごまかす志麻。
今のままじゃバカな娘と心に思い、涙を流し、去る志麻。
その様子に「なんなんだ」と朱理。傍らで見ていた今帰仁はかわいそうと言う。
それならおまえが嫁にもらえと朱理が言う。なんで、と言いながら顔を赤らめる今帰仁。
朱理は言う。志麻を見てると余計に思い出す。今帰仁はその先を悟った。更紗のことを・・・?

志麻は庭で一人泣いていた。そこに今帰仁が慰めにやってきた。
志麻は今帰仁に朱理の好きな娘について聞く。
「うちより美人?」「美人・・・っていうのとは・・・うーん、でも元気で・・・」
「うちよりグラマー?」「いや確かあんまり・・・でも元気で・・・」
「元気で?」「元気で・・・元気で・・・」
「なんなのよーその娘」

萩原も明日の出陣の準備をしていた。と、侍女の八千代を呼びつけた。
そして萩の文様の入った湯のみを出し、八千代のものかと確認した。
友人に貸したかも、八千代は答える。
「友人・・・ね」

・・・八千代の前に夜郎組が現れた・・・


─────そうして、桜咲く京の都に夜明け前の闇が来る

556 :マロン名無しさん :2008/11/19(水) 23:08:53 ID:???
八千代さん拷問、ちょっとエロいよ

557 :マロン名無しさん :2008/11/19(水) 23:10:39 ID:???
更紗が他の女と違うと言えば、視線かなあ。
笑いかける時も怒った時もはにかんだ時も、いつもまっすぐ相手を見てる。
たぶん本当に出会っても、吸い込まれるような瞳をしてそうだ。

558 :マロン名無しさん :2008/11/19(水) 23:23:48 ID:???
>王家に対する忠誠心を杯であらわせというと、なみなみと杯からあふれるように注ぐ桜田。

超ワロタw
うまいなあw

559 :マロン名無しさん :2008/11/19(水) 23:57:52 ID:???
桜田好きだw
今帰仁×志摩ちゃんフラグきたー?

560 :マロン名無しさん :2008/11/20(木) 03:01:57 ID:???
キャベツ畑って結局よくわからない…

561 :マロン名無しさん :2008/11/20(木) 13:56:58 ID:???
>バカじゃなくって、プライドを持ってて、自分をバカに見せたりしない女
更紗ってこれに当てはまる?

562 :マロン名無しさん :2008/11/20(木) 14:32:25 ID:???
バカじゃないしわりとプライド高いしいつも素だし当てはまってんじゃない

ナギの教育のおかげだね

563 :マロン名無しさん :2008/11/21(金) 05:49:38 ID:???
>>560
たとえがよくないのかもな

何重もの葉(部下)に守られたカリスマ的な芯がいて、
ということは芯を潰せば葉はバラバラになってしまうもんだろうと考えてた
 ↓
そこで手下の枝どもを使ってキャベツの葉(茶々とかハヤトとか)を次々と引き離せば
分断された仲間は烏合の衆と化すのではと観察してみた
 ↓
タタラがいなくても、仲間たちはそれぞれ自分の判断や責任感で行動できる
 ↓
タタラ一人を潰してバラバラになる集団ではない
一人一人が、タタラ不在でも同様に働けるだけの自主性を持っている
中心人物のカリスマや指示で動いているロボット集団ではない

それぞれが自立性を持ってることを「一人一人がキャベツ(の芯)」だとたとえたのかもな。
つまり一人一人が中心人物タタラ(なみの判断と行動)、よって畑全体がタタラ

1つのキャベツの芯を潰しても、他のキャベツにはそれぞれ芯(自主性)があるから
タタラ一人除いたくらいではタタラ軍は崩壊しない

564 :マロン名無しさん :2008/11/21(金) 05:55:04 ID:???
>>562
もともとの好みの傾向も
まだるっこさや小細工、手管を嫌う方だけど、

更紗のことが頭にあってその発言をしたんだろうと思う

朱理も昔は英明なところもあるものの
「女はこうすれば喜ぶ」など、まだまだ至らぬところも多かった。
そういう朱理に悪いことは悪いと面と向かって主張する更紗だからこそ
朱理にとって衝撃もあったろうし惹かれたり、尊敬できたりして愛情になったんだと思う
朱理の理想の女性像は更紗が更新していってる気がするし、
更紗によって更新された好みの女性像が
「バカじゃなくって、プライドを持ってて、自分をバカに見せたりしない女───」
なんだろうと思う。


565 :マロン名無しさん :2008/11/21(金) 20:50:54 ID:???
更紗はけなげなイメージ

566 :1/2 :2008/11/21(金) 23:00:18 ID:???
ネタバレ
最終章・黄丹─琴線─

八千代が夜郎組に捕まり、拷問を受ける中、太郎は京の町を駆け抜けていた。
タタラ・赤の王を除き、最後は京都を焼け野原にする、それが石榴計画!
早く皆にそれを知らさなければ・・・。

タタラは赤の王率いる国王軍と交戦していた。
巨大な火の輪、空中ブランコからの矢の嵐に苦戦するタタラ軍。
と、タタラは一計を案じる。照明をしばらく休止し、鎧をその場に脱ぎ捨てる。
そして、茶々とハヤトに指示をした。
照明がなくなり、再び光りだしたタタラ軍に赤の王の軍は矢を浴びせかける。
茶々たちは火の輪を食い止める仕掛けを作っていた。
そんな茶々に座木は嬉しそうだという。
茶々は言う。初めの頃、タタラは自分たちに何も任せてくれなかった。
今は自分たちを信じてくれている・・・。
と、そこへ火の輪が転がってきた。
しかし、茶々の施した仕掛けのおかげで食い止めることができた。
さらに火の輪を食い止めるべく壁を作る茶々たち。
一方、タタラ軍が再び照明弾を飛ばし始めた時、赤の王の軍はようやく気づいた。
自分たちが射ていたのはもぬけの鎧!
と、ハヤトたち弓矢隊が一斉に矢を放つ。新しい国のため、と空中ブランコに矢を放つハヤト。
矢は見事、ブランコに命中し、火の輪も、空中ブランコもとりあえず防ぐことができた。
タタラは考えていた。有利な先手を取りながら、攻めてこなかった赤の王。・・・なぜ?
朝を待ってる、ただそれだけを感じたタタラは、ひとまず隊を整えることとした。
ナギの助言「相手の姿を見極め、戦うために戦うことのないよう」を胸に。

567 :2/2 :2008/11/21(金) 23:00:51 ID:???
夜明け、タタラ軍は想像を絶するものを見る。それは金で彩られた巨大な兵団!
赤の王は金で覆われ、象も交えた兵団でタタラ軍を迎え撃とうとしていたのだ!
派手好きというタタラ軍の兵たち。タタラは朱理はこれを見せたかったと悟る。
あまりのまぶしさに動揺するタタラ軍の兵・馬たち。
と、タタラは愛馬・夜刀の目をふさぐ。夜刀に自分を信じろといい、駆け出した。それに続くタタラ軍。
そんなタタラの姿に角じいが感動していた。幾多の困難を越え、今、本物のタタラになった。
馬上、タタラは考えていた。赤の王は派手で奇抜な戦が好き。しかしどこか違う。
これは赤の王らしいようで赤の王らしくない!何が違うのか?何を言いたいのか?
「ぶつかってみないと、わからないかあっ!」

国王軍。朱理はじっとタタラ軍を見据えている。
その様子に大きな成長を感じる柊。そして萩原を見る。萩原の意思は変わらない。
赤の王を挟み討ちにし、タタラも葬る石榴計画の発動。
だが、一つ引っかかることがある。それは蓬莱山で何者かに計画の内容を聞かれたこと。
瓦版屋に情報が漏れたりしては水の泡・・・。

一方、その瓦版屋を取り締まっていた夜郎組・蜂也は八千代を使い、太郎をおびき出そうとしていた。
太郎を八千代の実家に呼び寄せ、太郎が八千代の部屋に現れたら、窓から赤い布を振って合図し、夜郎組が踏み込む。
太郎を殺す?と聞く八千代に簡単には殺さない、安心しろと蜂也。
太郎が来ないように祈りながら、八千代は家に戻る。
部屋に戻ると・・・もう太郎がいた!思わず驚く八千代。
八千代は太郎に聞く。自分の事をどう思っていたのか。
気があって、肌があって楽しければいいと思っている。しかし・・・
「利用しょう思て近づいたんやったら、それはちがうやろ」
と、太郎は八千代の体に刻まれた拷問の跡を見つけてしまう。
尚も自分との関係を問いただす八千代に太郎はそれどころではないと言い放つ。
京都民全部が危険にさらされていると。逃げ出そうとする太郎。皆に知らせんと!
その様子に八千代は思う。
うちのキズらどうでもええんやね。
一言大丈夫かと、すまんかったと言うてくれたら逃げてて言おと思てましたんや・・・。

八千代は赤い布を出し、窓から外へ振った。

568 :マロン名無しさん :2008/11/21(金) 23:49:31 ID:???
太郎ちゃん逃げてー!

>簡単には殺さない、安心しろ
逆に怖いんだが((( ;゚Д゚)))

569 :マロン名無しさん :2008/11/22(土) 00:27:24 ID:???
八千代がいるなら千代もいるはず
国歌的に考えて

570 :マロン名無しさん :2008/11/22(土) 02:38:17 ID:???
太郎ちゃんうわああああ超逃げてーーー!!
八千代さんの気持ちも分かる 分かるけども…!
太郎ちゃんは剣使えないんだぞ…

571 :マロン名無しさん :2008/11/22(土) 02:46:51 ID:???
とりあえずこの場は匿って、後で個人的にしめればいいのに・・・
死ななくても無事にすめるとは思えないだろうに、
そうなってしまってもいいと思えるぐらい憎くなってしまったんだろうか

572 :マロン名無しさん :2008/11/22(土) 03:01:16 ID:???
いや、やっぱ八千代みたいなのがいるからBASARA世界って深いんだと思う

あとで自分も太郎ちゃんもひどい目にあうとしても、それがわかっていても、
太郎ちゃんがどれだけ重大なことに追われて余裕がない状況だったとしても、
目に見える温かさがないと気持ちが切れてしまう時ってあると思う。
人間は理性だけで生きられるわけじゃないんだし。
超重大情報を握って、責任も超重大で、ほんとそれどころじゃない太郎ちゃんの「理性」的行動と
そんな事情があろうと、事情とは関係なく、たった一言だけでも優しさを見せてくれればという八千代「感情」
こんな私情は理屈の上では軽視されやすいし、かかってる責任の大きさやあとのことを思えば
八千代に理はないような状況ではあるけど
この場の「太郎ちゃんの理性」と「八千代の感情」は同じくらい重大なものだと思う。
うまいこと両者の言い分と、互いの食い違いを作り出してるなあ。

ほんの少しだけでも、嘘や芝居でも、八千代への気遣いが伝わるようなことをしてやれば
八千代は救われたんだと思う
歴史レベルから見れば、ほんとにごくごく個人的で刹那的な感情的なくだらないことだろうけど、
でもくだらないからといって、そういう部分をないがしろにした上での歴史ってのはうすっぺらになっちゃうと思う

実際の歴史の岐路でも、客観すればとるに足らないこうい個人の感情が
事態を大きくかえてしまったことがけっこう多かったんだろうなと
この話を読んで感じさせられた

573 :マロン名無しさん :2008/11/22(土) 13:27:15 ID:???
>>572
そう考えると深い。自分八千代のばかあーとしか思ってなかった。
あたしが八千代の立場になっても赤い布振ってしまうかも。すごく愛してるからこそ憎くて悲しくて。


朱理沖縄で見たぞうさん気に入ったんだね

574 :マロン名無しさん :2008/11/22(土) 18:48:08 ID:???
ストーリーの流れ上、絶対ありえないと思うが
タタラが赤の軍につかまったらどうなるんだろう?
朱理としては立場上、処刑せんわけにはいかないのでは…

575 :マロン名無しさん :2008/11/22(土) 23:18:46 ID:???
奴隷にすると言いつつワイフにするとか

576 :1/3 :2008/11/23(日) 23:00:11 ID:???
ネタバレ
最終章・紫苑─化身─

八千代の合図に夜郎組が八千代の家に踏み込んだ。
追い詰められた太郎は八千代に言う。利用させてもらったと。
太郎の事を知らずにしょうもない情報をべらべらしゃべっていた。いい女で楽しませてもらったと。
続けて太郎は蜂也に言う。
これ以上八千代に聞いても何も出てこない。自分を拷問しても何もしゃべらないと。
蜂也はこちらも手間をかけるつもりはないと、いきなり太郎を斬った。首をさらすほうが効果的と蜂也は言う。
太郎は夜郎組になます斬りにされる。
八千代は夜郎組を止めようと泣き叫ぶが一向に聞かない。
太郎は蜂也を掴み、叫ぶ。
「おまえらみたいなんがいてるよってに、時代の変わるのが遅れるんじゃあ」
しかし蜂也は尚も斬り刻み、太郎に言う。
「押しつけるな。それは単におまえら反逆者側の考えだろう」
太郎は自らの血の海の中、思っていた。
自分には歴史を書き残す義務がある。自分が先に死んでどうする!
最後、蜂也がとどめの一刀を加え、太郎はようやく動かなくなった。
薄れ行く意識の中、太郎は老人の言葉を思い出す。
死にそうな時には目の前のものに念を送る。そうすれば死んだ後もそれと共に生きていける。
太郎は目の前の蠅に念を送る。自分は見たかった。この国の移り変わりを。王族の最期を。夜明けの光を。
見て、知らせて、残したい。なぜならこんな面白い時代に生まれたのだから・・・。
「死ねへんで・・・見るんや・・・見届けたる・・・オレが・・・・・」

太郎は死んだ。
蜂也は書き残したものがあるはずと太郎の死体を探す。
髪の中、そして口に紙を発見し押収する。
蜂也は八千代に言う。太郎は八千代をかばっていたと。
太郎の最期の言葉は八千代は何も知らず、関係ないから助けてくれという意味だったのではないかと。
しかし蜂也は八千代を太郎の遺体共々晒し者にするといい、八千代を連れ出した。

577 :2/3 :2008/11/23(日) 23:00:48 ID:???
揚羽の下に一報が入る。瓦版屋の首が刑場に晒されている!
マダムバタフライに密の事を頼み、急ぎ太郎の実家に駆けつける。太郎の父に京を離れるように言う。
太郎の父は倅に何かあったか聞くが、揚羽はただ堺で待っていると伝えるのみ。
しかし、父は悟ったように揚羽の説得に応じ、京を出ることにした。

刑場では、太郎の罪状が読み上げられている。揚羽は柵の外から、太郎の首と対面した。
揚羽の傍らにいる子供がその親に聞く。あの人どんな悪いことをしたの?と。
黙ってなさいという親に代わり、揚羽が答える。あんまり悪いことはしていないんだよと。
子供が尚も尋ねる。どうして罰を受けたの?
したいことをしたから、思うように生きたからと答える揚羽。
「それってなんか変だね」「変だね」揚羽は・・・・・泣いていた。

ジローたち瓦版屋仲間たちは揚羽の下に集う。太郎をこれ以上晒し者にはできない。太郎を頼むと。
ジローがおとりとなって夜郎組をひきつけている間、太郎の首を取り返さんと、揚羽は刑場に行く。
見張りを倒し、太郎との思い出に浸りながら首を抱きしめる揚羽。
と、揚羽は太郎の目が閉じていないことに気づく。その視線の先にあるのは王城!
揚羽は太郎の遺志を感じ、首をそのままにしておくことにした。
そして、飛んでいる蠅に何かを感じたのか、太郎の口の中に紙の切れ端があるのを見つける。
「都中の仏像に油が」そのメモの切れ端に、改めて太郎の意志を感じた揚羽。
夜郎組に見つかりながらもとっさにおとりをいくつも立てて、これだけが免れた・・・。
では、太郎が調べてた石榴計画の全貌は!?
「おまえのことだ。どこかに残してるんじゃないのか!?」

揚羽は太郎の首にそっと口づけをし、八千代に逃げるよう促す。
八千代は太郎と一緒に斬られたらよかったと後悔していた。
そんな八千代に揚羽は言う。太郎はそう思っていないと。自分が近づくなと何度忠告しても、八千代にぞっこんだったと。
太郎の代わりにこの国を見届けて欲しい旨を伝え、揚羽は八千代を逃がし、見送った。
おとりになっていたジローたちが揚羽の下に集まる。
揚羽は太郎の首は置いてきた旨を伝え、ジローたちに太郎の書き残した物を探そうと言った。
「タタラが待っている。赤の王との戦いの中で、太郎ちゃんからの知らせを」

578 :3/3 :2008/11/23(日) 23:01:37 ID:???
タタラと赤の王は交戦していた。なぜかタタラは赤の王の、赤の王はタタラのしたいこと、動き方がわかる。
死力を尽して戦っているのにその様子はあたかも心を確かめ合っているように見える!
心の声というものがあるならば、この2人には聞こえているのだ、互いの声が。2人にやめろと叫ぶ浅葱。

赤の王とタタラ軍は遺跡の上にいる。と、タタラは岩砂漠の遺跡に水音を聞く。
一方、萩原は遠く二軍を眺めていた。この遺跡は古い建物が折り重なりできたもの。
その内部にはたくさんの空洞がある。軸となる柱を火薬で崩し、空洞には油の川。
地面は崩れ、タタラ軍も赤の皇子も血と炎の海に沈む。そして赤の皇子を確実に仕留める・・・。

もう1人、遠く二軍を眺める人影。菊音は白の王の言葉が少し堪えていた。
タタラと共に戦いたいが、白の王も裏切れない。女ということで冷遇されていた日々を思い出す菊音。
そんな思い出を振り払おうとしていた菊音は油を仕掛ける人影を発見する。

京都。揚羽はいつものように舞いを舞っていた。しかしその様子は鬼気迫るよう。
そんな揚羽にマダムバタフライは思う。
この子は何一つ、自分のためには望まないのに、それでも多くを失ってゆく・・・。
揚羽の下に密が近づき、世間話をする。
そんな密に揚羽は問う。夜郎組は何を信じているんだと。信じるものがなくてかわいそうだなと。
揚羽の下に手紙を受け取って欲しいとたくさんのファンが殺到している。
そんな中に一人の老人が。息子がファンというその老人は、揚羽に手紙を渡す。
密は老人にどちらからと聞くが仙人の所にいると言う答えになんともいえない表情をしている。
控え室に戻った揚羽はもらったファンレターを机の上に置く。
ほとんどが綺麗な手紙なのに一通だけえらく汚い手紙=老人の手紙がある。
気になり、それを先に読んだ揚羽は思わず手が止まる。
「揚羽、もし京へうまく戻れなかった時のためにこれを人に預けておく
 蓬莱山で聞いた、これが石榴計画のすべてだ」

戦場では萩原が事を起こそうとしている中、京では太郎の遺志を背負った揚羽が仲間と共に駆け出す。
「『おもしろき こともなき世を おもしろく』
  辞世にそう詠んだ、かつての維新の英雄がいたな。
  おもしろいか、太郎ちゃん」

579 :マロン名無しさん :2008/11/23(日) 23:06:32 ID:???
太郎ちゃん。・゜・(ノД`)・゜・。
揚羽。・゜・(ノД`)・゜・。

580 :マロン名無しさん :2008/11/23(日) 23:32:20 ID:???
高杉晋作か

そういえば長州≒蘇芳だよな(周防と長門はほんとは別だけど)

581 :マロン名無しさん :2008/11/24(月) 01:16:46 ID:???
うわああああああ太郎ちゃん!!
かっこよかった!かっこよかったよ!
揚羽綺麗だ……ああ切なすぎる

582 :マロン名無しさん :2008/11/24(月) 01:24:20 ID:???
傍観傍観言いながらも遂に太郎ちゃん…
無念だろうが、しかし見事に生きて見事に死んだ

583 :マロン名無しさん :2008/11/24(月) 17:41:39 ID:???
泣いた・・・
てか太郎ちゃん死んじゃったし、揚羽もなんかやばそう奴が周りうろちょろしててなんとなく危険な感じが;
お互いの気持ち確かめ合うように戦うっつうのは切ないね・・お互い戦いなんてやめて一緒にあの独りよがりのエジプト人殺っちゃえばいいのに。

584 :マロン名無しさん :2008/11/24(月) 23:31:13 ID:???
・゜・(つД`)・゜・
太郎ちゃんの最期の場面で泣き、八千代さんに泣き、煙草のシーンまで涙が止まらないお…
正直、朱理が戦いの準備をし始めたあたりから少し熱が冷めてきてたのだが、
何という展開に・゜・(つД`)・゜・

585 :1/3 :2008/11/25(火) 23:31:53 ID:???
ネタバレ
最終章・木賊─遺したもの─

萩原の陰謀渦巻く中、タタラ軍と赤の王率いる国王軍は交戦していた。
国王軍の象に圧倒されるタタラ軍。
「あのおっきいのどえらいパワーやな。なんちゅう名前やて!?」
「タタラはぞうさんて言うてた」
「なんでさんづけやねん」
ともかく、ぞうさんをどうにかすると那智は駆け出した。
国王軍は巨大な針のついた盾でタタラ軍を防ごうとするが、角じいのアイデアで攻略した。
偵察の飛車はタタラに妙な場所で敵兵を見たものがいると報告する。
範囲を広げ、偵察を続ける飛車。
騒乱の中、太郎からの続報を待たず、タタラは浅葱と共に駆け出す。
「戦を早く終わらすには敵の頭を取ればいい」
そんなタタラの様子に茶々は角じいにこれで満足かと問う。
角じいはタタラである限り強くなくてはならないという。
しかし・・・
「強くあればあるほど、いつか消えていなくなってしまいそうにこの親父には見えるのだ」

「タタラは心で泣くのだす」
鹿角陣営で多聞が言う。将とは皆そういうものとは増長。そしてタタラの兵を思う。
それぞれが判断し動いているにもかかわらず、バラバラにはならない。
我々の出番はと聞く七尾に国王軍はまだ兵を残している、出番はあるという増長。
「油くさいのだす」唐突に言う多聞。
しかしはるか遠方の菊音も同じ事を感じていた。地下の遺跡を探ろうとする菊音。
しかしそれは白の大姉を裏切ることに・・・。葛藤する菊音。

一方、タタラは浅葱を引きつれ、敵陣に乗り込もうとしていた。胸中、赤の王を思う。
赤の王は派手好きだが実用本位の人。金ピカの大軍団はどこか見掛け倒し。それは赤の王らしくない!
自分は多分初めて、まっすぐ赤の王に向かっている。目をそらさずに知ろうとしている!
全身で、心のすべてで、朱理を感じ取ろうとしている。そして心のすべてを知りたい・・・。
「なんで僕はそんなことわかっちゃうんだろう」傍らで思う浅葱。

586 :2/3 :2008/11/25(火) 23:32:29 ID:???
朱理もまたタタラに備えようとしていた。柊と今帰仁にはそばで待機と命じる。
今帰仁は朱理を思う。もはや沖縄で見たような悪鬼はおまえの中にいない。
王はなくてもよいといったおまえがなぜ戦う・・・。

タタラ軍と国王軍は交戦している。各人が各人の持ち場で奮闘している。
そしてタタラと赤の皇子が中央に出る。
よいタイミングと萩原が合図を送ろうとした時、何かが空から大量に降ってきた!
それはビラ?否、新橋たち、蜻蛉一家で運んできた瓦版!
その内容に萩原大老は驚愕する!
石榴計画の全貌!タタラ軍、国王軍問わず、その内容に見入る。
白の王を利用し、赤の王の国王軍とタタラ軍をおびき出し戦わす。
そこには仕掛けがあって、双方一気に数を減らしたところで赤の皇子を挟撃、討ち取る。
その後、タタラに降伏したと装い、京に誘い、京都もろとも殲滅。
萩原自身は自分が時期国王となるべく蓬莱山に城を建設中・・・。

思わぬ大老の裏切りの記事に混乱する国王軍。
仕掛けはここには書かれていない。
記事によって太郎の死を知ったタタラは文面から考えをめぐらす。
「ドドドーンと」「数を減らす」
タタラはその言葉に悟り、全軍、遺跡から離れるように命じる!


「避けられない戦いだとしたら、仲間が誰も死なない戦にしたい」
ある夜、タタラはナギに問う。それは矛盾しているか?
生を必する時は死す、死を必する時は生くとナギ。
それは変だというタタラ。死んでもいいと思ってる人とは一緒に戦いたくない。
ナギはあなたの信じるようにしなさいといった。
タタラ軍の作戦会議、タタラは皆に言う。敵一人に対し、4人グループで当たる。
医療班と輸送班を充実させる。誰も死なない戦にする。命を預けてくれとは言わない。
「それぞれが、明日の自分のために戦おう!」

587 :3/3 :2008/11/25(火) 23:33:13 ID:???
萩原の腕が上がった瞬間、遺跡の下で大爆発が起こった!
遺跡の崩落に巻き込まれた者が多数、発生した。
そして、地下の油に引火し一面が火の海となる。火に巻き込まれたものも多数生じた。
突然の地面崩落・大火事に大混乱の両軍。
太郎の知らせのおかげで一瞬早く退避できたタタラの仲間達。
しかし、遺跡に取り残された者がいる。急ぎ救助しようとするタタラ。
太郎ちゃんが命を賭けて知らせ、斬り合って力及ばず負けるわけでなく、こんなことで誰一人死なせてたまるか!
と、遠く火の海の中、浅葱が一人で佇んでいる。浅葱の下へ向かうタタラ。
浅葱の下に群竹が独断で救いにきた。
浅葱は思う。自分は巻き添えくって死んでもアリなのか?そんな次期国王がどこにいるのさ・・・。
「浅葱!」
大声で呼ぶタタラの声に我に帰る浅葱。と、タタラの服に引火した!

一方、那智と聖は象を救おうとしていた。無理という聖にほっとけないと那智。
それを見ていた国王軍は敵兵は殺すのに、動物は助けると皮肉を言う。
那智はそんなものは好きずきと言う。自分は鯨も魚も猪も獲る。けど山の幸も海の幸も大好きだ。
「わいはこの世の財産くちゃくちゃにするために戦うてんのとちゃうねんど!」
聖は敵兵に象の救助を手伝わせた。

朱理の下には萩原の兵襲撃の一報が入る。しかし朱理は動じず、温存した兵で迎え撃てという。
柊は訝しむ。「予期しておられた!?ではなぜ防がなかったのか」

浅葱はタタラの服についた火を手で消していた。更に胴に引火したときには抱きしめて消火する。
そんな浅葱にタタラはバカと連呼する。助けてやったのにと言う浅葱に、キズ・ケガに弱いのにとタタラ。
自分の事を大事にしろというタタラ。
そんなタタラにずっと見てる?と聞く浅葱。見てると答えるタタラ。
瓦版が灰になって京の桜吹雪のようだという浅葱。京という言葉に太郎と揚羽を思うタタラ。
揚羽の心を思い、涙するタタラ。
涙しているタタラを責める浅葱にあんただけだし揚羽をよく知ってると返すタタラ。
依然、一面は火の海。その中をタタラを背負い進む浅葱。群竹の支援も断る。
しかしその先には国王軍が!しかし浅葱が立ちはだかる。
「タタラには指一本触れさせないよ」

588 :マロン名無しさん :2008/11/25(火) 23:39:04 ID:???
浅葱。・゜・(ノД`)・゜・。
那智と聖も好きだー

589 :マロン名無しさん :2008/11/26(水) 00:16:38 ID:???
葱もいつのまにか立派な浅葱になったな

590 :マロン名無しさん :2008/11/27(木) 22:06:33 ID:???
あれ?
瓦版には仏像の油のこと書いてあった?

591 :1/3 :2008/11/27(木) 23:00:11 ID:???
ネタバレ
最終章・真赭─残せぬもの─

太郎は殺された。新しい時代にこそ必要な人だった。
大切な人を失くして、失くして、失くしてゆく。いつまで、いつまで・・・。

タタラと浅葱は火の海の中、国王の兵と相対していた。浅葱に死ぬなというタタラに浅葱が言う。
「僕は今、ものすごく死にそうにないんだよ」
浅葱は感じていた。馴染みの臭い、死の感触が消えてゆく。
自信満々にタタラを守ると宣言する浅葱。その動き・振舞いに大丈夫と信頼するタタラ。
背中を預け、タタラは浅葱に話しかける。新しい国になったら何をしたいと。
そんな先のこと考えたこともないと浅葱が答えるとタタラが言った。
「じゃあ一緒に考えよう!行こうね!一緒に」
浅葱は思った。20歳まで生きられないと誰が言った。この溢れる、熱い力は・・・。
柊、今ならきっと、おまえにも勝てる!
柊、群竹も見つめる中、浅葱は今、覚醒した。
と、そこにあらわれたタタラと浅葱を掴むもの。そう、那智が救い出した象と共に救援に来たのだ。
象には国王軍も乗っていたが、ひとまず休戦しているという。
浅葱のやけどの手当てをするタタラ。痛みは感じなかったという浅葱。
褒める聖に相変わらずの那智。
和気藹々とした雰囲気。心地よくって・・・うざったい・・・浅葱は感じていた。

萩原の軍と赤の王の国王軍が交戦している。タタラ軍はひとまず兵の立て直し。
タタラはハヤトに呼ばれ、医療班の下へ向かう。そこにいたのは全身傷だらけの菊音!
地下で萩原の仕掛けを見つけ、体で止めようとしていたという。ここには飛車が運び込んだ。
目の覚めた菊音はタタラに言う。自分のしたいようにできないのはいやだと。
菊音は本来は国王側の人間。その複雑な立場を思うタタラ。
この戦が終わったら、話聞いてくれる?と聞く菊音にタタラはうんと答えた。
ここに菊音を運び込んだ飛車も怪我をしていた。
タタラの静止も聞かず、再び偵察に出る飛車。
その様子にナギは「それぞれの戦いがあるんですね」
それぞれに幸せになるために、生きてゆくために、自分のための戦いがある。

592 :2/3 :2008/11/27(木) 23:00:45 ID:???
茶々に皆の食事と休息の指示をし、タタラは赤の王を見ることにした。
赤の王の軍と萩原の軍は交戦中。橘はただ動転し、萩原は兵たちを残し、京へ去る。
瓦版には京の仏像に仕込んだ油のことまでは書いていなかった。
国王を盾に取り、タタラ軍を京で火の海にする・・・。そして、赤の皇子は・・・柊に任せた。

逃げる萩原の姿を見つけた今帰仁は、朱理に言う。
しかし朱理は動じず、ただこう言った。
「しょせん小物だ。猿に食われてしまえ」

朱理の軍は萩原軍に背後を取られ、重装備が陥没でガタガタ。
大ピンチに朱理は突然、大声で笑い出した。
朱理は言う。役立たずの金ピカ軍団は形ばかり豪勢な道化。これぞ王家そのもの。

「オレは、この戦に、あとに残せぬものすべてを連れてきた」

その言葉に動きが止まる、橘、タタラ、浅葱、今帰仁、柊。
続けて朱理が言う。王家に寄り添い民も時勢も見えぬ者どもを連れてきた。
そして汚れた金、城や肥え太った寺や貴族の蔵もこれで空になった。
搾取することに慣れた古い体質の連中をあとには残せない。
萩原の連れてくれば事を起こすと思っていたら、やはり起こした。
そしてあとに残せない最たるものが暗殺者となりえる柊!
朱理に柊が尋ねる。王家を救うために戻ったのではないかと。
そして朱理が答えた!

「王家のためを考えたことなど、オレの生涯、ただの一度もないわ!」

593 :3/3 :2008/11/27(木) 23:01:36 ID:???
ふさぎこむ橘に、一言詫びをいい、朱理は続ける。
なるべく見事に王家に幕を引く、それが自分の役目。
白の大姉の処遇について柊が問う。
浮世から離れたところで静かに平和に暮らして欲しいと朱理。
しかし柊が言う。それではまるでわかっていない。
ただ穏やかな美しい場所に暮らすことが白の大姉にとって幸せか。
その言葉にようやく萩原の後ろに白の大姉がついていることを悟る。
続けて柊が言う。朱理は自分を残せないという。
しかし、朱理が王家を終わらせ、白の大姉を影に追いやるというのなら、

「あなたこそ、残っていただくわけには参りません」

朱理は問う。姉を愛していたかと。柊はただ答えた。「畏れ多い」

朱理、続けて柊が象より降りる。
今帰仁が朱理に呼びかけるが、朱理は今帰仁を制止する。
柊との過去を語りながら、朱理は剣を抜く。
あとに残せない、あなたは決して、新しい国に残せない

「 タ タ ラ の た め に も 」

それを聞いて驚愕するタタラ。そして今帰仁は叫ぶ。
「タタラと戦うために来たんじゃないんだな!?
 沖縄で見たおまえらはウソじゃないんだな!?
 今もつながっているんだな!?
 
 だ っ た ら 負 け る な ! 」


新しい国、緑の大地、オレこそが見たかった

朱理は剣を片手に柊に向かって駆け出した。

594 :マロン名無しさん :2008/11/28(金) 00:02:59 ID:???
朱理いいい。・゜・(ノД`)・゜・。

浅葱もよくやったよ。もう葱なんて呼べないな。

595 :マロン名無しさん :2008/11/28(金) 02:09:56 ID:???
玉葱と呼ぶ

596 :マロン名無しさん :2008/11/28(金) 06:52:55 ID:???
>赤銅の章4・緑の軌跡
>赤銅の章5・赤の軌跡

>最終章・木賊─遺したもの─
>最終章・真赭─残せぬもの─

対になってるのな

残せぬものってのは柊や王家だってのは分かるけど
あの話で遺したものってなんだ?ぞうさん?太郎ちゃんの命をかけた情報のこと?

緑と赤、同程度の彩度で色相が逆の更紗と朱理か。
一方は軌跡じゃなくて奇跡だった気がするが

597 :マロン名無しさん :2008/11/28(金) 12:46:16 ID:???
朱理の演説かっこいい
「タタラのためにも」
で涙がぶわあ出てきた。
朱理に一生ついていく。

浅葱ほんとに成長したね
居場所見つかってよかったね

598 :マロン名無しさん :2008/11/28(金) 18:43:26 ID:???
>>596
赤が奇跡だっけ

599 :マロン名無しさん :2008/11/29(土) 02:14:13 ID:???
朱理と揚羽がすれ違うシーンが印象的だ

600 :1/3 :2008/11/29(土) 23:04:47 ID:???
ネタバレ
最終章・灰白─真白き炎─

タタラと浅葱は立ち尽くしていた。朱理の言葉を聞きながら。

「柊先生、あなたを生かして残せない。決して。
 新しい時代に、この夜明けに、暗殺者たるあなたを残せない。

 タ タ ラ の た め に も 」

朱理は死ぬ気かという遊山に朱理はいつでも勝つ気でいるとユウナ。
ただ、柊は何度も切り結んで隙をうかがえる相手ではない。
チャンスがあるとしたらたった一瞬。その間隙を狙うだけ・・・。
遊山は手助けする事を提案するが、朱理の気が乱れるとユウナが否定する。
「ここに割り込める人間がいるとしたら、よほど信頼し合ってる相手だけ」
象の上では、待機を命じられた今帰仁が朱理の無事を祈っている。

「僕の手はいらないのか。安全な場所にいるのが幸せと思うな!ど阿呆が!」




601 :2/3 :2008/11/29(土) 23:05:21 ID:???
小雨の降りしきる中、対峙する朱理と柊。
朱理は大きく鬨の声を上げ、柊に向かって走り出す。
脳裏に自分のこれまでの生涯が浮かぶ。
王家の禍として生まれ、奴隷の焼印を押された出生時。
四道と共に柊の下で修行に励み、2人で柊にかかっても全く歯が立たなかった少年時代。
「腕の1本でも失くす覚悟であたらないとムリかもな」
程なく、西の砂漠地に赴任を命じられ、タタラ討伐を命じた青年時代。
温泉での更紗との出会い。文通、東行、そして沖縄での幸せな日々。
四道の死。四道は矢で射られて亡くなったが、その直前、タタラを目の前にして、一瞬殺す事を躊躇した。
その理由は間もなく理解する。
更紗がタタラ。四道のこと、自分と更紗の関係は知っていたはず。
四道が最後に考えたことは自分の事!自分が殺した!

朱理の回想は尚も続く。
沖縄で苗を守ったこと。再び戻った蘇芳でサカキと再会を果たしたこと。そして、たつみの死・・・。
心中、朱理は四道に語る。
過去、共に語り合った俺たちの造る新しい国、緑の街。
しかしそれは違った。俺があってこその国ではない。
俺はもう、お前の望むような王にはなれん。

そんな朱理に四道が返す。俺が望むのは朱理自身。
己で決めた道を、止まらず、迷わず、どこまでも駆けてゆく朱理の姿!
汚れても、倒れても、はいつくばってのたれ死んでも走れ。お前の生き様を見届ける!

柊の姿が、刻一刻と大きくなる。
朱理は四道に言う。一緒に来い、今度こそ柊を倒そう。
四道は朱理に笑って言う。

「朱理、それはもう、オ レ の 役 目 で は な い だ ろ う 」




602 :3/3 :2008/11/29(土) 23:06:08 ID:???
頭上より、柊目がけ迫る影。それは象より飛び降りた今帰仁!
一瞬、朱理は唖然とするが、やがて四道の本意と理解する。そして、四道の言葉と共に2人、柊に迫る。「行け」

一瞬、剣と拳で柊と切り結び、3人は交差した。
今帰仁はすねを打撲したがそれ以上の怪我はない様子。
と、そこに一本の腕が地面に刺さる。それは柊の右腕!
朱理が柊に言う。迷いは柊にあった。王家は殺せない。それが古さであり弱さ。
柊は朱理に返す。朱理が立派になったのだと。
「わたしは老いて、あなたは大人になられた」
よい友人を持った、多くを学んだと朱理を褒める柊。
未だ木鶏たりえず、しかし・・・まだ死ねぬ。あの方の側へとその場を離れる柊。

今帰仁は朱理に止めを刺すように言うが、朱理は動かない。
と、そこにもう一つ、腕が地面を転がる。先ほどの柊のものとは異なる腕。
そう、朱理も左腕を斬られていたのだ!
唖然とするタタラ・浅葱。叫ぶ今帰仁・ユウナ・橘。
今帰仁の手を借りて、やっと互角だったという朱理。
続けて言う。腕の一つや二つなんぞ、何をなくしても俺は俺だ。
後片付けをする。残すものと残せんものを。それは俺にしかできん。
「なぜならこのオレが、この国の最後の王だからだ!」
その姿に橘が泣き崩れる。
王家のためを考えぬと言いながら、誰よりも王家を憂い、誰よりもあなたこそが、王ではないか!

この様子を眺めていた浅葱は泣き、叫び、タタラはただ見つめていた。

鮮血がマントをその色に染め変える


   ───赤の王───




603 :マロン名無しさん :2008/11/29(土) 23:53:45 ID:???
う、腕が((((;゜Д゜)))

604 :マロン名無しさん :2008/11/30(日) 00:20:30 ID:???
朱理((( ;゚Д゚)))
でもこんなにボロボロになっても全く格好よさが失われないんだよこの男は。・゜・(ノД`)・゜・。

605 :マロン名無しさん :2008/11/30(日) 00:23:32 ID:???
正直、生前の四道はいまいち良さがわからなかったんだが、
今回でちょっと好きになった。

606 :マロン名無しさん :2008/11/30(日) 00:38:31 ID:???
悪いけど泣き人がベストパートナーってのがピンとこない

607 :マロン名無しさん :2008/11/30(日) 00:58:35 ID:???
サカキ(・・・赤の王)

608 :マロン名無しさん :2008/11/30(日) 10:57:05 ID:???
腕が...
え、これははえてこないよね..??回復魔法とかないよね??
まじか..

・・・朱理!!(;д;)
それなのにかっこよすぎ
男の中の男だ

609 :マロン名無しさん :2008/11/30(日) 16:38:34 ID:???
>>606
朱理がほんとの意味でこころ許せるのは泣き人ぐらいだろ
昔の朱理と四道の距離感と今の泣き人と四道の距離感では今の方が理想的と思うが

610 :マロン名無しさん :2008/12/01(月) 22:45:53 ID:???
朱理…今までの人生を走馬灯の様に振り返ってるけど大丈夫か?
死なないよね

>四道が最後に考えたことは自分の事!自分が殺した!
更紗が殺したって思わないとこが好きだ

611 :1/2 :2008/12/01(月) 23:02:09 ID:???
ネタバレ
最終章・曙─その答え─

その場には左腕を落とした朱理が立ち尽くしている。
駆け寄り手当てをしなければと思うが、誰も動けない。戦場が静まりかえる。

タタラは赤の王を見つめていた。タタラも過去を振り返る。
あの赤い夜からの赤の軍による惨劇。
マコト、タタラの父が殺され、揚羽の片目が奪われ、そして兄タタラが殺された。
津山では柚香、白虎の長老を失う。桜島では風神・雷神に蹂躙された・・・。

朱理は刀を焼き、それを傷口に当て、止血する。
国王軍の兵が口々に赤の皇子に言う。我々は死ぬためにここに連れてこられたのかと。
朱理は答える。無理やり来いとは言っていない。来たい者だけ来いと。
兵たちは言う。我々は来るしかない。自分で判断したことがないと。
そんな兵たちに朱理が言う。
「なぜ、自分で決められない?
 いつまで人のいいなりになるつもりだ。いつまで人に頼って生きる!?
 この国を、王家を!こんな阿呆のまま続かせたのは誰か!?
 考えろ。それが民だ。おまえたち兵だ!
 ただ従い、誤ちを正さず、逆らわず、ただ脅えた。王家ともども皆が皆、阿呆だったからだ。
 タタラが起った今もまだ、王家に寄り添うか。それが楽か。
 なぜ、己で決めぬ。命を置く場所を、死に場所を、なぜ己で決めぬ・・・?」
大量の出血ゆえ、足元をふらつかせながら、朱理が叫ぶ。
「支配されるな 間違うな 簡単にのせられるな! だまされるな!
 己で、己で・・・!己で、己の足で
 己が! 己の望むことを! 己の望むように! 己で考え! 己で選び! 己で決めろ!
 己を信じ 己を頼め 
 己で荷を背負い 己で責めを負い 己で守れ!
 己の意志で 判断で 誇りを持って 己のために生きよ
 それが、それこそが・・・、それこそが、新しい国ぞ!!
 それこそが 新しい 国の姿ぞ」

612 :2/2 :2008/12/01(月) 23:02:41 ID:???
「かっこええ男やな」
聖が言う。血まみれ、泥まみれでよれよれなのにかっこいい。
那智も言う。赤の王は何も失くしていない。何を失くしても何ひとつ決して欠けん!
そして、そのすべてを目をそらさず受け取っているタタラ。
浅葱は、あいつにとってはトカゲの尻尾と同じと悪態をついていた。
その目からはひたすら涙が落ちていた・・・。

赤の王はタタラに呼びかける。その声に更紗は朱理との日々を思い出す。
お守り、東行、そして沖縄・・・。優しかったあの朱理。
その朱理が王朝最後の王として、今、タタラに伝える。
「今、この瞬間をもって、この国を、おまえたちに明け渡す!」
その言葉に動きの止まる両軍。
続けて朱理が言う。ただし、タタラでなく、100万の民の手に返すだけだと。
この戦で無駄に流した血を、何時までも背負え。
国を成すための痛み、流した血を何時までも心に枷とせよ。忘れるな。
「・・・京へ、共に来い。・・・タタラ」

その言葉を受け、萩原軍は赤の皇子こそ反逆者と矢を放つ。
橘が身を挺して赤の皇子を守る。続けて萩原軍の兵士が赤の皇子へ迫る。
那智・聖はタタラに指示を仰ぐ。動かないタタラ。
更にその後ろからタタラを促す声がある。声の主はタタラの母・千草!
タタラは剣を振りかざし、赤の王の下に駆け出した。
互いに互いの目を見据える両雄。
そして、タタラが赤の皇子の場所に差し掛かったとき、タタラの剣の先は・・・・・萩原軍に向けられた!

「タタラは、赤の王のその心を今、ここに受け取った!」

タタラ軍の兵士は呆然とし、角じいは・・・ただ顔を伏せた。




613 :マロン名無しさん :2008/12/01(月) 23:23:46 ID:???
すげ・・・なんだこのめちゃくちゃカッコイイ演説・・・

614 :マロン名無しさん :2008/12/01(月) 23:36:07 ID:???
こんな熱い演説は見たことない(つД`)

>「タタラは、赤の王のその心を今、ここに受け取った!」
更紗もめちゃくちゃ格好いいなあ。・゜・(ノД`)・゜・。

615 :マロン名無しさん :2008/12/01(月) 23:44:25 ID:???
圧倒された

漫画なのにすごい
胸を鷲掴みにされた気分
朱理の演説が体の深い部分まで響き渡る
自然と涙が出てきた

こういう人を本当に王と言うのかな
これは男女関係なくホレるしかないよ
絶対死なないで、朱理

616 :マロン名無しさん :2008/12/01(月) 23:48:52 ID:???
何だかざわざわ鳥肌が立った…。けど、少し釈然としない。
まんまと朱理にのせられたもやもや感と、
「はい、そうですか」と素直に終われないようなもやもや感…。

617 :マロン名無しさん :2008/12/02(火) 00:05:16 ID:???
ある意味ここが
最初からすれ違ったりもつれたりしつつここまできた2人の関係の
総決算なのかもな。

長かった。

さすがにこの場の雰囲気じゃ揚羽も角じいもあさ葱も割り込む余地ないわ。

しかしここまでくると国王側が役者不足だな
橘は切り札隠してるほどまわりくどい人間じゃないし
桜田はなんとなく赤寄りだし
エジプトは太郎ちゃんのおかげもあるが朱理に見透かされてて自滅しそうだし
白はもうひとひねりしてきそうだけど柊が相討ちになったし
残るはウンコ王と夜郎組くらいか。

618 :マロン名無しさん :2008/12/02(火) 01:11:53 ID:???
かっこよすぎだろ

619 :マロン名無しさん :2008/12/02(火) 03:53:01 ID:???
>>617
あさ葱

ワザとだよなw

620 :マロン名無しさん :2008/12/02(火) 21:06:02 ID:???
浅玉葱→葱坊主→葱→あさ葱
進化なんだか退化なんだかw

621 :マロン名無しさん :2008/12/02(火) 21:42:29 ID:???
>ウンコ王
うっかり読み流しそうになったwww

622 :マロン名無しさん :2008/12/03(水) 10:09:26 ID:???
>>619
クセで葱と書いたけど
いい子になってきたので思いなおしてあとから浅をつけた。

623 :マロン名無しさん :2008/12/03(水) 14:31:00 ID:???
更紗がタタラになってから二年も経ってないよね。
みんな凄まじい速さで人間として成長したね

二年前よりあたしはちょっとメイクが濃くなった程度だ

624 :1/3 :2008/12/03(水) 23:02:16 ID:???
ネタバレ
最終章・縹─愛と書く─

「こんなものを見たいんじゃないです」
角じいは顔を伏せ、涙を流しながら言う。タタラが赤の王をかばう姿など見たいんじゃ・・・。

タタラも出現し、赤の皇子ともども討ち取りにでた萩原軍。
と、タタラの背後を赤の皇子が守る。互いに死ぬなと言い合う2人。それを見つめる浅葱。
橘は赤の皇子を身を呈して矢から守っていた。橘を気遣う朱理。
そんな赤の皇子に橘はかまうなという。
「わたしは時代遅れの古臭いじじいです。それで結構!あなたをお守りします!」
矢は更に放たれるが、ユウナがその矢を叩き落す。
タタラはユウナに芭蕉が来ている事を告げ、朱理を託す。
しばらく動かなかったタタラ軍も那智・聖を先頭にようやく動き出すが、その動きは鈍い。
タタラと赤の王の関係はそれほど根の深い問題なのだ。
それは国王軍でも同じであった。どうしたらいいのかわからず混乱する国王軍。
萩原軍に加わり、タタラと赤の皇子を討つ事に決まりかけた時、一人の老兵が口を開く。
自分は赤の皇子を助けたい。
皇子は一人の人間として身分の低い兵1人1人までに本気の言葉で語りかけてくれた。
殺すためでなく、選ばせるために連れてきたと思う。
「まだ間に合う。自分で決めるんだ」
老兵は味方するため赤の皇子の下へ向かった。
その言葉に兵たちは真剣に考え始めた。自分で選ぶ。
なぜなら自分のためだからだ!

朱理は気が遠くなりそうになりながら、近づく足音を聞く。
最初は一つ。それが二つ三つと増え、最後には自分を呼ぶ声と共にたくさんの足音となった。
その足音の主・国王軍の残党は言う。
「オレたちは」
「わしらは」
「自分の意志であなたと運命を共にします!連れて行ってください!!」


625 :2/3 :2008/12/03(水) 23:03:06 ID:???
朱理は芭蕉の下へ運ばれた。減らず口を聞きながら芭蕉とナギの手当てを受ける朱理。
ショック症状を起こしつつも、まだ死ねないと考える朱理。そう、まだ仕上げが残っている・・・。
更紗は朱理の下に行きたかった。
駆け寄って、手を握って、「朱理」と・・・。
しかし、まだ泣くわけにはいかない。まだ、タタラだから。

角じいはタタラの下に駆け寄り、言う。赤の皇子だから簡単信用するな、罠と言うことも・・・。
そんな角じいにタタラが答える。今でも村を襲った赤の王は憎い。しかし・・・。
「あの血を吐くような叫びを、心を受け取れないような人間にはなりたくない」

タタラの言葉にふさぎこむ角じいの下に千草がやってきた。
千草は言う。子供は成長すると。
自分しか見えなかったものが、相手を見、多くのものを見、多くの人を知り、国を見るようになると。
年を取るとそれが逆になるのかもしれない。
「角じい、狭い所しか見えなくなってはいないですか?」

「『心を受け取る』と書いて『愛』と読むのだす」
唐突に多聞が言う。
理解できない七尾を傍らに「イキなことを」という増長。

タタラの一気に戦を終わらせるとの言葉に待機していた鹿角・関東軍が戦場に加わる。
萩原軍及び朱理から離れた国王軍およそ3万5千。
だがそこには大将たる将もなく、一方、朱理の兵を加えたタタラ軍はその倍を数えた。

王城では赤の皇子の国譲りの報が入り、国王が憤慨していた。
急ぎ黒の王を探させようとするが、多分亡くなったと白の王が言う。
もう誰も味方がいないと言う国王に白の王が言う。
実はもう1人、かわいいあなたの息子がいるのですよと。


626 :3/3 :2008/12/03(水) 23:03:38 ID:???
落日、まだ、馬たちが戦場を駆け抜ける中、浅葱は戦場に佇んでいた。
その浅葱の下に蘭丸がやってきた。白の王からの伝言という。その内容は・・・。
「ただちに蒼の王として京にお越し下さいますよう」
蘭丸は浅葱に言う。この件は国王も承知、正当な後継者蒼の王として京に入り、心おきなくお名乗りを上げられますよう・・・。
「名乗り」という言葉に心動かされる浅葱。
加えて蘭丸がいう。タタラと赤の王が組んだ今となっては、タタラ軍に浅葱の居場所はない・・・。
と、失礼な物言いと群竹が浅葱と蘭丸に割って入った。
今蘭丸を斬れというなら斬ると言う群竹。「浅葱さまの赴かれる所に、わたしはついてまいります」

浅葱はタタラの下に駆け寄った。そしてタタラに聞く。自分と朱理、選ぶとしたらどっちにすると。
タタラは答える。浅葱を取ると。おべっかと言う浅葱に、仲間が一番大事というタタラ。
答えの礼をいい、立ち去ろうとする浅葱の後姿を見、タタラは浅葱を引き止める。
そして、何かあるならちゃんと言えと、ちゃんと聞いて一緒に考えると言った。
浅葱はタタラを抱きしめ、口づけし、走り去った。
タタラの口には浅葱の青いピアスが残されていた。

岩場の陰に一人隠れた浅葱は神さまに祈りだした。しかし幼少より浅葱は知っていた。
そんなものはいない。決して、いない。

戦場、聖の姿を見つけたタタラは浅葱を見るように言う。
聖たちは浅葱を探すが見つからない。

朱理が傷つき、浅葱が姿をくらます中、篠山遺跡の戦はタタラ・赤の王の連合軍の勝利で幕を閉じた。


京都の夜───篠山より戻った萩原は少人数の共の者を連れ、王城への道を急いでいた。
そこに立ちはだかる毛皮をまとい、剣を持った人影。大猿と呼ばれたその人影はそのまとっていた毛皮を脱ぎ、正体を現す。
それは隻眼の芸人・揚羽。
萩原は仏像を取り外し、中の液体を揚羽にかける。仏像の中の液体は油!
萩原は火を揚羽に向け、揚羽に言う。
「猿の丸焼きはどんな味かな」


627 :マロン名無しさん :2008/12/03(水) 23:16:45 ID:???
じいちゃん兵士GJ!。・゜・(ノД`)・゜・。

>「『心を受け取る』と書いて『愛』と読むのだす」
本当いい言葉だ…。多聞さんは深い。

せっかく全てがいい方向に動きそうだったのに、浅葱は本当に蒼の王になっちゃうのか…?

って、揚羽逃げてー!((( ;゚Д゚)))

628 :マロン名無しさん :2008/12/03(水) 23:46:51 ID:???
>「あの血を吐くような叫びを、心を受け取れないような人間にはなりたくない」
・゜・(つД`)・゜・

>「『心を受け取る』と書いて『愛』と読むのだす」
多聞カコ(・∀・)イイ!!


629 :マロン名無しさん :2008/12/04(木) 00:12:29 ID:???
>「こんなものを見たいんじゃないです」
>角じいは顔を伏せ、涙を流しながら言う。

>「わたしは時代遅れの古臭いじじいです。それで結構!あなたをお守りします!」

古臭いじじいは古臭いじじいなりにいいとこがあるよなぁ。
角じいには空気読めといいたいとこだが、そこで思いを曲げられないところが
古臭いおっさんのいいところでもあり、存在意義でもあるんだろうな。


630 :マロン名無しさん :2008/12/05(金) 02:21:46 ID:???
うわあ浅葱とちゅーしちゃった
しかし全く気にしてない更紗流石ww

631 :マロン名無しさん :2008/12/05(金) 15:10:32 ID:???
朱理を選ぶって答えたらどうなってたんだろ?

632 :マロン名無しさん :2008/12/05(金) 16:27:23 ID:???
「僕と行こうよ」の時みたいに首締め(ry
でも最終的には朱理を選ぶんだろうと思ったが

633 :マロン名無しさん :2008/12/05(金) 17:54:02 ID:???
何だか朱里が死んじゃいそうで切ない…。
絶対死ななそうだけどでも何故か儚い感じ。
死んで欲しくないな…何だかもうこれ以上誰も死んで欲しくないや…。

634 :マロン名無しさん :2008/12/05(金) 18:35:41 ID:???
橘に惚れたわ
あんなじじいに守られたい

635 :マロン名無しさん :2008/12/05(金) 20:23:39 ID:???
ナギが朱理に「私も会いたかったですよ」と言ってるけどどんな気もちなんだろう…

636 :マロン名無しさん :2008/12/05(金) 21:32:12 ID:???
ナギって考えが読めないところがあるよね

637 :マロン名無しさん :2008/12/05(金) 22:16:00 ID:???
ネギって甘味がこたえられないところがあるよね
って揚羽死んじゃらめええ

638 :マロン名無しさん :2008/12/05(金) 22:42:14 ID:???
浅葱、ちゅうしたあとに突き飛ばしちゃだめでしょw

639 :1/1 :2008/12/05(金) 22:59:58 ID:???
番外編・はじまりの呪文

「げこくじょ?」
下克上───下の者が上の者を倒して地位を得ること───
萩原少年が初めてその言葉を聞いたのはもう顔も覚えてもいない家庭教師からだった。
そのころの萩原少年はたいそうな名家の嫡男として何不自由なく育ち、手に入らないものは何もなかった。
父はというと誰よりもえらく立派でそれこそ天から地まで得られぬものは何もないだろうと思えた。

萩原少年には、身の回りの世話をする少年がついていた。
萩原よりも年下でよく働く少年。どうしてもどうしても欲しいものがあると言う。
「どうしても欲しいなら、さっさと買えばよいではないか。誰かにもらうとか」
萩原少年は「貧しい」ということを言葉でしか知らなかった。
その日から萩原少年は思うようになる。「どうしてもどうしても欲しいものとはなんだろう?」

そのことを家庭教師に相談すると、萩原少年が与えられることに慣れているからだと言う。
「人は自分の手で勝ち取ったものにこそ、価値を見出せるのですよ」

ある日、萩原少年が橋の欄干で佇んでいると、件の少年が嬉しそうに歩いていた。母のためにお金をためてりんごを買ったと言う。
萩原少年にはそのりんごがひどく甘美なものに見え、少年を橋から落とし、りんごを奪い取った。
少年がどうしてもどうしても欲しかったもの。しかし、それはただの食べ飽きたりんごで、特別な味などしなかった。
萩原少年はあの少年がわけもなく憎たらしくなり、りんごも橋の下へ投げ捨ててしまった。
そして思う。自分には一生味わえないのだ。どうしても欲しいものなど、自分には一生・・・。

そうして、萩原少年が初めて城に上がった日、初めて「国王」という人物を見る。
「国王」に対する父は・・・無様だった。父にも手に入らないものがあったのだ。

そして、話は冒頭に戻る。萩原少年が初めて「下克上」という言葉を知った日。
大昔、下の者が上の者を倒してもいい、そういう時代がこの国にもあったのだ。
「自分の力で手に入れることができたら、どうしてもどうしても欲しいものがきっと味わえるのだろうな」

その日から萩原少年の心にはその言葉が渦巻くことになった。下克上、下克上、下克上・・・
それが、呪いの文───今に至るまで、萩原の呪文となったのだった。

640 :マロン名無しさん :2008/12/05(金) 23:53:57 ID:???
おつきの少年が可哀想だ

641 :マロン名無しさん :2008/12/06(土) 00:25:17 ID:???
あれ…可愛い…エジプトなのに……

642 :マロン名無しさん :2008/12/06(土) 12:20:23 ID:???
ちょっとぞっとしたけど、あの家庭教師ナギにみえた

643 :マロン名無しさん :2008/12/06(土) 15:59:23 ID:???
それを聞いて更にぞっとした

644 :マロン名無しさん :2008/12/06(土) 16:57:31 ID:???
ナギって何者?

645 :マロン名無しさん :2008/12/06(土) 20:48:46 ID:???
敵だけど自分の弟と小さい頃から知ってる更紗が、愛し合ってるのは複雑だね
戦うより複雑そうだよ

646 :マロン名無しさん :2008/12/06(土) 21:26:12 ID:???
弟?

647 :マロン名無しさん :2008/12/07(日) 01:08:10 ID:???
>>644
長髪盲目の預言者さん
角じいと並ぶ所期からの重要人物

ここんとこ存在感ないな
ネギの方を先におもいうかべた

648 :マロン名無しさん :2008/12/07(日) 11:03:15 ID:???
>>647
丁寧に説明ありがとう。
いやナギは知ってるんだけどさ、どこ出身の何者なんだろうって
>>645
>>646
文庫の最後の巻で分かる事実だよね。“今”の時点でナギが王家出身とか分かっていない。

649 :マロン名無しさん :2008/12/07(日) 16:40:30 ID:???
最初エジの可愛さににやけた自分が憎いww


あともしかして連載中スレルールあんまわかってない人いる?
できれば
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/csaloon/1227965578/
のテンプレ読んでからレスよろ。
なんか空気悪くしてたらスマソ

650 :マロン名無しさん :2008/12/07(日) 20:48:23 ID:???
―――――――――――――――ー
 懐漫板と間違えたのかな
 ナチュラルにそんな話が出てて連られそうになった

 以下 連載中スレモードでよろしく↓
―――――――――――――――ー

芭蕉先生が過去を知ってるんだよな。
あと、元はプレイボーイだったとか、
占い師の家系だとか、チラホラと情報はあるんだよな。
一番親密なのに、ルーツは不透明なのは角じいもだな。
北陸出身、海の男、網走経験あり、などは判明してるけど。

651 :マロン名無しさん :2008/12/07(日) 22:13:31 ID:???
まさかナギ最後に目が開いて裏切るのかも((( ;゚Д゚)))
実は全ての黒幕とか((( ;゚Д゚)))

652 :1/4 :2008/12/07(日) 22:59:58 ID:???
ネタバレ
最終章・半─切り札─

王城───浅葱は白の大姉の前で王族として、身支度を整えていた。
そんな白の大姉の下に萩原帰京の知らせが入る。迎えを出すかと聞く梅若に、
「萩原?誰だったかしら。放っておきなさい」

萩原は大猿=揚羽と対峙していた。揚羽の体には仏像に仕込まれた油がかけられている。
松明を片手に揚羽に迫る萩原。そしてその松明を油に投げつける萩原。
しかし、油と思われた液体は引火しない。
「水なんだよ」揚羽は言う。
「『都中の仏像に油が』そう書き遺した瓦版屋がいてな」
自分たちの都・街を燃やしてたまるか、と京都民全体で入れ替えたと言う。
それを聞き、萩原は急ぎ近くにあった桜田邸に助けを求める使いを走らせる。
しかし使いは、門前払いを食らってしまった。
揚羽は萩原に言う。桜田は仏像の油の入れ替えを手伝ってくれたと。
諸刃の剣片手に萩原に迫る揚羽。追い詰められながら萩原は言う。
私も赤の皇子やタタラと同じく天下取りレースに参加しただけだ!
「これを天下取りレースと思うのがそもそも間違っている」
萩原を突き刺しながら、揚羽が言った。
「この戦は、天下というものを失くすための生みの苦しみなんだよ!」
だからタタラは泣きながら戦っている。だから太郎ちゃんは走った。
「だからオレは迷わない」

萩原は絶命した。しかし蜻蛉が胸の辺りを気にしている様子。
胸の中をまさぐると、なにやら暗号の書かれた手紙があった。
と、見回りたちが騒動に気づき、暗殺現場にやってきた。
手紙を持ち、再び毛皮をまとい、次は夜郎組と逃げ去る大猿。
桜田門の外で起こったから「桜田門外の変」と勝手に名づけている密。
そんな密に蜂也が言う。大猿の正体、見当はついているんだろうと。
推測でよろしければという密。

653 :2/4 :2008/12/07(日) 23:00:38 ID:???
一方、萩原の使いを門前払いにした桜田は別の使命を持っていた。
それは赤の皇子より託された指示。
その内容は桜田は民と共に在れというもの。そして・・・。
「オレが戻らない時は国王を殺せ」
桜田は思う。赤の皇子は民衆に支持されている。赤の皇子が王制廃止といえば皆納得する。
王家は後を濁さず、京は焼かれず、八方丸く収まる。だから赤の皇子よ、戻って来い!
その晩遅く、桜田邸に世継ぎの件で登城せよとの連絡が来た。
お世継ぎぃ?と訝しむ桜田。

───篠山の夜。
更紗は朱理の斬られた左腕を抱いていた。そして土に埋める更紗。
朱理は離れていたが、心の声で知ったのか、更紗に心で礼を言った。
タタラ軍は赤の軍と共に京を目指す。そして国王に会えばすべてが終わるはず。
一方、浅葱と菊音がいなくなった。また戻ってくると茶々。
タタラ軍は隊を二つに分け、それぞれ亀岡・高槻を通り、京を目指す。
亀岡と高槻は橘の直轄地。このまま戦うことなく通過できるはず。

と、聖が異変に気づく。後続が全然ついてきていない!と、ハヤトが後ろからやってきた。
ハヤトは浅葱が見つかったか尋ねる。見つかっていないと答える聖。
ならなぜ浅葱の指示が出ているというハヤト。
浅葱の指示で後続が止まり、部隊がバラバラにされている!
と、そこへ蜻蛉がやってきた。揚羽からの手紙。その内容は・・・。
「蒼の皇子・浅葱が王になる」

京都では王城に民衆が集められ、浅葱が王の後継者の名乗りを上げていた。
赤の皇子はという民衆。バカがという揚羽。話が違うと桜田。
後ろに控える国王は自分には似ていないと言う。
しかしこの子しかいないと白の大姉。
浅葱は集まった民衆に語りだした。
「京都民に言っておく。赤の皇子はおまえたちを見捨てタタラに下った」

654 :3/4 :2008/12/07(日) 23:01:39 ID:???
「あの、ど阿呆が!!」
赤の王は激怒していた。タタラは浅葱が裏切った事をまだ飲み込めていない様子。
と、亀岡城は応戦の態勢を整えた。
城主が言う。新しい世継ぎの命で亀岡城に入れることはできなくなった!
赤の皇子も橘も逆賊扱いである。
城よりタタラ軍へ一斉に矢が放たれる。後続部隊を離され孤立している亀岡軍。
と、弓を止めさせ、馬に乗り、単身タタラ軍に向かうものがある。それは群竹!
「蒼の皇子よりの向上を申し上げます」
馬上より、タタラ軍に向かって言う。私は京都民すべてを人質に取る。
民の命などかまわぬのなら攻めてくるがよい。
民の命を惜しむのならば降伏されたし。

「あっちがわの人やったんか。タダ者とちゃうと思てたけど」
「思てたんかいー!」
紀州組のやり取りはともかく、タタラも浅葱を思っていた。
はじめは敵意の塊だった。どこかで変わった。好意だと感じた。うれしかった。
自惚れた!・・・・・でも!まだわからない。何か理由があるはず!
ひとまず事態を増長たちに知らせるべく、新橋を飛ばすタタラ。
「人がせっかくきれいにまとめようとしたものを」
牛車より起き上がった赤の王が言う。
「あいつならやりかねん。殺人レースなんぞで喜んでた阿呆だからな」と赤の王。
「今の浅葱はちがうよ」タタラが返す。
「同じに思える」と赤の王。
「あなたにはわからない」
「何度もヤツに煮え湯を飲まされた」
「浅葱は本気で私を助けてくれてた」
「ずいぶんとかばう」
「当然、ずっと一緒に戦ってきた大切な仲間だ!」
このやり取りに赤の王は思う。滅法面白いぞ、浅葱よ!

655 :4/4 :2008/12/07(日) 23:02:37 ID:???
王城では浅葱が梅若と語らっていた。タタラは絶対降伏しない。
しかし一般大衆を攻めるわけが無い。
どうする、朱理?僕は始めてお前に宣戦布告したんだよ。
勝負しようよ朱理。どうしてみせてくれるのさ。
浅葱の下に白の大姉がやってきた。そして浅葱に面白い手があると提案する。
タタラが実は偽者と世間に知らせる。しかも赤の王と恋仲。
タタラ軍の兵はさぞ混乱するで・・・ その言葉をさえぎり、浅葱は強く断言する。

「 そ れ だ け は 決 し て さ せ ま せ ん 」

思わぬ反論に動転する白の大姉。
何時までも子供じゃないということ、何を考えて戻られたのか・・・言う柊。
続けて浅葱が呼んでおいた夜郎組・蜂也が登城してきた。
蜂也と語る浅葱。蜂也の祖父は汚職の疑いで失脚した高級官僚。
伝統ある家は取り潰し、蜂也の父は生涯社会の底辺で汚名を雪ぐのに頑張った。
自分の力になったら家を再興すると約束する浅葱。
いまや王家のため本気で働いてくれるのはお前たちだけ・・・。
浅葱は早速、蜂也に命令を下す。
「城のまわりに民衆を集め人垣を作れ」

亀岡では亀岡城主の軍とタタラ軍が交戦していた。
陣中、赤の王はタタラに言う。俺は京を焼かないと民に約束したと。
タタラもその意志はないと答える。
赤の王は続けて言う。降伏もありえない。タタラも同調する。
「では道は一つだ」
「一つだね」
朱理はタタラに京都に信用できる者がいるか尋ねる。タタラはいると答え、蜻蛉を揚羽の下に飛ばす。
続けてタタラと赤の王は亀岡攻略の作戦を練る。橘に知恵を求める赤の王。仲間を集めるタタラ。
そのあまりに息の合った二人に笑顔が生まれる今帰仁・ユウナ。困惑するその他の人々。

タタラは思う。朱理の命を隣に感じている。しかし浅葱のぬくもりもずっと感じてた。
浅葱と朱理とどちらかを選ぶなら、あんたを選ぶ!

656 :マロン名無しさん :2008/12/07(日) 23:07:37 ID:???
そういえばスレの最初の方で
ナギ=白の王説あったよな

657 :マロン名無しさん :2008/12/07(日) 23:13:17 ID:???
ちょっ…ねぎ、おい!

と思ったけど、しっかりいい役こなしてんじゃん
>「 そ れ だ け は 決 し て さ せ ま せ ん 」

なんか更紗や朱理と並べても見劣りしない
主役級のとこに踊り出たって感じだな
とってつけたような感じもするけど。

初期はサブタイトルで寄生虫(パラサイト)とまで言われ
最近でjは柊に「世に出て何を学んでこられたのです」とダメ出しされるあの浅葱が、
最終章になってすくすくと成長したね

658 :マロン名無しさん :2008/12/07(日) 23:47:56 ID:???
浅葱今度こそ裏切ったのかと思いきや、内部に入り込んで何かやる気なのか…?
息の合った更紗と朱理がもう(つД`)

659 :マロン名無しさん :2008/12/07(日) 23:49:05 ID:???
葱、最初の頃は朱理と更紗を
「互いの正体を気付かず魅かれあっている!あははは!」
とか言ってたのにね。成長したな…

660 :マロン名無しさん :2008/12/07(日) 23:55:51 ID:???
なんだろ、今まで感じてなかったわけじゃないんだけど
更紗はちゃんとタタラなんだな、と思った。葱、ちゃんと思われてるんだなあ。

661 :マロン名無しさん :2008/12/08(月) 00:13:32 ID:???
ここにきて二面性の肯定って感じだな。更紗とタタラの使い分け
それぞれにそれぞれの意味があるっていうのを
朱理と浅葱を使って明確に描いたって感じ。

更紗を押し殺さなきゃ駄目で、憎めなくなったらどうしよう、などと
憑かれたみたいになってた時期もあったことを思えば
更紗=タタラもものすごい成長してきてるよな

662 :マロン名無しさん :2008/12/08(月) 23:19:48 ID:???
あーん!エジ大老が死んだ!(以下略)

663 :マロン名無しさん :2008/12/09(火) 01:29:47 ID:???
刺客は放たれた。新しい国という夢が叶ったら何を得るのかと尋ねる白の王に荻原は答える。「自己満足」

荻原は思う。新しい国を夢見た時は過ぎた。なぜならそれはもう始まっているから。
いつかおまえの人生はなんだったかときかれたら、こう答えられればそれでいい。

「エジプトのようであった」と

664 :マロン名無しさん :2008/12/09(火) 02:02:09 ID:???
桜田門外の変ワロタ

665 :マロン名無しさん :2008/12/09(火) 12:25:14 ID:???
銀子と柿人の幼少の物語が好き。できれば柿人とキスしてるシーンを
見たかったな。足を舐めてるシーンで、男として機能しなくても
手とか指で満足させれるだろうに。エロな続きが見たかったー
あの二人は美しくて主役より好きだわ。

666 :マロン名無しさん :2008/12/09(火) 17:38:44 ID:???
>>665
ここ再連載中スレですよ

>>653


667 :1/4 :2008/12/09(火) 23:02:07 ID:???
ネタバレ
最終章・空五倍子─鼠の群れ─

──王家が民衆を盾にする──
京の街中では夜郎組が人垣を作るべく、無理やり民衆をかき集めている。
一方で民衆は揚羽の下に集まっていた。タタラからの手紙を読む揚羽。
民衆たちは口々に王家への不満を言い、自分たちでどうにかしようという。
その様子に揚羽は思い出す。仏像に油が仕込まれていると知らせた時、自然と各地区からリーダーが立った。
「タタラよ。これだから、国は滅びぬ」
揚羽は民衆に言う。腹をくくるなら手はあると。もちろんと返す民衆たち。
役人と夜郎組をなんとかできるならという揚羽に、オレにまかせろという人影。
驚く民衆たち。揚羽は笑みを浮かべる。
とりあえずおとなしく夜を待とうと民衆たちに指示を出す揚羽。
「タタラよ、京のことはオレにまかせろ」

「揚羽!京の人たちのことは頼んだ!」
タタラ軍は亀岡で城主と交戦していた。
朱理は橘に手薄な場所を尋ねる。タタラも城主の人となりを尋ねる。急かす朱理。
橘は答える。手薄なのは西、城主は戦の経験はほとんどない。
「調虎離山の計だな」「派手にいこう」
タタラたちは相手の焦りに乗ずると言い、朱理は今帰仁に兵を正体に編成しなおすこと、ユウナに紅を出すことを命じる。
タタラは角じいに白い布を集めさせる。
その様子にらぶらぶと那智・聖。なんともいえない表情の角じい。
タタラは仲間たちに改めて言う。一刻も早く戦を終わらせたいと。
敵を殲滅させるなら当たり前じゃと思う今帰仁をおき、早速仲間たちは各自、作戦を実行する。
亀岡の城には東の林よりタタラ接近の報が入る。しかしそれはハヤトが囮になったもの!
続けて囮になろうとする那智・聖は出かけ今帰仁にいう。
タタラの「一刻も早く戦を終わらせる」と言うのは敵兵をなるべく殺さず頭をさっさと押さえるということ。
その言葉に納得する今帰仁。
那智・聖・今帰仁・角じいが各自、タタラの囮になり、城を目指す。
混乱する亀岡の城主。

668 :2/4 :2008/12/09(火) 23:02:45 ID:???
戦中、タタラは思う。この戦いは本来避けられる戦いだった。浅葱の命令がなければ!
聖はタタラの心中を思う。戦いたくない相手と戦わざるを得ない状況にしたのは浅葱のせい。
それは浅葱を抱えてたタタラの責任でもある。タタラはまた自分を責める。「得意やからな」
朱理もまた、合戦の指揮を執っている。タタラと朱理、互いに心中で思う。
「朱理、こんなふうに一緒に戦うことがあるなんて思わなかったよ」
「そうでもないぞ。関東では共に走った」
「あの時も・・・・・浅葱が敵だった」

亀岡より王城に戻った群竹は浅葱の下に報告にあがる。二人の驚いた顔を拝みたかったと浅葱。
群竹は浅葱にいう。民衆を質に取るのは得策ではない。王家への怒りが渦巻いている・・・。

役人詰所では、役人たちが口々にこの状況を愚痴っていた。そこへ桜田が陣中見舞いにやってきた。
樽酒を何個も置き、遠慮なくやってくれと桜田。

一方、夜郎組の陣では密が大猿の正体について語っていた。
申年に猿の毛皮を作る人物・・・・・「芸人でしょう」
蜂也が密に問う。その芸人だが斬れるかと。隙がない、憧れてしまったとは密。
と、ここに桜田がやってきた。蒼の皇子より話があるから夜郎組一同登城しろと言う。
部屋に通され、待機する夜郎組一同。
妙と感じ、外に出ようとするが、すでに封をされ外に出られない!
役人、夜郎組が動けない中、揚羽は民衆たちをこの事態からきり抜ける作戦“鼠”を決行する。




669 :3/4 :2008/12/09(火) 23:03:28 ID:???
岡城ではタタラ軍と亀岡城の兵が交戦中。しかし、赤の皇子の兵と亀岡城の兵とは鎧が同じで見分けがつかない。
混乱している亀岡城の兵たちに、何かで見分けているはずと城主。
と、そこへ城主の下にやってきた人影。「眉で、異国の故事に習って眉を赤く塗りました」
その人影はタタラ!タタラ軍は亀岡城の頭を押さえた。
と、タタラは城主を説得しようとする。早く討ち取れと思う朱理。
なおも説得しようとするタタラに、矢が放たれた。肩を射抜かれたタタラ。
と思わず朱理も弓を引こうとするが・・・「引けぬ」
朱理は先の戦いで左腕を落としたため、弓を引けない。
城主は我々は上からの命でしか動けぬといい、刀をタタラに向ける。
と、ハヤトが矢を放ち、城主を仕留めた。

戦が終わり、ハヤトをたたえる声の中、ハヤトは赤の王に語る。四道を射たのは自分だと。
自分にとってタタラが一番だったからと。
赤の王は弓をハヤトに投げつけ言った。おまえは当たり前のことをした。オレだとてそうするだろうと。
陣中、治療を受けるタタラは思っていた。浅葱に会わなければと。会って、そして─────

王城、床についていた浅葱は目を覚ます。幼いころと同じ、そしてタタラ軍での日々とは異なる静かな部屋。
と、そこへ群竹があわてた様子で浅葱の下へ駆けつけ、外を見ろという。
そこにあったのは人垣でなく、おびただしい仏像の群れ!
役人たちは泥酔し、夜郎組はようやく部屋から外に出されている。
浅葱はこの光景に大声で笑う。町には人っ子一人いないという。
沈みかけた船は鼠も見捨てる、王家にはふさわしいと浅葱。うれしいでしょうと白の大姉に言う。

揚羽は京の民衆の逃走を誘導していた。と、そこへ夜郎組が追ってきた。一人夜郎組を押さえる揚羽。
揚羽はタタラの依頼を思い出す。「京都の人たちを避難させて!」
「タタラが気軽にとんでもない注文を出しやがるのはなあ、
 オレは決してくたばらないと信じているからだぜ!!」




670 :4/4 :2008/12/09(火) 23:04:27 ID:???
南と西に逃げた民はタタラ軍に引き渡す。東は桜田の直轄地で引き受ける。
そのため、にらみ合っていた元黒の軍とも協力体制をとった。その黒の軍の大将というのが・・・
「来てるぜ!」
揚羽の助太刀に割って入り、蜂也に一太刀加えたのは市松!すっきりした、おととい来い!とご満悦。
と、タタラに言われ先駆けた雷蔵も駆けつけ人々を亀岡で預かると伝えた。
劣勢に退却する夜郎組。
落ち着いた揚羽は桜田に礼を言う。そんな揚羽に桜田は言う。腹をくくるというのは案外簡単で、また草に戻ると思えばいいと。
揚羽は桜田に言う。あなたのような人が民衆を導かねばと。そういわれた桜田は「若造」といいつつまんざらでもない様子だった。

翌朝、亀岡では赤の王がタタラの見舞いに訪れていた。タタラは大丈夫と答え、問い返す。
堀を築いたのは、自分たちに備えるためではなく、水を引くためだったかと。
赤の王はただ、このあたりも緑が増えたと返した。
と、そこへ角じい・今帰仁たちがやってきて、二人を引き離す。
赤の王の去り際、タタラが言う。「緑でいっぱいの国が造れるといいね」
振り返った赤の王に見せたタタラの表情は・・・

一方、角じいの下には人々が集まり、口々に言う。赤の王と手を結ぶのは今だけだと。
タタラは白虎の村やみんなの仇を討ってくれますよねと。

床に就いた朱理は去り際に見せたタタラの表情を思い出す。
あれは自分は知っているはず。そう、あれはいつもオレの下を去っていく更紗の顔!

一方、揚羽は萩原の残したメモを桜田に見せていた。どうも王城の地下の歩き方らしい。
城の地下に細工を施したと推理する揚羽。
と、揚羽のいる林の向こうに馬で王城に向かう影を見つける。その姿はタタラ!
タタラは単身王城に向かっている!

朱理もまた、更紗の後を追おうとしていた。
「行かせるか!
 もう、放さない」

671 :マロン名無しさん :2008/12/10(水) 00:12:41 ID:???
>那智・聖・今帰仁・角じいが各自、タタラの囮になり、城を目指す。
角じいwww

弓が引けない朱理切ないね…。

って、更紗はまた一人で行っちゃうのかよ( ;゚Д゚)

672 :マロン名無しさん :2008/12/10(水) 00:48:42 ID:???
今回は揚羽とのリモート信頼関係か。

朱理・浅葱もそれぞれの立ち位置で存在感出してるし
クライマックスが近いな

>>671
昔も「わしの首をタタラと言って名乗り出てもらう」などと無茶なことを言ってたな。


673 :マロン名無しさん :2008/12/10(水) 02:18:45 ID:???
若造か
揚羽って一体いくつなんだろう

674 :マロン名無しさん :2008/12/10(水) 03:53:24 ID:???
市ひさびさキター!
大仏の時に斬られたのと同じところにやってくれてるのが良い。
きっちり借りは返す男だな。

しかし中指立ててるとは思えない清々しい顔だ。


675 :マロン名無しさん :2008/12/10(水) 07:46:10 ID:???
桃井とやりあったときも、角じい頑張ってなかったか?
敵に「一人あきらかに違う人がいます」て言われてたの。

676 :マロン名無しさん :2008/12/10(水) 10:52:56 ID:???
>>673
桜田に比べたら若造だろうw

677 :マロン名無しさん :2008/12/10(水) 12:46:41 ID:???
>>675
あったあった 笑
角じいなんか可愛いね

弓が引けない朱理ほんと切ない。腕が足りないことを改めて実感したんだろうな。てかタタラ軍でまともに朱理と話したのって、ナギ以外ではハヤトが初めて?

678 :マロン名無しさん :2008/12/10(水) 23:27:25 ID:???
>>677
若だんなは相撲大会で言葉を交わした程度で、ちゃんと話した訳ではないしね。
ハヤトは朱理とも仲良くなれそうだなあ…

679 :1/2 :2008/12/11(木) 22:59:58 ID:???
番外編─京都にて・揚羽─

赤の王が京に現れた。それで何かが変わるというのか・・・?

揚羽が京の町で公演のビラ配りをしていると、店先で老人が暴れていた。
元は身分があったが、国王の怒りに触れ、隠居させられたという。
それから毎日街中で騒ぎ、話も通じず、小便も垂れ流し、痴呆も出ているという老人。
店先では件の老人が来てもいない息子を来ていると言い、出せと言い続けている。
その姿・・・揚羽には見覚えがあった。そしてその老人の言葉で揚羽は確信する。
「わしの息子ぉぉぉ、四道をどこへやったああ」
老人は子供たちにも馬鹿にされ、石を投げつけられている。
その傍らで、揚羽は忌まわしき過去を体で思い出していた。
背中が燃え、打ち震える揚羽。

と、そこに揚羽に声をかけてきた男がいた。シラスである。
誰だったかととぼける揚羽にいくら女とやっても忘れられないとシラス。
シラスは戦に参加するため、京に来たという。国王軍に参加する気か、阿呆だなと揚羽。
と、シラスは突然、揚羽のあごをつかみ、揚羽の表情に見入る。
心情を悟ったシラスは揚羽に言う。「しっぽりあっためてやるぜい」
手と顔をどけるように揚羽は言うが、シラスは放さず、揚羽に言う。
網走でも思ったが、人の世話ばっかり焼いていた。じゃあ、自分の世話は誰が焼くんだ?
誰がおめえを慰めてくれるのさ?悪かないぜ、たまには人に寄りかかっても怒りゃしねえ・・・
とシラスが言ったところで揚羽はおもむろにシラスの股間を潰さんが如く握りはじめた。
うめき声を上げるシラスに、揚羽は言う。ここは監獄ではない。お前を一太刀で殺すことだってできる!
続けて揚羽は言う。確かに今、気分が悪かった。
しかしこれは自分で克服しなきゃいけないこと。
「人の世話も慰めもいらねえんだよ!!」
揚羽はシラスを押し倒し、その場を立ち去った。
残ったのは“待てば海路の日和りあり”あきらめないシラスであった。

680 :2/2 :2008/12/11(木) 23:01:05 ID:???
老人は、柳の下の椅子に腰掛けていた。そこへ揚羽がやってきた。
老人は揚羽を見て四道か?四道を知らないか?と尋ねる。
その股間は失禁したのか濡れている。じっと見つめる揚羽。
老人は優しい表情で四道を語る。
頭もよく腕も立ち、いずれ国王の片腕になる子。嫁も決まりすっかり一人前。
国の4つの大道を制する将軍と言う意味で名づけた四道。
しかし、四道は帰ってきてくれない・・・。
しばらく老人を見つめていた揚羽は、老人を立たせ、失禁して汚れた下半身を洗ってやった。
揚羽が羽織っていた布を老人にかぶせ、二人並んで椅子に座る。
揚羽が老人に言う。長生きしろと。孫にも会えると。
母親が求道と名づけ、元気に育っていると。
老人はその言葉に何かを悟ったのか、涙を流し始めた。四道は死んだのか・・・・・?
死んじゃおらん、死んじゃおらん・・・・・。老人は揚羽の胸で泣いていた。

と、そこに数人の女性たちがやってきた。揚羽は一目でそこに老人の奥方がいることを見抜く。
揚羽はひとまず他人を装い、奥方が老人を家に送るのを見送る。
と、そこに赤の王・朱理が現れた。
迷惑をかけた、静かな所に家を整えると言う朱理に、奥方は結構と言う。
老人のかわいがっていた小姓もいなくなり、残ったのは自分だけ。
「はじめて夫婦の気分を味わっているのよ」
朱理さまも殊勝なことが言えるようになったと言い残し、奥方たちは去っていった。
残った朱理を揚羽が見つめる。無防備な、今にでも殺せるその姿。しかし・・・・・
愛していたのか、おまえもまた、四道を!

揚羽は黙って立ち去った。

681 :マロン名無しさん :2008/12/11(木) 23:54:33 ID:???
四道は初期に死んだのに、死んでからどんどん重要性が増してくる不思議な人だ

682 :マロン名無しさん :2008/12/12(金) 00:01:15 ID:???
番外編はいいねえ。

いろんな人の人生をうまいこと別角度から見せてくれる

683 :マロン名無しさん :2008/12/12(金) 13:31:11 ID:???
>>681
銀英のキルヒアイスもそうだしね

684 :マロン名無しさん :2008/12/13(土) 20:59:09 ID:???
>>682
物語に厚み深み渋みがでてくるよね。一人一人の登場人物への思い入れも強くなる

こうゆう老いぼれたおじいさん書く少女漫画家さんってなかなかいないよね

685 :1/1 :2008/12/14(日) 00:26:06 ID:???
番外編・眠れぬ夜

夜も更けた陣中、タタラは寝そべりながら芭蕉先生にナギ先生との出会いを聞きました。
芭蕉先生が言います。「京のはずれの川でせんたくしとったらな、大きな桃がどんぶらこっこ、どんぶらこと」
その桃の中にナギが入っていたという芭蕉先生にタタラはすかさずブーイングを上げています。
怪我をしていたので手当てをして暮らしているうちにそのまま弟子になったと言う芭蕉先生に尚もタタラは疑心暗鬼です。
そこにナギ先生が通りがかりました。すかさず桃太郎だったのとタタラが聞くとそうだったとナギ先生は言いました。
芭蕉先生に拾ってもらわなかったら生きていなかったというナギ先生の言葉にタタラは芭蕉先生に感謝すると言いました。
なぜなら、その時芭蕉先生が助けなかったら、タタラはナギ先生とは会えなかったからです。そんなことは考えられません。
ナギ先生は突然説教モードに変じ、仮眠を取るよう促しました。
タタラはナギ先生に昔みたいに手を握って欲しいと言いました。
ナギ先生は最初は嫌そうな表情をしながらも、眠るまでと約束しました。

タタラは眠りに落ちたよう。そこに浅葱がやってきました。
ハヤトがお腹を壊したことをナギ先生に伝えるとナギ先生は浅葱に自分に代わってタタラの手を握ってくれと言いました。
浅葱は一瞬、驚いてナギ先生に言います。
「タタラに何かしたらどうするのさ」「何かするんですか?」「・・・・・しないよ」

ナギ先生が去り、自分が小さい時にはされたことないとか愚痴をこぼしながらも浅葱はタタラの手を握っています。
タタラは安らかな寝顔を浮かべています。その表情に思わず浅葱は唇を近づけてしまいます。
しかし、一瞬思いとどまり、以降、何かを思いながらも唇を近づけることはありませんでした。

翌朝、すっきり目の覚めたタタラの傍らで、固まって動けなくなった浅葱が皆に運ばれていたのでした。
それはある夜の話。




686 :マロン名無しさん :2008/12/14(日) 04:40:00 ID:???
>>679
揚羽はもう充分だよ何も全部許すことはないよ…
できた男すぎる
浅葱はかわいすぎる

687 :マロン名無しさん :2008/12/14(日) 15:01:59 ID:???
なんかほのぼのするね。

688 :マロン名無しさん :2008/12/14(日) 16:27:33 ID:???
>>685
こうして見ると分量的(内容量的)には
ナギの出自への疑問がこの番外編の大半なのか

桃の中って
桃太郎の話をつかって冗談っぽく言ってるだけだろうけど
なんか桃井家のメタファーだったりするのかな。京だし。

それとも桃を食おうとしてるところを
それがひどく甘美なものに見えた萩原に奪われ突き落とされたか

689 :1/3 :2008/12/15(月) 23:04:32 ID:???
ネタバレ
最終章・赤白橡─けじめ─

浅葱に会いに単身、王城へ向かうタタラ。
それを見つけた揚羽。前もって蜻蛉を飛ばしていたが入れ違いになった様子。
止めようと声をかけるが遠く届かない。
揚羽は城の地下に入ることを決心し、桜田に案内を頼んだ。

朱理もタタラの後を追おうとしていたが、朱理の身を案じた今帰仁に押さえ込まれていた。
そこへ、揚羽の飛ばした蜻蛉が来た。
手紙を読み、更紗の身に危険が近づいていることを悟り、刃物を持ち出してでも行こうとする朱理。
亀岡で弓を引けなかった自己を思い出しながら、今帰仁に言う。
人は血を流したから死ぬわけではない。オレにとって死ぬということは何もできずただじっとしているということ。
今行けないのなら命なんぞなくていい!
そう叫ぶ朱理を今帰仁が殴りつける。自分の兄は血を山ほど流して死んだ。お前まで行くなと。
そういう今帰仁に朱理が言う。ならば手を貸してくれと。

タタラは城内に入った。役人の数が少ない。王を見捨てて逃げた様子。まるで廃墟だ。
タタラは夜刀を帰し、王城に入る。那智や聖の前での浅葱の表情を思い浮かべ、タタラは思う。
戦は終わった。もう帰ろうと。
王城を進むタタラに得物が飛んできた。刀で受けるタタラに梅若と蘭丸が相手するとタタラに向かう。
矢傷もあり、防戦一方のタタラ。
と、そこへ煙幕が投げ込まれた。投げ込んだのは菊音!
菊音は勝手に出て行ったことを詫びながら、タタラを誘導する。
蘭丸と梅若が追いついてきた所で、タタラを先に行かし、菊音は二人を引きとめる。
菊音は言う。これは自分の戦い。「更紗ちゃんに会えてよかった」
タタラを先に行かした菊音は蘭丸と梅若と対峙する。裏切り者、お前ではかなわないと罵る二人。
と、菊音がかねて用意の仕掛けを作動させる。
3人を仕切りで囲み、天井からは多数の鉄板が垂れ下がり、梅若・蘭丸の飛び道具を封じる。
女が生意気にという二人に、今は女の子でよかったと思う菊音。
そこへタタラの後を追った市松がやってきた。仕切りに仕切られているものの二人を始末するといきまく市松。
しかし菊音はこれはけじめの戦いと市松を制する。菊音の意をくんだ市松は存分にやれと腰を下ろし、見守った。

690 :2/3 :2008/12/15(月) 23:05:11 ID:???
タタラは浅葱の下に急ぎ、城内を走る。引き止めようとする役人たちは、その意外な小さな体躯に驚いている。
タタラは役人たちに言う。城は落ちる。逃げて、命を大切にしろと。
役人たちは思わず道をあける。そして口々に言う。「なんとなくわかる気がする。なぜあの人に負けたのか」

「なぜ?」国王が言う。兄を殺し、国王になればすべてが手に入るはずだった。それがなぜ、何もかもなくなっていくのだ・・・?
そんな国王に白の大姉が言う。「すべて」というのは何もないのと同じこと。幸せすぎたのだと。

浅葱に群竹が報告する。タタラが単身向かっていると。浅
葱は内心驚く。タタラが僕に会いに来るはずが・・・。

夜郎組の追手をかいくぐりながら、揚羽は桜田の案内で城の地下への入り口にたどり着いた。
入ったら戻れないかもしれない、心に思いつつ、意を決した揚羽。
まだ先にやることがあるから、と桜田を帰そうとする揚羽に、桜田はあんたには先はなくていいのかと問う。
あの占い師の言葉「命を賭けられるような女に出会う」を思い出しながら、揚羽は言う。
「オレは多分、今ここでこうするために生きてきたんだよ」

城内、タタラは蒼の皇子・浅葱と対峙していた。
殺しに来たのかという浅葱に返事しだいではそうすると部屋の扉に閂を入れながら答えるタタラ。
僕のほうがあんたを殺すという浅葱に刺し違えてもいいというタタラ。
部屋に入ろうとする群竹を制しながら、浅葱はタタラに言う。タタラが心中してもいいのかと。
タタラは答える。後のことはみんながやってくれると。
朱理の言ったように自分で考え、自分で、自分のために、自分の力でやってくれると。
戦は終わった、人のいない城、廃墟にいても意味がないから帰ろうというタタラ。
「帰る?どこへ?」と内心思いながら、自分には意味があったという浅葱。
自分にしかできない、赤の王にもできなかった・・・




691 :3/3 :2008/12/15(月) 23:05:52 ID:???
朱理は思う。まだオレは「更紗」と何の話もしていない。
前のようには戻れない。俺をどう思っているかもわからない。仇を討ちたいかもしれない。「更紗」と話をしなければ・・・。
朱理の疲労もピークに達し、足も動かなくなってきている。しかし───
「オレはまだ、神には祈らない───」

「僕はね、根無し草だったんだ」
浅葱がタタラに語り始めた。ほんとは蒼の王と言われ、その言葉しか信じるものがなかった。
自分は何者でもなく、場所もなかった。ただ寄生し、小さい虫のように生きてきた。しかし・・・
「でも今は、蒼の王だよ」
都に、城に人がいなくても・・・。
タタラ軍には根を下ろせなかったのかと聞くタタラに浅葱は大笑いしながら答える。
自分は白の王に言われ、探るため、邪魔するために入っただけ、だからこの裏切りは予定通り!
そういう浅葱にタタラは「ちがう」と言い切る。
その気だったら出て行くときに、自分なり仲間の首を手土産にすることもできた。
しかしそれをせず、タタラに片方のピアスを残していった。
蒼の王と浅葱、2つのうち片方の心を、あんたはタタラ軍に残していった!
だからまだ信じてる。それがタタラだから。
「タタラは仲間をおいていかない」
浅葱は熊野の時を思い出していた。茶々と座木を救うため、単身炎の中に飛び込んだタタラ。
あの時、僕は笑ったんだ。バカバカしいねって。ああ、バカバカしいねって。しかし・・・

と、タタラの来た扉の向こうから声がする。朱理が追いついてきたのだ。
来るなと赤の王を制するタタラ。
浅葱は言う。タタラの責任でものを言うなと。仲間なんて言葉で一緒くたにされるのはまっ平だ!
しかしタタラはいう。浅葱にとって自分はタタラ。更紗に用があるのかと。帰ろうと。
「更紗・・・?そんな人は知らない。」内心、浅葱は思う。
僕のものになってよ、タタラ。朱理じゃなくて僕の・・・。

朱理・菊音・市松・揚羽、城内にいるそれぞれがそれぞれのため行動する中、タタラは浅葱に言う。
「一緒に行こうって言ったよね。
 タタラなら地獄の底までつきあうよ。 刺し違えても」


692 :マロン名無しさん :2008/12/15(月) 23:14:30 ID:???
浅葱は更紗が好きなのか?それともタタラが好きなのか?
後者?

693 :マロン名無しさん :2008/12/16(火) 02:28:38 ID:???
>ならば手を貸してくれと。
これも成長か。泣き人も朱理の成長を引き出せる子になったわけか。

>タタラを先に行かし、菊音は二人を引きとめる。
>菊音の意をくんだ市松は存分にやれと腰を下ろし、見守った。
ああいいなあ

>葱は内心驚く
なんでこんな改行?

>蒼の王と浅葱、2つのうち片方の心を、あんたはタタラ軍に残していった!
>浅葱は言う。タタラの責任でものを言うなと。仲間なんて言葉で一緒くたにされるのはまっ平だ!
>しかしタタラはいう。浅葱にとって自分はタタラ。更紗に用があるのかと。帰ろうと。
>「更紗・・・?そんな人は知らない。」

かなり長い間持て余してた「更紗」と「タタラ」との使い分けを
今では両方ともしっかりした自覚を持って区別できるようになってるね。
自分が更紗とタタラの二面性で苦悩してきたからこそ、
根なし草で自分がないと思ってる葱を
「蒼の王」と「浅葱」の二面性としてとらえて、葱本人以上に適確に向き合えるんだね。
ほんと成長したなぁ更紗タタラ。


694 :マロン名無しさん :2008/12/16(火) 18:11:03 ID:???
着物姿の浅葱に萌え(*´Д`)
菊ちゃんには燃え。
すっごい可愛いわカコイイわ。
戦いを止めるでもなく見守る市松にはワロタが。

695 :マロン名無しさん :2008/12/17(水) 01:31:12 ID:???
わらうとことちゃうやろ

696 :マロン名無しさん :2008/12/17(水) 09:33:01 ID:???
市松は漢だぜ!
見守ると言ったシーンは、そこまで愛されて理解されてる菊ちゃんが羨ましく思えた。
短い期間で、更紗と朱理くらいの絆ができたな。

697 :マロン名無しさん :2008/12/17(水) 22:19:23 ID:???
この世界には輸血とかあるんだろうか
朱理最終回で死ぬとかないよな・・・

698 :1/2 :2008/12/17(水) 22:59:40 ID:???
ネタバレ
最終章・青白橡─魂の同じ─

王城、浅葱とタタラは剣を持ち、対峙している。
と、浅葱の胸にタタラが飛び込み、それを浅葱は抱きとめる。ひしと抱きしめる浅葱。
しかし次の瞬間、タタラの身は花びらと化し、浅葱の手から消えてしまった・・・。

───それは浅葱の見た一時の幻。現実は─────タタラと浅葱の間に、朱理が割って入っていた。
朱理はタタラにただ阿呆と繰り返す。
タタラは思わぬ朱理の出現に、全身の血が沸騰するような高揚感を感じ、更紗に戻りそうになる。それを懸命に止めるタタラ。
無様な格好と浅葱が言う。これがオレだからと朱理。
これを傍から静観していた柊が浅葱に問う。2人を斬らないのか、そして
「あなたまで、タタラのためにとおっしゃるか」
浅葱は答える。自分が斬るのは・・・・・柊! と、柊めがけ刀を振るう。かわす柊。
浅葱が続ける。朱理は自分も生き残ろうと王家にも花を持たせ、綺麗に終わらせようとした。
でもそれでは駄目だ。王家が潔かったなんて良いイメージを残せば、
また民衆が担ぎ上げてタタラたちを脅かそうとする・・・。
「王家は憎まれて、憎まれて、憎まれて、とことんまで憎まれて、倒されなきゃいけないんだ」
そしてそれは浅葱にしかできなかった。
なぜなら浅葱自身、そしてここにいる白の大姉が望んでいたことだから・・・。
自分はタタラのためとは言わない、自分自身のためそうしたかった・・・。
タタラは思ってここまでやってきた。浅葱を連れ戻さなきゃいけないと。しかしこの浅葱の言葉を聞き、思い直す。
自分は浅葱を信じてると言いながら信じていなかった。心配して駆けてきて・・・。
そして、信頼する仲間・浅葱に向け言葉をかける。

「 こ こ は ま か せ た よ 、浅 葱 」

タタラは国王に会うことを告げ、今帰仁に赤の王・朱理のフォローを託し、
浅葱に下で落ち合おうと約束し、王の間へと去った。
「まかせた」このたった一言が心に響く浅葱。
最大級の信頼とは今帰仁。自分にはなかなか言えないと言う朱理に今帰仁が言う。
おまえも言ってると。「おまえの人生に信じるものもたくさんあっただろう」

699 :2/2 :2008/12/17(水) 23:00:35 ID:???
一部始終を見ていた白の大姉に朱理が言う。萩原と通じるとはどういうことかと。
と、浅葱がそれに答える。蛇王を滅ぼしたこと、赤の王の失脚、蘇芳の都を焼いたこと、沖縄攻略、全て白の大姉の差し金だ。
そして、朱理にタタラを追うように言う。「おまえは王家を捨てて出ていったんだ、目障りだ、さっさと行け!」
白の大姉は浅葱の言葉を否定し、朱理に浅葱を斬るように言う。
朱理は白の大姉の言葉を黙って聞き、浅葱に言う。オレもおまえも、タタラに会えてよかったなと。
「同じ時代に生きて、よかった」
がんばれと浅葱を励まし、タタラを追おうとする朱理。
白の大姉はなおも浅葱を斬るように言うが、朱理は一言、こう答えた。
「オレには沖縄の友だちがいるんです」
朱理は去った。白の大姉もその言葉を聞き、部屋に戻った。残った柊と勝負しようとする浅葱であった。

王城内を駆け巡ったタタラは、ようやく王の間にたどり着いた。
玉座の前にたたずんでいた鬱金王は語りだす。自分は昔の獅子王のように残虐・贅沢の限りを尽くしたわけではない。
ただ平穏無事に暮らしたかっただけ。
自分だけと問うタタラに尚も続ける。王となって国を治めれば民に、身内に背かれ、討たれれば、王の苦労がわかると。
自害しようとする鬱金王はタタラに介錯を頼む。
それを受け、王にタタラが近寄ろうとした時、朱理の止める叫び声がした。
と、床の罠が作動し、タタラは落とし穴に落ちそうになった。
何とか落ちずに床につかまっているタタラ。
鬱金王は朱理を罵り、弓を向ける。弓の名手と謳われた弓が朱理たちを狙う!

揚羽は萩原の残したメモを頼りに城の地下を駆け抜けていた。と、地下のからくりが作動し始めた!
白の大姉がからくりを作動させたのだ!その音は王の間のタタラ・朱理の二人にも聞こえている。
揚羽は城の大柱が沈んでいるのを見つける。それが傾けば城が崩れるという要の柱。
揚羽は多少時間を稼ぐから、さっさと脱出しろと書いた手紙を蜻蛉に託し、そして蜻蛉に言った。

「 も う 、 戻 っ て こ な く て い い 」

城の地下のからくりを前に正念場と覚悟を決める揚羽。


─────怖くはない 同じ魂を知っているから─────

700 :マロン名無しさん :2008/12/17(水) 23:04:38 ID:???
>「 も う 、 戻 っ て こ な く て い い 」
嫌だ・・・
変なフラグたてないでよ

701 :マロン名無しさん :2008/12/17(水) 23:16:49 ID:???
浅葱成長したね。・゜・(ノД`)・゜・。

揚羽フラグ立てないでよ(つД`)

702 :マロン名無しさん :2008/12/18(木) 00:46:25 ID:???
>「王家は憎まれて、憎まれて、憎まれて、とことんまで憎まれて、倒されなきゃいけないんだ」
のあたりが、浅葱がえらくマトモに見えた…明日眼科に行ってくるわw

…ってしばらく前なら言ってただろう

  γ⌒、
  |__ |
,_}ー- |  浅葱GJ♪
(__) \
(__)ヽ| ∧_∧
(__) _ノ`(゚∀゚*)
(_ノノ゙ヽ  ∪
   ̄  |  |
     し⌒ヽ)


>「オレには沖縄の友だちがいるんです」

  γ⌒、
  |__ |
,_}ー- |  朱理GJ!!!!!!!!!!
(__) \
(__)ヽ| ∧_∧
(__) _ノ`(゚∀゚*)
(_ノノ゙ヽ  ∪
   ̄  |  |
     し⌒ヽ)



703 :マロン名無しさん :2008/12/18(木) 01:58:01 ID:???
>浅葱に言う。オレもおまえも、タタラに会えてよかったなと。
>「同じ時代に生きて、よかった」
この2人の間に友情みたいなものが見られるとは…
なにげにかなり貴重なシーンだ
正直感動した

>鬱金王は朱理を罵り、弓を向ける。弓の名手と謳われた弓が
お前もういいよウンコ
朱理や浅葱の意図と関係なしに、素で王家が潔かったというイメージを見事に否定してくれてるな。

704 :マロン名無しさん :2008/12/18(木) 15:03:51 ID:???
揚羽??

嫌だよ・・

705 :1/4 :2008/12/19(金) 23:40:08 ID:???
ネタバレ
最終章・浅葱─覚悟─

───命を賭けるということは、死んでもいいと思うこととは絶対に違う───

タタラ・朱理・揚羽・浅葱の4人が王城でそれぞれの戦いを繰り広げている中、亀岡では那智と聖がなにやら物を作っていた。
那智が聖に言う。戦いのとき思ったが、タタラと赤の王が組めば怖いものなしだと。
聖も同意する。ただ、強すぎると。揺り返しが起こって、革命家が民衆に討たれたりすることもあると。
革命家が治世者になるのは難しいと聖が言っている所に角じいがタタラと赤の王が王城に向かったと飛び込んできた。
今頃気がついたのかと二人は言う。橘も先に出たという。
ともかく皆で追うと角じいは言った。

城の地下。揚羽は仕掛けを止めようとするが、なかなかうまくいかない。
と、足元に水が入り込んでいることに気づく。
堀の水を入れ、土を押し流し土台から一気に崩すという理屈だ。
やがて、揚羽は仕掛けの要となる動く石を見つけ、それを体で止める。
仕掛け自体を止めたわけではないので、石はなお動こうとする。身をもって止める揚羽。
しかし、地下まで追ってきた夜郎組に見つかってしまう。刀を手に襲い掛かる夜郎組!

王城に徐々にひずみの生じている中、鬱金王は人を呼びながら、朱理たちに弓を引いていた。
朱理、今帰仁に引き上げてもらったタタラは鬱金王に向かって歩き出す。鬱金王が寄るなといっても止まらない。
ついに鬱金王は矢を放った!

一方、浅葱は柊と対峙していた。群竹を制しながら浅葱は言う。
柊が片腕を失くしたぐらいでは勝ち目はないのかもしれない。
しかし、自分が技のみだとしても、今、負ける気はしない!
そういう浅葱に柊が言う。自分では気づいていないのかと。今備わっているその満ちた気は、
「 そ こ に あ る 心 と 体 は な ん な の で す 」
柊はうれしそうに語っている。なぜうれしいと聞く浅葱に師匠ですからと柊。
中古になりましたが、といいつつ柊は浅葱に向かった。


706 :2/4 :2008/12/19(金) 23:41:08 ID:???
王の間。鬱金王は矢を放つが、全くタタラと朱理には当たらない。
最後に弓の紐が切れ、鬱金王はへたり込んでしまった。
自分は何もしていないのにと嘆く鬱金王にタタラが言う。
何もしなかったからだと。国が乱れ、暴動が起こり、不満が噴出しても何もしなかったからだ!
「トップが無能だということはそれだけで罪だ」
朱理が続ける。自分の知る限り、鬱金王は自分を鍛えることも、部下を鍛えることも、国を守ることもしなかった。
その弓が、今の王そのものだと。
タタラは言う。あなたのような人を目指して戦ってきたかと思うと悔しいと。
みんな懸命に生きて、生きようとして死んで、亡くして生きて、あなたもそうだったかと。
鬱金王は浅葱を呼ぼうとするが、タタラに遮られる。浅葱も自分のために、先へ行くために戦っていると。
戦ったか?足掻いたか?心で考えたか?恥じることなく生きてきたのか!
隠居する、鬱金王は言った。その姿は見る間に老け込んでいる。
その姿にタタラは実子ではないのに関東の蛇王を思い出した。そして、そのときのことを思い出した。
こんな人を討ってもなんにもならないと。あの時と同じだ・・・・・。
「行けよ」
朱理が言った。ここを出て生きていけると思うのなら、後のことはするから行けと。
それを聞き、更紗は思った。それは駄目、朱理が最後の王として責められる!
タタラは鬱金王に責任を取るべく、皆の前に出るように言うが、朱理はほっとけと言う。
朱理は言う。覚悟はとっくにできている。京に入った時から。
腹をくくって生きてきた。それは多分、国王の子に生まれた時から!


707 :3/4 :2008/12/19(金) 23:41:56 ID:???
と、国王の間の扉が開いた。入ってきたのは橘。
鬱金王に世話をするから城を落ちようと言う。
朱理が話しかけると、橘が言う。
長い間仕えてきた王、独りにはできない、もう自分しか残っていないのだから。
その言葉と表情に朱理はただ、よくよくの阿呆だな、と言うのみであった。
橘の付き添いで鬱金王が王の間を出た後、朱理は言う。最後の花道を作ってやろうとしたのにと。
城を追われた王が生きていけるはずがない。
八つ裂きにされ、道端に捨てられる。
王として磔になれば、まだ歴史に残ったものを・・・。
橘はと聞くタタラに朱理は続ける。とうの昔に王を見放しているくせに・・・阿呆だが、見事なヤツよ。
橘の覚悟に心動かされるタタラ。
傍からここまでの一部始終を見てきた今帰仁が感慨深くつぶやく。うちには立派な大統領がいる。
誇れ、帰ったら肩でも揉んでやれと朱理。
と、そこへ揚羽からの手紙をもった蜻蛉が飛んできた。手紙を読むタタラ。

一方、地下では仕掛けの石を押さえながら夜郎組と戦っていた。石を背に孤軍奮闘する揚羽。
大分夜郎組を切り刻んだところで副長・蜂也が現れた!
「太郎ちゃんよ、四道よ。まだおまえらのとこに行く気はないぜ」


708 :4/4 :2008/12/19(金) 23:42:52 ID:???
地下で揚羽が助けてくれていることがわかったタタラは蜻蛉と新橋を浅葱と菊音にとばし、城を出ようと急ぐ。
と、そこへ志麻がやってきた。無事を喜ぶ志麻。阿呆と朱理。
志麻は奥に朱理の母を含む女たちが残っていると言う。
朱理は今帰仁に奥の女たちの避難を託す。
志麻とタタラは一瞬、顔を見合わせ、お辞儀をし、志麻は今帰仁の案内のため去った。
城の奥への道すがら、志麻は今帰仁に言う。
「今の人・・・でしょ」

2人が去った後、朱理はタタラの肩につかまり、城内を進んでいた。
今の人は誰?タタラの心に更紗の気持ちが浮かぶ。
揚羽、浅葱が命がけで支えてくれている時にただに更紗に戻ってどうすると懸命に踏ん張るタタラ。

柊と対峙していた浅葱は、一瞬の交差の後、柊を仕留めた。続けて浅葱は白の大姉の下に向かう。
浅葱は白の大姉を呼びかける。それを無視するように独りしゃべる白の大姉。
白の大姉が浅葱が自分を捨てていくというと、先に捨てたのは白の大姉と浅葱が返す。
欲があって、女王になりたいと言えばなんでもしたと。しかし白の大姉はただ滅びたかっただけだったと。
国王もタタラも赤の王もこの国さえも自分ですら全て滅ぼしたかったんだと言う浅葱。
僕もそうだった、でも今は・・・、浅葱は続ける。
「滅んでほしくないものが、ある」
他の生き方があったかという白の大姉に柊と愛し合っていたと浅葱。
柊を憎んでいたという白の大姉に内心、愛していたと浅葱。
白の大姉は浅葱に自分を殺すには役不足だという。
自分を本当に蒼の王だと信じていたのかと。
親は会いに来ない、藍に足りない薄い染めの安っぽい青の名前を本当の蒼の王の名につけると思ったのか?
浅葱はただ、「姉上」と叫んでいた。


709 :マロン名無しさん :2008/12/20(土) 02:05:27 ID:???
>亀岡では那智と聖がなにやら物を作っていた。
こいつら自分ってものをしっかり持ってるよな
>聖も同意する。ただ、強すぎると。揺り返しが起こって、革命家が民衆に討たれたりすることもあると。
自分が賭けてるタタラのこともちゃんと客観視してるし
ちゃんとキャベツ畑してるなぁ

>「 そ こ に あ る 心 と 体 は な ん な の で す 」
>柊はうれしそうに語っている。なぜうれしいと聞く浅葱に師匠ですからと柊。
いいねえ。葱はほんとスクスクと伸びた。
わずかの間に、今まで出さなかった勇気も出しただろうし
人間的に大きく成長した

>浅葱も自分のために、先へ行くために戦っていると。
このところすっかり別主人公その3だな。
その1…朱理 その2…揚羽

>「今の人・・・でしょ」
こんな局面で…
シマちゃんには悪いけど場違い不釣合いな気がした

710 :マロン名無しさん :2008/12/20(土) 02:35:45 ID:???
橘……

711 :マロン名無しさん :2008/12/20(土) 21:54:21 ID:???
>戦ったか?足掻いたか?心で考えたか?恥じることなく生きてきたのか!
すごく考えさせられる…。

橘さん最高の忠臣だ(つД`)

>最終章・浅葱─覚悟─
章はずっと色の名前だったけど、ついに浅葱が来たか。その浅葱を冠した章に
>自分を本当に蒼の王だと信じていたのかと。
>親は会いに来ない、藍に足りない薄い染めの安っぽい青の名前を本当の蒼の王の名につけると思ったのか?
って、すごい展開だな。浅葱は本当の蒼の王じゃなかったのか?
ということは蛇王がやはり国王の実子?今回国王に似てると更紗も思ってたし。

712 :マロン名無しさん :2008/12/20(土) 22:21:33 ID:???
誰か…早く揚羽の助っ人に行ってあげて………

713 :マロン名無しさん :2008/12/21(日) 00:51:15 ID:???
「トップが無能だということはそれだけで罪だ」
つくづく納得。
いつの世でも、トップは(天才じゃなくてもいいけど)一般常識や知識があり、そして有能な人であってほしい。

揚羽死なないで・・・

714 :マロン名無しさん :2008/12/21(日) 02:03:20 ID:???
>>711
銀子さんは捨て鉢だからなあ。
どこまでが本当かわからん
相手を混乱させるためだけに真実を枉げて言うことくらい
平気でやりそうだ

715 :1/5 :2008/12/21(日) 23:01:12 ID:???
ネタバレ
最終章・紫紺─散花─

白の大姉の衝撃の告白に自分は何者?と問う浅葱。知らないと白の大姉。
ボロ布のような産着を着て捨てられていた。四君子や他の子達と同じように顔立ちがきれいだから拾っただけ。
蒼の王だと言ったらすっかり信じた、都合よく使われてきたとも知らずに・・・。
この言葉に激昂した浅葱は白の大姉めがけ、刀を振り下ろした!

城の地下では揚羽と蜂也が刀を合わせている。
時代の見えないヤツ、もう誰も王家のために動かない、いつまで役人ぶっていると揚羽が叫ぶ。
譲れぬことがある、蜂也は言う。ここで引けば、父や母の苦渋に満ちた生涯を、己を否定することになる!
そのなものに縛られて気の毒という揚羽に、縛られぬ者に言う資格は無いと言う蜂也。
蜂也は尚も言う。貴様らが正しいから勝つのではない。勝つから正しいとなるだけだ。歴史上はそうなる。
だが、貴様らは世を乱した破壊集団にすぎぬ!と、蜂也を援護する矢が放たれる。
その中、タタラの身を案じる揚羽であった。

城内、タタラたちは急ぎ城を降りるべく、道を探していた。
しかし、城が崩れ始め、各所にひずみが生じ、なかなか城を降りられない。
赤の王も相当消耗している。ともかく、タタラは先を急いだ。

一方、菊音は梅若と蘭丸の二人を相手に戦っていた。二人の攻撃をかわし続ける菊音。
しかしついに梅若に押さえ込まれてしまった。しかしそれは菊音の仕掛けた罠。
梅若の背後から忍び寄ってきたからくり人形の投げたナイフが梅若の背を貫いた!
と、蘭丸が菊音の方を向いた瞬間、なんと背後から市松が刺してしまった。
手を出すなという菊音にバーカと言いながら市松が答える。
「惚れた女が死にそうになっている時に、黙って見てる男がどこにいんだよ」
と、2人の下に梟がやってきて、タタラからの手紙を残し去っていった。
急ぎ逃げようという市松だが、菊音は梟がどこに急ぐのか気になっていた。

浅葱の振り下ろした刀は、白の大姉の頭上で止まっていた。浅葱は刀を下ろし、もういいと繰り返す。
群竹の「白の大姉はわざと嘘を」という言葉も、白の大姉の言葉の「わたくしを斬りなさい」という言葉も耳に入らない。
ただ浅葱は「言ってくれてありがとう」と言うのみであった。

716 :2/5 :2008/12/21(日) 23:01:51 ID:???
赤の王の体力は限界を迎えていた。そして赤の王はタタラに先に行けと言った。
タタラは幼いころに受けたナギの教えを思い出す。もう駄目と思ったときに座り込めば、二度と立てなくなる。
それは死んでゆくときと思え。その教えが今の赤の王に重なる。
今、ここにおいていけば赤の王は城と運命を共にする。それを、赤の王の死を望むか、あたしは!
「もうダメだと思った時こそ、立ちなさい」
朱理は依然うずくまっている。と、タタラは遠く城の外に一人の女性の姿を見つける。それは朱理の母・亜麻だった。
亜麻は建物の端に立ち、今にも飛び降りようとしている。
朱理はそれを止めるべく叫ぶが、亜麻は朱理の方を一瞬振り向いた後、飛び降りてしまった。
その姿を見、朱理は母を思い返す。望まず、望まれず、抱きもせず、ずっと手の届かない距離にいた亜麻。
ただ生んだだけの母という朱理に、タタラは答える。ただ生んだということはそれだけですごいこと。
1年もお腹にいて、その間、大切にし、苦しんで、産みたくて産んで、生まれたくて生まれる。
だから、愛していなかったはずがない・・・。
改めて先に行けという朱理をタタラは最後の王として、仇と思う人たちの前に連れて行くという。
しかしその心中では思っている。朱理でも、たとえ村を滅ぼした赤の王でも「生きてほしい」と。


717 :3/5 :2008/12/21(日) 23:02:22 ID:???
揚羽は地下で城を壊す仕掛けを止めながら、夜郎組と交戦していた。夜郎組の放つ矢を剣で払う揚羽。
蜂也は言う。揚羽は革命という大儀名分の影で、大老はじめ重臣の多く、そして仲間たちを斬った。
平穏無事な時代ならかなった希みが消えてしまったわ!
そんなものどこにある!と返す揚羽。自分の見てきた世界にはどこにもない。
けれどその中にも生きて、生きている者たちがいる!タタラや揚羽はその全ての願いを背負っている。
「おまえなんかに太刀打ちできるかあっ」
尚も降り注ぐ、矢の嵐。剣で払い続けるがいくらかは刺さってしまっている。
とどめと夜郎組が更に矢を放つ。覚悟を決める揚羽。
と、そこに帰ってきた蜻蛉が割って入り、揚羽の身代わりに矢に刺さった。
揚羽の胸に抱かれた蜻蛉は、まもなく息を引き取った。やさしく抱きしめる揚羽。
と、城の崩壊は地下にも達し、弓矢隊は土砂に埋められてしまった。出口はふさがれ、残るは蜂也のみ。
太郎の仇だけはとると揚羽は蜂也と剣を合わせる。腕の差は歴然としており、揚羽は蜂也を斬り捨てる。
斬られた蜂也を見つめる揚羽。しかし蜂也は言う。夜郎組で最も腕が立つのはオレじゃないんだ・・・。
その刹那、揚羽の死角から密が揚羽の身を斬り裂いた!
密は揚羽に言う。以前に揚羽に聞かれた自分の信じるもの・・・それは蜂也自身。
蜂也に会わなければ盗賊にでもなるしかなかったと言いながら、揚羽をなますに斬る密。
しかし揚羽はその刃先を素手でつかみ、自身の剣を密に突き刺した!
と、急ぎ、剣を密の身から放し、仕掛けの石を最後まで止めようとする。
ここは風の吹きだまりか・・・行け!タタラ!


718 :4/5 :2008/12/21(日) 23:02:54 ID:???
崩れ落ちる城の中、浅葱は今までの自分を思い返していた。
いつ死んでもいいと思いながら恐れ、己に何の価値があるかと怯え、僕は何?と問い続ける日々だった。
・・・しかし、それはもう心のどこかで知っているんです姉上・・・僕は・・・
と、王城の窓から馴染み深い関西弁の声がする。その声の主は凧に乗った那智と聖!
聖が力強く、浅葱に手を差し伸べる。
「熊野へ来い!!」
筍、まったけ、ええもん食わしたるでと言う那智に、すかさずいつものようにツッコミを入れる聖。
浅葱は涙を流していた。永年頭にあった疑問、僕は何?その答えは僕は・・・・・僕。
きっとずっとわかっていた。なぜタタラたちに、朱理に惹かれたのか。
きっと・・・・・憧れるものに似ていたのだろう。
浅葱は二人の申し出を、しかし断った。寄生せず、一人で生きていくためだと。
群竹はお供するといい、那智と聖は、熊野へ来んのは寄生とちゃうと思うでと言った。
浅葱はただ、さわやかな笑みを浮かべるのであった。

タタラは朱理を背負い、城をさまよっていたが、煙が立ち、道が見えなくなっていた。
迷うタタラに呼びかける声がする。
「こっちだタタラ」それは蜻蛉を肩に乗せた揚羽。
タタラは揚羽の無事を確認し喜び、また借りを作ったから、いつかちゃんと返すと言うと、
「借りはもう返してもらったよ」


719 :5/5 :2008/12/21(日) 23:03:25 ID:???
揚羽の示した道よりタタラたちは城の外へ出た。菊音たち、今帰仁たちとも合流した。
凧に乗った那智・聖も合流し浅葱は群竹とともに行ったとタタラに伝えた。
ええカオをしてたと言う聖の言葉に、タタラはうんと頷いた。
角じいも合流したところで、タタラは城から早く離れろと皆に命令する。

仕掛けの石は躯となった揚羽の手を離れ、城は一気に崩壊した。
白の大姉は柊の前名「柿人」の名を繰り返しながら、城と運命を供にした。
タタラは一緒に出た揚羽の姿を探す。しかしどこにも見当たらない。
そんなタタラに赤の王はさっきから誰と話してると尋ねる。
案内してくれた人がいたでしょうとタタラがいうと「誰もいなかった」
その言葉にタタラは改めて現実を悟る。ギリギリまで押さえている揚羽が先に地下から出てるはずが・・・ない!
タタラは今帰仁が止めるのを聞かず、崩壊した城の跡に駆け寄り、地面を掘り始めた。
揚羽との約束「危ないときは助けに行く」と叫びながら。
揚羽が死ぬはずがないと心に思いながら土を掘り返すタタラ。
借りは返してもらったと言う言葉に何も返していない、行くなと叫ぶタタラ。
しかし掘り進めるほど現実に気づかなくを得なくなる。そう、揚羽はもう・・・いない。
尚も泣きながら掘り進めるタタラ。その胸中は矛盾する二つの思い。見つけたい、しかし見つけたくない!
その様子を心配そうに眺める茶々。座木は揚羽は無事と言う。
茶々も同意しながらも「あの子には何かわかるのかもしれないねえ・・・」


燃えさかる炎のようで
清らかな水の流れのようで
暖かい大地のようで
決して支配されない
─────風のような人だった


国王が農民に討たれたとの報が入り、王家が完全なる終わりを告げた中、角じいはタタラに告げる。
「タタラ、ようやく赤の王を討つ時が来ましたな」
「・・・え?」


720 :マロン名無しさん :2008/12/22(月) 00:37:17 ID:???
蜻蛉!!!!!!!!!

揚羽………………

721 :マロン名無しさん :2008/12/22(月) 01:56:12 ID:???
覚悟はしてた。ずっと前から。
だけど涙が止まらない。

揚羽。
生きててほしかったよ。

722 :マロン名無しさん :2008/12/22(月) 03:14:43 ID:???
揚羽・・・・
蜻蛉・・
嫌だ。
分かってたけど胸が痛すぎる
漫画でこんな泣いたの初めて

葱の成長にも涙(;_;)

723 :マロン名無しさん :2008/12/22(月) 07:07:48 ID:???
。・゚・(ノД`)・゚・。

724 :マロン名無しさん :2008/12/22(月) 21:25:05 ID:???
蜻蛉まで…

725 :マロン名無しさん :2008/12/22(月) 22:42:36 ID:???
>「熊野へ来い!!」
>僕は何?その答えは僕は・・・・・僕。
浅葱(つД`)

>「借りはもう返してもらったよ」

>燃えさかる炎のようで
>清らかな水の流れのようで
>暖かい大地のようで
>決して支配されない
>─────風のような人だった
。・゜・・゜・。。・゜・蜻蛉(ノД`)揚羽・゜・。。・゜・・゜・。

そして更紗と朱理はどうするんだ…!

726 :マロン名無しさん :2008/12/23(火) 15:04:54 ID:???
妊娠中も子ども気にせずあそびまくりタバコ吸いまくり
産んだらテキトーになぐり殺しちゃう真性DQNだって世の中にはいるんだぜ・・・


727 :マロン名無しさん :2008/12/23(火) 22:31:21 ID:???
。.:*・゜・。・゜゜・(つД`)・゜・。・゜゜・*:.。

728 :マロン名無しさん :2008/12/23(火) 22:58:58 ID:???
     )、._人_人__,.イ.、._人_人_人
   <´     揚羽返して!!!!  >
    ⌒ v'⌒ヽr -、_  ,r v'⌒ヽr ' ⌒
// // ///:: <   _,ノ`' 、ヽ、_ ノ  ;;;ヽ  //
///// /::::   (y○')`ヽ) ( ´(y○')    ;;|  /
// //,|:::     ( ( /    ヽ) )+     ;| /
/ // |:::     +  ) )|~ ̄ ̄~.|( (       ;;;|// ////
/// :|::       ( (||||! i: |||! !| |) )      ;;;|// ///
////|::::    +   U | |||| !! !!||| :U   ;;; ;;;| ///
////|:::::       | |!!||l ll|| !! !!| |    ;;;;;;| ////
// / ヽ:::::       | ! || | ||!!|    ;;;;;;/// //
// // ゝ:::::::: :   | `ー----−' |__////


729 :1/5 :2008/12/23(火) 23:00:29 ID:???
ネタバレ
最終章・常盤─炎だけ残して─

千手宅。揚羽がゆりかごのそばに立ち、求道をあやしている。
見つけた千手は揚羽に話しかける。が、揚羽は「京へ」と言い残し、消えてしまった。

タタラは現実に戻り、そしておかれている状況を認識した。
白虎の村の恨み、殺されたものの恨みを晴らすべく、赤の王を討てと周りの至る所から声が上がっている。
赤の王についてきた国王軍からは弁護の声も上がるが、怨念の声にかき消される。
赤の王を倒す日を夢見て戦ってきた。その言葉を受け、タタラを促す角じい。
その様子に今帰仁は割って入ろうとするが、ユウナがそれを止める。このことに関しては口出しはできない・・・。
まず、角じいが赤の王に今までの悪行についての謝罪を促す。土下座しろとタタラ軍。
赤の王はいう。「頭は、下げぬ」
自分は己の過ち・阿呆さ加減を詫びる言葉は持たない。己の体でしか返せないと答える赤の王。
その言葉に傲慢だというタタラ軍。
赤の王はタタラに言う。自分は自分を全うし、悔いはない。討つなら討て。最後の王としてそれを受け取る。
丸腰ではタタラも討ちにくかろうと剣を赤の王に投げつけるタタラ軍。
菊音が止めに入ろうとするが市松が止める。王城での菊音と同様に朱理もけじめをつけたいのだ。
決めるのはタタラという市松。
那智と聖は先ほどの赤の王の言葉に別の印象を持っていた。
全身全霊で謝っていると。口先だけの謝罪など意味を持たない、命乞いなど死んでもしない男だと。


730 :2/5 :2008/12/23(火) 23:01:08 ID:???
タタラを煽る声が周りからあがっている。まーくんのおばさんの姿もみつける。
マコト、兄のことを思い出すタタラ。
と、そこへ皆を止める声が上がる。それは求道を抱いた千手であった。
傷つけあうことはない、人を憎む虚しさ教えてくれたのはあなたではないかとタタラに言う千手。
タタラたちは求道を見る。傍らに四道の姿を見る朱理。
しかし角じいが千手を止めにかかる。これで全て終わる、苦しかった旅が!
周りに促されたタタラは剣を取り、赤の王の下へ駆け出す。
しかし心の中はまだ迷いが渦巻いていた。
赤の王を討つのはタタラだから?皆が望むから?あたしは?あたしは?あたしは!
赤の王も覚悟を決めるが、刹那、剣を振り下ろすタタラの胸にあのオリーブのお守りがあるのを見つける。
赤の王はタタラの剣を受け、二人ともその手にある剣を投げ捨て・・・・抱き合った。

タタラ軍たちが見守る中、更紗は朱理に抱きつき、その名を叫び、泣いていた。
朱理も手が足りないと言いつつも、更紗の体を抱きしめている。
この光景にざわつくタタラ軍。
更紗は叫ぶ。あたしはタタラじゃ、運命の少年なんかじゃない、みんなを騙してた!

「更紗に戻してえええっ!」

この言葉を受け、いっそうざわつき始めるタタラ軍。
いつから女?赤の王と通じてた?俺たちを騙して?なら戦で死んだ身内は?
今までの戦はなんだったんだ!?全て・・・茶番!?
角じいはタタラに離れるように言う。
しかし更紗は再び朱理と顔を見合わせた後、再び抱き合い、その場を動かない。
討てえっ、ちくしょーとの声の中、二人に向け矢が放たれた──────


731 :3/5 :2008/12/23(火) 23:02:02 ID:???
「それで?ナギさま。それでタタラも赤の王も死んじゃったの?」

子供たちがナギに聞く。ナギがそうと答えると、子供たちは角じいを責めだした。
子供たちがいなくなった後、更紗の植えた緑の話をした後、ナギが角じいに尋ねた。
いつからあんなことを考えたのか?と。

あの時──────

732 :4/5 :2008/12/23(火) 23:02:56 ID:???
更紗と朱理に降り注いだはずの矢、しかしそれは全て二人をはずしていた。
当てろよみんなと射手たちは言うものの、その射手たちも・・・当てる気はない!
やがて、茶々と座木、そしてハヤトと一人また一人とタタラと赤の王の仲間たちが二人の下に集まりはじめる。
角じいは弓矢隊に当てるよう促すが、射手たちもタタラのおかげで今がある、討つことはできないと口々に本音を出し始める。
ハヤトが太宰府で出会ったのは、茶々の船にやってきたのは、関東の独立に手を貸したのは、
那智・聖が連れになったのも、沖縄のために一緒に戦ったのは、網走刑務所を開放したのは、
同盟を結ぶために雪山を越えてきたのは、北の地に迷惑をかけてくれたのも、大仏事件を起こして奴隷を解放したのも、
出会ったのは、共に歩いたのはこの娘だった。この娘が歩いたあとに道ができたんだ!
名を偽ったことが罪だというなら、知ってて隠してた自分たちも同罪と茶々が言う。
更紗の下に集まった茶々たちは、やがて更紗たちを矢から守るように二人の周りを囲む。

顔を伏せていた更紗は顔を上げ、この光景を見、思う。
幸せになりたいと思っていた。幸せは遠くにあると思っていた。幸せは・・・ここにある。
角じいもこの光景にただ、涙していた。
更紗の下にまーくんのおばさんが駆け寄り話す。
みんなタタラが亡くなったのを知って、更紗一人に荷を背負わせた。誰が更紗を責められるもんか・・・。
続けてナギが呼びかける。更紗と。
今まで「タタラ」と呼ばれてきた更紗、この呼びかけにいいの?と問い返す。
ナギは言う。タタラとして生きたのも、それをやめるのも、あなたが自分で決めたこと。
私が予見したのもここまで。これからは新しい道を行くのですね・・・。
続けて赤の王に語りかける。今のあなたには白虎の村を襲った時の面影は微塵もない。
この後正しく生きることが命を奪った人々への懺悔となるでしょう。
「あなたに期待します。朱理」
ふさぎこんでいた角じいは更紗と朱理に言う。
今、タタラと赤の王は死んだ。どこへなりとも行きなさい。
更紗と朱理となって、見たい世界を見に行きなさい「新しい国のために」

733 :5/5 :2008/12/23(火) 23:03:35 ID:???
ナギは粋な計らいと角じいをほめた。本人は一人悪者になったことに憤慨していた。

一方、浅葱は群竹と共に山中にいた。浅葱は群竹に話しかける。
時々白の大姉が姉でなく、本当は母親なんじゃないかと思ったりしてたと。
その場合、父親はと聞く群竹。柊、淡路の大守、ひょっとして国王・・・という浅葱にめったなことはと言う群竹。
ちょっと思っただけと言った浅葱。続けて、そのうち熊野へ行ってみようかと言うととたんに色めき立つ群竹。
その表情を見て「やーめた」
相も変らぬひねくれ者の浅葱であった。

緑の大地にたたずんでいたナギは幼き更紗の幻を見る。緑でいっぱいにしようという更紗。それをやさしく眺めるナギ。


これは歴史の物語
人々の心の歴史
その輝き、美しさ
炎と水と風と光と
大地の歴史─────

幸 せ で あ れ


734 :マロン名無しさん :2008/12/23(火) 23:21:30 ID:???
なんか言い知れぬ感動が。・゜・(ノД`)・゜・。
更紗も朱理もよかったね…!
でもハッピーエンドで終わりじゃなくて、これからも皆の人生は続いていくんだと思わせる終わり方が最高だ。

ナギずっと黒幕だと思っていてごめん(´・ω・`)

735 :マロン名無しさん :2008/12/23(火) 23:22:19 ID:???
……………。
正直、こういう形の大団円しかないかなぁとは思ってたけど…何だかあっけないような。
とりあえず田村さんお疲れさまでした。
けど、ハッピーエンドを祝う気にはなれない。









揚羽の喪に服してるから(;´Д⊂)サラサ ゴメンヌ

736 :マロン名無しさん :2008/12/24(水) 00:15:17 ID:???
良かったね

ハッピーエンドで救われた

737 :マロン名無しさん :2008/12/24(水) 02:28:27 ID:???
終わったか…
揚羽は死んで揚羽を全うできたってとこがあるのかもな
四道や太郎ちゃんなど、時代の変化を見据える人って感じ
(四道は初期と比べると美化されてるとこもあると思うけど)

いろいろ怨恨もあるだろうけど
更紗が更紗である部分を押し殺さずにすむ結末でよかった
朱里に対しても、白虎の人などは憎みたい部分もあるけど共感・感動した部分もたしかにあるはず
憎む気持ちが大義名分とされて、感動のほうを押し殺す流れにならなくて
結果的にみんな幸せだったと思う。
嫌われ役を買って出た角じいえらい


738 :マロン名無しさん :2008/12/24(水) 06:36:11 ID:???
揚羽。・゚・(ノД`)・゚・。とか更紗よかったねとか
大団円だけどこの先も大変だろうなぁとか
いろんな感想(感情)がぐるぐるして上手くまとまらない
とりあえず1巻から一気読みだ

739 :マロン名無しさん :2008/12/24(水) 17:23:16 ID:???
オリーブ埋めた場所は周防?

740 :マロン名無しさん :2008/12/24(水) 20:57:49 ID:???
最後にまーくんのおばさんに泣けた…

741 :マロン名無しさん :2008/12/25(木) 00:18:35 ID:???
まーくんのおばさんには一巻の更紗のお墓作ってあげるとこでもう泣かされてた
おばさん大好き

742 :マロン名無しさん :2008/12/25(木) 02:37:11 ID:???
そういえば蘇芳≒周防だけど 紫黒≠四国だね

743 :1/6 :2008/12/25(木) 23:00:29 ID:???
MADARA・白の話─無花果─

月夜、銀子は薔薇の花一輪を持ち、柊に脱ぐように命ずる。
そこに現れたのは一面、やけどの跡を背負った男の背中。
銀子はその大きな背中を薔薇の花で叩き、爪を立てる。柊と名を呼びながら・・・。


何がいけなかったのだろう? わたくしは幸せな王家の姫だったのに

幼き頃、銀子のそばにはいつも柿人がいた。王城の庭で無花果を食べたり、本を一緒に読んだり。
ある日、庭で銀子が異国の神話「ミノタウロスの迷宮」を読んでいるとちょうど柿人が通りがかった。
柿人は腕に怪我をしているようだ。なんでも稽古で怪我をしたらしい。
柿人は言う。自分は銀子を守るため強くなり、必ず心技体の揃った剣士になると。
銀子はありがとうと礼を言い、柿人の傷口に口をつけた。
そんなことをなさってはいけない、と腕を銀子の口から離す柿人。と銀子が言う。
「銀子は柿人が好きだもの」

国王の間、銀子は父・国王に呼ばれ、供の者と親しくするなと注意を受けていた。
続けて、柿人を遠ざけようとする国王に銀子は涙ながらに止めるよう訴える。
ひとまず注意するだけとした国王。大好きと父・国王に抱きつく銀子。
国王である父は、大勢いる姫の中で銀子だけを特別にかわいがっていたようだった。

時が進み、銀子12歳の折、淡路への縁談が決まる。
祝福の言葉を述べる柿人。銀子は一緒に淡路に来ないのかと尋ねる。
柿人は王の下で剣の腕を役立てるように言われていた。
銀子の馬車が淡路に向けて出発する。柿人はいつまでも見送っていた。
馬車の中で銀子は誰にも知られないように泣いた。


744 :2/6 :2008/12/25(木) 23:01:25 ID:???
3年がたち、銀子は柿人と再会する。淡路謀反の疑い。
銀子は淡路の太守の妻。柿人は淡路取り潰しの尖兵・黄土隊のリーダー。
火の海の淡路の城の中、柿人は国王より銀子を連れ帰るように言われたことを銀子に告げ、淡路の太守を殺す。
柿人が、銀子のために鍛えた剣で、その夫を殺す。柿人が、父が銀子を滅ぼす!
焼け落ちる淡路の城の中、銀子はうわ言のように柿人に死なせてと懇願するのであった。

京に戻っても足の怪我もあり、銀子はふさぎがちであった。
そんな銀子を酔っている父・国王が見舞う。
そのころは酔っていない時間のほうが少なかった。
銀子は国王を拒絶する。しかし国王は意にも介さず、淡路の太守をけなす。
淡路に謀反の心はなかったと言う銀子。父は銀子の顔をその手でつかみ、銀子に言う。
「おまえがこんなに美しくなると知っていたら、嫁になど出さなかったものを」
父のただならぬ様子に銀子は、遠くその様子を見る母を見つける。
しかし母はただ立ち去るのみ。
母に助けを求める銀子。
しかしその声に反応する者はなく、銀子は実の父に・・・・・壊されてしまった。
銀子は今までの人生を振り返り、ただ心で「わたくしは何?」「もう歩けない」と繰り返すのみであった。




745 :3/6 :2008/12/25(木) 23:02:01 ID:???
何がいけなかったのだろう? それはわかりきったこと。わたしの罪───

銀子は懐妊し、比叡山にこもった。
柿人は銀子の看護に尽くし、リハビリを勧めるが、銀子は足を動かそうとしない。
銀子は柿人に言う。「わたくしは何を生むのかしら?ねえ、わたくしは何を産むの柿人!」
淡路の太守の忘れ形見かも、と言う柿人に銀子は嘲る様に大声で笑った後、柿人に言う。
大人になるまで待つと言い、指一本触れなかった淡路の太守とは、何もなかった・・・。
銀子は再び嘲るように笑い出し、ただ、「殺して」と思うのであった。

5月、男の子が生まれ、一声弱々しく泣いて、黙った。銀子は「殺して」と繰り返し言う。
柿人はその赤子を何処かへ連れ去った。
間もなく、王宮では夜中に幽霊が出るとの噂が広まる。その言葉で、柿人は夜の王宮を彷徨う銀子の姿を見つける。
銀子は産んだ子供の居場所を尋ねる。生まれてすぐ死に埋めたと答える柿人。
銀子はその言葉に掘り起こして返せと言う。あの子供はミノタウロスという銀子。
「怪物は迷宮へ入れなければ」

そして柿人は罪を犯す。赤子を銀子に渡す。
この子を迷宮に閉じ込めてでも、銀子が生きてゆけるなら、誰が傷つき呪われ死んでもかまわない。
銀子はその赤子に乳をやる。かわいい子と銀子。
しかし次の瞬間、ミノタウロスに見え、赤子を払いのける。「卑しい子」


746 :4/6 :2008/12/25(木) 23:02:39 ID:???
それから銀子は外出しては子供を拾ってくるようになった。
時ちょうど、王に男の子誕生の話が舞い込んでくる。名は藍良。蒼の王である。
銀子はそれを聞き、育てていた赤子に名前をつける。「浅葱」と。
なぜ青い色の名をと尋ねる柿人に、おまえがわたくしを殺してくれないからと銀子。
銀子は言う。浅葱は迷宮で育つ。そして迷宮を出る時には国を、王を、そして銀子自身を滅ぼしてくれるでしょう。

柿人は銀子が拾ってきた中に一人の少年を見つける。美しい黒髪の長いその少年。
柿人はその少年に浅葱を見ていてやってくれるかと言う。少年は「はい」と返事した。意味はわかってない様子だったが。

翌年、二人は白の王、柊と名を変えた。
白の王は柊に浅葱の正体を尋ねる。柊はただ自分の罪だと言う。あの子を差し出したため、白の王は影に縛られたまま・・・
その言葉に白の王は感情が高ぶる。おまえの罪とは、どんな罪?
淡路を焼いて夫を殺した罪?わたくしを殺さない罪?何をされても怒りもしない罪?私に触れようともしない罪?
テーブルから落ちたコップに入っていた飲み物が、白の王の足にかかる。
「舐めて」白の王は柊に言う。従う柊。ちゃんとと言う白の王の言葉に柊の口は足からふくらはぎ、そして腿へと差し掛かる。
そして白の王は柊を抱きしめる。「抱きなさい、柿人」
しかし柊の言葉は無情なものであった。「わたしはこのヤケドを負って以来、男として機能しません」
心も体も消え失せて、わずかに技が残るのみという柊。白の王は嘲るように大声で笑い、柊を罵倒し遠ざけた。
彼女はただ顔を伏せて、・・・笑っていた。

浅葱の元には3人の少年が集まり、特に長い黒髪の少年が浅葱をあやしている。
白の王は浅葱に言う。「あなたは本当は蒼の王なの。わたくしの弟なのよ。わたくしのかわいい浅葱」

時はたち、王城が落ちる中、浅葱は迷宮を脱しようとしていた。白の王はただ自分はいつまでもここにいるという。
そして気がつく「迷宮にいたのは、わたくしのほう・・・・・?」
いつもそばにいた柿人は、別の場所で躯と化していた。


747 :5/6 :2008/12/25(木) 23:03:34 ID:???
何がいけなかったのか・・・ すべてわたくしのせいだわ

王城、奥の間では、朱理の母・亜麻が娘が王に犯された晩の事を思い出していた。
王が娘に何をしたのか、見ていて知っていて、見ぬふりをした。正王妃であるために。
さらに続ける。朱理のときも同じ。王家を滅ぼす子と予言された息子を産むまいとした。
体を痛めつけ、おかしな薬を飲み、王妃であるため、王の機嫌を損ねないように。
しかし朱理は生まれ、逆らい、暴れて、勝手をし、おかげで自分は正王妃の座を追われてしまった。
今、その自分の産んだ子が、王城を攻めている。これは報いね・・・。
言葉は明らかに朱理に対する呪いの言葉である。しかし志麻は別の感情を感じ取っていた。
「本当は誇りに思ってらっしゃる?朱理のこと」
亜麻は何も答えなかった。
志麻は続けて亜麻に王家が滅んだらどうすると尋ねる。
亜麻は答える「元正王妃として、恥ずかしくないようにしますよ」

遠く、息子・朱理が止める声の中、亜麻は王城より飛び降りた。
心中、亜麻は思う。自分は王のそばで王に気に入られ、朱理を殺されないようにするのが精一杯だった。
そんなわたくしにそんなことをいってくれるのですか。
タタラは朱理に言う。あなたが今生きてるということが、愛されてたということだよ!

焼け落ちる王城の中、白の王は淡路を思い出していた。
柿人を心に思いながら、銀子は王城と同じく時を刻んできた時計と運命を共にした。

748 :6/6 :2008/12/25(木) 23:04:12 ID:???
一体何がいけなかったのじゃ 決まっておる、わが息子じゃ。さっさと殺せばよかったのだ

国王と橘は城を落ち、蓬莱山の麓を彷徨っていた。国王が腰を下ろすと老人が現れた。
なんでも仙人になぞなぞを出され、それを考えていると言う。
朝は4本足で、昼は2本足、夜は3本足のものは何というなぞなぞ。
橘が水を探している間に老人が息子がなかなか帰ってこないと言い出す。
息子と言う言葉に不安を感じた国王は、口封じのため、老人に印籠を渡す。
老人は国王の薬をもらいに里へ出た。しかし里の農民は老人の腰につけた印籠を見逃さなかった。

老人は仙人の元へ戻った。なぞなぞの答えがわかったと言う。その答えは人間。人というものの一生のこと───
国王と橘は農民たちに惨殺された。


何がいけなかったのか。わたくしは知っているの。
アダムとイブが食べた本当の禁断の実、花を咲かせず実をつける・・・・・わたくしと同じね。



そして銀子と柿人の二人は幼き頃に帰っていった。

「ねえ柿人、あれは何?」
「無花果ですよ、食べてみますか?」


749 :マロン名無しさん :2008/12/25(木) 23:53:23 ID:???
白の大姉って何だか掴み所がなかったけど、これを読んで納得した。
銀子さま悲しいよ銀子さま

750 :マロン名無しさん :2008/12/25(木) 23:58:18 ID:???
浅葱は銀子と国王の子という事?((( ;゚Д゚)))
本人もそんな事言ってたしなあ。
浅葱の出自には他にも色んな可能性が考えられるが…。

ちび群竹さん可愛いw
しかし国王は最低だな…。

751 :マロン名無しさん :2008/12/26(金) 23:03:57 ID:???
これ言ったらBASARA始まらないけど、銀子と柿人に、互いを愛する勇気があったら良かったのに。

しかし、更紗と朱理も、身バレのタイミングが最悪だったら、同じ道を歩んだかもしれないな。
そういう意味では、銀子と柿人は、更紗と朱理の影みたいだ。

752 :マロン名無しさん :2008/12/26(金) 23:11:00 ID:???
ん?浅葱は白の王の実子なの?それとも捨て子なの?

753 :マロン名無しさん :2008/12/26(金) 23:30:26 ID:???
>ん?浅葱は白の王の実子なの?それとも捨て子なの?

実子は一声弱く鳴いて黙った。

BASARAイラスト集大地の中で田村さんが
『浅葱は本当は何者か、柊だけが知っていた。そしてそのまま口をつぐんだのだ。もし柊に生まれたばかりの子供がいたとしたら…?などと妄想は膨らむのです』
と書いていた。

柊の子?!( ̄□ ̄; )!!
それは衝撃的だ〜!

754 :マロン名無しさん :2008/12/27(土) 00:41:35 ID:???
胸が痛い
やっと白の王を理解できた。城の中で生まれて閉じ込められてそして城と共に滅びる、て悲しすぎる。
ウンコは腐ってもウンコだね

755 :マロン名無しさん :2008/12/27(土) 01:55:04 ID:???
橘はなんであんなうんこに仕えてるんだ・・・
もったいない、もったいなさすぎる
でもだからこそ橘はいいキャラしてるんだろうな
畜生うんこめ

756 :マロン名無しさん :2008/12/27(土) 19:17:44 ID:???
亜麻のお方も、実の父親に犯される娘を見捨てても、息子を王の奴隷扱いにして
も、それでも鬱金の側にいたかったのか。

757 :マロン名無しさん :2008/12/27(土) 22:06:01 ID:???
>>756
>自分は王のそばで王に気に入られ、朱理を殺されないようにするのが精一杯だった。
>そんなわたくしにそんなことをいってくれるのですか。

こういうことじゃないの?
ウコンから子供を守るためには手段が限られてたんだよ。

758 :1/4 :2008/12/27(土) 23:26:13 ID:???
HAZAMA・青の話─枇杷─

京の店先で客寄せのためつながれたその鳥を見ては苛立っていた16の頃、揚羽はひたすら体を鍛えていた。
そんな折、マダム・バタフライの一座は京で「風の三姉妹」と共同公演をかけていた。
体を鍛える揚羽の元に、三姉妹の長女・アロが声をかける。
まじめに挨拶する揚羽。堅いのはナシとアロ。
アロは揚羽に言う。どこか自分と同じ生き物の匂いがすると。
揚羽は自分と同じ生き物なんてないと思いつつ、アロたちの奏でる曲に心懐かしさを感じていた。
と同時に思い出す。奴隷として冷遇されていた少年時代。
そんな中でも四道と過ごした日々・言葉。「いつか、僕と一緒に来てほしい」
揚羽はもうずっと体の中で渦巻くものを見つけていた。その正体のわからぬまま。
彼は体の中に何かを飼っていた。

公演前、アロと揚羽は枇杷を食べながら語らっていた。アロは揚羽にルーツが近い気がすると言う。
アロは自らを誇り高い風の民“砂漠の青い貴族”の生き残りだと言った。
揚羽は食べた枇杷の種を、そこら辺に捨てようとしたが、アロがそれを止める。
枇杷の種は気軽に蒔いてはいけない。植えた人が死ななきゃ実がならない・・・。
と、たまたま通りがかった占い師に揚羽の運勢を見させようとアロは揚羽の腕をつかみ占い師の元に連れて行こうとする。
とっさに腕を払ってしまう揚羽。占い師はかまわず揚羽を占う。女運が悪そう、そして・・・
「いつか、命を賭けられるような女に出会うよ」
女と言う言葉に意外そうな表情を浮かべる揚羽。アロは揚羽に尚も話しかけるが、揚羽は去ってしまう。
余計なこと言ったかーと嘆くアロは、揚羽の心にある奴隷時代の傷を思う。
マダムは言う。今でも誰かの手が触れただけでも飛び上がる。馴染んだようで馴染まない。
「いつか、ここを出てっちまうんだろうねえ・・・」

揚羽は店先で客寄せのためつながれた梟を前に自らを思う。これは昔の、そして今の自分自身。
揚羽は誇り高い砂漠の青い貴族というおぼろな記憶だけを支えに生きてきた。
だけど、もう思い出すのはそんなことではなく、四道の姿・言葉!共に行くことは決してない。
しかし、どうしても思い出す。そして思い出すたび、自分は汚れていく・・・。


759 :2/4 :2008/12/27(土) 23:26:54 ID:???
京都での公演。楽屋から客席を見た揚羽は四道の姿を見つけてしまう。
揚羽は今日の公演は出ないと言う。四道の前で踊れない・・・。
そんな揚羽をアロは引っ叩いた。そして揚羽に言う。
キレイなだけで金を稼ぎたかったら別の所に行け、同じ芸人として許せない!
もしあたしと同じ出身だったら音と踊りは体に染み付いているはず、形のない風と同じものだから。
あんたは何かを恥じている。体を痛めつけたいくらいに。
けれど、悩むのも恥じるのも心に誇りがあるからだ。
心の小さな竜巻が暴れようと、吹き出そうとしているはず。
それは誇りという風。開放してやりなよ・・・。
準備の声がかかり、上着を脱ぐアロ。そこには奴隷の印がある。思わず見入る揚羽。
「それからね」アロは言う。
「あたしらは見られて恥ずかしめられる見世物じゃないんだよ。芸を見せてやってるんだよ」
アロは舞台に上がった。
嫌なら上がらなくていいというマダムに揚羽は言う。踊るのが嫌だったことは一度もない、それが嫌だったと。
三姉妹が奏でる曲の中、揚羽は舞台に上がった。曲に合わせ、舞う揚羽。
舞台の中、アロは心で揚羽に語る。
体は傷つき、心も汚れる。
けど揚羽の心にある宝石のような風は決して傷ついたりしない。汚れもしない。
恥じることがあるとしたら、目をそらすこと。死ぬ時だって両目をぱっちりあけていたいじゃないか。

公演は無事終わった。アロに気持ちよかったと言う揚羽。アロはそれを受け、青いものを着るように勧める。
そして揚羽はアロに言う。あなたを抱きたいと。アロは快く承知した。
揚羽はアロを抱いていた。しかしその最中にも虐待されてた記憶がよみがえる。
そんな揚羽にアロが言う。過去、揚羽がされてきたことと、今、揚羽がしていることとまったく別のこと。
泣かずにできるまで、一晩中だってつきあってあげる。
女を幸せにできる男になりなよ、いつか出会うんだろ命を賭けられる女とサ。

翌日、マダム・バタフライの一座と三姉妹は別れた。別れの挨拶をしながらアロは揚羽に言う。
砂漠の生き残りがいっぱいいるとの噂、会いに行ってみると。
「一族仲間でサ、また暮らせる日がくるのかなァ・・・?」

760 :3/4 :2008/12/27(土) 23:27:26 ID:???
揚羽はあの梟の出ている店を通りがかった。今日からは雛たちも店に出ている。
と梟は雛の一匹を揚羽に向かってはじき出した。揚羽はその雛を持ち帰った。

それから一座は各地を巡り、揚羽は浅葱・雷蔵・太郎と出会う。
ちょうどその頃、四道が赤の王に伴い、西の砂漠に発ったと聞く。
蘇芳に向かい、岩砂漠を進む一座。と、そこを野盗たちが襲い掛かる。
応戦し、全て叩き伏せる揚羽。
と、揚羽に語りかけてくる者がいる。それは警備隊長の長・四道!
しかし四道は揚羽のことに気づいていない様子。
ともかく一座は蘇芳に入り、歓待を受けた。
赤の兵は揚羽を買おうとしていた。肌脱ぎになる揚羽。
そこへ四道が通りがかり、無礼と部下をたしなめる。
と、四道は揚羽の背中の焼印を見つける。
それは四道の家の奴隷の焼印。そして揚羽は自らの素性を明かした。
再会に喜ぶ四道。揚羽は金になりそうなところを邪魔された、代わりに買ってくれるかと言う。
買うと四道。失礼でなければと付け加え、それはともかく飲んで昔話をしようと言う。
二人は四道の部屋に行く。赤の軍は九州討伐に出るので腕の立つ兵を集めていると言い、揚羽も勧誘する。
そして青い服を着ていた揚羽に反抗的と思われるといい、かけてあった赤い布を揚羽にまとわせる。
「赤も映えるぞ」
後ろに控えてくれれば、兵の士気も上がり、心強いと四道。
「オレのものになれ」
その言葉にしばし妄想に更ける揚羽。と四道の声に我に返る。
四道は言う。赤の王はまだ爪を隠しているが、必ず国の王になる。してみせる。
一緒に来て、赤の王を助け、新しい国を築こう。
その様子に揚羽は思う。その揺るがない立ちっぷり、自分をみじめにさせる。
結局、四道は父と同じことを言っている。紳士ぶってるだけタチが悪い。
抱いて転がして引き裂いて奪って滅茶苦茶にしたならば、何も考えず、おまえと行けるだろう───

761 :4/4 :2008/12/27(土) 23:28:05 ID:???
四道から支度金を渡された揚羽はしばらくマダムの馬車でふさぎこんだ後、蘇芳の貧民街に出た。
と、そこで瀕死のアロを発見する。抱きかかえる揚羽。
アロが言う。仲間がいっぱいいるという噂、あれは赤の王の従兄弟の罠だった。
集まった仲間は捕まって、責められ、殺され、売られ・・・妹たちも死んでしまった。
触ると汚れるから行けというアロに揚羽はオレは汚れないと言ったといい、アロを抱きしめる。
アロの体は指先から冷たくなっていく
。「揚羽・・・あんた、優しい男になったねえ・・・」
アロは逝った。揚羽の心にアロの言葉が響く。
「風の吹かないところにいちゃダメだよ。腐ってしまうからネ」
揚羽はこのあたりを焼き払おうと言った赤の兵たちを斬り捨てた。
どこからかアロの仲間たちが集まり、アロについて語りだす。
不吉とわかっていて枇杷を植えた。
死にたかったんだねえ・・・。揚羽は自分のために・・・泣いた。
揚羽は四道にもらった赤い布を切り裂き、支度金を仲間たちに与え、マダムの元に戻った。
マダムは寝もやらず待っていた。揚羽はマダムに言う。少し留守にすると。
九州の連中に赤の軍が攻めてくると知らせ、運命の少年を見に行くと。
そんな揚羽にマダムはいつでも帰っておいでと優しく見送った。

九州で茶々たちに赤の軍の九州討伐を知らせる道中、揚羽は思う。
四道、おまえはオレに後ろに立てと言った。横や前に立ったらお前はオレを斬り殺すだろうよ。

白虎の村の近傍で赤の王から少女を救うべく揚羽は片目を捨てた。
その少女は成長しタタラとなった。

王城の地下で揚羽は夜郎組に叫ぶ。
「教えてやろうか夜郎組。
 目をぱっちり開けて死ぬのはなあ、最後の最後まで死ぬ気なんかこれっぽっちもねえからだよ!」


─────あんたいつか、命を賭けられるような女に出会うよ─────

“結ばれる女”じゃねえってところがミソだったな

762 :マロン名無しさん :2008/12/28(日) 01:06:13 ID:???
揚羽。・゜・(ノД`)・゜・。
アロさん格好いいなあ。

もし揚羽が赤の軍に入ってたらBASARAはどうなってただろうな。
一巻で更紗が赤の軍に斬られて終わり?

763 :マロン名無しさん :2008/12/28(日) 01:12:42 ID:???
さすがタロット「吊るされた男」だね

>“結ばれる女”じゃねえってところがミソだったな

まぁ結ばれないところ、死んでしまったところ
ある意味不遇なところこそが「風のようであった」にもつながってるんだろうけど

764 :マロン名無しさん :2008/12/28(日) 11:52:49 ID:???
>“結ばれる女”じゃねえってところがミソだったな
泣きながらこの台詞でワロタ
揚羽らしい言い方だ

うち…庭に枇杷の種を蒔いてしもうた……orz

765 :マロン名無しさん :2008/12/28(日) 14:06:02 ID:???
揚羽ぁ(;д;)

766 :マロン名無しさん :2008/12/28(日) 14:47:11 ID:???
糞スレたてんなパクリ漫画

767 :マロン名無しさん :2008/12/28(日) 18:10:58 ID:???
パクリ漫画といえば天は赤い河のほとりが最高

768 :マロン名無しさん :2008/12/28(日) 18:23:49 ID:???
更紗ではなくタタラを求めていたように見えたが、
更紗は揚羽にとって運命の相手だったんだろうか。

769 :マロン名無しさん :2008/12/29(月) 07:44:40 ID:???
それより最後のページ、千手もいるのが気になる。
彼女も命を賭けられる女に入ってたの?

770 :マロン名無しさん :2008/12/29(月) 11:59:26 ID:???
千手は揚羽にとってやっぱり特別な人だと思う

771 :マロン名無しさん :2008/12/29(月) 13:27:58 ID:???
四道の嫁と、四道を死に追いやった者が運命の女って感じなのかな
どんだけ四道好きなんすかw

772 :1/1 :2008/12/29(月) 22:59:26 ID:???
SARABA・星の話─新橋─

しんばしはおうちに帰るとき、ちょっと気が重いのです。なぜならきっとおにーたんたちがいじめるから・・・。
しかし実際戻ったときにかけてもらった言葉はねぎらいの言葉。
日本橋、柳橋、竹橋おにーたんもがんばったね、兄として鼻が高いと言ってくれてます。
おにーたんたちは大人になって、雛たちも大勢抱え込んでいて、もうしんばしをいじめたりしないのです。
(それはそれでさびしいような)

「ダディのことは聞いたよ。みんなでママンを慰めようぜ」
「ダディはお星様になったんだよね」
「すごくすごくがんばったんだ」
「きっと揚羽も一緒にいるよね」
「うん、きっと一緒にいるよ」

新橋もいつかダディになります(今度お嫁さんを紹介します)。
それでもきっと旅に出て、タタラを助けて最後まで、一緒に生きてゆけたらいいな。


─────────────────────────────────────────────

24巻・おまけ

四道の婚約の儀の後、四道と朱理が語り合っている。
四道が朱理に言う。「そろそろ嫁をもらわないのか」
朱理はとことん探すと答える。条件はたった一つ。
「王妃になれる女であること」

だから、もちろん頭がよくて美しくて気が強くて馬とか船が好きで一緒に世界を回ってそれからと重ねる朱理に、
1つじゃないじゃないか、友達じゃあるまいしという四道。しかし四道は確信していた。
それでもおまえならきっと見つけ出してつかまえるだろうと。楽しみにしてるぞと。

それは遠い日の1ページ。

773 :マロン名無しさん :2008/12/30(火) 00:02:05 ID:???
新橋兄弟テラヤサシス・゜・(つД`)・゜・

774 :マロン名無しさん :2008/12/30(火) 09:15:38 ID:???
新橋兄弟かわいい
新橋並みに丈夫なふくろう買いたいなあ。

朱理は理想の人見つけられたんだ。
こうゆう平穏な日々もあったんだよね。なぜか切ない寂しい気分。また一巻から読もうかな。

775 :マロン名無しさん :2009/01/04(日) 16:59:08 ID:???
保守

776 :マロン名無しさん :2009/01/04(日) 17:02:42 ID:???
ふくろう飼ったら…新橋って名前つけるんだ……
最近、ふくろうグッズを見ると無性に欲しくなる。
本物は無理でもせめてぬいぐるみくらい…

777 :マロン名無しさん :2009/01/05(月) 00:25:21 ID:???
うちはラズベリーとブルーベリーの苗を買った時、
前者に「朱理」、後者に「浅葱」って名付けて育ててたよ。

778 :マロン名無しさん :2009/01/05(月) 00:59:46 ID:???
ちなみにブルーベリーはすぐ枯れた

779 :マロン名無しさん :2009/01/05(月) 20:04:58 ID:???
>>778
ワロタw
やっぱり葱はひ弱なんだなw

780 :マロン名無しさん :2009/01/06(火) 00:20:06 ID:???
♪蒼い浅葱 ずっと寝込んでる 独りきりで熱をだして
淋しすぎて 死んでしまうわ 早く桃たべさせてほしい

781 :マロン名無しさん :2009/01/06(火) 00:26:06 ID:???
僕は何?

782 :マロン名無しさん :2009/01/06(火) 22:52:00 ID:???
>>780
GJwww

>>781
だけど大きくなーってもー
葱坊主は葱坊主♪

783 :マロン名無しさん :2009/01/07(水) 01:49:45 ID:???
MADARA・白の話─無花果─
HAZAMA・青の話─枇杷─
SARABA・星の話─新橋─

うーむ、韻をふんどるな。新橋は違うがあとは植物の名もついている

ADANA・蒼の話―葱―

TAKARAとかKATANAとかありそうだね。

784 :マロン名無しさん :2009/01/07(水) 17:44:22 ID:???
KARADAカラダ
HAZAMAハザマ
SAKANAサカナ
SARADAサラダ
BANANAバナナ

けっこう浮かぶなww

785 :マロン名無しさん :2009/01/07(水) 17:51:01 ID:???
TANAKA 田中
NAKATA 中田
NAKAMA 仲間

786 :1/4 :2009/01/07(水) 23:00:25 ID:???
NAKAMA・黄の話─蜜柑─

那智の連れてきたぞうさんが熊野に馴染んできた頃、那智は民記に母を紹介された。
ずっと病気で療養中だったという民記の母。そのはかなげな姿に那智はすっかりとりこになってしまった。

一方、天狗党のアジトでは早速その話題で持ちきり。
那智親衛隊(ファンクラブ)が嘆く中、聖は那智の様子を伺うため、民記の家に向かう。
聖は遠目から様子を伺っていたが、間もなく那智が気づく。
聖が那智にみんな那智が後家の色香に迷ったと心配してると言うと
「ちゃうねん。そういうのとちゃうねん」
蘇芳での戦いの時、井戸に火薬を仕掛けた時にも浮かべたその表情に聖は「まあがんばりや」と告げ、去った。

聖は考えていた。那智の浮かべたあの表情、なぜ自分はあれに弱いのか。
時ちょうど熊野の少年研修の時期だった。
雑賀・根来地域と熊野地域の少年・少女は10になったら互いの地域を行き来させ結束を固めるという制度である。
当時10歳の聖もその時、熊野にやってきた。
と、上からターザンよろしくロープにぶら下がっておりてくる少年がいる。少年はそのまま聖とぶつかった。
調子のいい見るからにあほたれなその少年。名は那智といった。
聖の第一印象は最悪だった。当時の那智も聖のことを鼻持ちならん気取ったヤツと思っていたという。

二人がなかなか仲良くならないので、父親たちは二人に蜜柑船の甲板掃除をするよう命じた。
聖は真面目に掃除していたが、那智はサボっている。
そんな那智をええかげんヤツと思いつつ、掃除を終えた聖は安心したのか眠ってしまった。


787 :2/4 :2009/01/07(水) 23:01:06 ID:???
目が覚めると船を岸につないでいた綱が解けて、船は沖を漂っていた。
那智は取り乱したようにじたばたしている。
直に雨と風がやってきて、船は木の葉のように揺れていた。
尚もじたばたして、火を作り、マストの補強をし、水をかき出す那智に聖は落ち着けと思う。
どんな時でも冷静沈着が聖のモットー、こんなことでは動じへんで。
那智はお腹がへったと船に積んであった蜜柑に手をつける。
聖は止めるが非常事態と那智は蜜柑を食べてしまった。
船は漂流し、那智は尚もじたばたしている。この様子に聖はお先真っ暗のように思えた。

夜中になり、聖の空腹は限界に達し、聖も蜜柑に手をつけてしまう。それを通りかかった那智が見つける。
那智は蜜柑を食べない聖のため、魚を捕ってきたのだった。かんてきも用意し、水も確保している。
外はいつの間にか静かになり、焼き魚を食べ、最後の蜜柑を分け合ってる中、聖は思う。
那智はあほじゃない。パニクってたのは自分のほう。その証拠に、何もできてない。

聖は那智に謝る。
那智は自分のほうが慣れているし、酔ってたみたいだからいいと言う。あの表情を浮かべながら。
聖は自分が情けなくなってしまった。
聖は海に詳しい那智にどこに流されるか聞く。
泣き出す那智。熊野の海は捕陀落渡海といって、僧侶があの世目指して旅立ったところ。多分極楽行き───
と、甲板には霧が立ち込めていた。霧の向こうには船がいる。
二人が助けを求めるとその船は聖たちの船に向かってきた。
ぶつかる、と思ったが船は通り抜けてしまった。船幽霊!
那智が騒ぐと、あたりに幽霊が現れ、海には人魚の群れが!
そして海坊主に大海蛇!
「海には知らんことがようけありました」


788 :3/4 :2009/01/07(水) 23:01:39 ID:???
那智は泣き叫んでいる。と聖が叫ぶ。
「こわない!」
那智は現に見えてると言うが聖は言う。気のせい、こわないと思たらこわない、大丈夫!
聖はカラ元気だったが、後で那智はものすごく頼もしくかっこよく見えてたいそう感激したと言う。
海は再び荒れ始め、二人の懐に隠していた蜜柑が船から落ちてしまった。
海にいた人魚がその蜜柑を受け取る。そのお礼といって、船の向きを変えるよう聖に言う。
それを聞いた聖は那智に船の向きを変えるよう言う。
「なんでわかんの」
「・・・カンや」
「よっしゃ!」
何ですぐ信用するのや?と心でツッコミを入れる聖は那智が片足を引きずっているのに気づいた。
自分は何も見えてなかったと心で嘆きつつ、那智に仕事を代わるように言う。
しかし那智はものすごく感動したという顔をした後、あの表情を浮かべ聖に言った。
「あかん。わいの仕事や」
聖はようやく悟る。こいつはマジなヤツだと。しかし・・・つめは押さえちゃらないかん。
マストから落ちた那智を聖は救った。

それから二人はものすごく頑張り、船の向きを逆にした頃、化物たちは消えていた。
聖は懐よりまだ隠してあった蜜柑を取り出す。おそろしーやっちゃなと言う那智とその蜜柑を分け合った。
聖は一人っ子で人と物を分け合ったことなどなかった。
聖は後に思う。このときの蜜柑ほどうまいものを、その後食ったことがない。

夜が明け、後ろに橋杭岩が見えてきた。向きを変えなければあの岩にぶつかっていたのだ。
聖のカンはすごいと言う那智に聖は人魚のことは秘密にした。
間もなく大人たちが捜しに来て、しこたま怒られた。

現在に戻り、聖は思う。あの顔に弱いのは、痛い思い出と一緒だからと。
聖が蜜柑船の甲板で横たわっていると、那智がやってきた。あの時と同じように蜜柑を分け合う二人。
またあの時みたいに船が出て行ってしまうかもと言う那智にそうなって欲しい気もちょっとしたと聖。
那智はもう大人だから大丈夫、聖と一緒なら何も怖くないと言う。
勝手に大人になるなと言いつつ、聖は思っていた。頼ってんのはオレのほうなんやで。


789 :4/4 :2009/01/07(水) 23:02:37 ID:???
聖の父は聖に高野山の婚約者に挨拶してこいという。
勝手に嫁を決められてたまるかと思いながら聖は高野へ向かう。
山を分け入り進むと一人の女性が立っている。
その顔は漂流事件の時、救ってくれた人魚そっくりである。
・・・あんた、むかし海にいてへんかったか?思わず聞いてしまう聖。
うちはあほは好かんと言うその女性。名は薫子といった。
薫子は聖がどの程度の男か見極めるまでは親の決めた婚約には従わないと言う。すぐにわかると聖。
顔は好きやなと言う薫子に「男は顔とちゃうで」「はあとやな」「はあとや」
「言うとくけど女も顔とちゃうで」「はあとやな」「はあとや」

聖は薫子の顔を見ると満足し、帰途につこうとする。と薫子が近道を教える。
その様子に人魚の姿が重なった聖は再び海にいたと言う。
そうかもなと言いながら、薫子は蜜柑を半分聖に渡した。
半分の蜜柑を見つめ、儀式のように感じる聖。
去り際、聖は薫子に伝える。自分は中央で政治をやるかも知れないと。
薫子はつきあってやってもいいと言ったのだった。

薫子に教えられた道を行きながら、聖は思う。
那智よ、オレらは大人になる。それは別々の思い出ができていく・・・っちゅうことかな。
蜜柑を半分こにできる誰かと行くんやな・・・・・
「あれ、道は?」
薫子のいたずらに引っかかってしまった聖。オレの婚約者は性悪人魚のほうやった。おもろいやんけ。
オレは負けへんで!


790 :マロン名無しさん :2009/01/07(水) 23:40:04 ID:???
薫子さん何か好きやわwww
聖がやり込められる人間なんてそうそうおらん

791 :マロン名無しさん :2009/01/08(木) 00:35:11 ID:???
さらにみかん隠し持ってるとこがええなぁ
那智はガキんころからええやつやったんやな
ちび聖かわいい

792 :マロン名無しさん :2009/01/08(木) 03:18:37 ID:???
那智と聖、それぞれに対照的な伴侶?をみつけて、半分ほっとしたような半分寂しいような。
にしても薫子、この外伝だけしか出番ないってのは勿体無いほどいいキャラw

793 :マロン名無しさん :2009/01/08(木) 12:13:43 ID:???
>「男は顔とちゃうで」「はあとやな」「はあとや」
>「言うとくけど女も顔とちゃうで」「はあとやな」「はあとや」

これ大好きw

794 :マロン名無しさん :2009/01/09(金) 07:58:05 ID:???
>>793
同じく大好き!ヽ(´・ω・`)人(´・ω・`)ノ
価値観が同じということが大切だよね
喧嘩すらしないんじゃないかと思うくらいうまくいきそうな二人だよね
その点、更紗たちはいっぱい衝突しそうで心配…

795 :マロン名無しさん :2009/01/09(金) 12:28:57 ID:???
あたしも大好き!
薫子さんで良かった☆
でも「BASARA」がどんどん過去になってくんだなって思うと寂しくなってくるわあ

796 :1/1 :2009/01/09(金) 23:00:02 ID:???
DAKARA・蒼の話─桃─

何のイベントか忘れたけれど、国王の行列が都中をねり歩いていて、王妃である母上もそこにいるはずだった。
けれど行列を見に行っても、当時の背丈では大人たちに阻まれて何も見えなかった。
僕の命を助けるために姉上に預けたという優しいお母さまはどうして会いに来てくれないんだろう。

間もなく、熱が出た。いつものことだった。
「しようのない子ね」
姉上が桃をくれた。
いつもなら1人で放っておかれるところだった。でも姉上が、姉上が桃を・・・・・。

熱が引いても、僕はその桃を食べなかった。姉上にもらった桃!
いつ食べようかと思っていたところ、
どんっ
「ぼーっとするなよ」
姉上からもらった大事な桃を落としてしまった。あの黒髪の子供がぶつかってきたせいで・・・。
「あら浅葱。桃がキライならそう言えばいいのに。イヤな子ね」
ちが・・・捨てたんじゃ・・・

あとでそいつが朱理という義弟だと知った・・・・・


群竹「はあ!?だから!?だから赤の王がキライだったんですか!?そんなことで!?」
浅葱「そんなこととは何さ。それに他にもね、いろいろいろいろあったんだよ」
群竹「それにしても、ぷぷっ」
浅葱「なんだよ。そんなに笑うんなら熊野に行くのやめるぞ」
群竹「ここまで来て何を言うんです。ほんとはご自分が一番行きたいくせに
   初めて焼いてみたお茶碗を見せたいんでしょ」
浅葱「ふん」
群竹「お2人元気ですかねー。ほらあれが那智の滝ですよ」
浅葱「知ってるよ。
   おまえさいきんなまいきになったね。やだなあ」

797 :マロン名無しさん :2009/01/09(金) 23:21:48 ID:???
ちょwwwwwwww

798 :マロン名無しさん :2009/01/10(土) 16:59:43 ID:???
根に持つタイプだと知ってはいたが…
持ちすぎだろww

799 :マロン名無しさん :2009/01/10(土) 17:35:20 ID:???
完全な言いがかりです
本当にありがとうございました

800 :マロン名無しさん :2009/01/10(土) 21:53:25 ID:???
いつもいつも放置されてきて、やっともらえた桃を、
よりによっていつもいつも可愛がられてる奴に駄目にされたらショックだよ。
自分が何より大事にするようなもんに、ありふれて当たり前に囲まれてるような奴。

桃自体がどうこうというより、自分にないものを見せつけられたんだろうね。
でもやっぱ根に持ち過ぎだけどw

801 :マロン名無しさん :2009/01/11(日) 01:02:44 ID:???
けっこうわかるな>桃…

クチビルの「イヤな子ね」がダメージでかいだろうな

>持ちすぎだろww
いや、さすがに桃の一件だけじゃないだろw

明るくて幸せそうで元気で人に好かれそうな朱里
おおむねその反対の自分
しかも、自分により身近なはずの銀子が
自分より朱里をチヤホヤする
こりゃ完璧に嫉妬パターン

蛇王死後に合った時に朱里に言ってたように
かなり根の深い一方的嫉妬が葱の人生に根付いてたんだろう。
しかも銀子はそういう浅葱の心理をしってて
わざとあてつけるような発言してそうだし。
実際そうやって手駒にされたって言ってた。

>浅葱

つ ○

桃をやろう。

802 :マロン名無しさん :2009/01/11(日) 01:22:42 ID:???
憎む相手がいた方がいい場合もあるな

803 :マロン名無しさん :2009/01/11(日) 15:58:01 ID:???
憎しみが生きていくエネルギーになったかもね。
だから葱はねじれて曲がって育ったのか。

804 :1/9 :2009/01/12(月) 23:00:38 ID:???
KATANA・虹の話─銀杏─

誰か・・・・・誰か欲しい
それは優しく抱きしめてくれる人か?おなかをいっぱいにしてくれる人か?
ちがう。そんなのじゃない。もっとちがう誰か・・・

月夜の晩。王城の蔵から運び出された宝物を狙い、寺の蔵に忍び込む4人。
彼らは王家秘蔵の4本の宝刀をターゲットにした。羅生、天満屋鍋蔵、朝彦はそれぞれ「朱雀」「青龍」「玄武」の刀を手に取る。
と、残りの一人が何者かの気配を感じた。
そこにあったのは、十字に磔にされた少女の姿。名はタラといい、王家の厄除けに川に流されると言う。
残りの一人は、大きな音を立てながらタラを十字架から引き降ろす。
タラの身の上を聞いた残りの一人は自らの出自に近いものを感じたのか一緒に行こうといった。
寺の見張りが迫る中、最後の一人・玄象は「白虎」の刀を手に取り、4人とタラは寺から逃げ出した。
女はトラブルの元と言う天満屋に覚悟の上とは玄象。

時は獅子王の御世─────残虐と圧制の限りを尽くす13代国王のその時代。
4人は宝を奪って獅子王の鼻をあかそうとしたのだ。
迫る追手を朝彦が今手にした玄武の宝刀で切り刻む。タラは玄象と共に目印の銀杏の木の下に走る。
タラは体の熱さを感じていた。この人なのかな。いつかその人と一緒に行く─────

たどり着くと他の仲間たちはもう着いていた。4人のアジトはその上の天狗岳にあると言う。
堺へ買出しにでた天満屋を除き、一同はアジトへ向かった。
アジトでは玄象がタラを風呂に入れていた。と、風呂場で物音がし、玄象と羅生は風呂場に入った。
タラは風呂の入り方を知らなかったようだ。全裸のタラに赤面する羅生。
風呂の入り方を教える玄象にタラが語る。災いをなす子として檻に入れられ、いろんな人に体を好きなようにされた。
玄象はタラの体を洗ってやり、羅生はそれを見守っていたのだった。


805 :2/9 :2009/01/12(月) 23:01:18 ID:???
朝彦のメシの合図にタラたちは風呂から上がり、タラに女物の着物を着せる。
タラは嬉しいと言うが笑顔がない。笑ったこともないようだ。
玄象はタラに笑い方をレクチャーするのであった。
と、そこへ酒樽を背負った天満屋が戻ってきた。
蔵にあった仏像も売って軍資金も作ってきたと言う。オニ扱いの朝彦。
羅生が天満屋を坊主のなりそこねと紹介するが、天満屋が否定する。
寺も神社も国王の言いなりで自分からやめたという。
「神も仏もありませんて」
そして天満屋が玄象に世直し第2弾をどうするか問う。
「『獅子の村』を叩きつぶす!」

村の様子を伺う一同が見たものは、獅子の村で毎日繰り広げられている無実の者に対する獅子を使った処刑。
獅子王は国民総奴隷化計画を考えているらしく、そのモデルケースとして、京の北に13の村を作っている。
それぞれに十二支の名をつけ、各地から人を無理やり連れ込み、目的別に強制労働させている。
生活はなく、ただ死ぬまで働くだけ。その中心が獅子王が趣味で作った処刑村「獅子の村」

玄象は獅子の村を叩き、宣戦布告することとした。
朝彦に冷やかされながら羅生が火矢を放つ。タラに待つように指示し、玄象は獅子の村に向かう。
村では朝彦が役人たちを切り刻んでいる。完全に叩き壊すよう指示する玄象を解き放たれた獅子が襲う。
と、獅子の背後からタラが首を絞め、持っていた刃物で獅子を仕留めた。
そのタラの姿に悪かった、加われと玄象。玄象のことは守るとタラ。
村はあっけなく壊滅した。タラの仕留めた獅子以外の獅子は檻に入ったままだろう。
檻の中で死ぬのはイヤだっただろうなあ・・・、タラが言う。
そんなタラの肩を抱き、玄象が言う。
自分たちも国王に飼われた檻の中でただ死んでいくのは嫌。必ず全ての村を解放する。
血にまみれ、炎を浴び、熱い・・・あたしはみんなとひとつになれる。
タラは仲間に囲まれ、高揚していた。


806 :3/9 :2009/01/12(月) 23:02:02 ID:???
快進撃が始まった。今度のターゲットは無理な土木工事で大量に村人が死んでいる「子の村」
天満屋はタラの仕留めた獅子の毛皮で作った手袋を朝彦とタラに渡す。一体感を感じるタラ。
4人とタラたちは子の村で役人たちを斬り払う。
タラはみんなに「勝利の女神」と言われるようになった。
朝彦はなんとかに刃物と言われているが・・・。
「悪党を斬るのって気持ちいいよね。ちんこびんびん」
「おまえだけや」

村は次々と解放され、村人は喜びながら、怯えながら去ってゆく。
仲間になりたいという志願兵も増えた。
と、子の村にいたと言う老婆が働かせて欲しいとやってきた。
息子は亡くなったという老婆にわかったと受け入れる玄象。
老婆は早速、洗濯をはじめ、タラは玄象に乗馬を教わっている。
勝利の祝いと羅生は舞「忠度」を舞う。満面の笑みでそれを見るタラ。
「なあ、オレら世間では『ばさらもの』って呼ばれてるらしいぜ」「何よそれ」
「まあ、イキでダテでかっこいい反逆者っちゅうとこかな」
「国王側からしたら厄介者っちゅうイミや」「いいじゃんそれ『ばさらもの』」

快進撃は続く。玄象は思う。できるのか?本当に俺たちの手で王を倒し、国を変えることが!
戦の最中、タラは役人に背後を取られるが、玄象が救う。
玄象が言う。「大事だからな、タラ。おまえのことも」
タラは思う。今まで誰も自分のことを大事といってくれなかった。
何をしたらいいのか、何のために生きてるのかわからなかった。
でも、ここには居場所がある。一緒に走れる。玄象と!

朝彦は相変わらず、役人を切り刻んでいた。
最近はぼーっとまな板のフナを切り刻んでいるほど精神的に相当消耗しているようだ。
オレ、変と聞く朝彦に前からと天満屋。
メシは?と朝彦を呼びかけた玄象たちの見たのは天満屋の膝枕で寝ていた朝彦の姿だった。
4本の刀は北の方で作られたから、北の産まれの朝彦と響きあったのかもと天満屋。
4人の出自は実はバラバラ。朝彦は生き別れた妹を捜しているという。


807 :4/9 :2009/01/12(月) 23:02:32 ID:???
朝彦の姿を見て、俺も膝枕と玄象がタラの膝に乗ろうとしたところに玄象に客が来た。
それは雪子。玄象の幼馴染で嫁みたいなもの。呆然とするタラ。
今夜の寝室には玄象はいない。がっかりするなと羅生。
タラは天満屋に替えの着物を依頼するのであった。

翌日、天満屋からもらった着物に着替えたタラは、今まで着ていた着物を雪子に返した。
タラの姿を見て、女の勘が働いたのか雪子はやっぱり来てよかったという。
タラは仲間と言う玄象に雪子は信じているといい、昔語り合った夢の話をする。
この国は絶対おかしい。オレが変えてやるぞ雪子。
新しい国を造ってみせる。国王を倒すんだ!
私の夢も玄象と一緒と言う雪子。
でも戦えないから、待ってるからね。死んだりしないで・・・・・。
そんな雪子に大丈夫、きっとうまくいくと言う玄象であった。


808 :5/9 :2009/01/12(月) 23:03:18 ID:???
次の標的を絞るべく、玄象たちは作戦会議を行っていた。その場には雪子はいない。
タラはその事を玄象に尋ねると戦に参加しないし関係ないという。
その言葉にタラは思う。ならば戦の中だけは玄象と一つになれる。国のこととかはわからない。
だから、玄象が疲れないように、怪我しないように玄象のために代わりに自分が斬る!
「午の村」で戦う一同は異変に気づく。村人の姿が見えない。
建物を捜していると村人たちを発見する。しかしそれらは全て躯と化していた。
玄象たちへの見せしめである。激しく嘆く羅生。
玄象は思わず外へ出る。
これぐらいやりかねない連中、勝ち続けでいい気になっていたと嘆く羅生。
玄象のせいじゃないとタラは言うが玄象は聞き入れない。
口論になりそうになるが、突然、玄象がタラに口づけし、タラを押し倒した。
「ごめん、これじゃけだものだな」
玄象が詫びる。大丈夫、自分もけだものと言われてたとタラ。
玄象はお前はそういうんじゃないとタラを抱く。
タラは玄象に尋ねた。あの死体の中に知り合いがいたかと。
玄象が言う。確かにいた。反抗的、禍の元と玄象を村から追い出した村人たち。
村はなくなり、村人たちはこのあたりに連れてこられたらしいと。
助けてやりたかったんじゃない、見せつけてやりたかった、自分はすごい、ざまあ見さらせと。
玄象はすごい、タラは言う。ずっと走ってる、やめない?
やめない、生きてるうちは、玄象が答える。それを聞き、タラは安心する「じゃあ一緒にいられるね」
タラは言う。自分は玄象に会わなかったら死んでるから玄象の好きにしていいと思うと。
しかし、玄象はお前はお前のもの、大事にするだけと言いのこし、去った。
一方で朝彦は死体の中に妹を捜していた。天満屋が止めるまで。

敗北だった。集まった人々が去っていく。
天満屋は退路を確保すべく、堺屋に船の調達を頼んだ。
そのために訪れた若狭湾で、欧州女性の漂着事件に出くわす。
意識を取り戻した女性に名を尋ねるとアイリスという。日本語では菖蒲の意。
ふと天満屋がもらした「きれい」と言う言葉をアイリスに通訳して伝える堺屋。アイリスは天満屋に笑顔を向けていた。
堺屋から辞書を借りた天満屋はアイリスと共に過ごすようになった。


809 :6/9 :2009/01/12(月) 23:04:19 ID:???
朝彦は自分の妹を救うため、早く次の村を襲おうと玄象に突っかかっていた。あせるなと言う玄象。
妹がいるのかと聞く老婆に、自分の持っているのと同じお守りを持っているはずと言う朝彦。
玄象はおとり隊を出し、その隙をつくことにした。
羅生率いるおとり隊は「未の村」に侵入する。しかしそこはもぬけの空!はめられたと悟り、本隊と合流しようと急ぐ羅生。
「巳の村」にたどり着いた本隊の見たものは本格的な軍隊。
待ち伏せられたことで密告者がいると悟り、撤退を指示する玄象。
朝彦は相変わらず、兵を斬り刻んでいる。刀に取り憑かれたか、朝彦の心には斬ることしかない。
と、一人の兵が朝彦の前に押し出される。かまわず斬る朝彦。しかしその兵の発する一言で朝彦の動きが止まる。
「お兄ちゃ・・・」
その兵の首には朝彦のものと同じお守りが。ようやく事態を悟る朝彦。朝彦が斬ったのは生き別れ捜し求めた妹!
朝彦は妹の名を叫び、その場に崩れ落ちてしまった。どうにか天満屋が救おうとするが、朝彦は動けない。
周りを取り囲まれた天満屋は玄象に先に逃げるように言う。と、羅生隊がようやく追いつき、一同は何とか退却できた。
追撃はなかった。しかし大勢の仲間を失った。

翌日、床に伏せていた朝彦を除く一同は密告者を捜していた。天満屋が玄象に尋ねる。雪子にこういう話はするのかと。
タラをも疑う天満屋。しかし羅生に一番外部と接触している上、異国の女性が怪しいと反論される。
それを聞き届け、タラに謝りつつ、天満屋は悪かったと外へ出た。タラも外へ出た。

自室に戻った天満屋はアイリスに尋ねる。本当は日本語をわかっているのではないかと。
どっちだとアイリスを抱きしめる天満屋。
そこへ老婆が現れ、玄象たちが刀を抜いてスパイがどうとか言いながら迫っていると告げる。


810 :7/9 :2009/01/12(月) 23:05:13 ID:???
雨の中、羅生たちは天満屋を捜したが見つからない。と、タラが戻ってきた。
タラは子の村の人たちに尋ねていたのだ。あの老婆を知っているかと。
結論を得たタラたちは老婆に迫る。子の村の人たちはあなたのことを知らないといっている・・・。
老婆は語り出した。
玄象たちが今まで生き延びてこれたのは遊び好きの獅子王が遊んでいたからだ。
本気になったら一秒とて生きていられないね!
玄象は老婆を殺す。最後に老婆は言い残す。
「天満屋はどうしてると思うね」

アイリスをつれて逃げた天満屋は国王の兵に囲まれていた。
天満屋はアイリスに言葉を残し、この場から逃げるように言う。
天満屋を追った玄象たちは、逃げているアイリス、そして・・・討たれた天満屋を見つけた。
タラの胸中に過去言われた言葉がよみがえる。「おまえは禍を呼ぶ狼女」

アイリスは天満屋の形見の青龍の刀を持ち、東へ下った。そのお腹には天満屋の子がいるようだ。
天満屋の辞書の代金はそのままアイリスのものとなった。実に天満屋らしい置き土産だった。

朝彦は部屋にこもり、竹光を作っていた。朝彦は玄象に言う。この玄武は抜いたらダメなんだ。
朝彦は故郷に妹の墓を作るべく、北へと去った。玄武の刀と共に。
玄象は革命の終焉を悟った。


811 :8/9 :2009/01/12(月) 23:05:46 ID:???
国王軍は南に迫っている。玄象は天満屋が用意した船のある若狭湾に抜け、そこで解散することとした。
それを告げる会議の中、玄象はその場にタラがいないことに気づく。

タラと羅生は目印の銀杏の下にいた。二人は敵を引きつける為、敵陣に突っ込む気だったのだ。
と、羅生が語り出した。この銀杏という木は孫の代にならないと実がならないと言われる時間のかかる樹。
自分たちもそうだったのかもしれない。
きっと孫の代になれば、王家を倒すヤツが出てくるさ─────

タラと羅生の動向をつかんだ玄象は二人を追おうとする。それを止める雪子。
タラの生き方も女の生き方、しかし私の生き方も女の生き方、あなたを行かせない!
タラは玄象を助けるために行ったという雪子を否定する玄象。
居場所が、自分と走れる場所がそこにしかないからだ!
雪子は砂漠でもどこでもいい、2人で暮らしましょうと尚も止める。
「お腹に、赤ちゃんがいます。だから生きていて、玄ちゃん」

敵陣めがけ、タラと羅生は馬で駆け出す。が、タラは羅生を馬から落とす。無駄な戦だから来なくていいと。
そんなタラに羅生は叫ぶ。おまえが好きだ、好きだよこの馬鹿──っ!!
ありがとうと礼をいい、タラは走り去った。

タラは単身国王軍に突っ込む。タラは思う。
たとえ本人がいなくても、この時だけは玄象と一緒にいる。
ひとつになって走っていける。愛し合えなくても、抱き合えなくてもここに───
「タラ!リーダーを置いていくとはどういう了見だ!」
そう、玄象本人がタラの加勢に現れたのだ!白虎の刀は雪子と子供に預けてきたのだ。
子供ができたのなら、この熱さのためだけに命を賭けられる!
二人は戦場を駆けながら感じていた。愛し合うよりも抱き合うよりもひとつになる!

やがてタラは捕らえられ、玄象は討たれた。
今際の際で、玄象は思う。オレたちはダメな連中だった。
決して崇高な志で革命を願い、血の誓いをして起ち上がり、それに殉じたわけじゃなかった。
弱かった。人だった。けれど、人でなければ世は変えられないと思う。

812 :9/9 :2009/01/12(月) 23:06:48 ID:???
捕らえられたタラは民衆の見守る中、獅子王の前に引き出されていた。
残虐な刑罰が上がる中、獅子王はタラに言う。
「余の妃となって、生涯オレの命を狙い続けるというのは?」
面白い世継ぎを産めと言う獅子王に阿呆を産むとタラ。
それがよいと言う獅子王に生きる意味がわからない人と悟ったタラはかわいそうな人と言う。
「その通りだ。なにしろ退屈なのでな」
神も仏もいないと天満屋さんは言った。
ではあの満月に祈ろう。あたしが禍だというのなら、王家にこそ禍を。
タラは獅子王に嫁いで行った。

朱雀の刀は羅生と共に南へ、白虎の刀は雪子と共に西の砂漠へ落ちていった。
王家の記述にはただ一言、「ばさらものによる小規模な反乱」と書かれるのみである。
4本の宝刀が盗まれたという記録はどこにもない。

時は下り、王城の地下を進む者たちがいた。その者たちが獅子王のそれからを語る。
獅子王は庶民で罪人の女を娶った。その子が嫡流となり、現鬱金王に続いた。
御つきの者が言う。獅子王は王家を滅ぼしたかったのではないかと。
何しろ王城の地下に城を一気に崩すような仕掛けを造ってるくらいだからな。
城の地下を進んでいたのは萩原だった。

一方、潮の香りのする地下。白虎の刀を手にした戦士に老将が問いかける。
「わしは朱雀の羅生。戦士よ、名はなんという」
「タタラ」

あの銀杏の樹の下にはその実が落ちていた。それを拾う子供たち。
ついに時は熟したのだ。

いつかきっと
熱い思いを胸に4本の宝刀を持って
弱き者たちが立ち上がるだろう


813 :マロン名無しさん :2009/01/12(月) 23:26:15 ID:???
雷蔵ちゃんの由来とか竹光の経緯とかすっきりした…
羅生かっこいいよ羅生・゜・(つД`)・゜・

814 :マロン名無しさん :2009/01/13(火) 01:48:42 ID:???
獅子王の髪質は銀子へ 顔は朱里へ遺伝したんだな

815 :マロン名無しさん :2009/01/13(火) 11:11:43 ID:???
9って長

感想期間長めにとってほしい

816 :マロン名無しさん :2009/01/13(火) 16:23:34 ID:???
最初はタラが更紗の子孫なのかと思ってた。
朱理たちの子孫だったのかー。

817 :マロン名無しさん :2009/01/13(火) 16:48:03 ID:???
タタラと響きをあわせるためなんだろうが、タラって名前はどうよw

818 :マロン名無しさん :2009/01/13(火) 17:02:03 ID:???
>>816
子孫じゃないな。先祖の間違いだった。

819 :マロン名無しさん :2009/01/13(火) 19:44:26 ID:???
玄象がタラを押し倒した時に事におよんでたら、王族に白虎の血が混ざる可能性
もあったか。

820 :マロン名無しさん :2009/01/13(火) 21:26:35 ID:???
>>819
そうなってたら二人が出会って血縁関係発覚→「たとえ血のつながったry

821 :1/5 :2009/01/14(水) 23:00:02 ID:???
KANATA・赤の話─木天蓼─(前)

革命の後、朱理と更紗は蘇芳に住んでいた。
朱理の持っていた王家の財産は都に寄付し、二人は長屋で暮らしていた。
町では更紗は町民から朱理への見舞いの言葉や、魚や野菜をもらったりしていた。
朱理はこの町の住人に愛されていた。しかし、彼自身はその頃の話を一切しない。
それどころか、真夜中に深い淵に落ちていくような表情を浮かべるのであった。
その表情に更紗は朱理の心を悟る。
朱理は赤の王だった頃の自分を責めてる───

ある日、更紗は町で出会ったサカキから朱理が海岸にいることを聞く。
急ぎ駆けつけた更紗の見たものは、水の中を進んでいく朱理の姿。
入水自殺と思った更紗は止めようと朱理の下に駆け寄る。
しかし朱理は自殺をしようとしたのではなく、海に落ちていた漂着物を拾おうとしたのだ。
おもしろいものを拾ったという朱理は更紗に言う。
「旅に出てみるか」

蘇芳・彦島の港から二人と通訳・サカキはエリックの船に乗り込もうとしていた。
朱理が拾ったものは黄帝国の国宝モノの麒麟像。
朱理は過去、黄帝国とは2,3度交易船を出し合っていた。
国宝モノの文物まで海に流出している事態に大きな政変を感じた朱理は、帝の力になろうと思ったのだ。

そんなことを3人で話していると、エリックは3人にしゃべってばかりいずに働けと言う。
朱理も更紗も世直し大明神でもなんでもない、船で働くという条件で船に乗ることを許した。
戦で手足を失ったのは朱理ばかりじゃない、とロープを朱理に投げつけ、5秒でもやい結びをしろと言う。
更紗が自分でやると言うが、エリックの言うとおりと朱理はもやい結びの練習に励むのだった。


822 :2/5 :2009/01/14(水) 23:00:34 ID:???
かつて大陸と呼ばれた土地は、今や大きく様変わりし、人もまた入り乱れてかつての姿はない。
港につき、船をつけようとする。沖には欧州の艦隊。朱理の暗い淵に沈んでた顔にちらと炎が差す。
港からはエリックの船に向かって多数の小船が来る。と、朱理は更紗に隠れるように言う。帝国のものと旗が違う!
拘留され、港につけるエリック船。朱理たちは、つけた港で尋問される。日本の商人で帝と取引しようと思ったという朱理。
尋問官は言う。先帝は亡くなり、名ばかりの幼帝が立った。
その期に乗じ、虐げられた歴史より独立を勝ち取るべく我々・山の民族は起った。
この港と同様、すでにいくつかの城・砦・船・港を落としたと。
商人ならば話を聞こうと言った尋問官だが、朱理の片腕がないのを見て、態度を改める。「そうか、実は罪人か」
尋問官が拘束しようとすると、船中で爆発が起こった!更紗が荷物の花火に火をつけたのだ。
混乱する一同。この機に逃走する朱理と更紗とサカキであった。

港町を逃走する3人。ひとまず帝に会いに行こうと言う朱理。
と、更紗は街角で肩に鳥を乗せた青いローブの人影が目に入った。と、一同は穴にはまり、地下水路に落ちてしまった。
見事な地下水路と感動するサカキの傍らで更紗は先ほどの人影に似た人物を思い出しつつ、気持ちを心に押しとどめようとした。
「いるはずない、こんなところに」

一同は地下水路を抜け、村落に出、道を尋ねようとする。しかし、皆答えようとしない。
片腕を落とした朱理を罪人と思い、怖がっているのだ。
それを聞き「オレも罪人か。確かにな」と朱理。
不安を感じたのか更紗は朱理のすそをつかむが朱理は右手はあけといてくれと言う。微妙に心が遠い二人。

一行は草原を進んでいた。夏だが緯度が高く、野宿すれば凍えそうな寒さ。
しかし更紗はこれとは別の寒さを感じていた。朱理との心の遠さ。
戦の中でさえ鏡に映すようにわかりあえる気がしていたのに。
と、一行は空に舞う鷹の姿を見つける。更紗は一瞬、蜻蛉と見間違う。
その鷹は草原にいる一人の男の下へ戻る。その姿は先ほど見た青いローブ!
更紗は思わず、いるはずのない男「揚羽」の名を叫び、駆け寄り抱きつく。
しかし、それは揚羽ではなかった。更紗はその場で泣き崩れてしまった。


823 :3/5 :2009/01/14(水) 23:01:10 ID:???
青いローブの男も交え、一行は火を起こし、暖を取った。
青いローブの男は言う。自分も元は日本の生まれ。
遊牧民狩りの時に大陸に渡った者の生き残り。
おそらく知り合いの方と同じ出身だと。
男は一行に小屋を使うように言い、自分は馬車で休むといい残し、その場を去った。

男が去った後も、更紗は泣いている。朱理は泣くなら自分の胸で泣けという。
しかし更紗は言う。朱理と揚羽の話はできない。
なぜなら揚羽は自分を助けるためにその片目を朱理に潰された・・・。
それを聞き、朱理は一瞬驚き、そして言い放つ。
「だったらあの時、オレを殺せばよかった」
その言葉に我に返った更紗は小屋に入ろうとする朱理に、そんなこと言ってないと叫ぶ。
と、傍からサカキが言う。自分はタタラが赤の王のそばにいるのは納得できない。
タタラは腫れ物にさわるように痛々しい王を心配し、労わる。それで王は癒されるか?
王として、人として、男として自信を失いつつある時に、タタラは更に罪悪感と敗北感を植えつけようとしている。
それが復讐か?死んだほうが楽だったと思わせることが!?
と、小屋から戻ってきた朱理がサカキを止める。更紗は朱理に責めてるか問う。
朱理は答える。夜中に何度も起きて様子を確かめ、海に入れば死ぬんじゃないかと飛んでくる。それはつらい・・・。
続けて朱理は更紗に言う。オレはおまえに他に何をしたと。
自分は赤の王として自分がしたことには信念も覚悟もある。それは決して悔いてない。だけど・・・
「おまえにしたことは、それだけは消せるものなら消してしまいたいと思う」
オレはどうすれば、どうやって詫びればと尚も言う朱理。
その様子に更紗はあの革命最後の日の抱擁を思い出していた。
あの瞬間、何もかも忘れてしまえると思ったが・・・。
朱理は続ける。離さないと。ここにくれば危ないとわかっていたが置いてこれなかった。
最後、片腕である自分を自嘲し、小屋へと戻った。
その様子を見ていた青いローブの男が言う。
日本は今平和だ、だから言葉が足りない。平和な明日が必ず来ると思っている。
しかし戦の時はそうじゃない。今この時だけ、いつもそうだった・・・。

824 :4/5 :2009/01/14(水) 23:01:42 ID:???
毛布を借りた更紗は、朱理の下にやってきて、隣に横たわった。
そして、朱理に言う。朱理が自分にしてくれたこと・・・・・何度も何度も幸せにしてくれたこと。
背中越しに抱きながら、朱理に言う更紗。そんな更紗に朱理は揚羽の話を聞くのだった。

翌朝、男は一行に帝の居場所と道を教え、別れた。
一行は夏の離宮に到着し幼帝・キリンと接見した。
キリンは早速日本の王族・赤の王朱理に兵を借りようとする。
「阿呆か、帝」
朱理は言う。他国に兵を借りて戦に勝っても、今度はその国に滅ぼされる。
山の民族の武器は欧州製のよう、手をかすフリをして入りこみ、代理戦争をさせてくわえこむ。
金もがっぽり、欧州の思うツボ。
朱理が続ける。オレはこの国がどうなってもかまわない。だが・・・
「この地が欧州の植民地にされちまったら、日本も危ない」
それを阻止するために来たと言い放つ朱理。
失礼なことを言ったとネハは訝しげだが、キリンは受けとめ、朱理に言う。
夏までしのげば戦は勝てる。
なぜなら毎年この時期には「赤い病」という病がはやり、敵は帝国本宮の薬草園にあるその特効薬を求め、降参する。
と、敵襲の知らせが入り、地下から本宮に戻る。やっぱり地下水路に感動しているサカキ。
途中、地下で休憩を取る。もやい結びが出来、楽しそうな朱理。それを嬉しそうに見つめる更紗。
キリンは朱理に日本語の教えを請うてきた。名前の一字一字を地面に書きながら、言葉を教える朱理。
朱理は東北の牢でのことを思い出し、口に出そうとしたが、楽しい話じゃないとやめてしまった。
しかし更紗は聞きたいという。朱理が会った人、好きだった人、感じたことみんなききたいと。


825 :5/5 :2009/01/14(水) 23:02:18 ID:???
休憩が終わり、王とは別れ、本宮に入る朱理たち。と、突然更紗が血をかけられる。
それは・・・・・「赤い病」の発病者の血!
と、港で会った尋問官が現れ、3人を拘束する。
「赤い病」の潜伏期間は3日、発病して死ぬまで2日。
全身より血を吹き出して死んでゆく。その血を口にすれば、まず感染する・・・。
アイヴァと名乗る尋問官は、更紗を質に朱理に帝を殺し薬草を取ってくるよう依頼する。
と朱理は更紗に口づけした。騒ぎ、慄く周りの者たちに朱理は言い放つ。
「『赤い病』だと!?上等だ。オレこそが赤の禍!!そのものなんだぜ」
サカキを連れ、朱理は去った。気がふれたかと言うアイヴァに更紗は言う。

「甘く見たら痛い目にあうよ。あの人は100倍にして返すよ。
 きっと今、わくわくして、どうしてやろうかとわくわくして行ったよ。
 彼を元気にしてくれてありがとう。
 ついでにね、あたしも8倍ぐらいには返すよ」

朱理は帝を殺すのか?はたまた別の手段をとるのか?発病までに間に合うのか?
以下次号


826 :マロン名無しさん :2009/01/14(水) 23:49:58 ID:???
きゃっきゃ うふふ では暮らしていけないのはわかっていたけど
先行きつらいなぁ…

>「おまえにしたことは、それだけは消せるものなら消してしまいたいと思う」
・゜・(ノД`)・゜・
早く元気になってほしいわ

827 :マロン名無しさん :2009/01/15(木) 00:01:12 ID:???
>ついでにね、あたしも8倍ぐらいには返すよ

これ好きだw更紗もがんばれ!

828 :マロン名無しさん :2009/01/15(木) 12:26:50 ID:???
朱理に揚羽の事どう話したんだろう

829 :マロン名無しさん :2009/01/15(木) 13:29:29 ID:???
そういや砦で更紗に矢を射たのも朱理なんだよね…
矢傷とか残ってないんだろうか?
それに気づいたらまた鬱になりそうだな朱理

830 :マロン名無しさん :2009/01/15(木) 17:47:35 ID:???
赤の王として正しいと思ったことをした、その責は胸張って受け入れる、ってどーんと構えてるもんだと思ってたけど、いつでもどこでも泰然自若ってわけにはいかないのね。
互いに「あなたは悪くない」なんて簡単に慰め合えれない関係にぞくぞくする。
乗り越えてくれー。

831 :マロン名無しさん :2009/01/15(木) 22:31:06 ID:???
ただのハッピーエンドで話を終わらせなかったのはびっくりだな〜
読んでて苦しくなるよ
どれだけ責めても過去は消せないのに
乗り越えなきゃいけないことだからね

832 :マロン名無しさん :2009/01/15(木) 22:59:02 ID:???
赤の王とタタラは死んだ。ちゃんちゃん
で普通済むはずないもんね
まあそれで終わる物語多いけど。
憎しみ合ってお互いの仲間殺し合って国中巻き込んで戦ってたわけだし、こうゆう葛藤がないわけがない。

でもこの2人見るの辛いなあ。どうにか乗り越えて沖縄のときみたいな2人に戻ってほしい

833 :マロン名無しさん :2009/01/15(木) 23:54:51 ID:???
沖縄編ホントよかったね。
早く本当に幸せな生活が送れたらいい…

といいますかサカキ邪魔w

834 :マロン名無しさん :2009/01/16(金) 06:15:05 ID:???
サカキに二人のなにが分かるんじゃいと思ったが、こいつハヤトより登場早いんだよな…

835 :マロン名無しさん :2009/01/16(金) 15:38:58 ID:???
朱理が好きだった人の話を聞きたいと言われても
朱理としては四道の話はできるかな…

836 :マロン名無しさん :2009/01/16(金) 15:59:49 ID:???
2人で四道の話できるようになれればいいね。

>>834
関門トンネルあたりからだっけ。コウモリ報告してた奴がこんな重要人物になると思わなかった。
でもやっぱり朱理と更紗についてはサカキに何が分かかるんだって思う。サカキは赤の王しか知らないじゃん

837 :マロン名無しさん :2009/01/16(金) 20:26:13 ID:???
新橋、彼女は日本に置いてきたのか?

838 :1/4 :2009/01/16(金) 23:11:21 ID:???
KANATA・赤の話─木天蓼─(後)

「赤い病」の潜伏期間は3日、発病して死ぬまで2日で死に至る─────

山の民族、ただではおかぬと港へ走る朱理。
サカキはとてつもない仕返しをすると危惧している。
と、そこへ堺屋が荷物を持って現れた。菊音からの荷物である。
なんで届くんだという朱理に堺屋が言う。
朱理と更紗のおかげで日本がよくなり、商いの場が広がった。
海外の開拓のための下見をしており、ついでに荷物を届けにきたと。
これからはあてらの時代、と言う堺屋に時代の動きを感じる朱理。
「さすがだな。政治家が来る前に商人はもう着いている」

菊音からの届け物はなんと義手。
ナイフやロケットパンチにもなる優れもの・・・・・だったがオモチャかと朱理は足蹴にしてしまった。
と、朱理の下に新橋が飛んできた。更紗からの手紙である。
山の麓の小屋に連れてこられたが危害は加えられていない、何とか逃げる手段を考えているという。
手紙のやり取りに交際当初の気持ちを思い出す遠く離れた二人。
心落ち着けた朱理は、気を取り直し、港へ行かず、帝に会うことに決めた。その表情からは怒りは消えていた。

キリンの下に着いた朱理は、早速薬草園への案内を請う。
キリンは二人を薬草園へ案内し、薬草園の管理者の一族の末娘・シファカが薬草の説明をする。
その中に木天蓼があった。よく虫がつくという木天蓼。
しかし、そのためできる虫こぶが「赤い病」の特効薬・吐根になるという。
そのこと、と朱理がキリンに話しかけようとするが、通訳のサカキは・・・・・シファカと盛り上がっていたのだった。




839 :2/4 :2009/01/16(金) 23:11:54 ID:???
草原に出たキリンと朱理は黄帝国について語っていた。
キリンが言う。国土は広大だが乾燥・寒冷で住めぬ土地も多い。
ここでは戦に行くことを「山へ行く」と言う。ずっと山の民族と戦ってきたからだ。
そして「赤い病」と薬草がある限り、帝国が勝つ。
そんなキリンに朱理が言う。
恐れやほどこしで人を支配すると憎しみを買い、痛い目を見る。国を治める気なら尊敬されろと。
朱理は更に言う。あの薬草は金になる。欧州に売って対等な商売と外交をしろと。
キリンが薬草が出回り、売れなくなることを危惧すると欧州のものを仕入れてこっちで売れという。
欧州と対等で渡り合い、足元を見られるな、世界はそうして広がり、あらゆるものが動いてゆく。朱理が語る。
それでは山の民族を押さえられないとキリンが言うと
「そんなことでしか押さえられない帝国なら滅びろ」
山の民族は欧州の援助を受けているが、帝国側にも欧州とつながる者が出るはずと言う朱理。
欧州の援助を請おうと進言するヤツがいたら気をつけろと朱理はキリンに告げる。
本宮に戻ったキリンはネハから進言を受ける。日本人と仲良くしすぎないこと、そして・・・
「こちらも欧州の援助を頼むべきです」
キリンは朱理に相談していた。ネハは僕の叔父で・・・。
朱理は一言、こう返した。「身内と書いて厄介と読む」
そして、キリンに言った。国を思うなら、今晩つきあえと。

山小屋にいた更紗の下に朱理からの手紙を持った新橋が飛んできた。
手紙にはリーダーを連れ出せないかと書いてある。
と、そこへ先日会った青いローブの男・サダナが現れた。通訳として呼ばれたという。
続けて、アイヴァが現れた。泣きも怯えもしない更紗に妙な小娘とアイヴァ。
と、サダの持ってた小刀で自らの手の平を切り、それをアイヴァに向けた。
「赤い病」であることを逆手に取った更紗。
アイヴァはおとなしく、更紗の指示に従うこととした。


840 :3/4 :2009/01/16(金) 23:12:31 ID:???
更紗とサダナ、そしてアイヴァはサダナの馬車にいた。
アイヴァは言う。自分は山の民族と欧州とのハーフ。つまり、どっちの者でもない。
武器調達で山の民族に信用され、将来ここを売ることで欧州の信用を得る。蝙蝠人生だと。
そんなアイヴァに更紗が言う。両方の血が混じってるなら、どっちでもあるってこと。
両方ともあなたの国なら、正しい橋渡しができるのじゃないの?と。
理想論はなし、帝を倒せればよいというアイヴァ。信じる彼は間に合うかなと言うアイヴァに更紗は答える。
信じてるのとは少しちがう。あたしと彼とは憎みあって戦う敵同士だった。
憎み合ってたものはわかりあえないのか?新しく始められないのか?あなた方はどうなのか?
朱理との心のつながりを思い、更紗は答えたのだった。

更紗に病の兆候が見える中、馬車の一同が目指していたのは薬草園。
そこには帝と朱理がいた。不審に思ったアイヴァが周りを見るが、キリンは兵を連れていないという。
朱理はアイヴァを椅子につかせ言う。自分は日本人として、どちらとも利益の絡まない第三者として調停役を買って出た。
2人して思う存分話し合え。
この地がもめている間に欧州に奪われれば次は日本。それを食い止めるため両者による会談を行う。
そして互いに危害を加えようとすれば調停役として阻止する。それが朱理のとった選択だったのだ。
キリンとアイヴァ、二人の間に立つ朱理を見て、サカキは思う。
港に向かうと言っていた時点では、昔のように憎むものを叩き潰す考えだったはず。だけどそれをやめた。
時代が動き、誠実に向き合おうとしている。
更紗はまっすぐに立つ朱理を見つめていた。
革命最後の日の朱理の言葉「詫びる言葉を知らん」「己の体で現すことしかできぬ!」を思い出しながら。

キリンは薬草園を開放するという。そして山の民族と共存し、欧州と対等な外交をするため協力して欲しいと言った。
アイヴァは朱理と更紗を不思議に思う。もう病の兆候が出ているはず。薬草を飲んでさっさと治して逃げればいいはず。
と、二人の思考の根本に気づく。己の国がそんなに大事かと。
更紗は思う。日本は滅ぼすまで戦わないと終わらなかった。でも、ここはきっと違う道が選べるはず。
見せて欲しい、憎み合っていたものもやり直せると。


841 :4/4 :2009/01/16(金) 23:13:00 ID:???
と、薬草園に火の手が上がった。火をつけたのはネハ!
シファカたち、そして山の民族たちもかけつけ、一同は植物の退避、消火に努める。
更紗も植物の避難を手伝うが、「赤い病」のせいか、足元がおぼつかない。
と、爆風に巻き込まれ、更紗が吹き飛ばされた。
それを見ていた朱理は、もやい結びを5秒で完成させ、ターザンの如く、更紗を救出した。
草むらに倒れこんだ二人は互いを見つめる。右手をあけなきゃと言う更紗に朱理は「おまえにやる」
あったことはなかったことにはできない。だけど、新しく、ここから始めることは・・・・・きっとできる!
二人は抱き合い、口付けした。
二人を眺めていたサカキは思う。タタラが側にいることは王にとって良いことなのか・・・
しかしシファカに抱きつかれると顔が緩んでしまうサカキであった。

ネハは逃げようとしたが、朱理の秘密兵器、義手のロケットパンチが炸裂し、捕われた。
キリンは薬を飲んでいた更紗と朱理に自身の唯一の身内であるネハの処遇について相談する。
朱理が言う。虫に寄生されたからといって木を切り倒せば薬になることはなかった。木天蓼のように薬にしろと。
アイヴァは話し合いのテーブルにつくことを決意し、サダナはそれを受け、何処かへ鳥を飛ばした。
そんなサダナを見て、朱理は言う。あんたはおそらく欧州の平和外交を求める派のスパイ。
ヘンリー卿に会う事があったら会ったらよろしくと。
サダナは言う。この紛争がなくなれば、欧州の船も退き、正しい外交を求めてくると。
そして更紗に言う。自分はただの風の民。お知り合いも風のように生きましたか?
ならば風の吹くそこここに、あなたのそばに彼はいますと。


───遠く、あの時から長い時間がたって・・・・・辿り着く───本当の“2人”が始まる
二人はしばし、幸福の時を過ごしたのであった。


サカキはシファカを連れ、日本に帰り、更紗と朱理は麒麟像と木天蓼の薬を路銀に更に旅に出ることにした。
まさしく薬の材料の名前の如く。

また、旅!


842 :マロン名無しさん :2009/01/16(金) 23:52:58 ID:???
いやぁ、おもしろかった。すっきりした!
ラストは泣きながら笑ってたよ
…これで本当に終わり、かな?

843 :マロン名無しさん :2009/01/17(土) 00:41:31 ID:???
無花果は 失楽園の本当の実(という一説)や、花を咲かせない鬱屈
枇杷は縁起の悪さ
イチョウは公孫樹→子孫の代
マタタビは虫食いの薬コブと駄洒落 など
植物を実にうまくからめてるね

844 :マロン名無しさん :2009/01/17(土) 18:33:25 ID:???
>「身内と書いて厄介と読む」
目から鱗
すごいこと言うなぁ

845 :マロン名無しさん :2009/01/17(土) 18:44:53 ID:???
>義手のロケットパンチが炸裂し、捕われた
なんか適当でわろたw自分もロケットパンチ炸裂させたい

846 :マロン名無しさん :2009/01/17(土) 19:22:08 ID:???
サカキw
こんなにデレるとは意外だった

847 :マロン名無しさん :2009/01/17(土) 22:20:54 ID:???
>>845
菊ちゃんGJだね

848 :マロン名無しさん :2009/01/18(日) 00:10:18 ID:???
サカキにこんなハッピーエンドが用意されてるとは思わなかった

849 :マロン名無しさん :2009/01/18(日) 02:18:29 ID:???
うーん
今帰仁もあの四国女と仲良くやってるといいなぁ

850 :マロン名無しさん :2009/01/18(日) 12:30:14 ID:???
>>849
四国女てw
名前覚えてあげなよ
土佐の親分とこの娘の……えーと…

851 :マロン名無しさん :2009/01/18(日) 16:00:05 ID:???
正直、天麻の名前もあまり記憶に残ってないんだよなぁ。
朱里に味方するくだりだけで、あとはなんとなく味方という位置づけで、
間接的に影響力は発揮してくれたんだろうけど、
本人が具体的に漫画に描かれるレベルで何かしたり、大きな変化があったりということがなかったから。

でも奥さんのお龍さんはおぼえてる。後ろにいた土佐犬もなぜか印象にのこってる

四国だとユニークな帽子のフタミさんの方が印象にのこってる

852 :マロン名無しさん :2009/01/18(日) 19:43:26 ID:???
確かに他の地域に比べて四国勢は影が薄いな〜。
あの後、どうなったんだろうね<四国

853 :マロン名無しさん :2009/01/18(日) 22:24:25 ID:???
四国民の自分としては寂しいなぁ

854 :1/4 :2009/01/18(日) 22:59:27 ID:???
番外編・私立ばさら学園の夕暮れ
(イメージこわれそうな人はよまんでよろしい!)

私立ばさら学園 禁断の男子寮───
ここに今日、わたし更紗(16)が、双子の兄・タタラのかたきをさがすため、
タタラのふりをして潜入することにしたのだ。

寮に入ると寮母・マザー茶々どの(おこるとめしぬき・美少年はエジキにされるらしい)
が用務員・座木に掃除を命じながら、早速タタラの怪我を見舞う。
と、今まで一人部屋だったのが、きのうからルームメートが入ってきていると言う。

ハヤト「やあ!ルームメートのハヤトだよ。よろしく!」
更紗 (一人部屋って聞いてたのにー)

早速制服を脱ぎ出すハヤト。タタラも着替えなよって私は女よ!

全裸のハヤトに思わず部屋を飛び出す更紗。
そういえばトイレも男子用しかないんだわ。と、トイレに入ると

那智 「飛ばしっこ、飛ばしっこ、負けへんでえ」
聖  「でかさと持続力やったら負けへんわい(あと、他のもん飛ばすならー)」

お兄ちゃん・・・・・更紗は目からウロコが落ちました


855 :2/4 :2009/01/18(日) 23:00:05 ID:???
深夜、一人風呂に入る更紗
更紗 (これから毎日、みんなが寝静まってからおフロに入らなきゃダメなのね)
と、人が入ってくる!全裸で肩からタオルを引っ掛けたすもう部員・朱理!
思わず顔を湯の中につけてしまう更紗。
朱理は体を洗いながら、タタラ(正体は更紗)に語りかける。
朱理 「おまえさあ、体どっから洗うー?」
更紗 「(どうでもいいや、てきとうにゆっとこ)・・・あ、あそこ」
朱理 「あそこか、オレもだ。気が合うな」
更紗 (あそこってどこー)

朱理が入ってきて更紗は湯船から出るに出られない。しかも朱理が隣にやってきた。
朱理 「はー、一日の終わりはやっぱフロだな。
    のぼせないか?おまえ長ブロだったっけ?」
更紗 「う・・・うん(もうのぼせてるー、早く出てってー)」
朱理 「そうか、オレもだ。気が合うな。よし競争だ」
更紗 (うそーん)
朱理が一から百まで数えてそこから逆に7ずつ引くというわけのわからないボケ防止法を語っている間に、
更紗はついにのぼせきってしまって、湯船に沈んでしまった。
急ぎ引き上げた朱理はタタラ(正体は更紗)の体を見てしまう。

朱理は更紗を布で巻いて、保健室へ駆け込む。
朱理 「大変だータタラが女になっちまったー」
保健室にいたのはお医者さんごっこをしていた揚羽先生(先生役)とナギ先生(患者役)
揚羽先生の見立てでは正真正銘女の子。
朱理がさっきまでは男だった、一緒にフロに・・・と言うと
揚羽 「入ったのか?」
朱理 「う・・・うむ」
揚羽 「女の子と」
・・・鼻血を噴出す朱理だった。


856 :3/4 :2009/01/18(日) 23:00:42 ID:???
目を覚ました更紗が自分の正体とここに来た目的を語る。
タタラは寮の窓から突き落とされ、足を折った。その犯人を捜しにきたと。
それを聞き、本当なら許せん、捕まえると生徒会長・朱理が怒りに燃え上がる。
いい雰囲気の更紗と朱理。けどやっぱり鼻血を噴く朱理だった。

そういうことをしそうなヤツに心当たりがある、
と朱理たちが向かった先は群竹・蘭丸をそばにはべらす理事長の隠し子・浅葱!
本妻の子・朱理とは仲が悪いらしい。
朱理が浅葱におまえがタタラを突き落としたと言うと
浅葱 「それは僕のしゅみじゃないね。
    僕ならナイフでぐっさり───か、毒薬を使うよ
    (おまえのその決めつけるとこがキライさ。大キライ)」
つかみかかる朱理。短絡的なとこ直せと浅葱。浅葱を心配する群竹。
そこにハヤト・茶々・那智・聖もやってくる。
いつの間にか殺されてることになってるタタラ。それを信じてる那智。単なる野次馬の市松。辺りが騒然としてきた。
何がなんだかよけいわからなくなりそうと危惧した更紗は決定的な証拠を出す。それは・・・
古典的なしましまぱんつ!タタラのそばに落ちてたこのぱんつの持ち主が犯人!
ざわめく一同。浅葱のだという朱理に僕はあんなのははかないと浅葱。ハヤトのズボンを脱がす茶々。


857 :4/4 :2009/01/18(日) 23:01:22 ID:???
と、そこでドアが開く。入ってきたのは兄・タタラ!曰く「それは僕のだ」
何をしているというタタラに兄に弱い更紗は慌てながら答える。
更紗 「背中を押されて落とされたって」
タタラ「ちがう。
    洗たくものを干してたら落としたって言ったんだ
    (ひろおうとして自分も落ちた)」
聞き間違えにショックを受ける更紗。
どうききちがえたらそうなるんだ、「せ」と「落と」しか合ってないぞ、と冷静に突っ込む一同。
この中に犯人はいない、まったくおまえはどうしてそうおっちょこちょいなんだと責めるタタラ。
ごめんなさいーと泣く更紗。
と、更紗はおまえのためを思って来たんだぞと便所スリッパを履いた朱理がタタラをなだめる。
また、いつでも遊びに来い、またフロに入ろうぜと更紗に言う朱理。いい雰囲気の二人。
角じい「不純異性交遊は許しませんぞ!!」
教頭先生・角じいが二人をとがめる。
タタラも妹思いの兄としては赤点の王・朱理に妹を渡せないと憤慨している。

ともかく、ギャグマンガ特有のどたばたオチがつき、ばさら学園男子寮は今日もにぎやか。
用務員・多聞もわざわざコイをとるなと札の出ている池で釣り糸を垂らしている。

更紗はお友だちがたくさんできました(ボーイフレンドも)
更紗 「また行こうかな」
菊音 「更紗ちゃん、更紗ちゃん、今度あたしもつれてってー
    お目当ての人がいるのー(2人ほど)」


858 :マロン名無しさん :2009/01/18(日) 23:04:28 ID:???
那智 「飛ばしっこ、飛ばしっこ、負けへんでえ」
聖  「でかさと持続力やったら負けへんわい(あと、他のもん飛ばすならー)」


ここらは女性作者なんだなーと思った

859 :マロン名無しさん :2009/01/18(日) 23:37:26 ID:???
ちょーワロタwww
お兄ちゃん、私も目からウロコが落ちました…

860 :マロン名無しさん :2009/01/19(月) 00:06:24 ID:???
すもう部員の朱理w

こういうギャグもいいねー。皆幸せそうだし。

861 :マロン名無しさん :2009/01/19(月) 00:40:20 ID:???
設定が皆ぴったりでウケた 笑
てかウンコが理事長なのか。そして教頭が角じい。あれ橘は?

ほんと楽しそうだし幸せそうで見てて微笑ましい。
でも実際こんな幸せじゃないんだよね、とか余計なこと考えちゃったりして見てるうちに泣きそうになってる自分がいる。歳なのかな

862 :マロン名無しさん :2009/01/19(月) 19:17:45 ID:???
そうだね。
>便所スリッパを履いた朱理がタタラをなだめる。
実際もこんなであったらどんなにか…。

863 :マロン名無しさん :2009/01/20(火) 01:04:20 ID:???
アゲハ先生何やってるんすかwww

864 :マロン名無しさん :2009/01/20(火) 20:26:54 ID:???
お兄ちゃんアホスw

865 :1/3 :2009/01/20(火) 22:59:10 ID:???
番外編・みんなでゲームをやったなら

太郎 「はーい、太郎ちゃんとつげきレポートにおハガキいただきました。ウソやけど
    『バサラのみんなはどんなゲームが好きですか』
    はーい、それでは見てみましょう」

太郎 「あ、あそこにタタラの一団がいるようです」
ルーレットをからから回し、ピンの刺さったこまを進めている。これはまさしく・・・
タタラ、千手たち
   「人生ゲーム」(ナギは銀行)
太郎 「ああ、つらい。重い、重いです。人生の悲哀を感じますね」

別の場所、穴から出た、モグラをハンマーで殴っている黒髪の男。これはまさしく・・・もぐら叩き!
太郎 「ああいう人(朱理)はあれでいいとして・・・
    むっ、このはりつめた空気、ここは何でしょう」
聖・揚羽・増長・四道がトランプを見つめ真剣な表情。聖は金がかかってるとまで言っている。これはまさしく・・・
太郎 「ポーカーですね。渋いですね。頭脳戦ですね。
    このメンツでマージャンをやっても楽しいでしょう。
    お好きなかたは柊などたしてみましょう」

866 :2/3 :2009/01/20(火) 23:00:58 ID:???
玉が赤と黒の枠の中をカラカラ音を立てて回ってる。今帰仁・市松・那智はその出目で大騒ぎしている。
これはまさしく・・・ルーレット!
にぎやかでんなと太郎。

スザクノホマレ、ビャッコダイオーと叫びながら茶々・角じい・(なぜか)夜刀が大騒ぎしている。
これはまさしく・・・競馬!
角じい「ああ、全財産があぶくに」
太郎 「角じい・・・勝てるとは思えません」

雷蔵と座木は隣り合ってハンドルを握ってる。これはまさしく・・・レースゲーム!
太郎 「雷蔵ちゃん、座木さん、レースですか」
雷蔵 「話しかけないでくれるかね」
太郎 「・・・意外な一面を見たようです」
と、太郎の足元から声がする。「ふまないでー」
その声の元を見ると、土の山に刺さった棒を倒れないように土をどけようとする菊音の姿。
これはまさしく・・・棒たおし!
一人で棒たおしに興じる菊音の姿に
太郎 「自分の世界に入っているようです。渋い、渋すぎる」

ハヤト「あーっ、またババ」
更紗、ハヤト、千手、ナギ
   「こんどはババぬきやってます」
太郎 「またしても人生を感じてしまいました」

867 :3/3 :2009/01/20(火) 23:02:25 ID:???
太郎 「おや、誰か足りないと思ったら、浅葱はどこでしょう」
と、どこからかパタパタパタと何かが倒れていく音がする。これはまさしく・・・
おお、ドミノたおし!さすが浅葱だ!
と、大きな足音を立てている巨体がある。
那智 「聖ちゃーん、チップ足りへんーかしてー」
と、那智は気づかずに浅葱のドミノを倒してしまった!青ざめる太郎。
浅葱はおもむろに命じる。
浅葱 「群竹、殺せ」
しかし群竹はTVに向かい、コントローラーを握りなにやらしている様子。
群竹 「あっ、まって下さい。今、手がはなせません。
    あっ、あっ、ゾンビが、ゾンビが」
これはまさしく・・・TVゲーム(しかもバイオハ○ード?)
浅葱 「おまえがゾンビになれ」
あわれ群竹さん、画面の主人公と同様に浅葱のナイフで死んじゃったとさ。(ナイフが頭に刺さってる)

桜田と芭蕉が盤を前にゲーム(オセロ?将棋?囲碁?その他?)を楽しむ中、太郎の締めのコメントが始まる。
太郎 「はい、というわけでかけ足でおつたえしてまいりました。いかがでしたでしょうか。
    みなさん熱くもえるタイプのようです
    (出てなかったキャラはてきどにそうぞうして下さい)
    また『もしみんながこういうことをしたら?」という企画がありましたらおハガキ下さい
    レポートはハエ男・太郎ちゃんでした。
    (オレはしんけいすいじゃくとかとくいやでーん)」

    
─────────────────────────────────────────────

やっぱつり!(・・・言わずもがな)

868 :マロン名無しさん :2009/01/20(火) 23:22:42 ID:???
群竹さんwwwwwwwwwwwwwwww

869 :マロン名無しさん :2009/01/20(火) 23:29:24 ID:???
浅葱w
菊ちゃんもすごいw

870 :マロン名無しさん :2009/01/20(火) 23:35:28 ID:???
多聞カワユス。
柊と一緒にしてほしいなー(そこは『技』のみな感じで)

871 :マロン名無しさん :2009/01/21(水) 00:44:46 ID:???
>那智は気づかずに浅葱のドミノを倒してしまった!

浅葱感がよーく出てるな
浅葱ってこういう奴だった

872 :マロン名無しさん :2009/01/22(木) 12:44:02 ID:???
何この和むww敵味方関係なく仲良くていいな
平和だったら本当にこんな図があったかもな…

873 :1/9 :2009/01/22(木) 23:04:20 ID:4sXeE6QB
番外編・納涼紅白歌合戦

そのすごく大切な日、朝起きると・・・・・タタラお兄ちゃんの足が2倍にふくらんでいた。

更紗 「お、お兄ちゃん、どうしたの」
タタラ「こないだ誰かにくつの中に画ビョウを入れられたんだ。
    放っておいたら化膿してしまった・・・。かなり熱もあるみたいだ」
更紗 (くつの中に画ビョウ(押しピンとも言う)!!今どきそんなことを!)
   「誰なの!?そんなことするなんて、許せない!」
タタラ「わからないよ。芸能界はいろんな人がいるから」
───そうなのだ。更紗の双子の兄・タタラは今をときめくジャガーズの新人アイドルなのだ。
更紗 「お兄ちゃん、お兄ちゃんしっかりして、今日はすっごく大事な日なのに。
    今日はあの紅白歌合戦に出るのよ!初出場じゃない、お兄ちゃん!」
タタラ「うーん、うーん、わかってるけど・・・動けない・・・」
そうこうしているうちに、タタラのマネージャーがタタラを迎えに来た。
更紗 (どうしよう、どうしよう、そうだ!)
はさみを手に取り、更紗が言う。
更紗 「あたしが、行く」

しかし敏腕マネージャー・ナギさまは簡単に更紗の変装を見抜いてしまった。更紗より事情を聞く。
ナギ 「自分の健康管理もできないとは、アイドル失格です」
ナギは何とか考えるといい、変装した更紗を一緒に連れて行こうとする。
と、タタラが寝間より這い出し、更紗に警告する。
タタラ「あ・・・あかの・・・おうに・・・気をつけろ」
更紗 (あかのおうに気をつけろ!?あかのおうって何!?
    そいつがくつに画ビョウを入れたのかしら!?
    ようし、あたしがきっと正体をあばいてやるわ!)

874 :2/9 :2009/01/22(木) 23:05:20 ID:4sXeE6QB
タタラに扮した更紗は紅白歌合戦の放送局に着いた。四君子はじめ、みんなダンスのリハーサルに余念がない。
白野銀子さま(美少年軍団「ジャガーズ」社長・元アイドル)
   「はい!みんなリハーサルはきっちりとね。
    今日もわがジャガーズの美しさを全国に知らしめるんですからね」
柊  「(手拍子を打ちながら)
    もっとリズミカルに!バラバラだぞ四君子!ダンスは心技体がそろってこそ一人前だ!」
と、更紗はようやくレッスンルームに入り、ダンスの練習に加わる。
しかしうまくいかず、柊に盆踊りと評されてしまう。あげく、手足がもつれて玉のように転がってしまう。
柊  「タタラ・・・おまえはまるでキャベツのようだな」

激しいレッスンにジャガーズJr.の水木や辛夷たちも思わずぼやきを口に出す。
水木 「柊先生きびしいよなー、自分では全然踊ったりしないのに」
辛夷 「いや昔はすごかったらしいぜー」
水木 「能あるタカはつめを隠すっていうやつー?」
辛夷 「それそれ、先生はタカの能と呼ばれてるんだぜ」
これを聞いていた更紗。
更紗 (タカの能・・・
    あかのおう・・・
    たかののう?
    お兄ちゃんはそう言いたかったのかしら!?この人(柊)が画ビョウ犯人!?
    お兄ちゃんの若さと人気に嫉妬して・・・)

と考えるうちにAD・サーボがレッスンルームに入り、皆に会場入りするよう呼び込む。
更紗たちは会場に向かって歩き出す。背後には怪しい掃除人。そして眼鏡の男。
更紗はバレないようにしなくちゃと思いつつも、自らのオンチに不安になる。
更紗 (がんばれ、がんばれ、今あたしは、タタラなんだ!)

875 :3/9 :2009/01/22(木) 23:06:21 ID:4sXeE6QB
那智・聖
   「真夏の紅白歌合戦、始まるでーっ」
満員の大ホール、二人にかかる雨嵐のような声援、そしてTVの生中継の中、紅白歌合戦が始まった。
聖  「今年もやってきました、伝統とお笑いの紅白歌合戦!納涼───」
那智 「司会はなんと、紀州KIDS・那智でーす。白組でーす」
聖  「赤組は聖でーす
    なんで、おまんが白組でオレが赤やのん」
那智 「逆やったらへんやん」
聖  「どっちにしろへんやん」
那智 「そんなことゆうても、聖ちゃん連載時、女の子にまちがえられたやん」
聖  「ほな女装でもしちゃろかな」
聖  「(女装して)とゆうことで(どーゆうこっちゃねん)」
那智 「行こかーっ、まずは白組のトップバッター、平成の王子さまこと
    浅葱&バックダンサー四君子ー!今日もおへそが出てるでー」
浅葱(一部群竹)に対する大声援の中、ステージに上がる浅葱たち。
浅葱 「なんで僕がトップなのさ。こんなのは新人にやらせりゃいいんだよ、タタラとかさあ。
    もう、やんなっちゃうなあ」
浅葱たちがステージで歌の準備をする間、浅葱の言葉を聞き、更紗は考える。
更紗 (たしかジャガーズの先パイだわ。お兄ちゃんと仲悪いのかしら)
朱理 「気にするなタタラ。何が王子様だ。バカの王のくせに」
更紗 (バカの王・・・
    あかのおう・・・
    ばかのおう?こいつか?)

歌の準備は整った。
那智 「曲は『サファイア・ブルーのゆううつ』ほな歌ってちょーっ」

浅葱♪  ブルー・ブルー・ブルー 僕はブルーが好きさー
      ブルーを求めて旅に出るんだ 水も空も僕のもの
      君のひとみも僕のもの 世界中のサファイアは あー 僕のものー

876 :4/9 :2009/01/22(木) 23:07:15 ID:4sXeE6QB
と、バックダンサーの一人のフリがおかしい。
那智 「群竹さん、群竹さん」
群竹 「なんですか。踊ってる時に声かけないで下さい」
那智 「反対やで、反対!
    もうーしゃあないなあ、わいも踊っちゃろ」
場内大爆笑。柊は群竹に減点20と査定し、銀子は黙って奥へと引っ込んだ。
浅葱はボソッと言った「恥さらし(おまえのせいでコミックバンドと思われちゃう)」
しかし会場からは大爆笑の笑い声の中、その群竹のキャラのせいか「かわいーっ」なんて声まで飛んでいたのだった。

赤組トップの「遅れてきたアイドル」志麻の歌が始まる中、
更紗はナギの勧めもあり、シャワーを浴び、衣装を着替えることとした。
男子用のシャワー室でシャワーを浴びる中、タタラのくつに画ビョウを入れた犯人を推理する更紗。
と、シャワー室の上からこちらを呼ぶ声がする!
朱理 「おう、入ってんのタタラだろ。石けんとって石けん」
不意にシャワー室の上から覗かれ、思わず悲鳴を上げる更紗。見ないでーと更紗は叫ぶが朱理の目には入ってしまう。
朱理 (タタラが、女!?)
じゃ、なんで白組に?と再び覗こうとするが更紗に湯をかけられた。
と、朱理のマネージャー・錵山が「わが君、わが君、出番ですぞ」と呼び込んできた。

那智 「お次はこの人───お祭りには必要不可欠やね。
    5年連続出場・朱理くんで曲は『最後はオレが勝つ』」

朱理♪  オレは嵐だ 嵐だぜ涙だぜ
      GOGO嵐を呼ぶぜー 最後はオレが勝つー

聖  「なんちゅうタイトルや。今どきへビィやのう、水もしたたって」
那智 「はずかしー」
聖  「オレは嵐だぜって言うときながら、嵐を呼ぶて言うてますぜ」
那智 「歌詞もめちゃくちゃですね(ヤローのファンが多いざます)」
控え室のモニターを見ていた芸能界に疎い更紗は今覗かれた相手が朱理であることを悟る。
と、くつの中にはまたもや画ビョウが!いったい誰なの!?アホの一つおぼえなのは誰!

877 :5/9 :2009/01/22(木) 23:08:01 ID:4sXeE6QB
ステージでは時代を席巻する沖縄のNo.1チーム、芭蕉アクターズスクール出身のユウナ&今帰仁が紹介される。
那智 「なんであんた男やのに紅組にいてんの」
今帰仁「ユウナにひっついてるから!」
那智 「なんかおまえ気にいらんわー」
今帰仁「ぼくもだ」
ユウナ「あたまにてるから?」

大道具・サカキがパイナップルを模したセットを抱え、ステージの準備をしている中、朱理は更紗に詫びに来た。
朱理 「さっきはごめんな」
更紗 「あの・・・」
朱理 「大丈夫だ。誰にも言わないよ。オレ、おまえの歌とか好きだし。
    なんか事情があるんだろうけど、がんばれよタタラ」
と、浅葱が通りがかる。
浅葱 「タタラ、朱理なんかとひっついてると時代遅れになるよ(ぼくは忙しいからもうかえるよーん)
と、朱理は「なんだとー」とつっかかる。この二人には義兄弟の噂があってワイドショーをにぎわしているということだ。

那智 「ほな、気ィとりなおして行くでー。じゃーん!ビジュアル系やでー
    揚羽&きれいどころGo!(一応)(ちょっとうそーん、色物なだけとちゃうーん)」
出てきたのはギター・市松、ベース・密、ドラム・飛車、キーボード・四道、そしてボーカル・揚羽の色男5人組!

揚羽♪  運命の女をさがしてるー

那智 「いやーなんか夏やのに暑そうやなー。その赤い尾っぽはなんやねん」
揚羽 「今日のコンセプトはおさるなんで」
更紗 (赤い尾っぽ?
    あかのおう・・・
    赤の尾・・・
    あかのお?
    この人たちかしら)

878 :6/9 :2009/01/22(木) 23:08:50 ID:4sXeE6QB
聖  「ほなうちもお姫さまで行きまーす
    ぶりぶり千手姫ー」
出てきたのは聖子ちゃんドレス姿の千手姫。赤ん坊まで背負っている。
マダム・バタフライたちが鎮座する審査員席では芭蕉が率直な感想を述べている。
芭蕉 「去年はぬいぐるみをしょってたが、今年は赤子とはちょっとあざといのう」
更紗 (赤子を背負う・・・
    あかのおう・・・
    あかごをおう!?(ちょっと苦しい))

更紗 (困ったわ。気になる人がいっぱいいすぎる。お兄ちゃんはほんとは誰のことを言ったのかしら)

那智 「くさっ、くさーっ、桜田さんあいかわらずおフロ入ってないやろーっ」
桜田 「ケケケ、もうアカだらけよ」
更紗 (アカの王!?)

聖  「さわやかデュエット・廉子&ほづみー
    ほづみくんはぼーやのくせに画家なんですー」
更紗 (画家の坊!?)

那智&聖
   「ここらで一発、郷土芸能を!熊野サンバ!」
更紗 (まっ赤なお花で飾られたぞうさん・・・あかのぞう!)

あらゆるものが怪しく見える更紗は便所にこもって、考えを整理していた。
更紗 (これではみんながあやしく見えるばっかりだわ。
    とにかくお兄ちゃんのかわりにしっかり歌うことだけ考えなきゃ、オンチなのにー)
と、更紗は出ようとするが、便所のドアが開かない!もしや・・・画ビョウ犯?
先ほどの掃除人が、便所に「故障中 使用禁止」の札を立て去っていく。
もうすぐ出番なのに、間に合うのか更紗!?

879 :7/9 :2009/01/22(木) 23:09:40 ID:4sXeE6QB
歌合戦は後半を迎えた。
聖  「さあて、後半戦は紅組からやで(ふー、もうつかれたわ)。
    みなさんおまちかね(ちゅうか、なちがおまちかね)
    むちむちぼいーんなこのかた」
那智 「むちむちぼいーん」
聖  「やめんかい!茶々&座木さん(ボーカル・茶々、ギター・座木)、曲は海のえれじー、どうぞー」

茶々♪  海ーそれはわたしのことー わたしの胸でお眠りー

那智 「さあ、後半に入ってどんどん重くなっていきます。
    白組はこのかた、旧ご三家のらいぞうちゃんですー、曲は『星にねがいを』」
    ちなみに旧ご三家のもう1人は、このあとに出る増長さんやでー、曲は『北海の荒波よ』」
ちなみにもう一人は、今はジャガーズの振り付けの先生、柊。
柊  (昔は明るかった)

タタラの出番が迫ってきた。更紗はまだ便所に閉じ込められている。
と、意を決した更紗はキーホルダー新橋に伝言を書き、便所の下から転がした!そしてそれをたまたま見つけた朱理!
会場はもうタタラの出番である。朱理は急ぎ、便所のドアを開け更紗を救出した。
と、そこに「行かせないぞ」と掃除人が立ちはだかる!
その正体は・・・えーと、えーと・・・・・エジプト!じゃない萩原!
紅白万年補欠・出場回数0回の萩原である!
萩原 「なんとしても、なんとしても1回でも出たいのだ!おまえさえ休めば・・・」
更紗 「じゃあ、くつに画ビョウを入れたのも!?」
萩原 「そうよ。わたしは策士でね」
?  「聞いたで」
と、レコーダーのスイッチを切り、声の主がその姿を現す。それは週刊バサラ記者・太郎!
最近、新人のくつに画ビョウが入れられてるという噂を聞き、調べていたと言う。証拠の写真やビデオも撮った!
愕然とする萩原
萩原 (なんだかまたあいつにやられたような)(デジャブ?)
と、ガードマン・蜂也が間に入ってきた。
蜂也 「マスコミは立ち入り禁止だ。このスタジオのスズメバチが許さんぞ。出て行ってもらおう!」
太郎は蜂也にひきづられていったのであった。

880 :8/9 :2009/01/22(木) 23:10:26 ID:4sXeE6QB
ともかく一件落着と落ち着いてると、タタラの曲の前奏が流れ出した。
朱理は更紗にステージに急ぐよう促す。ステージに向かう更紗。その姿に思わず「かあいい・・・」と感じる朱理。
そして、朱理がモニターを見ると、もうそこにはバックダンサー・ハヤトを引き連れたタタラの姿が!
「なんて見事な女」と感心する朱理。
しかし実際は本物の兄・タタラだった。
更紗 (お兄ちゃん!よかった、元気になったのね)
タタラ(更紗、ありがとう。でもこれはぼくの舞台だから。
    誰にも渡さない。たとえ熱があろうと、足が巨大化してようと。生きてる限り)
更紗 (お兄ちゃん、かっこいいい)
ステージの端で感涙に伏せる更紗であった。

聖  「さて、とうとうトリですね」
那智 「コケコッコー」
聖  「もう、つっこむ元気もないわ。トリです。最後です。
    紅組トリは芸能界きっての大御所、ご存じ紫の上!歌は『雪国女一人旅』。
    最近リコンもしましたが、女一匹ド根性、切々と歌い上げます」

紫の上♪ 女の旅はあ

那智 「そして白組のトリはこの人、演歌の花道、いよっまってました角じい───」
聖  「まってへん、まってへん」
那智 「歌は『能登半島、海の男は耐え忍んで・・・』」
聖  「長いで」
那智 「あっ歌始まってもた」

角じい♪ 海の男はよー あー  きびしい冬を あー  はあーあ 波だよおっかさん

881 :9/9 :2009/01/22(木) 23:11:12 ID:4sXeE6QB
聖  「はーくたびれましたがおわりましたー」   
那智 「もう二度とやりたないー」
聖  「那智ちゃん、こんど歌手で出よらよ」
芭蕉・鬱金王・安里・運天といった審査員が投票し、一般客は紅白のプラカードを出す。
その枚数を多聞たち野鳥の会の人たちが数えている。
那智 「あんた、そんなもんに入ってたん。やる気あんの?マジでトリさがしてんのとちゃうやろな」
多聞 「トリすき、魚もすきー」

歌の終わったタタラを朱理は抱擁する。しかしタタラは男だった!
愕然とする朱理を傍らに、兄・タタラは更紗を呼び寄せ、例の謎解きをする。
朱理は昔、すおうシティというバンドをくんでいて、そのころ自分のことを赤の王と呼んでいた。
(ちなみに当時の朱理はスキンヘッドであり、バンドは解散、というよりメンバーに逃げられた)
そう、「あかのおう」とは女の子に手が早い、朱理のことだったのだ!
それを聞いて、なーんだと思い、朱理をねぎらう更紗。
まだ歌合戦の結果は出ていないが、朱理は更紗をご飯に誘う。
止めようとするが足が巨大化して動けない兄・タタラをおいて、二人は出て行ったとさ。

すっごくスリリングだった紅白歌合戦はおわりました。視聴率はなんと80%!
萩原は雑誌でたたかれて、再起不能だそうです。
(見出し「南の萩原ご乱行 くつに押しピン、ダサダサな どうしても出たかった」)
お兄ちゃんはあいかわらず忙しくて、事務所の先輩(特に浅葱)にいびられ・・・じゃない、かわいがられているそう。

あたしは有名人のボーイフレンドができて、ちょっち幸せ。


朝からジョギングに励む、やっぱり濃い朱理、それに従う更紗でした。



おしまい

882 :マロン名無しさん :2009/01/22(木) 23:18:54 ID:???
なんちゅー無理やりなこじつけwww

>多聞 「トリすき、魚もすきー」
マジで?www

883 :マロン名無しさん :2009/01/22(木) 23:42:32 ID:???
最近のBASARAは楽しいw

884 :マロン名無しさん :2009/01/23(金) 01:08:07 ID:???
無花果とミノタウロスの話と同じ漫画とはおもえんほど

あの鬱の分、セルフ同人誌化でたのしく明るくバランスとってんのかな

885 :マロン名無しさん :2009/01/24(土) 22:10:54 ID:???
ここでも群竹さんギャグ要員…w

886 :1/3 :2009/01/24(土) 23:20:30 ID:Kya+ghh0
TAKARA・黒の話─桜桃─

18の当時から多聞は誰よりも強かった。当時、かなりの腕前と自負していた増長も一度もかなわなかった。
しかし稽古の時も、多聞は自分から打ち込んでこない。増長は多聞になぜと聞く。
「打ち込んだら痛いのだす。それはあんまし意味のないことだべ」
この言葉に馬鹿にされたと感じた増長は多聞に必ず勝つと思ってるのかと聞く。そう決まってると多聞。
増長が敵に蹂躙されても戦わないのか?と尋ねると、その時に考えると多聞。
増長は多聞には守りたいものがないのだと言い放ち、その場を去った。
そう、当時より多聞は戦ギライの勝負ギライ。増長は幼馴染ながらその理解のしがたさにいつも苛立っていた。
郷土愛、人への愛情・感謝もなく、己さえ遊んで暮らせればよいのかと。
しかしながら、不思議と鹿角の長老には、多聞は覚えがよく、それにも腹を立てていた増長であった。

鹿角地域には世代を超えて受け継がれる4つの名前がある。それは仏教の四天王の名前。
20年ごとに12歳の少年から選ばれた4人が将来、4方の柵を守る将軍となるためである。
そして彼らが18歳を迎えた時、儀式により一人が選抜され、玄武の刀の継承者となる。

当時の増長たち4人も選抜の時を迎えていた。課題は普段封印されている火トカゲの祠に入り、
ヤマタノオロチかサラマンダーか見るものにより姿を変える聖なるものを退け、奥の宝を持ち帰ること。
3日3晩歩いた深淵に出会う、己が宝と思うものを持ち帰れと告げられ、4人は祠に入っていった。

4人は祠の中を進む。祠の中は暗かった。が、持ち物が制限されてたので明かりは時々しかつけなかった。
皆、やる気満々であったが、同時に皆激しく緊張していた。道中変な匂いを感じていた多聞をのぞいて。

887 :2/3 :2009/01/24(土) 23:21:16 ID:Kya+ghh0
陽がささぬため時間がわからぬ、誰も止まらぬため眠らずに歩き通す。皆疲れ果てた頃にそれは始まった。
一同の前に怪物が現れたのだ。刀を抜き、応戦する多聞以外の3人。
増長はヤマタノオロチといい、広目は火を吹く怪物・サラマンダーといい、持国は羽を持つ怪物だという。
3人は一心不乱に交戦する。その先にある宝を得るため!
増長がヤマタノオロチの一つの首を取り、ヤマタノオロチの悲鳴の上がる中、多聞が叫んだ!
「やめるべ、互いを傷つけてるだ!」
初めて聞いた多聞の大声に、増長たちは我に返る。増長が斬っていたのは広目と間に入った多聞。
多聞は言う。みんなおかしくなっている、ここには山椒魚がいるだけと。
多聞が続ける。刀に斬られたことは痛い。でも斬ったほうも痛い。だからイヤだ。
自分は魚を釣って食べる、魚も自分を食べていい、それらは普通のこと。
しかし戦とかは普通じゃなくて気持ち悪い!しなかったらしなくていい・・・。

増長たちはようやく目が慣れてきて、辺りに金銀財宝があるのがわかった。だが宝とは?
「宝とは命だべ。魚を釣って食べることのできる命だべ。食べて食べられる命が、宝だべ」
涙ながらに語る多聞に、何がなにやらと思いつつも、増長は確信した。
多聞は攻められても、蹂躙されても、ただの一人も斬り殺さんだろうと。
力尽きた時に斬り殺されるだけだろうと、そのための剣のウデだと。
増長は広目に斬ったことを詫びた。その心中に思う。仲間を傷つけたことこそが痛かった。

888 :3/3 :2009/01/24(土) 23:22:15 ID:Kya+ghh0
毒気が抜けた一同は、帰路につこうとしていた。とりあえずろうそくをつける多聞。
ルール違反と広目に言われるが生きて出ねばと多聞はあっさり否定する。
山椒魚も食べようとする多聞に、皆の力が抜け、課題のことも忘れてたころ、どこからともなく声がかかる。「そこまで」
多聞の言っていたとおり、洞窟は人工のもので、全部監視されていたのだ。

「玄武の刀は戒めの刀」ということで、刀は多聞に渡された。誰も文句は言わなかった。
なぜならそれは竹光だったからだ。柿を落とすのにいいと多聞。本物は地中深く封印されていると言う。

多聞と二人になり、増長は多聞に言う。今回は勉強になった、なんとなく。
そして少しは友人を大事だと思ってくれたと思うとうれしいと。
多聞は深いイミはないといい、房の多い桜桃をとりだす。
桜桃は一つにたくさんついてる方がうれしくておいしいと言った。
わかるような、わからんような・・・増長は感じていた。


わし(増長)はこのときからこいつ(多聞)を見つめ続けている。
あの時の大声はわしの宝となったよ。
(青春だったよのう)

889 :マロン名無しさん :2009/01/24(土) 23:38:14 ID:???
多門さんと増長さん好きだw

890 :マロン名無しさん :2009/01/24(土) 23:54:17 ID:???
多聞にこんな一面があったとは…
ただの変人じゃなかったんだなw
一気に好きになった

891 :マロン名無しさん :2009/01/25(日) 13:34:40 ID:???
おお、いい話だな
多聞かっこいい!

892 :マロン名無しさん :2009/01/25(日) 23:13:11 ID:???
多聞用意良すぎw
しかし山椒魚って食べれるのか…?

893 :マロン名無しさん :2009/01/26(月) 17:59:29 ID:???
多聞カコ(・∀・)イイ!

894 :1/1 :2009/01/27(火) 00:02:12 ID:???
HAKAMA・紫の話─梨─

母は毎晩欠かさず、父の袴に火熨斗をかける。
再びお城勤めになる日のため、息子に家の誇りと王家への忠義を忘れないように言う。
息子はただ「虚しい」と思うだけだった。

父は内職をしながら、息子・蜂也に語る。
あらぬ疑いでお取りつぶしになったが由緒正しい名門の家系。王家を恨んではならない。
国を造った王家と共に先祖はあった。王家のため働け。やがて必ず家は再興していただけると。

そう言って、父は病に伏し、母もボロボロになった。けれど母は火熨斗をかける。
王家への忠義と家の誇りを語る母に、蜂也は尚も虚しさを感じていた。
そして思う。どうして自分だけが虚しさを感じるのかと。どうしたらあなたがたと・・・。


タタラが現れた。革命家気取りで破壊と殺戮を繰り返すテロリスト。「王家の敵」
蜂也は思う。はじめて、王家を愛せるような気がする。そして両親と同じになれると。

京の警備隊に雇われた蜂也を歓迎すべき父と母はすでに世を去っていた。
蜂也は毎晩、父の袴に火熨斗をかけていた。

家の玄関先には父が継ぎ木した梨の木があった。
「なし」という名は不吉だと笑って父はそれをありのみと呼んでいた。
繁栄を願ったその木は、両親と自分の姿だった。

895 :マロン名無しさん :2009/01/27(火) 22:40:11 ID:???
蜂の感じてた虚って、揚羽が言ってた『信じるものがなくて可哀相だな』って指摘されてたことかな?

896 :マロン名無しさん :2009/01/28(水) 01:51:08 ID:???
>>892
多聞なら食べる!(キッパリ

897 :マロン名無しさん :2009/01/28(水) 21:49:35 ID:???
すずめ蜂さん嫌いだったけど、何だかぐっときた
すばらしいご両親だけど哀しいね…

898 :1/3 :2009/01/28(水) 22:59:34 ID:CBpvvRdt
PAJAMA・花の話─それぞれの愛しき日々─

ここはどこかの異国、目を覚ました更紗は朱理を起こそうとする。朝が来たのは「気のせい」と朱理。
雨の音が聞こえる中、朱理を起こそうとするが、腹が減ったら起きると起きようとしない朱理。
そんな朱理に夜の帝王・聖に思いをはせる更紗。


紀州───
聖  「なーんかめちゃんちゃ気ィ重いわ。やっぱしやめたほうがええんちゃうかな」
那智 「今さら何ゆうてんねん、聖ちゃん。もう決まったことやんか、腹くくらんかいな」
聖  「けどなー。なんか早まった気ィするわ。結局親の言いなりっちゅうのも気にくわん。
    ちょっくら出てくるわ。」
止める那智を聞かず、外へ出る聖。と、聖に声をかけるものがいる。
薫子 「聖さん、うちとの祝言を夜にひかえてどこ行くねん」
聖  「どっこも行けへんわ。散歩や」
薫子 「うちのことがいややったら、そう言うたらええ。ウロウロ落ち着かれんのは気ィ悪いわ」
聖  「あんたがいやなんとちゃう。わりかし気に入ってる」
薫子 「ほなええやんか。結婚したからちゅうてなんも変わらへんぞ
    あんたも変わらんでええし、うちも変われへん。
    うちはもう腹くくってんで、わりかし気に入ってるしな」
   (聖さん、あんた責任感強そうやさけ、1人で重いもんしょいこむ気分になってんねやろ。
    けどな、うちらは荷物を半分にするために、一緒になるんやで)

那智がなんだかわからないがバタバタ忙しく立ち振る舞う中、菊音のカメラで写真撮影。
オレらも式しちゃおうとなぜかついてきている市松にうるさいと言いつつ、シャッターを切る。
普通に座ってる聖。扇を広げてご満悦の那智。つつましく見えつつちゃっかりVサインしてる薫子。

那智 「聖ちゃん、今晩がんばらな」
聖  (みんな見てんのかい)
薫子 (どんとこいやで)

899 :2/3 :2009/01/28(水) 23:00:36 ID:CBpvvRdt
更紗は浅葱の話を朱理にふるが、朱理はあいつの話はするなと言う。
なぜそんなにキライと更紗が聞くと、なぜかわからんがあいつがオレをキライだからと朱理。
キライというのとはちがうようなと思いつつ、浅葱に思いをはせる更紗。


浅葱はろくろを回していた。できたものを焼いといてくれと土をこねている群竹に言う浅葱。
群竹は浅葱にたまには自分でしろと言うが熱いのはヤと聞かない。
料理をしても片づけは群竹の仕事。楽しいとこしかしない!とおかんむりの群竹。
これで働いてるというつもりですかっと言う群竹。
浅葱は甘やかしたのはおまえ、今さら育て方なんて言われても知らないよと言う。
と、浅葱のすそをつかんで泣いている少女がいる。聞いてくると飛び出した群竹。
タタラに似ているその少女をまじまじと眺め、名を聞く浅葱。ミドリと言う。

群竹 「えっ、自分で育てるですって!?自分のことも満足にできないのに!?」
浅葱 「僕は人のことのほうができるんだよ」
群竹 (まさか白の王と同じことをしようとしてるのでは)
しかし、ミドリをお腹に乗せ、ハンモックで寝そべる浅葱の姿にちょっといいかなと思う群竹であった。
群竹 (せんたくものが増えた・・・2人であそんでばっかだし)


多聞は更紗の予想通り、あいかわらず釣り三昧であった。
鹿角の長老も、増長もその妻・さゆりも嫁のことを心配している。
ある日、多聞が大漁といいながら増長の家を訪れた。そして言う。
見たことないほどキレイなべっぴんさんに会ってコーフンしたと。
その言葉に増長は自分みたいに押しまくれとアドバイスするが、押しては駄目、引くのだと多聞。
なるほど、極意だなと感心する増長。しかしそのべっぴんさんは・・・やっぱりおさかなさんでした。
増長 「さゆりさん、案外心配いらんかもしれんぞ」
さゆり「あなた、甘いですわ」

900 :3/3 :2009/01/28(水) 23:01:44 ID:CBpvvRdt
更紗と朱理は皆の消息を語り合う。
千手姫は桜田の下で働き、ハヤトは学問、ナギと角じいは学校の先生、今帰仁たちも元気だと。
そして更紗は揚羽を思う・・・。


揚羽 「ここはどこだっ!地獄か!?なんでオレがこんなところに落ちるんだ!」
四道 「まあ落ち着けよ揚羽」
揚羽 「だいたい、おまえと一緒なのが気にくわん、なぜだ」
   (げーっ、やだ夜郎組もいるんじゃねえか、萩原とか)
四道 「そうか?住めば都だぞ。オレはエンマ大王に気に入られて、出世街道まっしぐらだ」
と、そこに雲に乗って現れたメガネの男。
太郎 「やーい、人斬り軍団。オレは天国で通信係や」
揚羽 「太郎ちゃん!このやろー」


と、お腹のすいた朱理が起きようとする。しかし更紗は笑顔のまま動かない。
どうも再び寝てしまったようだ。顔を近づけ起こそうとするが、やっぱりやめる。
「雨だしな」

901 :マロン名無しさん :2009/01/28(水) 23:15:59 ID:???
地獄けっこう楽しそうw
薫さん好きだなー。

902 :マロン名無しさん :2009/01/29(木) 01:19:22 ID:???
増長 「さゆりさん、案外心配いらんかもしれんぞ」
さゆり「あなた、甘いですわ」

ええのう

903 :マロン名無しさん :2009/01/29(木) 10:40:42 ID:???
揚羽!四道と会えたのか、よかったな!
太郎ちゃんは天国、揚羽は地獄行きなのが面白い

904 :マロン名無しさん :2009/01/29(木) 11:23:52 ID:???
地獄の鬼の絵の手抜きっぷりに笑える

905 :マロン名無しさん :2009/01/29(木) 18:24:17 ID:???
>うちらは荷物を半分にするために、一緒になるんやで)
薫子は俺の嫁
異論は認める

906 :マロン名無しさん :2009/01/29(木) 20:13:50 ID:???
浅葱の紫の上計画ktkr

907 :マロン名無しさん :2009/01/30(金) 02:10:29 ID:???
>>906
BASARAで紫の上と言ったらあのおばちゃんになるぞ

908 :nana :2009/01/30(金) 16:54:41 ID:mY69ohxQ
2ちゃん初心者です。
色々調べてはみたのですが・・・
このスレって、「実際に再連載」されたんではなく
そういう設定で読み進めて語り合おうっていう主旨・・・ですか?
場が白けたら、すみません。

909 :マロン名無しさん :2009/01/30(金) 20:30:02 ID:???
>千手姫は桜田の下で働き
あの鼻クソほじってた桜田の下で千手姫が…なんか想像できない。

>>908そうだよ。

910 :1/6 :2009/01/30(金) 23:01:37 ID:kfXRrIgN
───そうして この国にまた激動の時がやってくる───


WAKABA・緑の話─胡桃─

その激動の世に1人動かぬ男がいた。左頬に切り傷の跡の残るその男の名は隼(しゅん)。
隼は山中の胡桃細工職人の家にもう1年も居候していた。隼は職人の孫娘・ナナと茸採りをしていた。
得体の知れない自分を家においてもらって感謝していると言う隼に、どう見ても悪い人じゃないとナナ。
隼は昔いつも言われていたようにナナに聞く。「単純バカそうだから?」
そんな隼にナナは笑って言う。「いいとこじゃんそれ」

隼の採った茸をナナが調理し、隼とナナ・その祖父は団欒の時を迎える。
隼は職人になりたいと言う。10年マキ割りをしてからと婉曲に断るナナの祖父。
と、ナナが麓に軍人のような連中が現れ、人を探していたと言う。その人物の名は「ハヤト」
一瞬、食事の手が止まる隼。祖父は軍人はキライだと言う。
胡桃材は銃床に向くと中央政府から大量に発注が来た。家具ではなく、武器を作れと・・・・・

中央政府───それは今、名古屋にある。タタラが去った後、それぞれの地区代表が話し合い、国をまとめようとした。
しかし、皆、郷土愛が強すぎ、まとめる総代表が必要になった。
聖はハヤトにその役を勧めるが、ハヤトは器じゃないと断る。
そうこうしているうちにある男が立った。革命時どこにも属していない文人上がりの才人。
はじめはよかった。でもやがて、軍国主義の色を帯びてゆく。
「目指すのは豊かさだ。国を一つにまとめ、軍事力を強化し、大陸を攻め取って行こう!」
民衆は「タタラの再来」と支持し、東北・関東・関西は離反し、会議は決裂した。
聖だけが真っ向からかみついていた。あげく、議場は大乱闘となった。
当時、いつもウロウロ、じたばたしてただけのハヤトたちも止めに入るが、男の振り上げたナイフがハヤトの左頬を切り裂いた。
一瞬手が止まる一同。ハヤトはやってられないと言い残し、その場を去った。
疲れてうざくてバカらしかった、そんな理由を勝手につけて、ハヤトは中央から逃げたのだ。名を隼と偽って。

911 :2/6 :2009/01/30(金) 23:02:56 ID:kfXRrIgN
ナナの家、テーブルに置かれた胡桃を手にし、ハヤトは思う。
タタラたちと旅していたときは楽しく、すべてが一つにまとまってた。
消えたタタラを恨みつつ、タタラがいればとそんなことばっかり考えているハヤト。
そして自身を殻を破れない胡桃に重ねていたのであった。

ある日、ハヤトが家のそばで薪割りをしていると忍び寄る影がある。
振り向きざま斧でけん制するハヤト。
影の正体は群竹であった。群竹は何度となくハヤトに帰るよう促しているよう。
皆心配して捜しているという。
ハヤトが群竹に自分のことを誰にも言ってないよねと確認すると
「言って・・・はいまあ、言ってません(自分からは)」

群竹曰く、今回来たのは別件の用と言う。
欧州を本拠地とし、世界を股にかける貿易会社のグリーン商会が堺屋と提携して
西日本に巨大な資本を投入し緑化をはかっており、
この地方の胡桃材も扱いたいと使者をよこすという。
ハヤトはじいさんに直接言えと言うが、群竹は老人を直視できないと言うわけのわからない理由で拒否する。
ともかく、使者が来ると言い残し、群竹は去った。

代わってナナがハヤトの前に現れた。また軍人がハヤトを捜していると言う。
ハヤトって人何したんだろうというナナに、帰るに帰れない人かもと隼。
そんな隼を気遣い、ナナは言う。事情は話さなくていい、祖父も仕事を教えたくてウズウズしてるはずと。
ナナの父は亡くなっており、跡継ぎがいなくて淋しがっていると。だから隼が職人になってくれたら・・・
「えっ、跡継ぎっていってもべ、別にムムム婿養子に入ってって言ってるんじゃないからねっ」

912 :3/6 :2009/01/30(金) 23:04:10 ID:kfXRrIgN
そんな人生もアリ、月夜の晩、外で火をくべながら一人ハヤトは思う。
しかし・・・・・放っとけない。オレは何を、どうしたらいい?
タタラ、あんたがいたら、オレにどうしろって言う?
と、そこへ馬に乗り、二人の少年少女がやってきた。
胡桃材職人の家を尋ねるグリーン商会の使いを名乗る二人。
名は少女が歩・グリーン、少年がヒカル・グリーン。二人は双子だと言う。伝書梟も連れている。
その二人の姿を見た瞬間、ハヤトは呆然とし、そして脳裏に一人の名が浮かんでいた。
「タタラ」
そう、二人は更紗と朱理の面影を強く継いでいたのだ。
ハヤトは自然と涙を流していた。そして二人に言う、ご両親を・・・・・知ってる。
その言葉に、歩は母と一緒にタタラ軍にいた?なんて名前?と問う。
ハヤトは・・・・・隼と答えた。聞いたことない名前におかんむりの歩。
と、歩のお腹が鳴った。焚き火の中の焼き芋をよばれる歩。
ハヤトは歩に皆の話を聞く。
ナギ・角じい・那智・聖・茶々・今帰仁たち・多聞・雷蔵・菊音・市松、皆、話に聞いていると言う。
自分の名が出ることを少し期待しながら、誰か忘れていない?二人に尋ねるハヤト。
出てきた答えは・・・・・「浅葱」。両親と浅葱の過去を噂する二人だった。
死んだ人のことも思い出し、母は未だに時々泣くと言う。
ハヤトは自分の名が出ることを少し期待しながら、更に二人に問う。
散々考えて思い出したのは、すっごい手がかかって困ったヤツだったハヤト。
思わぬ悪評にひっくり返るハヤト。
しかし二人は続ける。弓の腕はすごい、何度も助けられた、
今はかっこいい大人になってがんばっているはずだと。

913 :4/6 :2009/01/30(金) 23:05:04 ID:kfXRrIgN
ハヤトが二人に両親のことを尋ねると、今も二人はらぶらぶ、
しかも事業としてグリーン商会をやっていると言う。
二人が言う。欧州に日本を紹介し、文化・産業を理解し認知してもらえれば国としての力になると。
両親は日本のこと心配してて仕事でしょっちゅう立ち寄っているが皆に会えないと。
欧州も昔はたくさんの国があったが一つにまとまった、最初に統一されたのはお金だった。
武力でなく経済から国をまとめる方法もあると父が、日本はみんながいるから大丈夫と母が言っていると言う。
と、そこへ馬に乗った少年が現れた。
ヒカルたちのまたいとこというその少年の顔に隼ははっきりと見覚えがあった。
四道の面影を多分に残した求道である。生まれた時のことを知ってると言うハヤト。
きっとあなたにもお世話になったと求道。
タタラの子供と四道の子供たちが仲良く過ごしている。
この光景に涙を流すハヤトであった。
そして、今でも前を向いて走っているタタラの姿を思い浮かべるハヤト。
手の平の胡桃を眺め、自身を省みるのであった。
と、もう一人、馬に乗ってやってきた。それは雷蔵の息子・雷太!
早駆けで知らせにきたその内容は、兵の一団の東への進行!
群竹も現れ、状況を語る。総代表が武力で関東を制圧し、同時に聖暗殺の命も出たと。
その言葉にいつの時代だと激昂するハヤト。
雷太は親に知らせるため去り、残った面々で足止めすることとなった。
火責めで足止めすることにした一同は早速行動に出る。
歩は隼と名乗るハヤトに危ないからと下がるように言う。
兵は約3百。夜襲に出るよう。
ハヤトは思う。どうして権力持つと人間こうなると。そんな国じゃない。
「タタラとともに目指したのは、そんな国じゃねえぞ!」

914 :5/6 :2009/01/30(金) 23:06:27 ID:kfXRrIgN
兵の行く手に油を撒き、火矢で着火し火柱を上げ、兵を下がらせると共に関東への合図とする。
油は撒いた。求道・ヒカルは弓が苦手なので、歩が火矢を放とうとするが、放てない。
わたわたしているうちに兵が通り過ぎようとしている。
ハヤトは求道の顔を見つめながら思っていた。
自分は求道の父親を殺した。奪ったものがたくさんある。
だから、だからちゃんと・・・・・
ハヤトは歩の弓を取り、かまえた。
「久しぶりだけどなっ!行っけえええ!」
ハヤトの放った火矢は見事、仕掛けた油に着火し、火柱が上がり、兵は撤退した。
そして、求道が気づき、本人が正体を明かした。
「オレがハヤトだ」
群竹は鈍っていないと言い残し、聖の下に向かおうとする。
それを止め、ハヤトが尋ねる。
「オレのところに子供たちよこしたのは誰のさしがね?」
聖でしょと言うとしどろもどろになりながらも群竹は聖の意思を伝える。
自分は参謀タイプ。トップに誰かいててくれるほうがやりやすい。
「ハヤトがええとおれは思う」

915 :6/6 :2009/01/30(金) 23:06:55 ID:kfXRrIgN
意を決したハヤトは自身も聖の下に向かうことにした。
と、ナナの祖父が現れ、ハヤトに言う。
ハヤトに作業を教えなかったのは職人にならないと思ったから。
胡桃の殻は食べるためには割らにゃならん。しかし・・・
「種として土に落ちればそのままでおればいいんだ。
 殻は無理に割らにゃいかんものではない。
 外に出たいと思う時、自然になくなってるものだろうよ」
息子は革命で亡くなった、死なんように気をつけろ。ナナの祖父は言った。
ハヤトは世話になった礼を言い、もう一つ、願いを伝えた。
部屋に戻ったハヤトは出発の準備をしていた。それを眺めているナナ。
遠くから応援してるからがんばってと言うナナに、なんでそんなに冷静なこと言うのさとハヤトは言う。
行かないでなんて言えないというナナにハヤトは言う。
「一緒に行こう」
祖父の心配をするナナにハヤトは許可をもらったと言い、ナナを抱きしめる。
「苦労すると思うけど、危ないけど、行こう」
残ったナナの祖父の下には歩が現れ、胡桃材をピアノや家具として作って、取引して欲しいと口説きにかかる。
楽器なら武器よりよほどいいなとご満悦のナナの祖父。
「世界に進出しましょうー」じじごろしぶり発揮の歩であった。
そんな子供たちの様子にハヤトは革命時の自分を思い出す。
子供たちと同じぐらいの齢で、阿呆みたいに元気で、前しか見えなかった。
今は少し大人になり、体も重くなって頭も固くなり、後ろも振り返る。けれど・・・・・
だからこそ、できることがある。

ハヤトはナナと朱雀の宝刀とともに旅立った。
「タタラ、見ててくれ。オレがこの国を背負ってみせる。
 
 生 き て み せ る ぜ ! 」

916 :マロン名無しさん :2009/01/30(金) 23:31:52 ID:???
ハヤト成長したなぁ
感慨深い


917 :マロン名無しさん :2009/01/30(金) 23:35:07 ID:???
ハヤト格好いい大人になったなあ!

歩が朱理似でヒカルがタタラお兄ちゃん似に見える。

918 :マロン名無しさん :2009/01/31(土) 13:40:01 ID:???
>>917
なるほど、朱理とタタラの子供か

919 :マロン名無しさん :2009/01/31(土) 21:39:06 ID:???
聖さんはいつも嫌な事を引き受けてくれる損な役回りだな…
哀愁漂う後ろ姿にジワッときた

920 :マロン名無しさん :2009/02/01(日) 02:15:17 ID:???
雷太イケメンすぎワロタ
求道は四道に似て残念な垂れ目だ

921 :マロン名無しさん :2009/02/01(日) 02:29:26 ID:???
なんだと 四道はタレ目でもかっこいいぞ

922 :1/1 :2009/02/01(日) 23:00:06 ID:PiVefEry
SARASA・砂の話─そして はじまりの日─

公園。どこかで見た二人・セーラー姿の更紗そっくりの少女とブレザー姿の朱理そっくりの少年が
ブランコをこぎながら例の予言について語り合っている。
女  「もうじき地球が滅びるってみんな言ってるね」
男  「滅びない、滅びない。7月だって何もなかったじゃん」
女  「そうだけど・・・。最近地震も多いし、天気も変だし、人も変だよ」
男  「とかなんとかより、オレはおまえの親父さんが一番こわい(あと兄貴。くっそー)
    そろそろ帰ろ。送ってくよ。」
女  「帰りたくない・・・な。
    滅びるときって一緒にいられるかなあ」
男  「それは現実問題としてムリでは」
女  「ムリ!?」
男  「あっ、いや・・・一緒にいよう」
抱き合い口づけする二人。
女  (生まれかわっても、また会えるかなあ)
男  (そんなの信じてない)
女  (そうなの?)
男  (でも、また、会うよ・・・会うよ)


砂漠。更紗と呼ばれる少女が止めるのを聞かず、砂漠を走る。
その心にあるのは熱い思い。

砂の向こうに何があるのか、誰がいるのか・・・・・見に行くんだ!

923 :マロン名無しさん :2009/02/02(月) 00:23:00 ID:???
おお、壮大だなあ。
そしてタイトルにSARASAが来たのがなんか泣けるわ(つД`)

924 :マロン名無しさん :2009/02/02(月) 07:46:07 ID:???
…安易な『前世からのさだめ』ネタに走った…?

925 :マロン名無しさん :2009/02/02(月) 22:53:05 ID:???
ん?前世ネタ?まあこういうのもいいねー

926 :マロン名無しさん :2009/02/02(月) 22:55:43 ID:???
他キャラの前世も気になるわー現代風BASARA見てみたいw
世界崩壊時のこの2人の話とかでも一本描けそう

927 :マロン名無しさん :2009/02/02(月) 23:13:47 ID:???
「ムリ!?」の顔がかわいい
“また会えるよ”じゃなくて“会うよ”という言い方がいいなぁ

928 :マロン名無しさん :2009/02/03(火) 17:44:53 ID:???
次回は来世編?

929 :マロン名無しさん :2009/02/04(水) 02:29:04 ID:???
画集のバレはまだですかのう?

930 :1/3 :2009/02/04(水) 23:00:35 ID:???
虹の章─序─


赤いものを見た

赤玉(ルビー) 石榴 石榴石(ガーネット)
珊瑚 珊瑚樹 鳳仙花
緋衣草(サルビア) 鶏頭 彼岸花
海老 蟹 紅葉 百日紅(さるすべり)
炎 夕焼け 唐辛子
薔薇 梅 トマト 紅玉髄(カーネリアン)
鳥居 葡萄酒 桜桃
そして・・・・・血

赤の群の中に浮かぶ赤の男・朱理。恋の色が赤いと思うのはなぜ。

931 :2/3 :2009/02/04(水) 23:01:50 ID:fYSbLY+x
黄色い光が降っていました

聖  「朝ごはん!おれの朝ごはん」
那智 「起きてくんの遅いよってに食べてもた」
聖  「ほな昼ごはん」

黄玉石(トパーズ) パパイヤ フリージア
麒麟 菜の花 女郎花(おみなえし)
琥珀 金糸雀(カナリア) 虎 檸檬
金雀児(えにしだ) アカシヤ トウモロコシ
蒲公英(タンポポ) 卵
蜜柑 向日葵 福寿草
聖「ばななん ばななん」那智「ぱいなっぷー」

那智 「黄疸 小便 反吐」
聖  「それは黄色とちゃう」
いつものとおりの那智・聖・ハヤトでした。



青い人がいました

青玉(サファイヤ) 露草 矢車草
瑠璃 トルコ石 藍 紫苑
紫陽花 竜胆(りんどう) 勿忘草(わすれなぐさ)
青空 海原 夜の帳(とばり) 瑠璃タテハ

青の群に浮かぶ二人の男・浅葱と揚羽。もっとも熱い炎は青いと知っています。

932 :3/3 :2009/02/04(水) 23:02:32 ID:fYSbLY+x
更紗、更紗・・・・・

ナギ 「更紗!いつまで寝てるんです。タタラはとっくに起きてますよ」
更紗 「なんか夢見てたの。色つきの夢。
    知らない人がいっぱいいたみたい。幸せで哀しい感じ・・・」
ナギ 「それはこれから出会う人たちかもしれませんね。
    たくさんの人に会いなさい更紗。金の砂が積もるように、あなたを育んでくれるでしょう」

緑の夢を見る

緑柱石(エメラルド) 翡翠 空豆 莢えんどう
草 苔 松 竹 孔雀石(マラカイト)
抹茶 オリーブ 菠薐草(ほうれんそう)
蛙 蟷螂 覇王樹(さぼてん) 胡瓜
山葵 鶯 かんらん石(ヘリドット)

誰かに会う。あなたに会う。


ナギ 「風が・・・不吉な西風が・・・」




そして、物語が始まる。

933 :マロン名無しさん :2009/02/05(木) 07:50:46 ID:???
朱理の赤、揚羽浅葱の青は言うまでもないけど
熊野組は緑の印象があったんだけどなぁ。

934 :マロン名無しさん :2009/02/06(金) 22:02:17 ID:???
那智の髪の色のせいか黄色なイメージ

935 :マロン名無しさん :2009/02/06(金) 22:11:21 ID:???
青い人(揚羽と浅葱)は何か共通項があったのかな
意図的にというか何かの伏線で…

と思った時期がありました


936 :1/3 :2009/02/06(金) 22:59:32 ID:???
SARADA・夜の話─蕃茄─

夜、角じいが常々訊きたかったことをナギに問う。あんたは何者かと。
白虎の村の先代の医師の遠縁の者というが、本当かと。
ナギは答える。生まれた場所にいたら更紗の敵になったかもしれない。
それを聞き王家方の人間と驚く角じい。
ナギは言う。自分は父親に殺されかけた子供。矢を射られ、川に落ち、流れ、芭蕉に救われた。
「人はどこに生まれるかということより、誰に出会うか、出会わないかが大切だと思いませんか」
出会うということ────

森の中、一人の男が傷ついているが悟ったような顔で寝転がっている少年を見つける。
?  「なんだおまえは。何をしてる。ケガをしてるのか?」
浅葱 「うん、ちょっとね。野犬退治でミスった。このままほっとくと僕死んじゃうかもしれないな。
    でも別にいいんだ、死んだって。誰か知らないけどほっといてよ」
?=揚羽
   「このオレの前で別に死んでもいいなんてセリフが、まかり通ると思うのか、ガキ」
浅葱 「・・・・・冗談だよ。もう少し生きてるつもりだから」
揚羽 「生きたかったら、生きたいと言え。まず、願え」
浅葱 「熱血漢だね、お兄さん」
揚羽 「揚羽だ。弁当食うか?ガキ」
浅葱 「浅葱だよ」

937 :2/3 :2009/02/06(金) 23:00:30 ID:???
ナギにはぐらかされそうになった角じいだが、急いで元の話に戻す。
ナギはいう。芭蕉に救われた時は瀕死の状態で高熱が何日も続き、熱が引いた時には視力がなくなっていた。
グレてしまいたかったと言うナギ。真に受ける角じいにナギは「冗談ですよ」
おかんむりの角じいを置き、ナギは話を続ける。芭蕉の弟子に物知りな女性がいて話をしてくれたと言う。
面白おかしく、時には書物をひもときながら、歴史や異国やさまざまな人の話をしてくれた。
ナギは言う。心豊かな優しい女性だった。これからも生きられると思ったと。
愛されるということ───

洗濯物を干す群竹の前に一人の少女が現れる。
群竹 「おや菊音、久しぶりですね。お嫁に行くとききましたが」
菊音 「はい、あの、群竹さん・・・」
群竹 「今までのことは忘れて幸せになりなさいね」
菊音 「ありがとうございます。・・・・・あの、群竹さん・・・・・
    あたしずっと、群竹さんのことが好きだったんです」
群竹 「そうですか。もと四君子筆頭としてうれしい限りですね。どうもありがとう」
────────────────────────────────────────────────
市松 「おう、ちゃんと言ってきたか?」
菊音 「うん、予想どおりのリアクションだったよ」
市松 「すっきりしたか。じゃあ、心おきなく来い」
市松&菊音
   「楽しく、幸せになろーぜ」

938 :3/3 :2009/02/06(金) 23:01:13 ID:???
思わぬナギの初恋話に角じいはその顛末を問う。間もなく女性は亡くなったとナギ。
思わず顔を伏せる角じいだったが、ふと我に返り、はぐらかさないようにと言う。
それを受け、ナギは言う。
「わたしは鬱金王の第2王子でした」
一瞬驚くものの、ひっかからない、そういう冗談はやめてくれと角じい。
ナギは「冗談ですよ」と答えた。
なおも出自を問おうとする角じいに、ナギは唐突に話を変える。「更紗は元気にしてますかねえ」と。
こないだ手紙が来て、船を一隻、手に入れたとうれしそうに語る角じい。
今も自分にとってたった一つの光とナギ。
愛するということ───

どこかの港。更紗は朱理に荷積みの完了を告げる。出航の合図をする朱理。
水が多い国、少ない国。木が多い国、少ない国。海のある国、ない国。暑い国、寒い国。全てが商売になる。
「世界は面白いな」船上の2人はそう言いあい、航海につくのであった。


更紗の話を出せばはぐらかせると思ったかと言う角じいにナギは問いかけをする。トマトは野菜か果物か?
野菜と思っていたと答える角じいにナギは言う。トマトにとってはどっちでもいいこと。
「ただ一個のトマトとして、その人生をまっとうすればいいのです」
一瞬、角じいは感心するが、また素に戻り、ナギに尚も聞こうとする。
と、そこに那智と聖が入ってきた。聖の東北新婚旅行のお土産。みちのく2人旅!しぶっと那智。
それを受け、千草がお茶を入れようとする。代わろうとする角じい。
しぶしぶの茶をいれてと那智、しぶて言うなと聖。
結局、角じいははぐらかされたと思うのであった。

それはある月の美しい夜───


おわり

939 :マロン名無しさん :2009/02/06(金) 23:20:40 ID:???
なんというか切ない話だな
命粗末に扱われる時代
それを諦め受け入れなければならない沢山の人達がいて今変えることが出来た
自分でも何言ってんのかよく分からんがみんなが仲良く出来る時代が続いて欲しい

940 :マロン名無しさん :2009/02/06(金) 23:26:18 ID:???
ナギって、本当に………?

941 :マロン名無しさん :2009/02/07(土) 00:04:40 ID:???
> 「うん、予想どおりのリアクションだったよ」
www
市松&菊音は楽しそうでいいなあ

942 :マロン名無しさん :2009/02/07(土) 01:46:41 ID:???
白の王・銀子
黒の王
ナギ
蒼の王・浅葱(もしくは藍良?)
紅の王・朱理
のロイヤルファミリー?

943 :マロン名無しさん :2009/02/07(土) 01:59:36 ID:???
なんか四君子の長髪ストレートの人
実はかなりダメダメの天然くんなのではないか?

梅か蘭が浅葱に何か言った時「殺しましょうか」なんて言ってたから
実力的にも、いざというときの冷酷さ的にも筆頭にふさわしいのかと思ってたが
気弱でおめでたいので掃除当番を押し付けられるノリで面倒な筆頭をおしつけられてるだけな気がした

944 :マロン名無しさん :2009/02/07(土) 02:30:52 ID:???
浅葱と揚羽が美少年すぎるんですが

945 :マロン名無しさん :2009/02/07(土) 05:09:17 ID:???
俺の菊音が……

946 :1/4 :2009/02/08(日) 05:35:22 ID:7Eo7qBJE
SAKANA・光の話─金柑─(前)

とある漁村。荒海から大漁で帰ってくる漁師たち。大漁と漁師の無事を祝う宴。
しかし、せっかくの収穫の魚をほとんど食べれない。貢物としてもって行かれてしまうからだ。
ぼうぼうの総髪をうしろでたばねた野性的な青年、そんなのはおかしいと憤慨。
しまってある魚を盗み出して仲間たちとたらふく食い散らかし、大目玉を食らう。
大人たちは貢物が払えないと困惑している
「食った分なんて俺が何倍にもして返してやる」と青年。
危険と言われている夜中の海に繰り出し、闇の中たいまつの灯りに寄ってくる魚やイカをとり大漁。
しかし、みんな無事だったからよかったものの、仲間を危険に巻きこんだことを叱られ、
しかも余計なことをした、魚は海に戻せと言われ、青年は頭にきて村を飛び出す。

あくる日、王族の使者が魚を徴収に来た。
結局、いつもより多くの量でも大丈夫だと思われ、以後さらに多くの魚を差し出さなければならなくなった。
戻って来た青年は、大人たちが魚を戻せと言ったのにもちゃんと理由があったと知り、愕然。
しかも、青年が安定した量以上の魚をとりすぎたせいで、以後の漁獲量ががくんと落ち、
苦しくなった。自然の恵みである魚を、とりすぎてはいけなかったのだ。
青年の早まった行動は、二重の意味で漁村を苦しめることになってしまった。

俺たちから根こそぎ奪い取る王族が悪い!考えを改めさせねば
青年は血気にはやって村を飛び出す。大人たちが止めようとするが、
長老が「角は考えが足りん。じゃが、すぐさま思いきった行動が出来るというのは強みじゃ
あいつには広い世界を見聞させた方がためになる」と止める。
角じいの若かりし日の話である

947 :2/4 :2009/02/08(日) 05:36:04 ID:7Eo7qBJE
角青年、なんの工夫もなく、鹿角との戦場に向かう兵の行列の前にしゃしゃり出る。
たちまち組み伏せられ縛り挙げられるが、いつまでもじたばたするあきらめの悪さと恵まれた身体に
目をつけられる。夜営地では隊長に兵に加わるよう勧められる。
漁村と違って、比較的まともな食事。貧富の差を実感した角青年は奮起。漁村から収奪するのを
やめろとわめく。隊長はおだやかに角青年をあしらう。

兵の進軍は、途中から除雪や木の伐採など過酷な作業を伴うようになる。
角青年も手伝わされる。身体には自信があったのにヘトヘトに。
我々が漁村よりいい食事なのは、決して贅沢をしているわけではない
それに見合うだけのことはしているのだ、と言う。角青年納得。税を取る側にも理があることを知る。
隊長はさらに、鹿角との戦争がすめば皆が豊かに暮らせるのだと説得。
角青年、やる気まんまんで兵に加わる。
さて、ヘトヘトになったのは漁業とは勝手が違い、慣れてなかったせい。すぐ慣れて
持ち前の体力で3人分くらいの働きをするようになる。
戦闘のために剣を習うが、これまた大ベタクソ。でも力だけですませようとして
技術をみがこうとしない。

948 :3/4 :2009/02/08(日) 05:38:06 ID:7Eo7qBJE
ある日、隊の中でもあまり作業をしないくせに、どこからか女をつれてきてじゃれあってたりする
不真面目なやさ男に腹を立てた角青年、やさ男に斬りかかる。
ところが、肉体労働とは無縁そうなヒョロヒョロの色男、めっぽう剣の腕が立つ。それに
細い手足には無駄のない筋肉が。みごとな剣技で、あっさり剣をたたきおとされる。
これにこりて、角青年は剣の技術をまじめに学ぶ。いざ思いを定めるとクソ真面目。
すぐに腕が上達。
さて、重装備の紫黒兵だが、どういうわけか兵の多くの頭頂部がはげている。
不審に思って訊ねると、かぶとをずっとかぶっていると頭がムレるので、わざと剃っているそうだ。
この髪型を月代(さかやき)といい、またはきんか頭(金柑頭)とも言う。
金柑と聞いても何か分からない角青年。南の方の果物で、今の王の代に従順を誓った猩々一族が
貢物として国王に送ったものが、この紫黒の地まで届けられたのだという。
食事のとき実物を見る。つやつやな表面が、たしかにはげ頭に似ていた。

戦場が近づき、戦闘がはじまる。
おぼえたての剣技に夢中で、どんどん敵をたおし手柄をあげた。
夢中になる余り、集団行動を乱し、単独で深入りすることも多く、隊長ややさ男に注意されるが
手柄を立ててるんだからいいじゃん、という調子で反省の色なし。

例によって命令違反で単独行動をしてて、窮地に陥る角青年。
心配してあとをつけてたやさ男に助けられる。敵を斬ったやさ男は
普段の軽々しい調子とうってかわって、神妙に手をあわせている。
実は彼はなんと僧侶で、兵としてでなく、味方の死者や倒した敵の供養のために従軍していた。
彼が普段、戦闘をしないのも僧侶だから。
謎の土地・鹿角が相手で、タタリが怖いというので、彼が連れて来られたのである。
僧侶のくせに剣の腕が立つのは、実家の寺が刀鍛冶をしているからだという。
僧侶の敬虔な様子を見て、敵兵にも当然のことながら命があること、命の尊さなどを思い知る角青年。

949 :4/4 :2009/02/08(日) 05:38:40 ID:7Eo7qBJE
さて極端に走る角青年、今度は鹿角との和平を唱え始める。
これには刃傷沙汰を好まないやさ男僧侶もびっくり。
僧侶、角青年のあまりの無茶さに、ばかなのかとあきれる。
それに対し隊長、常識に縛られずに発想し行動できるのは強みかもしれないと言い、
コロンブスの卵の逸話を語る。

突発的な和平策だが、角青年の隊は紫黒軍の一部隊でしかない。
上層部に話を通さなければ。しかしそんなことは角青年にはまだるっこしい。
よくよく集団行動より単独行動向きなのだろう、
そんなの待ってるくらいなら自分が鹿角に潜入すると言い出す。

漁村では長老が角青年のことを想う。
角は皆のことを想う熱い魂を持ってはいるが、それを御するすべを持っていない
だからいつも一人単独行動に出てしまう。
太陽のような、皆の光だ、だがそれゆえに孤独にもなる。

950 :マロン名無しさん :2009/02/08(日) 05:42:56 ID:???
やさ男「角よ、そんなに髪の量があると兜におさまるまい。おまえも剃ったらどうだ」
角青年「いやだ。はげみたいじゃないか。それよりあんたこそ坊主のくせに頭をまるめないのかね」

951 :マロン名無しさん :2009/02/08(日) 14:26:58 ID:1CQz7PqE
これなに?

952 :マロン名無しさん :2009/02/08(日) 21:11:21 ID:???
角青年かっこいい〜!後編が楽しみ
ここからどうやって白虎の村まで辿り着いたのか…

953 :マロン名無しさん :2009/02/08(日) 21:30:18 ID:???
>角よ、そんなに髪の量があると兜におさまるまい。
角じい栄光の日々w

954 :マロン名無しさん :2009/02/08(日) 23:02:00 ID:???
〜〜ここから楽屋裏です〜〜

955 :マロン名無しさん :2009/02/09(月) 00:34:18 ID:???
え、つづきは無しなの?

956 :マロン名無しさん :2009/02/09(月) 06:19:26 ID:???
それ、誰かの二次創作だよ。スレ違い。
やるならエロパロあたりに投下するのが正解

957 :マロン名無しさん :2009/02/10(火) 08:02:03 ID:???
静かだね

958 :マロン名無しさん :2009/02/10(火) 10:36:08 ID:???
みんな余韻に浸ってるんだよ。
ばさらんさん、お疲れ様でした

959 :マロン名無しさん :2009/02/10(火) 16:12:59 ID:???
お疲れ様でした!
楽しかったです

960 :マロン名無しさん :2009/02/11(水) 00:58:18 ID:???
バレの人乙です!
しかし後編が気になるわwエロパロ板に投下希望☆

961 :マロン名無しさん :2009/02/12(木) 20:12:27 ID:???
なんか俺の知らない外伝があったのかとwktkしてしまった

もうBASARAの新作はないんだろうなあ

962 :マロン名無しさん :2009/02/12(木) 21:25:35 ID:???
お疲れさまでした!
楽しませて頂きました☆

新作絶対見れないんだよね。。寂しいなあ

963 :マロン名無しさん :2009/02/14(土) 16:10:38 ID:???
もう終わったのかという感じが…
お疲れ様でした

964 :マロン名無しさん :2009/02/15(日) 19:54:51 ID:???
連載終わっても、あのキャラたちはいつでもしっかり生活してるよーなリアル感があるよね

965 :マロン名無しさん :2009/02/17(火) 03:12:14 ID:???
短パンうざす

966 :マロン名無しさん :2009/02/19(木) 00:06:55 ID:???
短編はどれもよかったけど、蜂也の話はすごく印象深い

967 :マロン名無しさん :2009/02/19(木) 01:29:41 ID:???
短パンって何

968 :マロン名無しさん :2009/02/20(金) 02:03:18 ID:???
>>967
禿同

969 :マロン名無しさん :2009/02/20(金) 18:50:09 ID:???
すまんです
時々何のエラーかわからないけどスレが見れない時があって…
何故か短パンマンて書いてある
このスレだけじゃないけど
携帯からだからかな?

970 :マロン名無しさん :2009/02/20(金) 22:02:12 ID:???
専ブラ変えなされ

当時BASARA読みはじめたのが連載後半…どころか終盤もいいとこだったもんだから
連載中&再連載すごい嬉しかったよー楽しかったよー御疲れ様ー
読み返すたびに新しい発見や感想が生まれるわ…

971 :マロン名無しさん :2009/02/22(日) 21:59:38 ID:???
連載中スレに合わせてくらいしか全巻読み直ししない自分。
前回で揚羽マンセーになり、今回はハヤトを見直したわ。
次はどうなるか…

972 :マロン名無しさん :2009/02/22(日) 23:51:08 ID:???
丁度良かったと思ってたが
ちょっと余りすぎたというか

973 :マロン名無しさん :2009/02/27(金) 22:20:25 ID:???
保守

974 :マロン名無しさん :2009/02/28(土) 22:11:12 ID:pdRQIfke
おまいら好きなキャラ誰よ

自分、ひーちゃんな

975 :マロン名無しさん :2009/02/28(土) 23:52:01 ID:???
一人だけなら浅葱。
複数可なら、ハヤト、聖、菊ちゃん、運天さんを挙げたい。
というか嫌いなのが少なくて選ぶのに困る。

976 :マロン名無しさん :2009/03/01(日) 00:47:12 ID:???
結局なかなか埋まらなかったな

977 :マロン名無しさん :2009/03/01(日) 01:05:56 ID:slf7NIs8
そんなもんだ
最後はあの言葉を書き込もうと思っているのだが

978 :マロン名無しさん :2009/03/01(日) 02:34:24 ID:???
話ふってんだから乗れよ
だから埋まらないんだよ

979 :マロン名無しさん :2009/03/01(日) 08:44:41 ID:???
浅葱が好きだな
「技しかない」→「そこにある心と体はなんなのです」の流れが大好きだ

980 :マロン名無しさん :2009/03/01(日) 08:54:28 ID:???
リアル厨房の頃は揚羽一択だったけど、改めて読んでみると揚羽チートすぎて感情移入できんかった。
あれで享年いくつよ揚羽。

981 :マロン名無しさん :2009/03/01(日) 10:18:44 ID:???
わしゃ30かい!って怒ってたよね。
20代にしてあの達観ぶりか…
自分の中では揚羽は好きとか嫌いとかじゃなくもう別格

982 :マロン名無しさん :2009/03/01(日) 10:22:29 ID:???
那智と聖が好きだな
あと自分も揚羽は別格

983 :マロン名無しさん :2009/03/01(日) 11:21:08 ID:???
どの話も好きなんだよなぁ。
しかしここまで主人公カップルの名前があがってないのはうわ何をすr

984 :マロン名無しさん :2009/03/01(日) 14:41:35 ID:???
自分がこどもを生んだら千手が好きになってた
求道ってすごくいい名前付けたなと思う

985 :マロン名無しさん :2009/03/01(日) 23:04:47 ID:???
揚羽は確か20代前半…でも朱理が17であれだからな。苦労すると老ける…
揚羽はチートのわりに酷い目にあってるが、ちっとも凹まないから可愛くない
番外編の暗いころは可愛かったのに…

986 :マロン名無しさん :2009/03/02(月) 19:13:14 ID:???
ウム

987 :マロン名無しさん :2009/03/02(月) 20:16:19 ID:???
牛がいい


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